JP2006160786A - 紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、光通信分野にて使用される光学部品や光学部品組み立て用に用いられる透明樹脂材料において、光信号を低損失で通す透明性と優れた接着力を有し、耐湿信頼性に優れ、さらに光電気混載基板等に使用される場合に優れた半田耐熱性を備えた紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物に関するものである。特に、レンズの固定、光デバイスパッケージのシールやV溝基板への光ファイバーの固定等に用いられる接着剤材料、光導波路やレンズ等の光学部品材料等として有用な光学用の紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物に関するものである。
近年、精密な光ファイバーコネクタ部品の組み立てにおいて、接着剤を使用する方法が採られており、上記接着剤においては、短時間硬化性,接着対象に対する優れた接着性、さらには高温高湿環境下における優れた接着性が要望されている。また、光学部品としての用途の観点から、透明性を備えたものが使用され、さらには紫外線硬化等の光硬化型接着剤が多く使用されている。一方、アクリレート樹脂、エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂やポリシラン樹脂等の様々な高分子材料を用いた光導波路が提案され、実用化されつつある。
上記エポキシ樹脂やアクリレート樹脂等の高分子材料では、一般に硬化物の弾性率が高いことから、わずかな衝撃に対して剥離が発生したりする。これにより、光部品や光デバイスの実装後の信頼性において問題が生じる。例えば、85℃/85%RHの恒温恒湿試験において剥離が発生し、その結果、光損失値が増大したり、半田工程時に剥離やクラック、さらにアライメントのずれ等が発生するという問題が生じる。
上記剥離等を引き起こす要因は、応力の発生であり、この応力を低減させる方法として、低弾性化や線膨張係数を整合させる方法が採られている。例えば、低弾性化では、ゴム成分等のエラストマーのような低弾性成分の添加が有効であることが知られているが、光学用途においてはこのような低弾性成分の添加により透明性が損なわれる等の問題が発生し好ましいものではない。また、線膨張係数の整合に際して、高分子材料の線膨張係数を下げるために無機質充填剤を充填する方法が採られているが、この方法に関しても透明性が損なわれるという問題が生じる。さらに、特殊な骨格構造を有するエポキシ化合物を用いることにより、寸法安定性を図ることが提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−10674号公報
上記のような方法において、ある程度の効果を得ることはできたが、接着性はもちろん、剥離の発生防止という点で未だ満足のいくものではなく、より一層の特性の向上が望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、石英ガラス等との接着性に優れ、剥離発生の抑制効果にも優れた紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物は、下記の(A)〜(C)を含有するという構成をとる。
(A)下記の構造式(1)で表される繰り返し単位を有する熱可塑性樹脂。
(B)液状エポキシ樹脂。
(C)光重合開始剤。
(A)下記の構造式(1)で表される繰り返し単位を有する熱可塑性樹脂。
(C)光重合開始剤。
本発明者は、高い透明性および接着性とともに、剥離発生の原因となる応力の緩和手段を中心に鋭意検討を重ねた。すなわち、形成された成形体を塑性変形しうる材料を配合成分として用いることにより、発生する応力を吸収し応力を緩和することを想起した。その結果、熱可塑性樹脂として、上記構造式(1)で表される繰り返し単位を有する特定の熱可塑性樹脂を配合成分として用いると、この熱可塑性樹脂が発生した応力を効果的に吸収して応力緩和効果を奏するとともに、この熱可塑性樹脂はエポキシ化合物に配合した場合に透明性を損なわないという特性を有していることを見出し本発明に到達した。
このように、本発明の紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物は、上記構造式(1)で表される繰り返し単位を有する特定の熱可塑性樹脂(A)と、液状エポキシ樹脂(B)、光重合開始剤(C)を含有する紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物である。このため、高い透明性を有し、かつ高温高湿下においても剥離の発生が効果的に抑制され、信頼性の高い光学部品を得ることができる。したがって、本発明の紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物を、光通信系におけるVグルーヴや光導波路(AWG)等の精密光部品の接着および光ファイバーアレイの接着用途、また光導波路およびレンズ等の成形材料として用いると、高信頼性の良好な光学製品を得ることができ、光学用途として有用である。
そして、上記構造式(1)におけるRの全部または一部が、−CH2 CH2 (CF2 )mF(m=4〜8の整数)に置換された熱可塑性樹脂(A)を用いると、液状エポキシ樹脂組成物の相溶性や得られる成形体の屈折率を制御することが容易となる。
また、上記(A)である熱可塑性樹脂としてポリスチレン換算における数平均分子量(Mn)が1000〜50000の範囲のものを用いると、液状のエポキシ樹脂組成物を得ることが容易となる。
本発明の紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物は、特定の熱可塑性樹脂(A)と、液状エポキシ樹脂(B)と、光重合開始剤(C)とを用いることにより得られる。なお、本発明の紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物において、液状とは25℃で流動性を示す液状のことをいう。すなわち、25℃で粘度が0.1〜10Pa・sの範囲のものをいう。上記粘度の測定は、例えば、EMD型回転粘度計を用いて行うことができる。
上記特定の熱可塑性樹脂(A)は、下記の構造式(1)で表される繰り返し単位を有するものである。
上記特定の熱可塑性樹脂(A)は、アクリル酸またはメタクリル酸と、シクロペンタジエンとを反応させてポリマー化することにより得られる。また、式(1)中、Rとしてはメチル基が特に好ましい。そして、本発明においては、液状エポキシ樹脂組成物とするためにも上記熱可塑性樹脂(A)として低分子量のものを用いることが好ましく、具体的には、ポリスチレン換算における数平均分子量(Mn)が1000〜50000の範囲のものを用いることが好ましく、より好ましくは数平均分子量(Mn)が2000〜10000の範囲であり、特に好ましくは2000〜5000の範囲のものである。すなわち、ポリスチレン換算における数平均分子量(Mn)が上記範囲を外れて大きい場合は、溶解性が低下する傾向がみられ、逆に上記範囲を外れて小さい場合は、硬化物の強度が低下する傾向がみられるからである。
そして、上記構造式(1)で表される繰り返し単位において、Rは水素原子またはメチル基であるが、ナトリウムメトキシドや酢酸カリウム、チタンアルコキシド等を触媒とした、アルコールとのエステル化またはエステル交換反応により、置換基を導入することができる。例えば、下記の式(2)で表されるアルコールを用いると、フッ素化アルキル基:−CH2 CH2 (CF2 )mF(m=4〜8の整数)を導入することができるようになる。このフッ素化アルキル基の導入により、液状エポキシ樹脂組成物の相溶性や得られる成形体の屈折率を制御することが容易となる。構造式(1)で表される繰り返し単位において、Rを上記フッ素化アルキル基に置換する場合は、Rとなる水素原子またはメチル基の全部または一部が置換されたものであることが好ましい。なお、上記構造式(1)中のRの置換率に関しては、核磁気共鳴分析装置(NMR)により分析・計測することができる。そして、上記フッ素化アルキル基の導入率(置換率)としては10〜50%の範囲となることが好ましい。
上記特定の熱可塑性樹脂(A)の含有割合は、この特定の熱可塑性樹脂(A)および液状エポキシ樹脂(B)の合計量の1〜20重量%の範囲内となるよう設定することが好ましい。特に好ましくは5〜10重量%である。すなわち、5重量%未満では、耐湿性が低下したり、硬化物の強度が低下する傾向がみられ、20重量%を超えると、粘度が高くなり、相溶性が低下する(不透明になる)傾向がみられるからである。
上記液状エポキシ樹脂(B)に用いられるエポキシ化合物としては、その構造としては特に限定されるものではないが、反応性が高く透明で粘度が低く、上記特定の熱可塑性樹脂(A)との相溶性が良好なものが好ましい。このようなエポキシ化合物としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,2,8,9−ジエポキシリモネン等の脂環式エポキシ化合物が、透明性,反応性の観点から好ましく用いられる。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂に水素添加を行い、ベンゼン環をシクロヘキサン環に変換した水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂や水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂も透明性を有し好適に用いられる。さらに、ビスフェノールF型エポキシ樹脂はやや黄色味を帯びているが低粘度であることから好適に用いることができる。そして、1,2,7,8−ジエポキシオクタン等の直鎖型エポキシ化合物も低粘度でかつ透明性を有することから好適に用いられる。また、1,4−ビス(2′,3′−エポキシプロピル)パーフルオロ−n−ブタン等の直鎖型のフッ素化エポキシ化合物も低粘度でかつ透明性を有することから好適に使用することができる。さらに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、やや高粘度であり黄色味を帯びているが使用することができる。このような各種エポキシ化合物は単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記液状エポキシ樹脂(B)の含有割合は、(A)および(B)の合計量の80〜99重量%の範囲内となるよう設定することが好ましい。特に好ましくは90〜95重量%である。すなわち、80重量%未満では、粘度が高くなり、粘ちょう(水飴状)となり、相溶性が低下する傾向がみられ、99重量%を超えると、耐湿性が低下する傾向がみられるからである。
上記特定の熱可塑性樹脂(A)および液状エポキシ樹脂(B)とともに用いられる光重合開始剤(C)としては、特に限定するものではなく、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホキソニウム塩、メタロセン化合物あるいは鉄アレーン系化合物等を用いることができる。その中でも、光硬化性の観点から、芳香族スルホニウム塩が好ましく、特に芳香族スルホニウム・ヘキサフロロホスホニウム化合物、芳香族スルホニウム・ヘキサフロロアンチモネート化合物、またはその両者の併用が、硬化性、接着性等の観点から好ましい。さらに、上記光重合開始剤(C)とともに、光増感剤や酸増殖剤等も必要に応じて添加することができる。
上記光重合開始剤(C)の含有量は、上記特定の熱可塑性樹脂(A)および液状エポキシ樹脂(B)の合計量100重量部(以下「部」と略す)に対して1〜15部に設定することが好ましく、特に好ましくは2〜10部である。
また、本発明の紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物には、上記(A)〜(C)以外に、接着性を高めるためにシラン系あるいはチタン系のカップリング剤、合成ゴムやシリコーン化合物等の可撓性付与剤等の化合物、さらに酸化防止剤、消泡剤、場合によっては低収縮化を図るために無機質充填剤等の他の添加剤を必要に応じて適宜に配合することができる。
本発明の紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物は、例えば、上記(A)〜(C)、さらに必要に応じて他の添加剤を用いて、所定の割合で配合し溶融混合することにより得られる。
このようにして得られる紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物は、例えば、UVランプ等により紫外線を照射した後、所定の温度でのポストキュアを行うことにより硬化させることができる。
また、本発明の紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物の硬化後の光透過率は、通常、厚み140μmの場合、25℃雰囲気下、可視光領域(波長500〜900nm)および赤外領域において85%以上、特に好ましくは90%以上である。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、下記に示す各成分を準備した。
〔熱可塑性樹脂1〕
前記構造式(1)で表される繰り返し単位を有する熱可塑性樹脂〔式(1)中、R=−CH3 、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)=2400(JSR社製、アートンFX4727)〕
前記構造式(1)で表される繰り返し単位を有する熱可塑性樹脂〔式(1)中、R=−CH3 、ポリスチレン換算数平均分子量(Mn)=2400(JSR社製、アートンFX4727)〕
〔エポキシ化合物1〕
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、YL−6753)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、YL−6753)
〔光重合開始剤〕
スルホニウム・ヘキサフロロアンチモン系重合開始剤(旭電化社製、SP−170)
スルホニウム・ヘキサフロロアンチモン系重合開始剤(旭電化社製、SP−170)
〔酸化防止剤〕
HCA(三光化学社製)
HCA(三光化学社製)
〔実施例1〜4、比較例〕
下記の表1に示す各配合成分を同表に示す割合で配合し溶融混合(条件:25℃)することにより紫外線硬化液状エポキシ樹脂脂組成物を作製した。
下記の表1に示す各配合成分を同表に示す割合で配合し溶融混合(条件:25℃)することにより紫外線硬化液状エポキシ樹脂脂組成物を作製した。
このようにして得られた実施例および比較例の各紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物を用いて、深さ500μmの金型に充填して満たし、この上に離型処理を行ったガラス板を載置して均一に伸ばした。そして、500WのUVランプ(高圧水銀ランプ)を用いて12mW/cm2 の強度で光照射を15分間行った後、さらに100℃×1時間のポストキュアを行った。硬化成形体は透明〔25℃雰囲気下、波長850nmにおける分光光度計(UV−3000、島津製作所社製)での測定による透過率が87%〕であった。
つぎに、上記金型およびガラス板から硬化成形体であるフィルムを剥離して厚み500μmの透明フィルムを得た。この透明フィルムを短冊状に切り出し、動的粘弾性測定用のサンプルとした。そして、このサンプルを用いて、動的粘弾性測定装置(レオメトリック社製、RDS)により、貯蔵弾性率、損失係数(tanδ)を測定した。また、測定した損失係数(tanδ)のピークからガラス転移温度(Tg)を求めた。その結果を下記の表2に示す。
上記結果から、特定の熱可塑性樹脂を配合した実施例品と特定の熱可塑性樹脂を配合しなかった比較例品とを比較すると、両者とも貯蔵弾性率およびガラス転移温度に関しては同様の値を示したが、損失係数(tanδ)に関しては比較例品は非常に小さく、特定の熱可塑性樹脂の配合量に比例して大きくなっていることがわかる。
〔フッ素化アルコール変性熱可塑性樹脂〕
三口フラスコ内に、アートンFX4727(JSR社製)4g、トルエン16gを投入し攪拌溶解させて20重量%溶液を調製した。これに、2−(パーフルオロブチル)エタノール〔F(CF2 )4 CH2 CH2 OH、重量平均分子量=264.8〕を上記アートンFX4727の3倍モル量となる14.4g投入した。さらに、テトラエチルチタネート〔Ti(OC2 H5 )4 〕0.017gを加え、加温しながら攪拌した。つぎに、この三口フラスコ上部にリービッヒ冷却管を連結し、入り口の温度を60℃になるように加温を調節した。このとき、エステル交換反応により生成したメタノールは上記リービッヒ冷却管を通して系外に除去され、エステル交換反応が進行することとなる。3時間経過後、メタノールの揮発がみられなくなったことを確認して反応を終了した。ついで、得られた反応液を多量のメタノール中に滴下し、生成した白色沈殿物を濾過、洗浄した後、さらに60℃で一晩真空乾燥することにより、目的とする、フッ素化アルコールで変性された前記構造式(1)で表される繰り返し単位を有する熱可塑性樹脂を作製した。得られた熱可塑性樹脂を核磁気共鳴分析装置(NMR)(日本電子社製、FT−NMR)で分析した結果、構造式(1)中のRが、フッ素化アルキル基〔−CH2 CH2 (CF2 )4 F〕である割合、すなわち、フッ素化アルキル基〔−CH2 CH2 (CF2 )4 F〕の導入率は33%であった。また、得られた熱可塑性樹脂のポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は3150であった。
三口フラスコ内に、アートンFX4727(JSR社製)4g、トルエン16gを投入し攪拌溶解させて20重量%溶液を調製した。これに、2−(パーフルオロブチル)エタノール〔F(CF2 )4 CH2 CH2 OH、重量平均分子量=264.8〕を上記アートンFX4727の3倍モル量となる14.4g投入した。さらに、テトラエチルチタネート〔Ti(OC2 H5 )4 〕0.017gを加え、加温しながら攪拌した。つぎに、この三口フラスコ上部にリービッヒ冷却管を連結し、入り口の温度を60℃になるように加温を調節した。このとき、エステル交換反応により生成したメタノールは上記リービッヒ冷却管を通して系外に除去され、エステル交換反応が進行することとなる。3時間経過後、メタノールの揮発がみられなくなったことを確認して反応を終了した。ついで、得られた反応液を多量のメタノール中に滴下し、生成した白色沈殿物を濾過、洗浄した後、さらに60℃で一晩真空乾燥することにより、目的とする、フッ素化アルコールで変性された前記構造式(1)で表される繰り返し単位を有する熱可塑性樹脂を作製した。得られた熱可塑性樹脂を核磁気共鳴分析装置(NMR)(日本電子社製、FT−NMR)で分析した結果、構造式(1)中のRが、フッ素化アルキル基〔−CH2 CH2 (CF2 )4 F〕である割合、すなわち、フッ素化アルキル基〔−CH2 CH2 (CF2 )4 F〕の導入率は33%であった。また、得られた熱可塑性樹脂のポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は3150であった。
〔実施例5〜8〕
下記の表3に示す各配合成分を同表に示す割合で配合し溶融混合(条件:25℃)することにより紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物を作製した。
下記の表3に示す各配合成分を同表に示す割合で配合し溶融混合(条件:25℃)することにより紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物を作製した。
上記実施例および比較例の液状エポキシ樹脂組成物を、20mm×40mm×厚み2mmの石英ガラス板上にスポイトを用いて1滴垂らし、同じ大きさの石英ガラス板で挟み込んだ。そして、加圧して押さえることにより厚みを均一にし、はみ出した部分を拭き取ってから、500WのUVランプ(高圧水銀ランプ)を用いて12mW/cm2 の照度にて1分間照射した後、100℃×1時間のポストキュアを行った。硬化した後、膜厚計にて厚みを計測したところ、全てのサンプル(硬化体)が厚み5〜7μmであった。得られた硬化体は透明〔25℃雰囲気下、波長850nmにおける分光光度計(UV−3000、島津製作所社製)での測定による透過率が90%以上〕であった。
上記サンプル(各10個)を用いて、121℃×100%×202.6kPaの条件によるプレッシャークッカー試験(PCT)に投入した。そして、所定時間(24時間,48時間,100時間,200時間,300時間)経過後のサンプルの剥離の発生の有無を目視により観察した。その結果を下記の表4に示す。
上記結果から、実施例品は、300時間経過後でも剥離が全く発生しなかった。これに対して、特定の熱可塑性樹脂を配合しなかった比較例品は、24時間経過後にはすでにコーナー部分に剥離が発生し、不良率は100%であった。
本発明の紫外線硬化型液状エポキシ樹脂組成物は、例えば、光通信分野にて使用される光学部品や光学部品組み立て用に用いられる精密光学部品やファイバーアレイの接着材料用途や光学部品成形材料、特に、レンズの固定、光デバイスパッケージのシールやV溝基板への光ファイバーの固定、光導波路(AWG)やレンズ等の成形材料等に用いられる。
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JP2013142863A (ja) * | 2012-01-12 | 2013-07-22 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 光硬化性接着剤、それを用いた偏光板および積層光学部材 |
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2004
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