JP2006167036A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 所望枚数の遊技メダルを確実に払い出すことのできる遊技機を提供する。
【解決手段】 遊技価値を遊技機内に貯留する遊技価値貯留手段と、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値を遊技者へ払い出すための返却指示を与える遊技価値返却操作手段と、前記遊技価値に相当する遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段とを備え、前記遊技媒体払出手段は、前記遊技価値返却操作手段による特定の操作が継続している間だけ、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値に相当する遊技媒体を所定の払出パターンで払い出す構成とした。
【選択図】 図2
【解決手段】 遊技価値を遊技機内に貯留する遊技価値貯留手段と、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値を遊技者へ払い出すための返却指示を与える遊技価値返却操作手段と、前記遊技価値に相当する遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段とを備え、前記遊技媒体払出手段は、前記遊技価値返却操作手段による特定の操作が継続している間だけ、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値に相当する遊技媒体を所定の払出パターンで払い出す構成とした。
【選択図】 図2
Description
本発明はリール面上に配置された複数の図柄を可変表示させ、その停止させた各図柄の組み合わせに応じてメダルやトークンなどが提供されるパチスロ機などの遊技機に関する。
従来、スロットマシンの一種である遊技機、即ち所謂パチスロ機は、複数の図柄が夫々の周面に描かれた複数の回転自在なリールと、これら各リールに対応するように複数設けられ、前記各リールの周面に描かれた複数の図柄のうち、一部の図柄を表示するとともに、遊技媒体である遊技メダルの投入数(BET数)に応じて有効化される入賞ラインを表示可能とした表示窓と、リールの回転の開始を指令する信号を出力するスタートスイッチと、各リールに対応するように複数設けられ、各リールの回転の停止を指令する信号を出力するストップスイッチと、を備えている。
かかるパチスロ機は、遊技者によりスタートスイッチの操作が行われると、抽選テーブルと乱数サンプリングとに基づいて内部的な抽選を行い、その内部的な抽選の結果と遊技者によるストップスイッチの操作のタイミングとに基づいて、リールの回転を停止させ、停止された複数の図柄の組合せに応じた遊技価値を遊技者に付与する。実質的には、前記技価値に相当する数の遊技メダルを付与するものであり、遊技者は、この遊技メダルをより多く獲得することを遊技の目的としている。
さらに、かかるパチスロ機は、通常、遊技者が遊技機内に投入、もしくはゲームに応じて獲得した遊技メダル分に相当する遊技価値を遊技機内部に貯留する遊技価値貯留手段(所謂クレジット)を備えており、この遊技価値貯留手段に貯留した遊技価値に相当する遊技メダルを払い出すための遊技価値返却操作手段が備えられている。
即ち、このようなパチスロ機には、一般的に、遊技者がゲームで獲得した遊技価値に相当するメダルやトークンなどの遊技媒体を前記遊技価値貯留手段に貯留するクレジット(Credit)と、これらの払出し(Pay)とを切り換えるための所謂C/Pボタンが遊技価値返却操作手段として設けられており、このC/Pボタンの操作により、クレジットから払出しに切り換えられることによって、クレジットされている遊技媒体が遊技機正面下部の払出口から排出されるようになっていた。
通常、このC/Pボタンを操作すると、前記クレジット分の全てに相当する遊技媒体が一挙に払い出されていたが、例えば、前記遊技価値貯留手段の最大貯留数を複数等分またはほぼ複数等分した所定数を上限(例えば50枚)として、1回の前記精算操作に対して遊技媒体を払い出すようにした遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−52897号公報
しかしながら、前述した従来のパチスロ機では、遊技者がC/Pボタンを押した場合、クレジットとして貯留している全ての遊技メダルが一括して払い出されてしまうか、特許文献1に記載のパチスロ機であっても、所定数の遊技メダルがまとめて払い出されるようになっていたために、遊技ホールなどで遊技メダルを用いて飲料物や煙草を購入する時も遊技者が所望する枚数だけを払い出すことができなかった。また、誤ってC/Pボタンを操作した場合でも遊技メダルは一挙に払い出されてしまうので、払い出された全ての遊技メダルをいちいち再度クレジットしていくことが極めて面倒あった。
本発明は前記課題を解決することのできる遊技機を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明は、複数の図柄を表示する図柄表示手段と、遊技価値が投入されたことを条件に、開始操作に基づいて単位遊技の開始を指令する信号を出力する開始信号出力手段と、投入された遊技価値と前記開始信号出力手段により出力された信号とに基づいて当選役を決定する当選役決定手段と、前記開始信号出力手段により出力された信号に基づいて前記図柄表示手段により表示される図柄の変動を行う図柄変動手段と、停止操作に基づいて前記図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止を指令する信号を出力する停止信号出力手段と、前記当選役決定手段により決定された当選役と前記停止信号出力手段により出力された信号とに基づいて前記図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段と、投入された遊技価値と前記図柄表示手段により表示される図柄の組合せとに基づいて、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、前記遊技価値を遊技機内に貯留する遊技価値貯留手段と、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値を遊技者へ払い出すための返却指示を与える遊技価値返却操作手段と、前記遊技価値に相当する遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段と、を備え、前記遊技媒体払出手段は、前記遊技価値返却操作手段による特定の操作が継続している間だけ、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値に相当する遊技媒体を所定の払出パターンで払い出す遊技機とした。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の遊技機において、前記特定の操作を、前記遊技価値返却操作手段を継続して押し続ける操作とした。
請求項3記載の本発明では、請求項1又は2記載の遊技機において、前記所定の払出パターンを、前記遊技媒体を一枚ずつ排出する順次排出パターンとしたことを特徴とする。
本発明の遊技機によれば、遊技価値返却操作手段による特定の操作が継続している間だけ、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値に相当する遊技媒体を払い出すようにしているので、遊技者が払い出しを所望するときに確実に遊技媒体を払いだすことができ、しかも、遊技価値返却操作手段を誤って操作してしまっても、貯留された遊技価値に相当する遊技媒体が全て一括して払い出されるようなことがない。
本発明は、複数の図柄を表示する図柄表示手段と、遊技価値が投入されたことを条件に、開始操作に基づいて単位遊技の開始を指令する信号を出力する開始信号出力手段と、投入された遊技価値と前記開始信号出力手段により出力された信号とに基づいて当選役を決定する当選役決定手段と、前記開始信号出力手段により出力された信号に基づいて前記図柄表示手段により表示される図柄の変動を行う図柄変動手段と、停止操作に基づいて前記図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止を指令する信号を出力する停止信号出力手段と、前記当選役決定手段により決定された当選役と前記停止信号出力手段により出力された信号とに基づいて前記図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段と、投入された遊技価値と前記図柄表示手段により表示される図柄の組合せとに基づいて、遊技者に遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段と、を有した遊技機であって、前記遊技媒体を前記遊技機内部に貯留する遊技媒体貯留手段と、前記遊技媒体貯留手段により貯留された前記遊技媒体を遊技者へ返却するための指示を与える操作部と、を有し、前記操作部に特定の操作を行う間だけ前記遊技媒体が払い出されることを特徴とする遊技機に関するものである。
すなわち、本実施形態における遊技機は、複数の図柄を表示する図柄表示手段と、遊技価値が投入されたことを条件に、開始操作に基づいて単位遊技の開始を指令する信号を出力する開始信号出力手段と、投入された遊技価値と前記開始信号出力手段により出力された信号とに基づいて当選役を決定する当選役決定手段と、前記開始信号出力手段により出力された信号に基づいて前記図柄表示手段により表示される図柄の変動を行う図柄変動手段と、停止操作に基づいて前記図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止を指令する信号を出力する停止信号出力手段と、前記当選役決定手段により決定された当選役と前記停止信号出力手段により出力された信号とに基づいて前記図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段と、投入された遊技価値と前記図柄表示手段により表示される図柄の組合せとに基づいて、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、前記遊技価値を遊技機内に貯留する遊技価値貯留手段と、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値を遊技者へ払い出すための返却指示を与える遊技価値返却操作手段と、前記遊技価値に相当する遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段と、を備え、前記遊技媒体払出手段は、前記遊技価値返却操作手段による特定の操作が継続している間だけ、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値に相当する遊技媒体を所定の払出パターンで払い出すようにしている。
従って、前記図柄表示手段により停止表示された図柄の組合せに基づいて付与されるべき遊技メダルなどの遊技媒体を、遊技機内部の遊技価値貯留手段に遊技価値として貯留し(以下「クレジット」という)、この遊技価値に相当する遊技媒体を遊技者へ返却するための精算ボタンなどの遊技価値返却操作手段における特定の操作を検知して、当該特定の操作が継続している間だけ前記遊技媒体を所定の払出パターンで払い出すことができ、遊技媒体の払い出しを受けたいと願う遊技者が特定の操作を行うことで確実に遊技媒体を得ることができ、単に前記遊技価値返却操作手段を誤操作した場合は、従来のように、貯留された遊技価値全てに相当する遊技媒体が一括して払い出されるようなことがなく、再度遊技媒体をクレジットするような煩わしさを排除することが可能となる。
また、前記特定の操作を、前記遊技価値返却操作手段を継続して押し続ける操作とすることができる。
例えば、前記遊技価値返却操作手段をボタンなどで構成し、このボタンの普通の単発的な押し操作を短押し、特定の操作である継続して押し続ける操作を長押しとすれば、短押しをしても遊技媒体の払い出しは行われず、長押しすると所定のパターンで払い出されるようにすることができる。さらに、前記短押しを、例えばパーソナルコンピュータの入力手段である所謂マウスのダブルクリック操作のように、二回連続して短押し操作すると、従来のようにクレジットされた分の遊技媒体が全て一括して払い出されるといったように払い出し形態を変えることも可能である。
また、前記所定の払出パターンを、前記遊技媒体を一枚ずつ排出する順次排出パターンとすることができる。
この場合、遊技者は、排出される遊技媒体の数を確認しながら所望する数の遊技媒体を手にすることができ、これを遊技ホール内における煙草購入などのための交換用に便利に用いることができる。また、このとき遊技媒体が排出されるたびに、その数をデジタル的に表示できるようにしてもよい。
ところで、上記構成において、図柄表示手段は、所定の図柄が多数配列された回転リールを機械的に回転させて表示窓に表示させるようにしたものの他、遊技機の前面に設けられた液晶画面上などに複数の回転リール群を画像表示させて、予め制御部に組み込まれた遊技実行プログラムによって表示部に所定の図柄が変動表示されるようにしたものも含むものである。
また、開始信号出力手段は、スタートレバーなどの操作部の操作の検出に基づいて単位遊技(例えば、各リールの回転から停止までの1回のゲーム)の開始指令信号を出力するものであり、この開始信号により回転リールの外周面上に描かれた複数の図柄が変動表示される。
当選役決定手段は、前記開始信号出力手段により出力された信号に基づいて当選役を決定する機能を備え、ゲームを行なうための確率抽選処理や停止テーブル・ライン決定処理などが実行される。
図柄変動手段は、図柄表示手段により表示される図柄の変動を行う手段であり、例えば、主制御回路のリール制御処理により制御されるモータ駆動回路、ステッピングモータなどが含まれ、前記開始信号出力手段から出力される開始指令信号に応じて動作が開始される。
停止信号出力手段は、遊技者による停止操作部(例えば、ストップボタン)の操作の検出に基づいて図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止信号を制御部に出力するものである。
また、停止制御手段は、前記停止信号出力手段により出力された信号の検出と当選役決定手段により決定された当選役とに基づいて、図柄変動手段により行われる図柄の変動を停止制御する機能を備えている。
遊技価値付与手段は、投入された遊技価値や、この投入された遊技価値と図柄表示手段により表示される図柄の組合せとに基づいて遊技者に付与される遊技価値の数量を設定する機能を有している。
遊技価値貯留手段は、前記遊技価値付与手段により付与された数量の遊技価値を遊技機内部に貯留するためのもので、所謂クレジット機能を果たすものである。
遊技価値返却操作手段は、遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値に見合った数量の遊技媒体を、前記遊技媒体貯留手段から遊技者へ返却するための指示を与えるためのものであって、例えば、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット(Credit)/払出し(Pay)を切り換えるC/Pボタンとして設けられる。このC/Pボタンなどの操作によりクレジットから払出しに切り換えられると、クレジットされている遊技価値に見合う遊技媒体が正面下部の払出口から払出され、払出された遊技媒体は媒体受け部に溜められる。
遊技媒体払出手段は、遊技価値に応じた遊技メダルなどの遊技媒体を貯留する遊技媒体貯留手段としてのホッパーなどと、その底部などに設けられた開口部を開閉させたり、このような開口部に連通するベルトコンベア状のメダル輸送部を駆動させたりする駆動手段を含むものであり、遊技価値に見合った数量の遊技媒体を遊技機本体の前面側に所定の速度で払い出すことができる。
本実施形態では、かかる遊技媒体払出手段が、前記遊技価値返却操作手段による特定の操作が継続している間だけ、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値に相当する遊技媒体を所定の払出パターンで払い出すことに特徴があり、例えば主制御回路などの制御部が、前記特定の操作を検知して、これが継続されている場合は、前記遊技媒体貯留手段(ホッパー)に貯留された遊技媒体を所定の払出パターンで払い出すようにしている。
これによって、遊技者が遊技媒体の返却を所望したときに、確実に払い出すことができる。
本実施の形態では、前記特定の操作を、前記遊技価値返却操作手段を継続して押し続ける操作、所謂長押しとしているが、これは、例えば、遊技価値返却操作手段である前記C/Pボタンが押された状態が所定時間、例えば、0.5秒以上継続されたことが検知されたときなどが該当する。
従って、例えば前記C/Pボタンなどの遊技価値返却操作手段を誤操作しても、貯留された遊技価値に対応する遊技媒体が全て一括して払い出されるようなことがなく、払い出された遊技媒体を、再度いちいちクレジットする必要もなくなる。
なお、クレジットされている遊技媒体が前記特定の操作によって払い出しされる際に、パチスロ機の筐体に設けたスピーカや液晶表示装置などでの演出を同期させることもできる。こうして、画像の表示(例えば、雷雨の様子を表す画像の表示やキャラクタに雷が直撃した様子を表す画像の表示)や、効果音の出力(例えば、落雷を表す効果音)、光の出力(例えば、雷光を表すランプの点灯)などを遊技媒体の払い出しに合わせて行なうことによって、遊技媒体の払い出しが、図柄の組合せに基づいた入賞の対価として払いだされる場合と異なり、特定の操作によってなされていることを、明確に区別することもできるともに、従来にない面白みのあるパチスロ機となすことが可能である。
前述した各手段の機能や制御は、実質的に、全体の遊技プログラムを制御する主制御回路などにより担われている。
以下、本発明に係る遊技機(パチスロ機)の実施例を、図面を参照しながら説明する。図1は本実施例に係る遊技機の概観と内部を示すために一部を切欠して示した斜視図である。尚、図示した遊技機1では、遊技媒体として遊技メダル(以下「メダルM」とする)が用いられているが、遊技機1において使用する遊技媒体はメダルMに限らず、遊技価値に相当する媒体で、かつ利用可能なものであればよく、例えばコイン、トークンなどでも適用可能である。
遊技機1には、リール3L,3C,3Rや主制御回路71などを収容するキャビネット1aとキャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられる前面扉1bとが設けられている。キャビネット1aの内部には、3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。3個のリール3L,3C,3Rには、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれている。各リール3L,3C,3Rは、定速で回転(例えば80回転/分)するように後述の主制御回路71により制御され、リール3L,3C,3R上に描かれた図柄がリールの回転と伴って変動する。
また、前面扉1bには略垂直面としてのパネル表示部2が形成されており、パネル表示部2の中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが、リール3L,3C,3Rの前方に位置するように設けられる。各リール3L,3C,3R上の図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。
また、遊技機1には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した際に、表示窓4L,4C,4R内に表示された図柄に基づいて、入賞などの成否を判定する基準となる入賞ラインが設けられている。入賞ラインとしては、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8dが、また、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。
前記5本の入賞ライン8a〜8eは、基本的に、後述の1−BETボタン11、2−BETボタン12、最大BETボタン13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルMを投入することにより、それぞれ1本(メダル1枚に相当する遊技価値が投入された場合)、3本(メダル2枚に相当する遊技価値が投入された場合)、5本(メダル3枚に相当する遊技価値が投入された場合)が有効化される(以下、有効化された入賞ラインを有効ラインという)。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
入賞の判定は、この有効ラインに基づいて行われる。例えば、所定の役(例えば、後述の「ベル」)に係る図柄の組合せを構成する図柄{例えば、後述の「ベル」(図柄124)}が、有効ラインに対応する位置に沿って並んで停止表示されることにより、前記所定の役(例えば、後述する「ベル」)が成立することとなる。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cが設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、単位遊技(即ち、1回のゲーム)を行うために投入されるメダルMの枚数(遊技価値の投入数)に応じて点灯する。1−BETランプ9aは、メダルMの投入枚数が1枚で1本の入賞ライン(8c)が有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、メダルMの投入枚数が2枚で3本の入賞ライン(8b,8c,8d)が有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、メダルMの投入枚数が3枚で全ての入賞ライン(8a〜8e)が有効化されたときに点灯する。
また、BETランプ9a,9b,9cの下方には、情報表示部18が設けられる。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、遊技機1に貯留(いわゆる、「クレジット」)されている遊技価値の数量、換言すればこの遊技価値に相当するメダル枚数、入賞時に遊技者に対して払出されるメダル枚数(以下、「払出枚数」という)、後述のRB遊技状態における単位遊技の回数や入賞回数などを表示する。表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技状況に応じた演出画像などが表示される。
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられている。メダル投入口22に投入されたメダルMに応じて前述の入賞ラインが有効化され、遊技を開始する権利が遊技者に付与される。そして、メダル投入口22に3枚{即ち、単位遊技において投入することが可能な最大の投入枚数(以下、「最大投入枚数」という)}を超えたメダルMが投入されると、超えた分のメダルMが、遊技価値貯留手段によって遊技価値として貯留(クレジット)される。なお、本実施例では、遊技媒体を実質的に示す場合はメダルMと称し、このメダルMが仮想的に貯留されたもの、すなわちクレジットされたものや、メダルMと等価な無形的なものを遊技価値と称している。
液晶表示装置5の左側には、クレジットされた遊技価値を遊技開始のために投入するための、1−BETボタン11、2−BETボタン12、及び最大BETボタン13が設けられている。1−BETボタン11は、1回の押し操作により、クレジットされている遊技価値のうちのメダル1枚分が投入される。2−BETボタン12は、1回の押し操作により、クレジットされている遊技価値のうちのメダル2枚分が投入される。最大BETボタン13は、1回の押し操作により、クレジットされている遊技価値のうちのメダル3枚分(即ち、最大投入枚数)が投入される。これらのBETボタン11,12,13を操作することによっても前述の入賞ラインが有効化される。また、BETボタン11,12,13の上方には操作部17が設けられている。この操作部17の操作により、液晶表示装置5の表示画面5aに遊技履歴などの遊技に関する情報が表示される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得した遊技価値をクレジット(Credit)するかメダルMとして実際に払い出し(Pay)を受けるかを切り換えるためのC/Pボタン14(遊技価値返却操作手段の一例)が設けられている。
本実施例では、このC/Pボタン14の押し操作によりクレジットから払出しに切り換えられると、クレジットされている遊技価値に相当するメダルMが正面下部のメダル払出口15からメダル受け部16に排出されるようになっている。
しかも、このC/Pボタン14の特定の操作が継続している間のみ、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値に相当するメダルMを特定の払出パターンで前記メダル払出口15からメダル受け部16に払い出すようにしている。なお、前記特定の操作、及び特定の払出パターンについては後に詳述する。また、図示するように、本実施例におけるメダル払出口15は、主払出口15aと副払出口15bとに分離しており、これに伴い、メダル受け部16についても主メダル受け部16aと副メダル受け部16bとに区画形成されている。
メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられている。スピーカ21R、21Lからは遊技の状況に応じた演出音や報知音などが出音される。C/Pボタン14の右側には、その開始操作により、リール3L,3C,3Rを回転させ、表示窓4L,4C,4Rに表示された図柄の変動を開始するためのスタートレバー6が設けられている。有効ラインが設定され、このスタートレバー6が操作されたときに一回のゲーム、即ち単位遊技が開始されることになる。
台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、停止操作により3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個のストップボタン7L,7C,7Rが設けられている。本実施例の単位遊技は、リール3L,3C,3Rの回転が開始されることにより開始され、全てのリール3L,3C,3Rが停止することにより終了する。また、前面扉1bの上部には、LED101、ランプ102が設けられている。LED101、ランプ102は、遊技の状況に応じた発光パターンで発光し、演出や報知が行われる。
遊技機1の内部には、メダルMを貯留するホッパー40と、このホッパー40から払出すメダルを主払出口15a又は副払出口15bのいずれか一方へ流下させるガイド体40aと、このガイド体40aを流下するメダルMの流路を切り替え可能とする流路切替装置40bと、この流路切替装置40bと前記ホッパー40とを駆動させてメダルを払出す払出手段として機能するホッパー駆動回路41とを備えている。
図2は前記ホッパー40からのメダルMの払い出し動作を制御するメダル払出制御機構の一例を示す模式構成図である。
図2に示すように、ホッパー40の底部には、電動モータ40dを介して水平に回転駆動されメダルMが一個ずつ上方の開口部40eから嵌挿されるメダル保持部40fを同心円状に多数配置したメダル供給円盤40cを設けており、前記メダル保持部40fからガイド体40にメダルMを排出可能としている。
ホッパー駆動回路41はホッパー40の電動モータ40dに電気的に接続するとともに、後述する主制御回路71を介してC/Pボタン14に接続されている。そして、C/Pボタン14が操作されたことを主制御回路71が判定し、ホッパー駆動部回路41を介して前記電動モータ40dを駆動させるようにしている。
本実施例では、C/Pボタン14が所定時間(例えば0.5秒)長押しされる特定の操作状態となったことを主制御回路71によって判定した場合、この動作状態に対応した所定の払い出しパターンとなるようにホッパー駆動部回路41を介して前記電動モータ40dを間欠動作させるようにしている。ここでは、メダルMを1秒当り1枚という所定の送り速度で一枚ずつ排出させるように電動モータ40dを駆動させている。
また、このときに前記ホッパー駆動回路41は、主制御回路71からの制御に基づいて流路切替装置40bを駆動させ、ホッパー40から副払出口15bへ向けてメダルが流下する流路を形成し、副払出口15bからメダルMを払い出すようにしている。なお、ゲームの結果に応じてメダルMを払出す場合は、ホッパー40から主払出口15aへ向けてメダルMが流下する流路を形成し、主払出口15aからメダルMの払出しを行う。
このように、C/Pボタン14による特定の操作(長押し)を主制御回路71が検出すると、通常のメダル払出口である主払出口15aではなく、区別された副払出口15bから一枚ずつ払い出すようにしているので、遊技者は、所望する枚数のメダルMを確実に得ることができる。したがって、遊技者が遊技中にタバコやジュースなどをメダルMを用いて購入する場合、必要枚数のメダルMを容易に手にすることができる。
図3にリール3L,3C,3R上に配列された図柄列を示す。各リール3L,3C,3Rの外周面上にはリールシートが装着され、リールシート上に複数種類の図柄が21個配列された図柄列が描かれている。具体的には、赤7(図柄121)、青7(図柄122)、BAR(図柄123)、ベル(図柄124)、スイカ(図柄125)、Replay(図柄126)及びチェリー(図柄127)の図柄で構成される図柄列が描かれている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。また、各図柄には00〜20のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明する主制御回路71のROM32(図4)に記憶されている。
図4は、主制御回路71、副制御回路72、主制御回路71又は副制御回路72に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を含む遊技機1の回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30はCPU31、記憶手段であるROM32及びRAM33により構成されている。
CPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。
クロックパルス発生回路34及び分周器35は、基準クロックパルスを発生する。乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生する。サンプリング回路37は、乱数発生器36により発生された乱数を抽出(サンプリング)する。抽出した乱数を使用することにより、抽選処理を行い、所定の情報(例えば、後述の内部当選役)の決定を行う。
尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、CPU31の処理に係るプログラム(例えば、後述の図9〜図11)、各種テーブル(例えば、後述の図6〜図8)、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが記憶されている。
RAM33には、CPU31の処理により得られる種々の情報がセットされる。例えば、内部当選役、持越役、遊技状態などを識別する識別情報や、単位遊技の回数、入賞の回数、払出枚数などを特定する数値情報などの各種情報がセットされる。これらの情報は、前述のコマンドにより副制御回路72に送信される。
図4の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9a,9b,9c、情報表示部18、ホッパー40、ステッピングモータ49L,49C,49Rなどがある。
また、マイクロコンピュータ30の出力部には、CPU31から出力される制御信号を受けて、前述の各アクチュエータの動作を制御するための各回路が接続されている。各回路としては、モータ駆動回路39、ランプ駆動回路45、表示部駆動回路48及び精算処理を行なうためのホッパー駆動回路41がある。
モータ駆動回路39は、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御する。これにより、リール3L,3C,3Rの回転や停止が行われる。
ランプ駆動回路45は、BETランプ9a,9b,9cを駆動制御する。これにより、BETランプ9a,9b,9cの点灯や消灯が行われる。
表示部駆動回路48は、情報表示部18を駆動制御する。これにより、情報表示部18に各種情報(クレジット数など)の表示が行われる。
ホッパー駆動回路41は、C/Pボタン14の操作状態を制御部により判定して、ホッパー40の電動モータ40bを駆動制御する精算処理などがなされる。これにより、例えばC/Pボタン14が長押しされた場合にホッパー40に収容されたメダルMが一枚ずつ所定時間間隔で払い出される。
また、マイクロコンピュータ30の入力部には、前述の各回路及び各アクチュエータに制御信号を出力する契機となる入力信号を発生する各スイッチ及び各回路が接続されている。各スイッチ及び各回路としては、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7LS,7CS,7RS、1−BETスイッチ11S、2−BETスイッチ12S、最大BETスイッチ13S、C/Pスイッチ14S、メダルセンサ22S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6に対する遊技者の操作を検出し、単位遊技の開始を指令する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
ストップスイッチ7LS,7CS,7RSは、それぞれストップボタン7L,7C,7Rに対する遊技者の操作を検出し、検出したストップボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rの回転の停止を指令する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
1−BETスイッチ11S、2−BETスイッチ12S及び最大BETスイッチ13Sは、それぞれ1−BETボタン11、2−BETボタン12及び最大BETボタン13に対する遊技者の操作を検出し、クレジットされた遊技価値から、1枚、2枚又は3枚のメダルMに相当する分の投入指令信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
C/Pスイッチ14Sは、C/Pボタン14に対する遊技者の操作を検出し、クレジットモード又は払出モードを切り換える信号をマイクロコンピュータ30に出力する。また、クレジットモードから払出モードに切り換えられた場合、遊技機1にクレジットされている遊技価値に相当する分のメダルMの払出しを指令する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルMを検出し、メダルMが投入されたことを示す信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を検出し、各リール3L,3C,3R上の図柄の位置を検出するための信号を発生する。
払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sにより検出されたメダルMの枚数(即ちホッパー40から払出されたメダルMの枚数)が指定された枚数に達した際に、メダルMの払出しが完了したことを示す信号を発生する。
副制御回路72は、主制御回路71から出力された各種コマンド(後述するスタートコマンドなど)に基づいて各種の処理(演出の決定や実行など)を行う。なお、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
副制御回路72からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、液晶表示装置5、スピーカ21L,21R、LED101、ランプ102がある。副制御回路72は、決定した演出に基づいて、液晶表示装置5に表示する画像の決定と表示、LED101やランプ102の点灯パターンの決定と出力、スピーカ21L,21Rから出音する演出音や効果音の決定と出力などを行う。
また、副制御回路72には、操作部17と音量調節部103が接続されている。副制御回路72は、操作部17から出力される信号により決定された情報に対応する画像を液晶表示装置5に表示する。また、副制御回路72は、音量調節部103から出力される信号に基づいてスピーカ21L,21Rから出力される音量の調節を行う。
遊技機1では、メダルMの投入、あるいは遊技価値が投入されたことを条件に、単位遊技の開始となるスタートスイッチ6Sから信号が出力されると、モータ駆動回路39に制御信号が出力され、ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動によりリール3L,3C,3Rの回転が開始される。この際、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアにセットされる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に出力される。リセットパルスの出力により、RAM33にセットされている駆動パルスの計数値が0にクリアされる。これにより、RAM33には、各リール3L,3C,3Rについて1回転の範囲内における回転位置に対応した計数値がセットされる。
ここで、ROM32には、前述のリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に記憶されている。この図柄テーブルでは、前述のリセットパルスが出力される位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
また、スタートスイッチ6Sから信号が出力されると、乱数発生器36やサンプリング回路37により乱数サンプリングが行われ、抽出した乱数に基づいて抽選処理が行われ、内部当選役が決定される。
リール3L,3C,3Rが定速回転に達したあと、停止操作によりストップスイッチ7LS,7CS,7RSから信号が出力されると、出力された信号及び決定された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する制御信号がモータ駆動回路39に出力される。モータ駆動回路39はステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御し、リール3L,3C,3Rの回転を停止させる。
全てのリール3L,3C,3Rが停止すると、所定の位置(例えばセンターライン8c)に表示された図柄の組合せに基づいて表示役の検索処理が行われる。表示役の検索には、ROM32に記憶された図柄組合せテーブル(図示せず)に基づいて行われる。この図柄組合せテーブルでは、入賞に係る図柄の組合せと、対応するメダル配当枚数と、対応する判定コードとが設定されている。
表示役の検索により、入賞に係る図柄の組合せが表示されたと判別されると、ホッパー駆動回路41に制御信号が出力され、ホッパー40に備えられた電動モータ40bの駆動によりメダルMの払出しが主払出口15aより行われる。この際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルMの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達すると、払出完了信号回路51によりメダル払出しの完了を示す信号が出力される。これにより、ホッパー駆動回路41に制御信号が出力され、電動モータ40bの駆動が停止される。
なお、C/Pスイッチ14Sにより、クレジットモードに切り換えられている場合には、入賞に係る図柄の組合せが表示されたと判別されると、入賞に係る図柄の組合せに応じた払出枚数をRAM33のクレジット数カウンタに加算する。これにより、遊技価値貯留手段に払い出されたメダルMに相当する遊技価値が貯留されることになる。また、表示部駆動回路48に制御信号が出力され、クレジット数カウンタの値が情報表示部18に表示される。なお、入賞に係る図柄の組合せが表示された場合に行われるメダルMの払出し及びクレジットを総称して単に「払出し」という場合がある。
図5は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、第1制御回路(gSub)72aと、第2制御回路(mSub)72bとから構成されている。この第1制御回路(gSub)72a又は第2制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と第1制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から第1制御回路(gSub)72aへの一方向で行われ、第1制御回路(gSub)72aが主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはない。また、第1制御回路(gSub)72aと第2制御回路(mSub)72bとの間の通信は、第1制御回路(gSub)72aから第2制御回路(mSub)72bへの一方向で行われ、第2制御回路(mSub)72bが第1制御回路(gSub)72aへコマンド、情報等を入力することはない。
第1制御回路(gSub)72aは、第1制御マイコン81、シリアルポート82、プログラムROM83、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、画像ROM{CROM(キャラクタROM)}88及びビデオRAM89で構成される。
第1制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。第1制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、プログラムROM83内に記憶された制御プログラムに従って各種の処理を行う。また、第1制御回路(gSub)72aには、主制御回路71と同様に、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えており、第1制御マイコン81に接続されている(図示せず)。これらにより乱数サンプリングを実行するように構成されている。また、第1制御マイコン81は、クロックパルス発生回路により発生される基準クロックパルスに基づいて、後述のリセット割込処理(図12)などを一定時間ごとに行う。
シリアルポート82は、主制御回路71から送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM83は、第1制御マイコン81で実行する制御プログラム(後述の図12〜図17)や各種テーブル(例えば、演出内容を決定するための演出決定テーブル)等を記憶する。ワークRAM84は、第1制御マイコン81が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。ワークRAM83には、種々の情報がセットされる。例えば、主制御回路71から受信した各種コマンドから抽出する情報などの各種の情報がセットされる。
カレンダIC85は、日付データを記憶する。第1制御マイコン81には、操作部17が接続されている。実施例では、この操作部17をホールの店員等が操作することにより日付の設定等が行われるようになっている。第1制御マイコン81は、操作部17から送信される入力信号に基づいて設定された日付情報をカレンダIC85に記憶する。カレンダIC85に記憶された日付情報はバックアップされることとなる。
また、前述のワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象となっている。つまり、第1制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
画像制御IC86は、第1制御マイコン81により決定された画像情報に応じた画像を生成し、液晶表示装置5に出力する。
制御RAM87は、画像制御IC86の中に含まれている。第1制御マイコン81は、この制御RAM87に対して情報等の書き込みや読み出しを行う。また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルと、カラーパレットテーブルと、が展開されている。第1制御マイコン81は、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルとを所定のタイミングごとに更新する。
画像制御IC86には、液晶表示装置5と、画像ROM88と、ビデオRAM89とが接続されている。尚、画像ROM88が第1制御マイコン81に接続された構成であってもよい。この場合、3次元画像データなど大量の画像データを処理する場合に有効な構成となる場合がある。
画像ROM88は、画像を生成するための画像データ、ドットデータ等を記憶する。例えば、人物や動物などのキャラクタ、記号、文字、図形、リール上に配置された図柄の変動表示或いは停止表示を視認可能とするために白色が指定された領域を含む図形などのスプライト画像データ、背景画像データなどを記憶する。スプライト画像データは、背景画像(バックグラウンド面)上に重畳して表示させる画像である。
ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する場合の一時記憶手段として構成される。また、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示装置5に転送終了する毎に第1制御マイコン81に信号を送信する。
また、第1制御回路(gSub)72aでは、第1制御マイコン81が、音、ランプ及び電流の出力の制御も行うこととなっている。第1制御マイコン81は、決定した演出に基づいて、音、ランプ及び電流の種類や出力タイミングを決定する。そして、第1制御マイコン81は、所定のタイミングごとに、第2制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介してコマンドを送信する。第2制御回路(mSub)72bでは、第1制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに応じて、音、ランプ及び電流の出力を行う。
第2制御回路(mSub)72bは、第2制御マイコン91、シリアルポート92、プログラムROM93、ワークRAM94、音源IC95、パワーアンプ96、音源ROM97で構成される。
第2制御マイコン91は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。第2制御マイコン91に備えられたCPUは、第1制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づき、プログラムROM93内に記憶された制御プログラムに従って音、ランプ及び電流の出力制御処理を行う。
シリアルポート92は、第1制御回路(gSub)72aから送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM93は、第2制御マイコン91で実行する制御プログラム等を記憶する。ワークRAM94は、第2制御マイコン91が前述した制御プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。
第2制御マイコン91には、LED101及びランプ102が接続されている。第2制御マイコン91は、第1制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、このLED101及びランプ102に信号を出力する。これにより、LED101及びランプ102がコマンドに応じた所定の態様で発光することとなる。
また、第2制御マイコン91には、音源IC95が接続されている。第2制御マイコン91は、第1制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、音源IC95に信号を出力する。音源IC95は、第2制御マイコン91により出力される制御信号に基づいて音源を生成し、パワーアンプ96に出力する。パワーアンプ96は増幅器であり、このパワーアンプ96にはスピーカ21L,21Rが接続されている。パワーアンプ96は、音源IC95から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ21L,21Rから出力させる。音源ROM97は、音源を生成するための音源データ(フレーズ等)等を記憶する。
また、第2制御マイコン91には、音量調節部103が接続されている。音量調節部103は、ホールの店員等により操作可能となっており、スピーカ21L,21Rから出力される音量の調節が行われる。第2制御マイコン91は、音量調節部103から送信される入力信号に基づいて、スピーカ21L,21Rから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う。
図6は、表示役と対応する図柄組合せ及び払出枚数を示す。
遊技機1の表示役には、BB(いわゆるビッグボーナス)、RB(いわゆるレギュラーボーナス)、ベル、スイカ、チェリー、リプレイが設定されている。
図6に示すように、BBは、赤7(図柄121)又は青7(図柄122)が有効ラインに沿って3つ並んで表示されることにより作動する。BBが作動すると、遊技状態がBB遊技状態に更新される。また、BBの作動に対応する払出枚数は、0枚である。
RBは、BAR(図柄123)が有効ラインに沿って3つ並んで表示されることにより作動する。RBが作動すると、遊技状態がRB遊技状態に更新される。また、RBの作動に対応する払出枚数は、0枚である。
ベルは、ベル(図柄124)が有効ラインに沿って3つ並んで表示されることにより入賞する。ベルの入賞に対応する払出枚数は、15枚である。
スイカは、スイカ(図柄125)が有効ラインに沿って3つ並んで表示されることにより入賞する。スイカの入賞に対応する払出枚数は、8枚である。
チェリーは、チェリー(図柄127)が左の表示窓4Lの上段、中段又は下段の何れかに停止表示することにより入賞する。チェリーの入賞に対応する払出枚数は、2枚である。なお、チェリーが左の表示窓4Lの上段又は下段に表示されると、2つの有効ライン上で入賞することとなるので、対応する払出枚数は、4枚(2枚×2)となる。
リプレイは、Replay(図柄126)が有効ラインに沿って3つ並んで表示されることにより成立する。リプレイの成立に対応する払出枚数は、0枚であるが、リプレイが成立すると、次回の単位遊技において再遊技が行われる。即ち、リプレイが成立した単位遊技における投入枚数と同数のメダルMが次回の単位遊技に自動投入されることにより、遊技者はメダルMを消費することなく次回の単位遊技を行うことができる。
また、前述のBB、RBの作動、ベル、スイカ、チェリーの入賞、及びリプレイの成立に係る図柄組合せ以外の図柄組合せが表示されると、ハズレが成立する。表示役には、前述のBB、RB、ベル、スイカ、チェリー、リプレイが含まれるとともに、ハズレも含まれる。
図7を参照して、内部当選役を決定する際に使用する確率抽選テーブルについて説明する。確率抽選テーブルは、遊技状態ごとに設けられている。この確率抽選テーブルには、内部当選役と各内部当選役が決定される乱数範囲及び当選確率が関連付けられている。また、この確率抽選テーブルでは、決定される可能性のある内部当選役として、BB、RB、チェリー、ベル、スイカ、リプレイ、及びハズレが設けられている。なお、この確率抽選テーブルにおいて用いられる乱数範囲は「0〜16383」である。
ここで、実施例の遊技状態について説明する。実施例の遊技状態には、一般遊技状態、BB内部当選状態、RB内部当選状態、BB遊技状態及びRB遊技状態がある。これらの遊技状態は、基本的に、決定される可能性のある役の種類などにより区別される。各遊技状態間の移行は、前述のROM32に記憶されたプログラムに従ってCPU31により行われる。
一般遊技状態は、BB又はRBのいずれも作動しておらず、また、BB及びRBにも当選していない遊技状態である。一般遊技状態は、他の遊技状態と比べて遊技者にとって最も不利な遊技状態として設定されている。
一般遊技状態において、BBが内部当選役として決定されると、遊技状態がBB内部当選状態に更新される。遊技機1では、BBが内部当選役として決定されると、BBが作動するまでの間、BBを内部当選役として保持する(一般に、「持ち越し」と称し、保持されている内部当選役を「持越役」と称す)。BBが内部当選役として保持されている間、BB内部当選状態が継続する。
また、一般遊技状態において、RBが内部当選役として決定されると、遊技状態がRB内部当選状態に更新される。遊技機1では、RBが内部当選役として決定されると、RBが作動するまでの間、RBを持越役として持ち越す。RBが持ち越されている間、RB内部当選状態が継続する。
BB内部当選状態において、BBに係る図柄の組合せが表示されると、BBが作動する。BBが作動すると、遊技状態がBB遊技状態に更新される。BB遊技状態では、まずBB中一般遊技状態が開始され、BB中一般遊技状態におけるRBの作動によりRB遊技状態が開始される。また、BB遊技状態は、BB遊技状態における払出枚数が所定枚数(例えば、465枚)に達することにより終了する。なお、BB遊技状態は、第1種特別役物に係る役物連続作動装置が作動している単位遊技によって構成される遊技状態である。
RB内部当選状態において、RBに係る図柄組合せが表示されると、RBが作動する。RBが作動すると、遊技状態がRB遊技状態に更新される。RB遊技状態は、入賞に係る内部当選役(例えばベル、スイカ、チェリー)が高確率で決定される可能性のある遊技状態である。また、RB遊技状態は、最大投入枚数が1枚に設定されている。このため、投入した遊技価値(メダルM)に対し払出される遊技価値(メダルM)の割合を高くすることができ、他の遊技状態と比べて遊技者にとって有利な遊技状態である。また、RB遊技状態は、RB遊技状態で行われた単位遊技の回数(以下、「RB遊技数」という)が12回に達するか、又は、入賞(リプレイの成立を除く)が成立した回数(以下、「入賞回数」という)が8回に達することにより終了する。RB遊技状態は、第1種特別役物が作動している単位遊技によって構成される遊技状態である。
図7の(1)は、一般遊技状態用確率抽選テーブルを示す。一般遊技状態用確率抽選テーブルは、遊技状態が一般遊技状態である場合に使用される。一般遊技状態用確率抽選テーブルでは、内部当選役として、チェリー、ベル、スイカ、リプレイ、RB、BB、ハズレが決定される可能性がある。各内部当選役に定められた乱数範囲及び当選確率は図示のとおりである。
図7の(2)は、内部当選状態用確率抽選テーブルを示す。内部当選状態用確率抽選テーブルは、遊技状態がBB内部当選状態又はRB内部当選状態である場合に使用される。内部当選状態用確率抽選テーブルでは、内部当選役として、チェリー、ベル、スイカ、リプレイ、ハズレが決定される可能性がある。各内部当選役に定められた乱数範囲及び当選確率は図示のとおりである。なお、内部当選状態用確率抽選テーブルではBB及びRBが設けられていないため、BB及びRBが決定される可能性がない。内部当選状態では、一般遊技状態よりも、リプレイが決定される確率が高い。この結果、遊技者が再遊技を行うことができる機会が増加している。また、リプレイとハズレ以外の内部当選役が決定される確率は、一般遊技状態用確率抽選テーブルと等しく設定されている。
図7の(3)は、RB遊技状態用確率抽選テーブルを示す。RB遊技状態用確率抽選テーブルは、遊技状態がRB遊技状態である場合に使用される。RB遊技状態用確率抽選テーブルでは、内部当選役として、チェリー、ベル、スイカ、ハズレが決定される可能性がある。各内部当選役に定められた乱数範囲及び当選確率は図示のとおりである。なお、RB遊技状態用確率抽選テーブルではBB、RB及びリプレイが設けられていないため、BB、RB及びリプレイが決定される可能性がない。
また、RB遊技状態では、他の遊技状態よりも、チェリー、ベル、スイカが決定される確率が極めて高く、ハズレが決定される確率が極めて低い。また、RB遊技状態では、最大投入枚数が1枚に設定されている。この結果、RB遊技状態では、投入枚数に対する払出枚数の割合(いわゆるペイアウト率)を高くすることができる。したがって、RB遊技状態では、遊技者が遊技価値(メダルM)を獲得する機会を増加させることができるので、他の遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技を行うことができる。
図7の(4)は、BB中一般遊技状態用確率抽選テーブルを示す。BB中一般遊技状態用確率抽選テーブルは、遊技状態がBB中一般遊技状態である場合に使用される。BB中一般遊技状態用確率抽選テーブルでは、内部当選役として、チェリー、ベル、スイカ、リプレイ、RB、ハズレが決定される可能性がある。各内部当選役に定められた乱数範囲及び当選確率は図示のとおりである。なお、BB中一般遊技状態用確率抽選テーブルではBBが設けられていないため、BBが決定される可能性がない。また、BB中一般遊技状態では、他の遊技状態よりも、リプレイ及びRBが決定される確率が高い。この結果、BB中一般遊技状態では、遊技者が再遊技を行うことができる機会を増加させるとともに、RBを連続して作動させることが可能となる。
図8を参照して、遊技状態と、内部当選役と、決定される停止テーブル群との関係について説明する。停止テーブル群は、停止テーブルの集合を示し、リール3L,3C,3Rの停止制御の際に決定されるものである。停止テーブル群は、遊技状態や内部当選役に基づいて決定される。また、停止テーブル群に基づいて、表示窓4L,4C,4R内(或いは有効ライン上)に表示させる図柄組合せが決定される。
停止テーブル群として、表示可能停止テーブル群が決定された場合は、対応する内部当選役に応じた図柄組合せを表示窓4L,4C,4R内(或いは有効ライン上)に表示させることが可能となる。例えば、リプレイ表示可能停止テーブル群が決定された場合には、リプレイに係る図柄組合せを有効ラインに沿って表示させることが可能となる。また、ハズレ表示停止テーブル群が決定された場合には、ハズレに係る図柄組合せ(即ち、BB、RB、リプレイ、ベル、スイカ、チェリー以外に係る図柄組合せ)を有効ラインに沿って表示させることが可能となる。
一般遊技状態、RB遊技状態及びBB中一般遊技状態では、決定された内部当選役に係る図柄組合せを表示させることが可能な表示可能停止テーブルが必ず決定される。
BB内部当選状態及びRB内部当選状態では、内部当選役がハズレである場合を除いて、決定された内部当選役に係る図柄組合せを表示させることが可能な表示可能停止テーブルが必ず決定される。
また、決定された内部当選役がBBであり、BB表示可能停止テーブル群が決定された場合に、BBに係る図柄組合せが表示されなかった場合には、BBが持越役として次ゲーム以降に持ち越される。BBが持ち越されることにより、遊技状態がBB内部当選状態となる。BB内部当選状態では、内部当選役がハズレである場合、持越役としてセットされたBBに対応するBB表示可能停止テーブル群が決定される。これにより、BBに係る図柄組合せを有効ラインに沿って表示させることが可能となる。
また、決定された内部当選役がRBであり、RB表示可能停止テーブル群が決定された場合に、RBに係る図柄組合せが表示されなかった場合には、RBが持越役として次ゲーム以降に持ち越される。RBが持ち越されることにより、遊技状態がRB内部当選状態となる。RB内部当選状態では、内部当選役がハズレである場合、持越役としてセットされたRBに対応するRB表示可能停止テーブル群が決定される。これにより、RBに係る図柄組合せを有効ラインに沿って表示させることが可能となる。
停止テーブル群に含まれる停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止操作位置と停止制御位置とが示されている。停止操作位置は、停止操作が行われ、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたストップスイッチ7LS,7CS,7RSがオンされた場合に、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。停止制御位置とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に表示される図柄のコードナンバーを表わす。
ここで、本実施例の遊技機1では、ストップスイッチ7LS,7CS,7RSにより信号が出力された後、190msec以内にリール3L,3C,3Rの回転を停止させる制御が行われる。即ち、いわゆる滑りコマ数が最大4コマ(即ち、0コマ〜4コマ)に設定されている。例えば、右のリール3R(図2参照)の回転中において、コードナンバー14のチェリー(図柄127)がセンターライン8cの位置に到達したとき、ストップスイッチ7RSにより信号が出力された場合、コードナンバー10のスイカ(図柄125)をセンターライン8cの位置に表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。したがって、例えば、ベル表示可能停止テーブル群が決定されると、最大4コマの範囲でベル(図柄124)を有効ライン上に表示させるように停止制御を行うことが可能となる。
ここで、前述の内部当選役、停止テーブル群、停止テーブル及び持越役などは、リール3L,3C,3Rの回転が停止した際の図柄の表示態様を決定する情報であり、これらを「当選役」と総称する。
図9〜図11及び図18に示すフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。
まず、図9、図10、及び図17を参照して、主制御回路71のメインフローチャートについて説明する。
初めに、CPU31は、ゲーム開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いて、ゲーム終了時の指定RAM領域のクリアを行う(ステップS2)。具体的には、CPU31は、前回のゲームに使用されたRAM33における書き込み可能領域のデータ消去、RAM33における書き込み可能領域への次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次回の単位遊技でのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
次に、CPU31は、メダル投入・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。まず、メダル投入チェック処理では、CPU31は、メダルセンサ10SによりメダルMの通過が検出されたか否か、BETスイッチ11S,12S,13Sがオンされたか否か、又は、リプレイ作動中フラグに基づいて前回の単位遊技でリプレイが入賞したか否かを判別し、それぞれの判別結果に基づいて、遊技価値を投入(即ち、BET)する処理を行う。具体的には、CPU31は、メダルセンサ10S、BETスイッチ11S,12S,13S又はリプレイ作動中フラグの判別結果に応じて、RAM33の所定領域にセットされた投入枚数カウンタを更新する。リプレイ作動中フラグは、リプレイの成立の有無を識別する識別情報であり、リプレイに係る図柄組合せが表示されることにより更新される(オンされる)。投入枚数カウンタは、今回の単位遊技における投入枚数を特定する数値情報である。CPU31は、リプレイ作動中フラグがオンであると判別すると、前回の単位遊技における投入枚数カウンタの値と同数の値を今回の単位遊技における投入枚数カウンタにセットする。CPU31は、メダル投入チェック処理が終了すると、メダル投入コマンドをRAM33の所定領域にセットする。メダル投入コマンドには、遊技価値(メダルM)の投入が行われたことや投入枚数などの情報が含まれている。セットされたメダル投入コマンドは、後述の定期割込処理のコマンド送信処理において、副制御回路72に送信される。また、スタートチェック処理では、CPU31は、遊技価値(メダルM)が投入されていること{例えば、投入枚数カウンタが1以上であること又は投入枚数カウンタが最大値(3枚)であること}を条件として、開始操作によりスタートスイッチ6Sがオンされたか否かを判別する処理を行う。
CPU31は、ステップS3においてスタートスイッチ6Sがオンされたと判別すると、後述の確率抽選処理などで使用する抽選用の乱数を抽出する(ステップS4)。
次に、CPU31は、遊技状態監視処理を行う(ステップS5)。この遊技状態監視処理では、CPU31は、持越役の有無や各作動中フラグのオン又はオフなどに基づいて、一般遊技状態、BB中一般遊技状態、RB遊技状態、RB内部当選状態又はBB内部当選状態のいずれかの遊技状態を、今回の単位遊技での遊技状態としてRAM33の所定領域にセットする。CPU31は、この処理においてセットした遊技状態に基づいて、内部当選役や停止テーブル群などを決定する。
次に、CPU31は、確率抽選処理を行う(ステップS6)。この確率抽選処理では、CPU31は、遊技状態に応じた確率抽選テーブル(図7参照)に基づいて、内部当選役を決定する処理を行う。また、この確率抽選処理では、CPU31は、決定した内部当選役がBB又はRBであれば、BB又はRBを持越役としてRAM33の所定領域にセットする処理を行う。BB又はRBを持越役としてセットすることにより、BB又はRBに係る図柄組合せが表示されるまでBB又はRBが持ち越される。
次に、CPU31は、停止テーブル・ライン決定処理を行う(ステップS7)。具体的には、CPU31は、遊技状態や内部当選役に基づいて停止テーブル群を決定する。また、CPU31は、選択した停止テーブル群に応じて有効ラインを決定し、決定した有効ラインに基づいて停止テーブル群から停止テーブルを決定する。ここで図18は停止テーブル・ライン決定処理のサブルーチンである。最初のステップS700では、当選役はBB又はRBかを判定する。BB又はRBと判定された場合はこの時点での持ち越し役に当選役をセットし(ステップS701)、BB又はRBと判定さない場合はこのステップS701をスキップする。こうして、ステップS702でテーブル・ライン選択処理がなされた後、リターンされる。
次に、CPU31は、スタートコマンドをRAM33の所定領域にセットする(ステップS8)。スタートコマンドには、遊技状態、内部当選役、持越役、停止テーブル群、停止テーブルなどの情報が含まれている。セットされたスタートコマンドは、後述の定期割込処理のコマンド送信処理において、副制御回路72に送信される。
次に、CPU31は、前回のリール3L,3C,3Rの回転開始から4.1秒が経過したか否かを判別する(ステップS9)。CPU31は、4.1秒が経過していないと判別したときには、ウェイト処理を行う(ステップS10)。このウェイト処理では、CPU31は、前回のリール3L,3C,3Rの回転開始から4.1秒が経過するまでの間、以降の処理を行わずに待機する処理を行う。
CPU31は、ステップS9において4.1秒が経過していると判別したとき、又は、ステップS10のウェイト処理を行ったときには、ゲーム監視用タイマをRAM33の所定領域にセットする(ステップS11)。CPU31は、セットしたゲーム監視用タイマにより、前述の4.1秒の計時を行う。また、この処理において、CPU31は、ゲーム監視用タイマとともに自動停止タイマをRAM33の所定領域にセットする。CPU31は、セットした自動停止タイマにより、ストップスイッチ7LS,7CS,7RSの出力によらずにリール3L,3C,3Rの回転を自動的に停止させるまでの時間(例えば、30秒)の計時を行う。
次に、CPU31は、全リールの回転開始を要求する(ステップS12)。例えば、CPU31は、RAM33の回転開始要求フラグをオンにするなどの処理を行う。全リールの回転開始を要求すると、定期割込処理のリール制御処理において、リール3L,3C,3Rの回転開始、加速制御及び定速制御が行われる。
次に、CPU31は、リール3L,3C,3Rの回転速度が定速回転に到達した場合に、リール停止許可コマンドをRAM33の所定領域にセットする(ステップS13)。リール停止許可コマンドは、停止操作によるストップスイッチ7LS,7CS,7RSの検出が有効になったことを示す情報などが含まれている。セットされたリール停止許可コマンドは、後述の定期割込処理のコマンド送信処理において、副制御回路72に送信される。
次に、CPU31は、遊技者によるストップボタン7L,7C,7Rの操作が行われ、いずれかのストップスイッチ7LS,7CS,7RSがオンとなったか否かを判別する(ステップS14)。CPU31は、ストップスイッチ7LS,7CS,7RSがオンされていないと判別したときには、自動停止タイマの値は0であるか否かを判別する(ステップS15)。CPU31は、自動停止タイマの値は0ではないと判別したときには、ステップS14に移り、ストップスイッチ7LS,7CS,7RSの入力待ちを行う。
CPU31は、ステップS14においてストップスイッチ7LS,7CS,7RSがオンされたと判別したとき、又は、ステップS15において自動停止タイマの値は0であると判別したときには、滑りコマ数を決定する処理を行う(ステップS16)。具体的には、CPU31は、前述のステップS7の処理で決定された停止テーブル、ストップスイッチ7LS,7CS,7RSがオンされたタイミング(即ち、停止操作位置)などに基づいて、滑りコマ数を決定する。
次に、CPU31は、滑りコマ数分、オンされたストップスイッチに対応するリールが回転することを待つ(図10のステップS17)。続いて、CPU31は、オンされたストップスイッチ7LS,7CS,7RSに対応するリール3L,3C,3Rの回転停止を要求する(ステップS18)。例えば、CPU31は、RAM33にセットされているリール回転停止要求フラグをオンにするなどの処理を行う。リールの回転停止を要求すると、定期割込処理のリール制御処理において、オンされたストップスイッチ7LS,7CS,7RSに対応するリールの減速制御及び停止制御が行われる。
次に、CPU31は、リール停止コマンドをRAM33の所定領域にセットする(ステップS19)。リール停止コマンドには、停止制御の対象となったリールの情報(即ち、停止したリールの情報)などが含まれる。セットされたリール停止コマンドは、後述の定期割込処理のコマンド送信処理において、副制御回路72に送信される。
次に、CPU31は、全てのリール3L,3C,3Rが停止したか否かを判別する(ステップS20)。CPU31は、全てのリール3L,3C,3Rが停止していないと判別したときには、図9のステップS14に移り、残りのリールに対応するストップスイッチがオンされたか否かの判別を繰り返す。
CPU31は、ステップS20において全てのリール3L,3C,3Rが停止したと判別したときには、入賞検索処理を行う(ステップS21)。この入賞検索処理では、CPU31は、判定用当選役と有効ライン上に表示された図柄組合せとに基づいて、入賞した表示役を識別するための表示役フラグをRAM33の所定領域にセットする。具体的には、CPU31は、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバーおよび表示役判定テーブルに基づいて表示役を識別し、識別した表示役が判定用当選役に含まれるか否かを判別する。
判定用当選役は、内部当選役と持越役を含んで構成されるものである。例えば、BB内部当選状態(即ち、持越役がBB)の単位遊技における確率抽選処理でベルが内部当選役と決定された場合は、その遊技における判定用当選役は、BB及びベルとなる。この場合、表示役がBB又はベルであれば、表示役が判定用当選役に含まれると判別される。また、一般遊技状態の単位遊技における確率抽選処理でスイカが内部当選役と決定された場合は、その遊技における判定用当選役は、スイカとなる。
次に、CPU31は、この入賞役は正常であるか否か、即ち、表示役に異常があるか否かを判別する(ステップS22)。具体的には、CPU31は、表示役が判定用当選役に含まれる場合は、正常と判別する。
CPU31は、ステップS22においてイリーガルヒットである(即ち、表示役に異常がある)と判別したときには、イリーガルエラーの表示を行う(ステップS23)。この場合、CPU31は、遊技を中止させ、遊技機1に設けられたリセットスイッチ(図示せず)がオンされるのを待つ。
CPU31は、ステップS22においてイリーガルヒットではない(即ち、入賞した表示役は正常である)と判別したときには、表示役コマンドをRAM33の所定領域にセットする(ステップS24)。表示役コマンドには、表示役を特定する表示役フラグの情報などが含まれる。セットされた表示役コマンドは、後述の定期割込処理のコマンド送信処理)において、副制御回路72に送信される。
次に、CPU31は、ROM32に記憶された図柄組合せテーブルに基づいて、成立した表示役に対応する入賞役がBB又はRBかを判別する(ステップS25)。CPU31は、入賞役がBB又はRBに相当する場合は、前回の持ち越し役をクリアする(ステップS26)。ここで入賞役がBB又はRBに該当しない場合は、遊技状態がBB又はRBかを判定する(ステップS27)。
ステップS27で遊技状態がBB又はRBと判定された場合はBB、RB遊技数チェック処理が行なわれてクレジットされている遊技価値などのカウントが実行される(ステップS28)。一方、ステップS27で遊技状態がBB又はRBと判定されない場合は前述したゲーム終了時の指定ラム領域クリアのステップS2にリターンされる。
すなわち、CPU31は、C/Pスイッチ14Sの出力によりクレジットモードに設定されている場合は、払出枚数に基づいてRAM33のクレジットカウンタを更新する。また、CPU31は、C/Pスイッチ14Sの出力により払出しモードに設定されている場合は、後述の図17に示す精算処理によってホッパー駆動回路41によりホッパー40の電動モータ40bを駆動制御してメダルMの払出しを行う。例えば払出枚数は0枚であると判別したとき、又は、クレジット又はメダルMの払出しを行ったときには、払出終了コマンドをRAM33の所定領域にセットする。セットされた払出終了コマンドは、後述の定期割込処理のコマンド送信処理において、副制御回路72に送信される。
こうしてステップS28におけるBB、RB遊技数チェック処理がなされ、ステップS29でBB又はRBが終了か否かをチェックして、終了の場合はステップS30のBB、RB終了時処理がなされ、ステップS2にリターンされる。なお、未終了の場合は、ステップS30をスキップしてステップS2に戻る。
なお、BB作動中フラグは、BBの作動の有無を識別する識別情報であり、BBに係る図柄組合せが表示されることにより更新される(オンされる)。また、RB作動中フラグは、RBの作動の有無を識別する識別情報であり、RBに係る図柄組合せが表示されることにより更新される(オンされる)。
こうして、CPU31は、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグのいずれもオンではないと判別したときには、RB、BB作動チェック処理を行う。このRB、BB作動チェック処理では、CPU31は、表示役がRB又はBBである場合に、各種情報(例えば、持越役など)のクリア、RAM33の各作動中フラグをオンにセットした後、図9のステップS2に移る。
すなわち、CPU31は、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグの少なくともいずれかがオンであると判別したときには、RB、BB終了チェック処理を行う。このRB、BB終了チェック処理では、CPU31は、BB遊技状態における払出枚数や、RB遊技状態における入賞回数及びRB遊技数などをチェックし、終了条件を満たしているか否かを判別する。終了条件を満たしていると判別すると、各遊技状態の終了時処理を行うことになる。
このように、CPU31は、ステップS2からステップS30の処理を単位遊技における処理として実行し、ステップS30の処理が終了すると、次回の単位遊技における処理を実行すべく、ステップS2の処理に移る。
図17を参照して、主制御回路71における定期割込処理について説明する。この定期割込処理は、主制御回路71におけるメイン処理(例えば、図9と図10)にクロックパルスに基づいて所定の間隔(例えば、1.2msec)で割り込む処理である。なお、図17はC/Pボタン14における特定の操作状態が継続していることを検知して、クレジットされている遊技価値に相当する分のメダルMを、ホッパー40に貯留されたメダルMから前記特定の操作の継続に応じた払い出しパターン(メダルMを一枚ずつ排出する順次排出パターン)で払い出す精算処理のフローチャートである。
この割り込み処理による精算処理では、まず、精算ボタンとして機能するC/Pボタン14がボタン操作され、ボタンがONされたか否かがCPU31により判別される(ステップS201)。操作されていない場合は、精算処理は終了する。一方、C/Pボタン14が押しボタン操作された場合には、次のステップS202で操作状態確認処理やクレジット枚数確認処理やが行われる。クレジット枚数確認処理では、メモリ内のクレジットカウンタの計数値がCPU31によって読み取られることにより行われる。
操作状態確認処理では、C/Pボタン14における操作状態を主制御回路71により検知して、予め記憶されたオンオフ変化のパターンと照合し、これらのパターンに対応した払い出しパターンを設定する。即ち、C/Pボタン14が押された状態が0.5秒以上継続している長押しの場合であれば、メダルMを所定速度で一枚ずつ払い出す順次払出パターンが設定される。
次に、読み取られたクレジット枚数つまり遊技価値の貯留量が0か否かが判別される(ステップS203)。この判別の結果、貯留量が0の場合は、精算処理は終了する。一方、判別の結果、遊技価値の貯留が確認された場合は、ステップS204のメダル払出処理に移行する。
メダル排出処理においては、電動モータ40bを所定速度で回転駆動させることにより、ホッパー40内に貯留されたメダルMを一枚ずつ一秒間隔で払い出して精算処理が終了する。なお、このとき、メダルMの排出タイミングに合わせて、スピーカ21L,21Rから特定のメダル払出音を鳴らすなどの演出処理を行なうことができ、音によってもメダル払出枚数を確認できるようにしてもよい。
図11〜図16に示すフローチャートを参照して、副制御回路72の制御動作について説明する。
図11を参照して、副制御回路72で行われるリセット割込処理について説明する。
第1制御マイコン81は、電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されることにより、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、プログラムROM83に記憶されたリセット割込処理を順次行うように構成されている。
初めに、第1制御マイコン81は、ワークRAM84、制御RAM87、ビデオRAM89などの初期化を行う(ステップS51)。
次に、第1制御マイコン81は、入力監視処理を行う(ステップS52)。この入力監視処理では、第1制御マイコン81は、操作部17(十字キー、選択ボタン、決定ボタンなどを含む)などからの入力があるか否かを監視する処理などを行う。例えば、第1制御マイコン81は、遊技中以外(メダルの投入中やリールの回転中やリールの回転停止後のメダル払出し中以外など)において、操作部17の入力があれば、操作部17の入力に対応する演出データ(メニュー画面など)を決定する。
次に、第1制御マイコン81は、後で図13を参照して説明するコマンド入力処理を行う(ステップS53)。このコマンド入力処理では、第1制御マイコン81は、入力した各コマンドに応じて、液晶表示装置5、LED101、ランプ102、スピーカ21L,21Rなどにより実行する演出の内容(即ち、演出データ)を決定する。
次に、第1制御マイコン81は、コマンド出力処理を行う(ステップS54)。このコマンド出力処理では、液晶表示装置5を駆動制御する画像制御IC86や、LED101、ランプ102、スピーカ21L,21Rを駆動制御する第2制御回路(mSub)72bに対して、決定した演出データなどに応じたコマンドを出力する。これにより、液晶表示装置5は、出力されたコマンドに応じた画像を表示する。また、LED101およびランプ102は、出力されたコマンドに応じた発光パターンを出力する。また、スピーカ21L,21Rは、出力されたコマンドに応じた音楽又は音声を出力する。
図12を参照して主制御回路71からのコマンド信号受信割込処理について説明する。
第1制御マイコン81は、主制御回路71から受信したコマンド信号を未処理コマンドとして、ワークRAM84の所定領域に格納する(ステップS61)。ここで、主制御回路71から受信するコマンド信号として、メダル投入コマンド、スタートコマンド、リール停止コマンドなどのコマンド信号を受信する。
図13を参照して、コマンド入力処理について説明する。
初めに、第1制御マイコン81は、ワークRAM84の所定領域に未処理コマンドはあるか否かを判別する(ステップS71)。第1制御マイコン81は、未処理コマンドはないと判別したときには、コマンド入力処理を終了する。
第1制御マイコン81は、未処理コマンドはあると判別したときには、未処理コマンドに対応する処理を実行する(ステップS72)。未処理コマンドに対応する処理としては、例えば、後で図14を参照して説明するメダル投入処理、後で図15を参照して説明する遊技開始処理、後で図16を参照して説明するリール停止処理、図17を参照して説明する精算処理などを実行する。
次に、第1制御マイコン81は、ワークRAM84に格納された未処理コマンドを処理済みに設定する(ステップS73)。この処理が終了するとコマンド入力処理を終了する。
図14を参照して、メダル投入処理について説明する。
メダル投入処理は、主制御回路71からメダル投入コマンドを受信したことに基づいて実行する処理である。
初めに、第1制御マイコン81は、演出決定処理を行う(ステップS81)。この演出決定処理では、所定の範囲から抽出した乱数と演出決定テーブル(図示せず)に基づいてメダル投入時、スタートレバー6の操作時及び各ストップボタン7L,7C,7Rの操作時に行う演出を決定する。演出決定テーブルには、後述の特定演出や通常演出を含む複数種類の演出情報が格納されており、抽出した乱数値に基づいて1つの演出情報が決定される。
次に、第1制御マイコン81は、ステップS81の演出決定処理により決定された演出は特定演出であるか否かを判別する(ステップS82)。第1制御マイコン81は、決定された演出は特定演出であると判別したときには、ワークRAM84の所定領域にセットされた特定演出フラグをオンにする(ステップS83)。こうしてステップS84においては、特定演出フラグに応じて、特定演出データ又は通常演出データの投入が決定される。特定演出データ(投入)が決定されると、前述のコマンド出力処理(図11のステップS54)において、効果音がスピーカ21L,21Rから出力され、雷光などを表す発光パターンがLED101及びランプ102から出力される{後述の特定演出データ(レバー)、(左停止)、(中停止)及び(右停止)も同様}。
図15を参照して、遊技開始処理について説明する。
遊技開始処理は、主制御回路71からスタートコマンドを受信したことに基づいて実行する処理である。スタートコマンドは、スタートレバー6の操作によりスタートスイッチ6Sがオンされると出力される。
初めに、第1制御マイコン81は、スタートコマンドから遊技状態や内部当選役などの各種情報を抽出し(ステップS91)、ワークRAM84に格納する。
次に、第1制御マイコン81は、特定演出フラグに応じて、特定演出データ(レバー)又は通常演出データ(レバー)を決定する(ステップS92)。第1制御マイコン81は、特定演出フラグがオンであれば特定演出データ(レバー)を決定し、特定演出フラグがオフであれば通常演出データ(レバー)を決定する。これにより、前述のコマンド出力処理(図11のステップS54)において、決定した演出データ(レバー)に対応する演出画像、効果音、光が出力される。
図16を参照して、リール停止処理について説明する。
リール停止処理は、主制御回路71からリール停止コマンドを受信したことに基づいて実行する処理である。リール停止コマンドは、各ストップボタン7L,7C,7Rの操作により各ストップスイッチ7LS,7CS,7RSがオンされると出力される。
初めに、第1制御マイコン81は、リール停止コマンドからオンされたストップスイッチ7LS,7CS,7RSを識別する情報を抽出する(ステップS101)。また、第1制御マイコン81は、抽出した情報に基づいてストップスイッチ識別子をワークRAM84に格納する。
次に、第1制御マイコン81は、ワークRAM84に格納されたストップスイッチ識別子に基づいて、オンされたストップスイッチは左のストップスイッチ7LSであるか否かを判別する(ステップS102)。第1制御マイコン81は、左のストップスイッチ7LSであると判別したときには、特定演出フラグに応じて、特定演出データ(左停止)又は通常演出データ(左停止)を決定する(ステップS103)。第1制御マイコン81は、特定演出フラグがオンであれば特定演出データ(左停止)を決定し、特定演出フラグがオフであれば通常演出データ(左停止)を決定する。これにより、前述のコマンド出力処理(図11のステップS54)において、決定した演出データ(左停止)に対応する演出画像、効果音、光が出力される。
第1制御マイコン81は、ステップS102において、左のストップスイッチ7LSではないと判別したときには、オンされたストップスイッチは中央のストップスイッチ7CSであるか否かを判別する(ステップS104)。第1制御マイコン81は、中央のストップスイッチ7CSであると判別したときには、特定演出フラグに応じて、特定演出データ(中停止)又は通常演出データ(中停止)を決定する(ステップS105)。第1制御マイコン81は、特定演出フラグがオンであれば特定演出データ(中停止)を決定し、特定演出フラグがオフであれば通常演出データ(中停止)を決定する。これにより、前述のコマンド出力処理(図11のステップS54)において、決定した演出データ(中停止)に対応する演出画像、効果音、光が出力される。
第1制御マイコン81は、ステップS104において、中央のストップスイッチ7LSではないと判別したときには、特定演出フラグに応じて、特定演出データ(右停止)又は通常演出データ(右停止)を決定する(ステップS106)。第1制御マイコン81は、特定演出フラグがオンであれば特定演出データ(右停止)を決定し、特定演出フラグがオフであれば通常演出データ(右停止)を決定する。これにより、前述のコマンド出力処理(図11のステップS54)において、決定した演出データ(右停止)に対応する演出画像、効果音、光が出力される。
次に、ステップS103、ステップS105又はステップS106において、オンされたストップスイッチ7LS,7CS,7RSに対応する演出データを決定したときには、ストップスイッチ7LS,7CS,7RSに対応する特定演出フラグをオフにする(ステップS107)。ストップスイッチ7LS,7CS,7RSに対応する特定演出フラグがオフされると、前述のコマンド出力処理(図11のステップS54)において、ストップスイッチ7LS,7CS,7RSに対応する特定演出フラグがオフである旨のコマンドが第2制御回路72bに送信され、第2制御マイコン91により停止を指令する信号が出力される。
以上の実施例によると、以下の各構成を備える遊技機が実現される。すなわち、本実施形態の遊技機1は、複数の図柄を表示する図柄表示手段(例えば、リール3L,3C,3R、表示窓4L,4C,4R)と、遊技価値が投入されたこと(クレジットからの投入や実際のメダルMの投入)を条件に、開始操作に基づいて単位遊技の開始を指令する信号を出力する開始信号出力手段(例えば、スタートスイッチ6S)と、投入された遊技価値と前記開始信号出力手段により出力された信号とに基づいて当選役を決定する当選役決定手段(主制御回路71による確率抽選処理)と、前記開始信号出力手段により出力された信号に基づいて前記図柄表示手段により表示される図柄の変動を行う図柄変動手段(CPU31、ステッピングモータ49L,49C,49R)と、停止操作に基づいて前記図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止を指令する信号を出力する停止信号出力手段(ストップスイッチ7LS,7CS,7RS)と、前記当選役決定手段により決定された当選役と前記停止信号出力手段により出力された信号とに基づいて前記図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御回路71、図10のステップS15の滑りコマ数を決定する処理、図8のステップS16の滑りコマ数分リールが回転するのを待つ処理と、投入された遊技価値と前記図柄表示手段により表示される図柄の組合せとに基づいて、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段(CPU31,RAM33)と、前記遊技価値を遊技機内に貯留する遊技価値貯留手段と(CPU31,RAM33)、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値を遊技者へ払い出すための返却指示を与える遊技価値返却操作手段(C/Pボタン14)と、前記遊技価値に相当する遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段(電動モータ40b、ホッパー駆動回路41)と、を備え、前記遊技媒体払出手段は、前記遊技価値返却操作手段による特定の操作が継続している間だけ、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値に相当する遊技媒体を所定の払出パターンで払い出す遊技機である。
また、上記遊技機において、前記遊技価値返却操作手段による特定の操作を、当該遊技価値返却操作手段を継続して押し続ける操作としたことを特徴とする遊技機が実現される。
上記遊技機によれば、クレジットされた遊技価値に相当するメダルMを遊技者へ返却するためのC/Pボタン14における特定の操作を検知して、当該特定の操作が継続している間だけ前記メダルMを所定の払出パターンで払い出すことができるので(当然ながら、C/Pボタン14を押すのを止めればメダルMの払い出しは止まる。)、メダルMの払い出しを受けたいと願う遊技者は、特定の操作を行うことで確実にメダルMの払い出しを受けることができる。そして、単にC/Pボタン14を誤操作した場合でも、クレジットされた遊技価値全てに相当するメダルMが一括して払い出されるようなことがないので、再度メダルMをクレジットするような煩わしさがない。
また、前記所定の払出パターンを、前記遊技媒体を一枚ずつ排出する順次排出パターンとしたことを特徴とする遊技機が実現される。
上記遊技機によれば、遊技者は、排出されるメダルMの数を確認しながら所望する数のメダルMを手にすることができ、これを例えば遊技ホール内においてタバコや飲料水などの交換用に用いることができる。
なお、C/Pボタン14を長押しすると、所望枚数のメダルMを払い出すことができ、普通に押すと全ての貯留枚数が払い出されるようなメダルMの払い出しパターンを設定しても良い。
また、例えば、ストップボタン7L,7C,7RのいずれかとC/Pボタン14を同時に押すことにより、ホッパー40の電動モータ40bを作動させたり、メダル排出口のシャッター部分を開放したりして、両方のボタンが押されている問だけメダルMが払い出されるようにして、C/Pボタン14以外の他の操作部の動作と関連させるようにすることもできる。
ところで、遊技機1としては、表示窓を透明液晶パネルなどに設けて、この透明液晶を介して背後のリール3L,3C,3Rを透視できるようにした遊技機にも適用できる。
この場合、前記液晶表示パネルをライン表示手段として機能させることもでき、有効ラインを示す実際のラインを透明液晶パネル上に表示することができる。
本発明の実施の形態及び実施例に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明は実施の形態及び実施例に記載されたものに限定されるものではない。例えば、前記遊技機1を構成する、図柄表示手段、開始信号出力手段、当選役決定手段、図柄変動手段、停止信号出力手段、停止制御手段、遊技価値付与手段、遊技価値貯留手段、遊技価値返却操作手段、遊技媒体払出手段の各構成については前述した実施例の各要素に限らず任意に変更可能である。
1 遊技機
1a キャビネット
1b 前面扉
3L,3C,3R リール
4L,4C,4R 表示窓
6S スタートスイッチ
7LS,7CS,7RS ストップスイッチ
11S,12S,13S BETスイッチ
15 メダル払出口
16 メダル受け部
22S メダルセンサ
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
40 ホッパー(遊技媒体貯留手段)
40a ガイド体
40b 路切替装置
40c メダル供給円盤
40d 電動モータ
40e 開口部
40f メダル保持部
1a キャビネット
1b 前面扉
3L,3C,3R リール
4L,4C,4R 表示窓
6S スタートスイッチ
7LS,7CS,7RS ストップスイッチ
11S,12S,13S BETスイッチ
15 メダル払出口
16 メダル受け部
22S メダルセンサ
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
40 ホッパー(遊技媒体貯留手段)
40a ガイド体
40b 路切替装置
40c メダル供給円盤
40d 電動モータ
40e 開口部
40f メダル保持部
Claims (3)
- 複数の図柄を表示する図柄表示手段と、
遊技価値が投入されたことを条件に、開始操作に基づいて単位遊技の開始を指令する信号を出力する開始信号出力手段と、
投入された遊技価値と前記開始信号出力手段により出力された信号とに基づいて当選役を決定する当選役決定手段と、
前記開始信号出力手段により出力された信号に基づいて前記図柄表示手段により表示される図柄の変動を行う図柄変動手段と、
停止操作に基づいて前記図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止を指令する信号を出力する停止信号出力手段と、
前記当選役決定手段により決定された当選役と前記停止信号出力手段により出力された信号とに基づいて前記図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段と、
投入された遊技価値と前記図柄表示手段により表示される図柄の組合せとに基づいて、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
前記遊技価値を遊技機内に貯留する遊技価値貯留手段と、
前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値を遊技者へ払い出すための返却指示を与える遊技価値返却操作手段と、
前記遊技価値に相当する遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段と、
を備え、
前記遊技媒体払出手段は、前記遊技価値返却操作手段による特定の操作が継続している間だけ、前記遊技価値貯留手段に貯留された遊技価値に相当する遊技媒体を所定の払出パターンで払い出すことを特徴とする遊技機。 - 前記特定の操作を、前記遊技価値返却操作手段を継続して押し続ける操作としたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記所定の払出パターンを、前記遊技媒体を一枚ずつ排出する順次排出パターンとしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004361645A JP2006167036A (ja) | 2004-12-14 | 2004-12-14 | 遊技機 |
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JP2004361645A JP2006167036A (ja) | 2004-12-14 | 2004-12-14 | 遊技機 |
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ID=36668381
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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