JP2006159449A - コンクリート製品の製造方法とその成型型枠 - Google Patents
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Abstract
【課題】 接合面の寸法精度を高め、且つ型枠の転用サイクルを向上させることのできるコンクリート製品の製造方法とその成型型枠を提供する。
【解決手段】 他部材との接合面を有するコンクリート製品を成型するための型枠1である。前記接合面を含む部分を成型する第1フレーム3と、この第1フレーム3と分割構成され前記接合面を含まない部分を成型する第2フレーム4と、を有し、これら両フレームが互いに着脱自在とされている。
【選択図】 図1
【解決手段】 他部材との接合面を有するコンクリート製品を成型するための型枠1である。前記接合面を含む部分を成型する第1フレーム3と、この第1フレーム3と分割構成され前記接合面を含まない部分を成型する第2フレーム4と、を有し、これら両フレームが互いに着脱自在とされている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、超硬練りコンクリートから成型されるコンクリート製品の製造方法とその成型型枠に関するものである。
コンクリート製品を成型する方法として、即時脱型工法が知られている。この工法は、ゼロスランプのコンクリートに加圧して振動を加えた後、型枠を即時脱型するものである。この工法によれば、コンクリート充填後直ちに脱型するため、型枠の使用時間が短くて済み、型枠の転用サイクルが短くなるという利点がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−302309号公報
上述した即時脱型工法では、加圧振動後に型枠の全体を即時脱型するため、養生時に裸のコンクリートに微小な変形が生じ、設計寸法通りの製品が得られないことがある。このため、他部材との接合面を有するコンクリート製品の場合、この接合面に寸法誤差が生じ、他部材との接続が上手くいかない場合がある。
これに対して、流動性を有する通常スランプのコンクリートを型枠に流し込む流し込み工法では、型枠内でコンクリートを養生するので製品の寸法精度は高い反面、その養生が終わるまで型枠の転用を行うことができないので、型枠の転用サイクルが長くなり製造効率が悪いという欠点がある。
そこで本発明は、接合面の寸法精度を高め、且つ型枠の転用サイクルを向上させることのできるコンクリート製品の製造方法とその成型型枠を提供することを目的としている。
成型型枠に係る本発明は、他部材との接合面を有するコンクリート製品を成型するための型枠であって、前記接合面を含む部分を成型する第1フレームと、この第1フレームと分割構成され前記接合面を含まない部分を成型する第2フレームと、を有し、これら両フレームが互いに着脱自在とされていることを特徴とするコンクリート製品の成型型枠である。
上記成型型枠では、型枠内に超硬練りコンクリートを仕込み、この成型型枠を振動させて型枠内のコンクリートを締め固めた後、第1フレームの脱型前に第2フレームを脱型し、更に所定の養生時間を経てから第1フレームを脱型する製造方法を採用することが可能となる。この場合、第1フレームはコンクリートが硬化するまで脱型しないので、コンクリート製品の接合面の寸法精度が低下することがない。また、第2フレームは第1フレームの脱型前に脱型することができるので、当該第2フレームの転用サイクルが向上する。
上記成型型枠において、前記接合面は、前記成型金型によって成型されたコンクリート製品同士を接合するためのものであるのが好ましい。この場合、接合面に寸法誤差があると、当該寸法誤差を有する接合面同士を接続することとなり、接続不良がより一層顕著となりやすい。したがって、接合面の寸法精度が低下しないという本発明の効果がより一層顕在化する。
前記第2フレームは、前記コンクリート製品の化粧面を成型するものであるのが好ましい。化粧面を成型するフレームは比較的高価となるから、この高価な第2フレームの転用サイクルが向上することにより、コンクリート製品の製造コストをより一層低減することができる。
製造方法に係る本発明は、上記成型型枠内に超硬練りコンクリートを仕込み、この成型型枠を振動させて型枠内の前記超硬練りコンクリートを締め固め、その後、前記第1フレームの脱型前に前記第2フレームを脱型し、更に所定の養生時間を経てから前記第1フレームを脱型することを特徴とするコンクリート製品の製造方法である。上述したように、第1フレームはコンクリートが硬化するまで脱型しないので、コンクリート製品の接合面の寸法精度が低下することがない。また、第2フレームは第1フレームの脱型前に脱型するので、当該第2フレームの転用サイクルが向上する。
なお、超硬練りコンクリートとは、成型型枠に振動を加えて液状化現象を起こさない限り成型できないコンクリートのことであり、例えばゼロスランプのコンクリートが該当する。
接合面を含む部分を成型する第1フレームはコンクリートが硬化するまで脱型しないようにしたので、コンクリート製品の接合面の寸法精度が低下することがない。また、接合面を含まない部分を成型する第2フレームは第1フレームの脱型前に脱型するので、当該第2フレームの転用サイクルが向上する。
以下に本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるコンクリート製品の成型型枠1の斜視図であり、図2は、成型型枠1により成型されたコンクリート製品であるライン導水ブロック2である。図2に示すように、ライン導水ブロック2は、主として舗装道路に沿って道路の両脇に配置されるものであり、道路面レベルよりも下側に配置される地中埋没部10と、道路面レベルよりも上側に配置される地上突出部11とを有している。
図1は、本発明の一実施形態であるコンクリート製品の成型型枠1の斜視図であり、図2は、成型型枠1により成型されたコンクリート製品であるライン導水ブロック2である。図2に示すように、ライン導水ブロック2は、主として舗装道路に沿って道路の両脇に配置されるものであり、道路面レベルよりも下側に配置される地中埋没部10と、道路面レベルよりも上側に配置される地上突出部11とを有している。
地中埋没部10には、ブロック2の長手方向に貫通する導水路12が設けられている。地中埋没部10と地上突出部11との境界部付近に設けられた排水用開口13は導水路12と連通しており、道路上の水が排水用開口13を経由して導水路12内に流れ込むように構成されている。そして、道路に沿って複数のライン導水ブロック2を接続配置することにより、導水路12が接続されて道路に沿った排水路を形成する。図3は、ライン導水ブロック2が接続配置された状態を示す斜視図であるが、同図に示すように、地中埋没部10及び地上突出部11の長手方向両端面は、ライン導水ブロック2同士を接続するための接合面14となっている。なお、地中埋没部10の両側面(長手方向側面)の一方側には、ライン導水ブロック2を道路に埋設する際において、ブロック2の埋設深さ方向の位置決めの目印となる側面溝部15が設けられている。
図1に示すように、成型型枠1は、他部材との接合面14を有するライン導水ブロック2を成型するための型枠であって、接合面14(図2参照)を含む部分を成型する第1フレーム3と、この第1フレーム3と分割構成され接合面14を含まない部分を成型する第2フレーム4と、を有している。第1フレーム3と第2フレーム4とを組み合わせることにより、ライン導水ブロック2を成型する成型型枠1が形成される。第1フレーム3と第2フレーム4とは互いに着脱自在とされている。
図1に示すように、第2フレーム4は、平板を断面略U字状に曲げたような形状であり、ライン導水ブロック2における地上突出部11の化粧面5(図2参照)を成型するものである。化粧面5は、ライン導水ブロック2を道路に設置した場合に外部に露出する面であるがら、ブロック2の他の外面よりも仕上がりを良く(平滑度を高く)する必要がある。よって、第2フレーム4の内面4aは、成型型枠1の他の内面よりも平滑度が高くなるように加工されている。
一方、第1フレーム3は、地中埋没部10の長辺側の両側面を成型する2枚の側板3aと、上述した接合面14(地中埋没部10及び地上突出部11の端面)を成型する2枚の妻板3bとから構成されている。よって第1フレーム3には底面が無い。妻板3bの輪郭形状は、ライン導水ブロック2の断面形状(長手方向に垂直な断面の形状)と略同一である。妻板3bには、導水路12を成型する中子を挿通支持するための中子用孔12aが設けられている。
図5は、導水路12を成型するために成型型枠1と組み合わせて用いられる中子6の断面図(長手方向に平行な断面における断面図)である。
中子6は、中子6の外周面を構成する略円筒状の外筒部6aと、この外筒部6aを内側(内周面側)から支持する支持部6bとから構成されている。外筒部6aの外径は、第1フレーム3における中子用孔12aの内径と略同一である。この中子6は、成型時に第1フレーム3の中子用孔12aに挿入して用いる。即ち、成型時には、中子6の両端部が中子用孔12aによって支持され、中子6が成型型枠1内部で固定された状態となる。
中子6は、中子6の外周面を構成する略円筒状の外筒部6aと、この外筒部6aを内側(内周面側)から支持する支持部6bとから構成されている。外筒部6aの外径は、第1フレーム3における中子用孔12aの内径と略同一である。この中子6は、成型時に第1フレーム3の中子用孔12aに挿入して用いる。即ち、成型時には、中子6の両端部が中子用孔12aによって支持され、中子6が成型型枠1内部で固定された状態となる。
中子6には抜け勾配は設けられておらず、長手方向の全ての位置で同一外径とされている。ただし、中子6の構造は、コンクリート成型時において容易に引き抜くことができるように工夫されている。
図5に示す外筒部6aは合成樹脂等の弾性材料よりなり、支持部6bにより内側から支持されない限り比較的容易に変形する材質から構成されている。一方支持部6bは鉄鋼等の比較的剛性の高い材料よりなり、成型中において外筒部6aを内周面側から支持し外筒部6aの形状を円筒状に維持する役割を果たす。
図5に示す外筒部6aは合成樹脂等の弾性材料よりなり、支持部6bにより内側から支持されない限り比較的容易に変形する材質から構成されている。一方支持部6bは鉄鋼等の比較的剛性の高い材料よりなり、成型中において外筒部6aを内周面側から支持し外筒部6aの形状を円筒状に維持する役割を果たす。
図6は、成型の各段階における中子6を中心軸延長方向からみた図である。図5及び図6(a)は、脱型する前の段階における中子6の図であり、図6(b)及び図6(c)は脱型時における中子6の様子を示している。
支持部6bは、中子6の中心軸体を構成する円柱状の芯部61と、この芯部61に固定され且つ外筒部6aに対しては相対回転可能とされた可動側支持部材62と、芯部61に対して相対回転可能とされ且つ外筒部6aに対しては相対回転回転不能に固定された固定側支持部材63とを有している。
図6に示すように、外筒部6aは、全周に亘って等肉厚とされておらず、肉厚が比較的厚い厚肉部6a1と、肉厚が比較的薄い薄肉部6a2とから構成されている。外筒部6aの略半周分が厚肉部6a1であり、残りの略半周分が薄肉部6a2である。そして、図6(a)に示すように、可動側支持部材62は厚肉部6a1の内周面を支持しており、固定側支持部材63は薄肉部6a2を支持している。
図6に示すように、外筒部6aは、全周に亘って等肉厚とされておらず、肉厚が比較的厚い厚肉部6a1と、肉厚が比較的薄い薄肉部6a2とから構成されている。外筒部6aの略半周分が厚肉部6a1であり、残りの略半周分が薄肉部6a2である。そして、図6(a)に示すように、可動側支持部材62は厚肉部6a1の内周面を支持しており、固定側支持部材63は薄肉部6a2を支持している。
可動側支持部材62は、断面略扇形形状であり、厚肉部6a1の内周面と実質的に同一径とされた半周外面62aを有している。一方固定側支持部材63も断面略扇形形状であり、薄肉部6a2の内周面と実質的に同一径とされた半周外面63aを有している。固定側支持部材63の内部には空洞部があり、且つ、この空洞部の径(固定側支持部材63の半周内面63bの径)は可動側支持部材62の半周外面62aの外径よりも小さくされている。芯部61を軸回転させることにより、可動側支持部材62を芯部61と一体的に回動させることができ、更には、可動側支持部材62を固定側支持部材63の上記空洞部に収容させることができる。その結果、図6(b)に示すように、可動側支持部材62の半周外面62aと固定側支持部材63の半周外面63aとの周方向位置を重複させることができる。
脱型前の段階では、可動側支持部材62の位相と固定側支持部材63の位相を互いに略180度相違させた状態とする。この状態では、可動側支持部材62は外筒部6aの厚肉部6a1を支持しており、固定側支持部材63は外筒部6aの薄肉部6a2を支持している。この状態から芯部61を軸回転させて可動側支持部材62を回動し、可動側支持部材62の位相と固定側支持部材63の位相とが重複した状態とする。すると、図6(b)に示すように、可動側支持部材62の半周外面62aが固定側支持部材63の半周外面63aの径方向内側に配置された状態となる。よって、厚肉部6a1の内周面と可動側支持部材62の半周外面62aとの接触が解除され、厚肉部6a1が支持部6bにより支持されない状態となる。この状態において、公知の方法により外筒部6aの内部を減圧すると、図6(c)に示すように厚肉部6a1が内側に凹むように弾性変形し、ブロック2における導水路12の内周面12a(図6(c)において破線で示す)と中子6との間に空間ができるので、中子6を容易に脱型する(引き抜く)ことができる。なお、厚肉部6a1の弾性変形を容易とするために、厚肉部6a1の内周面の周方向複数位置には、中子長手方向に延びる溝状の欠肉部65が設けられている。
なお、外筒部6aは、合成樹脂により一体成形されていると、耐久性に優れるので好ましい。また外筒部6aの材質としては、ポリウレタンエラストマーが弾性変形しやすく耐久性にも優れるので特に好ましい。また、外筒部6aに用いる弾性材料の硬度は、JIS K6301に記載されるショア硬度で、60A〜70Dの範囲が好ましく、80A〜95Aの範囲が更に好ましい。この硬度が低すぎると、支持部6bによる支持があっても外筒部6aが過度に変形してしまう恐れがあり、この硬度が高すぎると、中子を脱型するときに弾性変形しにくくなるからである。
成型型枠1によってライン導水ブロック2を成型する成型手順の概略について、図7を参照しながら説明する。まず、第1フレーム3と第2フレーム4とを組み合わせ、中子6を第1フレーム3の中子用孔12aに挿入固定し、更には排水用開口13(図2参照)と導水路12とを連通させるための中子部材(図示省略)をセットすることにより成型型枠1を組み立てる。成型型枠1は、図7(a)に示すように、第1フレーム3が第2フレーム4に対して上側となった状態としておく。次に、高周波振動機により成型型枠1に振動を与えながら、第1フレーム3の上方から超硬練りコンクリート7を投入する。超硬練りコンクリート7の打ち込み面をこて等で平坦に仕上げたあと、50分〜60分程度養生する。なお、成型されるコンクリート製品の形状等によっては、第2フレーム4を脱型する前における養生時間は更に短縮される場合もあり、更には即時脱型が可能な場合もある。例えば、第2フレーム4で成型される部分の幅Wと高さHとの比(W/H)が1程度(W:Hが1:1程度)の場合は50〜60分程度の養生時間とするのがよいが、(W/H)が2程度(W:Hが1:0.5程度)の場合には約30分程度の養生時間でよく、(W/H)が2より大きい場合は第2フレーム4の即時脱型が可能である。次に、反転用パレット16により第1フレーム3の開口部を塞ぎ(図7(a)参照)、成型型枠1を上下反転させ(図7(b)参照)、第2フレーム4を脱型する(図7(c)参照)。第2フレーム4の脱型と同時に中子6を脱型することもできる。そして、第2フレーム4を脱型した状態で12〜20時間程度養生した後第1フレーム3を脱型し、ライン導水ブロック2が完成する。なお、中子6を脱型する際には、上述したように中子6の芯部61を回転させて厚肉部6a1の一部を内側に弾性変形させる。
超硬練りコンクリートを用いて且つ成型型枠1を振動させているので、例えば50〜60分程度の比較的短時間の養生で第2フレーム4を脱型することができる。即時脱型工法の原理により、比較的短時間の養生で第2フレーム4を脱型しても、ブロック2の化粧面に問題が生ずるような変形が地上突出部11に生ずることはない。一方、第1フレーム3はコンクリートが十分に硬化するまで脱型しないので、接合面14の寸法精度が高いライン導水ブロック2となる。
上述したように、ライン導水ブロック2は他のライン導水ブロック2と接続して用いられるため、接合面14同士を接続することとなる。このため接合面14に寸法誤差があると、当該寸法誤差を有する接合面14同士を接続することとなり、接続不良がより一層顕著となりやすい。本実施形態のライン導水ブロック2では、接合面14の寸法精度が低下しないので、接合面14同士を接続しても接続不良が顕著となることがない。
上述した製造方法によれば、第2フレーム4は比較的短時間で脱型することができるので、第2フレーム4の転用サイクルは第1フレーム3の転用サイクルよりも大幅に短くなる。よって、第2フレーム4の転用サイクルが向上され、この点においてライン導水ブロック2の製造効率が向上している。
更に、第2フレーム4の内面4aは、ライン導水ブロック2の化粧面5を成型するものであるから、比較的高い平滑度に加工されている。そのため第2フレーム4は、第1フレーム3に比べて比較的高価である。この比較的高価な第2フレーム4の転用サイクルが向上しているので、製造効率の向上効果が更に大きくなっている。
更に、第2フレーム4の内面4aは、ライン導水ブロック2の化粧面5を成型するものであるから、比較的高い平滑度に加工されている。そのため第2フレーム4は、第1フレーム3に比べて比較的高価である。この比較的高価な第2フレーム4の転用サイクルが向上しているので、製造効率の向上効果が更に大きくなっている。
図4(a)は、本発明の他の実施形態である成型型枠70の概略構成を示す斜視図であり、図4(b)は、この成型型枠70により成型されたコンクリート化粧板100の概略構成を示す斜視図である。コンクリート化粧板100は、例えば壁などの平面に敷き詰めるために用いられるものであり、四方の側面101は他のコンクリート化粧板100との接合面となっている。また、コンクリート化粧板100の上面は割れ石状の化粧面102とされている。壁などに敷き詰めて使用される際に、この化粧面102が外側に露出することになる。
成型型枠70は、接合面である側面101をふくむ部分を成型する第1フレーム71と、この第1フレーム71と分割構成され側面101を含まない部分を成型する第2フレーム72とを有している。第1フレーム71と第2フレーム72とは互いに着脱自在とされている。
第1フレーム71は矩形の枠体であり、その内面71aによりコンクリート化粧板100の四方に位置する側面101が成型される。一方、第2フレーム72は、略平板状をなし、コンクリート化粧板100の外面のうち化粧面102のみを成型するためのものである。なお、図4(a)に示すように、成型に先立って、第1フレーム71の内部には、コンクリート化粧板100を補強するための金網73を設けておき、成型後のコンクリート化粧板100の内部に金網73が埋設されるようにしている。一方、第2フレーム72の一方側の面は、化粧面102を成型するための割れ石面72a(図4(a)において破線にて示す)とされている。
コンクリート化粧板100の成型工程は、前述したライン導水ブロック2と基本的に同様である。図7のような工程図は省略するが、以下に成型工程を説明する。第1フレーム71が第2フレーム72の上側となる状態(図4(a)と逆の上下関係)で、第1フレーム71と第2フレーム72とを組み合わせて成型型枠70を組み立てる。この際第2フレーム72は、割れ石面72aが上向きとなるように配置される。また、図示しない周辺治具等により、上下方向のいずれにも開口する第1フレーム71の下側開口が第2フレーム72により塞がれた状態とされる。よってここでは、割れ石面72aは成型型枠70内面のうち底面部分を構成することになる。この状態で、成型型枠70を高周波振動機により振動させながら、第1フレーム71の上側開口より超硬練りコンクリート7を投入する。超硬練りコンクリート7の打ち込み面をこて等で平坦に仕上げたあと、第1フレーム71の上側開口を反転用パレットにより塞いだまま成型型枠70を上下反転させ、第2フレーム72を即時脱型する。そして、第2フレーム72を脱型した状態で所定時間養生した後、第1フレーム71を脱型し、コンクリート化粧板100が完成する。
この場合も、化粧面102を成型する第2フレーム72は比較的短時間で脱型することができ、第2フレーム72の転用サイクルが向上している。この第2フレーム72は割れ石面72aを有するので、第1フレーム71よりも高価である。比較的高価な第2フレーム72の転用サイクルが向上することにより、製造効率が更に高められている。そして、接合面である側面101を成型する第1フレーム71は、コンクリートが十分に硬化した後に脱型されるので、側面101の寸法精度が高められている。
1 成型型枠
3 第1フレーム
4 第2フレーム
5 化粧面
7 超硬練りコンクリート
14 接合面
70 成型型枠
71 第1フレーム
72 第2フレーム
101 側面(接合面)
102 化粧面
3 第1フレーム
4 第2フレーム
5 化粧面
7 超硬練りコンクリート
14 接合面
70 成型型枠
71 第1フレーム
72 第2フレーム
101 側面(接合面)
102 化粧面
Claims (4)
- 他部材との接合面を有するコンクリート製品を成型するための型枠であって、
前記接合面を含む部分を成型する第1フレームと、この第1フレームと分割構成され前記接合面を含まない部分を成型する第2フレームと、を有し、これら両フレームが互いに着脱自在とされていることを特徴とするコンクリート製品の成型型枠。 - 前記接合面は、前記成型金型によって成型されたコンクリート製品同士を接続するためのものであることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート製品の成型型枠。
- 前記第2フレームは、前記コンクリート製品の化粧面を成型するものであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のコンクリート製品の成型型枠。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の成型型枠内に超硬練りコンクリートを仕込み、この成型型枠を振動させて型枠内の前記超硬練りコンクリートを締め固め、その後、前記第1フレームの脱型前に前記第2フレームを脱型し、更に所定の養生時間を経てから前記第1フレームを脱型することを特徴とするコンクリート製品の製造方法。
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