JP2006170274A - ハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置 - Google Patents

ハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ハイブリッド変速機の変速比固定モードで駆動力変化や外乱があっても、これによるイナーシャトルクを補償してショックが発生しないようにする。
【解決手段】設定部31は、アクセル開度APOおよび車速VSPから目標駆動力を設定し、静的トルク分配部32は、この目標駆動力を実現する理想エンジントルクtTeoと理想モータトルクtTm1o,tTm2oとの組み合わせを決定する。外乱オブザーバ33は、固定変速比モードでのエンジン回転加減速度dωo/dtを推定する。イナーシャトルク補償量演算部34は、このdωo/dtと、回転速度ωと、回転イナーシャIとからイナーシャルトルクTiを求め、このTiから、エンジン加減速パワーを求め、更にこの加減速パワーによる駆動力変化が抑制されるよう、エンジントルク修正量ΔTe,モータトルク修正量ΔTm1,ΔTm2を求め、ΔTe+tTeoによりtTeを求め、ΔTm1+tTm1oによりtTm1を求めると共に、ΔTm2+tTm2oによりtTm2を求める。
【選択図】図3

Description

本発明は、ハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置、特に、変速比固定モードへの移行時や、変速比固定モードでの駆動力変化とか外乱に起因したイナーシャトルクを、これによるショックが抑制するよう補償するための装置に関するものである。
ハイブリッド変速機としては、特許文献1に記載されているように、
2要素の回転状態を決定すると他の要素の回転状態が決まる差動装置を介してエンジン等の主動力源、モータ/ジェネレータ、および駆動系への出力間を相互に結合し、
差動装置を成す要素のうち、主動力源および出力が結合された要素以外の要素を固定可能なブレーキを設け、
該ブレーキの解放状態では、モータ/ジェネレータにより出力に対する主動力源の回転速度比を無段階に変化させ得る無段変速モードが選択され、上記ブレーキの締結状態では、上記回転速度比を固定させ得る固定変速比モードが選択される型式のものが知られている。
特開2004−270817号公報
このように、無段変速モードおよび変速比固定モードを持ったハイブリッド変速機の場合、
前者の無段変速モードにおいては上記した回転速度比(変速比)の制御が、主動力源の回転加減速度(入力回転加減速度)に伴うイナーシャトルクを自動的に補償して該イナーシャトルクによるショックを防止し得るが、
後者の変速比固定モードにおいては変速比の連続変化がないため、変速比固定モードへの移行時におけるイナーシャトルクや、変速比固定モードでの駆動力変化とか外乱に起因したイナーシャトルクが補償されないことから、違和感のある加減速度(ショック)が発生する。
本発明は、かかる変速比固定モードで駆動力変化とか外乱があっても、また、変速比固定モードへの移行時におけるトルク段差によっても、これらに伴う入力回転加減速度(イナーシャトルク)を自動的に補償して上記したショックの問題を生ずることのないようにしたハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置を提案することを目的とする。
この目的のため本発明によるハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置は、請求項1に記載のごとくに構成する。
先ず前提となるハイブリッド変速機は、
2要素の回転状態を決定すると他の要素の回転状態が決まる差動装置を介して主動力源、モータ/ジェネレータ、および駆動系への出力間を相互に結合し、
前記差動装置を成す要素のうち、前記主動力源および出力が結合された要素以外の要素を固定可能なブレーキを設け、
該ブレーキの解放状態では、モータ/ジェネレータにより前記出力に対する主動力源の回転速度比を無段階に変化させ得る無段変速モードが選択され、前記ブレーキの締結状態では、前記回転速度比を固定させ得る固定変速比モードが選択されるようにしたものである。
本発明は、かかるハイブリッド変速機に対し、以下のような主動力源回転加減速度推定手段と、主動力源加減速パワー演算手段と、入力側トルク修正手段とを設ける。
まず主動力源回転加減速度推定手段は、固定変速比モードで主動力源の回転加減速度を推定し、
次に主動力源加減速パワー演算手段は、上記推定した主動力源の回転加減速度から、出力の回転速度変化とは関係なく、主動力源の回転速度変化に要している主動力源の回転加減速パワーを求め、
さらに入力側トルク修正手段は、固定変速比モードにおいて、主動力源の上記回転加減速パワーによる駆動力変化が抑制されるよう、主動力源およびモータ/ジェネレータの少なくとも1つのトルクを修正するものである。
かかる本発明のイナーシャトルク補償装置によれば、固定変速比モードにおいて以下のように機能するため、つまり、主動力源の回転加減速度を推定し、この推定した主動力源の回転加減速度から、出力の回転速度変化とは関係なく、主動力源の回転速度変化に要している主動力源の回転加減速パワーを求め、主動力源の上記回転加減速パワーによる駆動力変化が抑制されるよう、主動力源およびモータ/ジェネレータの少なくとも1つのトルクを修正するため、
変速比固定モードで駆動力変化とか外乱があっても、また、変速比固定モードへの移行時におけるトルク段差によっても、これらに伴う入力回転加減速度(イナーシャトルク)を自動的に補償して前記したショックの問題を回避することができる。
以下本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になるイナーシャトルク補償装置を具えたハイブリッド変速機1の制御システムを例示し、ハイブリッド変速機1を、本実施例においては前輪駆動車(FF車)用のトランスアクスルとして用いるのに有用な、図2に示すごとき以下の構成となす。
図2のハイブリッド変速機1は、左側から順次、主動力源としてのエンジンENG、差動装置としてのラビニョオ型プラネタリギヤセット2、および複合電流2層モータ3を同軸に配置する。
ラビニョオ型プラネタリギヤセット2は、2つのシングルピニオン遊星歯車組4,5で構成し、シングルピニオン遊星歯車組4は、サンギヤS2およびリングギヤR2にピニオンP2を噛合させた構造とし、シングルピニオン遊星歯車組5は、サンギヤS1およびリングギヤR1にピニオンP1を噛合させた構造とする。
そして、ピニオンP1,P2を全て共通なキャリアCにより回転自在に支持し、ピニオンP2をロングピニオンとしてピニオンP1に噛合させて、2つのシングルピニオン遊星歯車組4,5を相関させることによりラビニョオ型プラネタリギヤセット2となす。
このラビニョオ型プラネタリギヤセット2は、サンギヤS1、サンギヤS2、リングギヤR1、リングギヤR2、およびキャリアCの5個の回転メンバを主たる要素とし、これら5個のメンバのうち2個のメンバの回転速度を決定すると、他のメンバの回転速度が決まる2自由度の差動装置を構成する。
かかるラビニョオ型プラネタリギヤセット2に対し本実施例においては、図の左側に同軸に配置したエンジンENGからの回転がシングルピニオン遊星歯車組4のリングギヤR2に入力されるよう、このリングギヤR2に入力軸6を結合し、この入力軸6にエンジンENGのクランクシャフトを結合する。
ラビニョオ型プラネタリギヤセット2の出力回転を共通なキャリアCより取り出すよう、このキャリアCに出力歯車7を形成し、これに、カウンターギヤ8を噛合させ、カウンターギヤ8をカウンターシャフト9に結合し、カウンターシャフト9にディファレンシャルギヤ装置10を介して左右前輪11を駆動結合する。
複合電流2層モータ3は、インナーロータ3riと、これを包囲する環状のアウターロータ3roと、これらインナーロータ3riおよびアウターロータ3ro間における環状空間に同軸に配置した環状ステータ3sとよりなるものとするが、
本例では、ステータ3sとインナーロータ3riとで内側のモータ/ジェネレータである第1モータ/ジェネレータMG1を構成し、ステータ3sとアウターロータ3roとで外側のモータ/ジェネレータである第2モータ/ジェネレータMG2を構成する。
かかる複合電流2層モータ3と、ラビニョオ型プラネタリギヤセット2との結合に当たっては、シングルピニオン遊星歯車組5のサンギヤS1に第1モータ/ジェネレータMG1(詳しくはインナーロータ3ri)を結合し、シングルピニオン遊星歯車組4のサンギヤS2に第2モータ/ジェネレータMG2(詳しくはアウターロータ3ro)を結合する。
本実施例では更に、シングルピニオン遊星歯車組5のリングギヤR1を変速機ケース12に固定可能なローブレーキL/Bを設ける。
このローブレーキL/Bを解放させている間は、ラビニョオ型プラネタリギヤセット2の回転慣性系の自由度を2となしてハイブリッド変速機1を無段変速モードで作動させることができ、エンジンENGおよびモータ/ジェネレータMG1,MG2の少なくとも一方からの動力により出力を決定し、この間に、モータ/ジェネレータMG1,MG2によって、変速機出力回転速度(車速)に対するエンジンENGの回転速度比を連続的に変化させることができる。
一方でローブレーキL/Bを締結させている間は、ラビニョオ型プラネタリギヤセット2の回転慣性系の自由度を1となしてハイブリッド変速機1を固定変速比モードで作動させることができ、
この変速比固定モードでは、変速比の連続変化がないため、変速比固定モードへの移行時におけるイナーシャトルクや、変速比固定モードでの駆動力変化とか外乱に起因したイナーシャトルクが補償されないことから、違和感のある加減速度(ショック)が発生する。
本実施例は、変速比固定モードで駆動力変化とか外乱があっても、また、変速比固定モードへの移行時におけるトルク段差によっても、これらに伴う入力回転加減速度(イナーシャトルク)を自動的に補償して上記したショックの問題を生ずることのないようにすることを旨とする。
この問題を解決するために、エンジンENGおよびハイブリッド変速機1の制御システムは、図1に示す以下のごときものとする。
21は、エンジンENGおよびハイブリッド変速機1(モータ/ジェネレータMG1,MG2およびローブレーキL/B)の統合制御を司るハイブリッドコントローラである。
このハイブリッドコントローラ21はエンジンENGの目標エンジントルクtTeに関する指令をエンジンコントローラ22に供給し、エンジンコントローラ22はエンジンENGを当該トルク指令値tTeが達成されるよう運転させる。
ハイブリッドコントローラ21は更に、モータ/ジェネレータMG1,MG2の目標トルクtTm1,tTm2に関する指令をモータコントローラ23に供給し、モータコントローラ23はインバータ24およびバッテリ25によりモータ/ジェネレータMG1,MG2をそれぞれ、上記したトルク指令値tTm1,tTm2が達成されるよう制御する。
またハイブリッドコントローラ21は、ハイブリッド変速機1内におけるローブレーキL/Bを締結、解放制御するための油圧指令を油圧制御装置29に供給し、油圧制御装置29はこれら油圧指令に応じた油圧をローブレーキL/Bに供給してこれらを締結、解放制御する。
上記制御のためハイブリッドコントローラ21には、
バッテリ25のバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)を検出するバッテリ状態検出部26からの信号と、
アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ27からの信号と、
車速VSP(駆動系への出力回転数に比例)を検出する車速センサ28からの信号とを入力する。
ハイブリッドコントローラ21は、これら入力情報、すなわちバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)、アクセル開度APO、および車速VSPに応じ、運転者が意図する運転状態を実現するようエンジンコントローラ22に前記の目標エンジントルクtTeを指令し、また、モータコントローラ23に前記の目標モータ/ジェネレータトルクtTm1,tTm2を指令し、油圧制御装置29に前記のローブレーキ油圧指令を出力する。
ローブレーキ油圧指令によりローブレーキL/Bを締結させた変速比固定モードで、目標エンジントルクtTeおよび目標モータ/ジェネレータトルクtTm1,tTm2を求めるハイブリッドコントローラ21は、図3の機能別ブロック線図で示すごとくに表され、目標駆動力設定部31と、静的トルク分配部32と、本発明の目的を達成するための外乱オブザーバ33およびイナーシャトルク補償量演算部34とで構成する。
目標駆動力設定部31は、アクセル開度APOおよび車速VSPから、車両の目標駆動力を設定する。
静的トルク分配部32は、上記の目標駆動力と、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)とから、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)の範囲内およびモータ/ジェネレータMG1,MG2の許容トルク範囲内に収まるよう考慮しつつ目標駆動力を実現するのに必要な、理想エンジントルクtTeoと、モータ/ジェネレータMG1,MG2の理想モータトルクtTm1o,tTm2oとの組み合わせを決定する。
外乱オブザーバ33は、エンジンENGの回転数、およびモータ/ジェネレータMG1,MG2のトルクを入力とし、エンジンの回転速度を状態量の1つとするもので、外乱をモデルとして組み込んだオブザーバである。
従って外乱オブザーバ33は回転加減速度の項を内包し、本実施例においては、ここにおける回転加減速度の項を用いて、固定変速比モードでのエンジンENG(主動力源)の回転加減速度dωo/dtを推定する。
よって外乱オブザーバ33は、本発明における主動力源回転加減速度推定手段に相当するものである。
外乱オブザーバ33の設計方法を以下に説明する。
ユニット回転系の状態方程式は、その回転速度をωとし、ユニット回転系の諸元で決まる定数をb1,b2,b3とし、モータ/ジェネレータMG1,MG2のモータトルク(ここでは便宜上1つのモータ/ジェネレータとして説明する)をTmとし、エンジントルクをTeとし、走行抵抗などを含む外乱トルクをTdとすると、次式で表される。
Figure 2006170274
次に、拡大プラントを説明する。
外乱トルクTdを一定外乱と仮定して状態量に含め、次のようにユニット回転系の状態方程式を拡大する。
Figure 2006170274
最後に、外乱オブザーバ33を説明する。
上記の拡大プラントに対して、同一次元型オブザーバを設計すると、次のように回転速度ωと外乱トルクTdを推定するオブザーバが得られる。
Figure 2006170274
ここで、ωは回転速度推定値、Tdoは外乱トルク推定値、Hはオブザーバゲイン、Tmeはモータトルク推定値もしくは実測値、Teeはエンジントルク推定値もしくは実測値である。
イナーシャトルク補償量演算部34は、この外乱オブザーバ33の回転加減速度dωo/dtを回転加減速度推定値としてイナーシャルトルク補償量の演算に用いる。
なお、回転加減速度推定値を上記のようにdωo/dtとすると、イナーシャルトルクTiは一般的に知られているごとく次式で表される。
Ti=ω・ dωo/dt・ I・・・(1)
ただし、ωは回転速度、Iは回転イナーシャである。
イナーシャトルク補償量演算部34は、回転加減速度dωo/dtと、車速VSPから判る回転速度ωと、回転イナーシャIとから、上記の(1)式によりイナーシャトルクTiを求め、これから、出力回転速度変化とは関係なく、エンジンの回転速度変化に要しているエンジンの加減速パワーを求める。
従ってイナーシャトルク補償量演算部34は、本発明における主動力源加減速パワー演算手段を構成する。
イナーシャトルク補償量演算部34は更に、固定変速比モードで上記エンジンの加減速パワーによる駆動力変化が抑制されるよう、エンジントルク修正量ΔTeおよびモータトルク修正量ΔTm1,ΔTm2を求める。
従ってイナーシャトルク補償量演算部34は、本発明における入力側トルク修正手段をも構成する。
これらエンジントルク修正量ΔTeおよびモータトルク修正量ΔTm1,ΔTm2を求めるに際しては、先ずエンジンの燃料消費率が良くなるようなエンジントルク修正量ΔTeを求め、イナーシャトルク補償に対して不足する分をモータトルク修正量ΔTm1,ΔTm2で賄うようにするのが燃費の点で有利であるが、
エンジントルク修正量ΔTeおよびモータトルク修正量ΔTm1,ΔTm2の少なくとも1つを求めるだけもよい。
また、モータトルク修正量ΔTm1,ΔTm2間での修正量の分配の仕方については任意である。
エンジントルク修正量ΔTeは、これを前記した理想エンジントルクtTeoに加算して目標エンジントルクtTeを求めるのに用い、
モータトルク修正量ΔTm1,ΔTm2は、これらをそれぞれ、前記した理想モータ/ジェネレータトルクtTm1o,tTm2oに加算して目標モータ/ジェネレータトルクtTm1,tTm2を求めるのに用い、
目標エンジントルクtTeをエンジンENG(詳しくはエンジンコントローラ22)に指令し、目標モータ/ジェネレータトルクtTm1,tTm2をモータ/ジェネレータMG1,MG2(詳しくはモータコントローラ23)に指令する。
上記した本実施例のイナーシャトルク補償装置によれば、固定変速比モードにおいて以下のように機能するため、つまり、エンジンの回転加減速度dωo/dtを推定し、この推定したエンジンの回転加減速度dωo/dtから、出力の回転速度変化とは関係なく、エンジンの回転速度変化に要しているエンジンの回転加減速パワーを求め、このエンジン回転加減速パワーによる駆動力変化が抑制されるよう、エンジンENGおよびモータ/ジェネレータMG1,MG2の少なくとも1つのトルクを修正するため、
変速比固定モードで駆動力変化とか外乱があっても、また、変速比固定モードへの移行時におけるトルク段差によっても、これらに伴う入力回転加減速度(イナーシャトルク)を自動的に補償して、無段変速モードにおけると同様にショックの問題を生じなくすることができる。
なお本実施例においては、エンジンの回転加減速度dωo/dtを推定するに際し、エンジンの回転速度およびモータ/ジェネレータのトルクを入力とし、エンジンの回転速度を状態量の1つとする外乱オブザーバ33を用い、この外乱オブザーバ33の中間変数をエンジンの回転加減速度dωo/dtとするため、以下の作用効果が奏し得られる。
図4は、瞬時t1に目標駆動力の変化があり、瞬時t2に外乱が入力されたことで、回転加減速度dω/dtの実際値がαで示すごとくに時系列変化する場合において、疑似微分により求めた回転加減速度(dω/dt)推定値の時系列変化をβで示し、外乱オブザーバによる回転加減速度(dω/dt)推定値の時系列変化をγで示し、状態オブザーバによる回転加減速度(dω/dt)推定値の時系列変化をδで示す。
疑似微分による回転加減速度(dω/dt)推定値βは、微分により回転加減速度dω/dtを推定しただけではノイズによる誤差が乗って回転加減速度(dω/dt)実際値αとの乖離が大きくなることからローパスフィルターに通す必要があるため、回転加減速度(dω/dt)実際値αに対し目標駆動力変化時t1および外乱入力時t2の双方においてローパスフィルター分の応答遅れを生ずるという問題がある。
また状態オブザーバによる回転加減速度(dω/dt)推定値δは、この状態オブザーバが外乱を考慮していないため、外乱入力時t2においてこれに応答せず、路面勾配により回転加減速度があってもこれが推定値に反映されないという問題がある。
ところで外乱オブザーバによる回転加減速度(dω/dt)推定値γは、この外乱オブザーバが外乱をモデルとして組み込んでいるため、外乱入力時t2において応答遅れはあるものの確実にこれに応答し、路面勾配により回転加減速度があった時にこれを推定値に反映させることができるし、目標駆動力変化時t1に推定値が回転加減速度(dω/dt)実際値αに対し応答遅れを生ずることがない。
従って本実施例のように、エンジンの回転加減速度dωo/dtを推定するに際し外乱オブザーバ33を用いる場合、現在考えられるエンジン回転加減速度dωo/dtの推定方式のうちで最も高精度にエンジン回転加減速度dωo/dtを推定することができ、前記の作用効果を更に顕著なものにし得る。
なお外乱オブザーバ33は、エンジン出力を指令するアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度APO)が大きいほど、エンジンの回転加減速度dωo/dtを推定する推定速度を速くするのがよく、この場合、以下の作用効果が得られる。
つまり、アクセル開度APOが大きいほどエンジンの回転加減速度dωo/dtは急変し、その推定遅れが大きくなる傾向にあるが、上記のごとく当該推定の速度をアクセル開度APOが大きいほど速くする場合、アクセル開度APOが大きいときもエンジン回転加減速度dωo/dtの推定遅れが大きくなることがなく、前記の作用効果を更に顕著なものにすることができる。
また外乱オブザーバ33は、エンジンのトルクを入力または外乱推定値の補正量として走行抵抗を推定するものとし、この推定した走行抵抗が大きいほど、エンジンの回転加減速度dωo/dtを推定する推定速度を遅くするのがよく、この場合、以下の作用効果が得られる。
つまり、走行抵抗が大きいほどエンジン回転加減速度dωo/dtの変化は緩やかであり、逆に走行抵抗が大きいほどエンジン回転加減速度dωo/dtの変化が急速になってその推定遅れが問題になる傾向にあるが、上記のごとく当該推定の速度を走行抵抗が大きいほど遅くする(走行抵抗が小さいほど速くする)場合、走行抵抗が小さいときにおけるエンジン回転加減速度dωo/dtの推定遅れを防止することができ、前記の作用効果を更に顕著なものにし得る。
本発明によるイナーシャトルク補償装置を適用可能なハイブリッド変速機の制御システムを示す機能別ブロック線図である。 同ハイブリッド変速機の骨子図である。 図1の制御システムにおけるハイブリッドコントローラを示す機能別ブロック線図である。 図3に示した外乱オブザーバにより推定した回転加減速度推定値の経時変化を、回転加減速度の実際値、疑似微分による回転加減速度推定値、および状態オブザーバによる回転加減速度推定値の経時変化とともに示すタイムチャートである。
符号の説明
ENG エンジン(主動力源)
1 ハイブリッド変速機
2 ラビニョオ型プラネタリギヤセット(差動装置)
3 複合電流2層モータ
MG1 第1モータ/ジェネレータ
MG2 第2モータ/ジェネレータ
4 シングルピニオン遊星歯車組
5 シングルピニオン遊星歯車組
6 変速機入力軸
7 出力歯車
8 カウンターギヤ
9 カウンターシャフト
10 ディファレンシャルギヤ装置
11 左右前輪
12 変速機ケース
21 ハイブリッドコントローラ
22 エンジンコントローラ
23 モータコントローラ
24 インバータ
25 バッテリ
26 バッテリ状態検出部
27 アクセル開度センサ
28 車速センサ
29 油圧制御装置
31 目標駆動力設定部
32 静的トルク分配部
33 外乱オブザーバ(主動力源回転加減速度推定手段)
34 イナーシャトルク補償量演算部(主動力源加減速パワー演算手段:入力側トルク修正手段)

Claims (5)

  1. 2要素の回転状態を決定すると他の要素の回転状態が決まる差動装置を介して主動力源、モータ/ジェネレータ、および駆動系への出力間を相互に結合し、
    前記差動装置を成す要素のうち、前記主動力源および出力が結合された要素以外の要素を固定可能なブレーキを設け、
    該ブレーキの解放状態では、モータ/ジェネレータにより前記出力に対する主動力源の回転速度比を無段階に変化させ得る無段変速モードが選択され、前記ブレーキの締結状態では、前記回転速度比を固定させ得る固定変速比モードが選択されるようにしたハイブリッド変速機において、
    前記固定変速比モードで主動力源の回転加減速度を推定する主動力源回転加減速度推定手段と、
    この手段により推定した主動力源の回転加減速度から、前記出力の回転速度変化とは関係なく、主動力源の回転速度変化に要している主動力源の回転加減速パワーを求める主動力源加減速パワー演算手段と、
    前記固定変速比モードでは、前記主動力源の回転加減速パワーによる駆動力変化が抑制されるよう、前記主動力源およびモータ/ジェネレータの少なくとも1つのトルクを修正する入力側トルク修正手段とを具備してなることを特徴とするハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置において、
    前記主動力源回転加減速度推定手段は、前記主動力源の回転速度および前記モータ/ジェネレータのトルクを入力とし、主動力源の回転速度を状態量の1つとする外乱オブザーバを有し、この外乱オブザーバの中間変数を主動力源の回転加減速度とするものであることを特徴とするハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置。
  3. 請求項2に記載のハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置において、
    前記外乱オブザーバは、主動力源の出力を指令するアクセルペダルの踏み込み量が大きいほど主動力源の回転加減速度を推定する推定速度を速くするものであることを特徴とするハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置。
  4. 請求項2または3に記載のハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置において、
    前記外乱オブザーバは、主動力源のトルクを入力または外乱推定値の補正量として走行抵抗を推定するものであり、該推定した走行抵抗が大きいほど主動力源の回転加減速度を推定する推定速度を遅くするものであることを特徴とするハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置において、
    前記入力側トルク修正手段は、前記主動力源のトルクを、該主動力源の燃料消費率が良くなるように修正するものであることを特徴とするハイブリッド変速機のイナーシャトルク補償装置。
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