JP2003132928A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム

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JP2003132928A
JP2003132928A JP2001328653A JP2001328653A JP2003132928A JP 2003132928 A JP2003132928 A JP 2003132928A JP 2001328653 A JP2001328653 A JP 2001328653A JP 2001328653 A JP2001328653 A JP 2001328653A JP 2003132928 A JP2003132928 A JP 2003132928A
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oxygen
power generation
gas
containing gas
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Hirosuke Noda
博資 野田
Hideaki Asai
英明 浅井
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料電池の発電性能の低下を抑制する。 【解決手段】空気が流れる空気供給管(20)と、燃料ガ
スが流れる水素供給管(21)とを備える。空気供給管
(20)の下流端と水素供給管(21)の下流端とを燃料電
池(10)に接続する。空気供給管(20)に、空気に含ま
れて燃料電池(10)の電極触媒に吸着されて発電性能を
低下させる不純物を除去する静電フィルタ(81)及び光
触媒フィルタ(82)を設ける。通報制御部(93)は、燃
料電池(10)の累積発電量が各基準値に達する度毎に、
両フィルタ(81,82)が交換時期にあることを知らせる
報知音を発する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池システム
に関し、特に、その発電性能の低下抑制対策に係るもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、特開平11−283
649号公報に開示されているように、原料ガスを改質
装置で改質して燃料ガスを製造し、該燃料ガスを燃料電
池に供給すると共に、空気を酸化剤ガスとして燃料電池
に供給して電気エネルギを得るようにした燃料電池シス
テムが知られている。燃料電池は、電解質膜によって酸
素側と水素側とに区画されるもので、その酸素極側に空
気が、また水素極側に燃料ガスが供給されるようになっ
ている。そして、燃料ガスが改質装置から燃料電池の水
素極側へ送られると、燃料ガスの主成分である水素が、
酸素極側の電極触媒上で空気中の酸素と反応して電気エ
ネルギを発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酸素極
側に供給される酸素含有ガスとしての空気には、帯電し
た粉塵等のカチオン、窒素酸化物又は硫黄酸化物等の不
純物が含まれており、これらの不純物は、燃料電池内に
おいて電極触媒に吸着されやすく、これら不純物の酸素
極の電極触媒への吸着により燃料電池の発電性能が低下
するという問題があった。つまり、不純物が燃料電池の
電極触媒に吸着されることによって、反応面積が減少す
るために、発電性能が低下してしまう。例えば、カチオ
ンは電解質中のプロトンと交換してイオン導電性を低下
させるために、発電性能が低下してしまう。
【0004】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、燃料電池に供給される酸素含有ガスに対するフ
ィルタ手段を改良することで燃料電池の発電性能の低下
を抑制しようとすることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、燃料電池(1
0)の発電性能を低下させる酸素含有ガス中の不純物を
吸着して除去する不純物除去手段(80)を酸素通路(2
0)に設けるようにしたものである。
【0006】具体的に、第1の解決手段は、酸素含有ガ
スが流れる酸素通路(20)と、水素含有ガスが流れる水
素通路(21)と、上記酸素通路(20)の下流端と水素通
路(21)の下流端とに接続された燃料電池(10)と、上
記燃料電池(10)の電極触媒に吸着されて発電性能を低
下させる不純物を上記酸素含有ガスから除去する不純物
除去手段(80)とを備えている。
【0007】また、第2の解決手段は、上記第1の解決
手段において、不純物除去手段(80)は、酸素含有ガス
に含まれるカチオン及びカチオン発生の原因となる微粒
子を吸着する静電フィルタにより構成されている。
【0008】また、第3の解決手段は、上記第1の解決
手段において、不純物除去手段(80)は、酸素含有ガス
に含まれる窒素酸化物、硫黄酸化物又は一酸化炭素を分
解する光触媒フィルタにより構成されている。
【0009】また、第4の解決手段は、上記第1の解決
手段において、不純物除去手段(80)は、酸素含有ガス
に含まれるカチオン及びカチオン発生の原因となる微粒
子を吸着する静電フィルタ(81)と、酸素含有ガスに含
まれる窒素酸化物、硫黄酸化物又は一酸化炭素を分解す
る光触媒フィルタ(82)とにより構成されている。
【0010】また、第5の解決手段は、上記第1から第
4の何れか1つの解決手段において、燃料電池(10)の
累積発電量又は累積発電時間を記憶する発電記憶手段
(91)と、該発電記憶手段(91)に記憶された累積発電
量又は累積発電時間が基準値になると、不純物除去手段
(80)が交換時期にあることを報知する通報制御手段
(93)とを備えている。
【0011】また、第6の解決手段は、上記第1から第
4の何れか1つの解決手段において、酸素通路(20)の
酸素含有ガスを電力供給によって送風する送風機(23)
と、該送風機(23)の累積消費電力を記憶する消費電力
記憶手段(92)と、該消費電力記憶手段(92)に記憶さ
れた累積消費電力が基準値になると、不純物除去手段
(80)が交換時期にあることを報知する通報制御手段
(93)とを備えている。
【0012】また、第7の解決手段は、上記第5の解決
手段において、通報制御手段(93)は、複数の異なる基
準値が設定されており、発電記憶手段(91)の累積発電
量又は累積発電時間が各基準値に達する度毎に報知する
ように構成されている。
【0013】また、第8の解決手段は、上記第6の解決
手段において、通報制御手段(93)は、複数の異なる基
準値が設定されており、消費電力記憶手段(92)の累積
消費電力が各基準値に達する度毎に報知するように構成
されている。
【0014】また、第9の解決手段は、上記第5又は第
6の解決手段において、通報制御手段(93)による報知
後に、不純物除去手段(80)が交換されることなく燃料
電池(10)の運転が行われたときに、燃料電池(10)の
運転を停止する停止制御手段(94)を備えている。
【0015】すなわち、上記第1の解決手段では、酸素
含有ガスが酸素通路(20)を流れ、水素含有ガスが水素
通路(21)を流れる。酸素通路(20)では、酸素含有ガ
スに含まれる不純物が不純物除去手段(80)によって除
去される。不純物が除去された酸素含有ガスと水素含有
ガスとが燃料電池(10)に流入する。燃料電池(10)で
は、酸素含有ガス中の酸素と水素含有ガス中の水素とが
反応して発電を行う。燃料電池(10)に流入する酸素含
有ガスは、電極触媒に吸着されるような不純物が不純物
除去手段(80)によって除去されているので、電極触媒
に不純物が吸着されることがなく、反応面積が減少せず
に反応が行われる。
【0016】また、上記第2の解決手段では、上記第1
の解決手段において、酸素通路(20)では、酸素含有ガ
スに含まれるカチオン及びカチオン発生の原因となる微
粒子が静電フィルタによって吸着除去される。カチオン
及びカチオン発生の原因となる微粒子が除去された酸素
含有ガスと水素含有ガスとが燃料電池(10)に流入す
る。燃料電池(10)では、酸素含有ガス中の酸素と水素
含有ガス中の水素とが反応して発電を行う。燃料電池
(10)に流入する酸素含有ガスは、電極触媒に吸着され
るようなカチオン及びカチオン発生の原因となる微粒子
が除去されているので、電極触媒にカチオン及びカチオ
ン発生の原因となる微粒子が吸着されることがなく、反
応面積が減少せずに反応が行われる。
【0017】また、上記第3の解決手段では、上記第1
の解決手段において、酸素通路(20)では、酸素含有ガ
スに含まれる窒素酸化物、硫黄酸化物又は一酸化炭素が
光触媒フィルタによって分解除去される。窒素酸化物、
硫黄酸化物又は一酸化炭素が除去された酸素含有ガスと
水素含有ガスとが燃料電池(10)に流入する。燃料電池
(10)では、酸素含有ガス中の酸素と水素含有ガス中の
水素とが反応して発電を行う。燃料電池(10)に流入す
る酸素含有ガスは、電極触媒に吸着されるような窒素酸
化物、硫黄酸化物又は一酸化炭素が除去されているの
で、電極触媒に窒素酸化物、硫黄酸化物又は一酸化炭素
が吸着されることがなく、反応面積が減少せずに反応が
行われる。
【0018】また、上記第4の解決手段では、上記第1
の解決手段において、酸素通路(20)では、酸素含有ガ
スに含まれるカチオン及びカチオン発生の原因となる微
粒子が静電フィルタ(81)によって吸着除去され、酸素
含有ガスに含まれる窒素酸化物、硫黄酸化物又は一酸化
炭素が光触媒フィルタ(82)によって分解除去される。
カチオン、カチオン発生の原因となる微粒子、窒素酸化
物、硫黄酸化物及び一酸化炭素が除去された酸素含有ガ
スと水素含有ガスとが燃料電池(10)に流入する。燃料
電池(10)では、酸素含有ガス中の酸素と水素含有ガス
中の水素とが反応して発電を行う。燃料電池(10)に流
入する酸素含有ガスは、電極触媒に吸着されるようなカ
チオン、カチオン発生の原因となる微粒子、窒素酸化
物、硫黄酸化物及び一酸化炭素が除去されているので、
電極触媒にカチオン、カチオン発生の原因となる微粒
子、窒素酸化物、硫黄酸化物及び一酸化炭素が吸着され
ることがなく、反応面積が減少せずに反応が行われる。
【0019】また、上記第5の解決手段では、上記第1
から第4の何れか1つの解決手段において、発電記憶手
段(91)が燃料電池(10)の累積発電量又は累積発電時
間を記憶する。そして、累積発電量又は累積発電時間が
基準値になると、通報制御手段(93)が、不純物除去手
段(80)が交換時期にあることを報知する。
【0020】また、上記第6の解決手段では、上記第1
から第4の何れか1つの解決手段において、消費電力記
憶手段(92)が送風機(23)の累積消費電力を記憶す
る。そして、累積消費電力が基準値になると、通報制御
手段(93)が、不純物除去手段(80)が交換時期にある
ことを報知する。
【0021】また、上記第7の解決手段では、上記第5
の解決手段において、累積発電量又は累積発電時間が各
基準値になる度毎に、通報制御手段(93)が、不純物除
去手段(80)が交換時期にあることを報知する。
【0022】また、上記第8の解決手段では、上記第6
の解決手段において、累積消費電力が各基準値になる度
毎に、通報制御手段(93)が、不純物除去手段(80)が
交換時期にあることを報知する。
【0023】また、上記第9の解決手段では、上記第5
又は第6の解決手段において、通報制御手段(93)によ
る報知後に、不純物除去手段(80)が交換されることな
く燃料電池(10)の運転が行われると、停止制御手段
(94)が燃料電池(10)の運転を停止する。
【0024】
【発明の効果】従って、上記解決手段によれば、燃料電
池(10)の電極触媒に吸着される不純物を酸素通路(2
0)において除去するようにしたために、燃料電池(1
0)の電極触媒に不純物が吸着することがなくなる。こ
の結果、燃料電池(10)の発電性能が低下するのを抑制
することができると共に、燃料電池(10)の寿命を延ば
すことができる。
【0025】また、上記第2の解決手段によれば、不純
物除去手段(80)を静電フィルタにより構成するように
したために、メッシュフィルタでは除去できないカチオ
ン及びカチオン発生の原因となる微粒子を吸着除去する
ことができる。また、不純物除去手段(80)を簡便に設
置することができると共に、装置が複雑になるのを防止
することができる。
【0026】また、上記第3の解決手段によれば、不純
物除去手段(80)を光触媒フィルタにより構成するよう
にしたために、メッシュフィルタでは除去できない窒素
酸化物、硫黄酸化物又は一酸化炭素を分解除去すること
ができる。また、不純物除去手段(80)を簡便に設置す
ることができると共に、装置が複雑になるのを防止する
ことができる。
【0027】また、上記第4の解決手段によれば、不純
物除去手段(80)を静電フィルタ(81)と光触媒フィル
タ(82)とにより構成するようにしたために、メッシュ
フィルタでは除去できないカチオン、カチオン発生の原
因となる微粒子、窒素酸化物、硫黄酸化物及び一酸化炭
素を除去することができる。したがって、上記第2又は
第3の解決手段による燃料電池システムに比べ、発電性
能が低下するのを抑制することができる。また、不純物
除去手段(80)を簡便に設置することができると共に、
装置が複雑になるのを防止することができる。
【0028】また、上記第5の解決手段によれば、燃料
電池(10)の累積発電量又は累積発電時間に基づいて、
不純物除去手段(80)が交換時期にあることを報知する
ようにしたために、燃料電池(10)の発電性能が低下す
るのを防止することができる。つまり、不純物除去手段
(80)による不純物の除去能力が燃料電池(10)の累積
発電量又は累積発電時間の増加と共に次第に低下するの
で、累積発電量又は累積発電時間に基づいて、不純物除
去手段(80)の交換時期を知ることができる。そして、
不純物の除去能力が低下する前に不純物除去手段(80)
を交換することにより、電極触媒に不純物が吸着される
のが防止でき、燃料電池(10)の発電性能が低下するの
を確実に防止することができる。
【0029】また、上記第6の解決手段によれば、送風
機(23)の累積消費電力に基づいて、不純物除去手段
(80)が交換時期にあることを報知するようにしたため
に、燃料電池(10)の発電性能が低下するのを防止する
ことができる。つまり、不純物除去手段(80)による不
純物の除去能力が送風機(23)の累積送風量の増加と共
に次第に低下するので、送風機(23)の累積消費電力に
基づいて不純物除去手段(80)の交換時期を知ることが
できる。そして、不純物の除去能力が低下する前に不純
物除去手段(80)を交換することにより、電極触媒に不
純物が吸着されるのが防止でき、燃料電池(10)の発電
性能が低下するのを確実に防止することができる。
【0030】また、上記第7及び第8の解決手段によれ
ば、通報制御手段(93)による報知後も段階的に報知す
るようにしたために、確実に報知を行うことができる。
【0031】また、上記第9の解決手段によれば、通報
制御手段(93)による報知後に、不純物除去手段(80)
が交換されることなく燃料電池(10)の運転が行われる
と、燃料電池(10)の運転を停止するようにしたため
に、操作者が確実に不純物除去手段(80)を交換するよ
うになる。したがって、燃料電池(10)の発電性能の低
下を確実に抑制することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0033】図1に示すように、本実施形態1に係る燃
料電池システムは、燃料電池(10)と改質装置(30)と
コントローラ(90)とを備えている。また、この燃料電
池システムは、水循環路(65)を備えており、いわゆる
コジェネレーションシステムを構成している。
【0034】上記燃料電池(10)は、固体高分子電解質
型に構成されている。この燃料電池(10)では、フッ素
系の高分子フィルムからなる電解質膜の両面に触媒粒子
を分散させて電極を形成することで、単電池が構成され
ている。この電極触媒は、主に白金が使用されている。
電解質膜表面の電極は、一方が水素極(アノード)とな
り、他方が酸素極(カソード)となる。上記燃料電池
(10)は、バイポーラ板を介して単電池が積層されたス
タック(集合電池)を構成している。尚、燃料電池(1
0)の構造についは、図示を省略する。
【0035】上記燃料電池(10)では、バイポーラ板と
電解質膜の酸素極とにより、酸素極側ガス通路(11)が
形成され、バイポーラ板と電解質膜の水素極とにより、
水素極側ガス通路(12)が形成されている。酸素極側ガ
ス通路(11)は、その入口側に空気供給管(20)が接続
され、その出口側に酸素極排気管(24)が接続されてい
る。空気供給管(20)は、酸素含有ガスである空気が流
れる酸素通路を構成している。一方、水素極側ガス通路
(12)は、その入口側に水素供給管(21)が接続され、
その出口側に水素極排気管(25)が接続されている。水
素供給管(21)は、水素含有ガスが流れる水素通路を構
成している。
【0036】上記燃料電池(10)は、冷却水回路(60)
が接続されている。この冷却水回路(60)は、冷却水が
充填された閉回路であって、冷却水ポンプ(61)と第1
熱交換器(71)とが接続されている。冷却水回路(60)
で冷却水を循環させることによって、燃料電池(10)が
所定の運転温度に保たれる。
【0037】上記空気供給管(20)は、その始端が屋外
に開口し、その下流端である終端が燃料電池(10)の酸
素極側ガス通路(11)に接続されている。空気供給管
(20)には、その始端から終端に向かって順に、送風機
であるブロワ(23)とガス加熱器(52)と第1加湿器
(40)とが設けられている。ブロワ(23)は、電力の供
給を受けて空気を送風するように構成されている。
【0038】上記空気供給管(20)は、分岐管(22)が
設けられている。分岐管(22)は、その始端がブロワ
(23)とガス加熱器(52)の間に接続されている。
【0039】上記第1加湿器(40)は、水蒸気透過膜
(41)を備えている。水蒸気透過膜(41)は、水蒸気が
透過可能な膜であって、例えばポリビニルアルコール膜
や、アルグン酸膜等の親水性の膜により構成されてい
る。
【0040】上記第1加湿器(40)は、上記水蒸気透過
膜(41)によって第1被加湿側通路(42)と第1排ガス
通路(43)とに区画形成されている。第1被加湿側通路
(42)には、空気供給管(20)が接続されており、酸化
剤ガスとしての空気が導入される。
【0041】上記空気供給管(20)は、燃料電池(10)
の電極触媒に吸着されて発電性能を低下させる空気中の
不純物を除去する不純物除去手段(80)が設けられてい
る。該不純物除去手段(80)は、静電フィルタ(81)と
光触媒フィルタ(82)とにより構成されている。静電フ
ィルタ(81)は、空気供給管(20)における始端とブロ
ワ(23)との間に設けられている。静電フィルタ(81)
は、電気分極した繊維を不織布化したフィルタに構成さ
れている。静電フィルタ(81)では、電気分極した繊維
によって電界が形成されているために、例えば、正に帯
電した粉塵等のカチオン及びカチオン発生の原因となる
微粒子が負に帯電した繊維に引き寄せられて、捕捉され
る。
【0042】上記光触媒フィルタ(82)は、空気供給管
(20)におけるガス加熱器(52)と第1加湿器(40)と
の間に設けられている。光触媒フィルタ(82)は、ハニ
カム状の基材の表面に酸化チタン等の光触媒が担持され
て構成されている。また、光触媒フィルタ(82)は、紫
外線ランプ(図示せず)が設けられ、該紫外線ランプに
より紫外線が表面に照射されるように構成されている。
光触媒フィルタ(82)では、紫外線が照射されて光触媒
が活性化すると、酸化力の強いOHラジカルが発生し、
このOHラジカルによって空気中の窒素酸化物、硫黄酸
化物又は一酸化炭素が分解処理される。
【0043】上記改質装置(30)は、水素供給管(21)
に設けられ、原料ガスとして供給された天然ガスから水
素主体の燃料ガスを生成するように構成されている。こ
の改質装置(30)には、ガスの流れに沿って順に、脱硫
器(31)とガス加熱器(52)と第2加湿器(45)と本体
部(32)とが設けられている。また、改質装置(30)に
おける脱硫器(31)とガス加熱器(52)の間には、空気
供給管(20)の分岐管(22)が接続されている。
【0044】上記脱硫器(31)は、原料ガスとして供給
された天然ガスから硫黄分を吸着除去するように構成さ
れている。
【0045】上記第2加湿器(45)は、水蒸気透過膜
(46)を備えている。この水蒸気透過膜(46)は、水蒸
気が透過可能な膜であって、例えばポリビニルアルコー
ル膜や、アルグン酸膜等の親水性の膜により構成されて
いる。
【0046】上記第2加湿器(45)は、上記水蒸気透過
膜(46)によって第2被加湿側通路(47)と第2排ガス
通路(48)とに区画形成されている。第2被加湿側通路
(47)は、改質装置(30)におけるガス加熱器(52)と
本体部(32)との間に設けられ、原料ガスが導入され
る。第2排ガス通路(48)には、水素極排気管(25)が
接続されており、燃料電池(10)の水素極側ガス通路
(12)から電池排ガスとして排出された水素極排ガスが
流れる。第2加湿器(45)は、原料ガスを加湿するため
のものである。
【0047】上記本体部(32)は、ガスの流れに沿って
順に、改質器(33)と変成器(34)とCO除去器(35)
とが設けられている。
【0048】上記改質器(33)は、部分酸化反応に対し
て活性を呈する触媒と、水蒸気改質反応に対して活性を
呈する触媒とを備えている。改質器(33)では、部分酸
化反応及び水蒸気改質反応によって、メタンを主成分と
する天然ガス(即ち、原料ガス)から水素を生成する。
【0049】上記変成器(34)は、シフト反応(一酸化
炭素変成反応)に活性を呈する触媒を備えている。変成
器(34)では、シフト反応によって、ガス中の一酸化炭
素が削減されると同時に水素が増加する。
【0050】上記CO除去器(35)は、CO選択酸化反
応に活性を呈する触媒を備えている。CO除去器(35)
では、CO選択酸化反応によって、ガス中のCOが更に
削減される。そして、CO除去器(35)から出た水素主
体のガスが、燃料ガスとして水素供給管(21)を流れ
て、燃料電池(10)の水素極側ガス通路(12)へ供給さ
れるようになっている。
【0051】上記第1加湿器(40)の第1排ガス通路
(43)には、酸素極排気管(24)が接続されている。酸
素極排気管(24)は、燃料電池(10)の酸素極側ガス通
路(11)から電池排ガスとして排出された酸素極排ガス
が流れる。酸素極排気管(24)は、第1加湿器(40)の
下流側において熱回収部(27)が設けられている。熱回
収部(27)は、改質装置(30)の改質器(33)、変成器
(34)、及びCO除去器(35)の近傍に形成されたガス
の通路であって、これら改質器(33)等の排熱を回収す
るように構成されている。
【0052】上記改質装置(30)は、燃焼器(51)が設
けられている。燃焼器(51)は、酸素極排気管(24)の
終端と、水素極排気管(25)の終端とが接続されてい
る。燃焼器(51)は、酸素極排ガス中に残存する酸素を
利用して、水素極排ガス中に残存する水素を燃焼させる
ように構成されている。
【0053】上記燃焼器(51)は、燃焼ガス管(26)が
接続されている。燃焼ガス管(26)は、始端が燃焼器
(51)に接続される一方、終端が屋外に開口し、その途
中でガス加熱器(52)に接続されている。水素極排ガス
の燃焼によって生成した高温の燃焼ガスは、この燃焼ガ
ス管(26)を流れて屋外へ排出される。
【0054】上記ガス加熱器(52)は、空気流路(53)
と原料ガス流路(54)と燃焼ガス流路(55)とが区画形
成されている。ガス加熱器(52)は、その空気流路(5
3)が空気供給管(20)に接続され、その原料ガス流路
(54)が改質装置(30)における脱硫器(31)と第2加
湿器(45)との間に接続され、その燃焼ガス流路(55)
が燃焼ガス管(26)に接続されている。ガス加熱器(5
2)は、燃焼ガス流路(55)の燃焼ガスと空気流路(5
3)の空気とを熱交換させて酸化剤ガスとしての空気を
加熱すると同時に、燃焼ガス流路(55)の燃焼ガスと原
料ガス流路(54)の原料ガスとを熱交換させて原料ガス
を加熱するように構成されている。
【0055】上記水循環路(65)は、熱媒水が充填され
た閉回路である。この水循環路(65)には、熱媒水の循
環方向において、循環ポンプ(66)と第1熱交換器(7
1)と第2熱交換器(74)と貯湯タンク(67)とが順に
設けられている。水循環路(65)を循環する熱媒水は、
第1熱交換器(71)及び第2熱交換器(74)で加熱さ
れ、温水となって貯湯タンク(67)に蓄えられる。そし
て、貯湯タンク(67)の温水は、必要に応じて給湯に供
される。
【0056】上記第1熱交換器(71)は、冷却水流路
(72)と水流路(73)とが区画形成されている。第1熱
交換器(71)は、その冷却水流路(72)が冷却水回路
(60)に接続され、その水流路(73)が水循環路(65)
に接続されている。この第1熱交換器(71)は、冷却水
流路(72)の冷却水と水流路(73)の熱媒水とを熱交換
させるように構成されている。
【0057】上記第2熱交換器(74)は、燃焼ガス流路
(75)と水流路(76)とが区画形成されている。第2熱
交換器(74)は、その燃焼ガス流路(75)が燃焼ガス管
(26)に接続され、その水流路(76)が水循環路(65)
に接続されている。この第2熱交換器(74)は、燃焼ガ
ス流路(75)の燃焼ガスと水流路(76)の熱媒水とを熱
交換させるように構成されている。
【0058】上記コントローラ(90)は、発電記憶制御
部(91)と消費電力記憶制御部(92)と通報制御部(9
3)と停止制御部(94)とを備えている。
【0059】上記発電記憶制御部(91)は、燃料電池
(10)の累積発電量を記憶する発電記憶手段を構成して
いる。つまり、発電記憶制御部(91)は、図示しない積
算計が備えられ、燃料電池(10)による発電が行われる
と、積算計によって累積発電量が導出されて、該累積発
電量を記憶するように構成されている。
【0060】上記消費電力記憶制御部(92)は、ブロワ
(23)の累積消費電力を記憶する消費電力記憶手段を構
成している。つまり、消費電力記憶制御部(92)は、図
示しない積算計が備えられ、ブロワ(23)が駆動する
と、積算計によってブロワ(23)の累積消費電力が導出
されて、該累積消費電力を記憶するように構成されてい
る。
【0061】上記通報制御部(93)は、通報制御手段を
構成している。つまり、通報制御部(93)は、燃料電池
(10)の累積発電量について複数の基準値が設定されて
おり、累積発電量が各基準値に達する度毎に、報知音を
発するように構成されている。また、通報制御部(93)
は、ブロワ(23)の累積消費電力について複数の基準値
が設定されており、累積消費電力が各基準値に達する度
毎に、報知音を発するように構成されている。これら報
知音は、静電フィルタ(81)及び光触媒フィルタ(82)
が交換時期にあることを操作者に知らせるためのもので
ある。静電フィルタ(81)及び光触媒フィルタ(82)が
交換されると、燃料電池(10)の累積発電量及びブロワ
(23)の累積消費電力がリセットされるようになってい
る。
【0062】上記停止制御部(94)は、停止制御手段を
構成している。つまり、停止制御部(94)は、通報制御
部(93)が複数回報知音を発した後にも静電フィルタ
(81)及び光触媒フィルタ(82)が交換されることなく
運転が行われたときに、燃料電池(10)の運転を停止す
るように構成されている。
【0063】−運転動作− 上記燃料電池システムの運転動作を説明する。
【0064】ブロワ(23)を運転すると、空気供給管
(20)に空気が取り込まれる。このとき、コントローラ
(90)の消費電力記憶制御部(92)において、ブロワ
(23)の累積消費電力が記憶されている。空気供給管
(20)に取り込まれた空気は、静電フィルタ(81)によ
って正に帯電した粉塵等のカチオン及びカチオン発生の
原因となる微粒子が吸着除去された後、一部が分岐管
(22)を通じて改質装置(30)へ送られ、残りが酸化剤
ガスとしてガス加熱器(52)の空気流路(53)へ導入さ
れる。この空気は、空気流路(53)を流れる間に燃焼ガ
ス流路(55)の燃焼ガスから吸熱する。
【0065】ガス加熱器(52)で加熱された空気は、光
触媒フィルタ(82)を通過する。光触媒フィルタ(82)
では、空気中の窒素酸化物、硫黄酸化物又は一酸化炭素
が、紫外線によって活性化された光触媒によって発生し
たOHラジカルによって分解除去される。
【0066】光触媒フィルタ(82)を通過した空気は、
第1加湿器(40)の第1被加湿側通路(42)へ流入す
る。一方、第1加湿器(40)の第1排ガス通路(43)に
は、酸素極排ガスが導入されている。そして、水蒸気透
過膜(41)を透過した酸素極排ガス中の水蒸気が、第1
被加湿側通路(42)の空気に供給される。
【0067】第1加湿器(40)で加湿された空気は、燃
料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)へ導入される。
酸素極側ガス通路(11)へ導入される空気を第1加湿器
(40)で加湿しておくことで、燃料電池(10)における
電解質膜の乾燥を防止している。
【0068】一方、水素供給管(21)において、メタン
を主成分とする天然ガスが原料ガスとして改質装置(3
0)に供給される。この原料ガスは、先ず脱硫器(31)
へ導入されて、原料ガスに含まれる硫黄分が除去され
る。脱硫器(31)から流出した原料ガスは、分岐管(2
2)からの空気が混入された後に、ガス加熱器(52)の
原料ガス流路(54)へ導入される。この原料ガスは、原
料ガス流路(54)を流れる間に燃焼ガス流路(55)の燃
焼ガスから吸熱する。
【0069】ガス加熱器(52)で加熱された原料ガス
は、第2加湿器(45)の第2被加湿側通路(47)へ流入
する。一方、第2加湿器(45)の第2排ガス通路(48)
には、水素極排ガスが導入されており、水蒸気透過膜
(46)を透過した水素極排ガス中の水蒸気が原料ガスに
供給される。第2加湿器(45)では、改質器(33)にお
ける水蒸気改質反応、及び変成器(34)におけるシフト
反応に必要な量の水蒸気が、原料ガスに対して付与され
る。
【0070】第2加湿器(45)で加湿された原料ガス
は、改質器(33)へ導入される。改質器(33)では、メ
タンの部分酸化反応と水蒸気改質反応とが行われ、水素
と一酸化炭素が生成する。
【0071】改質器(33)から流出した反応後のガス
は、変成器(34)へ送られる。変成器(34)へ導入され
るガスには、改質器(33)で生成した水素と一酸化炭素
が含まれている。また、このガスには、第2加湿器(4
5)において供給されたものの水蒸気改質反応に用いら
れなかった水蒸気が残存している。変成器(34)では、
シフト反応が行われ、一酸化炭素が減少すると同時に水
素が増加する。
【0072】変成器(34)から出たガスは、CO除去器
(35)へ導入され、CO選択酸化反応によってガス中の
一酸化炭素が更に削減される。そして、CO除去器(3
5)で一酸化炭素を削減されたガスは、燃料ガスとして
燃料電池(10)の水素極側ガス通路(12)へ供給され
る。燃料ガスには、水蒸気が含まれているために、燃料
電池(10)の電解質膜が湿潤状態に保たれている。
【0073】上述のように、燃料電池(10)には、水素
極側ガス通路(12)へ燃料ガスが供給され、酸素極側ガ
ス通路(11)へ酸化剤ガスとしての空気が供給される。
燃料電池(10)は、燃料ガス中の水素を燃料とし、空気
中の酸素を酸化剤として発電を行う。燃料電池(10)に
流入した空気はカチオン及びカチオン発生の原因となる
微粒子が静電フィルタ(81)によって吸着除去され、ま
た光触媒フィルタ(82)によって窒素酸化物、硫黄酸化
物又は一酸化炭素が分解除去されているために、発電性
能が低下することなく発電が行われる。発電中は、燃料
電池(10)の累積発電量がコントローラ(90)の発電記
憶制御部(91)に記憶される。
【0074】燃料電池(10)の酸素極側ガス通路(11)
からは、電池排ガスとして酸素極排ガスが排出される。
酸素極排ガスには、電池反応に使われなかった余剰酸素
が含まれている。また、この酸素極排ガスには、電池反
応によって生じた水蒸気が含まれている。この酸素極排
ガスは、酸素極排気管(24)を通じて第1加湿器(40)
の第1排ガス通路(43)へ導入され、ガス中の水蒸気が
第1被加湿側通路(42)の空気へ供給される。第1加湿
器(40)において水蒸気を奪われた酸素極排ガスは、燃
焼器(51)へ送り込まれる。
【0075】一方、燃料電池(10)の水素極側ガス通路
(12)からは、電池排ガスとして水素極排ガスが排出さ
れる。この水素極排ガスには、電池反応に使われなかっ
た水素が残存している。また、水素極排ガスには、電池
反応によって生じた水蒸気が含まれている。この水素極
排ガスは、水素極排気管(25)を通じて第2加湿器(4
5)の第2排ガス通路(48)へ導入され、ガス中の水蒸
気が第2被加湿側通路(47)の原料ガスへ供給される。
第2加湿器(45)において水蒸気を奪われた水素極排ガ
スは、燃焼器(51)へ送り込まれる。
【0076】燃焼器(51)は、酸素極排ガス中の酸素を
利用して、水素極排ガス中の水素を燃焼させる。この水
素極排ガスの燃焼によって、高温の燃焼ガスが生成され
る。この燃焼ガスは、燃焼ガス管(26)を流れて第2熱
交換器(74)の燃焼ガス流路(75)へ導入される。第2
熱交換器(74)では、燃焼ガス流路(75)の燃焼ガスが
水流路(76)の熱媒水に対して放熱する。
【0077】第2熱交換器(74)で放熱した燃焼ガス
は、ガス加熱器(52)の燃焼ガス流路(55)へ導入され
る。ガス加熱器(52)では、燃焼ガス流路(55)の燃焼
ガスが、空気流路(53)の空気及び原料ガス流路(54)
の原料ガスに対して更に放熱する。その後、燃焼ガス
は、燃焼ガス流路(55)から出て屋外へ排気される。
【0078】冷却水ポンプ(61)を運転すると、冷却水
回路(60)において冷却水が循環する。冷却水ポンプ
(61)から吐出された冷却水は、燃料電池(10)へ送ら
れて吸熱する。この冷却水の吸熱により、燃料電池(1
0)が所定の作動温度(例えば、85℃程度)に保たれ
る。燃料電池(10)で吸熱した冷却水は、第1熱交換器
(71)の冷却水流路(72)へ導入され、水流路(73)の
熱媒水に対して放熱する。そして、この循環が繰り返さ
れる。
【0079】循環ポンプ(66)を運転すると、水循環路
(65)において熱媒水が循環する。貯湯タンク(67)の
底部から流出した熱媒水は、循環ポンプ(66)によって
第1熱交換器(71)の水流路(73)へ送り込まれる。第
1熱交換器(71)において、熱媒水は、冷却水流路(7
2)の冷却水から吸熱する。つまり、燃料電池(10)の
排熱が、熱媒水に回収される。そして、熱媒水は、第2
熱交換器(74)の水流路(76)へ導入され、燃焼ガス流
路(75)の燃焼ガスから吸熱する。第2熱交換器(74)
から出た熱媒水は、貯湯タンク(67)へ送り返され、温
水として貯留される。貯湯タンク(67)に温水として蓄
えられた熱媒水は、給湯に利用される。
【0080】上記運転動作において、発電記憶制御部
(91)に記憶された燃料電池(10)の累積発電量、また
は消費電力記憶制御部(92)に記憶されたブロワ(23)
の累積消費電力が予め設定された各基準値に達する度毎
に、通報制御部(93)により、静電フィルタ(81)及び
光触媒フィルタ(82)が交換時期にあることを知らせる
報知音が発せられる。
【0081】そして、複数回報知音が発せられた後も静
電フィルタ(81)及び光触媒フィルタ(82)が交換され
ることなく運転が行われると、燃料電池(10)による発
電を停止する。
【0082】−実施形態の効果− 本実施形態によれば、燃料電池(10)の電極触媒に吸着
する不純物を空気供給管(20)において除去するように
したために、電極触媒に不純物が吸着することがなくな
る。この結果、燃料電池(10)の発電性能が低下するの
を抑制することができると共に、燃料電池(10)の寿命
を延ばすことができる。
【0083】また、不純物除去手段(80)を静電フィル
タ(81)と光触媒フィルタ(82)とにより構成するよう
にしたために、メッシュフィルタでは除去できないカチ
オン、カチオン発生の原因となる微粒子、窒素酸化物、
硫黄酸化物及び一酸化炭素を除去することができる。し
たがって、静電フィルタ(81)又は光触媒フィルタ(8
2)のみにより構成した場合に比べ、発電性能が低下す
るのを抑制することができる。また、不純物除去手段
(80)を簡便に設置することができると共に、装置が複
雑になるのを防止することができる。また、例えば、燃
焼触媒によって不純物を除去する構成では熱源が必要と
なるために、不純物除去手段(80)を静電フィルタ(8
1)と光触媒フィルタ(82)とにより構成することによ
り、燃焼触媒により構成する場合に比べ、装置の構成を
簡素化することができる。
【0084】また、燃料電池(10)の累積発電量又はブ
ロワ(23)の累積消費電力に基づいて、両フィルタ(8
1,82)が交換時期にあることを報知するようにしたため
に、燃料電池(10)の発電性能が低下するのを防止する
ことができる。つまり、両フィルタ(81,82)による不
純物の除去能力が燃料電池(10)の累積発電量又はブロ
ワ(23)の累積消費電力の増加と共に次第に低下するの
で、累積発電量又は累積消費電力に基づいて両フィルタ
(81,82)の交換時期を知ることができる。そして、不
純物の除去能力が低下する前に両フィルタ(81,82)を
交換することにより、燃料電池(10)の発電性能が低下
するのを確実に防止することができる。
【0085】また、通報制御部(93)による報知後も段
階的に報知音を発するようにしたために、確実に操作者
に報知を行うことができる。
【0086】また、通報制御部(93)による報知後に、
両フィルタ(81,82)が交換されることなく運転が行わ
れると、燃料電池(10)の運転を停止するようにしたた
めに、操作者が確実に両フィルタ(81,82)を交換する
ようになる。したがって、燃料電池(10)の発電性能の
低下を確実に抑制することができる。
【0087】
【発明のその他の実施の形態】上記実施形態について、
コントローラ(90)の発電記憶制御部(91)は、燃料電
池(10)の累積発電量を記憶する構成に代え、燃料電池
(10)の累積発電時間を記憶する構成にすると共に、通
報制御部(93)は、累積発電時間が予め設定された各基
準値になる度毎に、報知音を発するように構成してもよ
い。
【0088】また、上記実施形態について、不純物除去
手段(80)は、静電フィルタ(81)又は光触媒フィルタ
(82)を省略する構成にしてもよい。また、不純物除去
手段(80)は、静電フィルタ(81)又は光触媒フィルタ
(82)には限られず、電極触媒に吸着される不純物を除
去する構成のものであればよい。
【0089】また、上記実施形態について、水素供給管
(21)に光触媒フィルタ(82)を設ける構成であっても
よい。この場合において、光触媒フィルタ(82)は、水
素供給管(21)における分岐管(22)の接続部とガス加
熱器(52)との間に設けるのが好ましい。
【0090】また、上記実施形態について、コントロー
ラ(90)は、停止制御部(94)を省略する構成であって
もよい。また、この場合において、コントローラ(90)
は、発電記憶制御部(91)又は消費電力記憶制御部(9
2)を省略する構成であってもよい。また、コントロー
ラ(90)を省略する構成であってもよい。
【0091】また、上記実施形態について、通報制御部
(93)は、報知音を段階的に複数回発する構成に限られ
ず、報知音を1回のみ発する構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る燃料電池システムの全体構成を
示す配管系統図である。
【符号の説明】
(10) 燃料電池 (20) 空気供給管 (21) 水素供給管 (23) ブロワ (80) 不純物除去手段 (81) 静電フィルタ (82) 光触媒フィルタ (91) 発電記憶制御部 (92) 消費電力記憶制御部 (93) 通報制御部 (94) 停止制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H01M 8/10 H01M 8/10 Fターム(参考) 4D019 AA01 BB03 BC01 CB04 4D054 AA11 AA20 BC16 CA11 CA20 EA11 5H026 AA06 5H027 AA02 AA06 BA01 BA17 BC06 DD06 MM26

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素含有ガスが流れる酸素通路(20)
    と、 水素含有ガスが流れる水素通路(21)と、 上記酸素通路(20)の下流端と水素通路(21)の下流端
    とに接続された燃料電池(10)と、 上記燃料電池(10)の電極触媒に吸着されて発電性能を
    低下させる不純物を上記酸素含有ガスから除去する不純
    物除去手段(80)とを備えていることを特徴とする燃料
    電池システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 不純物除去手段(80)は、酸素含有ガスに含まれるカチ
    オン及びカチオン発生の原因となる微粒子を吸着する静
    電フィルタにより構成されていることを特徴とする燃料
    電池システム。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 不純物除去手段(80)は、酸素含有ガスに含まれる窒素
    酸化物、硫黄酸化物又は一酸化炭素を分解する光触媒フ
    ィルタにより構成されていることを特徴とする燃料電池
    システム。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 不純物除去手段(80)は、酸素含有ガスに含まれるカチ
    オン及びカチオン発生の原因となる微粒子を吸着する静
    電フィルタ(81)と、酸素含有ガスに含まれる窒素酸化
    物、硫黄酸化物又は一酸化炭素を分解する光触媒フィル
    タ(82)とにより構成されていることを特徴とする燃料
    電池システム。
  5. 【請求項5】 請求項1から4の何れか1項において、 燃料電池(10)の累積発電量又は累積発電時間を記憶す
    る発電記憶手段(91)と、 該発電記憶手段(91)に記憶された累積発電量又は累積
    発電時間が基準値になると、不純物除去手段(80)が交
    換時期にあることを報知する通報制御手段(93)とを備
    えていることを特徴とする燃料電池システム。
  6. 【請求項6】 請求項1から4の何れか1項において、 酸素通路(20)の酸素含有ガスを電力供給によって送風
    する送風機(23)と、 該送風機(23)の累積消費電力を記憶する消費電力記憶
    手段(92)と、 該消費電力記憶手段(92)に記憶された累積消費電力が
    基準値になると、不純物除去手段(80)が交換時期にあ
    ることを報知する通報制御手段(93)とを備えているこ
    とを特徴とする燃料電池システム。
  7. 【請求項7】 請求項5において、 通報制御手段(93)は、複数の異なる基準値が設定され
    ており、発電記憶手段(91)の累積発電量又は累積発電
    時間が各基準値に達する度毎に報知するように構成され
    ていることを特徴とする燃料電池システム。
  8. 【請求項8】 請求項6において、 通報制御手段(93)は、複数の異なる基準値が設定され
    ており、消費電力記憶手段(92)の累積消費電力が各基
    準値に達する度毎に報知するように構成されていること
    を特徴とする燃料電池システム。
  9. 【請求項9】 請求項5又は6において、 通報制御手段(93)による報知後に、不純物除去手段
    (80)が交換されることなく燃料電池(10)の運転が行
    われたときに、燃料電池(10)の運転を停止する停止制
    御手段(94)を備えていることを特徴とする燃料電池シ
    ステム。
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