JP4408722B2 - 二流体ノズル構造 - Google Patents
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そして更に、この第2流路の目詰まりにより、ノズル先端部の第2噴射口より空気が十分に噴射されない状態となると、尿素水が十分に微粒化されずに第1噴射口から流れ出してしまい、燃焼装置からの高温の排ガスにより排気管に流れ出た尿素水が昇温し、それによって発生する熱応力により排気管が破損する恐れもあった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な改良をもって上記問題を効果的に解消する点にある。
対象空間又は対象物に対し第1流体を噴射する第1噴射口と、その第1噴射口の周囲において、噴射された第1流体と混合させる第2流体を噴射する第2噴射口とを備えたノズル先端部と、
前記第1噴射口に連通する第1流路を形成してある内管と、これの外周面との間に前記第2噴射口に連通する第2流路を形成する外管とを備えたノズル中間部と、
前記第1流路に第1流体を供給するための第1流体注入口と、前記第2流路に第2流体を供給するための第2流体注入口とを備えたノズル基部とからなる二流体ノズル構造において、
前記ノズル基部に、第1流体注入口に連通する状態で内管の基端部が接続される第1接続孔と、第2流体注入口に連通する状態で外管の基端部が接続される第2接続孔とが連通形成されているとともに、
内管の基端部側の外周面と第1接続孔に臨むノズル基部の内周面との間に、第1流体の前記第2流路側への進入を防止するための第1シール部材と第2流体の前記第1流路側への進入を防止するための第2シール部材とが設けられ、それら第1シール部材と第2シール部材との間に、内管の外周面と前記第1接続孔に臨むノズル基部の内周面との間を外部に開放する連通路が形成されてある点にある。
前記連通路が、第1接続孔に臨むノズル基部の内周面から径方向外方でノズル基部の外面に達するように形成されてある点にある。
少なくとも第1流体注入口を備えた第1ノズル基材と第2流体注入口を備えた第2ノズル基材との2部材から構成されるノズル基部において、第1ノズル基材側に第1シール部材が装着され、第2ノズル基材側に第2シール部材が装着されているとともに、
第1ノズル基材と第2ノズル基材との接当端面の少なくとも一方側に、前記連通路となる溝が形成されている点にある。
また、連通路の洗浄作業においても、ノズル基部を第1ノズル基材と第2ノズル基材とに分割して、溝を洗浄するだけで済むので、作業効率が向上し、作業全体を容易かつ迅速に行うことができる。
前記第1シール部材又は第2シール部材が、第1ノズル基材と第2ノズル基材との接当端面に配設されてある点にある。
前記第1シール部材及び第2シール部材が、Oリングである点にある。
また、Oリングであると、内管を容易に脱着することができるので、メンテナンス等においても内管の着脱作業の効率を向上させることができるとともに、破損等によりOリングのシール性が低下しても、Oリングは容易に交換することもできるので、メンテナンス作業においても作業効率を向上させることができる。
前記第1流体及び前記第2流体のいずれか一方を液体とし、他方を気体にすることで、液体を気体により微粒化された霧化状態で噴射可能に構成されている点にある。
図1〜図5は、本発明の実施形態として燃焼装置の排気管における二流体ノズルを示し、Eは燃焼装置であるエンジン、1はエンジンEから排出される排ガスGをケーシングCの外部に導く排気管、Rは排ガスG中の窒素酸化物NOxを窒素ガスN2と水H2Oとに還元するための脱硝装置で、脱硝装置Rは、対象空間である排気管1の途中部分において、排気管1内を通過する排ガスGに対して脱硝還元剤を噴霧するためのノズル2を貫装して設けられている。
そして、外管4はその基端部4aにおいて第2ノズル基材9Bに形成された第2接続孔18に螺合接続されているとともに、第2ノズル基材9Bの外周面から第2接続孔18に臨む第2ノズル基材9Bの内周面に貫通する高圧空気注入口16が形成されているので、内管3の基端部3bを第1接続孔17に嵌合接続し、かつ、外管4の基端部4aを第2接続孔18に螺合接続することで、高圧空気注入口16と第2流路6とが連通した状態となる。
しかし、連通路Pを設けることで、尿素水10が、第1Oリング19又は第2Oリング20におけるシール性の低下により、その内管3の外周面と第1接続孔17を臨むノズル基部9の内周面との間の隙間Sを介して高圧空気11が流れる第2流路6に浸入することを防止できるので、尿素水10の尿素が第2流路6内において析出することを防ぎ、析出尿素による目詰まりで第2流路6の高圧空気11の流れの妨げを回避することができる。
そして、第2流路6において析出尿素による目詰まりが生じないので、第1噴射口12から噴射される尿素水10を、第1噴射口12の周囲に形成された第2噴射口13から噴射される高圧空気11で十分に微粒化させた霧化状態で排ガスGに対して噴射することができ、これによって、排気管1の破損も効果的に防止することができる。
次に別実施形態を列記する。
3 内管
3b 内管の基端部
4 外管
4a 外管の基端部
5 第1流路
6 第2流路
7 ノズル先端部
8 ノズル中間部
9 ノズル基部
9A 第1ノズル基材
9B 第2ノズル基材
10 第1流体
11 第2流体
12 第1噴射口
13 第2噴射口
15 第1流体注入口
16 第2流体注入口
17 第1接続孔
18 第2接続孔
19 第1シール部材
20 第2シール部材
21 溝
P 連通路
Claims (6)
- 対象空間又は対象物に対し第1流体を噴射する第1噴射口と、その第1噴射口の周囲において、噴射された第1流体と混合させる第2流体を噴射する第2噴射口とを備えたノズル先端部と、
前記第1噴射口に連通する第1流路を形成してある内管と、これの外周面との間に前記第2噴射口に連通する第2流路を形成する外管とを備えたノズル中間部と、
前記第1流路に第1流体を供給するための第1流体注入口と、前記第2流路に第2流体を供給するための第2流体注入口とを備えたノズル基部とからなる二流体ノズル構造であって、
前記ノズル基部に、第1流体注入口に連通する状態で内管の基端部が接続される第1接続孔と、第2流体注入口に連通する状態で外管の基端部が接続される第2接続孔とが連通形成されているとともに、
内管の基端部側の外周面と第1接続孔に臨むノズル基部の内周面との間に、第1流体の前記第2流路側への進入を防止するための第1シール部材と第2流体の前記第1流路側への進入を防止するための第2シール部材とが設けられ、それら第1シール部材と第2シール部材との間に、内管の外周面と前記第1接続孔に臨むノズル基部の内周面との間を外部に開放する連通路が形成されてある二流体ノズル構造。 - 前記連通路が、第1接続孔に臨むノズル基部の内周面から径方向外方でノズル基部の外面に達するように形成されてある請求項1記載の二流体ノズル構造。
- 少なくとも第1流体注入口を備えた第1ノズル基材と第2流体注入口を備えた第2ノズル基材との2部材から構成されるノズル基部において、第1ノズル基材側に第1シール部材が装着され、第2ノズル基材側に第2シール部材が装着されているとともに、
第1ノズル基材と第2ノズル基材との接当端面の少なくとも一方側に、前記連通路となる溝が形成されている請求項1又は2記載の二流体ノズル構造。 - 前記第1シール部材又は第2シール部材が、第1ノズル基材と第2ノズル基材との接当端面に配設されてある請求項3記載の二流体ノズル構造。
- 前記第1シール部材及び第2シール部材が、Oリングである請求項1〜4のいずれか1項に記載の二流体ノズル構造。
- 前記第1流体及び前記第2流体のいずれか一方を液体とし、他方を気体にすることで、液体を気体により微粒化された霧化状態で噴射可能に構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の二流体ノズル構造。
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