JP2006157767A - 発振回路を内蔵した通信用半導体集積回路および通信システム並びに半導体集積回路の製造方法 - Google Patents

発振回路を内蔵した通信用半導体集積回路および通信システム並びに半導体集積回路の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 周波数制御精度が高くかつ外付け部品点数が少なくて済み小型化を図ることができるとともに、安価な振動素子を用いても周波数制御精度が高くコストダウンが可能な基準発振回路を備えた通信用半導体集積回路(高周波IC)を提供する。
【解決手段】 複数の固定容量素子(CMIM)と複数の可変容量素子(Cv)とこれらの容量素子に接続されたスイッチ素子とを含む容量性負荷回路(13)を有し、上記固定容量素子および可変容量素子と外付けの振動素子との合成容量値に応じた周波数で発振動作可能に構成された発振回路を備えた通信用半導体集積回路(高周波IC)において、上記容量性負荷回路と振動素子の合成容量値によって制御電圧−周波数特性の傾きが同一になりかつ各特性線の間隔が同一になる可変容量素子と固定容量素子の組み合わせを選択できるように、上記スイッチ素子を制御する信号を生成可能な制御回路(DEC)を設けるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電圧制御発振回路(VCO:Voltage Controlled Oscillator)を内蔵した半導体集積回路およびその製造方法に適用して有効な技術に関し、例えば携帯電話機のような無線通信システムを構成する通信用半導体集積回路であって送受信信号の変復調に用いられる高周波の発振信号を発生するPLL回路に必要とされる基準信号を生成する発振回路を内蔵した通信用半導体集積回路に利用して有効な技術に関する。
携帯電話機のような無線通信システムにおいては、変復調のため送信信号や受信信号と合成される所定の周波数の局部発振信号を発生する発振器を含むPLL回路を備え、送信信号の変調や受信信号の復調を行う高周波用半導体集積回路(以下、高周波ICと称する)が用いられている。
PLL回路は、電圧制御発振回路を備え基準となる信号(基準信号)と電圧制御発振回路のフィードバック信号の位相を比較して位相差がゼロとなるように電圧制御発振回路が制御され、この電圧制御発振回路の発振周波数によって受信周波数や送信周波数が決定される。そのため、例えばGSM(Global System for Mobile Communication)方式の通信システムでは、基準信号に対して電圧制御発振回路の発生する周波数は変化率±23ppmというような非常に高い周波数精度が要求されている。
また、基準信号を発生する発振回路(以下、基準発振回路と称する)を内蔵する高周波ICにおいては、基地局からの基準クロックに対して発生する基準信号の周波数を一致させるAFC(自動周波数制御)と呼ばれる制御が行なわれる。
一方、携帯電話機は小型、軽量化に対する要求が高いため、ICのチップサイズの低減はもちろんのこと外付け部品の点数削減および小型化が重要である。従来の携帯電話機に用いられる高周波ICにおいては、基準発振回路として外付けの水晶振動子とバラクタ・ダイオードなどからなる周波数調整のための可変容量素子とを有する電圧制御発振回路が用いられることが多かった。
特開2004−48589号
ところで、かかる基準発振回路にあっては、可変容量素子がAFC制御にとって不可欠であり省くことができない素子であるので、コストダウンのため精度は高くないが安価な振動素子を用い、それに伴う周波数のばらつきは可変容量素子によって調整する。つまり、可変容量素子によってAFC制御のための周波数制御と振動素子の製造ばらつきによる周波数誤差を調整するようにすることで、トータルのコストを下げることができると考えた。ただし、そのようにするには、可変容量素子による周波数制御範囲が広いことつまり可変容量素子の容量可変範囲が広いことが必要であり、外付けの可変容量素子でないと実現が困難であるという課題がある。
一方、携帯電話機の小型、軽量化を図るには、基準発振回路の可変容量素子をオンチップの素子として形成し外付け素子を減らすことが有効である。そこで、可変容量素子の他に固定容量素子を設けて、スイッチによって接続される固定容量素子の数を変えるとともに可変容量素子に印加する電圧を連続的に変化させてトータルの容量値を変化させ、所望の発振周波数を得る方式を考えた。本発明者らは、当初かかる方式によれば、可変容量素子と固定容量素子を有する周波数調整回路を含めて基準発振回路を半導体チップに内蔵させ、振動素子のみ外付け素子とすることで小型化を図ることができると考え、検討を行なった。
しかしながら、かかる基準発振回路は周波数の可変範囲に関しては所望のものを得ることができるが、接続する固定容量素子の数を変えたときに、図5に示すように、それぞれの制御電圧−周波数特性の傾きすなわち制御電圧に対する発振周波数の感度(以下、制御感度と称する)が若干ではあるがずれてしまう。そして、それによって、周波数制御範囲の変動、周波数制御の精度が低下するという不具合があることが明らかとなった。
なお、本発明に類似する技術として、特許文献1に記載されている発明があるが、この先願発明は周波数の切替えの際に固定容量素子と可変容量素子とをペアにして、接続するペアの数をスイッチで切り替えるようにしており、固定容量素子と可変容量素子の切り替えの仕方が本発明とは相違しているとともに、各固定容量素子と可変容量素子の容量値の設定の仕方も本発明と異なっている。
この発明の目的は、周波数制御精度が高くかつ外付け部品点数が少なくて済み小型化を図ることができる基準発振回路を内蔵した通信用半導体集積回路(高周波IC)を提供することにある。
この発明の他の目的は、安価な振動素子を用いても周波数制御精度が高くコストダウンが可能な基準発振回路を内蔵した通信用半導体集積回路(高周波IC)を提供することにある。
この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴については、本明細書の記述および添附図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、複数の固定容量素子と複数の可変容量素子とこれらの容量素子に接続されたスイッチ素子とを含む容量性負荷回路を有し、上記固定容量素子および可変容量素子と外付けの振動素子との合成容量値に応じた周波数で発振動作可能に構成された発振回路を内蔵した通信用半導体集積回路(高周波IC)において、上記容量性負荷回路と振動素子の合成容量値によって制御電圧−周波数特性の傾きが同一になりかつ各特性線の間隔が同一になる可変容量素子と固定容量素子の組み合わせを選択できるように、上記スイッチ素子を制御する信号を生成可能な制御回路を設けるようにしたものである。
上記した手段によれば、固定容量素子と可変容量素子とを適宜組み合わせてスイッチで接続するため、発振回路の制御電圧−周波数特性の傾きを一致させることができ、周波数制御精度を高めることができる。また、固定容量素子と可変容量素子をオンチップ化させることができるため、外付け部品点数が少なくて済み小型化を図ることができるとともに、安価な振動素子を用いても高い精度で広い範囲にわたって周波数を制御できるため、コストダウンを達成することができる。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、本発明に従うと、周波数制御精度が高くかつ外付け部品点数が少なくて済み小型化を図ることができるとともに、安価な振動素子を用いても周波数制御精度が高くコストダウンが可能な基準発振回路を内蔵した通信用半導体集積回路(高周波IC)を実現することができる。
次に、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1には、本発明に係る電圧制御発振回路(VCO)の一実施例とそれを基準信号発生源として適用した高周波ICの要部の構成例が示されている。図1において、破線Aよりも左側に示されている回路は単結晶シリコンのような1個の半導体チップ上に半導体集積回路として形成される。
この実施例の電圧制御発振回路(VCO)10は、電源電圧端子Vccと接地点との間に直列に接続された抵抗R1,R2,トランジスタQ1および抵抗R3からなるバイアス回路11と、電源電圧端子Vccと接地点との間に直列に接続された抵抗R4,トランジスタQ2,Q3および抵抗R5からなる励振回路12と、該励振回路のトランジスタQ3のベース・エミッタ間に接続された容量素子C3と、トランジスタQ3のエミッタと接地点との間に接続された容量素子C4と、固定容量素子CMIM1〜CMIMnと可変容量素子Cv1〜Cvnを有し容量値を調整可能な容量性負荷回路13とによって構成され、前記バイアス回路11の抵抗R1とR2の接続ノードN0の電位がトランジスタQ2のベースに印加され、抵抗R2とトランジスタQ1のベース端子の接続ノードN1の電位がトランジスタQ3のベースに印加されている。
また、容量素子C3の一方の端子とトランジスタQ3のベース端子との接続ノードN2が外部端子P1に接続され、容量性負荷回路13の固定容量素子CMIM1〜CMIMnと可変容量素子Cv1〜Cvnの一方の共通接続ノードN3が外部端子P2に接続され、P1−P2間に外付けの基準振動素子、例えば水晶振動子Xtalが接続されるようになっている。さらに、共通接続ノードN3が抵抗R0を介して外部端子P3に接続され、この外部端子P3にはチップ外のベースバンド回路からAFC制御電圧VAFCが印加されるようになっている。固定容量素子CMIM1〜CMIMnには例えば半導体チップ上に窒化シリコンのような絶縁膜を挟んで対抗するように形成された金属膜からなるMIM容量が用いられ、可変容量素子Cv1〜Cvnには例えば半導体チップ内に形成されたPN接合からなるバラクタ・ダイオードが用いられる。
容量性負荷回路13は、固定容量素子CMIM1〜CMIMnおよび可変容量素子Cv1〜Cvnと、これらの素子のうちのCMIM2〜CMIMnおよび可変容量素子Cv2〜Cvnと直列に設けられたMOSFETからなるスイッチ素子SWc2〜SWcn,SWv2〜SWvnと、これらのスイッチ素子の制御コードを保持するレジスタREGと、該レジスタREGに設定された制御コードをデコードしてスイッチ素子SWc2〜SWcn,SWv2〜SWvnのゲート制御信号を生成するデコーダDECとから構成され、固定容量素子CMIM1〜CMIMnおよび可変容量素子Cv1〜Cvnの他方の共通接続ノードN4が接地点に接続されている。
次に、可変容量素子Cv1〜Cvnおよび固定容量素子CMIM1〜CMIMnの各素子の容量値の設定の仕方およびスイッチ素子SWc2〜SWcn,SWv2〜SWvnの制御の仕方について説明する。なお、水晶振動子Xtalは、図2に示すような等価回路で表わされる。
この等価回路を構成するインダクタL1と容量C1を用いて2π√(L1・C1)で示される水晶振動子に固有の周波数をfs、図1の発振回路における容量アレイ(可変容量素子Cv1〜Cvnおよび固定容量素子CMIM1〜CMIMn)のトータル容量(CMIM+Cv)をCxとおく、発振回路の負荷容量C3,C4とCMIM1〜CMIMn,Cv1〜Cvnの合成容量CLはCL=1/{(1/C3)+(1/C4)+1/Cx)}であり、図1の発振回路の発振周波数fは、次式(1)で表わされる。
Figure 2006157767
ここで、任意の合成容量CLの時の発振周波数fを、水晶振動子に固有の周波数fsからの偏差Δf[ppm]で表わすと、式(1)より、次式(2)
Figure 2006157767
となる。さらに、実際に使用する発振回路の合成容量CLの中心値をCLcenter、そのときの発振周波数をfcenterとおくと、発振周波数の偏差Δfcenterは、次式(3)で表わされる。
Figure 2006157767
この発振回路の発振周波数をX[ppm]だけ変化させるのに必要な合成容量CLの値CLxは、次式(4)より、式(5)
Figure 2006157767
Figure 2006157767
となる。
以下、VCOの発振周波数を基準となる水晶振動子に固有の周波数fsからの可変率X[ppm]で示す。
また、合成容量CLxは、容量アレイのトータル容量Cxを用いて表わすと、CLx=1/{(1/C3)+(1/C4)+1/Cx)}であるので、Cxは、次式(6)
Figure 2006157767
で表わされ、これは次式(7)のように変形される。
Figure 2006157767
上式において、C0,C1,C3,C4,CLcenterは、使用する水晶振動子の特性やIC内の固定容量によって決まる定数として扱うことができ、これよりX[ppm]で発振させたいときの可変容量素子Cv1〜Cvnおよび固定容量素子CMIM1〜CMIMnのトータル容量Cxは、次式(8)のように表わすことができる。
Figure 2006157767
ただし、
Figure 2006157767
である。
次に、X1[ppm]からX2[ppm]までを制御電圧VAFC(最小値Vmin,最大値Vmax)で制御したいときの可変容量素子Cvの値および固定容量素子CMIMの値を求める。容量変化量Cx1〜Cx2は、制御電圧VAFCで可変容量素子Cvが変化したときの容量値に等しいので、次式(10)が得られる。
Figure 2006157767
なお、式(10)において、αは制御電圧VAFCの最小値Vminが印加されている場合のCvの容量値と0Vが印加されている場合の時Cvの容量値の比、βは制御電圧VAFCの最大値Vmaxが印加されている場合のCvの容量値と0Vが印加されている場合の時Cvの容量値の比である。固定容量素子CMIMの値は、容量アレイのトータル容量値から可変容量素子Cvの容量値を差し引くことで得られるので、次式(11)で表わされる。固定容量素子CMIM1〜CMIMnのうち1つは、可変容量素子Cvや容量C3,C4との合成容量により所望の可変周波数範囲を得るために必要な最小容量値の素子であり、他は該最小容量値との差分を与える容量値を有する素子として形成される。
Figure 2006157767
以下、具体例を説明する。使用する水晶振動子は、図2の等価回路における容量C1が6.9fF、C0が1.7pF、インダクタンスL1が2.4911mH、抵抗R1が10Ω、合成容量CLの中心値CLcenterは9.5pFで、可変容量素子Cvと固定容量素子CMIMをからなる容量アレイはトータル容量値Cxを64段階に切り替えることができるようにされ、1つの段(以下、バンドと称する)で制御電圧VAFCにより変化させることができる周波数範囲はfcenter±23ppm、容量アレイ全体で変化させることができる周波数範囲はfcenter±60ppmとする。これを図示すると、図3のようになる。図3において、VOC0,VOC31,VOC63は、それぞれのバンドを示す符号である。図3では、バンドVOC1〜VOC30,VOC32〜VOC62の特性は図示が省略されている。
また、発振回路の負荷容量C3,C4は共に55pFとする。この条件を式(9)へ代入することにより、D=3.05998×10-15、E=0.18989×10-3、F=−1.60103×10-12が得られる。このD,E,FとXを、式(8)へ代入することにより容量アレイのトータル容量Cxを決定することができる。そして、決定したCxから、式(10),(11)を用いて可変容量素子Cvの値と固定容量素子CMIMの値を決定することができる。
従って、このようにして決定した値から、図4のように、各バンドで制御電圧−周波数特性の傾きが同じになり、かつ各バンドの特性線の間隔が同一になるような可変容量素子Cvと固定容量素子CMIMの組み合わせを選択できるように、スイッチ素子SWc2〜SWcn,SWv2〜SWvnを制御する信号を出力するデコーダDECを設計する。あるいは、デコーダが固定すなわち入力と出力との関係が一定の場合には、各バンドで制御電圧−周波数特性の傾きが同一になり、各バンドの特性線の間隔が同一になるような可変容量素子Cvと固定容量素子CMIMの組み合わせを選択できるように、スイッチ素子SWc2〜SWcn,SWv2〜SWvnを制御するコードをデータテーブルとして用意しておいて、発振回路を制御する回路(図1のシステムではベースバンド回路)内のフラッシュメモリのような不揮発性メモリに格納しておくようにしても良い。
製造ばらつきがなければ、発振回路に要求される特性に最も近い特性はVOC31であるのでこれを選択すればよいが、実際の製品では発振回路を構成する素子のばらつきや使用する水晶振動子の特性およびそのばらつきによって、発振回路の制御電圧−周波数特性が設計値からずれる。そこで、本実施例では、使用する高周波ICごとに、図4のVOC0〜VOC63で示される64本の特性の中から設計値の特性に最も近いいずれかのバンドを選択するように、ベースバンド回路から図1のレジスタREGへコードを設定するようにされる。
これにより、発振回路の周波数制御精度を向上させることができる。なお、この実施例ではバンド数を64本としたが、それに限定されるものでない。バンド数が多いほど精度は高くなるが回路規模が大きくなるので、チップサイズと必要な精度との兼ね合いで適当なバンド数を決定すればよい。
ところで、上記可変容量素子Cv1〜Cvnとしてのバラクタ・ダイオードは、周知のようにPN接合に逆バイアスを印加すると生じる空乏層の厚みが印加電圧の大きさによって変化して容量値が変化する現象を利用する素子であり、PN接合を形成するP型領域とN型領域の不純物濃度が異なると、非バイアス状態での空乏層の厚みが異なるので、不純物濃度によって印加電圧に対する容量値すなわち電圧−容量特性も異なる。
そのため、使用するプロセスが異なると、各バンドで制御電圧−周波数特性の傾きが同一で各バンド間が等間隔になるような可変容量素子Cvと固定容量素子CMIMの組み合わせも異なると考えられる。したがって、適用するプロセスにかかわらずデコーダを同一設計にできるようにしたいような場合には、スイッチ素子SWc2〜SWcn,SWv2〜SWvnを制御するコードをデータテーブルとして用意しておくようにするのが望ましい。
具体的には、プロセスが変わっても可変容量素子Cvの特性が同じであれば、可変容量素子Cvを切り替える際にこれとセットで切り替える固定容量素子も同じでよいが、可変容量素子Cvの特性が使用するプロセスによって異なる場合には、可変容量素子Cvを切り替える際にこれとセットで切り替えるべき固定容量素子も異なるので、各可変容量素子と組み合わせる固定容量素子を指定するコードあるいはデコーダをプロセスに応じて変える必要がある。
一例として、本発明者らが適用を検討した製造ラインで使用している0.18μプロセスと0.25μプロセスで、図1のような構成の発振回路を製造すると仮定した場合のバラクタ・ダイオードの容量値CvとMIM容量の容量値CMIMの計算値を、表1および表2にそれぞれ示す。
Figure 2006157767
Figure 2006157767
表1および表2より、バラクタ・ダイオードCvの容量変化量は0.18μプロセスでは10.813pFであるのに対し、0.25μプロセスでは9.442pFであることが分かる。また、0.18μプロセスを使用する場合の表1ではバンドVOC0からVOC63へ順に切り替えるに従ってバラクタ・ダイオードCvの容量値は単純に増加しMIM容量CMIMの容量値は単純に減少しているが、0.25μプロセスを使用する場合の表2ではバラクタ・ダイオードCvとの容量値は単純に増加するがMIM容量CMIMの容量値は一旦増加しその後減少する。
このような差異が生じるのは、仮にバラクタ・ダイオードがひとつであってもプロセスによって特性が異なるため接続すべき固定容量の数(容量値の大きさ)が異なり、固定容量の接続数が変わると周波数変化率も異なることが理由のひとつであると考えられる。このことから、可変容量素子Cvを切り替える際にこれとセットで接続すべき固定容量素子をプロセスにかかわらず一義的に決定することができないことが分かる。0.18μプロセスを使用する場合のMIM容量CMIMの最小容量値は3.114pFであり、0.25μプロセスを使用する場合のMIM容量CMIMの最小容量値は5.511pFである。
ここで、バラクタ・ダイオードがひとつであっても固定容量の接続数が変わると周波数変化率も異なる理由を説明する。前述したように、実施例の発振回路において、X[ppm]で発振させたいときの可変容量素子Cv1〜Cvnおよび固定容量素子CMIM1〜CMIMnのトータル容量Cxは、前記式(8)のように表わされる。この式を変形すると、X=D/(Cx−F)−Eとなる。D,E,Fは回路によって決まる定数であるので、XとCxとの関係を図示すると図6のように、Cx=F,X=−Eを漸近線とする反比例曲線となる。図6において、トータル容量Cxが小さいときと大きいときとで、可変容量Cvへの印加電圧によりCxがそれぞれ同じ量ΔCxだけ変化した場合を考えると、それぞれの位置で曲線の傾きが異なるため、トータル容量Cxが小さいときの周波数の変化量ΔX1の方が、トータル容量Cxが大きいときの周波数の変化量ΔX2よりも大きいことが分かる。
次に、一例として前記0.25μプロセスを使用する場合の設計値を挙げる。水晶振動子は、図2の等価回路における容量C1が6.9fF、C0が1.7pF、インダクタンスL1が2.4911mH、抵抗R1が10Ωのものを用いるものとする。また、バラクタ・ダイオードの制御電圧VAFC=0.1Vのときの容量値変化率αは0.961で、VAFC=2.3Vのときの変化率βは0.601である。
この条件の場合、水晶振動子の固有振動数fsは、fs=2π√(L1・C1)より、38.388399MHzである。表2よりVOC31のときのバラクタ・ダイオードの容量値は11.01pFであるので、VAFC=0.1Vのときの容量値CvはCv=α×11.01=0.961×11.01より、10.58pF、合成容量CLはCL=1/{(1/C3)+(1/C4)+1/Cx)}より10.41pF、発振周波数fは、式(1)より38.399335MHzである。また、VAFC=2.3Vのときの容量値CvはCv=β×11.01=0.601×11.01より6.62pF、合成容量CLはCL=1/{(1/C3)+(1/C4)+1/Cx)}より8.72pF、発振周波数fは、式(1)より38.401109MHzである。これより、中心周波数fcenterは、
fcenter=(38.399335+38.401109)÷2
より38.400222MHzであり、VAFCを0.1Vから2.3Vまで変化させたときの、周波数の可変範囲Δfは、
Δf=(38.399335−38.401109)÷fcenter
より、46.2[ppm]すなわち±23.1[ppm]であり、前記要求を満たしていることが分かる。
図7に、本実施例の電圧制御発振回路(VCO)に用いられる可変容量素子に好適なバラクタ・ダイオードの構造例を示す。図7において、符号100は単結晶シリコンのような半導体基板、110は該基板100の表面に形成された酸化シリコンなどからなる絶縁膜、120は絶縁膜110上に設けられた単結晶シリコンからなる半導体層で、基板全体がSOI(シリコン・オン・インシュレータ)構造とされている。
半導体層120の表面にはエピタキシャル層121が形成され、このエピタキシャル層の表面から溝を掘って絶縁体を充填してなるいわゆるU溝分離領域122によって周囲から電気的に分離された島状の領域が形成されている。そして、この島領域の底部にはN型埋込み層NBLが形成され、その上にはバラクタ・ダイオードを構成するP型アノード領域123が、また該アノード領域123の両側にはN型カソード領域124a,124bが形成されている。
また、特に制限されるものでないが、P型アノード領域123およびN型カソード領域124a,124bの表面にはコンタクト層125a〜125cが、さらにアノード領域123およびN型カソード領域124a,124bと埋込み層122との間には、N型バッファ層126a〜126cが設けられている。かかる構造のバラクタ・ダイオードにおいて、例えばP型アノード領域123の不純物濃度がばらつくと空乏層の厚みが設計値からずれ、それによって印加電圧−容量特性がばらつくことが容易に理解されるであろう。
次に、上記実施例の電圧制御発振回路(VCO)を基準信号発生源として適用した高周波ICとそれを用いた無線通信システムの全体の構成例を説明する。
図8に示されているように、この実施例の無線通信システムは、信号電波の送受信用アンテナ400、送受信切り替え用のスイッチ410、受信信号から不要波を除去するSAWフィルタなどからなるバンドパスフィルタ420a〜420d、送信信号を増幅する高周波電力増幅回路(パワーモジュール)430、受信信号を復調したり送信信号を変調したりする高周波IC200、送信データをI,Q信号に変換したり高周波IC200を制御したりするベースバンド回路300などで構成される。この実施例では、高周波IC200とベースバンド回路300は、各々別個の半導体チップ上に半導体集積回路として構成されている。
特に制限されるものでないが、この実施例の高周波IC200は、GSM850とGSM900、DCS1800、PCS1900の通信方式による4つの周波数帯の信号の変復調が可能に構成されている。また、これに応じて、バンドパスフィルタは、GSM850の周波数帯の受信信号を通過させるフィルタ420aと、GSM900の周波数帯の受信信号を通過させるフィルタ420bと、DCS1800の周波数帯の受信信号を通過させるフィルタ420cと、PCS1900の周波数帯の受信信号を通過させるフィルタ420dとが設けられている。
本実施例の高周波IC200は、大きく分けると、受信系回路RXCと、送信系回路TXCと、それ以外の制御回路やクロック生成回路など送受信系に共通の回路からなる制御系回路とで構成される。
受信系回路RXCは、GSM850、GSM900、DCS1800、PCS1900の各周波数帯の受信信号をそれぞれ増幅するロウノイズアンプ210a〜210dと、高周波発振回路(RFVCO)250で生成された局部発振信号φRFを分周し互いに90°位相がずれた直交信号を生成する分周移相回路211と、ロウノイズアンプ210a〜210dで増幅された受信信号に分周移相回路211で生成された直交信号をミキシングすることによりI信号とQ信号の復調およびダウンコンバートを行なうミキサ回路212a,212bと、復調されたI,Q信号をそれぞれ増幅してベースバンドLSI300へ出力する各周波数帯に共通の高利得増幅部220A,220Bと、高利得増幅部220A,220B内のアンプの入力DCオフセットをキャンセルするためのオフセットキャンセル回路213などからなる。
高利得増幅部220Aは、複数のロウパスフィルタLPF11,LPF12,LPF13,LPF14と利得制御アンプPGA11,PGA12,PGA13とが交互に直列形態に接続され、最終段にアンプAMP1が接続された構成を有しており、復調されたI信号を、不要波を除去しつつ所定の振幅レベルまで増幅する。高利得増幅部220Bも同様に、複数のロウパスフィルタLPF21,LPF22,LPF23,LPF24と利得制御アンプPGA21,PGA22,PGA23とが交互に直列形態に接続され、最終段にアンプAMP2が接続された構成を有しており、復調されたQ信号を所定の振幅レベルまで増幅する。
オフセットキャンセル回路213は、各利得制御アンプPGA11〜PGA23に対応して設けられ入力端子間を短絡した状態におけるそれらの出力電位差をディジタル信号に変換するA/D変換回路(ADC)と、これらのA/D変換回路による変換結果に基づき、対応する利得制御アンプPGA11〜PGA23の出力のDCオフセットを「0」とするような入力オフセット電圧を生成し差動入力に対して与えるD/A変換回路(DAC)と、これらのA/D変換回路(ADC)とD/A変換回路(DAC)を制御してオフセットキャンセル動作を行なわせる制御回路などから構成される。
送信系回路TXCは、例えば640MHzのような中間周波数の発振信号φIFを生成する発振回路(IFVCO)230と、該発振回路230で生成された発振信号φIFを分周しかつ互いに90°位相がずれた直交信号を生成する分周移相回路232と、生成された直交信号をベースバンド回路300から供給されるI信号とQ信号により変調をかけるミキサからなる直交変調回路233a,233bと、変調された信号を合成する加算器234と、所定の周波数の送信信号φTXを発生する送信用発振回路(TXVCO)240と、送信用発振回路240から出力される送信信号φTXをカプラ等で抽出したフィードバック信号と高周波用発振回路(RFVCO)250で生成された発振信号φRFを分周した信号φRF’とを合成することでそれらの周波数差に相当する周波数の信号を生成するオフセットミキサ235と、該オフセットミキサ235の出力と前記加算器234で合成された信号TXIFとを比較して周波数差および位相差を検出する位相比較回路236と、該位相検出回路236の出力に応じた電圧を生成するループフィルタ237と、TXVCO240の出力を分周してGSM系の送信信号を生成する分周器238と、分周器238で分周された信号とTXVCO240の出力信号をそれぞれ増幅する可変利得アンプ239a,239bと、差動出力をシングルの信号に変換して出力するバッファ回路241a,241bなどから構成されている。バッファ回路241a,241bのうち一方はGSM用の850〜900MHz帯の信号を出力する回路、他方はDCSおよびPCS用の1800〜1900MHz帯の信号を出力する回路である。
さらに、この送信系回路TXCには、前記可変利得アンプ239a,239bの出力側から取り出された出力のフィードバック信号を増幅してオフセットミキサ235へ供給するバッファアンプ242、該アンプで増幅されたフィードバック信号と前記加算器236で合成された信号TXIFとを比較して振幅差を検出する振幅比較回路243、該振幅比較回路243の出力を帯域制限するループフィルタ244、振幅制御ループの電圧を電流に変換する電圧−電流変換回路245、電流を電圧に変換する容量C5、容量C5の充電電圧をインピーダンス変換し前記TXVCO240の後段の可変利得アンプ239a,239bの制御電圧を生成するボルテージフォロワ246などからなる振幅制御ループが設けられており、振幅変調と位相変調を行なうEDGEモードに対応できるように構成されている。
また、特に制限されるものでないが、本実施例では、送信系のPLLの位相比較回路236には精度の高いアナログ位相比較回路236aと動作速度の速いディジタル位相比較回路236bが並列に設けられ、動作開始初期には速度の速いディジタル位相比較回路を動作させ、位相がほぼ一致した後は精度の高いアナログ位相比較回路に切り替えるように構成されている。このようにすることによって、PLL回路の動作開始時における引込み動作を早くしかつ精度を高くすることができる。
さらに、この実施例の高周波IC200のチップ上には、チップ全体を制御する制御回路260と、前記高周波用発振回路(RFVCO)250と共にRF用PLL回路を構成するRFシンセサイザ261およびループフィルタ263と、前記中間周波数の発振回路(IFVCO)230と共にIF用PLL回路を構成するIFシンセサイザ262およびループフィルタ264と、これらのシンセサイザ261および262の基準信号φrefを生成する基準発振回路(DCXO)265、送信用発振回路のキャリブレーションを行なう特性補正回路247が設けられている。図示しないが、シンセサイザ261および262は、それぞれVCO250,230の発振信号を分周する可変分周回路や位相比較回路、チャージポンプなどで構成される。
なお、基準発振信号φrefは周波数精度の高いことが要求されるため、基準発振回路265には外付けの水晶振動子が接続される。基準発振信号φrefとしては、26MHzあるいは13MHzのような周波数が選択される。かかる周波数の水晶振動子は汎用部品であり容易かつ安価に手に入れることができるためである。
また、本実施例の高周波ICの制御回路260には、ベースバンドIC300から高周波IC200に対して同期用のクロック信号CLKと、データ信号SDATAと、制御信号としてロードイネーブル信号LENとが供給されており、制御回路260は、ロードイネーブル信号LENが有効レベルにアサートされると、ベースバンドIC300から伝送されてくるデータ信号SDATAをクロック信号CLKに同期して順次取り込んで、上記コントロールレジスタにセットしセットされた内容に応じてIC内部の各回路に対する制御信号を生成する。特に制限されるものでないが、データ信号SDATAはシリアルで伝送される。ベースバンドIC300はマイクロプロセッサなどから構成される。データ信号SDATAには、ベースバンドIC300から高周波IC200へ与えるコマンドが含まれる。前記基準発振回路265のレジスタREGには、ベースバンドIC300から直接制御コードが設定される。制御回路260は、スリープモード時に電源電圧がオフされて低消費電力モードに入るが、その間も基準発振回路265のレジスタREGには電源が供給され、動作が停止しないように構成される。
本実施例のマルチバンド方式の無線通信システムでは、例えばベースバンドIC300からの指令によって制御回路260が、送受信時に高周波用発振回路250の発振信号の周波数φRFを、使用するチャネルに応じて変更すると共に、GSMモードかDCS/PCSモードかに応じて、オフセットミキサ235に供給される信号の周波数を変更することによって送信周波数の切り替えが行なわれる。
一方、高周波用発振回路(RFVCO)250の発振周波数は、受信モードと送信モードとで異なる値に設定される。高周波用発振回路(RFVCO)250の発振周波数fRFは、送信モードでは、例えばGSM850の場合3616〜3716MHzに、GSM900の場合3840〜3980MHzに、またDCSの場合3610〜3730MHzに、さらにPCSの場合3860〜3980MHzに設定され、この発振周波数fRFが分周回路でGSMの場合は1/4に分周され、またDCSとPCSの場合は1/2に分周されてミキサ235に供給される。
オフセットミキサ235は、RFVCO250からの発振信号φRFと送信用発振回路(TXVCO)240からの送信用発振信号φTXの周波数の差(fRF−fTX)に相当する信号を出力し、この差信号の周波数が変調信号TXIFの周波数と一致するように送信用PLL(TX−PLL)が動作する。言いかえると、TXVCO240は、RFVCO250からの発振信号φRFの周波数(GSMの場合はfRF/4,DCSとPCSの場合はfRF/2)と変調信号TXIFの周波数との差(オフセット)に相当する周波数で発振するように制御される。
なお、上記実施例の高周波IC200は、これに水晶振動子を外付けして1個のセラミックのような絶縁基板上に実装してモジュールとして構成することができる。また、高周波IC200と水晶振動子が実装されたセラミック基板上にさらに前記フィルタ420a〜420dを実装したモジュールとして構成してもよい。本明細書においては、表面や内部にプリント配線が施されたセラミック基板のような絶縁基板やパッケージに複数の半導体チップとディスクリート部品が実装されて上記プリント配線やボンディングワイヤで各部品が所定の役割を果たすように結合されることであたかも一つの電子部品として扱えるように構成されたものをモジュールと称する。
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものでない。例えば前記実施例においては、バイアス回路と励振回路と容量性負荷回路とからなるVCOに適用したものを説明したが、一対の差動トランジスタのベース・コレクタ(またはゲート・ドレイン)を交差結合し、差動トランジスタのコレクタ間に一対のインダクタおよびバラクタ・ダイオードを接続してなるLC共振型の発振回路にも適用することができる。
また、前記実施例では、無線通信システムを構成する高周波ICの基準信号を生成する基準発振回路に適用したものを説明したが、それに限定されず、受信系回路と送信系回路に共通に使用される局部発振信号を生成するRFVCOや送信用のTXVCOに対しても適用することができる。
さらに、前記実施例では、入力制御信号(レジスタの設定値)に基づいて固定容量素子と可変容量素子を選択的に接続するスイッチ素子SWc2〜SWCn,SWv2〜SWvnを制御する信号を生成する回路としてデコーダ回路を用いているが、ランダムロジック回路やROM(読出し専用メモリ)により構成するようにしても良い。
さらに、基準振動素子は周波数精度の高いことが要求され、上記実施例では外付けの水晶振動子が接続されるが、必要とされる精度を満たす振動素子であればよく、例えばセラミック発振子を適用することも出来る。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野である携帯電話機のような無線通信システムに用いられる高周波ICに適用した場合について説明したが、本発明はそれに限定されるものでなく、無線LAN用の高周波ICその他、発振信号を生成するVCOを有する半導体集積回路一般に利用することができる。
図1は、本発明に係る電圧制御発振回路(VCO)の一実施例とそれを基準信号発生源として適用した高周波ICの要部の構成例を示す説明図である。 図2は、水晶振動子の等価回路を示す回路図である。 図3は、実施例の発振回路に要求される制御電圧VAFCと周波数範囲との関係を示す特性図である。 図4は、実施例の発振回路における制御電圧VAFCと周波数範囲との関係を示す特性図である。 図5は、従来の発振回路における制御電圧VAFCと周波数範囲との関係を示す特性図である。 図6は、実施例の発振回路における容量性負荷回路のトータルの容量値Cxと周波数変化量Xとの関係を示す特性図である。 図7は、実施例の発振回路を構成する可変容量素子に使用して好適なバラクタ・ダイオードの具体例を示す断面図である。 図8は、実施例の発振回路を適用した通信用半導体集積回路(高周波IC)及びそれを用いた無線通信システムの構成例を示すブロック図である。
符号の説明
10 基準発振回路(DCXO)
11 バイアス回路
12 励振回路
13 容量性負荷回路
200 高周波IC
211 ロウノイズアンプ
212 復調&ダウンコンバート用ミキサ
220 高利得増幅回路
233 変調&アップコンバート用ミキサ
240 送信用発振回路(TXVCO)
250 高周波発振回路(RFVCO)
260 制御回路
265 基準発振回路(DCXO)
300 ベースバンド回路
400 送受信用アンテナ
410 送受信切り替え用のスイッチ
420 フィルタ
430 高周波電力増幅回路

Claims (10)

  1. 複数の固定容量素子と、該固定容量素子に接続されたスイッチ素子と、複数の可変容量素子と、該可変容量素子に接続されたスイッチ素子と、を含み、前記スイッチ素子により選択接続された固定容量素子および可変容量素子と振動素子との合成容量値に応じた周波数で発振動作可能に構成された発振回路と、
    入力制御信号を受けて前記可変容量素子の特性に従って前記スイッチ素子を制御する制御信号を生成する制御回路と、
    を有する通信用半導体集積回路。
  2. 前記制御回路は、前記固定容量素子の特性と前記可変容量素子の特性に従って前記入力制御信号と前記制御信号とが所定の関係になるように前記制御信号を生成するデコーダ回路である請求項1に記載の通信用半導体集積回路。
  3. 前記固定容量素子に接続された前記スイッチ素子は前記可変容量素子には接続されておらず、前記可変容量素子には接続された前記スイッチ素子は前記固定容量素子に接続されていない請求項1に記載の通信用半導体集積回路。
  4. 受信信号を復調する復調回路と、前記復調回路における復調に用いられる高周波信号を生成する高周波信号生成回路を備え、前記発振回路で生成された発振信号が前記高周波信号生成回路に基準信号として供給される請求項1に記載の通信用半導体集積回路。
  5. 送信信号を変調する変調回路と、前記変調回路における変調に用いられる中間周波数の信号を生成する信号生成回路をさらに備え、前記発振回路で生成された発振信号が前記高周波信号生成回路に基準信号として供給される請求項4に記載の通信用半導体集積回路。
  6. 前記制御回路は、前記固定容量素子および可変容量素子と振動素子との合成容量値によって制御電圧−周波数特性の傾きが同一になりかつ各特性線の間隔が同一になる可変容量素子と固定容量素子の組み合わせを前記スイッチ素子が選択するように、前記スイッチ素子の制御信号を生成する請求項1に記載の通信用半導体集積回路。
  7. 前記振動素子は外部接続される素子である請求項1〜6のいずれかに記載の通信用半導体集積回路。
  8. 請求項7に記載の通信用半導体集積回路と、前記入力制御信号を供給する制御用半導体集積回路とを備え、該制御用半導体集積回路には前記固定容量素子の特性と前記可変容量素子の特性に基づいて決定された制御データを格納する記憶手段が設けられ、該記憶手段から読み出された制御データに基づいて前記入力制御信号が生成されて前記通信用半導体集積回路の前記制御回路に供給されるようにされてなる通信システム。
  9. 前記可変容量素子の制御電圧が前記制御用半導体集積回路から供給される請求項8に記載の通信システム。
  10. 複数の固定容量素子と、該固定容量素子に接続されたスイッチ素子と、複数の可変容量素子と、該可変容量素子に接続されたスイッチ素子と、を含み、前記スイッチ素子により選択接続された固定容量素子および可変容量素子と振動素子との合成容量値に応じた周波数で発振動作可能に構成された発振回路と、入力制御信号を受けて前記可変容量素子の特性に従って前記スイッチ素子を制御する制御信号を生成する制御回路と、を有する通信用半導体集積回路の製造方法であって、前記固定容量素子の特性と前記可変容量素子の特性に基づいて前記制御信号を決定するデータを求め、該データに基づいて前記制御回路の論理を設計し、該設計値に基づいて半導体基板上に制御回路を形成する通信用半導体集積回路の製造方法。
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