JP2008534129A - 咬合位を決める停止部材を有する歯科矯正用のインダイレクトボンディング - Google Patents

咬合位を決める停止部材を有する歯科矯正用のインダイレクトボンディング Download PDF

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Abstract

歯科矯正装具のインダイレクトボンディングのためのトランスファー装置が、あるトレーを有しており、そのトレーは、チャネルと、そのチャネル内で受けられるマトリックス材料とを有している。少なくとも1つの停止部材がトレーに連結されており、又、その停止部材は比較的硬い熱硬化性材料でできている。各停止部材は、結合手技の間にトレーを患者の口腔内で正確に位置決めするのに役立ち、これは、マトリックス材料が比較的可撓性を有する場合の具体的な利点である。

Description

発明の背景
1.発明の分野
本発明は、ブラケットなどの歯科矯正装具を患者の歯に結合する方法及び装置に関する。本発明は又、歯科矯正装具のインダイレクトボンディングの方法に関する。
2.関連技術の説明
歯科矯正治療は、偏位した歯を口腔内の所望の位置に移動させるものである。歯科矯正治療は、特に歯並びが著しく悪い場合又は顎が互いにずれている場合、患者の顔の外見を改善することができる。歯科矯正治療は又、咀嚼中の咬合を良好にすることによって、歯の働きを向上させることができる。
歯科矯正治療の一つの一般的形式は、ブラケットとして知られるごく小さなスロット付きの装具を使用することを含む。そのブラケットは患者の歯に固定され、各ブラケットのスロット内にアーチワイヤが配置される。そのアーチワイヤは、歯の移動を所望の位置に導く軌道を形成する。
歯科矯正アーチワイヤの端部はしばしば、バッカルチューブとして知られる小さな装具に連結され、その装具は、患者の臼歯に固定される。多くの場合、一組のブラケット、バッカルチューブ及びアーチワイヤが、患者の上歯列弓及び下歯列弓のそれぞれに対して設けられる。ブラケット、バッカルチューブ及びアーチワイヤは一般に、総じて「ブレース」と呼ばれている。
多数の種類の歯科矯正技法において、装具を歯に正確に配置することは、歯がその意図される最終的な位置に移動するようにするための重要な要素である。例えば、ある一般的な種類の歯科矯正治療法が「ストレートワイヤ」法として知られており、その治療法において、アーチワイヤは、治療が終わる際には水平面内に位置する。結果的に、ブラケットが、歯の咬合部または外側先端部に近すぎる場所で歯に取り付けられた場合、ストレートワイヤ法を用いる矯正歯科医は、おそらくは、最終的な位置にある歯が不適切に干渉されているのを見出すことになろう。これに反して、ブラケットが、歯肉に近すぎる場所で歯に取り付けられた場合、その歯の最終的な位置は、おそらくは、望ましい程度よりもさらに突き出ているであろう。
一般に、患者の歯に接着剤で結合されるように適合された歯科矯正装具が、2つの技法、即ち、ダイレクトボンディング法又はインダイレクトボンディング法のいずれか一方によって配置され、歯に連結される。ダイレクトボンディング法では、装具及び接着剤は、一組のピンセット又は他の手用器具で把持され、施術者によって歯の表面上のほぼ所望の場所に配置される。次に、装具は、必要に応じて、施術者がその位置に満足するまで、歯の表面に沿って移動される。装具が、的確で且つ意図した場所に位置すると、装具は歯にしっかりと押し付けられ、接着剤の中に案内される。装具の基部に隣接した領域内の過剰な接着剤が除去され、次いで、その接着剤が硬化し、装具を定位置にしっかりと固定する。
上述のダイレクトボンディング技法は広く用いられており、多くの者に満足なものとみなされているが、この技法には固有の欠点が存在する。例えば、転位歯の表面に到達することが困難となり得る。場合によっては、又、特に後方歯に関しては、施術者は、歯の表面に対するブラケットの正確な位置を知ることが困難となることがある。加えて、装具の基部に隣接する過剰な接着剤が除去されるとき、装具が目的の位置から誤って取り除かれることがある。
上述のダイレクトボンディング技法に伴う別の問題は、それぞれの装具をそれぞれの個別の歯に結合する手技を実施するのに必要な相当な時間の長さに関するものである。典型的には、施術者は、接着剤が硬化する前に、目的とする正確な位置に各装具が配置されるように試みるが、施術者が各装具の位置に満足するまでに、ある程度の時間が必要となることがある。しかしながら、同時に、患者はその手技の間不快に感じ、特にその患者が若年者である場合には、比較的静止した状態を保つことが困難となることがある。明らかなように、ダイレクトボンディング技法には、施術者にとっても患者にとっても不愉快とみなされ得る側面がある。
インダイレクトボンディング技法では、上記の問題の多くが回避される。一般に、従来知られていたインダイレクトボンディング技法では、患者の歯列弓の少なくとも一部の外形に整合する形状を有する装着装置又はトランスファー装置が使用されてきた。ある種類の装着装置又はトランスファー装置は、しばしば「トランスファートレー」と呼ばれ、典型的には、多数の歯を同時に受けるための空隙を有している。ブラケットなどの一組の装具は、ある所定の場所でトレーに解放式で連結される。
インダイレクトボンディングにおいて使用される他の種類のトランスファー装置は、しばしば「ジグ」と呼ばれ、1つ以上の歯と特定の場所で接触する枠組みと似ている。例えば、単一の装具を単一の歯に結合する際に使用するために構成されたジグは、歯の切端部の上方で延び且つそれに接触するアームを有することがある。ブラケットなどの装具は、歯に対するある所定の場所でジグに解放式で連結される。
歯科矯正用のトランスファー装置をインダイレクトボンディングに使用する間、接着剤が、典型的には各装具の基部に矯正歯科医又はスタッフによって塗布される。次いで、装置は患者の歯の上方に配置され、接着剤が硬化するまで所定位置に留まる。次に、装置は、歯から、又装具から取り外され、その結果、それまで装置に連結されていた装具の全ては、この時点で、目的とする所定の場所で各歯に結合されている。
より詳細には、上述のトランスファートレーを使用して矯正歯科装具をインダイレクトボンディングする一方法は、患者の各歯列弓の印象を採得するステップと、次いで各印象からレプリカの石膏又は「石」モデルを作製するステップとを含んでいる。次に、装具が石モデルに所望の場所で結合される。所望により、結合接着剤は、化学硬化接着剤(3MによるConciseブランドの接着剤など)であっても光硬化性接着剤(3MによるTransbond XTブランドの接着剤若しくはTransbond LRブランドの接着剤)であってもよい。所望により、ブラケットは、米国特許第5,015,180号、第5,172,809号、第5,354,199号及び第5,429,229号に記述されているものなど、接着剤で事前にコーティングされたブラケットであってもよい。
次いで、モデルの上方に、又モデル内に配置された装具の上方に、マトリックス材料を配置することによって、トランスファートレーが作製される。例えば、プラスチックシートのマトリックス材料がフレームで保持され、輻射熱にさらされてもよい。プラスチックシート材料が軟化すると、そのプラスチックシート材料がモデル及び装具の上方に配置される。次いで、シート材料とモデルとの間隙にある空気が排出され、プラスチックシート材料は、石モデルのレプリカ歯及び取り付けられた装具の形状に正確に整合する外形を呈する。
プラスチックシートのマトリックス材料は次いで、冷却及び硬化されてトレーを形成する。次いで、トレー及び(トレーの内壁内に埋め込まれている)装具が石モデルから取り外される。装具を石モデルに結合するのに使用された硬化済みの接着剤が、石モデルからの取り外しの後に、装具の基部に残存している場合、その接着剤は、凹形状を有する「特注」基部として機能し、その凹形状は、それまで石モデルに取り付けられていた場所の凸形状、並びに患者の歯に装着する目標となる場所の凸形状を正確に複製する。
患者が施術者の診療所に戻ると、ある量の接着剤が各装具の基部に配置され、装具を埋め込まれたトレーが次いで、患者の歯列弓の整合部分の上方に配置される。トレー内部の外形は患者の歯列弓の各部分に緊密に整合するので、各装具は、同じ装具がそれまで石モデル上にあった場所に対応するまさに同じ場所で、患者の歯に最終的に配置される。
インダイレクトボンディング技法は、ダイレクトボンディング技法に優る多数の利点をもたらす。1つには、上記のように、複数の装具を患者の歯列弓に同時に結合することが可能であり、それによって、各装具を個別の方式で結合する必要がなくなる。加えて、トランスファー装置は目的の適切な位置に装具を配置するのに役立ち、その結果、結合前に各装具を歯の表面上で調整することが回避される。インダイレクトボンディング技法ではしばしば装具の配置精度が向上するが、それによって、患者の歯は、治療を終える際には、意図した正しい位置に移動されるようになる。
近年、多くの改善がインダイレクトボンディングの分野においてなされている。例えば、米国特許第5,971,754号には、比較的短い硬化時間を有する二液型のインダイレクトボンディング用の接着剤が記載されており、この接着剤では、トレーを患者の歯に対してしっかりと保持しなければならない時間が短縮される。米国特許第6,123,544号には、可動アームを受けるトランスファートレーが記載されており、その可動アームは、トレーが口腔内に配置された後に装具を患者の歯に配置するためのものである。「歯科矯正装具のインダイレクトボンディングのための方法及び装置(METHOD AND APPARATUS FOR INDIRECT BONDING OF ORTHODONTIC APPLIANCES)」と題された公開済みの米国特許出願(2004年11月4日発行の米国公開第2004/0219471)には、とりわけ、装具を所定位置に解放式で保持するための改良されたマトリックス材料を用いたトランスファー装置が記載されている。「歯科矯正装具のインダイレクトボンディングのための装置及びその装置を製造する方法(APPARATUS FOR INDIRECT BONDING OF ORTHODONTIC APPLIANCES AND METHOD OF MAKING THE SAME)」と題された公開済みの米国特許出願(2005年4月7日発行のUS2005/0074716)には、とりわけ、患者の歯牙構造の一部分の形状を複製した形状を備えた基部を有する少なくとも1つの装具と、患者の歯牙構造に結合するための基部上の結合用組成物とを有するトランスファー装置が記載されている。
歯科矯正のインダイレクトボンディングの分野における上述の改善は重要であるが、治療を終える際に患者の歯が意図した正確な向きに配置されていることを確実にするために、患者の歯列弓上に装具を配置する精度の改善に対する必要性が依然として存在する。熟練した矯正歯科医はしばしば、結合された装具のわずかな誤配置を補正することができる。しかしながら、装具を可能な限り正確に配置して、そのような補正が不要となるようにするのが得策である。
発明の概要
本発明は、1つ以上の比較的硬い咬合用停止部材を有する、改善されたインダイレクトボンディング用のトランスファー装置に関する。装置が患者の歯列弓の上方に配置されると、咬合用停止部材は、1つ又は複数の装具が患者の歯牙構造上に配置されるとき、患者の歯列弓の1つ以上の咬合部と係合する。咬合用停止部材のそれぞれは、患者の歯牙構造に対して装具を正確に配置するのに役立つ。その結果として、トランスファー装置の特定の構成要素が比較的柔軟な材料からなる場合でも、結合される装具の配置精度が向上する。
より詳細には、本発明は、一態様において、歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置に関する。その装置はチャネルを有するトレーを備えており、そのチャネルは底壁部分を有している。トランスファー装置は又、チャネル内で受けられるマトリックス材料を有している。トランスファー装置は更に、マトリックス材料に取り外し式で連結される少なくとも1つの歯科矯正装具を有しており、マトリックス材料は第1のショア硬度を有している。トランスファー装置は又、トレーの底壁部分の隣に配置される少なくとも1つの停止部材を有している。各停止部材は、第1のショア硬度を超える第2のショア硬度を有する高分子熱硬化性材を含んでおり、歯列弓の咬合部と接触するようにマトリックス材料の隣へと延びている。
本発明の別の態様は、歯科矯正のインダイレクトボンディングの方法に関する。その方法は、
トレー、トレー内で受けられるある量のマトリックス材料、及び第1のショア硬度を有する前記マトリックス材料に取り外し式で連結される1つ以上の歯科矯正装具を備える歯科矯正用のトランスファー装置を用意すること;
前記1つ以上の歯科矯正装具を患者の歯列弓に隣接して配置するために、前記トランスファー装置を患者の口腔内に移動させること;そして
前記装具の1つ以上が患者の歯列弓と接触されるとき、前記トランスファー装置の熱硬化性高分子材料を前記患者の歯列弓の咬合部と係合させるステップであって、前記熱硬化性高分子材料は、前記マトリックス材料の前記第1のショア硬度を超える第2のショア硬度を有すること;
を含んでいる。
本発明の更なる詳細は特許請求の範囲の特徴によって規定される。
好ましい態様の詳細な説明
本発明の一態様による1つ以上の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングのための方法を、図1〜7に示す。図1は、歯科矯正患者の歯列弓の一部分のレプリカ20を示す。例示を目的として、レプリカ20は、患者の下歯列弓を表している。しかしながら、患者の上歯列弓のレプリカが、図示の下歯列弓に加えて、又は図示の下歯列弓に代わって設けられてもよい。さらなる選択肢として、レプリカ20は、歯列弓の四半部又は歯列弓のうちの1本若しくは2本の歯のみなど、歯列弓の一部分のみを表してもよい。図示の例において、レプリカ20は、患者の下歯列弓の各歯に対応する複数のレプリカ歯22を有している。
1つの選択肢として、レプリカ20は、まず、過度の変形を避けるように注意して、患者の下歯列弓の印象採得を行うことによって作製される。3M ESPEによる「Palgat」Plusブランドのアルギン酸塩印象材など、アルギン酸塩印象材を用いてもよい。或いは、3M ESPEによる「ポジションペンタ(Position Penta)」ブランドのビニルポリシロキサン印象材など、ヒドロコロイド又はビニルポリシロキサン印象材を用いてもよい。
次いで、モデル又はレプリカ20がその印象材から作製される。所望により、レプリカ20は、モデル内の気泡を避けるように注意して焼き石膏から作られた「石」モデルである。小さな気孔が存在する場合、その気孔は、更なる量の焼き石膏で充填することができる。1つの選択肢として、レプリカ20は、レプリカ歯22と、そのレプリカ歯22同士を互いに保持するのに十分なレプリカ歯肉組織24とのみを有する。
別法として、レプリカ20は、患者の歯及び隣接する歯肉組織を表現するデジタルデータを用いて作製されてもよい。そのデジタルデータは、当技術分野で周知の手持ち式の口内スキャナー又は他の装置を使用することによって取得することができる。他の選択肢として、そのデジタルデータは、印象材又は石モデルを走査することによって取得することができる。レプリカ20はその場合、デジタルデータから、例えば光造形プリンタを使用して作製することができる。
レプリカ20は又、デジタルデータをミリングプロセスと併せて用いて作製することができる。例えば、スイス国ビューラッハのセレックネットワーク(Cerec Network)により販売されているCAD/CIMミリング機と類似したCNCミリング機を使用して、セラミック、複合材料又は他の材料でできたレプリカをミリングすることができる。セレックの機械に組み合わせられたカメラに類似した口内カメラを使用して、歯列弓の形状を表現するデジタルデータを取得ことができる。或いは、スキャナーを使用して、印象材又は印象材のモデルをスキャンし、デジタルデータを取得することができる。
好ましくは、レプリカ20は、患者の口構造を正確に表現したものである。特に、レプリカ歯22は、歯科矯正患者の対応する歯の構成及び向きと同一の構成及び向きを有することとなる。加えて、レプリカ歯肉組織24は、患者の歯肉組織の対応する部分の形状に整合する形状を有することになる。
次いで、離型剤の薄層が、レプリカ20に塗布され乾燥される。好適な離型剤の例に、カリフォルニア州サンタフェスプリングズのPTM&W社による「PA0810」などの水溶性ポリビニルアルコールがある。
次に、図2及び3に示すように、スペーサ材料26がレプリカ20に付けられる。スペーサ材料26は好ましくは、所望によりラピッドプロトタイピング法を用いて光学的に形成される特注の材料である。好適なラピッドプロトタイピング法の例には、光造形、サーモジェット印刷などが挙げられる。好ましくは、患者の歯列弓の一部分の形状を表現するデジタルデータが、スペーサ材料26を作製するためにラピッドプロトタイピング法で用いられる。
スペーサ材料26は、多数のポケット又は空隙28を有しており、そのポケット又は空隙28のそれぞれは、対応する歯科矯正装具34を相補的に受けるように適合された形状を有している。例えば、歯科矯正ブラケットが、空隙28の1つの中で受けられることが意図される場合、そのような空隙28は所望により、ブラケットのそれぞれ咬合側、近心側、歯肉側、咬合側及び顔面側の形状に一致する咬合側壁部分、近心壁部分、歯肉側壁部分、遠心壁部分及び顔面壁部分を有している。別の選択肢として、後にトランスファー装置を患者の歯列弓から取り外すのを容易にするために、歯肉壁部分が省略されてもよい。好ましくは、空隙28は、アーチワイヤスロット、タイウィング間の垂直スロット、及び/又は装具の他の機構内に延び、且つそれらの中で相補的に受けられる小さな突出部を有している。空隙28は、それぞれ歯科矯正装具34を所定位置にしっかりと保持するために、対応する装具34よりもわずかに小さく構成されている。しかしながら、スペーサ材料26は十分に柔軟であり、望まれるときに装具34を空隙28から取り外すことができる。
空隙28のそれぞれは、歯科矯正装具34が後に位置することが望まれる歯列弓上の場所に対応する場所に配置されている。例えば、空隙28のそれぞれは、装具34の中心が、対応するレプリカ歯22の顔面軸点(又は「FA」点)に対応する場所(他の場所も可能ではあるが)に配置されるように、配置することができる。以下で説明するように、スペーサ材料26は、歯科矯正装具34を受けるためのすきまを後にトランスファー装置内に設けるように機能する。
好ましくは、空隙28の場所、従って配置された装具34の最終的な位置は、レプリカ20の仮想モデルを表現するデジタルデータにアクセスするコンピュータソフトウェアによって決定される。そのソフトウェアは好ましくは、患者の既存の不正咬合を解析し、手近にある特定の不正咬合の治療に適した装具34を選択するのに好適なサブプログラムを含んでいる。装具34が選択され、装具を受けるための空隙28の場所が決定されると、ソフトウェアは、スペーサ26を特注形式で作製するように、自動装置(前述のラピッドプロトタイピング法を用いた装置など)に指示する。所望により、ソフトウェアによって、施術者、患者又は他の観察者は、モニター又は他のビデオ出力上で、患者の歯の仮想表現を見ることが可能となるが、その仮想表現は、歯の特定の場所に配置した選択済みの装具34を使用した治療を終える際に、それらの歯が見えるとおりのものである。
好ましくは、装具34を選択し、不正咬合を解析し、且つ/又は歯の移動及び歯の最終位置を予測するためのサブプログラムを、そのソフトウェアは有している。装具34を選択するためのソフトウェアの例が、「歯科矯正ブラケットの選択(Selection of Orthodontic Brackets)」と題された、2003年8月28日の公開済みの米国特許出願2003/0163291に記載されている。所望により、上述した装具の既存の組みから装具34を選択する代わりに、例えば計算機数値制御ミリング機を使用して、特注の歯科矯正装具34を作製するためのサブプログラムを、そのソフトウェアは有する。更なる選択肢として、歯科矯正アーチワイヤは、装具34のスロット内に配置され、所定位置で結紮されてもよい。この工程は、患者が引き続き椅子で過ごす時間をさらに減じるのに役立つ。
好ましくは、スペーサ材料26は、レプリカ歯22の顔面側領域、咬合面領域及び舌面領域の少なくとも大部分の上方で延びている。しかしながら、スペーサ材料26は、望まれる場合、レプリカ歯22の舌側面領域など、レプリカ歯22の接触する特定の表面から除かれてもよい。図示の実施形態において、スペーサ材料26は、レプリカ歯肉組織24並びに舌側歯領域の上方で延びている。
好ましくは、スペーサ材26は、2部以上の材料を個別に扱うことが回避されるように、材料の一体単位部として設けられている。しかしながら、他の構成も又可能である。例えば、環状部がレプリカ歯22上に配置されると、初期には分離している事前形成されて各材料の上に置かれたオーバーレイ材料のシートに沿って、それぞれが対応する装具を受ける、材料の複数の別個の環状部を、スペーサ材料26が備えることもできる。
スペーサ材料26は、熱硬化性材料など、複数の材料のうちのいずれか1つとすることができる。好適な材料は、ゼネラル・エレクトリックによる「RTV 615」などのシリコーン材料である。他の好適な材料には、例えば、熱可塑性樹脂(ナイロンを含む)、熱可塑性エラストマー及び複合材料(例えば、ガラス繊維入りのナイロン)など、ラピッドプロトタイピングプロセスで使用される材料が挙げられる。そのような材料の例には、「SinterstationHiQ Series SLS System」ブランドの材料(DuraFormブランドのポリアミドナイロンPA、DuraFormブランドのガラス入りナイロンGF、及びSomosブランドの材料201を含む)、3Dシステム(3D Systems)による「Viper SLA」ブランドの材料(Dreve Otoplatik Fototecブランドの材料SL及びAccuraブランドの材料SLを含む)、及び「Thermojet」ブランドの材料(Thermojetブランドの材料88及びThermojetブランドの材料2000を含む)が挙げられる。所望により、スペーサ材料26は、感圧性接着剤などの接着剤を使用することによって、レプリカ20上で所定位置に一時的に保持されてもよい。好ましくは、スペーサ材料26は事前に成形されたものであり、又、スペーサ材料26が弛緩されると、下にあるレプリカ歯列弓の形状を有する。或いは、スペーサ材料26は、レプリカ歯列弓に貼り付けられるとき、そのレプリカ歯列弓の形状に整合するように形成される。所望により、スペーサ材料26は、一方の側において感圧性接着剤の層でコーティングされ、使用するために必要となるまで、最初は離型材シートに接合されている。
歯科矯正装具34は、スペーサ材料26の各空隙28内で受けられる。図1〜7に示す実施形態において、歯科矯正装具34はブラケットであるが、バッカルチューブ、舌シース、ボタン及び結合可能なバイトオープナーなどの他の装具とすることも可能である。装具34は、スペーサ材料26がレプリカ歯列弓と接触して配置される前又はその後に、空隙28に配置することができる。しかしながら、スペーサ材料26がレプリカ歯列弓に貼り付けられた後に、装具34が空隙28に配置される場合、空隙28の顔面側は最初は開口しており、又、スペーサ材料26は好ましくは、最初は分離している事前成形されたオーバーレイ材料のシートを含んでおり、そのシートは空隙28及び装具34の顔面側を覆っている。
装具34がレプリカ歯列弓の上方に配置される前、ある量の組成物36が、各装具と、対応するレプリカ歯22との間に配置される。好ましくは、組成物36は、光硬化性接着剤などの光硬化性組成物であり、その接着剤は、各装具34の基部全体に塗布される。好ましくは、装具34は接着剤で事前にコーティングされた装具であり、この装具は、製造業者によって各装具34の基部に塗布された光硬化性接着剤の層を有している。接着剤でコーティングされたそのような装具は、米国特許第5,015,180号、第5,172,809号、第5,354,199号及び第5,429,229号に記載されており、それらの全ては本発明の譲受人に譲渡されている。装具34は、金属(例えばステンレス鋼)、セラミック(例えば、半透明の多結晶アルミナ)又はプラスチック(例えば、半透明のポリカーボネート)など、好適ないかなる材料でできていてもよい。
装具34が、製造業者によって接着剤で事前にコーティングされていない場合、歯科矯正用の接着剤などの組成物36のコーティングが、施術者によって各装具34の基部に施されてもよい。好適な歯科矯正用の接着剤には、複合物、コンポマー、グラスアイオノマー及び樹脂変性グラスアイオノマーが挙げられる。光硬化性接着剤の例には、3M UnitekによるTransbond XTブランド又はTransbond LRブランドの接着剤が挙げられる。化学硬化接着剤の例には、3M UnitekによるConciseブランドの接着剤及びMulti−Cureブランドのグラスアイオノマーセメントが挙げられる。
次に、施術者は、各装具34が対応するレプリカ歯22にしっかりと押し付けられるようにするために、強圧力を各装具34に加える。施術者は、装具34の顔面側に直接、指で圧力を加えることができる。或いは、装具34の顔面側がスペーサ材料で覆われていない場合、施術者は、歯石除去器又は他の手用器具を使用して、各装具34のアーチワイヤスロットに力を加えることができる。
或いは、装具34は、ロボット装置によってレプリカ歯22上に配置することができる。例えば、ロボット装置は、適切な装具34を一組の装具から拾い上げ、選択した装具を適切なレプリカ歯22上に配置するようにプログラムされる把持アームを有することができる。次いで、ロボットアームは、引き続き、別のレプリカ歯22の上に配置するための別の装具34を把持する。最終的に、スペーサ材料26は、装具34及びレプリカ弓20の上方に配置される。
接着剤は図3〜4及び6〜7に示されているが、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。最初は、接着剤36は、仮付け硬化が与えられるようにわずかに硬化されているにすぎない。このようにして、装具34は、スペーサ材料26が後に除去されるとき依然としてレプリカ歯22に結合されており、更には、装具基部の側部から押し出される接着剤のはみ出しは、依然として比較的柔軟であり、過度の労力なしに除去することができる。
その後、図4に示すように、トレー30がスペーサ材料26の上方に形成される。好ましくは、トレー30は、スペーサ材料26のシートの上方に材料のシートを真空成形することによって形成される。トレー30に好適な材料は、BayerによるMakrolonブランドの材料又はGEによる0.15cm(0.06インチ)の厚さを有するLexanブランドのポリカーボネートなどのポリカーボネートのシートである。ポリエチレンテレフタレートグリコール(「PETG」)などの他の材料も又、使用することができる。シートがスペーサ材料26の外側形状に適合するのを促進するために、真空成形プロセスの間に熱が加えられる。
トレー30が硬化すると、トレー30はスペーサ材料26から取り外される。スペーサ材料26は次いでレプリカ20及び装具34から取り外され、残されるか又は破棄される。スペーサ材料26をレプリカ20から取り外す間、装具34は依然としてレプリカ歯に結合されている。
過剰な接着剤34のはみ出しが、装具34の基部に隣接する領域から除去された後、残りの接着剤がさらに十分に硬化される。一例として、装具34が金属又は他の不透明な材料からできている場合、又、光硬化性接着剤36が使用される場合、接着剤36が十分に硬化するように、3分から5分など比較的長時間にわたってレプリカ20を硬化光にさらすことが好ましい。光硬化チャンバに代わるものとして、3M UnitekによるOrtholux XTブランドの硬化ユニットなど、手持ち式の硬化ユニットを使用してもよい。
更なる選択肢として、レプリカ歯22を含めたレプリカ20は、化学線を透過させる材料から作製されてもよい。好適な材料には、硬化すると透明又は半透明となるエポキシ樹脂が挙げられる。好ましくは、その材料は光学的に透明なものである。好適なエポキシの例が、United Resin Corporationによる透明エポキシ樹脂E−CAST F−82及び硬化剤No.302(又はUCE−302)である。他の好適な材料には、ポリエステル及びウレタンが挙げられる。透明な又は半透明な材料の使用は、装具34が不透明な材料でできている場合に有利であるが、これは、装具基部の中央に隣接して位置する接着剤36の部分を硬化させるために、化学線がレプリカ20を透過することができるからである。化学線は、接着剤36に含まれる光開始剤の種類に応じて、可視域、紫外域、赤外域又はそれらの任意の組み合せの波長を有することができる。
トレー30の過剰部分は次いで、所望により切り取られる。次に、後に結合手技の間にトランスファー装置を患者の歯に対して位置決めするのを容易にするために、停止部材39が形成される。停止部材39は、レプリカ20上に或いはトレー30のチャネル内に、硬化性材料を配置することによって作製することができる。図示の実施形態において、3つの離間した停止部材39は、レプリカ歯列弓20の咬合部全体に硬化性材料を配置することによって作製されている。1つの停止部材39は、レプリカ歯列弓20の中心付近に形成されており、他の2つの停止部材39は、レプリカ歯列弓20の右端及び左端にそれぞれ形成されている。しかしながら、他の構成も可能である。例えば、レプリカ歯列弓20の曲線状の長手方向軸の実質的大部分に沿って延びる単一の停止部材39が設けられてもよい。或いは、それぞれがレプリカ歯列弓20の左四半部及び右四半部の大部分に沿って延び、且つ歯列弓の曲線状の長手方向軸に従う2つの停止部材39が設けられてもよい。加えて、又は咬合用の停止部材に代わるものとして、1つ以上の停止部材39が、レプリカ歯列弓20の舌面側及び/又は顔面側に沿って設けられてもよい。舌面側及び顔面側の停止部材は、患者の不正咬合した歯が、開散する歯の角形成を呈する場合、トランスファー装置が適切に取り付けられ且つ配置されるようにする上で、特に有利となることがある。
停止部材39は、様々な材料から作製することができる。好適な材料には、例えば、歯科矯正又は歯科接着剤、歯科修復材料、咬合採得材料が挙げられる。好適な咬合採得材料の例に、3M Epseによる咬合採得材料「Imprint Bite」がある。好ましくは、停止部材39は、硬化後に熱に接しても実質的に軟化することのない熱硬化性材料でできている。好ましくは、停止部材39は化学線を透過させ、長期間にわたって形状を維持する。
次に、トレー30が、未硬化の停止部材39を有するレプリカ歯列弓20の上方に配置される。トレー30は、未硬化の停止部材39の形状を変形させ、且つ停止部材39が平坦化されるときにトレー30をレプリカ20に対する所望の位置に導くのに十分な力で、レプリカ歯列弓20に向かって押し付けられる。この所望の位置は、幾分かレプリカ20に隣接しているが、以下で説明するように、ある量のマトリックス材料をトレー30とレプリカ20との間で受けることができるように、レプリカ20から十分に離間している。次いで停止部材38が硬化される。硬化すると、停止部材39は、歯肉又は歯に面する表面を有し、その表面は、レプリカ歯又は歯22の対向する咬合部の咬合表面に整合する。
次いでマトリックス材料が、レプリカ20に、又はトレー30の溝に付けられる。例えば、マトリックス材料が比較的粘稠性を有し、半流動体状又はジェル状である場合、マトリックス材料は、図5に示すように、注射器、ブラシ又は他の技法を用いてレプリカ20に付けることができる。或いは、マトリックス材料が比較的低い粘稠性を有し液体状である場合、トレー30のチャネルの開口側が、図6に示すように上側を向くように、トレーを反転させることが好ましい。トレー30が反転される場合、トレー30は、液体のマトリックス材料がトレーチャネル内に収容されるように、最も外側の遠位側部(歯列弓の端部に対応する)に沿って最初は切り取られない。
その後に、レプリカ20は、マトリックス材料40がトレー30のチャネル内に且つトレー30とレプリカ20との間に受けられるように、トレー30内に配置される。図6に示すように、マトリックス材料40は装具34を囲んでおり、又、レプリカ歯22の唇側面及び舌側面に沿って延びている。更に、マトリックス材料40は、トレー30のボタン及び側壁面に沿って延びている。停止部材39は、マトリックス材料40がトレーチャネル内で受けられるとき、レプリカ歯22の外側表面からトレー30を正しく配置するのに役立つ。次いでマトリックス材料40が硬化される。
好ましくは、マトリックス材料40は、各装具34を、又停止部材39の付近の領域を除いてレプリカ歯列弓20全体を囲んでいるが、停止部材39の付近のその領域は、レプリカ20の咬合部と依然として接触している。好ましくは、停止部材39が後の工程の間に誤って取り外されることがないように、マトリックス材料40及び停止部材39は、マトリックス材料40が硬化するとき互いに化学的に結合する。
好ましくは、マトリックス材料40は、比較的低い硬化前粘度を有しており、マトリックス材料40と各装具34との間の密接な接触が確実となっている。このようにして、マトリックス材料40は、各装具34の様々な溝、空隙及び他の構造に浸透することができ、その結果、装具34とマトリックス材料40との間の安定した連結を確立することが可能となっている。比較的低い粘度を有する好適なマトリックス材料の一つの例が、上述のように、ゼネラル・エレクトリックによるシリコーン材料「RTV615」などのシリコーン材料である。又、このシリコーンマトリックス材料は比較的粘度が低いことから、そのマトリックス材料は、レプリカ歯22の隣接する表面の形状と緊密に整合する形状を呈することになる。
或いは、マトリックス材料40は、歯科用印象材又は咬合採得材料を含むことができる。好適な材料には、ヘレウスクルツァー社(Heraeus Kulzer Inc.)によるMemosil 2ブランドのビニルポリシロキサン材料、又はディスカスデンタル社(Discus Dental)によるPeppermint Snapブランドの透明咬合採得材料など、ポリビニルシロキサンの印象材が挙げられる。装具34を患者の歯に結合するのに光硬化性接着剤を使用する場合、マトリックス材料40は、好ましくは光学的に透明なものであり、又、実質的に吸収することなく化学線を透過させる。
マトリックス材料40が硬化すると、トレー30は、マトリックス材料40及び装具34と共に、レプリカ20から取り外される。上述のように離型剤を使用すると、装具34を対応するレプリカ歯22から取り外すのを容易にするのに役立つ。次いで、トレー30の過剰な材料及び過剰なマトリックス材料40が、所望により切り取られ破棄される。その結果としての切り取られたトランスファー装置44(トレー30と、マトリックス材料40と、停止部材39と、装具34とを備える)を図7に断面図で示す。
患者が診療所に戻ると、装具を受ける患者の歯は、口角鈎、タングガード、コットンロール、ドライアングル及び/又は他の物品を必要に応じて使用して分離される。次いで、歯は、エアーシリンジからの加圧空気を使用して完全に乾燥される。次いで、エッチング液(3M Unitek Transbond XTブランドのエッチングジェルなど)が、そのエッチング液が隣接歯間に流れ込んだり肌又は歯肉にかかったりしないように注意して、装具34で覆われる歯の一面に軽く塗られる。
エッチング液は、選択した歯の表面上に約30秒の期間にわたって残存した後、15秒間水を流して歯から洗い落とされる。次いで、患者の歯は、加圧空気をエアーシリンジから(例えば30秒間にわたって)当てて乾燥され、過剰な水は吸引によって除去される。ここでも、エッチングしたエナメル質表面に唾液が触れることがないように、注意しなければならない。再度、エッチングしたエナメル質に唾液が触れないようにした上で、コットンロール及び他の吸収装置が必要に応じて取り換えられる。次いで、エアーシリンジからの空気を再び歯に当てて、歯が完全に乾燥するようにすることができる。
次に、結合接着剤が、硬化した接着剤36及び/又は選択した患者の歯の領域に付けられる。所望により、接着剤は、図7に示すように二液型接着剤である。例えば、第1の構成成分41はTransbondブランドの不感湿性プライマーXTであり、第2の構成成分43はTransbondブランドのセルフエッチングプライマーPlusであり、これらのプライマーの双方は3M Unitekによるものである。第1の構成成分41は、硬化した接着剤36に塗布され、第2の構成成分43は、患者の歯の、装具34を受ける領域に塗布される。図7において、患者の歯は、符号42で示されている。
第1の構成成分41が、硬化した接着剤36に塗布され、第2の構成成分43が、患者の歯42の対応する領域に塗布されると、トレー30は、次いで、所望により揺動するヒンジ型の動作を伴って、対応する歯の上方に配置され押し付けられる。マトリックス材料40の空隙及び停止部材39の形状は共に、下にある歯の形状に整合するので、装具34は、直前まで装具34がレプリカ20上にあった位置に対応する正に同じ場所で、下にある歯42に対して同時に当接される。好ましくは、トレー30は、患者の歯牙構造と相補的な形状を有しており、又、外部圧力を加えることなく接着剤が硬化するとき、装具34を歯42に押圧するのに十分な剛性を有している。しかしながら、1つの選択肢として、結合接着剤が十分に硬化するまで、外部圧力をトレー30の咬合面、唇面及び頬面に加えてもよい。例えば、指の圧力を用いて、装具34を患者の歯42のエナメル質表面に対してしっかりと押し付けてもよい。
好適な二液型の化学硬化接着剤の他の例に、Sondhiブランドのインダイレクトボンディング接着剤Rapid−Set、Uniteブランドの接着剤及びConciseブランドの接着剤が挙げられ、これらはすべて3M Unitekによるものである。或いは、樹脂変性グラスアイオノマーセメントを利用してもよい。
結合接着剤が硬化すると、トレー30は、患者の歯列弓から慎重に除去される。好ましくは、トレー30は、まずマトリックス材料40から分離されるが、そのマトリックス材料40は、歯列弓の上方で装具34と共に依然として所定位置に存在する。次に、マトリックス材料40が装具34から取り外される。所望により、マトリックス材料40を装具34から剥がすとき、歯石除去器などの手用器具が、各装具34を患者の各歯42の表面に対して保持するために使用される。しかしながら、比較的柔軟なマトリックス材料が用いられるか、ないしは別の方法で装具34から容易に解放される場合、新たな接着剤結合を破壊することを回避するのを容易にするために歯石除去器を使用することは、所望によるものとなる。
別の選択肢として、トレー30は、結合接着剤が硬化する前に、マトリックス材料40から分離されてもよい。この選択肢は、結合接着剤が光硬化性接着剤である場合、特に有用である。
マトリックス材料40が装具34から取り外されると、アーチワイヤが装具34のスロット内に配置され、所定位置で結紮される。好適な結紮装置には、ごく小さな弾性Oリング、並びに装具34の周りでループ状に縛られるワイヤ部分が挙げられる。別の選択肢として、装具34は、米国特許第6,302,688号及びPCT公報WO02/089693に記載されたものなど、解放式でアーチワイヤと係合するラッチを有する自己結紮装具であってもよい。
明らかなように、硬化した接着剤36は、対応する装具34の基部に対し、輪郭の合致する結合表面をもたらす。この結合表面の外形は、患者の歯表面の形状に密接に整合し、結果的に、(結合接着剤成分41、43を使用して)装具34と歯42との間に確立される後の結合を促進するこの結合表面では、治療の過程で装具34が誤って歯から取り外される可能性が低下する。
スペーサ材料26を停止部材39と共に上述の方法で使用すると、マトリックス材料40をトレー30内で受けるための適切な領域が設けられるという点で、著しく有利である。スペーサ材料26及び停止部材39は、必要に応じて、望ましいであろう領域の体積及び外形をもたらすように形作ることができる。例えば、スペーサ材料26及び停止部材39は、装具34に隣接する領域及び停止部材39に隣接する歯列弓の咬合部を除き、均一な厚さのマトリックス材料が後に、歯42の相当な範囲にわたって設けられるようにするのに役立つことができる。
さらに、スペーサ材料26を使用すると、液体の稠度を有するマトリックス材料など、比較的低い粘度を有するマトリックス材料を使用することが容易となる。トレー30は比較的硬く、その結果として、マトリックス材料40を成形する間その形状を維持する。トランスファー装置44は、(停止部材39以外の)トレー30が患者の歯又は歯肉組織に直接接触しないように構成されている。その代わりに、マトリックス材料40及び停止部材39のみが、患者の歯と接触する。
本発明の別の利点は、比較的柔軟なマトリックス材料40が可撓性を有し、且つ限られた程度の歯の移動に対応し得ることである。例えば、患者の歯は、印象が採得された時点と、装具34を結合するためにトランスファー装置44が患者の口腔に取り付けられる時点との間で、わずかに移動していることがある。マトリックス材料40は、患者の歯の位置のわずかな移動又は調整に応じるのに十分な柔軟性を有しており、従って、装具34は、患者の歯の上の意図された所定の場所に正しく結合される。
マトリックス材料40は好ましくは、約60,000cp未満の硬化前粘度を有する。より好ましくは、マトリックス材料40は、約25,000cp未満の硬化前粘度を有する。最も好ましくは、マトリックス材料40は、約8000cp未満の硬化前粘度を有する。硬化すると、マトリックス材料40は、約10から約80の範囲内、より好ましくは約30から約60の範囲内、最も好ましくは約40から50の範囲内のショアA硬度を有する。
停止部材39は比較的可撓性がなく、マトリックス材料40のショアA硬度を超えるショアA硬度を有している。好ましくは、停止部材39は、約60を超え且つより好ましくは約90を超えるショアA硬度を有する。
スペーサ材料26を使用すると、トレー30及び含まれるマトリックス材料40の、結果として生じる形状を含めて、トランスファー装置の構成に対する制御が向上する。例えば、スペーサ材料26によって、マトリックス材料40の、結果として生じる厚さを比較的均一に、又好ましくは比較的薄くすることが可能となる。このように比較的小さな寸法で厚さが均一となることにより、装具を患者の歯に結合するために使用される光硬化性接着剤の硬化が容易になる。具体的には、光硬化性接着剤が、装具34を患者の歯に結合するために使用される場合、マトリックス材料40の厚さが均一であることによって、各装具34の下方の光硬化性接着剤は、装具34の間で同じ程度に十分に硬化されるようになる。このようにして、ユーザーは、マトリックス材料の変動する厚さを補正する必要がなく、又、各量の接着剤に伴う硬化時間は、装具34同士の間で変化させる必要がない。
本発明の別の実施形態を図8及び9に示す。以下で説明する場合を除いて、この実施形態は、図1〜7に関連して示した実施形態と同一である。
図8及び9に示す実施形態において、スペーサ材料26aは、レプリカ歯22の咬合部に沿って延びる1つ以上の開口部29aを有することを除いて、スペーサ材料26と類似している。例えば、スペーサ材料26aは、図5に示す停止部材39と(レプリカ20に対して)ほぼ同じ位置に配置された3つの開口部29aを有することができる。スペーサ材料26aの相互結合されたウェブ(不図示)は、隣接する開口部29a同士の間、又、レプリカ歯22の咬合部の残りの領域の上方で延びている。又、スペーサ材料26aは、上述の空隙28と類似した空隙(空隙28aなど)を有している。
その後に、トレー30aが、図9に示すように、(開口部29aの上方を含めて)スペーサ材料26aの上方に形成される。この形成プロセスは、図4に関連して説明した形成プロセスと本質的に同じであるが、この場合、トレー材料の一部分が開口部29a内に引き込まれ、レプリカ歯22の隣接する咬合部と接触するという点では異なっている。開口部29aに引き込まれるこれらの部分のそれぞれは、上に示した停止部材39と同じように使用時に機能する停止部材31aをもたらす。しかしながら、停止部材31aは、トレー30aの底面壁部分と一体に連結し、単一の一体的な本体を共に形成するので、トランスファー装置を組み立てる間に別個の構成要素を扱うことが避けられる。
様々な他の実施形態もまた可能であり、当業者には明らかとなろう。例えば、「歯科矯正装具のインダイレクトボンディングのための装置及びその装置の製造方法(Apparatus for Indirect Bonding of Orthodontic Appliances and Method of Making the Same)」と題された、2005年4月7日の、公開済みの米国特許出願2005/0074716に記載されているように、結合用組成物は、製造業者によって各装具34の基部に付けられ、次いで容器にパッケージ化して施術者へ出荷されてもよい。その結果、施術者は、簡単にトランスファー装置を容器から取り出し、その装具を患者の歯に直ちに配置することができる。加えて、「接着剤で事前にコーティングされた装具を有する、パッケージ化された歯科矯正用アセンブリ(Packaged Orthodontic Assembly with Adhesive Precoated Appliances)」と題された、2005年6月23日の、公開済みの米国特許出願2005/0133384に記載されているように、少なくとも1つの装具34の結合用組成物は、選択された特定の装具34とその対象となる歯との結合を強化するために、結合用組成物を調整することができるように、組成、特性又は特徴において、少なくとも1つの他の装具34の結合用組成物と異なっていてもよい。
加えて、トランスファー装置は、単一の装具のみを患者の歯に結合するために使用されてもよい。例えば、上述のトランスファー装置の一部分は、ある単一の歯への到達が最初のうちは他の歯によって妨げられる場合などには、他の装具が結合された後に、単一の装具をその歯に結合するために使用されてもよい。別の例として、上述のトランスファー装置の一部分は、誤って歯から剥離された装具を再び結合するために、又は、新たな装具を歯に結合して元の装具と交換するために使用されてもよい。
さらに、多数の他の変型、修正及び追加も又、本発明の範疇から逸脱することなく可能である。従って、本発明は、上述の特定の実施形態に限定されるのではなく、むしろ、先の特許請求の範囲の公正な範疇及びその等価物によってのみ限定されるとみなされるべきである。
歯科矯正患者の1つの歯列弓の物理的レプリカを示す上面及び正面図であり、治療の開始前に呈し得る患者の歯牙構造及び隣接する歯肉組織のレプリカの例を示している。 図1に示す歯列弓レプリカと、そのレプリカに取り付けられた1組の歯科矯正装具及びスペーサ材料の図。 図2に示すレプリカ歯の1つと、装具及びスペーサ材料の拡大側断面図。 図3と幾分か類似した図であり、スペーサ材料の上方に形成されたトレーを更に示している。 スペーサ材料及びトレーがレプリカから取り外された後の、図1に示す歯牙構造レプリカの図であり、レプリカ歯の咬合部に沿って配置された3つの停止部材を更に示している。 レプリカ歯の1つ、装具の1つ、及び図5に示す停止部材の1つの拡大側断面図であり、トランスファー装置を作製するために図4に示すレプリカ及びトレーが反転された後にレプリカとトレーとの間に配置されたある量のマトリックス材料を更に示している。 トランスファー装置を患者の歯の1本に取り付ける行為を示す拡大側断面図。 図3に幾分か類似した、ただし本発明の別の実施形態に係わる図。 図4に幾分か類似した、ただし図8に示す実施形態に係わる図。

Claims (23)

  1. 歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置であって、
    チャネルを有するトレー;
    前記チャネル内で受けられるマトリックス材料;
    前記マトリックス材料に取り外し式で連結される少なくとも1つの歯科矯正装具であって、前記マトリックス材料は第1のショア硬度を有する歯科矯正装具;そして
    前記チャネルの隣に配置される少なくとも1つの停止部材であって、それぞれが、前記第1のショア硬度を超える第2のショア硬度を有する高分子熱硬化性材料を備え、前記歯列弓と接触するように前記マトリックス材料の隣へと延びる停止部材
    を備える前記トランスファー装置。
  2. 前記トレーは、前記チャネルに隣接する側壁部分と底壁部分とを有し、前記マトリックス材料は、前記側壁部分の少なくとも一部にわたって延びる、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  3. 各停止部材は、前記マトリックス材料の隣接領域の厚さにほぼ等しい厚さを有する、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  4. 前記停止部材は、前記マトリックス材料に化学的に結合される、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  5. 前記トランスファー装置は、少なくとも2つの停止部材を有し、各停止部材は、歯列弓の咬合部と接触するための外壁部分を有する、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  6. 各外壁部分は、前記歯列弓の各咬合部と相補的な形状を有する、請求項5に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  7. 前記停止部材は互いに離間される、請求項5に記載の、歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  8. 前記トレーの前記チャネルは曲線状の長手方向軸を有し、前記トランスファー装置は前記長手方向軸に沿って離間した3つの停止部材を有する、請求項7に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  9. 前記チャネルは曲線状の長手方向軸を有し、前記停止部材は前記チャネルの全長の少なくとも大部分に沿って延びる、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  10. 少なくとも1つの停止部材は前記トレーに一体に連結される、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  11. 前記マトリックス材料は硬化性材料であり、約60,000cp未満の硬化前粘度を有する、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  12. 前記マトリックス材料は硬化性材料であり、約25,000cp未満の硬化前粘度を有する、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  13. 前記第1のショア硬度は、約10〜約80の範囲内にあるショアA硬度である、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  14. 前記第1のショア硬度は、約30〜約60の範囲内にあるショアA硬度である、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  15. 前記トレーは、前記チャネルに隣接する顔面側壁部分、舌側壁部分、及び底壁部分を有し、少なくとも1つの停止部材は前記舌側壁部分に連結される、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  16. 前記トレーは、前記チャネルに隣接する顔面側壁部分、舌側壁部分、及び底壁部分を有し、少なくとも1つの停止部材は前記顔面側壁部分に連結される、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  17. 前記トレーは、前記チャネルに隣接する顔面側壁部分、舌側壁部分、及び底壁部分を有し、少なくとも1つの停止部材は前記底側壁部分に連結される、請求項1に記載の歯科矯正装具のインダイレクトボンディングにおいて使用するためのトランスファー装置。
  18. 歯科矯正のインダイレクトボンディングの方法であって、
    トレー、前記トレー内で受けられるある量のマトリックス材料、及び前記マトリックス材料に取り外し式で連結される1つ以上の歯科矯正装具を備える歯科矯正用のトランスファー装置を用意すること;
    前記1つ以上の歯科矯正装具を患者の歯列弓に隣接して配置するために、前記トランスファー装置を前記患者の口腔内に移動させること;そして
    前記装具の1つ以上が前記患者の歯列弓と接触されるとき、前記トランスファー装置の熱硬化性高分子材料を前記患者の歯列弓の咬合部と係合させるステップであって、前記熱硬化性高分子材料は、前記マトリックス材料の前記第1のショア硬度を超える第2のショア硬度を有すること;
    を含む、前記方法。
  19. 前記トランスファー装置の熱硬化性高分子材料を前記患者の歯列弓の咬合部と係合させる行為は、前記トランスファー装置の少なくとも2つの離間した停止部材を前記患者の歯列弓の咬合部と係合させる行為を含む、請求項18に記載の歯科矯正のインダイレクトボンディングの方法。
  20. 前記第1のショア硬度は、約10〜約80の範囲内にあるショアA硬度である、請求項18に記載の歯科矯正のインダイレクトボンディングの方法。
  21. 前記第1のショア硬度は、約30〜約60の範囲内にあるショアA硬度である、請求項18に記載の歯科矯正のインダイレクトボンディングの方法。
  22. 前記マトリックス材料は硬化性材料であり、約60,000cp未満の硬化前粘度を有する、請求項18に記載の歯科矯正のインダイレクトボンディングの方法。
  23. 前記マトリックス材料は硬化性材料であり、約25,000cp未満の硬化前粘度を有する、請求項18に記載の歯科矯正のインダイレクトボンディングの方法。
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