JP2006156722A - 熱伝導性基板の製造方法 - Google Patents

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健 池村
Ryoji Mitsuzono
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Takeshi Maeda
健 前田
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Abstract

【課題】放熱用金属板に、直接、熱硬化性組成物を貼り付けることにより、熱伝導性基板の製造工程を簡単にする。
【解決手段】本発明は、軟体の熱硬化性組成物1を、板状の放熱用金属板14上に塗布し、その後、前記放熱用金属板14とは反対の面に板状のリードフレーム2を当接させて一体化し、熱伝導性基板21を形成する。このことにより、放熱用金属板に直接、熱硬化性組成物を貼り付けるものであり工程が簡素化できるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器における大電力回路などに使用される、熱伝導性基板の製造方法に関するものである。
近年、電子機器の高性能化や小型化の要求にともない、半導体およびその半導体を実装するパッケージなどの高密度化や高機能化が要求される。
前記により、それらを実装するための回路基板もまた小型・高密度の構造が必要となり、更に、その小型・高密度化により熱伝導性、放熱性の優れた回路基板が要求されるようになった。そこで、熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーとを混合した熱硬化性組成物を、リードフレームと一体化した熱伝導性基板が提案された。
従来における熱伝導性基板の製造方法を、図7を用いて説明する。なお、13は回転および移動自在な硬質弾性体(回転体)でなる押圧部材のローラである。
まず、図7(a)に示すフィルム12に積層された、熱硬化性組成物を押し出し成形機などでシート化した熱伝導シート6と、放熱用金属板14とを積層する。すなわち、図7(b)に示すように、フィルム12が熱伝導シート6に対して放熱用金属板14側とは反対側(図7(b)では、上側)に位置するように放熱用金属板14に対向させて配置し、フィルム12に積層された熱伝導シート6の一端を放熱用金属板14に当接させる。
そして、ローラ13をフィルム12の上面、すなわち放熱用金属板14側とは反対側から、フィルム12を介して熱伝導シート6を放熱用金属板14に押圧する。さらに引き続き、ローラ13を熱伝導シート6の一端から他端へと図7(b)の矢印のごとく押圧しながら移動させる。
次に、図7(c)に示すように、フィルム12を熱伝導シート6から剥離して取り除く。続いて放熱用金属板14を形成した面とは反対の熱伝導シート6面にリードフレーム2を積層し、リードフレーム2または放熱用金属板14を保持して加熱加圧する硬化工程に移動し、加熱しながら放熱用金属板14を介して熱伝導シート6の全面を同時に加圧させる。
すると、図7(d)に示すように熱伝導シート6における熱硬化性組成物の一部が、リードフレーム2の貫通溝3に浸入し、熱伝導シート6が熱硬化するとともに、熱伝導シート6とリードフレーム2、および放熱用金属板14は一体化された構成となる。
次に図7(e)に示すように、前記硬化工程終了後、リードフレーム2の不要部分を切断除去し、かつ折り曲げ加工により外部回路との接続用の端子4を形成して、電子機器用の大電力回路を構成する所定の熱伝導性基板21を形成する。なお、この熱伝導性基板21のリードフレーム2の配線パターン上には、後工程にて電子部品などを搭載する。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−152148号公報
前記従来の熱伝導性基板21の製造方法は、リードフレーム2の所定位置に搭載した熱伝導シート6の上面に放熱用金属板14をその当接面のほぼ全体を同時に重ね合せて積層し、加熱加圧して圧縮成形するのであるが、事前に熱伝導シート6を製作しなければならず、工程が多いだけでなく熱伝導シート6を乗せるための基材も必要となり、コストがかかるという問題点を有していた。
本発明は、前記課題を解決しようとするものであり、放熱用金属板に直接、熱硬化性組成物を貼り付けるものであり工程が簡単な熱伝導性基板の製造方法を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために本発明の熱伝導性基板の製造方法は、以下の構成を有する。
本発明の請求項1記載の発明は、熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーを成分として含む軟体の熱硬化性組成物を、板状の放熱用金属板上に塗布し、次に前記熱硬化性組成物の前記放熱用金属板とは反対面となる前記熱硬化性組成物の形成面に、配線パターンを有する板状のリードフレームを当接一体化し、その後前記熱硬化性組成物を加熱硬化する熱伝導性基板の製造方法であり、放熱用金属板に直接、熱硬化性組成物を貼り付けるものであり工程が簡素化できるという作用を有する。
本発明の請求項2に記載の発明は、リードフレームの配線パターンを、板体からこの配線パターンの外周の少なくとも一部を打抜いて形成したものとし、この配線パターンの打抜き側面に熱硬化性組成物を当接させ、このリードフレームの前記打抜き側面とは反対側面に下金型を当接させ、放熱用金属板側から上金型により熱硬化性組成物をリードフレーム側に押圧する熱伝導性基板の製造方法であって、リードフレームの打抜き側における配線パターンの両側は湾曲した状態となるので、熱硬化性組成物の内部および配線パターン、熱硬化性組成物間に存在していた空気は配線パターン間にスムーズに流動することとなり、この結果として配線パターン間は前記熱硬化性組成物で充満された状態となって配線パターンの定形性が高まり、また前記空気は配線パターン、熱硬化性組成物間からスムーズに脱気することができるので、配線パターンから熱硬化性組成物を介しての放熱用金属板への熱伝導性が高まる。
また、この様なリードフレームと熱硬化性組成物の一体化時に配線パターンの打抜き側面とは反対側面に下金型を当接させているので、下金型に接する配線パターン面に熱硬化性組成物が漏れ広がることが少なくなる。
つまり、配線パターンの打抜き側とは反対側には、この打抜き時に形成されるバリが配線パターンの両側に突出しており、このバリが下金型に当接して丁度堰の作用を果たし、この堰によって上記熱硬化性組成物の漏れ広がりを抑制することができるのである。
そしてこの様に配線パターンの熱硬化性組成物とは反対側面に熱硬化性組成物が漏れ広がることが少なくなれば、この面から不要な熱硬化性組成物を除去する工程が簡略化、または廃止することができる。つまり配線パターンのこの面は各種電子部品の実装スペースであったり、電子部品の電気的接続スペースであったりするので、不要物の付着は好ましくなく、よってこの付着があれば除去しなければならないのである。
本発明の請求項3記載の発明は、熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーを成分として含む軟体の熱硬化性組成物を、シート状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に乗せていくことを特徴とする請求項1記載の熱伝導性基板の製造方法で、放熱用金属板に直接シート状の熱硬化性組成物を貼り付けるものであり、一度に広い面積に塗布でき、また樹脂厚みも一定にしやすく、工程が簡素化できると同時に品質の安定化と生産の効率化を実現するという作用を有する。
本発明の請求項4記載の発明は、熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーを成分として含む軟体の熱硬化性組成物を、棒状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に乗せていくことを特徴とする請求項1記載の熱伝導性基板の製造方法で、放熱用金属板に直接、棒状の熱硬化性組成物を貼り付けるものであり、シート状に比べて樹脂粘度が高くても押し出しし易く、工程の簡素化を容易に実現しやすいという作用効果を有する。
本発明の請求項5記載の発明は、熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーを成分として含む軟体の熱硬化性組成物を、シート状あるいは棒状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に複数列乗せていくことを特徴とする請求項3あるいは4に記載の熱伝導性基板の製造方法であり、少量の樹脂を多列に塗布することにより全体の樹脂量の精度を高めることができる。また、それぞれの列の長さを調整することにより全体の塗布量のバランスを調整し易いという作用効果を有する。
本発明の請求項6記載の発明は、熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーを成分として含む軟体の熱硬化性組成物を、棒状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に連続して一定の長さ載せた後にユーターンして反対方向に向かって乗せていくという動作を繰り返していくことを特徴とする請求項4に記載の熱伝導性基板の製造方法であり、無駄のない塗布を行うことができ、熱硬化性組成物の形成効率を高めることができるという作用効果を有する。
本発明の請求項7記載の発明は、板状の放熱用金属板をX−Yテーブルに載せて平面方向に自在に動かして熱硬化性組成物の塗布による形成を行うことを特徴とする請求項3から6のいずれか1つに記載の熱伝導性基板の製造方法であり、樹脂の粘度バラツキに応じて容易に塗布形態を変化させることができるという作用効果を有する。
本発明の請求項8記載の発明は、押出し成形に供する熱硬化性組成物を、30〜50℃(室温領域)における溶融粘度が5〜100Pa・sとするものであり、それにより、溶融粘度が高すぎる場合に前記熱伝導シートに発生するクラックを抑制し、かつ、溶融粘度が低すぎる場合に発生する端部のだれを抑制し、膜厚精度を高め、固形状でありながらも軟質の前記熱硬化性組成物を、作業性よく、容易に、シート形状に成形することができるという作用効果を有する。
本発明の請求項9記載の発明は、熱硬化性組成物を押出し成形する際に押し出し成形機あるいはモーノポンプあるいはディスペンサーを用いることを特徴とする請求項3から6のいずれか1つに記載の熱伝導性基板の製造方法であり、これらの方式は粘度状の樹脂を安定して供給することができ、安定した生産を可能にするという作用効果を有する。
本発明の請求項10記載の発明は、熱硬化性組成物を押出し成形する際に熱硬化性組成物の温度を30℃から70℃にして行うことを特徴とする請求項9に記載の熱伝導性基板の製造方法であり、硬化しない範囲で温度を上げることにより粘度を下げて流動性をよくし、塗布量を安定化できるという作用効果を有する。
本発明の請求項11記載の発明は、少なくとも片面を粗面化した放熱用金属板を熱硬化性組成物に対向して配置し、粗面化した前記放熱用金属板の前記片面を前記熱硬化性組成物に当接させて貼付するものであり、前記放熱用金属板に対する前記熱硬化性組成物の密着力を高めることができるという作用効果を有する。
本発明の請求項12記載の発明は、前記放熱用金属板と前記リードフレームとを銅材より構成したことにより、前記放熱用金属板からの放熱特性を高めるとともに、前記放熱用金属板と前記リードフレームの線膨張係数を同一にしたものであり、熱硬化性組成物を加熱硬化した後の前記放熱用金属板と前記リードフレームによる熱伝導性基板の反りを抑制することができるという作用効果を有する。
本発明の請求項13記載の発明は、前記放熱用金属板に貼付した前記熱硬化性組成物を加熱硬化して発生する前記放熱用金属板の反りと逆方向の反りを、前記放熱用金属板に対しあらかじめ形成し、その後前記熱硬化性組成物を加熱硬化するものであり、前記熱硬化性組成物を加熱硬化後の前記放熱用金属板の反りを抑制し、高精度の熱伝導性基板を実現できるという作用効果を有する。
本発明の請求項14記載の発明は、前記放熱用金属板を回動自在なローラの外周面に加圧させながら移動させ、前記逆方向の反りを曲げ加工により形成するものであり、前記放熱用金属板の加熱硬化した後の反りに対する事前の補整加工を、板状の前記放熱用金属板の一方向に対し容易にかつ確実に実施でき、これにより前記熱硬化性組成物を加熱硬化後の前記放熱用金属板の反りを抑制し、高精度の熱伝導性基板を実現できるという作用効果を有する。
本発明の請求項15記載の発明は、前記放熱用金属板に貼付した前記熱硬化性組成物を加熱硬化して発生する前記放熱用金属板の反りに対応する前記逆方向の反りを、金型により加工し、曲げ加工により前記放熱用金属板に形成するものであり、前記放熱用金属板の加熱硬化後の反りに対する事前の補整加工を、板状の前記放熱用金属板の2方向に対し容易にかつ確実に実施でき、これにより前記熱硬化性組成物を加熱硬化した後の前記放熱用金属板の反りを抑制し、高精度の熱伝導性基板を実現できるという作用効果を有する。
本発明の請求項16記載の発明は、前記リードフレームに貼付した前記熱硬化性組成物を加熱硬化して発生する前記リードフレームの反りに対応する前記逆方向の反りを、加熱した金型を前記リードフレームに加圧し、曲げ加工して形成することにより、前記リードフレームの加熱硬化後の反りに対する事前の補整加工を、板状の前記リードフレームの2方向に対しより容易にかつ確実に実施でき、前記熱硬化性組成物を加熱硬化した後の前記リードフレームの反りを抑制し、高精度の熱伝導性基板を実現できるという作用効果を有する。
本発明の請求項17記載の発明は、シート状あるいは棒状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に乗せられた熱硬化性組成物を常温にて一定時間放置して自然に一定の厚みまで伸び広がらせる、あるいは複数列の場合はこれらを一体化させ、一定の厚みまで伸び広がらせることを特徴とする請求項3あるいは4に記載の熱伝導性基板の製造方法であり、熱硬化性組成物を伸び広がらせることにより加圧時に熱硬化性組成物が素早く隅々まで行き渡ることができ、充填不足を防ぐことができる。また、複数列の場合はこれらを一体化させることにより加圧時に熱硬化性組成物とリードフレームとの間に噛み込む空気の量を減らすことができ、成形後のボイド発生を防ぐことができるという作用効果を有する。
本発明の請求項18記載の発明は、シート状あるいは棒状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に乗せられた熱硬化性組成物を30℃から70℃にて一定時間放置することを特徴とする請求項17に記載の熱伝導性基板の製造方法であり、温度を上げることにより熱硬化性組成物の粘度を下げ、素早く一定の厚みまで伸び広がらせることができるという作用効果を有する。
以上のように本発明による熱伝導性基板の製造方法によれば、放熱用金属板に直接、熱硬化性組成物を貼り付けることにより工程が簡単な熱伝導性基板の製造方法を提供することができ、従来のように事前に熱伝導シートを製作する工程や熱伝導シートを乗せるための基材が不要となり、コストを抑えることができる。また、放熱用金属板に直接、熱硬化性組成物を塗布する場合に塗布量を調整することにより全体の熱硬化性組成物のバランスをとることが容易にでき、安定した熱硬化性組成物の製造を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態における熱伝導性基板の製造方法について図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態における熱伝導性基板の製造方法を説明する製造工程図、図2は同熱伝導シートと放熱用金属板の積層を示す側面図、図3は同熱伝導性基板の側断面図、図4は同反りの事前補整を説明する側断面図、そして図5は同反り補整加工の方法を説明する側面図、図6は図1の(c)〜(d)の加工工程を示したもの、図7は従来の熱伝導性基板の製造方法を説明する製造工程図である。
なお、従来の技術で説明した構成部材については同一の符号を付与し、詳細な説明は簡略化する。
図1(a)は、硬化性樹脂となるエポキシ樹脂と、アルミナ、窒化アルミ、あるいは炭化珪素などの無機の熱伝導性フィラーとを含んだ室温領域(30から50℃)における溶融粘度が5〜100Pa・sの熱硬化性組成物1を、モーノポンプ5により放熱用金属板14上に一筆書きを描くように塗布した状態である。この時、複数列の塗布が行われているが、最初の列は長さが短く、この部分の樹脂量を調整している。
図1(b)は前記塗布された熱硬化性組成物1を一定時間(たとえば常温で24時間)放置後の状態を示す。熱硬化性組成物1は放熱用金属板14上で広がり、加圧時に熱硬化性組成物1が素早く隅々まで行き渡ることができ、充填不足を防ぐことができる状態になっている。
次に、図1(c)に示すように、放熱用金属板14を形成した面とは反対の熱硬化性組成物1側面にリードフレーム2を積層し、リードフレーム2または放熱用金属板14を保持して加熱加圧する硬化工程に移動し、加熱しながら放熱用金属板14を介して熱硬化性組成物1の全面を同時に加圧させる。
すると、図1(d)に示すように熱硬化性組成物1の一部が、リードフレーム2の貫通溝3に浸入し、熱硬化性組成物1中の樹脂が熱硬化するとともに、熱硬化性組成物1とリードフレーム2、および放熱用金属板14は一体化された構成となる。
次に図1(e)に示すように、前記硬化工程終了後、リードフレーム2の不要部分を切断除去し、かつ折り曲げ加工により外部回路との接続用の端子4を形成して、電子機器用の大電力回路を構成する所定の熱伝導性基板21を形成する。なお、この熱伝導性基板21のリードフレーム2の配線パターン上には、後工程にて電子部品などを搭載する。
なお、熱硬化性組成物1は、押し出し成形方法でシート形状に形成して放熱用金属板14上に塗布することができる。
また、図2に示す、本発明に使用するリードフレーム2は、例えば鉄、アルミニウム、銀、銅あるいはそれらの合金材などでなる導電性および熱伝導性金属板よりなり、電子部品を搭載するための所定の配線パターンを有し、また、外部回路との接続用の端子4も有している。そのリードフレーム2の少なくとも片面(図2の上面側)は、熱硬化性組成物1に対して密着性をよくするためにエッチング、サンドブラストあるいはグラインダーなどにより粗面化しており、また、端子4部は、腐食防止用、かつ半田付け性向上のためのめっきを施してある。なお、リードフレーム2の材質は、配線パターンを形成して高効率に電気信号を伝えるために、特に高導電性の銅材とすることで、特に電気特性の良好な熱伝導性金属板を構成することができる。
14は、熱伝導性の高い、鉄、銅、アルミニウムあるいはそれらの合金などの金属材でなる放熱用金属板である。この放熱用金属板14は、リードフレーム2を設けた熱硬化性組成物1の面とは反対の面に積層して設け、熱伝導性基板21を構成している。これにより、熱伝導性基板21の熱伝導性および放熱性を、一層、向上することができる。
なお、放熱用金属板14の少なくとも片面(図2の下面側)を、エッチング、サンドブラストあるいはグラインダーなどにより粗面化して、その粗面化した面を熱硬化性組成物1に当接させて形成することにより、放熱用金属板14の密着強度の高い熱伝導性金属板を構成することができる。
さて、前記で説明した熱伝導性基板21が、図3(a)に示すように、熱硬化性組成物1の硬化工程などの各種工程を経ることにより、熱硬化性組成物1と放熱用金属板14の熱膨張係数の相違により、反りが発生する場合がある。その際には、図3(b)に示すように、硬化工程の前工程において、硬化工程後の反りとは逆方向の反りを、あらかじめ放熱用金属板14に対し曲げ加工により形成することで、硬化工程後の熱伝導性基板21の完成製品における反りが矯正されて、その発生を防止し、高精度の製品形状を有する熱伝導性基板21を形成することができる。
なお、熱伝導性基板21の硬化工程では、リードフレーム2の熱膨張係数が作用して熱伝導性基板21に反りが発生する場合もあるが、そのリードフレーム2の熱膨張係数を考慮して、あらかじめ放熱用金属板14またはリードフレーム2に対し、硬化工程後の反りとは逆方向の反りを曲げ加工により形成することで、より一層の高精度な製品形状を有する熱伝導性基板21を形成することができる。
また、放熱用金属板14とリードフレーム2とを同一材(たとえば、銅材)で構成することにより、放熱用金属板14とリードフレーム2との熱膨張係数の違いによる反りは抑制され、前記のような硬化工程前の逆方向の反り加工を低減することができるとともに、さらに反りの無い高精度な製品形状を有する熱伝導性基板21を構成することができる。
図4を用いて、前記の逆方向の反り加工を放熱用金属板14に対し施す方法について説明する。すなわち、駆動用ローラ19,20に張架されたコンベアベルト18に、放熱用金属板14を載置し、加工用の上ローラ16と対向する位置に配置した一対の下ローラ17間を通過させることにより、一対の下ローラ17で放熱用金属板14を上ローラ16の外周面に対し加圧、曲げ加工し、所定形状の逆方向の反りを加工するのである。前記のような上ローラ16により、放熱用金属板14平面の一方向の曲げ加工は、容易に確実に行うことができる。
なお、完成製品である熱伝導性基板21の反り具合に応じて、金型によるプレス加工により、放熱用金属板14平面の二方向の同時曲げ加工を、短時間で効率的に行っても同等以上の効果を奏する。特に、製品の品種毎に異なる配線パターンを有する放熱用金属板14に対して、自在に所定の逆方向の反り矯正ができ、熱硬化性組成物1の硬化工程後において、反りの無い熱伝導性基板を得ることができるという効果を奏する。
また、金型によるプレス加工により、リードフレーム2平面の二方向の同時曲げ加工を行う場合、金型の温度とリードフレーム2の温度をそれぞれある一定の温度にある状態で加圧することにより安定した曲げ量が得られる。図5はその一実施の形態の測定データであり、金型を所定温度(120℃以上)に設定した状態で、リードフレーム2を各加圧スタート温度に達した時点で加圧を開始し、プレス加工後のリードフレーム2の反り量を示した図である。この図5は、リードフレーム2が加圧された金型の所定温度に近い高温まで加熱した後に加圧を開始した場合の方が、リードフレーム2の反り量が小さいことを示している。また、リードフレーム2の加圧スタート温度は、反り量と相関関係を有しており、加圧スタート温度により、反り量を自由に調整することができるということを示している。
したがって、図5に示した特性に基づき、所定の設定温度に昇温された金型に常温状態のリードフレーム2を投入して一定温度に昇温した時点で加圧したり、あるいはリードフレーム2をあらかじめ所定の温度まで予熱してから金型に投入することにより、より安定した曲げ加工を行うことができる。
なお、金型の設定温度(所定温度)は、80〜150℃であっても同等の効果を奏する。
図6は図1の(c)〜(d)の加圧工程を示したものである。
前記リードフレーム2の配線パターン2aは、板体からこの配線パターン2aの外周の少なくとも一部を図6(b)の上から下へと打抜いて形成したもので、外周に貫通溝3が形成されている。この配線パターン2aの打抜き側面、つまり上面側に熱硬化性組成物1を当接させる。そして先ずこのリードフレーム2の前記打抜き側面とは反対側面つまり下面に図6(a),(b)のごとく下金型23を当接させ、次に放熱用金属板14側つまり上面側から上金型24により熱硬化性組成物1をリードフレーム2側に押圧する。
するとこれにより熱硬化性組成物1の一部がリードフレーム2の貫通溝3方向へと流動することになる。この場合、リードフレーム2の打抜き側、つまり図6(b),(c)の上面側の配線パターン2aの両側は図6(d)の2bのごとく湾曲した状態となっている。このため、熱硬化性組成物1および配線パターン2a間に存在していた空気は配線パターン2a間の貫通溝3方向へとスムーズに流動することとなり、この結果として配線パターン2a間は前記熱硬化性組成物1で充満された状態となって配線パターン2aの定形性が高まり、また前記空気は配線パターン2a、熱伝導シート6間からスムーズに脱気することができるので、配線パターン2aから熱硬化性組成物1を介しての放熱用金属板14への熱伝導性が高まる。
またこの様なリードフレーム2と熱硬化性組成物1の一体化時に配線パターン2aの打抜き側面とは反対側面、つまり図6(b),(c)の下面側に下金型23を当接させているので、下金型23に接する配線パターン2a面に、熱硬化性組成物1が漏れ広がることが少なくなる。
つまり配線パターン2aの打抜き側とは反対側(図6(b),(c)の下面側)には、図6(d)のごとくこの打抜き時に形成されるバリ2cが配線パターン2aの両側から下方に突出しており、このバリ2cが下金型23に当接して丁度堰の作用を果たし、この堰によって上記熱硬化性組成物1の漏れ広がりを抑制することができるのである。
そしてこの様に配線パターン2aの熱硬化性組成物1とは反対側面に熱硬化性組成物1が漏れ広がることが少なくなれば、この配線パターン2aの下面から不要な熱硬化性組成物1を除去する工程が簡略化、または廃止することができる。つまり配線パターン2aのこの面は上述のごとく各種電子部品の実装スペースであったり、電子部品の電気的接続スペースであったりするので、不要物の付着は好ましくなく、よってこの付着があれば除去をしなければならないのである。
なお、図6の25は上金型24外周の金型であり、これでリードフレーム2の外周を押え、また上金型24の上下動を案内させる。
また、下金型23の外周部には枠状に上方に突出する突起23aが設けられ、これにより熱硬化性組成物1の外周への漏れ出しを防止している。
本発明による熱伝導性基板の製造方法は、放熱用金属板に直接、熱硬化性組成物を貼り付けることにより工程が簡単な熱伝導性基板の製造方法を提供することができ、従来のように事前に熱伝導シートを製作する工程や熱伝導シートを乗せるための基材が不要となり、コストを抑えることができ、また、放熱用金属板に直接、熱硬化性組成物を塗布する場合に塗布量を調整することにより全体の熱硬化性組成物のバランスをとることが容易にでき、安定した熱硬化性組成物の製造を実現することができ、電子機器における大電力回路などに使用される熱伝導性基板の製造などの用途として有用である。
(a)〜(e)はそれぞれ本発明の一実施の形態における熱伝導性基板の製造方法を説明する概略製造工程図 同熱伝導性基板の概要側断面図 (a),(b)はそれぞれ同反りの事前補整を説明する概要側断面図 同反り補整加工の方法を説明する概要側面図 実施の形態の測定データを示すグラフ (a)〜(d)は加工工程を示す図 (a)〜(e)はそれぞれ従来における熱伝導性基板の製造方法を説明する概略製造工程図
符号の説明
1 熱硬化性組成物
2 リードフレーム
3 貫通溝
4 端子
5 モーノポンプ
6 熱伝導シート
12 フィルム
13 ローラ
14,14a 放熱用金属板
16 上ローラ
17 下ローラ
18 コンベアベルト
19,20 駆動用ローラ
21 熱伝導性基板

Claims (18)

  1. 熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーを成分として含む軟体の熱硬化性組成物を、板状の放熱用金属板上に塗布し、次に前記熱硬化性組成物の前記放熱用金属板とは反対面に、配線パターンを有する板状のリードフレームを当接一体化し、その後前記熱硬化性組成物を加熱硬化する熱伝導性基板の製造方法。
  2. リードフレームの配線パターンは、板体からこの配線パターンの外周の少なくとも一部を打抜いて形成したものとし、この配線パターンの打抜き側面に前記熱硬化性組成物を当接させ、このリードフレームの前記打抜き側面とは反対側面に下金型を当接させ、放熱用金属板側から上金型により前記熱硬化性組成物をリードフレーム側に押圧する請求項1に記載の熱伝導性基板の製造方法。
  3. 熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーを成分として含む軟体の熱硬化性組成物を、シート状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に乗せていくことを特徴とする請求項1記載の熱伝導性基板の製造方法。
  4. 熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーを成分として含む軟体の熱硬化性組成物を、棒状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に乗せていくことを特徴とする請求項1記載の熱伝導性基板の製造方法。
  5. 熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーを成分として含む軟体の熱硬化性組成物を、シート状あるいは棒状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に複数列乗せていくことを特徴とする請求項3あるいは4に記載の熱伝導性基板の製造方法。
  6. 熱硬化性樹脂と熱伝導性フィラーを成分として含む軟体の熱硬化性組成物を、棒状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に連続して一定の長さ載せた後にユーターンして反対方向に向かって乗せていくという動作を繰り返していくことを特徴とする請求項4に記載の熱伝導性基板の製造方法。
  7. 板状の放熱用金属板をX−Yテーブルに載せて平面方向に自在に動かして行うことを特徴とする請求項3から6のいずれか1つに記載の熱伝導性基板の製造方法。
  8. 押出し成形に供する熱硬化性組成物は、30〜50℃における溶融粘度が5〜100Pa・sであることを特徴とする請求項3から6のいずれか1つに記載の熱伝導性基板の製造方法。
  9. 熱硬化性組成物を押出し成形する際に押し出し成形機あるいはモーノポンプあるいはディスペンサーを用いることを特徴とする請求項3から6のいずれか1つに記載の熱伝導性基板の製造方法。
  10. 熱硬化性組成物を押出し成形する際に熱硬化性組成物の温度を30℃から70℃にして行うことを特徴とする請求項9に記載の熱伝導性基板の製造方法。
  11. 少なくとも片面を粗面化した放熱用金属板を熱硬化性組成物に対向して配置し、粗面化した前記放熱用金属板の前記片面を前記熱硬化性組成物に当接させて貼付し、前記熱硬化性組成物を加熱硬化する請求項1記載の熱伝導性基板の製造方法。
  12. 放熱用金属板とリードフレームは、銅材よりなることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の熱伝導性基板の製造方法。
  13. 熱硬化性組成物を加熱硬化して発生する放熱用金属板の反りと逆方向の反りを、この放熱用金属板に対しあらかじめ形成し、その後前記熱硬化性組成物を加熱硬化する請求項1あるいは2に記載の熱伝導性基板の製造方法。
  14. 放熱用金属板を回動自在なローラの外周面に加圧させながら移動させ、逆方向の反りを曲げ加工により形成する請求項13記載の熱伝導性基板の製造方法。
  15. 前記熱硬化性組成物を加熱硬化して発生する放熱用金属板の反りに対応する逆方向の反りを、金型により加工し、曲げ加工により放熱用金属板に形成する請求項13記載の熱伝導性基板の製造方法。
  16. 金型を所定温度に加熱したことを特徴とする請求項15記載の熱伝導性基板の製造方法。
  17. シート状あるいは棒状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に乗せられた熱硬化性組成物を常温にて一定時間放置して自然に一定の厚みまで伸び広がらせる、あるいは複数列の場合はこれらを一体化させ、一定の厚みまで伸び広がらせることを特徴とする請求項3あるいは4に記載の熱伝導性基板の製造方法。
  18. シート状あるいは棒状に押し出し成形しながら板状の放熱用金属板上に乗せられた熱硬化性組成物を30℃から70℃にて一定時間放置することを特徴とする請求項17に記載の熱伝導性基板の製造方法。
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