JP2006169882A - 建物のコーナ部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建物のコーナ部1を除く壁面全体1aに、幅方向一端に下サネ2aを他端に上サネ2bを備えた外装材2が貼り付けられ、前記コーナ部1に、両端に上サネ3a、3aを備えたコーナ用外装材3が取り付けられ、前記建物のコーナ部1に臨む外装材2の下サネ2aと前記コーナ用外装材3の一方の上サネ3aとは接合され、前記コーナ部1に臨む外装材2の上サネ2bと前記コーナ用外装材3の他方の上サネ3aとは向かい合うようにして設けられており、これら向かい合う上サネどうし2b、3aの下部の隙間に、弾力性を備えた補助目地材4がその弾性復帰力によって上サネ2b、3aに密接して嵌め込まれている。
【選択図】図1
Description
例えば、幅方向一端にオスサネ(以下、下サネ)を他端に上サネを備えた外装材を用いた場合、外装材と外装材とは容易にサネ接合が可能だが、外装材とコーナ用外装材とでは、コーナ用外装材の一方の端部付近において上サネどうしが向き合うことになり好ましくなかった。
しかも、このように上サネどうしが向き合うような場合、その下部には大きな隙間が生じるため、防水処理上および外観上からも好ましくなかった。
そこで、上記のような建物のコーナ部の施工に係る諸問題を解決し得る技術の開発が併せて望まれていた。
前記建物のコーナ部1に臨む外装材2の下サネ2aと前記コーナ用外装材3の一方の上サネ3aとは接合され、前記コーナ部1に臨む外装材2の上サネ2bと前記コーナ用外装材3の他方の上サネ3aとは向かい合うようにして設けられており、
これら向かい合う上サネどうし2b、3aの下部の隙間には、弾力性を備えた補助目地材4がその弾性復帰力によって上サネ2b、3aに密接して嵌め込まれていることを特徴とする。
これら向かい合う上サネどうし2b、3aの下部の隙間には、弾力性を備えた補助目地材4がその弾性復帰力によって上サネ2b、3aに密接して嵌め込まれていることから、建物の外壁のコーナ部1に係るコストを低減することができ、しかも、このコーナ部1の施工性を格段に向上させることが可能となり、さらには防水性および外観性にも優れる。
すなわち、幅方向一端に下サネ2aを他端に上サネ2bを備えた一種類の外装材2だけを、前記建物のコーナ部1を除く壁面全体1aに貼り付けることから、従来とは異なり、複数の異なるサネ形状を備えた外装材を用意する必要がなく、より低コストに建物のコーナ部1を施工することができる。
また、前記外装材2が前記建物のコーナ部1を除く壁面全体1aに貼り付けられ、前記コーナ部1に前記コーナ用外装材3が取り付けられる際に、前記コーナ部1に臨む外装材2の下サネ2aと前記コーナ用外装材3の一方の上サネ3aとはサネどうし2a、3aが嵌まり合って接合されるが、前記コーナ部1に臨む外装材2の上サネ2bと前記コーナ用外装材3の他方の上サネ3aとは、同じ種類のサネ形状であるため接合されずに、上サネどうし2b、3aが向かい合うようにして設けられる状態となり、よって、これら向かい合う上サネどうし2b、3aの下部には隙間が生じることとなる。そこで、この隙間には、弾力性を備えた補助目地材4がその弾性復帰力によって上サネ2b、3aに密接して嵌め込まれていることから、前記補助目地材4によって前記隙間が埋められるので、前記コーナ用外装材3と前記コーナ部1に臨む外装材2との間の防水性を向上させることができるとともに、外観性を向上させることができる。
さらに、前記補助目地材4は、前記コーナ部1に臨む外装材2の上サネ2bの下部に嵌め込まれることにより下サネとしての役割を果たすことから、前記コーナ用外装材3を建物のコーナ部1に取り付ける際、このコーナ用外装材3を前記コーナ部1に被せるようにしてから固定するだけで、簡単に取り付けることができるので、このコーナ部1の施工性を格段に向上させることが可能となる。
前記建物のコーナ部1に臨む外装材2の高さと略同じ高さにわたって前記補助目地材4が取り付けられていることを特徴とする。
前記補助目地材4は、中空状に形成された本体部5と、この本体部5の先端に該本体部5より薄く形成され、前記建物のコーナ部1に臨む外装材2の上サネ2bの下部に差し込まれる差込部6とを備えた第1の目地体4aと、この第1の目地体4aと接合し、その接合面を中心に前記第1の目地体4aと左右対称に形成された第2の目地体4bとから構成されていることを特徴とする。
前記第1の目地体4aと第2の目地体4bとは、表面がそれぞれ異なる色によって構成されていることを特徴とする。
予め、前記建物のコーナ部1を除く壁面全体1aに前記外装材2が貼り付けられていることを特徴とする。
さらに、前記補助目地材を前記コーナ部に臨む外装材の上サネの下部に嵌め込むことにより、該補助目地材が下サネとしての役割を果たすことから、前記コーナ用外装材を建物のコーナ部に取り付ける際、このコーナ用外装材を前記コーナ部に被せるようにしてから固定するだけで、簡単に取り付けることができるので、建物のコーナ部の施工性を格段に向上させることが可能となる。
前記建物のコーナ部1に臨む外装材2の下サネ2aと前記コーナ用外装材3の一方の上サネ3aとは接合され、前記コーナ部1に臨む外装材2の上サネ2bと前記コーナ用外装材3の他方の上サネ3aとは向かい合うようにして設けられており、
これら向かい合う上サネどうし2b、3aの下部の隙間には、弾力性を備えた補助目地材4がその弾性復帰力によって上サネ2b、3aに密接して嵌め込まれている。
また、この外装材2は、予め工場等で、前記建物のコーナ部1を除く壁面全体1aに貼り付けられていることから、現場で前記建物のコーナ部1を除く壁面全体1aに該外装材2を貼り付ける手間を省くことができるので、前記建物のコーナ部1の施工を行うだけで済み、施工性を向上させることが可能となる。
さらに、このような外装材2を、建物のコーナ部1を除く壁面全体1aに貼り付けた場合、図1および図2に示すように、前記コーナ部1に臨む外装材2は、その下サネ2aが前記コーナ部1に向くように貼り付けられ、前記コーナ部1に臨む外装材2は、その上サネ2bが前記コーナ部1に向くように貼り付けられている。
なお、本実施の形態では、前記外装材2の表面全体2cに複数のタイル2dが等間隔に並べられて貼り付けられている構成としたが、これに限られるものではなく、例えば、押出成形された合成樹脂製の外装材や金属製の外装材等でも良い。すなわち、その幅方向一端に下サネ2aを、他端には上サネ2bを備えるという本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
なお、本実施の形態では、前記コーナ用外装材3の表面全体3bに複数のタイル3cが等間隔に並べられて貼り付けられている構成としたが、これに限られるものではなく、例えば、押出成形された合成樹脂製のコーナ用外装材や金属製のコーナ用外装材等でも良い。すなわち、その両端に上サネ3a、3aを備えるという本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
また、前記コーナ用外装材3どうしを上下に積み重ねて前記建物のコーナ部1に取り付けることができるように、前記コーナ用外装材3の上端部には下サネが設けられ、下端部には上サネが設けられている構成となっている(図示せず)。
さらに、複数の短尺のコーナ用外装材3を上下に積み重ねて設置した際に、この積み重ねられたコーナ用外装材3の高さと、前記外装材2の高さとが略同じ高さとなるように構成されている。
そして、前記外装材2表面に貼り付けられた複数のタイル2dと、前記コーナ用外装材3の表面に貼り付けられた複数のタイル3cとは、前記コーナ用外装材3を建物のコーナ部1に取り付けた際に等間隔に並べて配列された構成となっている。
以上のような本実施の形態のコーナ用外装材3によって、建物のコーナ部1、延いては建物の外壁全体の外観性を向上させることができるので見映えが良く、好ましい。
また、この補助目地材4は、本実施の形態では、ゴム等の樹脂が加工されて用いられている。
なお、例えば、前記本体部5、5が中実に形成された場合には、中空状に形成された場合よりも撓みが少なく、前記外装材2の上サネ2bの下部に密着しにくい場合があるので、本実施の形態においては、上述のように、前記本体5、5は中空状に形成されているのが好ましい。
すなわち、例えば、前記第1の目地体4aが白色に、前記第2の目地体4bが灰色に構成されており、建物の外装材の色が白色だった場合には、前記第1の目地体4aを表面に向けて設置することで、この第1の目地体4aを設置した部分の外観を見映え良く見せることが可能となる。
そして、前記第1の目地体4aおよび第2の目地体4bを補助目地材4として製造する際は、ゴム等の樹脂を押出成形によって一体的に成形されて製造されている。
この時、一方の目地体は2層構造となっており、その表層部分は、内部側の層および他方の目地体とは異なる色によって構成されている。
さらに、前記内部側の層および他方の目地体は同色で構成されており、これにより、前記第1の目地体4aと第2の目地体4bとを、表面がそれぞれ異なる色によって構成することができるようになっている。
また、図示は省略するが、第1の目地体4aと第2の目地体4bともに2層構造とし、建物の外装材2の色と目地体4a、4bの色を合わすようにしてもよい。こうすることにより、目地体4a、4bを取り付ける向きによらず、建物の外装材2の色と目地体4a、4bの色が異なることを防止することができる。
さらに、このような第1および第2の壁パネル7、8の表面には、予め工場等で、前記建物のコーナ部1を除く箇所に、上述したような幅方向一端に下サネ2aを他端に上サネ2bを備えた外装材2、2どうしがサネ接合されて、胴縁9を介して貼り付けられている。
この時、図1に示すように、前記壁パネル7、8の表面に予め防水透湿シート10を設けることによって、さらに防水性の向上を図ることができる。また、前記壁パネル7、8に設けられた防水透湿シート10、10は前記コーナ部1において重なり合い、コーナ用シート固定部材10aによって固定されている。そして、このコーナ用シート固定部材10aによって固定されることにより、前記防水透湿シート10、10の裏側に雨水等が浸入を防ぐことができるようになっている。
なお、これら外装材2の貼り付け方法としては、上述のように、下サネ2aと上サネ2bとを嵌め合わせてから、釘打ちやビス止め等の方法によって行われる。
この時、前記補助目地材4は弾力性を備えているので、その弾性復帰力が作用して、前記上サネ2bの下部に密接して嵌め込まれるようになっている。
この時、前記コーナ用外装材3の両端の上サネ3a、3aが、前記コーナ部1に臨む外装材2の下サネ2aと、外装材2の上サネ2bの下部に差し込まれた前記補助目地材4とに嵌まり合うので、前記コーナ用外装材3を前記コーナ部1に被せるようにして簡単に取り付けることができる。
また、前記コーナ用外装材3の取り付け作業に際し、前記コーナ部1に臨む外装材2の下サネ2aと該コーナ用外装材3の上サネ3aとは、これら下サネ2aと上サネ3aによるサネ接合だけでなく、例えば熱可塑性樹脂を主成分とした接着剤等を加熱溶融して、前記下サネ2aと上サネ3aとが接する部位に塗布し、常温になるまで冷却して固化させて、接着させるようにすると、接着作業を早く、しかも少ない手間で済ますことができて好ましい。しかも、これら下サネ2aと上サネ3aとの間から雨水等が侵入することを防ぐこともできる。このような接着剤として、例えば、ホットメルト接着剤11等が挙げられる。
なお、このようなホットメルト接着剤11を、隣接する外装材2、2の下サネ2aと上サネ2bとの間の接着に用いても良い。
さらに、前記補助目地材4を前記コーナ部1に臨む外装材2の上サネ2bの下部に嵌め込むことにより、該補助目地材4が下サネとしての役割を果たすことから、前記コーナ用外装材3を建物のコーナ部1に取り付ける際、このコーナ用外装材3を前記コーナ部1に被せるようにしてから固定するだけで、簡単に取り付けることができるので、建物のコーナ部1の施工性を格段に向上させることが可能となる。
1 コーナ部
2 外装材
2a 下サネ
2b 上サネ
3 コーナ用外装材
3a 上サネ
4 補助目地材
Claims (5)
- 建物のコーナ部を除く壁面全体に、幅方向一端に下サネを他端に上サネを備えた外装材が貼り付けられ、前記コーナ部に、両端に上サネを備えたコーナ用外装材が取り付けられる建物のコーナ部構造において、
前記建物のコーナ部に臨む外装材の下サネと前記コーナ用外装材の一方の上サネとは接合され、前記コーナ部に臨む外装材の上サネと前記コーナ用外装材の他方の上サネとは向かい合うようにして設けられており、
これら向かい合う上サネどうしの下部の隙間には、弾力性を備えた補助目地材がその弾性復帰力によって上サネに密接して嵌め込まれていることを特徴とする建物のコーナ部構造。 - 請求項1に記載の建物のコーナ部構造において、
前記建物のコーナ部に臨む外装材の高さと略同じ高さにわたって前記補助目地材が取り付けられていることを特徴とする建物のコーナ部構造。 - 請求項1または2に記載の建物のコーナ部構造において、
前記補助目地材は、中空状に形成された本体部と、この本体部の先端に該本体部より薄く形成され、前記建物のコーナ部に臨む外装材の上サネの下部に差し込まれる差込部とを備えた第1の目地体と、この第1の目地体と接合し、その接合面を中心に前記第1の目地体と左右対称に形成された第2の目地体とから構成されていることを特徴とする建物のコーナ部構造。 - 請求項3に記載の建物のコーナ部構造において、
前記第1の目地体と第2の目地体とは、表面がそれぞれ異なる色によって構成されていることを特徴とする建物のコーナ部構造。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物のコーナ部構造において、
予め、前記建物のコーナ部を除く壁面全体に前記外装材が貼り付けられていることを特徴とする建物のコーナ部構造。
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