JP2006167769A - 転造加工用ダイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 傾斜溝を持った円柱状製品(ヘリカルギヤ等)の生産性がよく、それ自体の加工性のよい転造加工用ダイスとする。
【解決手段】 それぞれ転造方向に対して傾斜した互いに平行な加工歯が多数設けられてなる、ダイス加工面を備えた固定ダイスおよび移動ダイスにおいて、加工歯5を天頂面8と歯側平面7とで構成し、さらに天頂面8と歯側平面7との連成部9をR形状とし、このR形状の曲率を転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増してなる構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、転造加工に用いられる転造加工用ダイスに関するものであって、特に円柱状被転造素材に捻れ凹凸を形成してヘリカルギヤ等を得るためのものである。
転造方向に対して傾斜した互いに平行な凸状の加工歯を多数備えた転造加工用ダイスを用いて、例えばヘリカルギヤ、捻れ溝、おねじ、又はウォーム等の捻れ凹凸を転造加工する構成は広く知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような捻れ凹凸を得る転造加工は、加工歯と被転造素材との密着度が高いため、切削加工によって捻れ凹凸を得る構成に比べて被転造素材の強度が高まる利点があり、また生産効率が良いという利点もある。
ところで、上記の特許文献1には、加工歯と略直角な方向へ向かうに従って加工歯毎に高さが漸増させられている食付き部を有する転造用平ダイスが開示されている。かかる構成とすることにより、食付き初期の転造圧力の変化が抑制されて加工精度が向上することが記載されている。
特開平10−113740号公報
しかしながら、特許文献1に示される転造加工用ダイスは、加工歯の高さを順に変更させるために、加工歯を砥石等を用いて高精度に研磨して所望の高さにそれぞれ設定する必要があった。したがって、特許文献1に開示されている従来構成は、転造加工用ダイス自体の生産に多大な労力・時間が費やされ、全体として製品にかかる生産コストが高くなってしまうという問題があった。
また、図6に示されるように、ヘリカルギヤを転造加工して生産するために用いられる転造加工用ダイス51としては、従来、全ての加工歯50について、その断面形状を統一したものも提案されていた。しかしながら、かかる構成の転造加工用ダイス51は、加工初期時に被転造素材とのなじみが悪く、生産性を向上させるべくダイスの移動速度を高めると被転造素材にバリや剥離が発生し易くなる問題があった。このため、現状においては、これらの問題が発生しないように転造加工用ダイスの移動速度は制限されており、ヘリカルギヤの生産性の向上を図るには限界があった。
そこで本発明は、上記問題を解消し、転造加工用ダイス自体の生産性が良く、製品(ヘリカルギヤ等)の生産性も向上させることができる転造加工用ダイスを提供することを目的とする。
本発明は、転造方向に対して傾斜した互いに平行な加工歯が多数設けられてなる加工面を備え、該加工面上で円柱状被転造素材を転造方向に転動させて該円柱状被転造素材に捻れ凹凸を形成する転造加工用ダイスにおいて、加工歯が、谷面から起立する歯側平面と、該歯側平面と連成する天頂面とで構成された断面ほぼ台形状のものであって、天頂面と歯側平面との連成部がR形状に成形されてなり、該R形状の曲率が転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増してなることを特徴とする転造加工用ダイスである。
かかる構成にあって、円柱状被転造素材は、転造加工の初期に曲率の小さいR形状の加工歯と食い付き、転造加工の終期に近づくほど曲率の大きいR形状の加工歯と食い付くこととなる。すなわち、転造加工の初期には、角形状が比較的なだらかな加工歯が被転造素材表面にほぼ面接触することとなり、被転造素材に過剰な圧力がかからない。そして、徐々に急峻な角形状の加工歯によって被転造素材の捻れ凹凸は所望の最終形状に支障なく塑性変形されていくこととなる。このように、R形状の曲率が転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増してなる構成とすると、加工初期であっても加工歯が無理なく被転造素材になじむため、従来構成のダイスを用いた場合に比してダイスの移動速度を上げても、被転造素材にバリや剥離が生じ難くなる。なお、従来構成はすべての加工歯が同一形状であり、しかも角形状がR形状でないものが一般的に使用されていたため、特に加工初期に被転造素材とのなじみが悪く、バリや剥離の問題が生じ易かった。また、このような問題からダイスの移動速度は制限されていた。一方、本発明は、上述した構成であるため、このような問題が解消され、生産性が向上することとなる。なお、R形状の曲率は転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増してなるが、その加工歯数は、単数であっても良いし、複数であっても良い。
また、上記構成にあっては、天頂面の中央に位置した、平面で構成される天頂平面の幅が、転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増してなる構成が提案される。
ここで、加工歯の天頂面は、転造加工過程にあっては円柱状被転造素材側の谷面を成形することとなる。したがって、かかる構成とすることにより、円柱状被転造素材は、転造加工の初期に天頂平面の幅が狭い加工歯により谷面が成形され、転造加工の終期に近づくほど幅の広い加工歯により谷面が成形されることとなる。すなわち、転造加工過程で、円柱状被転造素材側の谷面が徐々に幅広に成形されることとなる。なお、従来構成のようにすべての加工歯が同一形状であり、しかも角形状がR形状でないものを用いた場合は、加工初期に被転造素材とのなじみが悪く、被転造素材の谷面の成形に不具合が生じ易かったが、本発明にかかる構成とすると、加工歯の天頂面と、被転造素材の谷面とのなじみが良好となって、前記した問題を好適に解消することができる。
また、少なくとも一側を加工面とし、他側をダイス基準面とする転造加工用ダイスにあって、加工面が、ダイス基準面に対して転造方向に向かって上方傾斜してなる構成が提案される。
かかる構成とすることにより、円柱状被転造素材が加工面を転造方向に転動するに従って、当該被転造素材が挟持される空間が狭められていくこととなる。すなわち、円柱状被転造素材の軸径を徐々に小径化させると共に、当該被転造素材の外径を徐々に拡径させることが可能となる。
また、全ての加工歯について、谷面から天頂面までの高さがほぼ等しく設定されてなる構成が提案される。
かかる構成とすることにより、従来構成のように、加工歯の高さを所定方向に漸増させるために砥石等により加工歯を高精度に研磨して所望の高さにそれぞれ設定する必要がない。したがって、転造加工用ダイスの生産工程が従来構成に比して簡略化され、転造加工用ダイス自体の生産性が向上する。さらには、全体として製品(例えば、ヘリカルギヤ)の生産性も向上することとなる。なお、本発明にあっては、加工歯のR形状が転造方向へ漸増してなる構成であるため、その加工に手間がかかる問題が考えられるが、多数列設した加工歯の高さを所定の加工歯数ごとに異ならせるために必要な研磨量と、加工歯の角形状を所定曲率でR形状とするために必要な研磨量とは、格段に後者の方が少なく、また加工歯の角部にRを形成する加工自体も簡便である。したがって、ダイス自体の生産性に問題は生じない。
本発明にかかる転造加工用ダイスは、加工歯が、天頂面と歯側平面との連成部がR形状に成形されてなり、該R形状の曲率が転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増してなる構成としたため、加工歯は、加工初期であっても無理なく被転造素材になじみ、バリや剥離の問題が解消され、従来よりも加工速度を飛躍的に向上させることができる。したがって、従来のものと同等な仕上り精度を有する円柱状被転造素材の生産性を、コストを抑えつつ飛躍的に向上させることができる優れた効果がある。
また、上記構成にあって、天頂面の中央に位置した、平面で構成される天頂平面の幅が、転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増してなる構成とした場合は、円柱状被転造素材側の谷面が徐々に幅広に成形されることとなるため、当該谷面に急激な圧力がかかって不具合が発生してしまうことを防止できる優れた効果がある。
また、加工面が、ダイス基準面に対して転造方向に向かって上方傾斜してなる構成とした場合は、円柱状被転造素材の軸径を徐々に小径化させると共に、当該被転造素材の外径を徐々に拡径させることが可能となり、円柱状被転造素材を所望の最終形状に適正に成形加工することができる優れた効果がある。
さらに、全ての加工歯について、谷面から天頂面までの高さがほぼ等しく設定されてなる構成とした場合は、加工歯の高さを箇所によって変更させるために高精度に研磨する必要がないため、転造加工用ダイス自体の生産性を向上させることができる優れた効果がある。
添付図面に従って、本発明にかかる転造加工用ダイスを説明する。
本発明にかかる転造加工用ダイスは、円柱状の鉄製棒材である円柱状被転造素材に捻れ凹凸を形成するために用いられるものであって、例えば、ヘリカルギヤ、捩れ溝、おねじ、又はウォームなど、軸心まわりに種々の捩れ凹凸を転造加工する場合に適用される。以下に、円柱状被転造素材2(図7(a)参照)を転造加工してヘリカルギヤ3(図7(b)参照)とするヘリカルギヤ転造加工用ダイス1を例に説明する。
まず、本実施例にかかるヘリカルギヤ転造加工用ダイス1は、固定ダイス10と、移動ダイス15とで構成される。図1は、固定ダイス10の外観を示すものであり、図2は、移動ダイス15の外観を示すものである。なお、本実施例にかかるヘリカルギヤ転造加工用ダイス1により、本発明にかかる転造加工用ダイスが構成される。
固定ダイス10は、図1(a)〜(c)に示されるように、全長A1=380mm、ダイス厚B1=38mm、ダイス幅C1=50mmのほぼ直方体の寸法形状をしている。また、その外面のうち、一側面を固定ダイス加工面11とし、この固定ダイス加工面11の反対側にある平らな側面を固定ダイス基準面12としている。
前記固定ダイス加工面11には、図1(a)に示されるように、加工歯5が長手方向に対して約58°だけ傾斜して互いに平行となるように多数設けられている。なお、当該固定ダイス10の長手方向であって、図1(a)に示す矢印方向が本発明にかかる転造方向であり、円柱状被転造素材2が始点αから終点βまで転動することにより、製品としてのヘリカルギヤ3が得られることとなる。なお、前記加工歯5の傾斜角度は、ヘリカルギヤ3の捻れ凹凸の形状により適宜変更され得るものである。
また、図1(b)に示されるように、前記固定ダイス加工面11は、固定ダイス基準面12に対して転造方向に向かって上方傾斜している。具体的には、始点αから転造方向へ約223mm(D1)の位置までの固定ダイス加工面11が固定ダイス基準面12に対して上方傾斜しており、かかる傾斜により厚み方向に約2mmの高低差E1が生じている。なお、この高低差E1は、後述するように、所定の軸径r1、及び外径r2のヘリカルギヤ3を得るために適宜変更され得るものである。
一方、移動ダイス15は、図2(a)〜(c)に示されるように、全長A2=400mm、ダイス厚B2=38mm、ダイス幅C2=50mmのほぼ直方体の寸法形状をしている。また、その外面のうち、一側面を移動ダイス加工面16とし、この移動ダイス加工面16の反対側にある側面を移動ダイス基準面17としている。
また、前記移動ダイス15の移動ダイス加工面16にも、図2(a)に示されるように、加工歯5が長手方向(すなわち、転造方向)に対して約58°だけ傾斜して多数設けられている。また、図2(b)に示されるように、移動ダイス加工面16は、移動ダイス基準面17に対して転造方向に向かって上方傾斜している。具体的には、始点αから転造方向へ約213mm(D2)の位置まで移動ダイス基準面17に対して上方傾斜しており、かかる傾斜により厚み方向に約2mmの高低差E2が生じている。
このように、固定ダイス加工面11を固定ダイス基準面12に対して上方傾斜させ、かつ移動ダイス加工面16を移動ダイス基準面17に対して上方傾斜させる構成とすることにより、加工時に両ダイス10,15を対設させた際に、転造方向へ徐々に間隙を狭めることが可能となり、円柱状被転造素材2の軸径を徐々に小径化させ得ると共に、当該円柱状被転造素材2の外径を徐々に拡径させることが可能となる。
次に、両ダイス加工面11,16に設けられた加工歯5の形状について詳述する。
図3〜図5は、図1(a),図2(a)に示されるX−X断面に基づく、加工歯5の断面形状を示すものである。なお、両ダイス10,15について、加工歯5の形状は同じである。
図3に示されるように、加工歯5は、両側の谷面6,6から起立する歯側平面7,7と、各歯側平面7とそれぞれ連成する天頂面8とで構成されている。さらに、天頂面8の中央は、平らな天頂平面8aとなっている。この天頂平面8aは、ダイス基準面12,17とほぼ平行な平面である。また、一対の歯側平面7,7(すなわち、始点α側に向く歯側平面7と終点β側に向く歯側平面7)は、加工歯5の中央寄り、すなわち内向きにそれぞれ傾斜しており、加工歯5の断面形状は、先細りした台形状となっている。また、本実施例にあっては、全ての加工歯5について、加工歯間隔Fを、F=約5.2mmとなるように設定し、歯丈(谷面6から天頂面8までの高さ)Gを、G=約3.1mmとなるように設定している。かかる構成とすることにより、ダイス10,15自体の生産工程が簡略化され、ダイス10,15自体の生産性が向上することとなる。
さらに、本発明にかかる加工歯5にあっては、歯側平面7と天頂面8との連成部9が、R形状に加工されている。また、このR形状の曲率は、転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増するように設定されている。さらに詳述すると、本実施例にあっては、ダイス加工面11,16は、R形状の曲率に基づいて、粗加工領域f1、中仕上げ領域f2、及び精度出し領域f3と三つの領域に区画されている。ここで、図3に示されるように、粗加工領域f1に属する加工歯5は、R形状の曲率半径Rが例えばR=0.5mmとなるように加工されている。すなわち、当該領域f1に属する加工歯5のR形状の曲率は、1/0.5となる。なお、この粗加工領域f1は、固定ダイス10では、始点αから上辺に沿って60mmの位置まで設定されている(図1(a)参照)。加工歯数に換算すると、始点αから上辺に沿って約9つまで設定されている。なお、加工歯5は傾斜しているため、下辺における粗加工領域f1の設定位置は、前記60mmの位置よりも終点β側に延長されることとなる。
一方、移動ダイス15では、始点αから上辺に沿って70mmの位置まで設定されている(図2(a)参照)。加工歯数に換算すると、始点αから上辺に沿って約10個まで設定されている。ところで、移動ダイス15の粗加工領域f1には、その前半部に、ピッチ合わせをするためのピッチ合わせ調整領域f4が予め形成されている。本実施例にあっては、図2(a)に示されるように、このピッチ合わせ調整領域f4は、始点αから10mmの位置までの矩形領域に設定されている。
また、図4に示されるように、中仕上げ領域f2に属する加工歯5は、R形状の曲率半径RがR=0.4mmとなるように加工されている。すなわち、当該領域f2に属する加工歯5のR形状の曲率は、1/0.4となる。なお、この中仕上げ領域f2は、固定ダイスでは、始点αから上辺に沿って120mmの位置まで設定されている(図1(a)参照)。加工歯数に換算すると、始点αから上辺に沿って約18個まで設定されている。一方、移動ダイス15では、始点αから上辺に沿って130mmの位置まで設定されている(図2(a)参照)。加工歯数に換算すると、始点αから上辺に沿って約19個まで設定されている。
さらに、図5に示されるように、精度出し領域f3に属する加工歯5の、R形状の曲率半径Rは、R=0.3となるように加工されている。すなわち、当該領域f3に属する加工歯5のR形状の曲率は、1/0.3となる。なお、粗加工領域f1及び中仕上げ領域f2以外の領域が、精度出し領域f3となる(図1(a)、図2(a)参照)。
さらに、本発明にあっては、天頂平面8aの幅J(X−X方向)も、転造方向へ漸増してなる。すなわち、図3に示されるように、粗加工領域f1に属する加工歯5の天頂平面8aの幅Jは、J=約0.68mmに設定されている。また、図4に示されるように、中仕上げ領域f2に属する加工歯5の天頂平面8aの幅Jは、J=約0.69mmに設定されている。さらに、図5に示されるように、精度出し領域f3に属する加工歯5の天頂平面8aの幅Jは、J=約0.70mmに設定されている。
上述のように、加工歯5のR形状の曲率は、転造方向へ順に
1/0.5(粗加工領域f1)<1/0.4(中仕上げ領域f2)<1/0.3(精度出し領域f3)
と設定され、徐々に転造方向へ大きくなるように構成されている。換言すれば、R形状の曲率が転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増してなる。
また、これと共に、天頂平面8aの幅Jも、転造方向へ順に
約0.68mm(粗加工領域f1)<約0.69mm(中仕上げ領域f2)<約0.70mm(精度出し領域f3)
と設定され、徐々に転造方向へ広くなるよう構成されている。換言すれば、天頂平面8aの幅Jが転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増してなる。なお、前記加工歯数は、単数であっても複数であっても良い。また、各領域f1〜f3の面積(すなわち、加工歯数)、又は天頂平面8aの幅Jは、製品となるヘリカルギヤ3の外形、ダイス10,15の移動速度等の様々な加工条件により適宜変更可能である。
そして、上記構成にあって、両ダイス10,15を対設し、さらに両ダイス加工面11,16で円柱状被転造素材2を挟持して、移動ダイス15を所定速度で直線移動させることにより当該円柱状被転造素材2を両ダイス加工面11,16上で転造方向に転動させる。そうすると、円柱状被転造素材2の外面に加工歯5が順次食い付き、始点αから終点βまで円柱状被転造素材2が転動すると捻れ凹部3aと捻れ凸部3bとが形成されたヘリカルギヤ3が得られることとなる。なお、この捻れ凹部3aと捻れ凸部3bとにより、本発明にかかる捻れ凹凸が構成される。
ここで、本発明にかかるダイス10,15を用いることにより、円柱状被転造素材2は、転造加工の初期に曲率の小さいR形状の加工歯5と食い付き、転造加工の終期に近づくほど曲率の大きいR形状の加工歯5と食い付くこととなる。すなわち、転造加工の初期には、角形状が比較的なだらかな加工歯5が円柱状被転造素材2の表面にほぼ面接触することとなり、円柱状被転造素材2に過剰な圧力がかからない。そして、徐々に急峻な角形状の加工歯5によって円柱状被転造素材2の捻れ凹凸は所望の最終形状に支障なく塑性変形されていくこととなる。このように、加工歯5が無理なく円柱状被転造素材2になじむことにより、従来構成のダイス51を用いた場合に比して移動ダイス15の移動速度(例えば、約250mm/s)を上げても、円柱状被転造素材2にバリや剥離が生じ難くなる。また、ヘリカルギヤ3は、10〜15個/分のスピードで生産することが可能となる。
また、円柱状被転造素材2の谷面は、転造加工の初期に幅Jの狭い天頂平面8aにより成形され、転造加工の終期に近づくほど幅Jの広い天頂平面8aにより成形されることとなる。すなわち、転造加工過程で、円柱状被転造素材2側の谷面は徐々に幅広に成形されることとなる。
なお、上記実施例は、本発明の主旨を逸脱しない限り、様々な態様で実施でき、例えば、R形状の曲率半径は、適宜変更可能である。また、転造用加工ダイスとしては、平ダイス、丸ダイス、プラネタリダイス等としても良い。
固定ダイス10の外観を示すものであって、(a)は、固定ダイス10の正面図であり、(b)は、固定ダイス10の平面図であり、(c)は、固定ダイス10の側面図である。 移動ダイス15の外観を示すものであって、(a)は、移動ダイス15の正面図であり、(b)は、移動ダイス15の平面図であり、(c)は、移動ダイス15の側面図である。 粗加工領域f1に属する加工歯5のX−X断面図である。 中仕上げ領域f2に属する加工歯5のX−X断面図である。 精度出し領域f3に属する加工歯5のX−X断面図である。 従来構成に係る加工歯50の断面図である。 (a)は、円柱状被転造素材2の外観を示す説明図であり、(b)は、ヘリカルギヤ3の外観を示す説明図である。
符号の説明
1 ヘリカルギヤ転造加工用ダイス
2 円柱状被転造素材
3 ヘリカルギヤ
3a 捻れ凹部
3b 捻れ凸部
5 加工歯
6 谷面
7 歯側平面
8 天頂面
8a 天頂平面
9 連成部
10 固定ダイス
11 固定ダイス加工面
12 固定ダイス基準面
15 移動ダイス
16 移動ダイス加工面
17 移動ダイス基準面
J 天頂平面8aの幅
G 歯丈

Claims (4)

  1. 転造方向に対して傾斜した互いに平行な加工歯が多数設けられてなる加工面を備え、該加工面上で円柱状被転造素材を転造方向に転動させて該円柱状被転造素材に捻れ凹凸を形成する転造加工用ダイスにおいて、
    加工歯が、谷面から起立する歯側平面と、該歯側平面と連成する天頂面とで構成された断面ほぼ台形状のものであって、
    天頂面と歯側平面との連成部がR形状に成形されてなり、該R形状の曲率が転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増してなることを特徴とする転造加工用ダイス。
  2. 天頂面の中央に位置した、平面で構成される天頂平面の幅が、転造方向へ所定の加工歯数ごとに漸増してなることを特徴とする請求項1記載の転造加工用ダイス。
  3. 少なくとも一側を加工面とし、他側をダイス基準面とする転造加工用ダイスにあって、
    加工面が、ダイス基準面に対して転造方向に向かって上方傾斜してなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の転造加工用ダイス。
  4. 全ての加工歯について、谷面から天頂面までの高さがほぼ等しく設定されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の転造加工用ダイス。
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