JP2006159637A - 画像消去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消去可能な画像形成材料で画像が形成された媒体を加熱して画像を消去処理する際に、臭気物質等の発生物質を防止できる画像消去装置を提供する。
【解決手段】一定以上の温度条件下で画像が消失される画像形成材料により画像表示された媒体としての複数の紙2を積層して収容し得るケース3と、このケース3内に収容される紙2を画像が消失する温度に加熱する加熱装置4とを有する画像消去ユニット5と、加熱時に画像消去ユニット5で発生する臭気を除去する脱臭ユニット6とを備える。通風路形成部材15によって形成される通風路18の内部に、通風路18の上流側から順に、塵埃除去用フィルタ19、臭気成分を分解する光触媒反応装置20、臭気成分吸着用フィルタ21、オゾン分解部としてのオゾン分解触媒22、および排気用ファン23が配備される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、紙等の画像形成媒体から画像形成材料を加熱により消去して当該媒体の反復使用等を可能とする画像消去装置に係り、特に画像消去に伴って発生する臭気の除去機能を有する画像消去装置に関する。
近年、OA化の普及により、各種情報のデータ量は拡大の一途をたどり、情報出力もそれにともなって増加する傾向にある。代表的な情報出力手段としては、印刷機や複写機等の画像形成装置があるが、情報量の増加により画像形成媒体である紙が大量に使用され、資源保護上で問題となっている。また、画像が形成された紙を再生するには、多量の漂白剤と水を必要とするため、再生コストも紙の大量使用に伴って高騰している。
そこで近年では、例えば樹脂、色素、発色剤、消去剤等からなる消去可能な画像形成材料を用いて紙に画像を形成し、この形成された画像を画像消去装置により消去して白紙状態に戻し、紙を何度も再使用することにより、実質的な紙の使用量を大幅に減らす技術が開発されている。この技術によれば、紙の再使用を繰り返し、紙面の痛みがひどくなった時点で再生することで、紙の再利用に係る総合的なコストを削減することができる。
消去可能な画像形成材料の従来例としては、例えば溶剤や熱を加えることにより画像を消去し、紙を再使用可能にするものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−38039号公報
上述した従来の画像消去装置においては、消去処理時に、印字された画像形成材料とともに媒体である紙も加熱される。紙は、その製法によって酸性紙と中性紙とに分類される。一般に使用されている紙には、製造工程においてインクのにじみ止め(サイズ剤)が加えられている。このサイズ剤として、従来松ヤニが広く使用されており、この松ヤニを紙に定着させるために硫酸アルミニウムが使用されてきた。硫酸アルミニウムは水分と反応して酸を生じて紙を酸性にするので、硫酸アルミニウムを用いた紙は、一般に酸性紙と呼ばれている。この酸性紙は、紙の繊維であるセルロースが傷められやすい性質があるため、紙の耐久性という点で課題があった。
そのため、サイズ剤として中性の物質を使用して、紙の耐久性を改良した紙も使用されており、この紙は、一般に中性紙と呼ばれている。さらに、保存性を考慮した紙としては、大気中の酸を中和するために炭酸カルシウムが添加されて弱アルカリ性に保たれている。このように、一般に使用されている紙には、製造工程で各種の薬品処理が施されている。
消去可能な画像形成材料の消去温度は、一般に120℃から150℃程度とされている。しかしながら、この温度範囲にて紙を加熱すると、紙に含まれている上記の成分が蒸発して、臭気を有する物質が発生することがある。こうした臭気物質の例としては、ベンズアルデヒドやオクタナル等が挙げられる。これらの臭気物質は、消去処理時に消去装置が置かれた室内に拡散する。このとき、作業空間の容積が十分にあって装置からある程度離れている場合には、特に問題にならないが、画像消去装置の設置場所が狭い場合や、装置の近傍で作業が行われている場合には、臭気の影響を考慮しなければならない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、消去可能な画像形成材料で画像が形成された媒体を加熱して画像を消去処理する際に、事務所室内等への臭気の排出を効果的に防止することができる画像消去装置を提供することを目的とする。
本発明の画像消去装置は、上述した課題を解決するために、一定以上の温度条件下で画像が消失される画像形成材料により画像表示された媒体を収容するケースと、このケース内に収容される前記媒体を前記画像が消失する温度に加熱する加熱装置とを有する画像消去ユニットと、前記加熱時に前記画像消去ユニットで発生する臭気を除去する脱臭ユニットとを備え、前記脱臭ユニットは、前記画像消去ユニット内の空気を排出する排気用通風路に、上流側から順に、塵埃除去用フィルタ、臭気成分を分解する光触媒反応装置、臭気成分吸着用フィルタ、オゾン分解部、および排気用ファン23を配備した構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、光触媒反応装置を用いた脱臭ユニットを備えることにより、画像を消去処理する際に事務所室内等への臭気の排出を効果的に防止することができるとともに、脱臭ユニットとして、排気用通風路に上流側から順に、塵埃除去用フィルタ、臭気成分を分解する光触媒反応装置、臭気成分吸着用フィルタ、オゾン分解部、および排気用ファン23を配備することにより、排気用ファン23が通風路の最も外側に配置される構成となる。したがって、ファンの配置が最下流で、しかもオゾン分解部の下流側であるため、ファンは最も低温で、かつオゾンの無い雰囲気にある。これにより、ファン消耗、損傷等が少なく、耐用寿命の長期化が図れる。しかも、画像消去時における加熱作用による熱風対応が良好となるとともに、画像消去ユニットからの空気を効果的に引き込むことができ、無臭の空気を排出することができる。
以下、本発明に係る画像消去装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、画像消去装置の全体構成を示す概略断面図であり、図2は、図1に示した画像消去装置の脱臭ユニットを詳細に示す拡大図である。
これらの図に示すように、本実施形態の画像消去装置1は、一定以上の温度条件下で画像が消失される画像形成材料により画像表示された媒体としての複数の紙2を積層して収容し得るケース3と、このケース3内に収容される紙2を画像が消失する温度に加熱する加熱装置4とを有する画像消去ユニット5と、加熱時に画像消去ユニット5で発生する臭気を除去する脱臭ユニット6とを備える。
具体的には、画像消去ユニット5は例えば矩形箱形の外装用ケース3を有し、このケース3内に、画像が形成された紙2を上下に積層して保持する上面が開口した金属製のトレイ5aが設けられている。そして、このトレイ5aに収納した紙2を上方から押圧する上側の加熱板7aと、トレイ5aの下面側を支持する下側の加熱板7bと、これらの加熱板7a,7bにそれぞれ上下方向から接して熱を伝達する電熱式のヒータ8a,8bとが設けられている。
これにより、紙2の束を二方向より加熱できるようになっている。なお、加熱板7a,7bおよびトレイ5aの材質としては、アルミニウムや銅などの熱伝導性の良好な金属製材料が好ましい。
上側のヒータ8aの上方には、スペーサ9を介して熱遮蔽板10aが取付けられ、下側のヒータ8bには、弾性体11を介して熱遮蔽板10bが取付けられている。各熱遮蔽板10a,10bは、各ヒータ8a,8bが発生する熱を断熱し、各加熱板7a,7b方向への伝熱性能を向上させる機能を有する。弾性体11の材料としては、例えば金属または耐熱性ゴム、スポンジ等が適用されている。また、スペーサ9には、例えばセラミックスや繊維強化プラスチック(FRP)のような断熱特性の良好な材料が適用されている。熱遮蔽板10a,10bは金属材料により構成され、表面には鏡面加工あるいは鏡面コーティングが施されている。
ケース3の一方の側部には空気導入口12が設けられ、この空気導入口12位置に冷却ファン13が設けられている。そして、加熱により画像が消去された後には、冷却ファン13の駆動により外気を吸入し、加熱板7a,7bとヒータ8a,8bとから構成される加熱装置に空気を送風して冷却できるようになっている。ケース3の他方の側部には空気排出口14が設けられている。
一方、脱臭ユニット6は、画像消去ユニット5のケース3に設けられた空気排出口14の外側に接続する形で設けられている。すなわち、脱臭ユニット6は、例えば横方向両端に開口部を有する横長筒状の通風路形成部材15を有し、この通風路形成部材15の一端側の開口部が給気口16とされ、この給気口16が画像消去ユニット5の空気排出口14に接続され、他端側の開口部が排気口17とされている。これにより、画像消去ユニット5のケース3内部と通風路形成部材15とが連通し、通風路形成部材15の内部が画像消去ユニット5内の空気を外部に排出し得る排気用通風路18を形成している。
通風路形成部材15によって形成される通風路18の内部には、この通風路18の上流側、すなわち図1,2における左端側の開口側から順に、塵埃除去用フィルタ19、臭気成分を分解する光触媒反応装置20、臭気成分吸着用フィルタ21、オゾン分解部としてのオゾン分解触媒22、および排気用ファン23が配備されている。
具体的には、図1および図2に示すように、通風路18の給気口16から排気口17に至る風洞内に、プレフィルタとしての塵埃除去用フィルタ19が設けられ、その下流側に順次に、光触媒反応装置20、臭気成分吸着用フィルタ21、オゾン分解触媒22、および排気用ファン23が配備され、給気口16から吸込まれた脱臭すべき空気が、光触媒反応装置20、臭気成分吸着用フィルタ21、オゾン分解触媒22および排気用ファン23の順に通過して、脱臭ユニット6の排気口17から外部に放出されるようになっている。
図2および図3に示すように、光触媒反応装置20は、数KV〜数十KVの高電圧を発生する高圧電源24と、1対の酸化チタン等を代表とする光触媒担持体25,26と、これらの光触媒担持体25,26間に配置されたプラス側の電極27と、この電極27の反対側にて各光触媒担持体25,26を挟む配置で設けられたマイナス側の電極である対極28,29とを備えている。高圧電源24のプラス側リード端子30は電極27に接続されるとともに、高圧電源24のマイナス側リード端子31,32は各対極28,29に接続され、高圧電源24からの高電圧が電極27と対極28,29との間に印加される。そして、電極27および対極28,29と、高圧電源24とにより、電極27と対極28,29との間の放電により紫外線を発生させて光触媒担持体25,26を励起させる放電装置が構成される。
臭気成分吸着用フィルタ21は、光触媒反応装置20によって分解除去しきれなかった余分な臭気成分を吸着分解する能力を備えており、その主成分は、例えば二酸化マンガン(MnO)で、他に活性炭、酸化第一鉄(Fe)、酸化ニッケル(NiO)、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)等が適用されている。
なお、二酸化マンガンは臭いの吸着性能のみならず、光触媒反応装置20で発生するオゾンの分解性能をも有するので、臭気成分吸着用フィルタ21の主成分として二酸化マンガンを用いることが望ましい。
臭気成分吸着用フィルタ21と別個に設けられているオゾン分解触媒22は、光触媒反応装置20で発生するオゾンを分解除去するためのものである。
図4は、光触媒反応装置20の電気的な構成を示すブロック図である。図4に示すように、動作用電源となる電源回路33aにより生成された電圧が放電電圧可変回路33b、放電回路33cおよび臭気感知装置33dに供給されるようになっている。また、給気口16から取込まれた空気中に含まれる臭気濃度を感知する臭気感知装置33dから、臭気濃度の情報を放電電圧可変回路33bに送り出すと、放電電圧可変回路33bはその情報を基に放電電圧を決定し、正負の各電極である電極27と対極28,29との間に印加すべき放電量を、後段の放電回路33cに伝達し、放電回路33cが決定された放電電圧を発生するようになっている。
次に、脱臭ユニット6の作用を説明する。通風路18の系統末尾に配置された排気用ファン13の吸引力により、給気口16から吸込まれた本体ケース3内からの臭気成分を含む空気は、塵埃除去用フィルタにより塵埃などが除去された後に、通風路形成部材15内の光触媒反応装置20に送られる。この光触媒反応装置20では、高圧電源24から数KV〜数十KVの高圧パルスが電極27と対極28,29との間に印加されることにより、電極27や対極28,29、および光触媒担持体25,26を通過して流れる空気の絶縁が部分的に破れ、光触媒担持体25,26の両面にある電極27と対極28,29との間でコロナ放電が起きる。
コロナ放電が起きると、紫外線とオゾンとが発生し、その紫外線によって光触媒担持体25,26が励起され、空気中の臭いの元となっている臭気成分や揮発性有機化合物が、励起された光触媒担持体25,26によって分解される。
また、同時に発生するオゾンの酸化作用によっても空気中の臭気成分が分解され、光触媒担持体25,26の反応とともに脱臭効果を高めることができる。しかし、気相ではオゾン酸化の反応効率が低く、オゾンの大部分は消費されずに、臭気成分とともに臭気成分吸着用フィルタ21に送り出される。
光触媒反応装置20で除去しきれなかった臭気成分は、臭気成分吸着用フィルタ21に一時的に吸着され、そこで同時に供給されるオゾンによって徐々に酸化分解されるが、酸化分解されるべき臭気成分が、臭気成分吸着用フィルタ21に供給されるオゾン量よりも少なければ、臭気成分吸着用フィルタ21に臭気成分が蓄積することなく、臭気成分吸着用フィルタ21で余ったオゾンが後段のオゾン分解触媒22にて分解され、酸素となって臭気成分がない空気とともに排気口17から外部に排気される。
一方、臭気成分吸着用フィルタ21で酸化分解されるべき臭気成分が供給オゾン量よりも多くなった場合には、臭気成分吸着用フィルタ21に供給されるオゾンで分解しきれなかった臭気成分が一時的に臭気成分吸着用フィルタ21に残る。しかし、臭気成分が通常濃度に低下する過程において、臭気成分吸着用フィルタ21に供給されるオゾン量によって徐々に分解され、臭気成分吸着用フィルタ21には最終的に臭気成分が残らない。
このように、放電装置にて発生したオゾンや残留する臭気成分などは通風路18内で下流側に流れ、臭気成分などは空気中でオゾンにより酸化分解される。また、オゾン分解触媒22に達したオゾンはそこで吸着され、同じくオゾン分解触媒22を通過しようとする臭気成分を酸化分解する。このようにして、風洞内を通過する空気の臭気成分や揮発性有機化合物を含む空気は、脱臭ユニット6の内部で浄化されて、排気口17から室内に排気される。また、余剰なオゾンはオゾン分解触媒22に吸着された後に互いに反応し、酸素となって排気口17から排出される。
なお、脱臭ユニット6の流通経路内には、図示しない吸着剤ユニットを追加して着脱可能に設ける構成とすることも可能である。吸着剤ユニットは活性炭、低温触媒、あるいはその両方の組合せによって構成することができる。吸着剤ユニットは、一時的に生じた強い臭気成分を吸着するとともに、その一部は放電装置により発生するオゾンにより分解されるので、吸着剤ユニットを追加して設けることで、更なる脱臭機能の向上が図られる。
この場合、吸着剤ユニットを構成する吸着物として活性炭を利用すれば、比較的吸着力が大きく、しかも安価な吸着物を提供することができる。
さらに、吸着物として低温触媒を利用すれば、特定の有機揮発性化合物成分に対しても高い吸着性能を発揮するうえに、放電に伴い発生するオゾンが吸着物を消耗することもなく、長期間に亘り高い吸着性能を維持することができる。
さらに本実施形態では、吸着物が活性炭と低温触媒との組合せからなる着脱可能な吸着体としての吸着剤ユニットで構成することもできる。このような構成とすれば、活性炭の特徴である安価で大きな吸着力と、低温触媒の特徴である長期間に亘る特定成分の高い吸着性能を共に発揮することができる。しかも、吸着剤をユニット化することで、交換などの作業を容易にすることができる。
図5は、本実施形態における脱臭ユニット6の接続回路を示す構成図である。この図5に示すように、本実施形態では、脱臭ユニット6の電源回路34が画像消去ユニット5の電源回路36に電源供給配線35を介して接続されており、画像消去ユニット5の運転と同時に脱臭ユニット6が連動する構成となっている。すなわち、商用電源等の電源37に電源スイッチ38を介して制御装置39、ヒータ8a,8b、冷却ファン13、ヒータスイッチ40および冷却ファンスイッチ41等が接続され、脱臭ユニット6の電源回路34が画像消去ユニット5の電源回路36に電源供給配線35を介して接続されている。
これにより、画像消去ユニット5を駆動する際に、常に脱臭ユニット6が連動して駆動され、両ユニット5,6が常に同時運転され、画像消去作用と脱臭作用とが確実に行われるようになっている。
図6は、以上のように構成された本実施例の画像消去装置1における運転パターンのグラフを示している。この図6において、温度および電力の時間変化についてのグラフは、左側縦軸が温度を表し、右側縦軸が電力を表している。
画像消去ユニット5における温度変化を曲線Aに示す。まず、時刻T1においてヒータ8a,8bを作動させて昇温を開始する。時刻T2において消去温度に達した後、時刻T3まで温度を一定に保持する。時刻T3から冷却を開始し、時刻T4において室温に戻る。
消去可能な画像形成材料は、呈色性化合物と顕色剤との作用により発色しているが、加熱されることにより、画像形成材料中のバインダー樹脂と呈色性化合物とが選択的に相溶したり、また、消色剤を使用している場合には顕色剤と消色剤が反応して消色する。このとき温度が高いほど反応が早くなるが、温度が高すぎると紙2が焼けて変色してしまう。従って、消去性能と紙2の焼け防止の2点を考慮して、消去処理温度としては、120℃から150℃とすることが好ましい。この温度範囲にて数時間一定に維持することにより消去可能な画像形成材料の色を消去することができる。本発明者らの実施によれば、消去温度を120℃から150℃に維持した場合、消去に必要な時間は、1時間半から2時間程度である。
一方、曲線Bで示す画像消去装置1における消費電力は、図6に示すように昇温時に最大でありP1である。紙2の束が消去温度に達して、温度を一定に維持する消去処理時には、放熱分の熱量を補う電力のみが必要とされるので、消費電力がP2まで低下する。さらに冷却時には、冷却ファン13の電力のみが必要となるので、さらにP3まで消費電力が低下する。
なお、図6に示す光触媒運転モード(曲線C)および冷却ファン運転モード(曲線D)に示すように、昇温時(時刻T1〜時刻T2)および消去処理時(時刻T2〜時刻T3)には、放熱量を減らして加熱効率を上げるために、冷却ファン13を停止モードとする一方、光触媒担持体25,26を作動モードとして臭気物質を分解する。また、冷却時(時刻T3〜時刻T4)には、光触媒担持体25,26、排気用ファン23および冷却ファン13を作動モードとする。
また、画像消去ユニット5は、紙2の束をトレイ5aと加熱板7a,7bにて包囲して、さらにその周囲を熱遮蔽板10a,10bで覆う構成として放熱を抑制する。一方、ヒータ8a,8bは、それぞれ伝熱係数の小さいスペーサ9と弾性体11によって支持される構成としたので、支持部分からの放熱も少なく抑制される。従って、これらの構造により、画像消去装置10の平均消費電力が低減される。すなわち、低コストの画像消去装置1とすることが可能である。
本発明者らの実施によれば、例えば昇温時間を30分とし、消去する紙2の量をA4で500枚程度とした場合において、最大消費電力P1が1kWから1.5kW程度であった。この程度の消費電力であれば、事務所内のAC100V電源での使用が可能である。
次に、図6の時刻T1において紙2の束の加熱を開始する。この場合、加熱装置4により紙2の束を加熱すると、紙2に含まれている薬品類が蒸発し、拡散して排気側に流出する。一方、時刻T1に電源オンとして放電回路33により励起状態とすると放電が発生する。この放電により光触媒担持体25,26に沿面放電が発生し、この沿面放電による放電光から紫外線が照射される。この紫外線照射によって光触媒担持体25,26が活性化され、光触媒反応により紙2の加熱によって発生した臭気物質が分解される。
下記の表1は、光触媒担持体25,26を作用させた場合と作用させない場合について、排気口17におけるそれぞれの臭気指数を測定して比較した測定結果を示している。
この測定は、加熱開始時刻T1から20分後および60分後について実施した。なお、表1において臭気指数とは、排気に含まれる臭気物質の濃度が一定値以下となる希釈倍率を求め、この稀釈倍率の対数値をとって10倍したものである。従って、臭気指数が小さいほど臭気物質が分解されて消臭されていることを示す。
Figure 2006159637
表1に示す結果で明らかなように、光触媒担持体25,26を作用させない場合は、紙2の加熱に伴って臭気が発生する。このとき臭気物質の臭気指数は、加熱開始から20分後において「32」であり、60分後においても「27」と高レベルである。
一方、光触媒担持体25,26を作用させた場合、加熱開始から20分後には、臭気指数が「22」と、光触媒担持体25,26を作用させない場合に比較して低レベルの臭気指数となっており、また60分後においても臭気指数が20分後の濃度と比較して変化がなかった。すなわち、光触媒反応により、加熱後ただちに臭気指数が低下しており、臭気物質が分解されて消臭されていることが確認された。また、上述したように電極27、対極28,29の放電によって空気中の酸素が反応してオゾンが発生する。
本実施例の画像消去装置1においては、画像消去ユニット5の運転中、すなわち加熱時および冷却時ともに脱臭ユニット6は連続運転される(時刻T1〜時刻T4)。
図7は、前記一実施形態における脱臭ユニット6の配置構成に係る変形例を示す構成図である。
すなわち、前記実施形態では、脱臭ユニット6を画像消去ユニット5と別体として構成し、脱臭ユニット6を画像消去ユニット5の空気排出口14外部に連設したが、本発明ではこのような構成に限らず、図7に示すように、脱臭ユニット6を画像消去ユニット5の内部に格納した構成とすることができる。
また、図8は、前記一実施形態における脱臭ユニット6の接続回路構成の変形例を示す回路図である。
前記実施形態では、脱臭ユニット6を画像消去ユニット5の運転と連動する構成としたが、図8に示すように、脱臭ユニット6を画像消去ユニット5にスイッチ42を介して回路接続し、画像消去ユニット5の駆動時に制御装置39により画像消去ユニット5の運転時にスイッチ・オンとなる構成として、画像消去ユニット5の駆動時にこの画像消去ユニット5から電源供給されて動作する構成とすることも可能である。
なお、以上の図示した実施形態では、画像消去ユニット5に対して一つの脱臭ユニット6を設けた構成について説明したが、脱臭ユニット6は、画像消去ユニット5に対して複数設けることもできる。これにより画像消去ユニット5の大きさに対応する脱臭ユニット6の容量増大もしくは減少、または小型脱臭ユニット6の取付け数選定等により、容量の整合性、配置効率の向上等を図ることができる。
さらに、脱臭ユニット6の構成要素である塵埃除去用フィルタ19、光触媒反応装置20、臭気成分吸着用フィルタ21、オゾン分解触媒22、および排気用ファン23の少なくともいずれかを、並列または直列配置で複数設け、また着脱可能な構成としてもよい。このような構成によっても、処理能力の向上、機能性向上等を図ることができる。
本発明に係る画像消去装置の一実施形態を示す構成図。 図1に示した画像消去装置の脱臭ユニットを詳細に示す拡大図。 図2に示した脱臭ユニットの具体的な構成を示す説明図。 図2に示した脱臭ユニットの回路構成図。 前記一実施形態における脱臭ユニットの接続回路構成図。 前記一実施形態の作用説明図。 前記一実施形態における脱臭ユニットの配置構成に係る変形例を示す構成図。 前記一実施形態における脱臭ユニットの接続回路構成の変形例を示す回路図。
符号の説明
1…画像消去装置、2…紙、3…ケース、4…加熱装置、5…画像消去ユニット、5a…トレイ、6…脱臭ユニット、7a,7b…加熱板、8a,8b…ヒータ、9…スペーサ,10a,10b…熱遮蔽板、11…弾性体、12…空気導入口、13…冷却ファン、14…空気排出口、15…通風路形成部材、16…給気口、17…排気口、18…排気用通風路、19…塵埃除去用フィルタ、20…光触媒反応装置、21…臭気成分吸着用フィルタ、22…オゾン分解触媒、23…排気用ファン、24…高圧電源、25,26…光触媒担持体、27…電極、28,29…対極、30,31,32…リード端子、33a…電源回路、33b…放電電圧可変回路、33c…放電回路、33d…臭気感知装置、34…電源回路、35…電源供給配線、36…電源回路、37…電源、38…電源スイッチ、39…制御装置。

Claims (8)

  1. 一定以上の温度条件下で画像が消失される画像形成材料により画像表示された媒体を収容するケースと、このケース内に収容される前記媒体を前記画像が消失する温度に加熱する加熱装置とを有する画像消去ユニットと、前記加熱時に前記画像消去ユニットで発生する臭気を除去する脱臭ユニットとを備え、前記脱臭ユニットは、前記画像消去ユニット内の空気を排出する排気用通風路に、上流側から順に、塵埃除去用フィルタ、臭気成分を分解する光触媒反応装置、臭気成分吸着用フィルタ、オゾン分解部、および排気用ファンを配備した構成とされていることを特徴とする画像消去装置。
  2. 前記脱臭ユニットは、前記画像消去ユニットの内部に格納されている請求項1記載の画像消去装置。
  3. 前記脱臭ユニットは、前記画像消去ユニットの空気排出口外部に連設されている請求項1記載の画像消去装置。
  4. 前記脱臭ユニットは、前記画像消去ユニットの運転と連動する構成とされている請求項1記載の画像消去装置。
  5. 前記脱臭ユニットは、前記画像消去ユニットから電源供給されて動作する構成とされている請求項1記載の画像消去装置。
  6. 前記脱臭ユニットは、前記排気用ファンの停止時に、前記光触媒反応装置を停止する設定とされている請求項1記載の画像消去装置。
  7. 前記脱臭ユニットは、前記画像消去ユニットに対して1または複数設けられている請求項1記載の画像消去装置。
  8. 前記脱臭ユニットの構成要素である前記塵埃除去用フィルタ、前記光触媒反応装置、前記臭気成分吸着用フィルタ、前記オゾン分解部、および前記排気用ファンの少なくともいずれかが、並列または直列配置で複数設けられている請求項1記載の画像消去装置。
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