JP2006162083A - 空調換気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型化が図られ、メンテナンスを容易に行うことが可能な空調換気装置を提供する。
【解決手段】 空調換気装置1は、室内の壁面に取り付けられる本体ケース2と、本体ケース2から後方に延びて壁Wを貫通する貫通孔Hに挿入される筒状部3とを備える。筒状部3内には、仕切り板11を隔てて隣接する給気通風路6及び排気通風路7と、室内側に流通する気流を給気通風路6に発生する第1送風ユニット12と、室外側に流通する気流を排気通風路7に発生する第2送風ユニット13とが備えられた送風部10が収められる。筒状部3が壁Wの貫通孔Hに挿入されるとともに本体ケース2のみが室内に取り付けられるので、空調換気装置1の小型化を図ることができる。送風部10は仕切り板11とともに移動可能であるので、筒状部3に対して容易に出し入れすることが可能である。
【選択図】 図2
【解決手段】 空調換気装置1は、室内の壁面に取り付けられる本体ケース2と、本体ケース2から後方に延びて壁Wを貫通する貫通孔Hに挿入される筒状部3とを備える。筒状部3内には、仕切り板11を隔てて隣接する給気通風路6及び排気通風路7と、室内側に流通する気流を給気通風路6に発生する第1送風ユニット12と、室外側に流通する気流を排気通風路7に発生する第2送風ユニット13とが備えられた送風部10が収められる。筒状部3が壁Wの貫通孔Hに挿入されるとともに本体ケース2のみが室内に取り付けられるので、空調換気装置1の小型化を図ることができる。送風部10は仕切り板11とともに移動可能であるので、筒状部3に対して容易に出し入れすることが可能である。
【選択図】 図2
Description
本発明は、室内の空気と室外の空気との間で熱交換して、室内の空気を換気する空調換気装置に関する。
従来の空調換気装置については、その一例を特許文献1に見ることができる。特許文献1に記載の同時吸排形換気扇(空調換気装置)は、室内の壁面に取り付けられるケーシング(本体ケース)と、このケーシングから後方に延びて壁に設けられた貫通孔に挿入される吸・排気ダクトとを備えている。ケーシング内には、隣接する通路が直交する直交形の熱交換器と、吸気ファン及び排気ファンを有する送風部とを備えている。ケーシング及び吸・排気ダクト内には、吸気ファンにより空気が流通する吸気通路と、排気ファンにより空気が流通する排気通路とが、隔壁を介して併設されている。熱交換器の一方の通路は吸気通路に、他方の通路は排気通路に連通している。
上記同時吸排形換気扇(空調換気装置)の運転を開始すると、吸気ファン及び排気ファンが駆動される。吸気ファンの駆動により、室外の空気が吸気通路に取り込まれて熱交換器の一方の通路を流通する。排気ファンの駆動により、室内の空気が熱交換器の他方の通路を流通する。この時、熱交換器により、室内から取り込まれた空気と室外から取り込まれた空気との間で熱交換される。室内の空気の熱を受け取った室外の空気は室内に放出され、室外の空気に熱を与えた室内の空気は排気通路を流通して室外に排気される。このようにして、室内から排出される熱量を抑制しつつ室内の換気を行うことができる。
特許文献1に記載の同時吸排形換気扇は、室内に取り付けられるケーシング(本体ケース)内に熱交換器及び送風部が設けられるため、ケーシングが大型化して室内の美観を損ねるともに、家具や他の室内設備等を配置する上で邪魔になる可能性がある。また、吸気ファン及び排気ファンが室内に配置されることになるので、室内の騒音が大きくなる。このような問題を解決すべく、熱交換器及び送風部を壁内に配置した空調換気装置が提案され、その一例を特許文献2に見ることができる。
特許文献2に記載の熱交換形換気扇(空調換気装置)は、壁に設けられた貫通孔に挿入される円筒状の枠体(筒状部)を備え、この円筒状の枠体内の室外側に送風部が、室内側に熱交換器が配置されている。室内には、給排気用の開口を備えて枠体の室内側開口を覆う奥行きの狭い化粧カバーが設けられている。円筒状の枠体内には内筒が備えられ、この内筒を隔てて内側に給気通風路が、外側に排気通風路が設けられている。送風部には、円筒状の枠体及び内筒の軸線にその軸線を一致させる形で発動機(駆動モータ)が配置されている。発動機の回転軸には、その内周側に給気ファンが、外周側に排気ファンが取り付けられている。給気ファンと排気ファンとの間には、内筒の後端と同径の仕切り筒が内筒の後端に近接して設けられている。これらの給気ファン、排気ファン、及び仕切り筒は、一体として構成されている。
上記熱交換形換気扇(空調換気装置)の運転を開始すると、給気ファン、排気ファン、及び仕切り筒が一体回転し、仕切り筒及び内筒の内側に室外から室内に向かう気流が発生するとともに、仕切り筒及び内筒の外側に室内から室外に向かう気流が発生する。そして、室内に取り込まれる空気と室外に排出される空気との間で熱交換され、室内の空気の換気が行われる。
したがって、室内には奥行きの狭い化粧カバーが設けられるだけであるために室内の美観が向上するとともに、送風部を室内から離して配置することで騒音を低減できるようになっている。
実公平6−3323号公報(第2−3頁、第1図)
特開平7−158922号公報(第2−6頁、第1図)
しかしながら、上記特許文献2に記載された熱交換形換気扇(空調換気装置)によると、円筒状の枠体内に固定される内筒の後方に、給気ファン、排気ファン、及び仕切り筒が駆動モータと一体に設けられているので、給気ファン、排気ファン、及び駆動モータの清掃や修理等のメンテナンスができない問題があった。また、給気通風路と排気通風路とが円筒状の枠体の内周側と外周側に設けられるため枠体の外径が大きくなり、熱交換形換気扇が大型になる問題もあった。
本発明は、小型化が図られ、メンテナンスを容易に行うことが可能な空調換気装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明では空調換気装置を次のように構成する。
(1)室内の壁面に取り付けられる本体ケースと、この本体ケースから後方に延びて壁の室内側と室外側とを貫通する貫通孔に挿入される筒状部と、この筒状部内を仕切る仕切り板を隔てて筒状部内に隣接して設けられる給気通風路及び排気通風路と、この給気通風路に設けられ、吸込み側が前記筒状部の外周側を向いた第1シロッコファン及びこの第1シロッコファンを駆動する第1駆動モータと、前記排気通風路に設けられ、吸込み側が前記筒状部の外周側を向いた第2シロッコファン及びこの第2シロッコファンを駆動する第2駆動モータと、前記本体ケース内に設けられ、給気通風路を流通する空気と排気通風路を流通する空気との間で熱交換を行う熱交換部とを備えることとした。
この構成によると、給気用の第1シロッコファンと排気用の第2シロッコファンとが収められた筒状部が壁に設けられた貫通孔に挿入され、本体ケースのみが室内に取り付けられる。第1シロッコファンを駆動すると、室外の空気が回転軸方向から吸い込まれて周方向に送り出され、給気通風路に気流が発生する。第2シロッコファンを駆動すると、室内の空気が回転軸方向から吸い込まれて周方向に送り出され、排気通風路に気流が発生する。これにより、室内の空気は熱交換部に取り込まれて排気通風路を通して室外に排気され、室外の空気は給気通風路を通して熱交換部に取り込まれて室内に送り込まれる。熱交換部では、それぞれの空気が熱交換し、室内から排気される空気の熱が室内に送り込まれる空気に伝達される。その結果、室内から排出される熱量を抑制して室内の換気を行うことができる。
(2)前記構成の空調換気装置において、前記第1シロッコファン及び第1駆動モータは前記筒状部内の室外側に、前記第2シロッコファン及び第2駆動モータは筒状部内の室内側に設けられることとした。
この構成によると、給気用の第1シロッコファンは新鮮な空気が流通する室外に近い位置に配置され、排気用の第2シロッコファンは換気を必要とする室内に近い位置に配置されることになる。
(3)前記構成の空調換気装置において、前記仕切り板の両面にそれぞれ前記第1シロッコファン及び第1駆動モータと前記第2シロッコファン及び第2駆動モータとを取り付けて送風部を構成し、この送風部は、仕切り板とともに移動可能であることとした。
この構成によると、仕切り板と、第1シロッコファン及び第1駆動モータと、第2シロッコファン及び第2駆動モータとで構成される送風部を、筒状部に対してスライドして出し入れすることができる。
(4)前記構成の空調換気装置において、前記仕切り板に嵌合して仕切り板を案内する案内溝を、前記筒状部の内壁に設けることとした。
この構成によると、案内溝の案内により仕切り板がスライド移動する。また、送風部は、筒状部の周方向に位置がずれることがない。
(5)前記構成の空調換気装置において、前記熱交換部から室内に送り込まれる空気中にイオンを発生するイオン発生装置を設けることとした。
この構成によると、イオン発生装置により発生したイオンが、熱交換された室外の空気とともに室内に送り出される。
(6)前記構成のイオン発生装置を設けた空調換気装置において、前記イオン発生装置は、前記本体ケースに取り付けられることとした。
この構成によると、本体ケースが室内の壁面に取り付けられ、本体ケースに取り付けられたイオン発生装置により発生したイオンが、熱交換部を流通した空気に含まれることになる。
(7)前記構成のイオン発生装置を設けた空調換気装置において、前記イオン発生装置は、マイナスイオンを発生するモード、或いはマイナスイオン及びプラスイオンを発生するモードを有することとした。
この構成によると、室内にマイナスイオンのみを送り出して、リラクゼーションの作用を生み出すことができる。また、室内にマイナスイオンとプラスイオンとを同時に送り出して、室内の浮遊菌や臭い成分を取り囲んで破壊することができる。
(1)本発明によると、給気用の第1シロッコファンと排気用の第2シロッコファンとが収められた筒状部が壁に設けられた貫通孔に挿入されるとともに、本体ケースのみが室内に取り付けられるので、空調換気装置の小型化を図ることができる。そして、筒状部内に、給気用及び排気用として、筒状部の径方向に厚みの薄い第1及び第2シロッコファンが併設されるので、筒状部の小型化を図ることができ、ひいては空調換気装置を一層コンパクトにすることが可能である。また、第1及び第2シロッコファンを、それらの吸込み側が筒状部の外周側を向くように配置したので、筒状部内の狭い空間に2個のファンを配置できるとともに、空気が流通するスペースも確保することができる。これにより、空間利用効率が向上して筒状部の小型化が高められる。さらに、筒状部内に、第1及び第2シロッコファンを駆動する第1及び第2駆動モータを設けたので、給排気に係る多様な制御を行うことが可能である。
(2)また本発明によると、第1シロッコファン及び第1駆動モータを筒状部内の室外側に、第2シロッコファン及び第2駆動モータを筒状部内の室内側に設けたので、新鮮な空気を室内に送り込み易くなるとともに、換気が必要な空気を室外に排出し易くなり、換気効率が向上する。
(3)また本発明によると、仕切り板の両面にそれぞれ第1シロッコファン及び第1駆動モータと第2シロッコファン及び第2駆動モータとを取り付けた送風部は、仕切り板とともに移動可能であるので、筒状部に対して容易に出し入れすることが可能である。これにより、空調換気装置のメンテナンス性が向上する。
(4)また本発明によると、仕切り板を案内する案内溝を筒状部の内壁に設けたので、送風部を案内溝に沿って容易に移動させることができる。また、仕切り板が案内溝に嵌合することにより、送風部が筒状部の周方向に対して位置決めされるので、熱交換部に対して給気通風路及び排気通風路が周方向にずれてしまうことがない。したがって、空調換気装置内に、給気通風路及び排気通風路を確実に設けることが可能となる。
(5)また本発明によると、イオン発生装置により発生したイオンが、熱交換された室外の空気とともに室内に送り出されるので、室内全体にイオンを行き渡らせることができ、快適な居住空間を迅速に得ることが可能となる。
(6)また本発明によると、イオン発生装置を本体ケースに取り付けたので、熱交換部や送風部を出し入れする時に、これらがイオン発生装置に衝突することがない。したがって、イオン発生装置の破損を防止することが可能となる。
(7)また本発明によると、イオン発生装置は、室内にマイナスイオンを送り出したり、或いはマイナスイオン及びプラスイオンを送り出したりするので、リラクゼーション効果や殺菌効果、臭い除去により、居住空間の快適さをさらに向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図9に基づき説明する。
最初に、本発明の実施形態に係る空調換気装置について、図1〜図3を用いてその構造の概略を説明する。図1は空調換気装置の垂直断面側面図、図2は空調換気装置の水平断面上面図である。図3は空調換気装置の筒状部の背面図である。なお、図1及び図2において、左方が室内側、右方が室外側である。また、図3では、本体ケースの描画を省略している。
図1及び図2に示すように、空調換気装置1は、室内の壁面に取り付けられた本体ケース2と、この本体ケース2から後方に延びて壁Wの室内側と室外側とを貫通する貫通孔Hに挿入された筒状部3とを備えている。本体ケース2と筒状部3とは、一体として構成されている。
本体ケース2は、室内側正面が開口した箱で構成され、その正面には室内カバー4が嵌合されて取り付けられている。室内の壁面に密着する、本体ケース2の背面中央部には、筒状部3と同径の円形の孔が設けられ、ここから室外側に筒状部3が続いている。筒状部3は、断面円形の筒状をなし、その室外側の端部には円形の室外カバー5が嵌合されて取り付けられている。
筒状部3の内部には、図3に示すように、筒状部3内を左右に二分して仕切る仕切り板11が備えられている。室外カバー5の内側には、仕切り板11と同じ面内に配置された仕切り部5aが、筒状部3に向かって突出するように設けられている。室外カバー5を筒状部3に取り付けると、室外カバー5の仕切り部5aと筒状部3の仕切り板11とが略面一になる。これにより、筒状部3内には、給気通風路6と排気通風路7とが、仕切り板11を隔てて左右に隣接して設けられる。
給気通風路6には、図2に示すように、第1シロッコファンと第1シロッコファンを駆動する第1駆動モータ(ともに図示せず)とにより構成される第1送風ユニット12が設けられている。第1送風ユニット12は、吸込み口12aが筒状部3の外周側を向き、吹出し口12bが筒状部3の軸線方向室内側を向くように仕切り板11に取り付けられている。また、第1送風ユニット12は、筒状部3内の室外側に設けられている。第1送風ユニット12の吹出し口12b側には、ラッパ形状のオリフィス6aが仕切り板11と一体にして設けられている。オリフィス6aは、第1送風ユニット12から室内側に送り出される空気が第1送風ユニット12に戻って吸引されることによる送風効率低下を防止するとともに、室内側に送り出される空気の剥離を防ぎ送風性能を向上させる。このような構成の給気通風路6において、第1送風ユニット12を駆動させると、図2において矢印Aに示すような室外から室内へと向かう気流が発生する。
排気通風路7には、図2に示すように、第2シロッコファンと第2シロッコファンを駆動する第2駆動モータ(ともに図示せず)とにより構成される第2送風ユニット13が設けられている。第2送風ユニット13は、吸込み口13aが筒状部3の外周側を向き、吹出し口13bが筒状部3の軸線方向室外側を向くように仕切り板11に取り付けられている。また、第2送風ユニット13は、筒状部3内の室内側に設けられている。第2送風ユニット13の吹出し口13b側には、ラッパ形状のオリフィス7aが仕切り板11と一体にして設けられている。オリフィス7aは、第2送風ユニット13から室外側に送り出される空気が第2送風ユニット13に戻って吸引されることによる送風効率低下を防止するとともに、室外側に送り出される空気の剥離を防ぎ送風性能を向上させる。このような構成の排気通風路7において、第2送風ユニット13を駆動させると、図2において矢印Bに示すような室内から室外へと向かう気流が発生する。
上記のように、仕切り板11の両面にそれぞれ第1送風ユニット12及び第2送風ユニット13を取り付けることにより、これらが一体となった送風部10が構成される。送風部10は、室内カバー4と後述する熱交換器21とを取り外すことにより、筒状部3に対して室内側から出し入れできるようになっている。
送風部10のすぐ室内側であって、本体ケース2の内部には、熱交換部20が備えられている。熱交換部20には、給気通風路6を流通する空気を室内へと導く空気通路と、室内の空気を排気通風路7へと導く空気通路(ともに図示せず)とが形成された熱交換器21が取り付けられている。給気通風路6を流通する空気は、室外側流入口21aから熱交換器21に流入し、室内側流出口21bから室内に放出される。室内の空気は、室内側流入口21cから熱交換器21に流入し、室外側流出口21dから排気通風路7へと導かれる。この熱交換器21により、給気通風路6を流通する空気と排気通風路7を流通する空気との間で熱交換される。熱交換器21は、室内カバー4を取り外すことにより室内側から取り出すことができる。
続いて、空調換気装置1の詳細な構造について、図4〜図9を用いて説明する。図4は仕切り板と筒状部との嵌合箇所を示す部分拡大正面図である。図5は熱交換器が収められた本体ケースの正面図である。図6はイオン発生装置の斜視図である。図7は室内カバーの正面図、図8は室内カバーの側面図である。図9は室外カバーの垂直断面正面図である。
図4に示すように、筒状部3の内壁には、筒状部3内を左右に二分する仕切り板11に対応する箇所に、案内溝30が設けられている。案内溝30は、筒状部3の内壁に設けられ、筒状部3の軸線方向に延びる2本の突条31、32の間に形設されている。2本の突条31、32は、仕切り板11を受け入れる間隔で並べて設けられている。一方の突条32の近傍には、もう1本の突条33が筒状部3の内壁に設けられている。これら2本の突条32、33の間には、収納溝34が形設されている。この収納溝34には、第1送風ユニット12及び第2送風ユニット13の電気配線14が収納されている。
図4に示す案内溝30は、筒状部3の内壁の上下に1箇所ずつ設けられている。これらに仕切り板11の上下の端部が嵌合する。このようにして、仕切り板11が案内溝30に案内されることにより、送風部10を前後にスライド移動させることができる。
図5に示すように、室内カバー4を取り外した本体ケース2には、熱交換部20の熱交換器21が収められている。この本体ケース2内において、熱交換器21の室内側流出口21b近傍には、イオン発生装置40が取り付けられている。イオン発生装置40は、空調換気装置1に対して出し入れされる熱交換部20や送風部10とは独立して本体ケース2に取り付けられている。
図6に示すイオン発生装置40は、電極41を備えている。電極41に高圧の交流電圧が印加されると、プラズマ放電により空気中の水素分子が電離して水素イオン(H+)が生成される。溶媒和エネルギーにより空気中の水分子が水素イオンとクラスタリングして正イオンH+(H2O)mが形成されている。また、プラズマ放電により空気中の酸素分子または水分子が電離して酸素イオン(O2 -)が生成される。溶媒和エネルギーにより空気中の水分子が酸素イオンとクラスタリングして負イオンO2 -(H2O)nが形成されている。熱交換器21の室内側流出口21bから流出する空気は、イオン発生装置40の方向に導かれる。これにより、室内に放出される空気にイオンを含ませることができる。
なお、イオン発生装置40は、マイナスイオンを発生するモードと、プラスイオン及びマイナスイオンを発生するモードとを有し、ユーザにより選択できるようになっている。
居住空間に送り出された正負イオンは空気中に浮遊している浮遊細菌を取り囲む。正負のイオンは、浮遊細菌の表面で式(1)〜(3)に示すように化学反応して活性種である過酸化水素(H2O2)または水酸基ラジカル(・OH)を生成する。ここで、式(1)〜(3)において、m、m’、n、n’は整数である。これにより、活性種の分解作用によって浮遊細菌が破壊して殺菌される。
H+(H2O)m+O2−(H2O)n→・OH+1/2O2+(m+n)H2O ・・・(1)
H+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n’
→ 2・OH+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(2)
H+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n’
→ H2O2+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(3)
H+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n’
→ 2・OH+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(2)
H+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n’
→ H2O2+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(3)
図7及び図8に示すように、室内カバー4は、背面が開口した箱で構成され、図5に示す本体カバー2に室内側から嵌合する。正面から見た室内カバー4の中央部には遮蔽部4aが、左右の端部には流出口4b及び流入口4cが設けられている。流出口4b及び流入口4cは、室内カバー4の側面まで延びて形成されている。これにより、熱交換器21の室内側流出口21bから流出する空気は、流出口4bから小さい圧力損失で室内に放出される。同様に、室内から流入口4cに流入する空気は、小さい圧力損失で熱交換器21の室内側流入口21cに流入する。
また、遮蔽部4aにより、給気と排気のショートサーキットを低減することができる。遮蔽部4aの幅を熱交換器21の幅の1/2以上にするとショートサーキットを殆ど防止することができる。なお、室内カバー4の背面側に熱交換器21の室内側流出口21bと室内側流入口21cとを仕切る隔壁を設けるとより望ましい。そして、熱交換器21の先端が室内カバー4の背面に緩衝材等を介して当接するように配置してもよい。
図9に示すように、室外カバー5は、正面が開口した断面円形の箱で構成され、筒状部3に室外側から嵌合する(図1及び図2参照)。室外カバー5の曲面部の後部下方には、給気口5b及び排気口5cの2個の開口が左右に分かれて形成されている。これにより、雨の侵入を防止することができる。また、給気口5bと排気口5cとの間には仕切り部5aが形成され、給気と排気のショートサーキットを低減することができる。
図1及び図2に示す上記構成の空調換気装置1の運転を開始すると、送風部10の、第1、第2駆動モータにより第1、第2シロッコファンが回転し、第1送風ユニット12及び第2送風ユニット13が駆動される。
第1送風ユニット12の駆動により、室外の空気は、室外カバー5の給気口5bから給気通風路6に取り込まれる。給気通風路6を流通する空気は、第1送風ユニット12の吸込み口12aから吸い込まれ、吹出し口12bから送り出されて、室外側流入口21aから熱交換器21に流入する。第2送風ユニット13の駆動により、室内の空気は、室内カバー4の流入口4cを通り、室内側流入口21cから熱交換器21に流入する。そして、熱交換器21内では、室内から流入した空気と室外から流入した空気との間で、熱及び湿度が全熱交換される。
給気通風路6を流通して熱交換器21に流入した室外の空気は、熱交換後、室内側流出口21bから流出し、イオン発生装置40で発生したイオンを含んで室内カバー4の流出口4bから室内に放出される。室内から熱交換器21に流入した空気は、熱交換後、室外側流出口21dから流出して排気通風路7に送り込まれる。排気通風路7を流通する空気は、第2送風ユニット13の吸込み口13aから吸い込まれ、吹出し口13bから送り出されて、室外カバー5の排気口5cから室外に排気される。
このようにして、本実施形態によると、送風部10が収められた筒状部3が壁Wに設けられた貫通孔に挿入されるとともに、本体ケース2のみが室内に取り付けられるので、空調換気装置1の小型化を図ることができる。そして、筒状部3内に、筒状部3の径方向に厚みの薄い第1及び第2シロッコファンが併設されるので、筒状部3の小型化を図ることができ、ひいては空調換気装置1を一層コンパクトにすることが可能である。また、第1及び第2シロッコファンを、それらの吸込み側が筒状部3の外周側を向くように配置したので、筒状部3内の狭い空間に2個のファンを配置できるとともに、空気が流通するスペースも確保することができる。これにより、空間利用効率が向上して筒状部3の小型化が高められる。
また、第1シロッコファン及び第1駆動モータを備えた第1送風ユニット12を筒状部3内の室外側に、第2シロッコファン及び第2駆動モータを備えた第2送風ユニット13を筒状部3内の室内側に設けたので、新鮮な空気を室内に送り込み易くなるとともに、換気が必要な空気を室外に排出し易くなり、換気効率が向上する。
そして、仕切り板11の両面にそれぞれ第1送風ユニット12と第2送風ユニット13とを取り付けた送風部10は、仕切り板11とともに移動可能であるので、筒状部3に対して容易に出し入れすることが可能である。これにより、空調換気装置1のメンテナンス性が向上する。
また、仕切り板11を案内する案内溝30を筒状部3の内壁に設けたので、送風部10を案内溝30に沿って容易に移動させることができる。また、仕切り板11が案内溝30に嵌合することにより、送風部10が筒状部3の周方向に対して位置決めされるので、熱交換部20に対して給気通風路6及び排気通風路7が周方向にずれてしまうことがない。したがって、空調換気装置1内に、給気通風路6及び排気通風路7を確実に設けることが可能となる。
さらに、イオン発生装置40により発生したイオンが、熱交換された室外の空気とともに室内に送り出されるので、室内全体にイオンを行き渡らせることができ、快適な居住空間を迅速に得ることが可能となる。
そして、イオン発生装置40を本体ケース2に取り付けたので、熱交換部20や送風部10を出し入れする時に、これらがイオン発生装置40に衝突することがない。したがって、イオン発生装置40の破損を防止することが可能となる。
また、イオン発生装置40は、室内にマイナスイオンを送り出したり、或いはマイナスイオン及びプラスイオンを送り出したりするので、リラクゼーション効果や殺菌効果、臭い除去により、居住空間の快適さをさらに向上させることが可能となる。
なお、本実施形態において、筒状部3の断面を円形にしているが断面多角形でもよい。例えば、断面矩形の筒状部内部の対角線上に仕切り板11を配置すると、給気通風路6及び排気通風路7の断面積を大きく確保することができる。また、筒状部3内に、給気通風路6と排気通風路7とを、仕切り板11を隔てて左右に隣接して設けているが、上下に並べて設けても構わない。
以上、本発明の各実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明の空調換気装置は、室内空気浄化のために換気を必要とする高気密の住宅やビル等の建築物や、シックハウスを防止するために常時換気を必要とする建築物に用いることができる。
1 空調換気装置
2 本体ケース
3 筒状部
4 室内カバー
5 室外カバー
6 給気通風路
7 排気通風路
10 本体
11 仕切り板
12 第1送風ユニット(第1シロッコファン、第1駆動モータ)
13 第2送風ユニット(第2シロッコファン、第2駆動モータ)
20 熱交換部
21 熱交換器
30 案内溝
40 イオン発生装置
2 本体ケース
3 筒状部
4 室内カバー
5 室外カバー
6 給気通風路
7 排気通風路
10 本体
11 仕切り板
12 第1送風ユニット(第1シロッコファン、第1駆動モータ)
13 第2送風ユニット(第2シロッコファン、第2駆動モータ)
20 熱交換部
21 熱交換器
30 案内溝
40 イオン発生装置
Claims (7)
- 室内の壁面に取り付けられる本体ケースと、この本体ケースから後方に延びて壁の室内側と室外側とを貫通する貫通孔に挿入される筒状部と、この筒状部内を仕切る仕切り板を隔てて筒状部内に隣接して設けられる給気通風路及び排気通風路と、この給気通風路に設けられ、吸込み側が前記筒状部の外周側を向いた第1シロッコファン及びこの第1シロッコファンを駆動する第1駆動モータと、前記排気通風路に設けられ、吸込み側が前記筒状部の外周側を向いた第2シロッコファン及びこの第2シロッコファンを駆動する第2駆動モータと、前記本体ケース内に設けられ、給気通風路を流通する空気と排気通風路を流通する空気との間で熱交換を行う熱交換部とを備えたことを特徴とする空調換気装置。
- 前記第1シロッコファン及び第1駆動モータは前記筒状部内の室外側に、前記第2シロッコファン及び第2駆動モータは筒状部内の室内側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の空調換気装置。
- 前記仕切り板の両面にそれぞれ前記第1シロッコファン及び第1駆動モータと前記第2シロッコファン及び第2駆動モータとを取り付けて送風部を構成し、この送風部は、仕切り板とともに移動可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空調換気装置。
- 前記仕切り板に嵌合して仕切り板を案内する案内溝を、前記筒状部の内壁に設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の空調換気装置。
- 前記熱交換部から室内に送り込まれる空気中にイオンを発生するイオン発生装置を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の空調換気装置。
- 前記イオン発生装置は、前記本体ケースに取り付けられることを特徴とする請求項5に記載の空調換気装置。
- 前記イオン発生装置は、マイナスイオンを発生するモード、或いはマイナスイオン及びプラスイオンを発生するモードを有することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の空調換気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004349331A JP2006162083A (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | 空調換気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004349331A JP2006162083A (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | 空調換気装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=36664298
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006162083A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010210168A (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-24 | Panasonic Corp | 送風装置 |
JP2013525734A (ja) * | 2010-04-23 | 2013-06-20 | エルジー・ハウシス・リミテッド | 窓戸用換気装置の熱交換素子及びこれを備える熱交換モジュール |
CN114234323A (zh) * | 2021-12-08 | 2022-03-25 | 熊力电器(浙江)有限公司 | 一种基于智能空气监测系统的可控风量新风机 |
-
2004
- 2004-12-02 JP JP2004349331A patent/JP2006162083A/ja active Pending
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