JP2006167212A - 歯列矯正部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 固着力を維持しつつ、結紮用ワイヤーや矯正用ワイヤーを取り付ける際に障害とならない歯列矯正部材および歯列矯正部材の接着方法を得る。
【解決手段】 歯列矯正部材10は、歯列を矯正するための矯正器具本体11と、前記矯正器具本体11の下面に設けられて歯牙12に接着可能なボンディングベース13とを有する。また、この歯列矯正部材10は、前記ボンディングベース13に接着剤14が通過するために形成された複数の長穴15と、それぞれの長穴15に連通し内部に接着剤14を拡散させる空洞部16とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、矯正器具本体に一体形成されたボンディングベースを歯牙に接着して歯列を矯正する歯列矯正部材に関する。
歯列矯正治療は、不正な歯列を適切な位置に移動することを目的とし、歯牙に取り付けたブラケット等のアーチワイヤースロットに矯正用ワイヤーを挿通してエラスチック等で結紮し、矯正用ワイヤーの復元力をブラケットを介して歯牙に伝えることよって行われる。ブラケットやチューブ等の歯列矯正部材を歯牙に取り付ける方法としては、歯科用接着剤を用いて直接歯に接着する方法が多く用いられており、そのため歯と歯列矯正部材との適切な接着力を得るための種々の方法が、従来から提案されてきた。
歯列矯正部材のなかには、歯牙に強固に固着するために、ボンディングベースに係止孔を形成する一方、ベース面に塗布した接着剤がこの係止孔を通過してベース表面側に膨出したボタン部を形成することにより、このボタン部がベース上に係止して歯牙面からの脱落を防止したものがある(例えば、特許文献1、2)。
また、プラスチック製のブラケットのベース面に形成した凸部の先端を加熱軟化させ、板状や突起状の押圧部材で押圧することによってアンダーカットを形成し、ベース面に塗布した接着剤がこのアンダーカット面に係止することにより、すなわち、歯牙と歯列矯正部材との機械的結合力を高めて、歯牙面からの脱落を防止したものがある(例えば、特許文献3、4)。
特開平10−155812号公報 実公昭55−32569号公報 特開平9−544号公報 特開2003−290251号公報
しかしながら、上記公報に記載されたうち、ボタン部を形成するものでは、いずれもボタン部を形成するための係止孔が本体タイウイング部下方のベース領域に形成されていたため、接着剤の膨出したボタン部が、矯正用ワイヤーや結紮用ワイヤーを取り付ける際の障害になった。このような事態を回避するため、接着剤の塗布量を減らしてボタン部を小さくすると、固着力が低下する。
さらに、特許文献1に記載のものは、ボタン部がベース四隅部の4点のみに形成されていたため、固着力が弱い。
特許文献2に記載のものは固着力の点では満足できるものの、隣接するボタン部が互いに近接状態に形成されているため、口腔内環境に晒されて食物残渣がボタン部間に起こる。この残渣は、ブラッシングしても簡単に取り切れず、虫歯や口臭の原因となった。また、接着剤からなるボタン部は飲食物により着色するので、審美性が悪い。
一方ボンディングベースにアンダーカットを形成したものでは、アンダーカット量が微小であるとともに、いずれの方法においても製造上のバラツキが大きく、アンダーカットを正確に形成することが困難であった。
例えば、ベース面凸部の先端を加熱軟化させてアンダーカットを形成する特許文献3に記載のものは、所望するアンダーカットを形成する際に前記凸部が座屈してしまったり、アンダーカットが全くなかったりするものが存在する。特許文献4に記載のものはV字状に形成したアンダーカットであるが、特許文献3と同様製造上のバラツキが大きく、必ずしもアンダーカットの役目を十分に果たせないことがあった。
また、矯正治療の際には物理的に大きな力が加わるので、プラスチックブラケットのベース面凸部の先端を加熱軟化させて僅かなアンダーカットを形成する方法では、長い間にはプラスチックブラケットの機械的強度の低下が伴うことにより、接着剤によって少しずつアンダーカット部分が削り取られて消失してしまい、十分な固着力を発揮することができなかった。
さらに、口腔内では絶えず熱膨張と収縮が生じており、唾液等によっても接着剤自体が経時的に劣化し、ベースと接着剤との界面にわずかながら、徐々に隙間が生じ易い。このため、矯正医はより多くの接着剤の中から、メカニカルロックベースとして市販されているベースの材質及び形態にあった接着剤を選ばなければならないといった煩わしさが伴った。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、強固な固着力が得られるとともに、矯正用ワイヤーや結紮用ワイヤーを取り付ける際の障害を生じさせない歯列矯正部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の歯列矯正部材は、請求項1に記載したように、歯列を矯正するための矯正器具本体と、前記矯正器具本体の片面に設けられて歯牙に接着可能なボンディングベースとを有する歯列矯正部材であって、前記ボンディングベースに接着剤が通過するために形成された少なくとも一つ以上の穴と、前記穴に連通し内部に前記接着剤を拡散させる空洞部とを備えることを特徴とする。
このように構成された歯列矯正部材においては、接着剤を塗布したボンディングベースを歯牙面に押圧することにより、接着剤が穴を通過して空洞部内に流入し、空洞部内において拡散する。そして、空洞部内で拡散した接着剤が硬化し、ボンディングベースを係止することにより、歯列矯正部材の歯牙からの離脱を阻止して、歯列矯正部材を歯牙面に強固に固着する。
さらに、拡散した接着剤は空洞部内に留まって、ボンディングベース外部に膨出しないので、矯正用ワイヤーや結紮用ワイヤーをアーチワイヤースロットに取り付ける際の障害とならない。
また、空洞部内からボンディングベース外部に流出した余分な接着剤は、固着力とは関係がないので、掻き取ることにより、矯正用ワイヤーや結紮用ワイヤーをアーチワイヤースロットに取り付ける際の障害とならない。
また、本発明の歯列矯正部材は、請求項2に記載したように、前記空洞部が前記接着剤で充填されることを特徴とする。
このように構成された歯列矯正部材においては、空洞部の全域が接着剤で埋められることで、接着剤の拡散部を広範にして係止力を増大させることで、歯列矯正部材を歯牙により強固に固着できる。
また、本発明の歯列矯正部材は、請求項3に記載したように、前記空洞部内に少なくとも一つ以上の補強用リブが立設していることを特徴とする。
このように構成された歯列矯正部材においては、空洞部内に補強用リブが立設していることで、矯正器具本体を押圧して歯牙面に接着する際の空洞部の圧潰を防止して、歯列矯正部材の強度向上が図れると同時に、接着時の押圧安定性が得られる。
また、本発明の歯列矯正部材は、請求項4に記載したように、前記矯正器具本体と前記ボンディングベースとが別体の2部品構成とされ、接合手段または係合手段によって一体的に結合されることを特徴とする。
このように構成された歯列矯正部材においては、矯正器具本体とボンディングベースとを別体の2部品構成とすることで、各々の部材がシンプルな形状になり、製作が容易になる。
さらに、矯正器具本体とボンディングベースとをそれぞれ別素材で形成することができる。
さらに、本発明の歯列矯正部材は、請求項5に記載したように、前記矯正器具本体と前記ボンディングベースとが連接部を介して繋がれ、接合手段または係合手段によって一体的に結合されることを特徴とする。
このように構成された歯列矯正部材においては、矯正器具本体とボンディングベースとを後工程で接合または組付けて一体化するので、製作時の金型構造を単純化させて、生産コストの低減を図ることができる。
また、本発明の歯列矯正部材は、請求項6に記載したように、前記空洞部が前記矯正器具本体または前記ボンディングベースの側面において開口していることを特徴とする。
このように構成された歯列矯正部材においては、矯正器具本体またはボンディングベースの側面に空洞部が開口していることにより、空洞部の内圧を外気圧に保ち、空洞部内への接着剤の進入性を向上させる。
また、本発明の歯列矯正部材は、請求項7に記載したように、前記接着剤に光重合ボンドを使用することを特徴とする。
このように構成された歯列矯正部材においては、矯正器具本体及びボンディングベースの素材を問わず接着剤として光重合ボンドを使用できるので、歯牙にボンディングベースを接着する際に、接着剤に光照射することにより接着剤を硬化させ、短時間で接着できるため、使い勝手の向上が図れるとともに、接着剤の未重合部分をなくすことができる。
また、本発明の歯列矯正部材は、請求項8に記載したように、歯列を矯正するための矯正器具本体と、前記矯正器具本体の片面に設けられて歯牙に接着可能なボンディングベースとを有する歯列矯正部材であって、前記ボンディングベースに接着剤が進入するために形成された少なくとも二つ以上の穴を有し、前記穴は内部で互いに連通していることを特徴とする。
このように構成された歯列矯正部材においては、ボンディングベースに接着剤を塗布し、歯牙面に押圧することにより、少なくとも二つ以上の穴に接着剤が進入して、各々の穴から進入した接着剤が互いに連通する。穴の中で互いに連通した接着剤が硬化してボンディングベースからの抜け出しを防止し、歯牙に強固に固着する。
さらに、拡散した接着剤は空洞部内に留まってボンディングベースの外部に膨出しないので、硬化した接着剤が、矯正用ワイヤーや結紮用ワイヤーを取り付ける際の障害にならない。
また、空洞部内からボンディングベース外部に流出した余分な接着剤は、硬化する前に掻き取ることにより、阻害要因を作らない。
本発明によれば、穴を通過した接着剤が空洞部内に拡散し、硬化することによりボンディングベースを係止し、強固な固着力が得られると同時に、ボンディングベース外部に流出した余分な接着剤は、固着力とは関係ないので掻き取ることにより、矯正用ワイヤーや結紮用ワイヤーを取り付ける際の障害にならない。
以下、本発明に係る好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1、図2に示すように、本発明に係る第1実施の形態の歯列矯正部材10は、歯列を矯正するための矯正器具本体11と、矯正器具本体11の下部11aに一体に設けられて歯牙12に接着可能なボンディングベース13とを有する。
この歯列矯正部材10は、ボンディングベース13の裏面13aに塗布した接着剤14が通過する複数の長穴(穴)15と、それぞれの穴15に連通して内部に接着剤14を拡散させる空洞部16とを備える。なお、穴15は、本実施の形態では12個形成されている。
矯正器具本体11は、本体タイウイング部22が外面の四隅に張り出され、上部中央にアーチワイヤースロット23が形成されている。
アーチワイヤースロット23は、歯列矯正用の矯正用ワイヤー24を挿通して案内する溝である。
本体タイウイング部22は、図2に示すように、矯正用ワイヤー24をアーチワイヤースロット23に保持させる結紮用ワイヤー25を係止させるための張り出し部である。
ボンディングベース13は、矯正器具本体11の下部11aから略矩形状に張り出され、裏面(ボンディングベース裏面)13aが歯牙12面に沿う湾曲状に形成されている。
穴15は、図1に示すように、ボンディングベース13の裏面13a全域に一定間隔をおいて形成されている。
空洞部16は、ボンディングベース13を貫通し対向する両側面13bにおいて開口している。
この歯列矯正部材10によれば、ボンディングベース13の裏面13aに接着剤14を塗布し、矯正器具本体11を歯牙12面に押圧することにより、接着剤14が穴15を通過して空洞部16内に流入し、流入した接着剤14が空洞部16内で拡散して充填される。
このように、接着剤14は空洞部16内に充填されて、空洞部16内を拡散して接着剤同士が互いに連通し硬化することにより、ボンディングベース13の歯牙12面からの離脱を阻止し、歯列矯正部材10を歯牙12に強固に固着できる。
さらに、空洞部16内に拡散してボンディングベース13の外部に流出した余分な接着剤は、固着力とは関係ないので掻き取ることにより、従来技術で生じた、矯正用ワイヤー24や結紮用ワイヤー25を係止させる際の障害とならない。
また、空洞部16の全域に接着剤14が拡散することで、空洞部16内に流入した接着剤14はボンディグベース13の係止力を高める。
これにより、大きく拡散した接着剤14が、ボンディングベース13の歯牙12面からの脱落を確実に阻止し、歯列矯正部材10をより強固に歯牙12に固着できる。
さらに、空洞部16がボンディングベース13の両側面13bで開口しているので、空洞部16の内圧を外気圧に保つことができ、接着剤14の空洞部16内への進入性を向上できる。
なお、上記した実施の形態の歯列矯正部材10では、ボンディングベース13の略全域に亘って穴15を形成するとしたが、穴15は少なくとも一つ以上形成されていればよい。
また、上記実施の形態では、接着剤14が空洞部16内に充満状態に充填される例について説明したが、必ずしもこのような充満状態に充填しなくてもよく、少なくとも接着剤14が穴15の周囲に拡散し、この拡散した接着剤14が穴15から抜け出ないように充填されていてもよい。
次に、本発明に係る第2〜第6実施の形態の歯列矯正部材を図3〜図13に基づいて順次説明する。なお、第2〜第6実施の形態の歯列矯正部材において第1実施の形態の歯列矯正部材10と同一部分、部位については同一符号を付して説明を省略する。
本発明に係る第2実施の形態の歯列矯正部材30は、図3(A)、(B)に示すように、空洞部16を3分割するように、空洞部16内に二つの補強用リブ31が立設されている。
補強用リブ31は、隣接する穴15同士の間に位置し、一方の開口から他方の開口に亘って帯状に形成されている。
このような補強用リブ31を設けることで、空洞部16の機械的強度が補強されて歯列矯正部材30の破損を防止している。つまり、矯正器具本体11を押圧して歯牙12面に接着する際の押圧力による空洞部16の圧潰が防止される。そして、歯列矯正部材30の強度が向上すると同時に、接着する際の押圧安定性も得られる。
なお、上記した第2実施の形態の歯列矯正部材30では、補強用リブ31をボンディングベース13の両側面13bに亘って延伸した帯状としたが、例えば、図4(A)、(B)に示す歯列矯正部材32のように、補強用リブ33を帯状よりも短い略矩形状として、空洞部16の略中央部に立設した形態としてもよい。
このように補強用リブ33を空洞部16内に部分的に形成することにより、補強用リブ33が、接着剤14(図2参照)の空洞部16内での拡散阻害要因とならず、好ましい。
さらに、補強用リブが空洞部16内での接着剤14の拡散阻害要因とならないように、図5に示す歯列矯正部材35のように、補強用リブ36を略円柱状として、強度確保のために4箇所に立設してもよい。
補強用リブ36を略円柱状にすることで、充填される接着剤14(図2参照)の拡散を良好にし、接着剤14の空洞部16内での進入性を向上できる。
なお、歯列矯正部材30、32では、空洞部16内に二つの補強用リブ31、33を設け、歯列矯正部材35では、空洞部16内に4つの補強用リブ36を設ける例について説明したが、補強用リブ31、33、36は少なくとも一つ以上設けられていればよい。また、その形状も、接着剤の進入を阻害させない条件の下、種々の形態を選択することができる。
本発明に係る第3実施の形態の歯列矯正部材40は、図6(A)、(B)に示すように、ボンディングベース13が空洞部16を境にして、上ベース部41Aと下ベース部41Bとに分割され、実質的に矯正器具本体11とボンディングベース13とを別体とした2部品構成として、上ベース部41Aと下ベース部41Bとが接合手段42によって一体的に結合されている。
接合手段42は、上ベース部41Aの接合面43に段部43aを形成するとともに、下ベース部41Bの接合面44に、上ベース41Aの段部43aが嵌合する段部44aを有して構成される。
段部43aに段部44aを嵌め込んで、上ベース部41Aの接合面43と下ベース部41Bの接合面44とを接着剤や熱融着で接合することにより、上ベース部41Aと下ベース部41Bとを一体に結合する。
ボンディングベース13を上ベース部41Aと下ベース部41Bとに2分割することで、各々の部材がシンプルな形状になり、製造性の向上が図れる。
特に、ボンディングベース13を空洞部16を境に分割することで、製作の際、金型に空洞部16を形成する必要がない。
よって、空洞部16を成形するための中子を配置する工程や、中子を抜き出す工程を省略することが可能になり、製造効率の向上が図れる。
上記した第3実施の形態の歯列矯正部材40では、空洞部16の補強用リブに関しての説明を省略したが、図7に示す歯列矯正部材45のように、例えば下ベース部41Bの略中央位置に補強用リブ46を立設し、この補強用リブ46で空洞部16(図6参照)を補強することができる。このような補強用リブ46を設けても、金型構造は特別に複雑にはならず、歯列矯正部材45を製作することができる。
また、上記した第3実施の形態の歯列矯正部材40では、上下のベース部41A、41Bを接合手段42で結合してボンディングベース13を構成する例について説明したが、図8に示す歯列矯正部材50のように、上下のベース部51、52を係合手段53で一体に結合してボンディングベース13とすることも可能である。
係合手段53は、上ベース部51に上係止溝51aおよび上係止突片51bが形成され、下ベース部52に下係止溝52aおよび下係止突片52bを形成して構成される。
そして、上下の係止突片51b、52bそれぞれを上下の係止溝52a、51aに嵌め合わせることにより、上下のベース部51、52を一体に結合することができる。
上記した第3実施の形態の歯列矯正部材40では、ボンディングベース13が、上下のベース部41A、41Bに2分割される例について説明したが、図9に示す歯列矯正部材55のように、歯列を矯正するための矯正器具本体11と接着剤が通過する穴15および空洞部16を備えたボンディングベース13とが別体品として製作された2部品構成とすることもできる。
そして、矯正器具本体11およびボンディングベース13は、接合手段56で一体に結合される。
接合手段56は、矯正器具本体11の接合面57に段部57aを形成するとともに、ボンディングベース13の接合面58に段部58aを形成する。
段部57aに段部58aを嵌め込んで、矯正器具本体11の接合面57とボンディングベース13の接合面58とを接着剤や熱融着で接合することにより、矯正器具本体11とボンディングベース13とを一体に結合する。
なお、図9に示す歯列矯正部材55では、矯正器具本体11およびボンディングベース13を接合手段56で一体に結合する例について説明したが、図8に示した歯列矯正部材50のように、係合手段53を用いて一体に結合することも可能である。
本発明に係る第4実施の形態の歯列矯正部材60は、図10(A)〜(C)に示すように、先の図6に示した歯列矯正部材40における矯正器具本体11とボンディングベース13の下ベース部41Bとが一端において連接部61を介して連接された構造で、他端が接合手段42によって結合可能になされた構成である。
歯列矯正部材60の製造の際には、図10(A)に示すように、連接部61を直線状に延ばした状態で製造する。
その後、後工程において、矯正器具本体11とボンディングベース13の下ベース部41Bとを一体的に結合する際には、図10(B)に示すように、連接部61を曲げながらボンディングベース13の下ベース部41Bを矢印のように移動して一体的に接合または組付ける。
すなわち、図10(C)に示すように、上ベース部41Aの接合面43と下ベース部41Bの接合面44とを対向させ、接合面43、44同士を接着剤や熱融着で接合することにより、接合手段42で一体に結合する。
このように、矯正器具本体11とボンディングベース13の下ベース部41Bとを連接部61を介して繋ぐことで、製造の際の取り扱いが容易になり、組立性の向上が図れる。
上記した第4実施の形態の歯列矯正部材60では、例えば、ボンディングベース13の下ベース部41Bを、連接部61と同じ樹脂などの単一素材で成形した例について説明したが、図11に示す歯列矯正部材65のように、複合素材を適用することも可能である。
ボンディングベース66は、例えば、矯正器具本体11と同一材料の金属、セラミックス(アルミナ、ジルコニア等)、ガラス、プラスチック製のベース材67を、樹脂製のベース周囲部68内にインサート成形して構成することができる。
このように金属やセラミックス製のベース本体67を備えることで、ボンディングベース66の加工性の向上や機械的強度を一層高めることが可能になる。
本発明に係る第5実施の形態の歯列矯正部材70は、図12に示すように、歯列を矯正するための矯正器具本体11と、矯正器具本体11の下部11aに設けられて歯牙12に接着可能なボンディングベース13とを備えるとともに、ボンディングベース13に形成され接着剤14が進入する少なくとも二つ以上の穴71を有し、穴71はボンディングベース13の内部に形成した連通路72を介して互いに連通されている。つまり、先の各実施の形態で述べた空洞部16が外部に開口しない管路状に形成された構成である。
このように構成した連通路72では、ボンディングベース13に接着剤14を塗布し、歯牙12面に押圧することにより、各穴71に進入した接着剤14が連通路72内で互いにリンク状に結合する。
連通路72で結合した接着剤14は、ボンディングベース13の抜け出しを阻止し、歯列矯正部材70を歯牙12に強固に固着できる。
さらに、接着剤14をボンディングベース13の内部で連通させるため、接着剤14がボンディングベース13から外部に洩れ出ないので、従来技術で述べたような矯正用ワイヤー等の取り付け時の障害とならない。
次に、上記した各実施の形態の歯列矯正部材を、歯牙12へ接着する接着方法の一例について説明する。
例えば、先の図1に示した歯列矯正部材10を接着する場合において、またこの歯列矯正部材10が金属などの光不透過部材で形成されている場合に、図13に示すように、接着剤14に光重合ボンドを使用することができる。
接着剤14として光重合ボンドを使用するので、歯牙12にボンディングベース13を接着する際に、空洞部16の開口16aを通して空洞部16内に充填された接着剤14を光照射手段82で光83照射することにより短時間で硬化させて接着することができ、使い勝手の向上が図れるとともに、接着剤の未重合部分をなくすことができる。
そして、歯列矯正部材10の接着方法は、ボンディングベース13の裏面13aに接着剤14を塗布する工程と、接着剤14を塗布したボンディングベース13を歯牙12に押圧し、接着剤14をボンディングベース13の穴15に通過させるとともに、穴15に連通した空洞部16に拡散(充填)させる工程と、接着剤14に光83照射する工程と、を実施するものである。
矯正器具本体11あるいはボンディングベース13が光透過部材で製作されている場合には、矯正器具本体11あるいはボンディングベース13上から光83照射して接着剤14を硬化させることもできる。
このような光重合ボンドを使用することで、矯正器具本体11もしくはボンディングベース13の素材を、光透過部材および光不透過部材の両方から選択でき、設計自由度が広がり、ドクターが目的に合った製品を選ぶことができる。
また、光照射して接着剤の重合を促進することができるので、接着を短時間で行うことができる。
なお、上記した各実施の形態では、ボンディングベース13に長穴状の穴15を例示したが、これに限らないで、例えば、図14に示すように、格子状の穴85や一つの円形状の穴など、その他、種々の形状を選択することができる。
本発明ではブラケットの実施例を示したが、他にはバッカルチューブ、リンガルボタン等、ボンディングベースを歯牙に接着させて歯列を矯正するあらゆる歯列矯正部材への適用に好適である。
本発明に係る第1実施の形態の歯列矯正部材を示す斜視図である。 第1実施の形態に係る歯列矯正部材を示す断面図である。 本発明に係る第2実施の形態の歯列矯正部材を示し、(A)は斜視図、(B)は断面図である。 図3の歯列矯正部材の変形例を示し、(A)斜視図、(B)は断面図である。 図3の歯列矯正部材の他の変形例を示す斜視図である。 本発明に係る第3実施の形態の歯列矯正部材を示し、(A)は斜視図、(B)は断面図である。 図6の歯列矯正部材の変形例を示す斜視図である。 図6の歯列矯正部材の他の変形例を示す断面図である。 図6の歯列矯正部材のさらに他の変形例を示す断面図である。 本発明に係る第4実施の形態の歯列矯正部材を示し、(A)は歯列矯正部材の展開状態を示す斜視図、(B)は歯列矯正部材の組立途中の状態を示す斜視図、(C)は歯列矯正部材の組立状態を示す断面図である。 図10の歯列矯正部材の変形例を示す要部斜視図である。 本発明に係る第5実施の形態の歯列矯正部材を示す断面図である。 歯列矯正部材の接着方法の一例を説明する斜視図である。 本発明に係る歯列矯正部材のボンディングベースにおける変形例を示す底面図である。
符号の説明
10、30、32、35、40、45、50、55、60、65、70、 歯列矯正部材
11 矯正器具本体
12 歯牙
13、66 ボンディングベース
14 接着剤
15 長穴(穴)
16 空洞部
31、33、36、46 補強用リブ
42、56 接合手段
53 係合手段
61 連接部

Claims (8)

  1. 歯列を矯正するための矯正器具本体と、前記矯正器具本体の片面に設けられて歯牙に接着可能なボンディングベースとを有する歯列矯正部材であって、
    前記ボンディングベースに接着剤が通過するために形成された少なくとも一つ以上の穴と、前記穴に連通し内部に前記接着剤を拡散させる空洞部とを備えることを特徴とする歯列矯正部材。
  2. 前記空洞部が前記接着剤で充填されることを特徴とする請求項1に記載の歯列矯正部材。
  3. 前記空洞部内に少なくとも一つ以上の補強用リブが立設していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した歯列矯正部材。
  4. 前記矯正器具本体と前記ボンディングベースとが別体の2部品構成とされ、接合手段または係合手段によって一体的に結合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載した歯列矯正部材。
  5. 前記矯正器具本体と前記ボンディングベースとが連接部を介して繋がれ、接合手段または係合手段によって一体的に結合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載した歯列矯正部材。
  6. 前記空洞部が前記矯正器具本体または前記ボンディングベースの側面において開口していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載した歯列矯正部材。
  7. 前記接着剤に光重合ボンドを使用することを特徴とする請求項6に記載した歯列矯正部材。
  8. 歯列を矯正するための矯正器具本体と、前記矯正器具本体の片面に設けられて歯牙に接着可能なボンディングベースとを有する歯列矯正部材であって、
    前記ボンディングベースに接着剤が進入するために形成された少なくとも二つ以上の穴を有し、前記穴は内部で互いに連通していることを特徴とする歯列矯正部材。
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