JP6684363B2 - 歯列矯正具 - Google Patents

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Description

本発明は、歯列矯正具、および歯列矯正具の取付方法に関する。詳しくは、簡単な加工により歯に対する取り付けを強固なものとし、被治療者の口腔内において長期にわたり十分な接着強度を維持できる歯列矯正具、および歯列矯正具の取付方法に係るものである。
従来より、歯並びを矯正するための歯列矯正治療としては、各歯の表面である歯面に歯列矯正用ブラケットを装着し、隣接する各歯の矯正用ブラケットに取り付けたアーチワイヤの機械的なテンション力(押圧、引き戻し、捩り等の復元力)を歯に与え、歯の位置を徐々に適正な歯列状態へと矯正する方法が一般的に採用されている。
すなわち、歯列矯正用ブラケットには、矯正用のアーチワイヤを挿入可能とした断面略凹状の溝が形成されており、この溝内にアーチワイヤを挿入した後に、アーチワイヤを溝内で固定し、アーチワイヤに加えられているテンション力を歯列矯正用ブラケットに作用させ、この歯列矯正用ブラケットを介して歯に矯正のための力を作用させている(特許文献1)。
ところで、このような歯列矯正用ブラケットは、通常、レジン等の接着剤を用いて被治療者の歯、および被治療者の歯型印象から採取したセットアップ歯型模型の模型歯(以下、総称して「歯」という。)に固定されているが、歯列矯正治療中に歯列矯正用ブラケットが歯面から脱落しないように、充分な接着強度を保持することが要求されている。
例えば、特許文献2には、歯列矯正用ブラケットの歯当接面にアンダーカットを形成することが開示されている。具体的には、金属粉末と結合樹脂とを含む混練物を射出成形し、射出成形により得られる射出成形体にアンダーカットを形成する。このようにアンダーカットを歯列矯正用ブラケットの歯当接面に形成することで、接着面の表面積が増加し、接着剤の保持力が向上するため、接着強度を向上させることができる。
また、特許文献3には、歯列矯正用ブラケットを歯に接着するに際して、光重合接着剤を使用するに適した歯列矯正用ブラケットが開示されている。具体的には、歯に接着される歯当接面にメッシュ層を有するベース部と、ベース部の上面に固定された本体部とを有し、ベース部は、その上面に本体部が固定される金属層が設けられ、金属層の外周縁はベース部のメッシュ層まで突出していない構造となっている。
そして、特定の波長の光を照射可能な光照射器を用いて、接着剤が含有されたメッシュ層に向けて可視光を照射することで、接着剤が効率的に硬化し、ベース部のメッシュ層が歯に強固に固定されるものとなっている。
特許第5624094号公報 特開2000−96103号公報 特開2014−144200号公報
ところで、一般的に歯列矯正具はその大きさが比較的小さいため、歯列矯正具の加工成形には高度、かつ精密な作業が要求される。この点、特許文献2に開示されているようなアンダーカットを成形するに際しては、その作業工程が非常に煩雑となることから、製造工数、および製品コストの上昇を招くという問題がある。
また、特許文献3に開示の歯列矯正具によれば、接着剤保持層としてのメッシュ層により、歯に対する接着力は向上するものの、メッシュ層は歯列矯正具とは別部材のため、拡散接合や溶接などによりメッシュ層を歯列矯正具へ取り付ける取付工程が必要となり、特許文献2と同様に製造工数、および製品コストの上昇を招くという問題がある。
さらに、特許文献3においては、接着剤として光重合接着剤を使用しているため、メッシュ層に含有した接着剤を硬化させるためには、特定波長の光を照射可能な光照射器等の高価な設備を必要とするなど、必ずしも簡易に実施できるものとはなっていない。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、簡単な加工により被治療者の口腔内において長期にわたり十分な接着強度を維持できるとともに、装着時の違和感を低減することができる歯列矯正具、および歯列矯正具の取付方法を提供することを目的とするものである。
前記の目的を達成するために、本発明の歯列矯正具は、アーチワイヤが挿通可能であり断面略凹状のアーチワイヤ挿通用溝部が形成されたブラケット本体部と、前記アーチワイヤ挿通用溝部に対して開閉自在なように前記ブラケット本体部に枢軸を介して連結された開閉蓋部と、一面側に歯の舌側表面に当接される第1の面部、該第1の面部とは反対側であり、前記ブラケット本体部が固着される固着面部を含む第2の面部を有し、前記第1の面部側に対して前記第2の面部側の内壁面の径が幅広の充填孔部が形成された歯当接板部とを備える。
ここで、歯列矯正具が、断面略凹状のアーチワイヤ挿通用溝部が形成されたブラケット本体部を備えることにより、このアーチワイヤ挿通用溝内にアーチワイヤを簡単な操作で挿通することができる。
また、アーチワイヤ挿通用溝部に対して開閉自在なようにブラケット本体部に枢軸を介して連結された開閉蓋部を備えることにより、アーチワイヤをアーチワイヤ挿通用溝部内に設置した状態で開閉蓋部を開状態から閉状態にすることで、アーチワイヤ挿通用溝部内からアーチワイヤの脱落を防止することができる。
また、一面側に歯の舌側表面に当接される第1の面部、第1の面部とは反対側であり、ブラケット本体部が固着される固着面部を含む第2の面部を有する歯当接板部を備えることにより、第2の面部である固着面部にブラケット本体部を固着して一体化した状態で、歯列矯正具を歯に取り付けることができる。
また、歯当接板部が、第1の面部側に対して第2の面部側の内壁面の径が幅広の充填孔部が形成されていることにより、歯当接面を例えばセットアップ歯型模型の模型歯に当接させて取り付ける際に、歯当接面に塗布した接着剤の一部が充填孔部に侵入して充填され、その後、充填孔部内にて接着剤が硬化することになる。このとき、充填孔部内で硬化した接着剤が、歯列矯正具の外側方向への抜け止め防止部材として機能するため、歯列矯正具の歯に対する接着強度を長期において維持することができる。
また、充填孔部は、内壁面の所定の位置に段差部を有する場合には、充填孔部内に充填され硬化した接着剤は、この段差部により歯列矯正具の外側方向への抜け止め防止剤として機能するため、歯列矯正具の歯に対する接着強度を長期において維持することができる。
また、充填孔部は、第2の面部側から第1の面部側にかけて内壁面が略先細状である場合には、充填孔部内に充填され硬化した接着剤は、この段差部により歯列矯正具の外側方向への抜け止め防止剤として機能するため、歯列矯正具の歯に対する接着強度を長期において維持することができる。
また、充填孔部は、固着面部の周縁に複数形成されている場合には、充填孔部に充填された接着剤による抜け止め防止部材としての効果が歯列矯正具の全体に作用するため、歯列矯正具の歯に対する接着強度を長期において維持することができる。
また、第1の面部の充填孔部の周縁には複数の凸条部を有する場合には、第1の面部に接着剤を塗布する際に、接着剤の接着面積を大きくすることができるため、歯列矯正具の歯に対する接着強度を高めることができる。
また、ブラケット本体部には断面略凹状の嵌合凹部が形成され、開閉蓋部には開閉蓋部をアーチワイヤ挿通用溝部に対して開状態から閉状態にした際に、嵌合凹部に嵌合可能な突起部を有する場合には、ブラケット本体部と開閉蓋部の締結状態を強固なものとすることができる。従って、例えばアーチワイヤによる回転トルクが歯列矯正具に対して作用した場合でも、ブラケット本体部に対して開閉蓋部が開いたりする虞がないため、アーチワイヤ挿通用溝部内からアーチワイヤの脱落を防止することができる。
また、ブラケット本体部と開閉蓋部とをアーチワイヤ挿通溝部に挿通したアーチワイヤと干渉しない状態で緊締する紐状体を有する場合には、ブラケット本体部と開閉蓋部の締結状態を強固なものとすることができる。従って、例えばアーチワイヤによる回転トルクが歯列矯正具に対して作用した場合でも、ブラケット本体部に対して開閉蓋部が開いたりする虞がないため、アーチワイヤ挿通用溝部内からアーチワイヤの脱落を防止することができる。
また、紐状体は、ブラケット本体部に形成された断面略凹状の第1の係合溝部と、開閉蓋部に形成された断面略凹状の第2の係合溝部に係合される場合には、紐状体でブラケット本体部と開閉蓋部で緊締する際には、紐状体をブラケット本体部と開閉蓋部に係合させるという簡単な作業により取り付けることが可能となる。
また、紐状体は、ブラケット本体部に形成された断面略凹状の第1の係合溝部と、開閉蓋部に形成された貫通孔部に係合される場合には、紐状体でブラケット本体部と開閉蓋部で緊締する際には、紐状態を貫通孔部に通した上で、ブラケット本体部に形成された第1の係合溝部に係合するという簡単な作業により取り付けることができるとともに、紐状体の一部を貫通孔部に通すため、アーチワイヤからのより大きな回転トルクが歯列矯正具に作用しても、ブラケット本体部と開閉蓋部の緊締状態を維持することができる。
また、ブラケット本体部のアーチワイヤ挿通用溝部が、歯の舌側表面に沿って歯列方向に所定の曲率半径で湾曲して形成されている場合には、例えば歯列方向に沿って所定の曲率半径で配置されている切歯や犬歯に歯列矯正具を設置する際には、ブラケット本体部がアーチワイヤに対して摺動しやすくなるため、ロッキング現象を防止することができる。従って、歯列矯正具の歯に対する位置決めを容易に行うことができる。
また、アーチワイヤ挿通用溝部の曲率半径がR15〜R20の範囲に設定されている場合には、被治療者の歯の平均的な曲面に沿うことができるため、歯列矯正具をアーチワイヤに対してより滑らかに摺動させることができる。
また、上顎に設置されるブラケット本体部のアーチワイヤ挿通用溝部の曲率半径がR20である場合には、例えば被治療者の上顎の中切歯や犬歯の平均的な曲面に沿うことができるため、歯列矯正具をアーチワイヤに対して最も滑らかに摺動させることができる。
また、下顎に設置されるブラケット本体部のアーチワイヤ挿通用溝部の曲率半径がR15である場合には、例えば被治療者の下顎の中切歯や犬歯の平均的な曲面に沿うことができるため、歯列矯正具をアーチワイヤに対して最も滑らかに摺動させることができる。
また、ブラケット本体部のアーチワイヤ挿通用溝部が、歯の舌側表面に沿って歯列方向に直線状に形成されている場合には、例えば歯列方向に沿って直線状に配置されている小臼歯に歯列矯正具を設置する際には、ブラケット本体部がアーチワイヤに対して摺動しやすくなるため、ロッキング現象を防止することができる。従って、歯列矯正具の歯に対する位置決めを容易に行うことができる。
前記の目的を達成するために、本発明の歯列矯正具の取付方法は、ブラケット本体部に形成されたアーチワイヤを挿通するアーチワイヤ挿通用溝部に対して開閉自在なように前記ブラケット本体部に連結された開閉蓋部を有し、前記ブラケット本体部が固着される固着面部を含む第2の面部側の内壁面の径が、前記第2の面部とは反対側である第1の面部側の内壁面の径よりも幅広の充填孔部が形成された歯当接板部の前記第1の面部に接着剤を塗布する工程と、前記第1の面部側をセットアップ歯型模型の舌側表面に当接する工程と、前記接着剤を前記充填孔部に浸入させる工程と、前記接着剤を硬化させる工程と、前記アーチワイヤ挿通用溝部にアーチワイヤを挿通する工程と、前記ブラケット本体部と前記開閉蓋部とを前記アーチワイヤと干渉しない状態で緊締する工程とを備える。
ここで、ブラケット本体部に形成されたアーチワイヤを挿通するアーチワイヤ挿通用溝部に対して開閉自在なようにブラケット本体部に連結された開閉蓋部を有し、ブラケット本体部が固着される固着面部を含む第2の面部側の内壁面の径が、第2の面部とは反対側である第1の面部側の内壁面の径よりも幅広の充填孔部が形成された歯当接板部の第1の面部に接着剤を塗布する工程を備えることにより、第1の面部に塗布した接着剤の一部が充填孔部に効率的に侵入させ、充填孔部内に接着剤を充填することができる。
また、歯列矯正具をセットアップ歯型模型の模型歯の舌側表面に当接する工程を備えることにより、接着剤を塗布した第1の面部側を模型歯の舌側表面に当接して歯列矯正具をセットアップ歯型模型に対して固定することができる。
また、接着剤を充填孔部に浸入させる工程を備えることにより、第1の面部側に塗布した接着剤は、歯列矯正具を模型歯に当接した際に充填孔部内に押し込まれるように侵入し、充填孔部内に充分な量の接着剤を充填させることができる。
また、ブラケット本体部に形成されたアーチワイヤ挿通溝部にアーチワイヤを挿通する工程を備えることにより、歯列矯正具にアーチワイヤを設置することで、歯に対して一定のテンションを作用させることができる。
また、ブラケット本体部と開閉蓋部とをアーチワイヤと干渉しない状態で緊締する工程を備えることにより、ブラケット本体部と開閉蓋部の締結状態を強固なものとすることができる。従って、例えばアーチワイヤからの回転トルクが歯列矯正具に作用した場合でも、ブラケット本体部に対して開閉蓋部が開いたりする虞がないため、アーチワイヤ挿通用溝部内からアーチワイヤの脱落を防止することができる。
また、ブラケット本体部と開閉蓋部とをアーチワイヤと干渉しない状態で緊締する工程は、ブラケット本体部に形成された断面略凹状の第1の係合溝部と、開閉蓋部に形成された断面略凹状の第2の係合溝部に紐状体を係合する場合には、紐状体でブラケット本体部と開閉蓋部で緊締する際には、紐状体をブラケット本体部と開閉蓋部に係合させるという簡単な作業により取り付けることが可能となる。
また、ブラケット本体部と開閉蓋部とをアーチワイヤと干渉しない状態で緊締する工程は、ブラケット本体部に形成された断面略凹状の第1の係合溝部と、開閉蓋部に形成された貫通孔部に紐状体を係合する場合には、紐状体でブラケット本体部と開閉蓋部で緊締する際には、紐状態を貫通孔部に通した上で、ブラケット本体部に形成された第1の係合溝部に係合するという簡単な作業により取り付けることができるとともに、紐状体の一部を貫通孔部に通すため、アーチワイヤからのより大きな回転トルクが歯列矯正具に作用しても、ブラケット本体部と開閉蓋部の緊締状態を維持することができる。
本発明に係る歯列矯正具、および歯列矯正具の取付方法は、簡単な加工により歯に対する取り付けを強固なものとし、被治療者の口腔内において長期にわたり十分な接着強度を維持できるものとなっている。
歯列矯正具の歯への取付状態を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る歯列矯正具の斜視図であり、(a)は分解した状態の正面側(舌側)の図、(b)は組み立てた状態の背面側(歯側)の図である。 本発明の第1の実施形態に係る歯列矯正具の側面図であり、(a)は開閉蓋部を開けた状態、(b)は開閉蓋部を閉じた状態を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る歯列矯正具のアーチワイヤ挿通用溝部の要部拡大図であり、(a)は所定の曲率を有する場合のアーチワイヤ挿通用溝部、(b)は直線状のアーチワイヤ挿通用溝部を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る歯列矯正具の充填孔部を示す拡大断面図であり、(a)接着剤を充填する前の状態、(b)は接着剤を充填した後の状態を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る歯列矯正具の紐状体を取り付けた斜視図であり、(a)は治療初期段階の状態、(b)は治療後期段階の状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る歯列矯正具の斜視図であり、(a)は分解した状態、(b)は組み立てた状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る歯列矯正具の側面図であり、(a)は開閉蓋部を開けた状態、(b)は開閉蓋部を閉じた状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る歯列矯正具の充填孔部を示す拡大断面図であり、(a)接着剤を充填する前の状態、(b)は接着剤を充填した後の状態を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る歯列矯正具の斜視図であり、(a)は分解した状態、(b)は治療初期段階の状態、(c)は治療後期段階の状態を示す図である。 本発明の参考形態に係る歯列矯正具の斜視図であり、(a)は分解した状態、(b)は組み立てた状態を示す図である。
以下、歯列矯正具、および歯列矯正具の取付方法に関する本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。なお、各図において説明の便宜上、歯列矯正具1を下顎側の歯Tに装着した状態に基づいて説明し、上顎方向を上方、下顎方向を下方と定義する。
図1は被治療者から採取した歯型印象に基づき作製した下顎側のセットアップ歯型模型Mに本発明に係る歯列矯正具1を取り付けた状態を示す全体図である。歯列矯正具1は、ステンレス、チタン、セラミックス等を原材料とし、歯Tの種類(主に中切歯T1、側切歯T2、犬歯T3、第1小臼歯T4、第2小臼歯T5)に応じて異なる形状をした歯列矯正具1が歯Tの舌側表面に当接されるように構成されている。
ここで、必ずしも、歯列矯正具1は、ステンレス、チタン、セラミックス等を原材料として構成されている必要はない。口腔内という厳しい使用環境であっても劣化、腐食、および破損のおそれがなく医療的に安全性が確認されている材料であればどのような材質であってもよい。
<実施例1>
まず、本発明の第1の実施形態に係る歯列矯正具1aについて図2乃至図6を用いて説明する。なお、歯列矯正具1aは、説明の便宜上、中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3に取り付けた場合の実施形態について説明するが、歯列矯正具1aはその他の歯T(例えば第1小臼歯T4、第2小臼歯T5等)に取り付けることも可能である。
歯列矯正具1aは、中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3の舌側表面に沿う形状であって、全体的に縦長形状をしており、主にブラケット本体部2a、開閉蓋部3a、歯当接板部4aから構成されている。
ブラケット本体部2aは、歯Tに装着した際に断面略凹状で斜め上方に向けて開口(上顎側の歯Tに装着した際には斜め下方に向けて開口)するアーチワイヤ挿通用溝部21が形成されている。このアーチワイヤ挿通用溝部21には、アーチワイヤWが挿入され、初期形状に応じた付勢力により被治療者の歯列を矯正することができるものとなっている。
ここで、必ずしも、アーチワイヤ挿通用溝部21はブラケット本体部2aを被治療者に取り付けた状態において、斜め上方(斜め下方)に開口されている必要はなく、どのような方向に開口されていてもよい。
アーチワイヤ挿通用溝部21の形状について図4を用いて説明する。図4は、アーチワイヤ挿通用溝部21内にアーチワイヤWを取り付けた状態において、歯列方向に沿ってアーチワイヤ挿通用溝部21を平面視した場合の要部拡大図である。図4(a)に示すように、アーチワイヤ挿通用溝部21は中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3の配列方向に沿って所定の曲率半径(R15〜R20)で滑らかな円弧状を形成している。
すなわち、中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3は全体的に所定の曲率半径を有して配列されているため、被治療者の歯列に沿ってアーチワイヤWを成形すると、アーチワイヤWの中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3の対応する位置において湾曲部が形成される。そのため、このアーチワイヤWの湾曲部に沿うように、アーチワイヤ挿通用溝部21は所定の曲率半径で滑らかな円弧状を有するように形成されている。
なお、一般的には、下顎側の歯列の曲率よりも上顎側の歯列の曲率の方が緩やかであるため、本発明の実施形態においては、上顎側に設置される歯列矯正具1aに形成されるアーチワイヤ挿通用溝部21の曲率半径をR20、下顎側に設置される切歯用矯正具1aに形成されるアーチワイヤ挿通用溝部21の曲率半径をR15となるように形成されている。
ここで、必ずしも、アーチワイヤ挿通用溝部21は所定の曲率半径で円弧状に形成されている必要はない。例えば歯列方向に沿って直線状に形成されていてもよい。ただし、中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3の歯列方向に沿って、アーチワイヤ挿通用溝部21が円弧状に形成されていることにより、中切歯T1、側切歯T2、犬歯T3のそれぞれに設置される歯列矯正具1aがアーチワイヤWに対して摺動可能となり、被治療者への装着の際に歯列矯正具1aのロッキング現象を防止し、歯列矯正具1aの被治療者に対する位置決めを容易に行うことができるため、アーチワイヤ挿通用溝部21は円弧状に形成されていることが好ましい。
また、必ずしも、アーチワイヤ挿通用溝部21の曲率半径をR15〜R20の範囲に設定する必要はない。例えば、被治療者の歯列状態に応じて適宜変更することができる。ただし、発明者らが検討を繰り返した結果では、一般的に中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3に形成されるアーチワイヤWの湾曲部の曲率半径はR15〜R20の範囲内に収まり、特に上顎側の中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3に設置される歯列矯正具1aに形成されるアーチワイヤ挿通用溝部21の曲率半径をR20、下顎側の中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3に設置される歯列矯正具1aに形成されるアーチワイヤ挿通用溝部21の曲率半径をR15とすることで、最も滑らかに歯列矯正具1aをアーチワイヤWに対して摺動させることができた。
なお、犬歯T3については、被治療者によってはアーチワイヤWを歯列に沿って形成した際に、歯T3に対応する位置で湾曲部が形成されずに直線状となる場合がある。そのため、図4(b)に示すように、歯列矯正具1のアーチワイヤ挿通用溝部21については、円弧状ではなく直線状に形成した方が好ましい場合もあるが、これらは、被治療者の歯列に応じて適宜変更することができる。
アーチワイヤ挿通用溝部21の下方側には、後述する枢支ピン22が挿通可能な本体側枢軸孔部23が形成された一対の本体側枢軸部24が舌側に突出するように設けられている。また、アーチワイヤ挿通用溝部21の上方側には、後述する紐状体5の一部が係合可能な断面略凹状の第1の係合溝部25がブラケット本体部2aの歯列方向に沿って上方に向けて開口するように形成されている。
開閉蓋部3aは、その外側面が緩やかな曲面状に形成され、ブラケット本体部2aの本体側枢軸孔部23に重合する蓋側枢軸孔部31が形成された蓋側枢軸部32が設けられている。そして、開閉蓋部3aをブラケット本体部2aに取り付けるに際しては、開閉蓋部3aの蓋側枢軸孔部31と、ブラケット本体部2aの本体側枢軸孔部23を重合し、枢支ピン22を挿入して固定することで、開閉蓋部3aがアーチワイヤ挿通用溝部21に対して開閉自在となるように取り付けられる。
すなわち、ブラケット本体部2aのアーチワイヤ挿通用溝部21にアーチワイヤWを取り付ける際には、図3(a)に示すように開閉蓋部3aをアーチワイヤ挿通用溝部21に対して開状態とし、アーチワイヤWをアーチワイヤ挿通用溝部21に取り付けた後に、図3(b)に示すように開閉蓋部3aをアーチワイヤ挿通用溝部21に対して閉状態とし、アーチワイヤWがアーチワイヤ挿通用溝部21から脱落することを防止することができる。
ここで、必ずしも、開閉蓋部3aの外側面は曲面状に形成されている必要はない。但し、開閉蓋部3aの外側面が曲面状に形成されている場合には、例えば歯列矯正具1aを被治療者の口腔内に設置した場合でも、被治療者の舌が開閉蓋部3aに接触したとしても、被治療者は痛みを感じることが無いため、開閉蓋部3aの外側面は曲面状に形成されていることが好ましい。
また、必ずしも、開閉蓋部3aは枢支ピン22を介してブラケット本体部2aに取り付けられている必要はない。開閉蓋部3aがブラケット本体部2aに形成されたアーチワイヤ挿通用溝部21に対して開閉自在に取り付けられていればよく、その取付方法は公知の手段から適宜選択することができる。
また、開閉蓋部3aの一端側であって、蓋側枢軸孔部31の近傍には、後述する紐状体5が係合可能な断面略凹状の第2の係合溝部33が形成されているとともに、開閉蓋部3aの略中央付近には、開閉蓋部3aの短手方向に貫く貫通孔部34が形成されている。
歯当接板部4aは、図2に示すように当接する中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3の舌側表面の形状に沿うように曲げ加工され、一面側に中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3の舌側表面に当接される第1の面部41を有し、第1の面部41とは反対側である他面側(ブラケット本体部側)の略中央の領域に一体的に成型されるブラケット本体部3aが固着される固着面部43を含む第2の面部42有している。
ここで、必ずしも、歯当接板部4aは当接する中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3の舌側表面の形状に沿うように曲げ加工されている必要はなく、直線状に形成されていてもよい。ただし、歯当接板部4aが曲げ加工されていることにより、歯当接板部4aの中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3に対する密着性が高まるため、被治療者の口腔内において長期にわたり十分な接着強度を維持することができる。
また、必ずしも、ブラケット本体部3aと歯当接板部4aは一体で成型されている必要はない。ブラケット本体部3aと歯当接板部4aは別体で成型されていてもよい。
歯当接板部4aには、ブラケット本体部2aが固着される固着面部43を挟んで歯列方向に対称となる位置に各4個、上方に2個、下方に1個の合計11個の充填孔部44が形成されている。さらに、歯当接板部4aの第1の面部41側であって充填孔部44の周囲には第1の面部41から歯T側に向かって複数の凸条部45が設けられている。
ここで、必ずしも、充填孔部44は計11個が形成されている必要はない。充填孔部44の数は歯当接板部4aの面積等に応じて適宜変更することができる。
また、必ずしも、充填孔部44は固着面部43を挟んで歯列方向に対象となる位置、および固着面部43の上方、下方に形成されている必要はない。固着面部43の周縁であれば何れの領域に形成されていてもよい。但し、少なくとも固着面部43を挟んで歯列方向に対称に充填孔部44が形成されていることにより、接着剤Rによる抜け止め防止部材としての効果が歯列矯正具1の全体に均一に作用させることができるため、接着強度をより高めることができる。
充填孔部44は図5(a)に示すように、その断面形状として、第2の面部42側の内壁面の所定の位置に段差部46を有しており、第1の面部41側の径に対して第2の面部42側の径が幅広に形成されている。さらに、第2の面部42側には、一対の充填孔部44の略中心を通過するように断面略V字状のV字溝部47が形成されている。
即ち、このように充填孔部44の第1の面部41側の径に対して第2の面部42側の径が幅広に形成されていることにより、図5(b)に示すように充填孔部44内で硬化した接着剤Rが歯当接板部4aの外側方向への抜け止防止部材として機能する。そのため、被治療者の口腔内において長期にわたり十分な接着強度を維持することが可能である。
ここで、必ずしも、段差部46は充填孔部44の内壁面の第2の面部42側に形成されている必要はない。充填孔部44の構成として、第1の面部41側の径に対して第2の面部42側の径が幅広に形成されていればよく、段差部46は充填孔部44の内壁面の何れの位置に形成されていてもよい。
また、必ずしも、歯当接板部4aの第1の面部41には凸条部45を有している必要はない。但し、充填孔部44の配列方向に沿って複数の凸条部45を有することにより、第1の面部41に塗布した接着剤Rの接触面積を大きくすることができるため、接着強度を高めるという観点からは、凸条部45を有していることが好ましい。
また、必ずしも、第2の面部42側には、V字溝部47が形成されている必要はない。但し、V字溝部47が形成されていることにより、充填孔部44から侵入した接着剤Rの第2の面部42での接触面積を大きくすることができるため、接着強度を高めるという観点からは、V字溝部47は形成されていることが好ましい。
このような充填孔部44が形成された歯当接板部4aを含む歯列矯正具1aを、例えば被治療者の歯型印象から作製したセットアップ歯型模型Mの中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3に固定するに際しては、まず歯当接板部4aの第1の面部41に接着剤Rを塗布する。このとき、第1の面部41に塗布された接着剤Rの一部は、図5(b)に示すように充填孔部44に侵入し、その後硬化する。
このとき、充填孔部44の第1の面部41側の径が第2の面部42側の径に対して幅広に形成されていることにより、硬化した接着剤Rが歯当接板部4aの舌側方向への抜け止め防止部材として機能する。従って、セットアップ歯型模型Mから取り外し、被治療者の口腔内に取り付けた場合においても長期にわたり十分な接着強度を維持できるものとなっている。
紐状体5は、図6に示すように、開閉蓋部3aをアーチワイヤ挿通用溝部21対して閉位置とした状態において、アーチワイヤWと干渉しない状態で開閉蓋部3aの開位置への移動を規制する紐状の部材であり、例えば弾性の樹脂製部材(以下、「弾性紐状体51」という。)やステンレス製部材(以下、「ステンレ紐状体52」という。)を使用する。これら紐状体5は、被治療者の治療段階に応じて弾性紐状体51とステンレス紐状体52が使い分けられる。
まず、治療の初期段階においては、図6(a)に示すように弾性紐状体51をブラケット本体部2aに形成された第1の係合溝部25と、開閉蓋部3aに形成された第2の係合溝部33のそれぞれに係合させて緊締させることで、ブラケット本体部2aと開閉蓋部3aが一体化される。
一方、治療が進み、治療の後期段階においては、図6(b)に示すようにステンレス紐状体52をブラケット本体部2aに形成された第1の係合溝部25と、開閉蓋部3aに形成された貫通孔部34に係合させて緊締させることで、ブラケット本体部2と開閉蓋部3aが一体化される。
ここで、必ずしも、治療の初期段階において、紐状体5として弾性紐状体51を使用する必要はなく、例えばステンレス紐状体52を使用するようにしてもよい。但し、治療の初期段階においては、径が小さなアーチワイヤWを使用することから、アーチワイヤWから歯列矯正具1aに作用する回転トルクは比較的小さい。そのため、弾性紐状体51を使用したとしてもアーチワイヤWから生ずる回転トルクにより弾性紐状体51が破損する虞がないことから、治療の初期段階においては比較的安価な弾性紐状体51を使用することが好ましい。
また、必ずしも、治療の後期段階において、紐状体5としてステンレス紐状体52を使用する必要はなく、例えば弾性紐状体51を使用するようにしてもよい。但し、治療の後期段階においては、初期段階に比べて大きな径のアーチワイヤWを使用することから、アーチワイヤWから歯列矯正具1aに作用する回転トルクは比較的大きい。そのため、ステンレス紐状体52に代えて弾性紐状体51を使用する場合、アーチワイヤWから生ずる回転トルクにより弾性紐状体51が破損する虞がある。そのため、治療の後期段階においてはある程度の剛性が確保できるステンレス紐状体52を使用することが好ましい。
<実施例2>
次に、本発明の第2の実施形態に係る歯列矯正具1bについて図7乃至図9を用いて説明する。なお、第2の実施形態においては、説明の便宜上、小臼歯(第1小臼歯T4、第2小臼歯T5)に取り付けた場合の実施形態について説明するが、歯列矯正具1bはその他の歯T(例えば中切歯T1、側切歯T2、犬歯T3)に取り付けることも可能である。また、他の実施形態と共通する部分については同一符号を付すとともに、重複する説明については省略する。
この第2の実施形態に係る歯列矯正具1bについても、主にブラケット本体部2b、開閉蓋部3b、および歯当接板部4bから構成されている。
ブラケット本体部2bは、断面略凹状で上方に向けて開口するアーチワイヤ挿通用溝部21が形成されている。なお、第1の小臼歯T4、第2の小臼歯T5の舌側表面形状は、基本的には歯列方向に沿って直線的であるため、アーチワイヤ挿通用溝部21は歯列に沿って直線状に形成されており、アーチワイヤWに対して歯列矯正具1bが摺動可能なように構成されている。
ここで、必ずしも、アーチワイヤ挿通用溝部21はブラケット本体部2cを歯Tに取り付けた状態において、上方に開口されている必要はなく、どのような方向に開口されていてもよい。
また、ブラケット本体部2bには、後述する開閉蓋部3bの蓋側枢軸部32に設けられた突起部35が嵌合可能な嵌合凹部26が舌側に開口するように形成されているとともに、この嵌合凹部26に隣接して、枢支ピン22が挿通可能な本体側枢軸孔部23が形成された一対の本体側枢軸部24が設けられている。
開閉蓋部3bは、その外側面が略半球面状に形成され、ブラケット本体部2bの本体側枢軸孔部23に重合する蓋側枢軸孔部31が形成された蓋側枢軸部32に、枢支ピン22を介して開閉軸が開閉自在となるように取り付けられている。また、開閉蓋部3bの蓋側枢軸部32の所定の位置には、ブラケット本体部2bに形成された嵌合凹部26が嵌合可能であり、左右に突出する突起部35を有している。
すなわち、ブラケット本体部2bのアーチワイヤ挿通用溝部21にアーチワイヤWを取り付ける際には、図8(a)に示すように開閉蓋部3bを開状態とし、アーチワイヤWをアーチワイヤ挿通用溝部21に取り付けた後に、図8(b)に示すように開閉蓋部3bを閉状態とし、アーチワイヤWがアーチワイヤ挿通用溝部21から脱落することを防止することができる。このとき、開閉蓋部3bの突起部35がブラケット本体部2bの嵌合凹部26に嵌合することで、ブラケット本体部3bと開閉蓋部4bを一体化することができる。
ここで、必ずしも、開閉蓋部3bは枢支ピン22を介してブラケット本体部2bに取り付けられている必要はない。開閉蓋部3bがブラケット本体部2bに対して開閉自在に取り付けられていればよく、その取付方法は公知の手段から適宜選択することができる。
また、必ずしも、開閉蓋部3bの形状は略半球面上である必要なく、滑らかな曲線形状であればどのような形状であってもよい。
また、必ずしも、ブラケット本体部2bと開閉蓋部3bは、開閉蓋部3bに設けられた突起部35がブラケット本体部2に形成された嵌合凹部26に嵌合されることにより一体化される必要はない。例えば、前記した弾性紐状体51により一体化してもよい。
歯当接板部4bは、一面側に第1の小臼歯T4、および第2の小臼歯T5の舌側表面に当接される平滑な第1の面部41を有し、他面側の略中央の領域にブラケット本体部2bが固着される固着面部43を含む第2の面部42有している。また、歯当接板部4bは、第1の小臼歯T4、第2の小臼歯T5の舌側表面の形状に沿うように曲げ加工されている。
歯当接板部4bの固着面部43を挟んで歯列方向に対象となる位置に、各3つ(計6つ)の充填孔部44が形成されている。この充填孔部44は、図9(a)に示すように歯当接板部4bの第2の面部42側から第1の面部41側にかけて略先細状(テーパー状)に形成されている。
ここで、必ずしも、充填孔部44は計6個が形成されている必要はない。5個以下、または7個以上に形成されていてもよく、歯当接板部4bの歯Tに対する設置面積等に応じて適宜変更することができる。
また、必ずしも、充填孔部44は固着面部43を挟んで歯列方向に対象となる位置に形成されている必要はない。固着面部43の周縁であれば歯当接板部4bの何れの領域に形成されていてもよい。但し、固着面部43を挟んで歯列方向に対象となる位置に充填孔部44が形成されていることにより、接着剤Rによる抜け止め防止部材としての効果が歯列矯正具1bの全体に均一に作用させることができるため、接着強度をより高めることができる。
また、必ずしも、歯当接板部4bの第1の面部41は平滑である必要はない。例えば、第1の実施形態に係る歯列矯正具1aの第1の面部41のように、凸条部45を有していてもよい。
また、必ずしも、充填孔部44の形状として、第2の面部42側から第1の面部41側にかけて略先細状に形成されている必要はない。例えば、第1の実施例で示したように、充填孔部44の内壁面に段差部を形成して充填孔部44の第1の面部41側の径が第2の面部42側の径に対して幅広に形成されるように構成してもよい。
このような充填孔部44が形成された歯当接板部4bを含む歯列矯正具1bを第1の小臼歯T4、または第2の小臼歯T5に装着するに際しては、まず歯当接板部4bの第1の面部41に接着剤Rを塗布する。第1の面部41に塗布した接着剤Rの一部は、図9(b)に示すように充填孔部44に侵入し、その後硬化する。
このとき、充填孔部44が第2の面部42から第1の面部41にかけて先細状に形成されていることにより、硬化した接着剤Rが歯当接板部4bの舌側方向への抜け止防止部材として機能する。従って、セットアップ歯型模型Mから取り外し、被治療者の口腔内に取り付けた場合においても長期にわたり十分な接着強度を維持できるものとなっている。
<実施例3>
次に、本発明の第3の実施形態に係る歯列矯正具1cについて図10を用いて説明する。なお、第3の実施形態においても、説明の便宜上、小臼歯(第1小臼歯T4、第2小臼歯T5)に取り付けた場合の実施形態について説明するが、歯列矯正具1cはその他の歯T(例えば中切歯T1、側切歯T2、犬歯T3)に取り付けることも可能である。また、他の実施形態と共通する部分については同一符号を付すとともに、重複する説明については省略する。
この第3の実施形態に係る歯列矯正具1cにおいては、図10(a)に示すように開閉蓋部3cの形状が第2の実施形態とは異なる構成となっている。即ち、第3の実施形態に係る歯列矯正具1cの開閉蓋部3cにおいては、開閉蓋部3cに貫通孔部34が形成されている。この貫通孔部34は、第1の実施形態に係る歯列矯正具1aの貫通孔部34と同様の機能を有するものである。
まず、治療の初期段階においては、図10(b)に示すように開閉蓋部3cの蓋側枢軸孔部31に設けられた突起部35が、ブラケット本体部2cに形成され嵌合凹部26に嵌合されることで、ブラケット本体部2cと開閉蓋部3cが一体化されるように構成される。
このとき、治療の初期段階においては、使用するアーチワイヤWとして、径が小さなアーチワイヤWを使用するため、アーチワイヤWから歯列矯正具1cに作用する回転トルクは比較的小さい。従って、突起部35と嵌合凹部26の嵌合状態を維持することができる。
一方、治療が進み、治療の後期段階においては、図10(c)に示すように、ステンレス紐状体52をブラケット本体部2cに形成された第1の係合溝部25と、開閉蓋部3cに形成された貫通孔部34に係合させて緊締させることで、ブラケット本体部2cと開閉蓋部3cが一体化される。
このとき、治療の後期段階においては、使用するアーチワイヤWとして、治療の初期段階に比べて大きな径のアーチワイヤWを使用するため、アーチワイヤWから歯列矯正具1cに対しては、治療の初期段階よりも大きな回転トルクが作用する。従って、突起部35と嵌合凹部26の嵌合だけではブラケット本体部2cと開閉蓋部3cの一体性を保つことができない。この点、ステンレス紐状体52を第1の係合溝部25と貫通孔部34に係合させ緊締させることで、アーチワイヤWから歯列矯正具1cに対して大きなトルクが作用した場合でも、ブラケット本体部2cと開閉蓋部3cの一体性を保つことが可能となる。
ここで、必ずしも、紐状体5としてステンレス紐状体52を使用する必要はなく、例えば弾性紐状体51を使用するようにしてもよい。但し、アーチワイヤWから作用する一定の回転トルクに耐え得るためには、ある程度の剛性が確保できるステンレス紐状体52を使用することが好ましい。
<参考例>
次に、本発明の参考形態に係る歯列矯正具1dについて図11を用いて説明する。なお、参考形態においては、実施例1と同様に中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3に取り付けた場合の実施形態について説明するが、歯列矯正具1dはその他の歯T(例えば第1小臼歯T4、第2小臼歯T5等)に取り付けることも可能である。また、他の実施形態と共通する部分については同一符号を付すとともに、重複する説明については省略する。
この参考形態に係る歯列矯正具1dは、中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3の舌側表面に沿う形状であって、全体的に縦長形状をしており、主にブラケット本体部2d、開閉蓋部3d、および歯当接板部4dから構成されている。
このアーチワイヤ挿通用溝部21は、実施例1と同様に、中切歯T1、および側切歯T2に設置される歯列矯正具1dについては、歯列方向に沿って所定の曲率半径(R15〜R20)で円弧状に形成されており、歯列矯正具1dがアーチワイヤWに対して摺動可能なように構成されている。
一方、犬歯T3に設置される歯列矯正具1dについては、被治療者の歯列の状態に応じて、所定の曲率半径(R15〜R20)で円弧状、または直線状に形成されるように構成されている。
開閉蓋部3dは、その外側面が緩やかな曲面状に形成されるとともに、後述する紐状体5が係合される断面略凹状の第2の係合溝部33が形成されている。
歯当接板部4dは、一面側に中切歯T1、側切歯T2、および犬歯T3の舌側表面に当接される平滑な第1の面部41を有し、第1の面部41とは反対側である他面側(ブラケット本体部2d側)の略中央の領域にブラケット本体部3dが固着される固着面部43を含む第2の面部42を有している。
紐状体5は、開閉蓋部3dをアーチワイヤ挿通用溝部21対して閉位置とした状態において、アーチワイヤWと干渉しない状態で開閉蓋部3dの開位置への移動を規制する紐状の部材であり、弾性紐状体51やステンレ紐状体52を使用することができる。紐状体5は、図11(b)に示すように、第1の係合溝部25と第2の係合溝部33に係合させて緊締させることで、ブラケット本体部2dと開閉蓋部3dが一体化される。
以上、本発明に係る歯列矯正具、および歯列矯正具の取付方法においては、簡単な加工により歯に対する取り付けを強固なものとし、被治療者の口腔内において長期にわたり十分な接着強度を維持できるものとなっている。
1、1a、1b、1c、1d 歯列矯正具
2a、2b、2c、2d ブラケット本体部
21 アーチワイヤ挿通用溝部
22 枢支ピン
23 本体側枢軸孔部
24 本体側枢軸部
25 第1の係合溝部
26 嵌合凹部
3a、3b、3c、3d 開閉蓋部
31 蓋側枢軸孔部
32 蓋側枢軸部
33 第2の係合溝部
34 貫通孔部
35 突起部
4a、4b、4c、4d 歯当接板部
41 第1の面部
42 第2の面部
43 固着面部
44 充填孔部
45 凸条部
46 段差部
47 V字溝部
5 紐状体
51 弾性紐状体
52 ステンレス紐状体
T 歯
T1 中切歯
T2 側切歯
T3 犬歯
T4 第1小臼歯
T5 第2小臼歯
M セットアップ歯型模型
R 接着剤
W アーチワイヤ

Claims (9)

  1. アーチワイヤが挿通可能であり断面略凹状のアーチワイヤ挿通用溝部が形成されたブラケット本体部と、
    前記アーチワイヤ挿通用溝部に対して開閉自在なように前記ブラケット本体部に枢軸を介して連結された開閉蓋部と、
    一面側に歯の舌側表面に当接される第1の面部、該第1の面部とは反対側であり、前記ブラケット本体部が固着される固着面部を含む第2の面部を有し、前記第1の面部側に対して前記第2の面部側の内壁面の径が幅広の充填孔部が形成された歯当接板部と、を備える歯列矯正具において、
    前記歯当接板部の前記第1の面部には、前記充填孔部の配列方向に沿って複数の凸条部を有し、
    前記歯当接板部の前記第2の面部には、前記充填孔部の配列方向に沿って断面略V字状のV字溝部が形成された
    歯列矯正具。
  2. 前記充填孔部は、
    内壁面の所定の位置に段差部が形成された
    請求項1に記載の歯列矯正具。
  3. 前記充填孔部は、
    前記第2の面部側から前記第1の面部側にかけて内壁面が略先細状である
    請求項1に記載の歯列矯正具。
  4. 前記充填孔部は、前記固着面部の周縁に複数形成された
    請求項1に記載の歯列矯正具。
  5. 前記ブラケット本体部には断面略凹状の嵌合凹部が形成され、
    前記開閉蓋部には、該開閉蓋部を前記アーチワイヤ挿通用溝部に対して開状態から閉状態にした際に、前記嵌合凹部に嵌合可能な突起部を有する
    請求項1に記載の歯列矯正具。
  6. 前記ブラケット本体部と前記開閉蓋部とを前記アーチワイヤ挿通用溝部に挿通したアーチワイヤと干渉しない状態で緊締する紐状体を有する
    請求項1に記載の歯列矯正具。
  7. 前記紐状体は、前記ブラケット本体部に形成された断面略凹状の第1の係合溝部と、前記開閉蓋部に形成された断面略凹状の第2の係合溝部に係合される
    請求項に記載の歯列矯正具。
  8. 前記紐状体は、前記ブラケット本体部に形成された断面略凹状の第1の係合溝部と、前記開閉蓋部に形成された貫通孔部に係合される
    請求項に記載の歯列矯正具。
  9. 前記アーチワイヤ挿通用溝部は、歯の舌側表面に沿って歯列方向に所定の曲率半径で湾曲して形成された
    請求項1に記載の歯列矯正具。
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