JP2006169574A - 二次電池ケース用アルミニウム合金板およびその製造方法 - Google Patents

二次電池ケース用アルミニウム合金板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 プレス成形加工性、溶接性、耐膨れ性に優れた二次電池ケース用アルミニウム合金板を提供する。
【解決手段】 Cu1.0超〜2.0%、Mn0.2〜1.0%、Mg0.1〜0.9%含有し、所望によりZr0.05〜0.2%、Cr0.05〜0.2%の一種又は2種を含有し、残部がAlと不可避的不純物からなる組成を有するものとする。さらに平均結晶粒径が25μm以下が望ましい。該粒径を有するアルミニウム合金板は、上記組成を有するアルミニウム合金板を冷間圧延した後、480〜560℃、20〜180秒保持、冷却速度20〜200℃/秒の焼鈍を行い、その後、1〜7日保持する自然時効または、最終冷延率10〜60%で圧延を行う最終冷間圧延と、100〜220℃で2時間〜24時間保持する時効処理の一方または両方を行う。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話などの動力源となる二次電池ケース用アルミニウム合金板に関し、特にリチウムイオンニ次電池ケース用アルミニウム合金板に関する。
二次電池は、ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話などの携帯機器の電源として使用されるため、小型且つ軽量であることが要求される。こうした要求に対するものの一つとして、ニ次電池ケースの薄肉化が検討されている。
二次電池ケース成形は、通常多段プレスによって成形されるために、ケース材料には良好な成形性が求められる。このために、従来では純アルミニウム系(JIS−1000系)やAl−Mn系(JIS−3003合金など)のような比較的軟質のものが用いられることが多かった。二次電池は、上述材料からなるケースに電極体を入れた後に、一般にはレーザ溶接により蓋を付けて密封することで製造される。こうして製造された二次電池は携帯電話などの電源として使用する。この二次電池に放電後に充電する際、ケース内部の温度が上昇して、ケース内部の圧力が上昇する。また、携帯電話などの携帯電子機器を乗用車中に放置する場合がある。夏などの季節では車内の温度が70℃以上にもなり、電池ケース内部の圧力が大幅に上昇する。このような場合、上述した比較的軟質のケース材料で製造されたケースに大きな膨れが生じるという問題がある。この膨れの生成を抑制するために、高強度のケース材料が要求される。最近、Al−Mn系合金に少量のCuを添加して耐膨れ性を向上させた材料(例えば特許文献1)やJIS−3003合金に少量のCuとMgを添加して強度の向上を図った材料が用いられるようになっている。
特開2000−129384号公報
しかし、前記したように少量のCuを添加した合金や、少量のCuおよびMgを添加した合金においても、ケースの膨れを抑制する能力は不十分であり、更なる強度の向上が求められている。なお、上記合金に含まれるMgはアルミニウムの強度を最も高くする合金元素とされており、Mgの量をより多くすることで強度を向上させて耐膨れ性を高めることが考えられる。しかし、Mgを多く添加すると、レーザ溶接時にピンホール等の欠陥が発生しやすくなって、レーザ溶接性が大幅に劣化する問題がある。また、過度にMgを含有すると、強度の向上とともに加工硬化性が大きく増大し、多段プレスで電池ケースを製造するとき、亀裂が発生しやすくなって、成形性の低下を招く問題がある。したがって、Mgの増量によって上記目的を達成することは困難である。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成し遂げられたものであり、その目的は、高強度且つプレス成形性、レーザ溶接性および耐膨れ性に優れたアルミニウム合金板を提供することにある。
すなわち、請求項1記載の二次電池ケース用高強度アルミニウム合金板の発明は、質量比で、Cuを1.0超〜2.0%、Mnを0.2〜1.0%、Mgを0.1〜0.9%含有し、残部が不可避不純物とAlからなる組成を有することを特徴とする。
請求項2記載の二次電池ケース用高強度アルミニウム合金板の発明は、請求項1記載の発明において、前記不可避不純物のSiを質量比で0.2%未満に制限することを特徴とする。
請求項3記載の二次電池ケース用高強度アルミニウム合金板の発明は、請求項1または2に記載の発明において、質量比で、Zr0.05〜0.2%、Cr0.05〜0.2%の一種または2種を含有することを特徴とする。
請求項4記載の二次電池ケース用高強度アルミニウム合金板の製造方法の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の組成を有するアルミニウム合金板を冷間圧延した後、480〜560℃で20〜180秒保持、冷却速度20〜200℃/秒の焼鈍を行い、その後、1〜7日間保持する自然時効を行うことを特徴とする。
請求項5記載の二次電池ケース用高強度アルミニウム合金板の製造方法の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の組成を有するアルミニウム合金板を冷間圧延した後、480〜560℃で20〜180秒保持、冷却速度20〜200℃/秒の焼鈍を行い、その後、最終冷延率10〜60%で圧延を行う最終冷間圧延と、100〜220℃で2時間〜24時間保持する時効処理の一方または両方を行うことを特徴とする。
本発明のアルミニウム合金板によれば、高強度でプレス成形性に優れ、さらにレーザ溶接性および耐膨れ性にも優れているので、二次電池ケースに用いるのに適している。
以下に、本発明における成分等の作用および限定理由ならびに製造方法における製造条件の限定理由について説明する。なお、各成分の含有量はいずれも質量%で示している。
Cu:1.0超〜2.0%
Cuは、強度とクリープ性を高め、耐膨れ性の向上に寄与する効果がある。Cu含有量が1.0%以下では、その効果は不十分となる。逆にCu含有量が2.0%を超えると、レーザ溶接時の割れ感受性が高くなり、レーザ溶接性が劣化する。また、プレス成形性も低下する。したがって、Cuの含有量を上記範囲に定める。なお、同様の理由で、さらに下限1.5%超、上限1.9%が好ましい。
Mn:0.2〜1.0%
Mnは、強度を高め、また、結晶粒を微細化してプレス成形性の向上に寄与する。Mn量が0.2%未満では、その効果が不十分となる。一方、Mn含有量が1.0%を越えると、鋳造時に粗大な晶出物が生成しやすくなり、マトリックス中に分散してプレス成形性が低下する。また、Al−Cu−Mn系化合物が生成し、合金強度が低下するおそれがある。したがって、Mnの含有量を上記範囲に定める。なお、同様の理由で、さらに下限0.3%、上限0.8%が好ましい。
Mg:0.1〜0.9%
Mgは、強度とクリープ性を高め、耐膨れ性の向上に寄与する効果がある。Mg含有量が0.1%未満では、その効果は不十分となり、Mg含有量が0.9%を超えると、強度とクリープ性は更に向上するが、レーザ溶接性とプレス成形性が低下する。したがって、Mgの含有量を上記範囲に定める。なお、同様の理由で、さらに下限0.21%、上限0.7%が好ましい。
Si:0.2%未満
Siは、不可避不純物として存在し、強度を若干高める効果がある。一方、レーザ溶接性を若干劣化させる。レーザ溶接性を満足できる場合、Si含有量を制限する必要はないが、高いレーザ溶接性を要求される場合、Si含有量を0.2%未満に制限するのが好ましい。さらに、0.1%未満に制限することが一層好ましい。
Feは、Siと同様に不可避不純物として存在し、強度を若干高める効果がある。但し、Fe含有量が高くなると、鋳造時に生じる粗大な晶出物が多くなり、プレス成形性が低下する。本発明は、Fe含有量を特に制限しないが、高いプレス成形性が要求される場合、Fe含有量を0.6%以下に制限することが好ましい。
Zr0.05〜0.2%、Cr0.05〜0.2%
Zr、Crはアルミニウム合金の結晶粒を微細化する作用があり、結晶粒微細化の効果を高め、プレス成形性を向上させるため、所望によりZr、Crの単独添加または複合添加をする。含有量は、それぞれ0.05〜0.2重量%が好ましい。0.05%未満では、結晶粒微細化の効果が不十分となり、0.2%を超えると、鋳造時に粗大な晶出物が生成しやすくなって、プレス成形性を低下する。
以上の組成からなる本発明のアルミニウム合金板は強度が高く、耐膨れ性、プレス成形性、及びレーザ溶接性に優れたものである。
ここで、強度とは、引張試験によって得られる引張強さという。耐膨れ性とは、二次電池の充放電サイクルを実施する際に、または二次電池を70〜100℃の高温環境中(例えば、夏のパーキングエリヤにある自動車内)に放置する際に、二次電池ケースの内部で圧力が増加したときのケースの膨れを防止できるかどうかをいう。強度が十分高くなると、充放電サイクル時のケースの膨れを防止できる。高温環境中での二次電池ケースの膨れを防止するには、高温と圧力が同時に作用するために、70〜100℃での良好なクリープ特性が要求される。本発明のアルミニウム合金板は、高強度と高クリープ特性を備え、従来のケースの膨れを解決したものである。
また、プレス成形性とは、形付けをプレスによって行う場合の形付けができるかどうかである。本発明のアルミニウム合金板は、プレス成形性に優れているため、二次電池ケースを良好に成形することができる。
また、溶接性とは、二次電池ケース胴体に蓋を接合する際の溶接ができるかどうかをいい、レーザ溶接性とは、溶接をレーザによって行う場合の溶接ができるかどうかをいう。本発明のアルミニウム合金板は、溶接性に優れているため、ニ次電池ケースを良好に作製することができる。
さらに上記本発明のアルミニウム合金板は、圧延方向断面において、下記の方法で求めた平均結晶粒径が25μm以下であることが好ましい。更に好ましい範囲は20μm以下である。平均結晶粒径は、従来では光学顕微鏡で観察した組織をもとにして切断法によって求める。この場合、結晶粒と亜結晶粒(通常、粒界方位差の15°未満の粒界に囲まれた領域という)を区別できないことがある。本発明の平均結晶粒径は、SEM(Scanning Electoron Microscope、走査型電子顕微鏡)につけた結晶方位観察装置(通称EBSP(Electron Back-Scatter Diffraction Pattern、反射電子菊池線回折パターン))によって結晶粒の方位差を直接測定したデータをもとに、解析ソフトにより求めた。EBSPは、軽金属学会誌50巻2000年2月号86頁に「SEM−EBSPの使い方」としても紹介されている。結晶方位の測定は、全観察領域を縦横に数万〜数十万のポイントに分割して、1ポイントずつ行う。一般には、方位差15°以上の粒界に囲まれた領域中に、一定の数以上(例えば10個以上)ポイントが含まれるものを結晶粒とする。結晶粒径は、結晶粒中のポイント数および1ポイントあたりの面積から結晶粒の面積を求めてそれを円の面積と考えて算出される。このように各々の結晶粒の粒径を求めてその平均値を算出して平均結晶粒径とする。
平均結晶粒径が25μmを超えると、プレス成形性とレーザ溶接性が低下する。平均結晶粒径の下限値は特に規定しないが、現在のアルミニウム板製造技術では、低コストかつ安定に製造できる最小平均結晶粒径は3μm程度とされている。従って、3μm未満の平均結晶粒径からなるアルミニウム合金板を製造しようとすると、膨大な設備投資と複雑な製造工程が必要となり、製造コストが大幅に増加する。よって、本発明においては、製造上の観点から平均粒径の下限値を3μmとするのが好ましい。ただし、本発明としてはその下限を定めるものではない。
また、上記本発明の組成からなるアルミニウム合金板は、引張試験で求めた引張強度が250MPa以上であることが好ましい。引張強度がこの範囲内であれば、本発明のアルミニウム合金板を成形した二次電池ケースに、充放電サイクル時への十分な耐膨れ性を与えることができる。引張強度の上限値は、特に規定しないが、アルミニウム合金板の特性、製造方法に依存するため、現在のアルミニウム板製造技術で低コストかつ安定に製造できるものの上限値は600MPa程度である。ただし、本発明としてはこの上限を定めるものではない。
また、上記本発明のアルミニウム合金板は、負荷荷重180MPa、温度100℃のクリープ試験で求めた定常クリープ速度が0.000003(1/hr)以下であること、および減速クリープ段階の歪み量が0.015以下であることが好ましい。定常クリープ速度と減速クリープ段階の歪み量が前記の範囲内であれば、本発明のアルミニウム合金板を成形した二次電池ケースは、70〜100℃の高温環境中に放置した状況で十分な耐膨れ性を発揮することができる。定常クリープ速度と減速クリープ段階の歪み量の下限値は、特に規定しないが、アルミニウム合金板の成分、製造方法に依存するために、本発明の成分範囲の規定値、製造条件を満足するならば、定常クリープ速度の下限値は0.00000001(1/hr)であり、減速クリープ段階の歪み量の下限値は0.001である。
また、本発明の製造方法では、上記組成を有するアルミニウム合金板を冷間圧延する工程において焼鈍を行うものとし、該焼鈍工程の焼鈍温度が480〜560℃、保持時間が20〜180秒、冷却速度が20〜200℃/秒とするのが好ましい。
本発明のアルミニウム合金板は、時効硬化特性を有するものである。この時効硬化特性を生かせるために、上記焼鈍時に時効硬化元素であるCu、Mg等をマトリックス中に固溶させておかなければならない。焼鈍温度は480℃より低く、保持時間が20秒より短いと、Cu、Mg等の固溶が不十分となるために、時効硬化特性が得られにくくなって、強度が低下する。一方、焼鈍温度が560℃より高く、保持時間が180秒より長くなると、結晶粒の成長が生じるために結晶粒が大きくなって、プレス成形性が劣る。冷却速度が20℃/秒より遅いと、冷却中にCuとMgが析出してしまい、強度の低下をもたらすために好ましくない。冷却速度が200℃/秒を超えると、冷却用の設備投資が増し、生産コストが増加する。
以上のように、焼鈍工程の焼鈍温度、保持時間および冷却速度を上記範囲とすることで、Cu、Mg等の時効硬化元素が充分固溶し、平均結晶粒径が25μmより大きくならずに、強度が高くプレス成形性に優れたアルミニウム合金板を製造することができる。
さらに、本発明のアルミニウム合金板の最終強度は、2種類の手法によって達成することができる。その1つは、焼鈍後に時効処理を施すことによって所定の強度を達成することである。この場合、時効温度と保持時間の選択は、前記した引張強度が250MPa以上の要求を満足する必要がある。時効処理においては、自然時効によって1日〜7日保持するか、100〜220℃で2時間〜24日加熱保持することが好ましい。
もう1つは、焼鈍後に最終冷間圧延を施すことによって所定の強度を達成することができる。この場合、最終冷間圧延時の圧下率が60%以下に制御することが好ましい。圧下率が60%超えると、プレス成形性が劣化する。最終冷間圧延時の圧下率の下限値は特に規定しないが、但し、前記引張強度が250MPa以上の要求を満足する必要がある。また、この引張強度の要求が満足できれば、加熱時効処理と最終冷間圧延の2つの手法は、複合使用することもできる。例えば、最終冷間圧延後に加熱時効処理を行う。なお、最終冷間圧延後では、自然時効は十分に得られない。
以上説明したように、本発明のアルミニウム合金板によれば、質量比で、Cuを1.0超〜2.0%、Mnを0.2〜1.0%、Mgを0.1〜0.9%含有し、さらに所望によりZr0.05〜0.2%、Cr0.05〜0.2%の一種または2種を含有し、残部が不可避不純物とAlからなり、所望により不可避不純物のSiを質量比で0.2%未満に制限する組成を有するので、引張強度が高く、耐膨れ性に優れ、更にプレス成形性およびレーザ溶接性にも優れているので、電池ケース、特にリチウムイオン二次電池ケースに用いるのに適している。
また、本発明のアルミニウム合金板の製造方法によれば、上記発明の組成のアルミニウム合金板を冷間圧延した後、480〜560℃で20〜180秒保持、冷却速度20〜200℃/秒の焼鈍を行い、その後、1〜7日保持の自然時効または、最終冷延率10〜60%で圧延を行う最終冷間圧延と、100〜220℃で2時間〜24時間保持する時効処理の一方または両方を行うので、アルミニウム板の平均結晶粒径を25μm以下にして、上記特性とともにさらにプレス成形性と溶接性とをさらに高めた二次電池ケース用アルミニウム合金板が得られる効果がある。
以下に、本発明の二次電池ケース用高強度アルミニウム合金板の実施形態について説明する。
本発明のアルミニウム合金板は以下の方法により製造することができる。
上記本発明の組成が得られるように成分調整したアルミニウム合金を、溶解、鋳造し、さらに均質化処理、熱間圧延、冷間圧延、焼鈍を行い、その後、自然時効又は最終冷間圧延と時効処理の工程の一方または両方を経て板材とする。
上記冷間圧延に至るまでの工程は常法により実行することができ、本発明としては特定の条件に限定されない。なお、冷間圧延においては、上記したように、焼鈍温度が480〜560℃で、保持時間が20〜180秒、冷却速度が20〜200℃/秒とする焼鈍を行うのが望ましい。この焼鈍は、連続焼鈍炉を用いて行うことができる。
以上のように、焼鈍工程の焼鈍温度、保持時間および冷却速度を上記範囲とすることで、平均結晶粒径を25μm以下に調整することができる。
その後、高い強度を得るために、1〜7日の自然時効または100〜220℃で2時間〜24時間保持する加熱時効処理もしくは10〜60%の最終圧延率に制御する最終冷間圧延を行う。なお、最終冷間圧延と加熱時効処理とは両方を行うものであってもよい。
上記で得られたアルミニウム合金板は、必要に応じてプレス成形等の成形加工に供せられ、ケース形状とする。この成形の際に良好なプレス成形性を示し、成形割れなどが発生しにくくなっている。さらに、このケースは必要に応じて溶接がなされる。例えば二次電池構成材料を収容して蓋をレーザ溶接等によって接合する。この溶接の際に良好な溶接性を示し、溶接欠陥が発生しにくくなっている。得られた二次電池ケースは、二次電池として使用される際にも、膨れの発生が抑制されており、車内放置においても良好な耐膨れ性を示す。
以下に実施例および比較例によって本発明を説明する。
(実施例)
表1は、実施例1〜8のアルミニウム合金板の成分組成を示すものである。なお、表1中の単位は質量%である。
以下に、本発明のアルミニウム合金板を製造する工程について説明する。
製造されたアルミニウム合金板が表1に示す組成成分となるように配合されたアルミニウム合金の鋳塊を半連続鋳造により鋳造し、得られた鋳塊を面削して表面の不均一層を除去した。その後、595℃の温度に6時間保持する均質化処理を行い、400℃まで冷却して、速やかに熱間圧延を施し、厚さ7mmの板材とした。続いて、厚さ0.70mmまで冷間圧延し、昇温速度100℃/秒、保持温度520℃、保持時間30秒、冷却速度150℃/秒という条件で焼鈍を行った。その後、厚さ0.52mmまで最終冷間圧延した。最終冷間圧延の際の圧下率は25.7%であった。
(比較例)
アルミニウム合金板の組成が表1に示す成分となるようにした他は、上記実施例と同様の方法により比較例1〜6のアルミニウム合金板を製造した。
Figure 2006169574
(引張強度およびプレス成形性等の評価)
上記により得られた各供試材について、引張強度、プレス成形性、結晶粒径、クリープ特性、レーザ溶接性について測定、評価を行った。
引張強度については、得られた板材からJIS5号試験片を採取し、JIS Z 2241に定めた方法による引張試験により測定した。
成形性については、径33mm、肩R4.5mmポンチと、径57.75〜69.3mmのプランクを用いて深絞り試験を行い、限界絞り比によって評価した。限界絞り比が1.95以上のものを○、1.95未満のものを×とした。
平均結晶粒径は、アルミニウム合金板の圧延方向断面において、PHILIPS社のSEM(XL30Fe)につけたTSL社のEBSPシステムにより、0.1μmのポイント間隔で測定した結晶方位データから、TSL社のOIM3.0解析ソフトによって求めた。方位差15°以上の粒界に囲まれた領域中に、10個以上のポイントが含まれるものを結晶粒とした。
クリープ試験は、平行部長さ32mm、幅7mmの試験片を用い、100℃雰囲気中で180MPa初期荷重を負荷して行った。
レーザ溶接性については、YAG、パルスレーザ溶接機を用いて、突合せ法によって本発明のアルミニウム合金板を溶接して、割れ、溶け込み不良などの溶接欠陥がないものを○、あるものを×として評価した。
(評価結果)
表2に実施例1〜8および比較例1〜6の引張強度(機械的性質)、プレス成形性、100℃で180MPa初期荷重を負荷したときの定常クリープ速度と減速クリープ段階の歪み量、およびレーザ溶接性の評価結果を示す。
表2より、本発明の実施例1〜8の板材は全て、引張強度が高く、定常クリープ速度と減速クリープ段階の歪み量が小さいことが分かる。また、良好なプレス成形性およびレーザ溶接性を示した。これより、実施例1〜8においては、引張強度が高く、耐膨れ性、プレス成形性に優れ、溶接性にも優れたアルミニウム合金板が提供でき、二次電池ケース用アルミニウム合金板として適したものである。
一方、本発明の合金組成範囲からはずれた比較例1〜6の板材では、引張強度が250MPaより低いか、定常クリープ速度または減速クリーブ段階の歪み量が大きいことによって、耐膨れ性が悪い。あるいはプレス成形性、レーザ溶接性が劣っている。これより、比較例1〜6のアルミニウム合金板は、二次電池ケース用アルミニウム合金板としては、本発明に比べ、劣ったものである。
Figure 2006169574
(製造方法実施例)
表3に、表1に示した実施例1の焼鈍以後の製造条件を変えた場合の製造方法実施例9〜13を示す。焼鈍前の溶解、鋳造、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延工程の条件は実施例1と同じである。
(製造方法比較例)
さらに表3に、表1に示した比較例1の焼鈍以後の製造条件を本発明範囲外で変えた場合の製造方法比較例7〜10を示す。焼鈍前の溶解、鋳造、均質化処理、熱間圧延、冷間圧延工程の条件は表3に示した実施例9〜13、すなわち表1の比較例1と同じである。
Figure 2006169574
(評価試験方法と結果)
引張強度、プレス成形性、定常クリープ速度と減速クリープ段階の歪み量は、表2に示した評価に用いた方法と同様に測定、評価した。
平均結晶粒径は、アルミニウム合金板の圧延方向断面において、PHILIPS社のSEM(XL30Fe)につけたTSL社のEBSPシステムにより、0.1μmのポイント間隔で測定した結晶方位データから、TSL社のOIM3.0解析ソフトによって求めた。方位差15°以上の粒界に囲まれた領域中に、10個以上のポイントが含まれるものを結晶粒とした。
表4に製造方法実施例9〜13および製造方法比較例7〜10の引張強度(機械的性質)、プレス成形性、100℃で180MPa初期荷重を負荷したときの定常クリープ速度と減速クリープ段階の歪み量、および平均結晶粒径の評価結果を示す。なお、レーザ溶接性については、いずれの例も良好であったため、省略した。
表4より、本発明の製造方法に従って製造した実施例9〜13の板材は全て、引張強度が高く、定常クリープ速度と減速クリープ段階の歪み量が低くて、結晶粒が小さくプレス成形性が良好であったことが分かる。
一方、本発明の製造条件を外れた比較例7〜10の板材では、成形性が悪く、また、一部では、クリープ特性が良好ではないという結果が得られた。
Figure 2006169574

Claims (5)

  1. 質量比で、Cuを1.0超〜2.0%、Mnを0.2〜1.0%、Mgを0.1〜0.9%含有し、残部が不可避不純物とAlからなる組成を有することを特徴とする二次電池ケース用高強度アルミニウム合金板。
  2. 前記不可避不純物のSiを質量比で0.2%未満に制限することを特徴とする請求項1記載の二次電池ケース用高強度アルミニウム合金板。
  3. 質量比で、Zr0.05〜0.2%、Cr0.05〜0.2%の一種または2種を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池ケース用高強度アルミニウム合金板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の組成を有するアルミニウム合金板を冷間圧延した後、480〜560℃で20〜180秒保持、冷却速度20〜200℃/秒の焼鈍を行い、その後、1〜7日間保持する自然時効を行うことを特徴とする二次電池ケース用高強度アルミニウム合金板の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の組成を有するアルミニウム合金板を冷間圧延した後、480〜560℃で20〜180秒保持、冷却速度20〜200℃/秒の焼鈍を行い、その後、最終冷延率10〜60%で圧延を行う最終冷間圧延と、100〜220℃で2時間〜24時間保持する時効処理の一方または両方を行うことを特徴とする二次電池ケース用高強度アルミニウム合金板の製造方法。
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