JP2006167531A - 噴射ノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】供給口から距離の異なる各噴射口間で均一な流量分布が十分な流量で得られ、ノズル入切の応答性とメンテナンス性も優れた噴射ノズルを提供することである。
【解決手段】供給口2から距離の異なる各噴射口群3への流体の流路5を、軸心の周りに多重に配設した円管4で区画される各空隙に分岐させて、これらの各噴射口群3への流体の流路5となる各空隙の断面積を略等しくすることにより、供給口2から距離の異なる各噴射口群3間で均一な流量分布が十分な流量で得られるようにするとともに、供給口2と各噴射口群3との分岐した流路5による直結で、優れた入切の応答性とメンテナンス性が得られるようにした。
【選択図】図2
【解決手段】供給口2から距離の異なる各噴射口群3への流体の流路5を、軸心の周りに多重に配設した円管4で区画される各空隙に分岐させて、これらの各噴射口群3への流体の流路5となる各空隙の断面積を略等しくすることにより、供給口2から距離の異なる各噴射口群3間で均一な流量分布が十分な流量で得られるようにするとともに、供給口2と各噴射口群3との分岐した流路5による直結で、優れた入切の応答性とメンテナンス性が得られるようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、流体の供給口から距離の異なる複数の噴射口を有する噴射ノズルに関する。
板状やリング状等の表面積が広い部位の冷却や表面処理等を行う場合には、冷却用や表面処理用等の流体を広い範囲に噴射するために、流体の供給口から距離の異なる複数の噴射口を有する噴射ノズルが用いられている。
従来のこの種の噴射ノズルは、供給口から各噴射口への流体の流路が供用されているので、供給口から距離の異なる各噴射口間で均一な流量分布を得られず、冷却むらや表面処理むらが生じる問題がある。すなわち、流体の供給圧が低い場合は、供給口から距離の近い噴射口での噴射による圧力低下によって、距離の遠い噴射口での噴射量が少なくなり、逆に流体の供給圧が高い場合は、行き止まりとなった噴射ノズルの先端側の圧力が高くなって、距離の遠い噴射口での噴射量が多くなる。
この種の問題については、上記噴射ノズルとはタイプが異なる噴射口を細長いスリットとした噴射ノズルについて、噴射スリットが設けられた第2チャンバーと供給口からの流路との間に、第2チャンバーと内部スリットで連通する第1チャンバーを併設し、供給口から供給される流体を第1チャンバーで蓄圧して、内部スリットから第2チャンバーへ幅方向に均一化して流出させることにより、噴射スリットからの流量分布を均一にするようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された噴射ノズルは、噴射口が1つのスリットとされたものであるが、第1チャンバーで十分に蓄圧するためには内部スリットの隙間を狭くする必要があり、外部への噴射スリットの隙間は、この内部スリットよりもさらに狭くする必要があるので、多量の噴射量を必要とする噴射ノズルには適していない問題がある。
また、噴射スリットが設けられた第2チャンバーと流体の供給口との間に第1チャンバーが介在するので、ノズル入切の応答性が悪くなる問題もある。さらに、第1チャンバーと第2チャンバーを内部スリットで連通するノズル構造は、内部スリットでの詰まりや、大きな蓄圧による外部への流体の漏れを生じやすく、メンテナンスに手間がかかる問題もある。
そこで、本発明の課題は、供給口から距離の異なる各噴射口間で均一な流量分布が十分な流量で得られ、ノズル入切の応答性とメンテナンス性も優れた噴射ノズルを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、流体の供給口から距離の異なる複数の噴射口を有する噴射ノズルにおいて、前記供給口から距離の異なる各噴射口への流体の流路を、軸心の周りに多重に配設した管で区画された各空隙に分岐させ、これらの各噴射口への流体の流路となる各空隙の断面積を略等しくした構成を採用した。
すなわち、供給口から距離の異なる各噴射口への流体の流路を、軸心の周りに多重に配設した管で区画される各空隙に分岐させて、これらの各噴射口への流体の流路となる各空隙の断面積を略等しくすることにより、供給口から距離の異なる各噴射口間で均一な流量分布が十分な流量で得られるようにした。また、この噴射ノズルは、各噴射口がそれぞれの分岐した流路で供給口と直結されているので、ノズル入切の応答性とメンテナンス性も優れている。
前記供給口から距離の異なる各噴射口は、複数の開口を有する噴射口群とすることもできる。
前記噴射口群の開口を前記多重に配設した管の周りに放射状に設けたものは、リング状部位の内径面の冷却用や表面処理用等の噴射ノズルに好適である。
本発明の噴射ノズルは、供給口から距離の異なる各噴射口への流体の流路を、軸心の周りに多重に配設した管で区画される各空隙に分岐させて、これらの各噴射口への流体の流路となる各空隙の断面積を略等しくしたので、供給口から距離の異なる各噴射口間で均一な流量分布を十分な流量で得ることができる。また、この噴射ノズルは、各噴射口がそれぞれの分岐した流路で供給口と直結されているので、ノズル入切の応答性とメンテナンス性も優れている。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。図1および図2は、第1の実施形態を示す。この噴射ノズル1は油浴中でリング状部材Aを冷却する冷却装置に用いられたものであり、図1に示すように、油が満たされた冷却槽11中で昇降台12に貫通するように配設された油供給配管13の先端に取り付けられ、昇降台12に設けられた回転テーブル14に載置されるリング状部材Aの中心に垂直にセットされて、その内径面に冷却用の油を噴射するようになっている。なお、昇降台12はシリンダ15で昇降され、回転テーブル14はモータ16とチェーン17で回転駆動される。
図2(a)、(b)に示すように、前記噴射ノズル1は、下端の油供給口2から距離の異なる複数の噴射口群3を有し、各噴射口群3は放射状に設けられた4つの円形の噴射口3aから成る。噴射ノズル1の内部は同心状に多重に配設された円管4で区画され、供給口2から各噴射口群3への流路5がこの区画された各空隙に分岐するように形成されている。各円管4間の間隔は、各流路5の断面積が略等しくなるように、外径側ほど狭くされている。したがって、各噴射口群3間での流量分布が均一となり、リング状部材Aの内径面が均一に冷却される。
図3および図4は、第2の実施形態を示す。この噴射ノズル21はローラテーブル31上を走行する板材Bを冷却する冷却装置に用いられたものであり、図3に示すように、ローラテーブル31の上方に配設された冷却水供給配管32の先端に、ローラテーブル31の幅方向へ水平に取り付けられて、板材Bの幅方向で冷却水を噴射するようになっている。
図4(a)、(b)に示すように、前記噴射ノズル21は、左端の冷却水供給口22から距離の異なる複数の噴射口23を下向きに有し、各噴射口23は軸方向に延びる長円形とされている。噴射ノズル21の内部は、第1の実施形態のものと同様に、同心状に多重に配設された円管24で区画され、供給口22から各噴射口23への流路25が区画された各空隙に分岐するように形成されている。また、各円管24間の間隔は、各流路25の断面積が略等しくなるように、外径側ほど狭くされている。したがって、各噴射口23間での流量分布が均一となり、板材Bが幅方向で均一に冷却される。
上述した各実施形態では、各噴射口への流路を同心状に多重に配設した円管で区画したが、この流路を区画する管は矩形等の多角形管とすることもでき、これらの管を互いに偏心させてもよい。
上述した各実施形態では、冷却用に油や水を噴射するものとしたが、本発明に係る噴射ノズルは、液体のみでなく気体を噴射するものにも採用することができ、冷却用以外に塗料等を噴射するような表面処理用等に採用することもできる。
1 噴射ノズル
2 供給口
3 噴射口群
3a 噴射口
4 円管
5 流路
11 冷却槽
12 昇降台
13 供給配管
14 回転テーブル
15 シリンダ
16 モータ
17 チェーン
21 噴射ノズル
22 供給口
23 噴射口
24 円管
25 流路
31 ローラテーブル
32 供給配管
2 供給口
3 噴射口群
3a 噴射口
4 円管
5 流路
11 冷却槽
12 昇降台
13 供給配管
14 回転テーブル
15 シリンダ
16 モータ
17 チェーン
21 噴射ノズル
22 供給口
23 噴射口
24 円管
25 流路
31 ローラテーブル
32 供給配管
Claims (3)
- 流体の供給口から距離の異なる複数の噴射口を有する噴射ノズルにおいて、前記供給口から距離の異なる各噴射口への流体の流路を、軸心の周りに多重に配設した管で区画された各空隙に分岐させ、これらの各噴射口への流体の流路となる各空隙の断面積を略等しくしたことを特徴とする噴射ノズル。
- 前記供給口から距離の異なる各噴射口を複数の噴射口を有する噴射口群とした請求項1に記載の噴射ノズル。
- 前記噴射口群の複数の噴射口を前記多重に配設した管の周りに放射状に設けた請求項2に記載の噴射ノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004360960A JP2006167531A (ja) | 2004-12-14 | 2004-12-14 | 噴射ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004360960A JP2006167531A (ja) | 2004-12-14 | 2004-12-14 | 噴射ノズル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006167531A true JP2006167531A (ja) | 2006-06-29 |
Family
ID=36668832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004360960A Pending JP2006167531A (ja) | 2004-12-14 | 2004-12-14 | 噴射ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006167531A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013081887A (ja) * | 2011-10-07 | 2013-05-09 | Maeda Corp | 流体噴射装置 |
CN106824579A (zh) * | 2016-12-25 | 2017-06-13 | 重庆名风家俱有限公司 | 旋转喷漆装置 |
JP2019098276A (ja) * | 2017-12-05 | 2019-06-24 | 株式会社栗本鐵工所 | ノズル軸及びそれを備えたノズル装置 |
JP2020171903A (ja) * | 2019-04-12 | 2020-10-22 | 株式会社共立合金製作所 | 多孔ノズル及び噴霧方法 |
-
2004
- 2004-12-14 JP JP2004360960A patent/JP2006167531A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013081887A (ja) * | 2011-10-07 | 2013-05-09 | Maeda Corp | 流体噴射装置 |
CN106824579A (zh) * | 2016-12-25 | 2017-06-13 | 重庆名风家俱有限公司 | 旋转喷漆装置 |
JP2019098276A (ja) * | 2017-12-05 | 2019-06-24 | 株式会社栗本鐵工所 | ノズル軸及びそれを備えたノズル装置 |
JP2020171903A (ja) * | 2019-04-12 | 2020-10-22 | 株式会社共立合金製作所 | 多孔ノズル及び噴霧方法 |
JP7202647B2 (ja) | 2019-04-12 | 2023-01-12 | 株式会社共立合金製作所 | 多孔ノズル及び噴霧方法 |
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