JP2006160855A - 封止用エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置 Download PDF

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良一 池澤
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Abstract

【課題】 流動性に優れ、また耐リフロー性、耐湿性及び高温放置特性等の信頼性が良好なVLSIなどの半導体の封止に好適な封止用エポキシ樹脂組成物、及びこの組成物で封止した素子を備えた電子部品装置を提供する。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、及び(B)硬化剤を含有するエポキシ樹脂組成物であって、溶融混練した後のエポキシ基開環率が5%未満及びガラス転移温度が25℃未満であることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、封止用エポキシ樹脂組成物及びこの組成物で封止した素子を備えた電子部品装置に関する。
従来から、トランジスタ、IC等の電子部品装置の素子封止の分野では、生産性、コスト等の面から樹脂封止が主流となっており、封止用の樹脂組成物のなかでもエポキシ樹脂組成物が広く用いられている。その理由としては、エポキシ樹脂が電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性などの諸特性においてバランスがとれているためである。そのような封止用エポキシ樹脂組成物で封止される電子部品装置は、近年、小型化、薄型化、高集積化及び高性能化が進み、樹脂組成物に求められる特性も厳しくなってきている。特に、TQFP、TSOP等の薄型パッケージでは、封止材の厚みがかなり薄くなってきているため、成形加工時のボイドの発生や未充填といった不具合が低減された信頼性の高いパッケージが望まれている。
パッケージ成形時の加工性を向上させるために、封止用エポキシ樹脂組成物の流動性、充填性を改善する様々な検討がなされている。例えば、組成物の粘度を低下させ高流動化を図る方法として、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂及びフェノール・アラルキル樹脂を含む硬化剤を使用する方法(特許文献1)、ビフェニル型エポキシ樹脂を含む特定のエポキシ樹脂を使用する方法(特許文献2)、エポキシ樹脂としてポリグリシジルエーテルとジグリシジルエーテルとを併用する方法(特許文献3)、特定の溶液粘度を有するジオキサン溶液を含むエポキシ樹脂を使用する方法(特許文献4)などがある。
特開平6-80763号公報 特開平7-216054号公報 特開平7-247409号公報 特開平7-300517号公報
上述の方法のいずれも、特定のエポキシ樹脂または特定の硬化剤の使用によって組成物の流動性を改善するものであるが、組成物の物性は各種成分の配合比及び混練条件といった様々な要件に依存して変化するため、上述の方法に従ってパッケージを成形した場合であっても流動性の十分な改善が達成されず、ボイドの発生または未充填といった不具合が生じることがある。そのため、成形時の加工性に優れ、信頼性の高いパッケージを再現性よく提供することが可能な封止用エポキシ樹脂組成物が望まれている。本発明はかかる状況に鑑みなされたもので、溶融状態での金型内の流動性に優れる封止用エポキシ樹脂組成物及びそのような組成物を用いて封止した素子を備えた電子部品装置を提供しようとするものである。
本発明者らは上述の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、エポキシ樹脂組成物を溶融混練した後のエポキシ基開環率及びガラス転移温度を特定の範囲に制御することによって、所期の目的を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本願は以下の発明に関する。
(1)(A)エポキシ樹脂、及び(B)硬化剤を含有するエポキシ樹脂組成物であって、溶融混練した後のエポキシ基開環率が5%未満及びガラス転移温度が25℃未満であることを特徴とする封止用エポキシ樹脂組成物。
(2)(A)エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビフェニレン型エポキシ樹脂及びナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする上記(1)記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
(3)硫黄原子含有エポキシ樹脂が、下記一般式(I)で示される化合物であることを特徴とする上記(2)記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
Figure 2006160855
(式中、R1〜R8は水素原子、置換又は非置換の炭素数1〜10の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよく、nは0〜3の整数を示す。)
(4)(B)硬化剤が、ビフェニル型フェノール樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂及びノボラック型フェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)いずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
(5)(C)硬化促進剤をさらに含有することを特徴とする上記(1)〜(4)いずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
(6)(C)硬化促進剤が、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物を含むことを特徴とする上記(5)記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
(7)(C)硬化促進剤が、リン原子に少なくとも一つのアルキル基が結合したホスフィン化合物とキノン化合物との付加物を含むことを特徴とする上記(5)記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
(8)(D)シランカップリング剤をさらに含有することを特徴とする上記(1)〜(7)いずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
(9)(D)シランカップリング剤が、2級アミノ基を有するシランカップリング剤を含有することを特徴とする上記(8)記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
(10)(D)2級アミノ基を有するシランカップリング剤が、下記一般式(II)で示される化合物を含有することを特徴とする上記(9)記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
Figure 2006160855
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数1〜2のアルコキシ基から選ばれ、R2は炭素数1〜6のアルキル基及びフェニル基から選ばれ、R3はメチル基又はエチル基を示し、nは1〜6の整数を示し、mは1〜3の整数を示す。)
(11)(E)リン原子を有する化合物をさらに含有することを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
(12)(E)リン原子を有する化合物が、リン酸エステル化合物を含有することを特徴とする上記(11)記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
(13)(E)リン酸エステル化合物が、下記一般式(III)で示される化合物を含有することを特徴とする上記(12)記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
Figure 2006160855
(式中、8個のRは炭素数1〜4のアルキル基を示し、全て同一でも異なっていてもよく、Arは芳香族環を示す。)
(14)(E)リン原子を有する化合物が、下記一般式(IV)で示されるホスフィン化合物を含有することを特徴とする上記(11)記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
Figure 2006160855
(式中、R、R及びRは炭素数1〜10の置換又は非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基及び水素原子を示し、全て同一でも異なってもよい(但し、全てが水素原子である場合を除く)。)
(15)(F)無機充填剤をさらに含有することを特徴とする(1)〜(14)いずれか記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
(16)(F)無機充填剤の含有量が、封止用エポキシ樹脂組成物に対して60〜95質量%であることを特徴とする上記(15)記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
(17)上記(1)〜(16)のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物で封止された素子を備えることを特徴とする電子部品装置。
本発明による封止用エポキシ樹脂組成物によれば、パッケージ成形時に優れた流動性が得られるため、ボイドの発生や未充填といった不具合が低減された信頼性の高いパッケージを提供することが可能である。また本発明の樹脂組成物によって作製されたパッケージは、耐リフロー性、耐湿性、または高温放置特性といった各種特性においても優れるため、そのようなパッケージを用いて高品質の電子部品装置を提供することが可能となり、その工業的価値は高い。
本発明において用いられる(A)エポキシ樹脂は、封止用エポキシ樹脂組成物に一般に使用されているエポキシ樹脂を適宜使用することができる。そのようなエポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したもの(ノボラック型エポキシ樹脂)、
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、アルキル置換又は非置換のビフェノール等のジグリシジルエーテル(ビスフェノール型エポキシ樹脂)、
スチルベン型エポキシ樹脂、
ハイドロキノン型エポキシ樹脂、
フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸と、エピクロルヒドリンとの反応により得られる、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、
ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンと、エピクロルヒドリンとの反応により得られる、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、
シクロペンタジエンとフェノ−ル類との共縮合樹脂のエポキシ化物(ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂)、
ナフタレン環を有するエポキシ樹脂、
フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物(アラルキル型エポキシ樹脂)、
ビフェニレン型エポキシ樹脂、
トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、
テルペン変性エポキシ樹脂、
オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる、線状脂肪族エポキシ樹脂、
脂環族エポキシ樹脂、
硫黄原子含有エポキシ樹脂
などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
以下、本発明において好ましいエポキシ樹脂についてより具体的に説明するが、エポキシ樹脂は以下のものに限定されるものではない。なお、本発明による封止用エポキシ樹脂組成物では以下に挙げるエポキシ樹脂の少なくとも1種を含有していることが好ましい。 耐リフロー性の観点からは、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂及び硫黄原子含有エポキシ樹脂が好ましい。
ビフェニル型エポキシ樹脂としては例えば下記一般式(V)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、R1〜R8は水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよく、nは0〜3の整数を示す。)
上記一般式(V)で示されるビフェニル型エポキシ樹脂としては、例えば、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニル又は4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂、エピクロルヒドリンと4,4’−ビフェノール又は4,4’−(3,3’,5,5’−テトラメチル)ビフェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。n=0を主成分とするYX−4000(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、例えば下記一般式(VI)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、R1〜R8は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシル基、炭素数6〜10のアリール基、及び炭素数6〜10のアラルキル基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよく、nは0〜3の整数を示す。)
上記一般式(VI)で示されるビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、例えば、R1、R3、R6及びR8がメチル基で、R2、R4、R5及びR7が水素原子であり、n=0を主成分とするYSLV−80XY(新日鉄化学株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
スチルベン型エポキシ樹脂としては、例えば下記一般式(VII)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、R1〜R8は水素原子及び炭素数1〜5の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよく、nは0〜10の整数を示す。)
上記一般式(VII)で示されるスチルベン型エポキシ樹脂は、原料であるスチルベン系フェノール類とエピクロルヒドリンとを塩基性物質存在下で反応させて得ることができる。この原料であるスチルベン系フェノール類としては、例えば3−t−ブチル−4,4′−ジヒドロキシ−3′,5,5′−トリメチルスチルベン、3−t−ブチル−4,4′−ジヒドロキシ−3′,5′,6−トリメチルスチルベン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルスチルベン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメチルスチルベン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−6,6’−ジメチルスチルベン等が挙げられ、なかでも3−t−ブチル−4,4′−ジヒドロキシ−3′,5,5′−トリメチルスチルベン、及び4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルスチルベンが好ましい。これらのスチルベン型フェノール類は単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
硫黄原子含有エポキシ樹脂としては、例えば下記一般式(I)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、R1〜R8は水素原子、置換又は非置換の炭素数1〜10のアルキル基及び置換又は非置換の炭素数1〜10のアルコキシ基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよく、nは0〜3の整数を示す。)
上記一般式(I)で示される硫黄原子含有エポキシ樹脂のなかでも、R2、R3、R6及びR7が水素原子で、R1、R4、R5及びR8がアルキル基であるエポキシ樹脂が好ましく、R2、R3、R6及びR7が水素原子で、R1及びR8がt−ブチル基で、R4及びR5がメチル基であるエポキシ樹脂がより好ましい。このような化合物としては、YSLV−120TE(新日鐵化学社製)等が市販品として入手可能である。
本発明による封止用エポキシ樹脂組成物では、耐リフロー性の観点から、上記一般式(V)、(VI)、(VII)及び(I)で示されるエポキシ樹脂のいずれか1種を単独で用いても、または2種以上を組合せて用いてもよい。そのようなエポキシ樹脂の配合量は、耐リフロー性の性能を発揮するためにエポキシ樹脂に対して、合わせて20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上とすることがさらに好ましい。
硬化性の観点からは、ノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば下記一般式(VIII)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜10の整数を示す。)
上記一般式(VIII)で示されるノボラック型エポキシ樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂にエピクロルヒドリンを反応させることによって容易に得られる。なかでも、一般式(X)中のRとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。nは0〜3の整数が好ましい。上記一般式(X)で示されるノボラック型エポキシ樹脂のなかでも、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。N−600シリーズ(大日本インキ化学工業株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
ノボラック型エポキシ樹脂を使用する場合、その配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量に対して20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましい。
低吸湿性の観点からは、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が好ましい。ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としては、例えば下記一般式(IX)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、R1及びR2は水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基からそれぞれ独立して選ばれ、nは0〜10の整数を示し、mは0〜6の整数を示す。)
上記式(IX)中のR1としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜5の置換又は非置換の一価の炭化水素基が挙げられ、なかでもメチル基、エチル基等のアルキル基及び水素原子が好ましく、メチル基及び水素原子がより好ましい。
2としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜5の置換又は非置換の一価の炭化水素基が挙げられ、なかでも水素原子が好ましい。HP−7200(大日本インキ化学工業株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を使用する場合、その配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量に対して20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましい
耐熱性及び低反り性の観点からは、ナフタレン型エポキシ樹脂及びトリフェニルメタン型エポキシ樹脂が好ましい。これらのエポキシ樹脂はいずれか1種を単独で用いても両者を組合せて用いてもよいが、その配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量に対して合わせて20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上とすることがさらに好ましい。
ナフタレン型エポキシ樹脂としては、例えば下記一般式(X)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855

(式中、R1〜R3は水素原子及び置換又は非置換の炭素数1〜12の一価の炭化水素基から選ばれ、それぞれ全てが同一でも異なっていてもよく、pは1又は0であり、l、mはそれぞれ0〜11の整数であって、(l+m)が1〜11の整数でかつ(l+p)が1〜12の整数となるよう選ばれ、iは0〜3の整数、jは0〜2の整数、kは0〜4の整数を示す。)
上記一般式(X)で示されるナフタレン型エポキシ樹脂としては、l個の構成単位及びm個の構成単位をランダムに含むランダム共重合体、交互に含む交互共重合体、規則的に含む共重合体、ブロック状に含むブロック共重合体が挙げられ、これらのいずれか1種を単独で用いても、2種以上を組合せて用いてもよい。
トリフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、例えば下記一般式(XI)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは1〜10の整数を示す。)EPPN−500シリーズ(日本化薬株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
なお、上述のビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂及びトリフェニルメタン型エポキシ樹脂は、それらのいずれか1種を単独で用いても、又はそれらの2種以上を組合せて用いてもよいが、その配合量はエポキシ樹脂全量に対して、合わせて50質量%以上とすることが好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上とすることがさらに好ましい。
難燃性の観点からは、ビフェニレン型エポキシ樹脂及びナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂が好ましい。これらのエポキシ樹脂はいずれか1種を単独で用いても両者を組合せて用いてもよいが、その配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量に対して合わせて20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上とすることがさらに好ましい。
ビフェニレン型エポキシ樹脂としては、例えば下記一般式(XII)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。ビフェニレン型エポキシ樹脂としてはNC−3000(日本化薬株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
Figure 2006160855
(式中、R1〜R9は全てが同一でも異なっていてもよく、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等の炭素数6〜10のアリール基、及びベンジル基、フェネチル基等の炭素数6〜10のアラルキル基から選ばれ、なかでも水素原子とメチル基が好ましく、nは0〜10の整数を示す。)
ナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂としては、例えば下記一般式(XIII)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、R1〜R3は水素原子及び置換又は非置換の炭素数1〜12の一価の炭化水素基から選ばれ、それぞれ全てが同一でも異なっていてもよく、nは1〜10の整数を示す。)ナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂としてはESN−175等(東都化成株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
上述のエポキシ樹脂の中でも、特には耐リフロー性等の信頼性、成形性及び難燃性の観点からは上記一般式(I)で示される構造の硫黄原子含有エポキシ樹脂が最も好ましい。
また、本発明において用いられる(A)エポキシ樹脂の150℃における溶融粘度は、流動性の観点から2ポイズ以下が好ましく、1ポイズ以下がより好ましく、0.5ポイズ以下がさらに好ましい。ここで、溶融粘度とはICIコーンプレート粘度計で測定した粘度を示す。
本発明において用いられる(B)硬化剤は、封止用エポキシ樹脂組成物に一般に使用されているもので特に制限はない。例えば、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類と、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂、
フェノール類及び/又はナフトール類と、ジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルとから合成されるフェノール・アラルキル樹脂、
ナフトール・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂、フェノール類及び/又はナフトール類と、シクロペンタジエンとの共重合により合成される、ジクロペンタジエン型フェノールノボラック樹脂、
ナフトールノボラック樹脂等のジクロペンタジエン型フェノール樹脂、
テルペン変性フェノール樹脂
トリフェニルメタン型フェノール樹脂
などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
以下、本発明において好ましい硬化剤についてより具体的に説明するが、それらに限定されるものではない。なお、本発明による封止用エポキシ樹脂組成物では以下に挙げるフェノール樹脂の少なくとも1種を含有していることが好ましい。
難燃性の観点からは、ビフェニル型フェノール樹脂が好ましい。ビフェニル型フェノール樹脂としては、例えば下記一般式(XIV)で示されるフェノール樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
上記式(XIV)中のR1〜R9は全てが同一でも異なっていてもよく、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等の炭素数6〜10のアリール基、及び、ベンジル基、フェネチル基等の炭素数6〜10のアラルキル基から選ばれ、なかでも水素原子とメチル基が好ましく、nは0〜10の整数を示す。
上記一般式(XIV)で示されるビフェニル型フェノール樹脂としては、例えばR1〜R9が全て水素原子である化合物等が挙げられ、なかでも溶融粘度の観点から、nが1以上の縮合体を50質量%以上含む縮合体の混合物が好ましい。このような化合物としては、MEH−7851(明和化成株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
ビフェニル型フェノール樹脂を使用する場合、その配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量に対して30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上がさらに好ましい。
耐リフロー性及び硬化性の観点からは、アラルキル型フェノール樹脂が好ましい。アラルキル型フェノール樹脂としては、例えばフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等が挙げられ、下記一般式(XV)で示されるフェノール・アラルキル樹脂、下記一般式(XVI)で示されるナフトール・アラルキル樹脂が好ましい。一般式(XV)中のRが水素原子で、nの平均値が0〜8であるフェノール・アラルキル樹脂がより好ましい。具体例としては、p−キシリレン型フェノール・アラルキル樹脂、m−キシリレン型フェノール・アラルキル樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜10の整数を示す。)
Figure 2006160855
(式中、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜10の整数を示す。)
これらのアラルキル型フェノール樹脂を用いる場合、その配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量に対して30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。
低吸湿性の観点からは、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂が好ましい。ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂としては、例えば下記一般式(XVII)で示されるフェノール樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、R1及びR2は水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基からそれぞれ独立して選ばれ、nは0〜10の整数を示し、mは0〜6の整数を示す。)
ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂を用いる場合、その配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量に対して30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。
耐熱性、低膨張率及び低そり性の観点からは、トリフェニルメタン型フェノール樹脂が好ましい。トリフェニルメタン型フェノール樹脂としては、例えば下記一般式(XVIII)で示されるフェノール樹脂等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは1〜10の整数を示す。)
トリフェニルメタン型フェノール樹脂を用いる場合、その配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量に対して30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。
硬化性の観点からは、ノボラック型フェノール樹脂が好ましい。ノボラック型フェノール樹脂としては、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂等が挙げられ、なかでもフェノールノボラック樹脂が好ましい。ノボラック型フェノール樹脂を用いる場合、その配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量に対して30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。
上述のビフェニル型フェノール樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂及びノボラック型フェノール樹脂は、いずれか1種を単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよいが、その配合量は硬化剤全量に対して、合わせて60質量%以上とすることが好ましく、80質量%以上がより好ましい。
本発明において用いられる(B)硬化剤の150℃における溶融粘度は、流動性の観点から2ポイズ以下が好ましく、1ポイズ以下がより好ましい。ここで、溶融粘度とはICI粘度を示す。
(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤との当量比、すなわち、エポキシ樹脂中のエポキシ基数に対する硬化剤中の水酸基数の比(硬化剤中の水酸基数/エポキシ樹脂中のエポキシ基数)は、特に制限されるものではない。しかし、それぞれの未反応分を少なく抑えるために上記当量比は0.5〜2の範囲に設定されることが好ましく、0.6〜1.3がより好ましい。成形性及び耐リフロー性に優れる封止用エポキシ樹脂組成物を得るためには上記当量比は0.8〜1.2の範囲に設定されることがさらに好ましい。
本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤の反応を促進させるために必要に応じて(C)硬化促進剤を用いることができる。(C)硬化促進剤は、封止用エポキシ樹脂組成物に一般に使用されているもので特に制限はない。例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシクロ(4,3,0)ノネン、5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のシクロアミジン化合物及びこれらの化合物に、無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、
ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン類及びこれらの誘導体、
2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類及びこれらの誘導体、
トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等のホスフィン化合物及びこれらのホスフィン化合物に、無水マレイン酸、上記キノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有するリン化合物、
テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレート、N−メチルモルホリンテトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩及びこれらの誘導体、などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
なかでも、難燃性、硬化性の観点からは、トリフェニルホスフィンが好ましい。難燃性、硬化性、流動性及び離型性の観点からは、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物が好ましく、第三ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物がより好ましい。第三ホスフィン化合物としては、特に限定するものではないが、トリシクロヘキシルホスフィン、トリブチルホスフィン、ジブチルフェニルホスフィン、ブチルジフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−エチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−プロピルフェニル)ホスフィン、トリス(4−ブチルフェニル)ホスフィン、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフィン、トリス(t−ブチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,4−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,6−ジメチル−4−エトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−エトキシフェニル)ホスフィンなどのアルキル基、アリール基を有する第三ホスフィン化合物が好ましい。またキノン化合物としてはo−ベンゾキノン、p−ベンゾキノン、ジフェノキノン、1,4−ナフトキノン、アントラキノン等があげられ、なかでも耐湿性、保存安定性の観点からp−ベンゾキノンが好ましい。上記第三ホスフィン化合物とキノリンとの付加物として、離型性の観点からは、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィンとp−ベンゾキノンとの付加物がより好ましい。さらに硬化性、流動性及び難燃性の観点からは、リン原子に少なくとも一つのアルキル基が結合したホスフィン化合物とキノン化合物との付加物が好ましい。
硬化促進剤の配合量は、硬化促進効果が達成される量であれば特に制限されるものではないが、封止用エポキシ樹脂組成物に対して0.005〜2質量%が好ましく、0.01〜0.5質量%がより好ましい。0.005質量%未満では短時間での硬化性に劣る傾向があり、2質量%を超えると硬化速度が速すぎて良好な成形品を得ることが困難になる傾向がある。
本発明では必要に応じて(F)無機充填剤を配合することができる。エポキシ樹脂組成物に無機充填剤を配合することによって、線膨張係数の低減、他湿性、熱伝導性の向上及び強度向上といった効果が得られる。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア等の粉体、又はこれらを球形化したビーズ、ガラス繊維等が挙げられる。さらに、難燃効果を向上させる無機充填剤として、水酸化アルミニウム、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛などが挙げられる。ここで、ホウ酸亜鉛としてはFB−290、FB−500(U.S.Borax社製)、FRZ−500C(水澤化学社製)等が、モリブデン酸亜鉛としてはKEMGARD911B、911C、1100(Sherwin−Williams社製)等が各々市販品として入手可能である。
上述の無機充填剤は単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。なかでも、充填性、線膨張係数の低減の観点からは溶融シリカが好ましく、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。無機充填剤の形状は充填性及び金型摩耗性の点から球形が好ましい。
無機充填剤の配合量は、流動性、難燃性、成形性、吸湿性、線膨張係数低減、強度向上及び耐リフロー性の観点から、封止用エポキシ樹脂組成物に対して50質量%以上が好ましく、60〜95質量%がより好ましく、70〜90質量%がさらに好ましい。配合量が60質量%未満では難燃性及び耐リフロー性が低下する傾向があり、95質量%を超えると流動性が不足する傾向があり、また難燃性も低下する傾向にある。
(F)無機充填剤を用いる場合、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、樹脂成分と充項剤との接着性を高めるために、(D)カップリング剤をさらに配合することが好ましい。(D)カップリング剤としては、封止用エポキシ樹脂組成物に一般に使用されているもので特に制限はない。例えば、1級及び/又は2級及び/又は3級アミノ基を有するシラン化合物、エポキシシラン、メルカプトシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等が挙げられる。
これらを例示すると、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N,N−ジメチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N,N−ジエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N,N−ジブチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−メチル)アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−エチル)アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N,N−ジメチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N,N−ジエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N,N−ジブチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−メチル)アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−エチル)アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N,N−ジメチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N,N−ジエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N,N−ジブチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−メチル)アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−エチル)アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、
イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤
などが挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種類以上を組合せて用いてもよい。
なかでも流動性、難燃性の観点からは2級アミノ基を有するシランカップリング剤が好ましい。2級アミノ基を有するシランカップリング剤は分子内に2級アミノ基を有するシラン化合物であれば特に制限はない。例えば、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アニリノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アニリノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−アニリノメチルトリメトキシシラン、γ−アニリノメチルトリエトキシシラン、γ−アニリノメチルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノメチルメチルジエトキシシラン、γ−アニリノメチルエチルジエトキシシラン、γ−アニリノメチルエチルジメトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、N−(p−メトキシフェニル)−γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−(N−メチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−ブチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−ベンジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−メチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−エチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−ブチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−ベンジル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(N−メチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−エチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−ブチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−ベンジル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。なかでも下記一般式(II)で示されるアミノシランカップリング剤が特に好ましい。
Figure 2006160855
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数1〜2のアルコキシ基から選ばれ、Rは炭素数1〜6のアルキル基及びフェニル基から選ばれ、Rはメチル基又はエチル基を示し、nは1〜6の整数を示し、mは1〜3の整数を示す。)
カップリング剤の全配合量は、封止用エポキシ樹脂組成物に対して0.037〜4.75質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%であることがより好ましく、0.1〜2.5質量%であることがさらに好ましい。0.037質量%未満ではフレームとの接着性が低下する傾向があり、4.75質量%を超えるとパッケージの成形性が低下する傾向がある。
本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、難燃性を向上させる観点から(E)リン原子を有する化合物を用いることができる。(E)リン原子を有する化合物の使用は、本発明による特定の作用効果が得られる範囲であれば特に制限されるものではない。被覆又は無被覆の赤リン、シクロホスファゼン等のリン及び窒素含有化合物、ニトリロトリスメチレンホスホン酸三カルシウム塩、メタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸二カルシウム塩等のホスホン酸塩、トリフェニルホスフィンオキサイド、2−(ジフェニルホスフィニル)ハイドロキノン、2,2−[(2−(ジフェニルホスフィニル)−1,4−フェニレン)ビス(オキシメチレン)]ビス−オキシラン、トリ−n−オクチルホスフィンオキサイド等のホスフィン及びホスフィンオキサイド化合物、リン酸エステル化合物などを用いることが可能であり、それらの1種を単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
赤リンとしては、熱硬化性樹脂で被覆された赤リン、無機化合物及び有機化合物で被覆された赤リン等の被覆赤リンが好ましい。
熱硬化性樹脂で被覆された赤リンに用いられる熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、シアナート樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、アニリン−ホルマリン樹脂、フラン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上組合せて用いてもよい。また、これらの樹脂のモノマー又はオリゴマーを用いて被覆と重合を同時に行い、重合によって製造された熱硬化樹脂が被覆されるものでもよく、熱硬化性樹脂は、被覆後に硬化されていてもよい。なかでも、封止用エポキシ樹脂組成物に配合されるベース樹脂との相溶性の観点からは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂が好ましい。
無機化合物及び有機化合物で被覆された赤リンに用いられる無機化合物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化チタン、水酸化ジルコニウム、含水酸化ジルコニウム、水酸化ビスマス、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化鉄等が挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上組合せて用いてもよい。なかでも、リン酸イオン補足効果に優れる水酸化ジルコニウム、含水酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム及び酸化亜鉛が好ましい。
また、無機化合物及び有機化合物で被覆された赤リンに用いられる有機化合物としては、例えば、カップリング剤やキレート剤など表面処理に用いられる低分子量の化合物、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の比較的高分子量の化合物などが挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上組合せて用いてもよい。なかでも、被覆効果の観点から熱硬化性樹脂が好ましく、封止用エポキシ樹脂組成物に配合されるベース樹脂との相溶性の観点からエポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂がより好ましい。
赤リンを無機化合物及び有機化合物で被覆する場合、その被覆処理の順序は、無機化合物で被覆した後に有機化合物で被覆しても、有機化合物で被覆した後に無機化合物で被覆しても、両者の混合物を用いて両者を同時に被覆してもよい。また、被覆形態は、物理的に吸着したものでも、化学的に結合したものでも、その他の形態であってもよい。また、無機化合物と有機化合物は、被覆後に別個に存在していても、両者の一部又は全部が結合した状態であってもよい。
無機化合物及び有機化合物の量は、無機化合物と有機化合物の質量比(無機化合物/有機化合物)は、1/99〜99/1が好ましく、10/90〜95/5がより好ましく、30/70〜90/10がさらに好ましく、このような質量比となるように無機化合物及び有機化合物又はその原料となるモノマー、オリゴマーの使用量を調整することが好ましい。
熱硬化性樹脂で被覆された赤リン、無機化合物及び有機化合物で被覆された赤リン等の被覆赤リンの製造方法は、例えば、特開昭62−21704号公報、特開昭52−131695号公報等に記載された公知の被覆方法を用いることができる。また、被覆膜の厚さは本発明の効果が得られれば特に制限はなく、被覆は、赤リン表面に均一に被覆されたものでも、不均一であってもよい。
赤リンの粒径は、平均粒径(粒度分布で累積50質量%となる粒径)が1〜100μmの範囲であることが好ましく、5〜50μmがより好ましい。平均粒径が1μm未満では、成形品のリン酸イオン濃度が高くなって耐湿性に劣る傾向があり、100μmを超えると、狭いパッドピッチの高集積・高密度化半導体装置の用いた場合、ワイヤの変形、短絡、切断等による不良が生じやすくなる傾向がある。
(E)リン原子を有する化合物のなかでも流動性の観点からは、リン酸エステル、ホスフィンオキサイドが好ましい。リン酸エステルはリン酸とアルコール化合物又はフェノール化合物のエステル化合物であれば特に制限はない。例えばトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、トリス(2,6ジメチルフェニル)ホスフェート及び芳香族縮合リン酸エステル等が挙げられる。なかでも耐加水分解性の観点からは、下記一般式(III)で示される芳香族縮合リン酸エステルが好ましい。
Figure 2006160855
上記式(III)のリン酸エステルを例示すると、下記構造式(XX)〜(XXIV)で示されるリン酸エステル等が挙げられる。
Figure 2006160855
これらリン酸エステルの添加量は、充填剤を除く他の全配合成分に対して、燐原子の量で0.2〜3.0質量%の範囲内であることが好ましい。0.2質量%より少ない場合は難燃効果が低くなる傾向がある。添加量が3.0質量%を超えた場合、成形性、耐湿性が低下するか、成形時にこれらのリン酸エステルがしみ出して外観を阻害する場合がある。
ホスフィンオキサイドを難燃剤として用いる場合、ホスフィンオキサイドとしては下記一般式(IV)で示される化合物が好ましい。
Figure 2006160855
(式中、R、R及びRは炭素数1〜10の置換又は非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基及び水素原子を示し、全て同一でも異なってもよい(但し、全てが水素原子である場合を除く)。)
上記一般式(IV)で示されるリン化合物の中でも、耐加水分解性の観点からはR〜Rが置換又は非置換のアリール基であることが好ましく、特に好ましくはフェニル基である。
ホスフィンオキサイドを配合する場合、配合量は、封止用エポキシ樹脂組成物に対して、リン原子の量が0.01〜0.2質量%であることが好ましい。より好ましくは0.02〜0.1質量%であり、さらに好ましくは0.03〜0.08質量%である。0.01質量%未満であると難燃性が低下し、0.2質量%を超えると成形性、耐湿性が低下する傾向がある。
またシクロホスファゼンとしては主鎖骨格中に次式(XXV)及び/又は次式(XXVI)を繰り返し単位として含む環状ホスファゼン化合物、あるいはホスファゼン環中の燐原子に対する置換位置が異なる次式(XXVII)及び/又は次式(XXVIII)を繰り返し単位として含む化合物等が挙げられる。
Figure 2006160855
ここで、式(XXV)及び式(XXVII)中のmは1〜10の整数で、R〜Rは置換基を有しても良い炭素数1〜12のアルキル基、アリール基及び水酸基から選ばれ、全て同一でも異なっていても良い。Aは炭素数1〜4のアルキレン基又はアリレン基を示す。式(XXVI)及び式(XXVIII)中のnは1〜10の整数で、R〜Rは置換基を有しても良い炭素数1〜12のアルキル基又はアリール基から選ばれ、全て同一でも異なっていても良く、Aは炭素数1〜4のアルキレン基又はアリレン基を示す。また、式中m個のR、R、R、Rはm個全てが同一でも異なっていても良く、n個のR、R、R、Rはn個全てが同一でも異なっていても良い。上記式(XXV)〜式(XXVIII)において、R〜Rで示される置換基を有しても良い炭素数1〜12のアルキル基又はアリール基としては特に制限はないが、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、o−クメニル基、m−クメニル基、p−クメニル基、メシチル基等のアルキル基置換アリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基などが挙げられ、さらにこれらに置換する置換基としては、アルキル基、アルコキシル基、アリール基、水酸基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルアミノ基等が挙げられる。
これらの中で、エポキシ樹脂組成物の耐熱性、耐湿性の観点からはアリール基が好ましく、より好ましくはフェニル基もしくはヒドロキシフェニル基である。
また、上記式(XXV)〜式(XXVIII)中のAで示される炭素数1〜4のアルキレン基又はアリレン基としては特に制限はないが、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基及びビフェニレン基等が挙げられ、エポキシ樹脂組成物の耐熱性、耐湿性の観点からはアリレン基が好ましく、中でもフェニレン基がより好ましい。
環状ホスファゼン化合物は、上記式(XXV)〜式(XXVIII)のいずれかの重合物、上記式(XXV)と上記式(XXVI)との共重合物、又は上記式(XXVII)と上記式(XXVIII)との共重合物であるが、共重合物の場合、ランダム共重合物でも、ブロック共重合物でも、交互共重合物のいずれでも良い。その共重合モル比m/nは特に限定するものではないが、エポキシ樹脂硬化物の耐熱性や強度向上の観点から1/0〜1/4が好ましく、1/0〜1/1.5がより好ましい。また、重合度m+nは1〜20であり、好ましくは2〜8、より好ましくは3〜6である。
環状ホスファゼン化合物として好ましいものを例示すると、次式(XXIX)の重合物、次式(XXX)の共重合物等が挙げられる。
Figure 2006160855
(式中、nは、0〜9の整数で、R〜R6はそれぞれ独立に水素又は水酸基を示す。)
Figure 2006160855
(式中、m、nは、0〜9の整数で、R〜R6はそれぞれ独立に水素または水酸基を示す。)
環状ホスファゼン化合物は、次に示すm個の繰り返し単位(a)とn個の繰り返し単位(b)を交互に含むもの、ブロック状に含むもの、ランダムに含むもののいずれであってもよいが、ランダムに含むものが好ましい。
Figure 2006160855
特に、上記式(XXIX)でnが3〜6の重合体を主成分とするものや、上記式(XXX)でR1〜R6が全て水素又は1つが水酸基であり、n/mが1/2〜1/3で、n+mが3〜6の共重合体を主成分とするものが好ましい。また、市販のホスファゼン化合物としては、SPE−100(大塚化学製商品名)が入手可能である。
(E)リン原子を有する化合物の配合量は特に制限はないが、(F)無機充填剤を除く他の全配合成分に対して、リン原子の量で0.01〜50質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、0.5〜3質量%がさらに好ましい。配合量が0.01質量%未満では難燃性が不十分となる傾向があり、50質量%を超えると成形性、耐湿性が低下する傾向がある。
本発明においては離型性の観点から(G)重量平均分子量が4,000以上の直鎖型酸化ポリエチレン、及び(H)炭素数5〜30のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物を炭素数5〜25の一価のアルコールでエステル化した化合物をさらに含有させてもよい。(G)重量平均分子量が4,000以上の直鎖型酸化ポリエチレンは、離型剤として働くものである。ここで、直鎖型ポリエチレンとは、側鎖アルキル鎖の炭素数が主鎖アルキル鎖の炭素数の10%程度以下のポリエチレンをいい、一般的には、針入度が2以下のポリエチレンとして分類される。
また、酸化ポリエチレンとは、酸価を有するポリエチレンをいう。(G)成分の重量平均分子量は、離型性の観点から4,000以上であることが必要で、接着性、金型・パッケージの汚れ防止の観点からは30,000以下であることが好ましく、5,000〜20,000がより好ましく、7,000〜15,000がさらに好ましい。ここで、重量平均分子量は、高温GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)で測定した値をいう。
また、(G)成分の酸価は、特に制限はないが、離型性の観点から2〜50mg/KOHであることが好ましく、10〜35mg/KOHがより好ましい。
(G)成分の配合量は、特に制限はないが、(A)エポキシ樹脂に対して0.5〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。配合量が0.5質量%未満では離型性が低下する傾向にあり、10質量%を超えると接着性及び金型・パッケージ汚れの改善効果が不充分となる場合がある。
本発明において用いられる(H)炭素数5〜30のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物を炭素数5〜25の一価のアルコールでエステル化した化合物も、離型剤として働くもので、(G)成分の直鎖型酸化ポリエチレン及び(A)成分のエポキシ樹脂のいずれとも相溶性が高く、接着性の低下や金型・パッケージ汚れを防ぐ効果がある。
(H)成分に用いられる炭素数5〜30のα−オレフィンとしては、特に制限はないが、例えば、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−トリコセン、1−テトラコセン、1−ペンタコセン、1−ヘキサコセン、1−ヘプタコセン等の直鎖型α−オレフィン、3−メチル−1−ブテン、3,4−ジメチル−ペンテン、3−メチル−1−ノネン、3,4−ジメチル−オクテン、3−エチル−1−ドデセン、4−メチル−5−エチル−1−オクタデセン、3,4,5−トリエチル−1−1−エイコセン等の分岐型α−オレフィン等が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。中でも炭素数10〜25の直鎖型α−オレフィンが好ましく、1−エイコセン、1−ドコセン、1−トリコセン等の炭素数15〜25の直鎖型α−オレフィンがより好ましい。
(H)成分に用いられる炭素数5〜25の一価のアルコールとしては、特に制限はないが、例えば、アミルアルコール、イソアミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール等の直鎖型または分岐型の脂肪族飽和アルコール、ヘキセノール、2−ヘキセン−1−オール、1−ヘキセン−3−オール、ペンテノール、2−メチル−1−ペンテノール等の直鎖型または分岐型の脂肪族不飽和アルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等の脂環式アルコール、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール等の芳香族アルコール、フルフリルアルコール等の複素環式アルコール等が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。中でも炭素数10〜20の直鎖型アルコールが好ましく、炭素数15〜20の直鎖型脂肪族飽和アルコールがより好ましい。
本発明の(H)成分における炭素数5〜30のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物は、特に制限はないが、例えば、下記一般式(XXXI)で示される化合物、下記一般式(XXXII)で示される化合物等が挙げられ、市販品としては、1−エイコセン、1−ドコセン及び1−トリコセンを原料としたニッサンエレクトールWPB−1(日本油脂株式会社製商品名)が入手可能である。
Figure 2006160855
(式(XXXI)及び式(XXXII)において、Rは炭素数3〜28の一価の脂肪族炭化水素基から選ばれ、nは1以上の整数、mは正の数を示す。)
上記式(XXXI)及び(XXXII)におけるmは、無水マレイン酸1モルに対してα−オレフィンを何モル共重合させたかを示し、特に制限はないが、0.5〜10が好ましく、0.9〜1.1がより好ましい。
(H)成分の共重合物の製造方法としては、特に制限はなく、一般的な共重合法を用いることができる。反応には、α−オレフィンと無水マレイン酸が可溶な有機溶媒等を用いてもよい。有機溶媒としては特に制限はないが、トルエンが好ましく、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、アミン系溶媒等も使用できる。反応温度は、使用する有機溶媒の種類によっても異なるが、反応性、生産性の観点から、50〜200℃とすることが好ましく、80〜120℃がより好ましい。反応時間は、共重合物が得られれば特に制限はないが、生産性の観点から1〜30時間とするのが好ましく、2〜15時間とするのがより好ましく、4〜10時間とするのがさらに好ましい。反応終了後、必要に応じて、加熱減圧下等で未反応分、溶媒等を除去することができる。その条件は、温度を100〜220℃、より好ましくは120〜180℃、圧力を13.3×103Pa以下、より好ましくは8×103Pa以下、時間を0.5〜10時間とすることが好ましい。また、反応には、必要に応じてアミン系触媒、酸触媒等の反応触媒を加えてもよい。反応系のpHは、1〜10程度とするのが好ましい。
(H)成分の共重合物を炭素数5〜25の一価のアルコールでエステル化する方法としては、特に制限はなく、共重合物に一価のアルコールを付加反応させる等の一般的な方法を用いることができる。共重合物と一価のアルコールの反応モル比は、特に制限はなく、任意に設定可能であるが、この反応モル比を調整することによって親水性の度合いをコントロールすることができるので、目的の封止用エポキシ樹脂組成物に合わせて適宜設定することが好ましい。反応には、共重合物が可溶な有機溶媒等を用いてもよい。有機溶媒としては特に制限はないが、トルエンが好ましく、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、アミン系溶媒等も使用できる。反応温度は、使用する有機溶媒の種類によっても異なるが、反応性、生産性の観点から、50〜200℃とすることが好ましく、80〜120℃がより好ましい。反応時間は、特に制限はないが、生産性の観点から1〜30時間とするのが好ましく、2〜15時間とするのがより好ましく、4〜10時間とするのがさらに好ましい。反応終了後、必要に応じて、加熱減圧下等で未反応分、溶媒等を除去することができる。その条件は、温度を100〜220℃、より好ましくは120〜180℃、圧力を13.3×103Pa以下、より好ましくは8×103Pa以下、時間を0.5〜10時間とすることが好ましい。また、反応には、必要に応じてアミン系触媒、酸触媒等の反応触媒を加えてもよい。反応系のpHは、1〜10程度とするのが好ましい。
(H)成分のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物を一価のアルコールでエステル化した化合物としては、例えば、下記の式(a)または(b)で示されるジエステル、及び式(c)〜(f)で示されるモノエステルから選ばれる1種以上を繰り返し単位として構造中に含む化合物等が挙げられ、式(g)または(h)で示されるノンエステルを含んでいてもよい。このような化合物としては、
(1)主鎖骨格が式(a)〜(f)のいずれか1種単独で構成されるもの、
(2)主鎖骨格中に式(a)〜(f)のいずれか2種以上をランダムに含むもの、規則的に含むもの、ブロック状に含むもの、
(3)主鎖骨格中に式(a)〜(f)のいずれか1種または2種以上と式(g)及び(h)の少なくとも一方をランダムに含むもの、規則的に含むもの、ブロック状に含むもの、
等が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。また、
(4)主鎖骨格中に式(g)及び(h)をランダムに含むもの、規則的に含むもの、ブロック状に含むもの、又は
(5)主鎖骨格が式(g)又は(h)のいずれか単独で構成されるもの、
のいずれかまたは両方を含んでいてもよい。
Figure 2006160855
Figure 2006160855
Figure 2006160855
(上記式(a)〜(h)において、R1は炭素数3〜28の一価の脂肪族炭化水素基、R2は炭素数5〜25の一価の炭化水素基から選ばれ、mは正の数を示し、nは1〜50の正の数を示す。)
上記式(a)〜(h)中のmは、無水マレイン酸1モルに対しα−オレフィンを何モル共重合させたかを示し、特に制限はないが、0.5〜10が好ましく、0.9〜1.1がより好ましい。
(H)成分のモノエステル化率は、(G)成分との組合せにより適宜選択可能であるが、離型性の観点から20%以上とすることが好ましく、(H)成分としては式(c)〜(f)で示されるモノエステルのいずれか1種または2種以上を併せて20モル%以上含む化合物が好ましく、30モル%以上含む化合物がより好ましい。
また、(H)成分の重量平均分子量は、金型・パッケージ汚れ防止及び成形性の観点から5,000〜100,000とすることが好ましく、10,000〜70,000がより好ましく、15,000〜50,000がさらに好ましい。重量平均分子量が5,000未満では金型・パッケージ汚れを防ぐ効果が低い傾向にあり、100,000を超えると化合物の軟化点が上昇し、混練性等に劣る傾向がある。ここで、重量平均分子量は、GPCで測定した値をいう。
(H)成分の配合量は、特に制限はないが、(A)エポキシ樹脂に対して0.5〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。配合量が0.5質量%未満では離型性が低下する傾向にあり、10質量%を超えると耐リフロー性が低下する傾向にある。
耐リフロー性や金型・パッケージ汚れの観点から、本発明における離型剤である(G)成分及び(H)成分の少なくとも一方は、本発明のエポキシ樹脂組成物の調製時に(A)成分のエポキシ樹脂の一部または全部と予備混合することが好ましい。(G)成分及び(H)成分の少なくとも一方を(A)成分と予備混合すると、これらのベース樹脂中での分散性が上がり、耐リフロー性の低下や金型・パッケージ汚れを防ぐ効果がある。
予備混合の方法は、特に制限するものではなく、(G)成分及び(H)成分の少なくとも一方が(A)成分のエポキシ樹脂中に分散されればいかなる方法を用いてもよいが、例えば、室温〜220℃で0.5〜20時間撹拌する等の方法が挙げられる。分散性、生産性の観点からは、温度を100〜200℃、より好ましくは150〜170℃、撹拌時間を1〜10時間、より好ましくは3〜6時間とすることが好ましい。
予備混合するための(G)成分及び(H)成分の少なくとも一方は、(A)成分の全量と予備混合してもよいが、一部と予備混合することでも十分な効果が得られる。その場合、予備混合する(A)成分の量は、(A)成分の全量の10〜50質量%とすることが好ましい。
また、(G)成分と(H)成分とのいずれか一方を(A)成分と予備混合することで、分散性向上の効果が得られるが、(G)成分及び(H)成分の両方を(A)成分と予備混合した方がより効果が高く好ましい。予備混合する場合の3成分の添加順序は、特に制限はなく、全てを同時に添加混合しても、(G)成分と(H)成分とのいずれか一方を先に(A)成分と添加混合し、その後、残りの成分を添加混合してもよい。
本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、難燃性を向上する目的で従来公知のハロゲン系難燃剤、アンチモン系難燃剤及びノンハロゲン、ノンアンチモンの難燃剤を必要に応じて配合することができる。例えば臭素化エポキシ樹脂、酸化アンチモン、メラミン、メラミン誘導体、メラミン変性フェノール樹脂、トリアジン環を有する化合物、シアヌル酸誘導体、イソシアヌル酸誘導体等の窒素含有化合物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、複合金属水酸化物、錫酸亜鉛、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、ジシクロペンタジエニル鉄等の金属元素を含む化合物などが挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよい。
また、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、IC等の半導体素子の耐湿性及び高温放置特性を向上させる観点から陰イオン交換体を添加することもできる。陰イオン交換体としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができるが、例えば、ハイドロタルサイト類や、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマス等から選ばれる元素の含水酸化物等が挙げられ、これらを単独又は2種以上を組合せて用いることができる。なかでも、下記組成式(XXXIII)で示されるハイドロタルサイトが好ましい。
(化32)
Mg1-xAl(OH)2(CO3x/2・mH2O (XXXIII)
(ここで、0<X≦0.5、mは正の数である。)
さらに、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、その他の添加剤として、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、エステル系ワックス、ポリオレフィン系ワックス、ポリエチレン、酸化ポリエチレン等の離型剤、カーボンブラック等の着色剤、シリコーンオイルやシリコーンゴム粉末等の応力緩和剤などを必要に応じて配合することができる。
本発明の封止用エポキシ樹脂組成物は、各種原材料を均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製できる。一般的な手法として、所定の配合量の原材料をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、押出機、らいかい機、プラネタリミキサ等によって混合又は溶融混練した後、冷却し、必要に応じて脱泡、粉砕する方法等を挙げることができる。また、組成物は必要に応じて成形条件に合うような寸法及び質量でタブレット化してもよい。
各種原材料を溶融混練して封止用エポキシ樹脂組成物を調製する際、硬化反応の進行とともにエポキシ樹脂のエポキシ基開環率は上昇し、封止材パッケージを成形する際の流動性に大きな影響を与える。エポキシ基開環率が5%以上となるか、又は混練物のガラス転移温度が25℃以上となると、エポキシ樹脂組成物はある程度架橋構造が形成された状態になり、流動性が低下する。この観点からエポキシ基開環率は5%未満、ガラス転移温度は25℃未満であることが必要である。好ましくはエポキシ基開環率は3%未満、ガラス転移温度は20℃未満、より好ましくはエポキシ基の開環率は2%未満、ガラス転移温度は15℃未満である。エポキシ基開環率はさらには0%であることが最も好ましい。
エポキシ基開環率は、1H-NMRで測定されるものであり、測定方法は以下の通りである。溶融混練後のエポキシ樹脂組成物約100mgを精秤し、重水素化ジメチルスルホキシドを850mg加え、約1時間放置した後、グラスウールにてろ過し、可溶分を測定に用いた。この溶液を試料管に入れ、ブルカー社製AC250型スペクトロメータ(プロトンの共鳴周波数250MHz)を用い、通常測定法で16回積算したシグナルより1H-NMRスペクトルを得た。得られたスペクトルからエポキシの芳香族部分に由来するピーク強度と未反応エポキシ基に由来するピーク強度を読み取り、未反応エポキシの残存量からエポキシ基開環率を求めた。またガラス転移温度は温度変調型示差走査熱量測定(MDSC)における可逆比熱成分の変曲点の中間値であり、溶融混練後のエポキシ樹脂組成物を約20mg精秤し、TAインスツルメント社製DSC Q1000を用いて測定を行った。測定条件は昇温速度2℃/min、温度変調の振幅±2℃、周期60secで行った。
エポキシ基開環率を5%未満及びガラス転移温度を25℃未満とするには、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び硬化促進剤他各種添加剤の選択、それらの組合せが、また混練温度、混練時間等の混練条件の選択が重要である。エポキシ樹脂の選択としては、先に例示したエポキシ樹脂のなかでも、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂を選択することがより好ましい。また硬化剤の選択としては、先に例示した硬化剤のなかでも、ビフェニル型フェノール樹脂、アラルキル型フェノール樹脂等フェノール・アラルキル樹脂のような水酸基当量が比較的大きいものがより好ましい。さらには分子量が小さいことがより好ましい。混練条件として、混練温度は60〜130℃が好ましく、80〜120℃がより好ましい。
混練温度が60℃を下回ると樹脂、充填剤及びその他の成分が十分に混合されず、成形時に硬化不良を起こす傾向があり、130℃を超えるとエポキシ基開環率が5%以上となって、成形時の流動性が低下し、ボイドの発生や未充填の不具合が起こりやすくなる。混練時間は1〜10分が好ましく、2〜8分がより好ましい。混練時間が1分を下回ると樹脂、充填剤及びその他の成分が十分に混合されず、成形時に硬化不良を起こす傾向があり、8分を超えるとエポキシ基開環率が5%以上となって、成形時の流動性が低下し、ボイドの発生や未充填の不具合が起こりやすくなる。
本発明の封止用エポキシ樹脂組成物を封止材として用いて、半導体装置等の電子部品装置を封止する方法としては、低圧トランスファ成形法が最も一般的であるが、インジェクション成形法、圧縮成形法等も挙げられる。ディスペンス方式、注型方式、印刷方式等を用いてもよい。
本発明で得られる封止用エポキシ樹脂組成物により封止した素子を備えた本発明の電子部品装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材や実装基板に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子等の素子を搭載し、必要な部分を本発明の封止用エポキシ樹脂組成物で封止した、電子部品装置等が挙げられる。
ここで、実装基板としては特に制限するものではなく、例えば、有機基板、有機フィルム、セラミック基板、ガラス基板等のインターポーザ基板、液晶用ガラス基板、MCM(Multi Chip Module)用基板、ハイブリットIC用基板等が挙げられる。
このような素子を備えた電子部品装置としては、例えば半導体装置が挙げられ、具体的には、リードフレーム(アイランド、タブ)上に半導体チップ等の素子を固定し、ボンディングパッド等の素子の端子部とリード部をワイヤボンディングやバンプで接続した後、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物を用いてトランスファ成形などにより封止してなる、DIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J−lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)等の樹脂封止型IC、テープキャリアにリードボンディングした半導体チップを、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物で封止したTCP(Tape Carrier Package)、配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した半導体チップを、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物で封止したCOB(Chip On Board)、COG(Chip On Glass)等のベアチップ実装した半導体装置、配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子及び/又はコンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子を、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物で封止したハイブリッドIC、MCM(Multi Chip Module)マザーボード接続用の端子を形成したインターポーザ基板に半導体チップを搭載し、バンプまたはワイヤボンディングにより半導体チップとインターポーザ基板に形成された配線を接続した後、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物で半導体チップ搭載側を封止したBGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)、MCP(Multi Chip Package)などが挙げられる。また、これらの半導体装置は、実装基板上に素子が2個以上重なった形で搭載されたスタックド(積層)型パッケージであっても、2個以上の素子を一度に封止用エポキシ樹脂組成物で封止した一括モールド型パッケージであってもよい。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜17及び比較例1〜18)
以下、各実施例及び比較例で使用する各種原材料を示す。
(A)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂1:エポキシ当量196、融点106℃のビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名エピコートYX−4000H)
エポキシ樹脂2:エポキシ当量245、融点110℃の硫黄原子含有エポキシ樹脂(東都化成株式会社製商品名YSLV−120TE)
エポキシ樹脂3:エポキシ当量266、軟化点67℃のβ−ナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製商品名ESN−175)
エポキシ樹脂4:エポキシ当量195、軟化点65℃のo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(住友化学工業株式会社製商品名ESCN−190)
(B)硬化剤
硬化剤1:軟化点70℃、水酸基当量175のフェノール・アラルキル樹脂(三井化学株式会社製商品名ミレックスXLC−3L)
硬化剤2:軟化点80℃、水酸基当量199のビフェニレン型フェノール樹脂(明和化成株式会社製商品名MEH−7851)
硬化剤3:軟化点80℃、水酸基当量106のフェノールノボラック樹脂(明和化成株式会社製商品名H−1)
(C)硬化促進剤
硬化促進剤1:トリフェニルホスフィン
硬化促進剤2:トリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンの付加物
硬化促進剤3:トリブチルホスフィンと1,4−ベンゾキノンの付加物
(D)カップリング剤
エポキシシラン:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
アニリノシラン:2級アミノ基を含有するシランカップリング剤(γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン
(E)難燃剤
複合金属水酸化マグネシウム(タテホ化学工業株式会社製エコーマグZ-10)
芳香族縮合リン酸エステル(大八化学製商品名PX−200)、
トリフェニルホスフィンオキサイド、
三酸化アンチモン
臭素化エポキシ樹脂:エポキシ当量397、軟化点69℃、臭素含量49質量%のビスフェノールA型ブロム化エポキシ樹脂(東都化成株式会社製商品名YDB−400)
(F)無機充填剤
平均粒径14.5μm、比表面積2.8m/gの球状溶融シリカ
(その他添加剤)
カーボンブラック(三菱化学株式会社製商品名MA−100)
離型剤1:カルナバワックス
離型剤2:重量平均分子量8,800、針入度1、酸価30mg/KOHの直鎖型酸化ポリエチレン(クラリアント社製、商品名PED153)
離型剤3:α−オレフィンと無水マレイン酸との共重合物を1価のアルコールでエステル化した化合物であって、上記共重合体として1−エイコセン、1−ドコセンおよび1−トリコセンの混合物と無水マレイン酸との共重合物(日本油脂株式会社製、商品名ニッサンエレクトールWPB−1として入手可能)を用い、一価のアルコールとしてステアリルアルコールを用いて調製した化合物。なお、化合物の調製は、上記共重合体と1価のアルコールとをトルエンに溶解して100℃で8時間反応させた後に、160℃まで段階的に昇温しながらトルエンを除去し、さらに減圧下160℃で6時間反応させた後に未反応分を除去することによって調製した。得られたエステル化化合物(離型剤3)の重量平均分子量は34,000であり、モノエステル化率は70モル%である。ここで、重量平均分子量は、溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いてGPCで測定した値である。
上記各種原材料をそれぞれ表1、表2に示す質量部で配合し、表3に示す混練温度、混練時間の条件で押出混練を行い、実施例1〜17及び比較例1〜18に該当するエポキシ樹脂組成物をそれぞれ調製した。
Figure 2006160855
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実施例1〜17及び比較例1〜18で調製した各々の封止用エポキシ樹脂組成物の特性を、次の各試験により評価した。その結果を表4〜表7に示す。
(1)エポキシ基開環率
溶融混練後のエポキシ樹脂組成物約100mgを精秤し、重水素化ジメチルスルホキシドを850mg加え、約1時間放置した後、グラスウールにてろ過し、可溶分を測定に用いた。この溶液を試料管に入れ、ブルカー社製AC250型スペクトロメータ(プロトンの共鳴周波数250MHz)を用い、通常測定法で16回積算したシグナルによって1H-NMRスペクトルを得た。得られたスペクトルからエポキシの芳香族部分に由来するピーク強度と未反応エポキシ基に由来するピーク強度を読み取り、未反応エポキシの残存量からエポキシ基開環率を求めた。
(2)ガラス転移温度
溶融混練後のエポキシ樹脂組成物を約20mg精秤し、TAインスツルメント社製DSC Q1000を用いて測定を行った。測定条件は昇温速度2℃/min、温度変調の振幅±2℃、周期60secで行った。得られた測定曲線における可逆比熱成分の変曲点の中間値を読み取り、ガラス転移温度を求めた。
(3)スパイラルフロー
EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型を用い、トランスファ成形機によって、封止用エポキシ樹脂組成物を、金型温度180℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間90秒の条件下で成形し、流動距離(cm)を求めた。
(4)熱時硬度
封止用エポキシ樹脂組成物を上記(3)の成形条件下で直径50mm×厚さ3mmの円板に成形し、成形後直ちにショアD型硬度計を用いて測定した。
(5)難燃性
厚さ1/16インチの試験片を成形する金型を用いて、封止用エポキシ樹脂組成物を上記(3)の成形条件下で成形し、さらに180℃で5時間にわたって後硬化を行い、UL−94試験法に従って難燃性を評価した。
(6)パッケージ成形性(流動性)
10mm×10mm×0.4mm(面積100mm2)、パッドピッチ80μmのテスト用シリコーンチップを搭載し、直径18μm、最大長さ3mmの金線(ワイヤー)でワイヤーボンディングを施した素子を、封止用エポキシ樹脂組成物で封止し、半導体装置(100ピンLQFP)を作製した。半導体装置は、外形20mm×20mm、半導体チップ上面のパッケージの厚さ0.5mm、半導体チップ裏面のパッケージの厚さ0.5mm、半導体装置の総厚み1.5mmとした。パッケージの成形(封止)は、トランスファ成形機を用い、封止用エポキシ樹脂組成物を金型温度180℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間90秒の条件下で成形後、180℃で5時間にわたって後硬化することによって行った。パッケージ成形性は、成形後のパッケージ表面を目視で観察し、試験パッケージ数(5個)に対する未充填、ボイドの発生数で評価した。
(7)耐リフロー性
8mm×10mm×0.4mmのシリコンチップを搭載した外形寸法20mm×14mm×2mmの80ピンフラットパッケージ(QFP)を、封止用エポキシ樹脂組成物を用いて上記(6)の条件下で成形し、後硬化することによって作製した。次いで、得られたQFPを85℃、85%RHの条件下で加湿し、所定時間毎に240℃、10秒の条件でリフロー処理を行い、クラックの有無を観察し、試験パッケージ数(5個)に対するクラック発生パッケージ数を評価した。
(8)耐湿性
5μm厚の酸化膜上に線幅10μm、厚さ1μmのアルミ配線を施した6mm×6mm×0.4mmのテスト用シリコンチップを搭載した外形寸法20mm×14mm×2.7mmの80ピンフラットパッケージ(QFP)を、封止用エポキシ樹脂組成物を用い上記(6)の条件で成形、後硬化することによって作製した。得られたQFPに前処理を施した後、加湿して所定時間毎にアルミ配線腐食による断線不良を調べ、試験パッケージ数(10個)に対する不良パッケージ数で評価した。なお、前処理は85℃、85%RH、72時間の条件でフラットパッケージを加湿後、215℃、90秒間のベーパーフェーズリフロー処理を行った。その後の加湿は0.2MPa、121℃の条件で行った。
(9)高温放置特性
16ピン型DIP(Dual Inline Package)を、封止用エポキシ樹脂組成物を用いて上記(6)の条件下で成形、後硬化することによって作製した。なお、封止した素子部は5μm厚の酸化膜上に線幅10μm、厚さ1μmのアルミ配線を施した5mm×9mm×0.4mmのテスト用シリコンチップを、部分銀メッキを施した42アロイのリードフレーム上に銀ペーストを用いて搭載し、サーモニック型ワイヤボンダにより、200℃でチップのボンディングパッドとインナリードをAu線にて接続したものである。上述のようにして得られたDIPを200℃の高温槽中に保管し、所定時間毎に取り出して導通試験を行い、試験パッケージ数(10個)に対する導通不良パッケージ数によって高温放置特性を評価した。
Figure 2006160855
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先に示した表4〜7から明らかなように、本発明によるエポキシ樹脂組成物(実施例1〜17)の全てが優れた流動性を示し、パッケージ成形性にも優れている。一方、エポキシ基開環率およびガラス転移温度が本発明の範囲外となる組成物(比較例1〜18)では、スパイラルフローが90cm以下となり流動性に劣り、パッケージにはボイドや未充填が多く発生している。
さらに、本発明によるエポキシ樹脂組成物を用いて作製されたパッケージ(実施例1〜17)は、比較の組成物を用いて同様に作製されたパッケージ(比較例1〜18)と比較して、各種特性に優れ、高い信頼性を有している。より具体的には、実施例1〜6、8及び10〜17では耐リフロー性に優れ、実施例1〜16では耐湿性及び高温放置特性に優れている。一方、本発明のパッケージと比較して、比較例1〜18によるパッケージでは流動性の低下に起因する耐湿性の著しい低下が見られる。

Claims (17)

  1. (A)エポキシ樹脂、及び(B)硬化剤を含有するエポキシ樹脂組成物であって、溶融混練した後のエポキシ基開環率が5%未満及びガラス転移温度が25℃未満であることを特徴とする封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. (A)エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビフェニレン型エポキシ樹脂及びナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 硫黄原子含有エポキシ樹脂が、下記一般式(I)で示される化合物であることを特徴とする請求項2記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2006160855
    (式中、R1〜R8は水素原子、置換又は非置換の炭素数1〜10の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよく、nは0〜3の整数を示す。)
  4. (B)硬化剤が、ビフェニル型フェノール樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂及びノボラック型フェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. (C)硬化促進剤をさらに含有することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  6. (C)硬化促進剤が、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物を含むことを特徴とする請求項5記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  7. (C)硬化促進剤が、リン原子に少なくとも一つのアルキル基が結合したホスフィン化合物とキノン化合物との付加物を含むことを特徴とする請求項5記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  8. (D)シランカップリング剤をさらに含有することを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  9. (D)シランカップリング剤が、2級アミノ基を有するシランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項8記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  10. (D)2級アミノ基を有するシランカップリング剤が、下記一般式(II)で示される化合物を含有することを特徴とする請求項9記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2006160855

    (式中、R1は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数1〜2のアルコキシ基から選ばれ、R2は炭素数1〜6のアルキル基及びフェニル基から選ばれ、R3はメチル基又はエチル基を示し、nは1〜6の整数を示し、mは1〜3の整数を示す。)
  11. (E)リン原子を有する化合物をさらに含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  12. (E)リン原子を有する化合物が、リン酸エステル化合物を含有することを特徴とする請求項11記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  13. (E)リン酸エステル化合物が、下記一般式(III)で示される化合物を含有することを特徴とする請求項12記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2006160855

    (式中、8個のRは炭素数1〜4のアルキル基を示し、全て同一でも異なっていてもよく、Arは芳香族環を示す。)
  14. (E)リン原子を有する化合物が、下記一般式(IV)で示されるホスフィン化合物を含有することを特徴とする請求項11記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2006160855

    (式中、R、R及びRは炭素数1〜10の置換又は非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基及び水素原子を示し、全て同一でも異なってもよい(但し、全てが水素原子である場合を除く)。)
  15. (F)無機充填剤をさらに含有することを特徴とする請求項1〜14いずれか記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  16. (F)無機充填剤の含有量が、封止用エポキシ樹脂組成物に対して60〜95質量%であることを特徴とする請求項15記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂組成物によって封止された素子を備えることを特徴とする電子部品装置。
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