JP3879733B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Description
本実施例1におけるハイブリッドシステム(以下、E-IVTシステムと記載する)は、全体のエネルギーを統合制御する統合コントローラ10と、エンジンを制御するエンジンコントローラ12(engine clutch controllerを含む)と、ハイブリッド変速機内のMGを制御するモータコントローラ11と、MGに電気を供給するインバータ13と電気エネルギーを蓄えるバッテリ14と、MGを含むハイブリッド変速機から成る。
E-IVTシステムは、主に下記に示す4つのモード
1)モード4(EVモード)
2)モード6(EV-LBモード)
3)モード28(EIVTモード)
4)モード30(LBモード)
を有する。
(表1)
モード4では、第1モータ・ジェネレータMG1及び第2モータ・ジェネレータMG2のみ使用する。ラビニョ型遊星歯車装置2において、第1及び第2モータ・ジェネレータMG1,MG2のトルクをT1,T2、回転速度をN1,N2、出力軸トルクをT0、出力軸回転数をN0とすると、下記の式により表される。
(式1)
N2={−βN1+(1+α+β)N0}/(1+α)
T1=βT0/(1+α+β)
T2=(1+α)T0/(1+α+β)
尚、α,βはラビニョ型遊星歯車のギヤ比に相当する。リングギヤR2(エンジン)とキャリヤC(出力軸)のギヤ比を1とした場合、リングギヤR2とサンギヤS1(MG1)とのギヤ比をαとする。また、キャリヤCとサンギヤS2(MG2)とのギヤ比をβとする。
モード6では、第1及び第2モータ・ジェネレータMG1,MG2とローブレーキLBを使用する。図4は、車速VSPと要求駆動力Fによって決定されるモード6(EV-LBモード)制御領域を表す図である。モード6が選択されると、下記式2に基づいて駆動力制御が実行される。
(式2)
N1=(1+α+γ)N0/γ
N2=(γ−β)N0/γ
T2={(1+α+γ)T1−γT0}/(β−γ)
TL=T0−T1−T2
尚、TLはローブレーキLBのトルク,γはキャリヤCとローブレーキLBとのギヤ比である。
モード28では、第1モータ・ジェネレータMG1,第2モータ・ジェネレータMG2及びエンジンを使用する。図5は、車速VSPと要求駆動力Fによって決定されるモード28(EIVTモード)制御領域を表す図である。よって、モード28の制御領域では、三つの入力に依存することとなる。モード28が選択されると、下記式3に基づいて駆動力制御が実行される。
(式3)
N1=−αN0+(1+α)Ne
N2=(1+β)N0−βNe
T1={1/(1+α+β){βT0−(1+β)Te}}
T2=T0−T1−Te
尚、Neはエンジン回転数、Teはエンジントルクである。
モード30では、第1モータ・ジェネレータMG1,第2モータ・ジェネレータMG2,エンジン及びローブレーキLBを使用する。図6は、車速VSPと要求駆動力Fによって決定されるモード30(LBモード)制御領域を表す図である。よって、モード30の制御領域では、三つの入力に依存することとなる。モード30が選択されると、下記式4に基づいて駆動力制御が実行される。
(式4)
N1={(1+α+γ)/γ}N0
N2=−{(β−γ)/γ}N0
Ne={(1+γ)/γ}N0
TL=T0−T1−T2−Te
T2={1/(β−γ)}(−γT0+(1+α+γ)T1+(1+γ)Te)
上述の4つのモードのうち、ある車速VSP及び要求駆動力Fによって決定される運転点では、複数のモードが重なる。このとき、選択された複数のモードのうち燃費効率の最も良好なモードが選択される。具体的には、モータ・ジェネレータMG1,MG2の電力収支を計算する。次に、電力収支と燃料消費量の関係から、最も燃料消費量の少ないモードが選択される。
次に、最適モードマップの構築論理について説明する。
エンジンの燃料消費軸に沿って、全ての可能なモードにおける電力Eを演算する。この電力Eは、第1モータジェネレータMG1,第2モータジェネレータMG2の電力収支(電力、及び電力損失(モータ損失やインバータ損失を含む))に対応する。
電力関数E=f(fuel)は、燃料消費量に応じた電力の関数である。ステップ1で演算された各モードにおける電力の内、各燃料消費量に対して最大の電力を発生可能なモードを選択する。すなわち燃料消費量fuelに対する最適なモード関数が得られる。ここで、E>0はバッテリが充電されている状態を表し、E<0はバッテリが電力を消費している状態を表す。
ステップ2で得られた電力関数Eから、駆動効率関数EFF=g(fuel)を演算する。駆動効率関数EFFは、燃料消費量に対する電力比である。すなわち、バッテリを最大限利用したときの燃料消費量fuel0に比べ、更に燃料を消費{fuel(i)−fuel0}したときに増加する電力収支{E(i)−E(fuel0)}の分を演算すれば、燃料がどの程度電力収支の改善に寄与したかが分かる。すなわち電力収支の改善寄与度とは、燃料がどの程度駆動力に使用されたかを表す駆動効率EFFを表すことになる。
ステップ3で得られた駆動効率関数を逆変換し、燃料消費関数fuel=h1(EFF)を演算する。
ステップ4及びステップ2の演算結果から、モード関数Mode=h2(EFF)が得られる。すなわち、推定される駆動効率EFFに応じた制御モードが得られる。
例えば、車速VSP=A(km/h),駆動力F=B(N),SOC=可変の状態において、LBモードとEIVTモードの2つのモードが選択可能な場合について説明する。
dE/dfuel={E(i)−E(fuel0(n))}/{fuel(i)−fuel0(n)}
尚、fuel0(n)は、バッテリの充放電容量最大値を考慮した燃料消費量最小値(例えば、最初の演算時においては図8中fuel0(1)で示される点)である。図9は図8に示す電力関数の微分値と燃料消費量の関係を表す。図9に示すdE/dfuelの演算結果において、dE/dfuelの最大値(=b)を取るfuel(=a)をプロットする。
次に、統合コントローラ10の構成について説明する。図14は統合コントローラ10内の制御構成を表すブロック図である。
駆動力及び車速演算部101では、車速センサ信号やアクセル開度センサ信号から要求駆動力F及び車速VSPを出力する。
最適モード&最適動作点演算部102では、要求駆動力F,車速VSP及びSOCに応じて最適モードを演算すると共に、最適動作点を演算する。
修正動作点演算部103では、演算された最適動作点を、ローブレーキ回転数NLB,及びモード遷移条件に基づいて修正する。
モード演算部104では、最適モードをセットする。モード遷移条件部105では、モード遷移可能かどうかを判断する。モード遷移を行う時は、修正動作点演算部103,後述するレバー目標値演算部108,油圧制御部106に指令信号を出力する。
油圧制御部106では、モード遷移条件部105の条件に基づいて、エンジンクラッチ8及びローブレーキLBの締結状態を制御する。
モード判定部107では、エンジンクラッチ8の締結状態及びローブレーキLBの締結状態を判定する。
レバー目標値演算部108では、モード判定部107の判定結果,要求駆動力F,修正された動作点(回転数,トルク),モード遷移条件に基づいて各回転要素の回転数目標値及びトルク目標値を演算する。
レバー制御部109では、ローブレーキLBの締結状態に応じて各回転要素の回転数及びトルク制御指令値を演算する。
セレクタ110では、ローブレーキLBの締結状態に基づいて最適な制御を選択し、モータコントローラ11及びエンジンコントローラ12に指令信号を出力する。
ON制御部109aはローブレーキ締結時、言い換えればローブレーキの回転数NLBが0のときに使用される。エンジン回転数Ne,第1モータジェネレータ回転数N1,第2モータジェネレータ回転数N2は、出力軸回転数Noと比例関係にある。よって、エンジントルクTe,第1モータジェネレータトルクT1,第2モータジェネレータトルクT2は、1つの自由度のみを有する。このとき、次の関係式(5)が成立する。
(式5)
dω0/dt=b1・TR+b2・Te+b3・T1+b4・T2
ここで、TRは走行負荷、b1,b2,b3,b4はE-IVTシステムの系によって定まる定数である。また、ω0は出力軸回転数を表す。
(式6)
T1={To *−(Io・b1+1)TR−Io・b2・Te *−Io・b4・T2 *}
よって、
(式7)
Io・dω0/dt=To−TR
となり、この関係式に基づいてトルク制御が実行される。
OFF制御部109bはローブレーキ非締結時、言い換えればローブレーキの締結トルクTLBが0のときに使用される。このとき、E-IVTシステムは2自由度を有するため、下記式(8),(9)によって表される。
(式8)
dωi/dt=b11・TR+b12・Te+b13・T1+b14・T2
(式9)
dω0/dt=b21・TR+b22・Te+b23・T1+b24・T2
ここで、ωiは入力軸回転数を表す。また、b11〜b14及びb21〜b24はE-IVTシステムの系によって定まる定数である。
ここで、回転数制御の具体例について説明する。変数として、目標入力回転数ωi *と実入力回転数ωiとの偏差σを導入する。
(式10)
σ=ωi *−ωi
リアプノフ関数は、下記式(11)のように選択される。
(式11)
f(σ)=σ2/2
よって、リアプノフ関数の時間微分は、下記式(12)により表される。
(式12)
df(σ)/dt=−(dωi/dt)・σ
ここで、この系が安定であることを示すための目的は、ωiの符合とσの符合が一致することである。ここで、(b11・TR+b12・Te)は、外乱と考えられるため、制御式は、下記式(13)により表される。
(式13)
b13・T1+b14・T2=Ksign(σ)
ここで、Kは外乱に打ち勝つために非常に大きな定数が選択される。
トルク制御は、要求駆動力に相当する目標出力軸トルクT0 *を得るために第1モータジェネレータトルクT1及び第2モータジェネレータトルクT2が下記式(14)により演算される。
(式14)
T0 *=(IO・b21+1)TR+IO・b22・Te+IO・b23・T1+IO・b24・T2
よって、第1モータジェネレータトルクT1及び第2モータジェネレータトルクT2は、下記式(15)により演算される。
(式15)
E-IVTシステムにおいて、LBモードもしくはEV-LBモードは、ローブレーキLBが完全に制御された状態であると考えられる。すなわち、ローブレーキLBが回転しておらず(NLB=0)、一方、最適ローブレーキトルクTLB *は、最適なエンジントルク値Te *,第1モータジェネレータトルク値T1 *,第2モータジェネレータトルク値T2 *によって一義的に得られるためである。LBモードもしくはEV-LBモード内の運転点Pでは、モードマップに基づいて、最も燃料消費量が少なくなる回転数やトルクが選択される。
・ローブレーキLBのスリップを検出する。これは実際のローブレーキLBの回転数を検出し(スリップ状態検出手段に相当)、最適なローブレーキ回転数と一致しているかどうかを比較すればよい。尚、このときの最適なローブレーキ回転数は0である。
・スリップが検出された時は、最適な各トルク値Te *,T1 *,T2 *を、新たなトルクバランスを達成するように修正する(トルクバランス維持制御手段に相当)。LBモードが選択されている時は、式(4)を用いて制御し、EV-LBモードが選択されている時は、式(2)を用いて制御する。以下、詳細について説明する。
E-IVTシステムは、剛体レバーによって表される。LBモードにおいて、ローブレーキLBを使用する時は、E-IVTシステムは式(4)によって表される。
(式16)
To=T1+T2+Te+TLB
更に、モーメントの釣り合いから、下記式(17)が成立する。
(式17)
βT2+γTLB=Te+(α+1)T1
(式18)
TLB *=To−T1 *−T2 *−Te *
よって、車速VSPと要求駆動力Fが与えられるとは、出力軸回転数Noと出力軸トルク値Toが与えられることと等価である。このとき、仮にローブレーキトルク値TLBが上記式(18)により演算された最適ローブレーキトルク値TLB *よりも小さな値とする。このとき、トルクバランスは達成されず、上記式(17)に示すモーメントの式は成立しない。
実ローブレーキトルク値TLBが推定できない場合、新たなトルクバランスを達成する各回転要素の補正トルクバランス最適値T1,s, T2,s, Te,sは前もって決定できないため、演算により探ることとする。新たなトルクバランスを探るために、最適トルク値T1 *,T2 *,Te *に対し制御周期τ毎に所定量δT1,δT2,δTeを加算する。この操作を、剛体レバーの回転が停止する補正トルクバランス最適値T1,s, T2,s, Te,sを得るまで繰り返す。
(式19)
ここで、Te,sは予め設定しておく。例えば、ローブレーキトルク値TLBが十分に得られている時の目標エンジントルク値Te *を初期値として設定しておく。
(式20)
ここで、Sは、補正トルクバランス最適値を得るまで制御操作を繰り返した回数を表す。ローブレーキトルクTLBを0に設定すると、それぞれ補正後のトルク値は大きな値を取る。仮にローブレーキトルク値TLBが0でない場合であっても、補正により加算された所定量は、剛体レバーを定常状態に維持するためのトルクであるため問題はない。
EV-LBモードにおいて、エンジンを使用していない点を除けば、他の状況はLBモードと同じである。よって、トルクバランスとモーメントの関係式は下記式(21),(22)により表される。
(式21)
To=T1+T2+TLB
(式22)
βT2+γTLB=(α+1)T1
この関係式は、LBモードの関係式において、エンジントルクTe=0にセットした時の関係式と等価である。よって、EV-LBモードにおいても、LBモードの関係式をそのまま使用することができる。
上述したように、ローブレーキトルク値TLBが不足した時は、それぞれ回転要素の最大トルクに到達する前に新たなトルクバランスを設定していた。しかしながら、例えば、新たなトルクバランスに到達する前に第2モータジェネレータMG2が最大トルクに到達してしまった場合は、やはりフェールセーフモードに入ってしまう。
領域Z1:LBモードor EV-LBモードのみ達成可能な領域。
領域Z2:LBモードor EV-LBモードと、EIVTモードのいずれも達成可能であって、最適モードとしてはLBモードor EV-LBモードの領域。
(状況1)
要求駆動力Fに対応する運転点PoがLBモードのみ達成可能な領域Z1に属する。このとき、ローブレーキトルクTLBが小さく、トルクバランスが得られない場合、運転点をPoからLBモードor EIVTモードの両方が達成可能な運転点P1に変更する。このとき、更にトルクバランスが得られない場合には、運転点を再度変更(出力軸トルクToを下げる)する前に、EIVTモードに変更する。
要求駆動力Fに対応する運転点P2がLBモード及びEIVTモードの両方を達成可能な領域Z2に属する。このとき、トルクバランスが得られない時は、運転点を変更する前に直接EIVTモードに変更する(請求項5に対応)。
尚、本制御フローは制御周期τ毎に繰り返し実行されるものとする。
ω_dot(=dNLB/dt)=〔NLB(k)−NLB(k-1)〕/τ
(運転点変更なしの場合のトルクバランス維持制御)
図21はローブレーキトルク値TLBが小さく、剛体レバーが回転したときのトルクバランス維持制御を表すタイムチャートである。尚、運転点の変更は伴わないものとする。
時刻t1までは、ローブレーキLBが正常に機能しており、各トルクTe,T1,T2は最適値Te *,T1 *,T2 *が使用されている。
時刻t1において、ローブレーキLBに締結圧を供給する油圧回路に何らかのフェールが発生し、ローブレーキトルクTLBが最適値TLB *から低下した値となる。このとき、剛体レバーのトルクバランスが崩れ、ローブレーキLBのスリップによる回転が始まる。
LBモードもしくはEV-LBモードにおいて、ローブレーキ回転数NLBが検出されると、上述のトルクバランス維持制御を実行する。このとき、ローブレーキ回転数微分値ω_dotが正の値を継続し、トルク制御指令値が各回転要素の最大トルクTi(max)に到達する。フローチャートでは、ステップb9→ステップb10→ステップb11→ステップb14→ステップb15へと進む処理である。
尚、上述のようにローブレーキ回転数NLBが0であっても、所定時間Δ間隔で、トルク制御指令値Tiがモードマップから演算される最適トルク値Ti *に一致しているかどうかを定期的にチェックする。一致していない時は、トルク制御指令値Tiを最適トルク値Ti *にセットし、タイマをリセットする。フローチャートでは、ステップb1→ステップb2→ステップb3→ステップb4→ステップb5→ステップb6→ステップb7へと進む処理である。
ローブレーキトルク推定演算部210及びスリップ制御部109cは、LBモードor EV-LBモードにおいて、ローブレーキLBがスリップした時に使用する。ローブレーキLBの回転数が0のとき、E-IVTシステムは1つの自由度を有するため、トルク制御が下記式(23)により行われる。
(式23)
dω0/dt=b1・TR+b2・Te+b3・T1+b4・T2+b5・TLB
この関係式には、推定された2つのトルクTR,TLBと、三つの未知数(Te,T1,T2)が含まれている。エンジントルクTeと第2モータジェネレータトルクT2は、最適モードを決定する際に演算により最適トルク値がセットされる。
(式24)
T1={T0 *−(IO・b1+1)TR−IO・b2・Te *−IO・b4・T2 *−IO・b5・TR}/IO・b3
dω/dt=NLB(k)−NLB(k-1)/τ
ここで、τは制御周期を表す。トルクTLBは下記式(25)により演算される。
(式25)
I・dω/dt=T−TLB
ここで、IはローブレーキLBのイナーシャである。Tは、出力軸トルクTo,第1モータジェネレータトルクT1,第2モータジェネレータトルクT2,エンジントルクTeによって決定されるローブレーキ締結点におけるトルクを表す。以上の関係に基づいてローブレーキトルクTLBを推定する。
ローブレーキトルクTLBが推定可能な場合、新たなトルクバランスを達成する補正トルクバランス最適値は演算によって決定できる。トルク制御では、トルクの釣り合いとモーメントの関係から2つの関係式が得られ、この関係式から第1モータジェネレータMG1の補正トルクバランス最適値T1,s及び第2モータジェネレータMG2の補正トルクバランス最適値T2,sは下記式(26)により演算できる。
(式26)
このとき、2つの関係式から3つの補正トルクバランス最適値を決定できないため、1つの値を固定し、他の2つの値を演算する。例えば、エンジンの応答性はモータジェネレータの応答性に比べて低いため、エンジンの補正トルクバランス最適値Te,sは補正前のモードマップから決定された最適トルク値Te *のままとする。
1.HBモード
第2モータジェネレータMG2を固定し、エンジンと、第1モータジェネレータMG1を使用する。LBモードのローブレーキLBと等価である。
2.EV-HBモード
第2モータジェネレータMG2を固定し、第1モータジェネレータMG1のみを使用する。EV-LBモードのローブレーキLBと等価である。
2 ラビニョ型遊星歯車装置
3 複合電流2層モータ
MG1 第1モータジェネレータ
MG2 第2モータジェネレータ
4 シングルピニオン型遊星歯車装置
5 ダブルピニオン型遊星歯車装置
6 終減速機
7 左右駆動輪
8 エンジンクラッチ
LB ローブレーキ(係合要素)
HB ハイブレーキ
11 モータコントローラ
12 エンジンコントローラ
13 インバータ
14 バッテリ
15 エンジン
Claims (6)
- エンジンと少なくとも1つのモータによる複数の動力源がそれぞれ回転要素に連結される遊星歯車列と、解放により無段変速比モードを達成し締結により固定変速比モードを達成する係合要素と、を有する差動歯車変速機と、
運転点に応じて前記複数の動力源の出力トルク状態及び前記係合要素の締結状態を制御し、要求駆動力を達成する制御手段と、
を備えたハイブリッド車両の制御装置において、
前記係合要素のスリップ状態を検出するスリップ検出手段と、
固定変速比モード時に前記係合要素のスリップ状態を検出した時は、前記複数の動力源の出力トルクを調整することでスリップ状態を回避するトルクバランス維持制御手段と、
を設けたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
前記トルクバランス維持制御手段は、前記複数の動力源の出力トルクを所定量ずつ変更することで調整する手段としたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
前記係合要素の締結トルクを推定するトルク推定手段を設け、
前記トルクバランス維持制御手段は、推定された締結トルクに基づいて、前記複数の動力源の出力トルクを調整する手段としたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1ないし請求項3に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
前記トルクバランス維持制御手段は、トルクバランス維持制御中に通常の固定変速モードによる制御が達成可能かどうかを確認することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1ないし請求項4に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
前記固定変速比モードが選択され、前記スリップ状態検出手段によりスリップ状態が検出され、かつ、無段変速比モードにより運転可能なときは、固定変速比モードから無段変速比モードに切り換えるモード切換手段を設けたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1ないし請求項5に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
前記トルクバランス維持制御手段は、運転点に応じたトルクバランスが維持できないときは、運転点の変更によりトルクバランスを維持することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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