JP2006169002A - 分別捕集装置、および分別捕集方法 - Google Patents

分別捕集装置、および分別捕集方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カーボンナノチューブ含有塵埃様物から、煤や太径カーボンナノチューブを容易に取り除き、捕集することにより、循環ガスを浄化することのできる分別捕集装置を提供すること。
【解決手段】カーボンナノチューブを生成する炉心管から排出されるカーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガスで搬送し、カーボンナノチューブ含有塵埃様物が除去された循環ガスを取り込むようにした循環路と、隣接間隔が5〜20mmであり、隣接間隔間に流速0.05〜2m/秒の循環ガスが通過するように形成された複数の第1係留部を有する係留手段、及び前記係留部に係留されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物を脱離させる脱離手段を備え、複数の第2係留部を有する係留手段を備え、かつ前記前段捕集器の下流側に位置するように前記循環路中に介装されてなる後段捕集器とを備えることを特徴とする分別捕集装置である。
【選択図】図1

Description

この発明は、分別捕集装置、および分別捕集方法に関し、さらに詳しくは、所定の繊維径を有するカーボンナノチューブを分別して得ることができ、しかも、循環路内を流れ、再び、気相成長炭素繊維製造装置に導入される循環ガスからカーボンナノチューブを除去することのできる分別捕集装置、および分別捕集方法に関する。
微細気相成長炭素繊維の製造装置として、「炉芯管内に炭素源ガスと触媒金属源ガスとを供給することができるように炉芯管の一端に配置された、原料供給手段のノズルを備えた反応手段と、前記ノズルの先端開口部に開口部が近接して臨むように炉芯管内に配置された排出管を備えた排出手段と、前記炉芯管の他端から前記排出管の開口部へ流通し、次いで前記排出管内に流通する案内ガスを供給する案内ガス供給手段とを備えて成ることを特徴とする微細気相成長炭素繊維製造装置」及びその微細気相成長炭素繊維製造装置を使用する微細気相成長炭素繊維の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、「縦型炉芯管の上部から供給された触媒金属源及び炭素源ガスを熱分解することにより炭素繊維質物を生成させる反応領域を有する縦型反応手段と、前記反応領域で生成した炭素繊維質物を開口部から取り込んで縦型反応手段外に排出する排出管を有する排出手段と、前記縦型炉芯管の下部から前記排出管の開口部へと流通し、前記炭素繊維質物と共に前記排出管内に流通する案内ガスを供給する案内ガス供給手段とを備えて成ることを特徴とする炭素繊維質物製造装置」及びその炭素繊維質物製造装置を使用した炭素繊維質物製造方法も提案されているが、微細気相成長炭素繊維、なかでも、所望の繊維径を有するカーボンナノファイバーと、太径カーボンナノチューブ(所望の繊維径を有するカーボンナノファイバーよりも太い繊維径を有するカーボンナノファイバー)または煤と、を分別して捕集することは、記載されていない(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
従来の製造方法または製造装置においては、炉芯管から排出されるカーボンナノチューブは、未反応の炭素源ガスまたは触媒金属ガスにより生成するタール状物とともに、捕集され、これらが積み重なって形成された綿状物として得られる(以下、本明細書において、綿状物をカーボンナノチューブ含有塵埃様物と称する。)。しかも、このカーボンナノチューブ含有塵埃様物には、煤や太径カーボンナノチューブが含まれている。したがって、従来のように、商品価値を有するカーボンナノチューブを得るためには、カーボンナノチューブ含有塵埃様物を採取してから、煤や太径カーボンナノチューブを除去しなければならず、その作業は、非常に困難であった。
特開2001−115342号公報 特開2001−73231号公報 特開2003−213531号公報 特開2004−149961号公報
この発明は、このような従来の問題を解消し、カーボンナノチューブ含有塵埃様物が形成されないように、煤や太径カーボンナノチューブを容易に取り除くことができ、さらに、煤や太径カーボンナノチューブを捕集することにより、循環ガスを浄化することのできる分別捕集装置、および分別捕集方法を提供することをその課題とする。
前記課題を解決するための本発明における手段としては、
請求項1は、カーボンナノチューブを生成する炉心管から排出されるカーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガスで搬送し、カーボンナノチューブ含有塵埃様物が除去された循環ガスを前記炉心管の下部に導いてカーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガス中に取り込むようにした循環路と、
隣接間隔が5〜20mmであり、隣接間隔間に流速0.05〜2m/秒の循環ガスが通過するように形成された複数の第1係留部を有する係留手段、及び前記係留部に係留されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物を脱離させる脱離手段を備え、かつ前記循環路中に介装されてなる前段捕集器と、
隣接間隔が0.1〜10mmであり、前記隣接間隔が前記前段捕集器における隣接間隔よりも小さく、かつ隣接間隔間に流速2m/秒以下の循環ガスが通過するように形成された複数の第2係留部を有する係留手段を備え、かつ前記前段捕集器の下流側に位置するように前記循環路中に介装されてなる後段捕集器とを備えることを特徴とする分別捕集装置であり、
請求項2は、カーボンナノチューブを生成する炉心管から排出されるカーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガスで搬送し、カーボンナノチューブ含有塵埃様物が除去された循環ガスを前記炉心管の下部に導いてカーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガス中に取り込むようにした循環路において、前記カーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガス中に取り込み、
隣接間隔が5〜20mmであり、隣接間隔間に流速0.05〜2m/秒の循環ガスが通過するように形成された複数の第1係留部を有する係留手段により、前記係留部にカーボンナノチューブ含有塵埃様物を係留させ、前記係留部に係留されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物を脱離させる脱離手段により係留されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物を脱離させ、
隣接間隔が0.1〜10mmであり、前記隣接間隔が前記循環路中に介装されてなる前段捕集器における隣接間隔よりも小さく、かつ隣接間隔間に流速2m/秒以下の循環ガスを通過させ、前記前段捕集器の下流側に位置するように前記循環路中に介装されてなる後段捕集器により捕集することを特徴とする分別捕集方法である。
本発明によれば、所望の繊維径を有するカーボンナノチューブと、煤および不要なカーボンナノチューブとを分別捕集することができる。また、前段捕集器の下流側に後段捕集器を設けているので、前段捕集器内に配置された係留手段を通過したカーボンナノチューブ含有塵埃様物を除去して、循環ガスを浄化することができる。
まず、気相成長炭素繊維製造装置について概説する。この気相成長炭素繊維製造装置は、反応管(縦に配置されるので、以下において、この反応管を縦型反応管又は炉芯管と称することがある。)内で気相中でカーボンナノチューブを浮遊状態で生成させ、生成したカーボンナノチューブを含むガスと前記ガスを囲繞する案内ガスとを反応管外に排出する縦型反応手段と、前記反応管内から縦型反応手段により形成されたカーボンナノチューブを循環ガスによって導出する排出手段とを備える。
このような気相成長炭素繊維製造装置は、縦型反応管の上部から供給された触媒金属源と炭素源ガスとを縦型反応管における反応領域で分解、反応させて形成されるカーボンナノチューブ、生成した金属触媒及び未反応の炭素源などを含む反応ガスを、このカーボンナノチューブが反応領域の管内壁に付着する前に、排出管の開口部内へ、案内ガス流通手段により供給される案内ガスと共に案内し、循環ガスにより反応系外部へ強制的に導出する。
このような作用を有する気相成長炭素繊維製造装置および本発明に係る分別捕集装置の一例を図1に示す。なお、図1に示す気相成長炭素繊維製造装置および本発明に係る分別捕集装置は一例であって、図1に示す装置に限定されるものではない。
本発明に係る分別捕集装置1は、循環路3、前段捕集器4および後段捕集器5を備え、気相成長炭素繊維製造装置2により製造されたカーボンナノチューブから形成されてなるカーボンナノチューブ含有塵埃様物を、第1係留手段6および7と脱離手段8および9とを有する前段捕集器4に導出して第1係留手段に供給し、前記第1係留手段6および7に付着残存したカーボンナノチューブ含有塵埃様物を脱離手段8および9で脱離して、公知の装置、例えば、無端搬送機上に落下させて搬送し、所望の繊維径を有するカーボンナノチューブから形成されてなるカーボンナノチューブ含有塵埃様物を取り出すことができるようにすることができる。
すなわち、前段捕集器4では、商品価値があるカーボンナノチューブを得ることができる。また、前記前段捕集器4を通過したカーボンナノチューブ含有塵埃様物を、前記前段捕集器4の下流側に配置され、かつ、第2係留手段10および11を有する後段捕集器5に供給し、太径カーボンナノチューブおよび煤等の不純物を捕集することにより、循環ガスを浄化することができる。
なお、本明細書でいう、カーボンナノチューブには、中空の形態を有する繊維、および中空でない繊維も含まれる。
前記循環路3は、両端開口部が気相成長炭素繊維製造装置2の下部に接続され、一端開口部から前記気相成長炭素繊維製造装置2内で生成したカーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガスと共に取り込み、他端開口部から、前段捕集器4および後段捕集器5に循環ガスを導くことができる。
前記循環路3の断面形状としては、特に制限はなく、例えば、円形または正方形等を挙げることができる。
ところで、気相成長炭素繊維製造装置2より出てくるものは、反応ガス及びこれを囲繞するキャリヤーガスとさらにこれを囲繞する案内ガスとである。反応ガスは、カーボンナノチューブと未反応原料と副生物とを含む。案内ガスは通常、窒素及びアルゴンなどの不活性ガスと、水素などのキャリヤーガスとして使用され得るガスとのいずれか又はそれらの混合ガスである。反応管の温度は通常1000℃以上であり、排出管での急激な冷却は好ましくないので、排出管の出口におけるこれらのガスの温度は例えば、300〜800℃ある。
したがって、前記循環路3の材料としては、耐熱性および耐食性を有する材料であることが好ましい。
また、循環ガスが空気等の酸化性雰囲気である場合、気相成長炭素繊維製造装置から排出される排出ガスが着火して、カーボンナノチューブ含有塵埃様物が焼失してしまったり、キャリヤーガスなどの可燃性ガスの爆発が起きたりする。
したがって、循環ガスは、窒素等の不活性ガスであることを要する。もっとも、空気などが混入する場合もあるので、循環ガスは実質的に不活性ガスであることを要する。循環ガスが実質的に不活性なガスであるとは、例えば、酸素濃度が5%以下であり、残余は不活性ガスであるようなガスをいう。酸素濃度が5%を超えると、爆発の危険性が極めて高いので、5%以下を厳守する必要がある。
前記前段捕集器4には、複数の第1係留部を有する第1係留手段6および7と脱離手段8および9とが備えられている。また、前記第1係留手段6および7は、循環路3内を通過してくるガスの流れに対して直交するように、しかも、所定の間隔で前記前段捕集器4に配置されている。
前記前段捕集器4内では、第1係留手段6および7、より詳しくは、前記第1係留手段6および7に設けられた第1係留部において、所望の繊維径を有するカーボンナノチューブから形成されてなるカーボンナノチューブ含有塵埃様物が捕集される。一方、前記第1記係留手段6および7を通過した煤および太径カーボンナノチューブ等の不純物と、循環ガスとが、前記前段捕集器4の下流側に配置された後段捕集器5に導入される。なお、図1中、図示を省略したが、排出ガスと循環ガスとに分割するために、前段捕集器4及び/又は後段捕集器5には、適宜、ガス分割手段が設けられている。
本発明において、前段捕集器4内の前記第1係留手段6および7を通過する循環ガスの流速は、0.05〜2m/secであるのが好ましく、特に、0.1〜1m/secであるのが好ましく、さらに、0.15〜0.5m/secであるのが好ましい。
前記流速が、0.05m/secよりも遅いと、煤および太径カーボンナノチューブ等の不純物と、所望の繊維径を有するカーボンナノチューブとの間に、わずかな運動エネルギー差しか発生しないので、分別効率が悪くなることがあり、また、前記流速が、2m/secよりも速いと、大きな運動エネルギーを与えられたカーボンナノチューブ含有塵埃様物が、係留手段を通過してしまい、その結果、分別効率が悪化することがあり、また、後段捕集器5によって、循環ガスを十分に浄化することができないことがある。
前記第1係留部の隣接間隔間は、5〜20mmであるのが好ましく、特に、6〜15mmであるのが好ましく、さらに、7〜13mmであるのが好ましい。ここで、第1係留部がネットである場合には、隣接間隔は、ネットの目開きであり、第1係留部が孔を有する板である場合には、隣接間隔は、孔径である。また、前記したネットおよび孔を有する板のような杭状物以外に第1係留部は、格子状の空間を有するものでもよい。さらに、この空間の形状は、例えば、第1係留部がネットである場合には、一般的に4角形状であるが、これに限定されず、他の多角形状を有していてもよい。
前記隣接間隔間が20mmよりも大きいと、所望の繊維を有するカーボンナノチューブから形成されてなるカーボンナノチューブ含有塵埃様物が、前記第1係留部を通過してしまうことがあり、また、5mmよりも小さいと、煤等の不純物をも捕集してしまうことがある。なお、上記したような第1係留手段6および7のように、係留手段を複数設ける場合には、下流側に設けられた係留手段の隣接間隔、例えば、目開きは、上流側に設けられた係留手段の隣接間隔、例えば、目開きよりも小さいことが好ましい。このようにすれば、より効率良く、所望の繊維を有するカーボンナノチューブを分別することができる。
前記第1係留手段6および7の態様としては、図2および図4に示されるようなネット状物、図3に示される桟または図5に示される杭状物等を挙げることができる。なお、この図5に示されるような、第1係留手段6および7が、スリット状の態様を有する場合には、このスリット状の空間を縦横方向に重ねるようにしてもよい。
前記第1係留手段6および7は、前段捕集器4内に図5で示すように、係留部が前段捕集器4に固定されていてもよく、また、前段捕集器4内に着脱可能に備えられていてもよい。
気相成長炭素繊維製造装置2により製造されたカーボンナノチューブから形成されてなるカーボンナノチューブ含有塵埃様物は、循環路3を通り、前段捕集器4に循環ガスに同伴されて導入され、第1係留手段6および7に供給される。その際、カーボンナノチューブ含有塵埃様物の一部は第1係留手段6および7を通過し、所望のカーボンナノチューブから形成されてなるカーボンナノチューブ含有塵埃様物は、第1係留手段6および7に付着残存する。
図1中の前段捕集器4においては、係留手段は、第1係留手段6および7の2段が併設されているが、1段であってもよく、3段以上であってもよい。係留部の隣接間隔間の異なった係留手段を複数段設けることによって、気相成長炭素繊維製造装置内部および本発明に係る分別捕集装置内の圧力変動を小さくすることができ、また、カーボンナノチューブの捕集効率を向上させることができる。
第1係留手段6および7に付着残存したカーボンナノチューブ含有塵埃様物は、脱離手段8および9により、脱離される。前記脱離手段8および9の駆動は、手動であっても電動であってもよく、また、圧動であってもよい。連続的な効率のよい脱離のためには、電動又は圧動が好ましい。
前記脱離手段8および9としては、図6に示されるような掻き落し機を上下運動させることにより、前記第1係留手段6および7に残存付着したカーボンナノチューブ含有塵埃様物を掻き落す手段、図7および図8に示されるように、圧縮ガスを吹き付けることにより、前記第1係留手段6および7に残存付着したカーボンナノチューブ含有塵埃様物を脱離する手段または外部装置から前記第1係留手段6および7に振動を与えることにより、前記第1係留手段6および7に残存付着したカーボンナノチューブ含有塵埃様物を振り落とす手段等を挙げることができる。
前記脱離手段8および9で脱離されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物は、例えば、前記前段捕集器4の下部に設置されたベルトコンベア等の搬送機等で搬送することにより、または吸引ポンプ等で吸引することにより分別捕集装置外部へ取り出される。
一方、前記第1係留部を通過したカーボンナノチューブ含有塵埃様物および循環ガスは、前段捕集器4の下流側に配置された後段捕集器5に導入される。
前記後段捕集器5には、複数の第2係留部を有する第2係留手段10および11が備えられている。また、前記第2係留手段10および11は、前記第1係留部を通過してくるガスの流れに対して直交するように、しかも、所定の間隔を設けて前記後段捕集器5に配置されている。
前記後段捕集器5に導入されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物は、第2係留手段10および11、より詳しくは、第2係留手段10および11に設けられた第2係留部において、カーボンナノチューブ含有塵埃様物が捕集される。
前記第2係留部の隣接間隔間は、0.1〜10mmであるのが好ましく、特に、1〜7mmであるのが好ましく、さらに、3〜5mmであるのが好ましく、さらに、前記第1係留部の隣接間隔間よりも小さいのが好ましい。ここで、第2係留部がネットである場合には、隣接間隔は、ネットの目開きであり、第2係留部が孔を有する板である場合には、隣接間隔は、孔径である。また、前記したネットおよび孔を有する板のような杭状物以外に第2係留部は、格子状の空間を有するものでもよい。さらに、この空間の形状は、例えば、第1係留部がネットである場合には、一般的に4角形状であるが、これに限定されず、他の多角形状を有していてもよい。
前記隣接間隔間が10mmよりも大きいと、カーボンナノチューブ含有塵埃様物が、前記第2係留部を通過してしまい、捕集することができないことがあり、また、0.1mmよりも小さいと、カーボンナノチューブ含有塵埃様物が第2係留部の隣接間隔間を覆蓋してしまい、循環ガスの流れを阻害することがある。循環ガスの流れが阻害されると、循環ガスの風量が低下し、分別効果が小さくなってしまうことがあり、気相成長炭素繊維製造装置内および本発明に係る分別捕集装置内の圧力が増大し、爆発する恐れもある。なお、上記したような第2係留手段10および11のように、係留手段を複数設ける場合には、下流側に設けられた係留手段の隣接間隔、例えば、目開きは、上流側に設けられた係留手段の隣接間隔、例えば、目開きよりも小さいことが好ましい。このようにすれば、より効率良く、所望の繊維を有するカーボンナノチューブを分別することができる。
本発明において、後段捕集器5の前記第2係留手段10および11を通過する循環ガスの流速は、2m/sec以下であるのが好ましく、特に、1m/sec以下であるのが好ましく、さらに、0.5m/sec以下であるのが好ましい。なお、循環ガスの流速の好ましい範囲は、0.001〜2m/sec程度である。
前記流速が、2m/secよりも速いと、大きな運動エネルギーを与えられたカーボンナノチューブ含有塵埃様物が、係留手段を通過してしまい、その結果、後段捕集器5によって、循環ガスを十分に浄化することができないことがある。
以下、第1係留手段および第2係留手段の好適な態様について、図面を参照しながら説明する。図2〜4は、着脱可能な係留手段の一例を示している。なお、本発明において使用される係留手段は、これらに限られることはない。
図2に示される係留手段は、メッシュ状の係留手段の一例であり、また、図3に示される係留手段は、桟状の係留手段の一例である。これらは何れも、外枠12および係留部13から形成される。前記係留部13の端部は、公知の手段により、前記外枠に接合されている。前記外枠に接合される係留部の数は、係留部の隣接間隔間が前記範囲内であれば、特に制限はない。
また、図4に示される係留手段は、板状部材14にドリル等を用いて孔をあけて形成される。前記板状部材14に設けられるの孔の数は、係留部の隣接間隔間が前記範囲内であれば、特に制限はない。
さらに、図5には、前段捕集器に、公知の手段を用いて、接合された杭状物からなる係留手段を示す。前記杭状物は、鉛直方向に配置されていてもよく、水平方向に配置されていてもよい。
前記第1係留手段および第2係留手段の材料としては、前記循環路3に関する記載で述べた理由から、耐熱性および耐腐食性であれば、特に制限はないが、通常は、金属製またはプラスチック製のものが用いられる。
前記第1係留手段および第2係留手段の形状としては、前段捕集器4および後段捕集器5の形状に合わせた形状を採用するのが好ましい。例えば、前記前段捕集器4および後段捕集器5が円筒形状を有するのであれば、前記第1係留手段および第2係留手段の形状は、円形であるのが好ましく、また、前記前段捕集器4および後段捕集器5が立方体形状を有するのであれば、前記第1係留手段および第2係留手段の形状は、正方形であるのが好ましい。
また、前記第1係留手段および第2係留手段によって係留されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物の積層厚みとしては、2cm以下であることが好ましい。カーボンナノチューブ含有塵埃様物の積層厚みが2cmを超えると、小さな繊維、塵埃にいたるまで捕集されてしまう場合がある。また、この積層厚みが、2cmよりかなり薄くなるように管理すると、カーボンナノチューブ含有塵埃様物の書き落としを頻繁に行う必要が生じるので、この積層厚みは、装置の構造、目的に応じて管理される必要がある。
以下、前記前段捕集器4が備える脱離手段の好適な態様について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明において使用される脱離手段は、これらに限られることはない。
図6に示される掻き落し機15は、第1係留手段6および7の幅と同じ幅をもつ板体16をその先端に有している。この板体16は、第1係留手段6および7に付着残存しているカーボンナノチューブ含有塵埃様物を掻き落とす部材を有する。この板体16は金属製が好ましく、特にステンレス製板体が好ましい。前記掻き落し部材17としては、第1係留手段6および7に付着残存しているカーボンナノチューブ含有塵埃様物を掻き落すことができれば、その材料に特に制限はないが、弾性体が好ましく、特に、シリコンゴムなどを貼付して用いると、掻き落とし機能を増大させることができて好都合である。
また、本発明に係る分別捕集装置にあっては、図7および8に示すように、前段捕集器4内の回転ネット18に、A方向からカーボンナノチューブ含有塵埃様物を含む循環ガスを導入して、回転ネット18により捕集することもできる。
この回転ネット18を用いると、圧縮ガス供給管19から圧縮ガス、例えば、窒素等の不活性ガス、圧縮空気等を導入して、回転ネット18に付着残存するカーボンナノチューブ含有塵埃様物に吹き付けて、圧縮ガス供給管19に対峙するように配置された吸引管20から、カーボンナノチューブ含有塵埃様物を回収することができる。また、圧縮ガスに代えて、水を用いることもできる。また、吸引管には、吸引ポンプなどを取り付けて、強制的に吸引して、カーボンナノチューブ含有塵埃様物を回収することができる。
以下の表1に示す目開きを有する係留手段を取り付け、また、表1に示す流速のガスを導入して、実施例および比較例を行った。
Figure 2006169002
各実施例および比較例につき、分別捕集装置全体から回収されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物に対する前段捕集器および後段捕集器で捕集されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物の重量比(%)を以下の表2に示す。なお、表中に示す残余分は、循環路の内壁面に付着していた煤または太径カーボンナノチューブ等を意味する。
Figure 2006169002
また、捕集されたカーボンナノチューブを電子顕微鏡で観察したところ、実施例1および2については、良好に分別され、所望の繊維径を有するカーボンナノチューブを捕集することができた。しかし、比較例1については、分別されておらず、しかも、循環ガスの浄化が不十分であった。また、比較例2は、良好に分別されていたが、前段捕集器で捕集された所望の繊維径を有するカーボンナノチューブの量が少なく、前段捕集器で捕集されず、通過してしまう所望の繊維径を有するカーボンナノチューブがあった。
図9に、実施例1において、前段捕集器で捕集されたカーボンナノチューブを、図10に後段捕集器で捕集された煤および太径カーボンナノチューブ等の不純物を示す。
図1は、気相成長炭素繊維製造装置の下部に分別捕集装置を取り付けた図である。 図2は、着脱可能なメッシュ状の係留手段を示す図である。 図3は、着脱可能な桟状の係留手段を示す図である。 図4は、板状部材に孔を設けて形成される係留手段を示す図である。 図5は、杭状物を有する前段捕集器を示す図である。 図6は、掻き落し機の一例を示す図である。 図7は、前段捕集器に回転ネットを取り付けた状態を示す側面図である。 図8は、前段捕集器に回転ネットを取り付けた状態を示す正面図である。 図9は、前段捕集器で捕集されたカーボンナノチューブの写真である。 図10は、後段捕集器で捕集された煤および太径カーボンナノチューブ等の不純物の写真である。
符号の説明
1 分別処理装置
2 気相成長炭素繊維製造装置
3 循環路
4 前段捕集器
5 後段捕集器
6、7 第1係留手段
8、9 脱離手段
10、11 第2係留手段
12 外枠
13 係留部
14 板状部材
15 掻き落し機
16 板体
17 掻き落し部材
18 回転ネット
19 圧縮ガス供給管
20 吸引管

Claims (2)

  1. カーボンナノチューブを生成する炉心管から排出されるカーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガスで搬送し、カーボンナノチューブ含有塵埃様物が除去された循環ガスを前記炉心管の下部に導いてカーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガス中に取り込むようにした循環路と、
    隣接間隔が5〜20mmであり、隣接間隔間に流速0.05〜2m/秒の循環ガスが通過するように形成された複数の第1係留部を有する係留手段、及び前記係留部に係留されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物を脱離させる脱離手段を備え、かつ前記循環路中に介装されてなる前段捕集器と、
    隣接間隔が0.1〜10mmであり、前記隣接間隔が前記前段捕集器における隣接間隔よりも小さく、かつ隣接間隔間に流速2m/秒以下の循環ガスが通過するように形成された複数の第2係留部を有する係留手段を備え、かつ前記前段捕集器の下流側に位置するように前記循環路中に介装されてなる後段捕集器とを備えることを特徴とする分別捕集装置。
  2. カーボンナノチューブを生成する炉心管から排出されるカーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガスで搬送し、カーボンナノチューブ含有塵埃様物が除去された循環ガスを前記炉心管の下部に導いてカーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガス中に取り込むようにした循環路において、前記カーボンナノチューブ含有塵埃様物を循環ガス中に取り込み、
    隣接間隔が5〜20mmであり、隣接間隔間に流速0.05〜2m/秒の循環ガスが通過するように形成された複数の第1係留部を有する係留手段により、前記係留部にカーボンナノチューブ含有塵埃様物を係留させ、前記係留部に係留されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物を脱離させる脱離手段により係留されたカーボンナノチューブ含有塵埃様物を脱離させ、
    隣接間隔が0.1〜10mmであり、前記隣接間隔が前記循環路中に介装されてなる前段捕集器における隣接間隔よりも小さく、かつ隣接間隔間に流速2m/秒以下の循環ガスを通過させ、前記前段捕集器の下流側に位置するように前記循環路中に介装されてなる後段捕集器により捕集することを特徴とする分別捕集方法。
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