JP2006154001A - 現像装置、及びこれを備えたプロセスカートリッジ、画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 凝集トナーの発生に起因する異常画像を防止でき、且つ、トナー濃度検知手段の検知面の現像剤を良好に除去し、攪拌することができる検知面クリーニング部材を有する現像装置を提供する。
【解決手段】 攪拌板71Yに第1シート72Y及び第2シート73Yを固定した構造の検知面クリーニング部材70Yで、第1シート72Yと第2シート73Yとが重なった領域の曲げ剛性をρ、第2シート73Yのみの領域の曲げ剛性をρとしたときに、ρ<ρを満たすようにする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、複写機、ファックス、プリンタ等に用いられる現像装置並びにこれを用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
従来、現像装置として、トナーと磁性キャリアからなる2成分現像剤を用いるものが広く使用されている。この現像装置では、現像剤収容部内で攪拌混合して摩擦帯電させた2成分現像剤(以下、現像剤という)を現像剤担持体に担持させ、この現像剤より像担持体上の静電潜像に選択的にトナーを付着させてトナー像を得ている。現像によりトナーは消費され、現像剤中のトナー濃度が低下すると高濃度な画像が得られない。一方、現像剤中のトナー濃度が高すぎると地汚れ等が発生する。このように、高画質な画像を得るためには、現像剤担持体に担持される現像剤収容部内の現像剤のトナー濃度を一定範囲内に制御することが必要である。そこで、現像剤収容部内のトナー濃度を検知する検知手段としてのトナー濃度検知装置(以下、トナー濃度センサという)と、現像剤収容部へのトナー補給量を制御するトナー補給量制御装置を設け、現像剤収容部内へのトナー補給を制御している。
トナー濃度センサとしては、現像剤収容部の内壁面の一部を検知面とし、この検知面周辺の現像剤中の透磁率変化を検知する磁気検知型が知られている。このトナー濃度センサでは検知面に現像剤が滞留すると正確なトナー濃度を検知することができなくなり、トナー補給量制御装置の誤作動の原因となる。
そこで、特許文献1では、攪拌部材の軸部の検知面と対向する位置に攪拌板を固定し、この攪拌板にブレード状の弾性部材を固定した検知面クリーニング部材とした構成が提案されている。この検知面クリーニング部材が攪拌部材とともに回転し、弾性部材が検知面を摺擦することで検知面の現像剤を除去し、攪拌する。このように、検知面の現像剤を除去し、攪拌することによりトナー濃度センサの検知面に現像剤が滞留することによる誤検知を防止することができる。なお、攪拌板の曲げ剛性は弾性部材に比べて十分大きく、現像剤を除去し、攪拌する動作による攪拌板の変形は無視できるものである。
特開平05−150650号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような曲げ剛性が一様な弾性部材で検知面を摺擦し、現像剤を除去・攪拌しようとすると、その曲げ剛性の値によっては、凝集トナーが生成されたり、弾性部材が滞留した現像剤に屈してしまったりするという問題があった。検知面を摺擦する弾性部材の曲げ剛性が大きいと、弾性部材で検知面を摺擦したときに弾性部材と検知面との摩擦とその押圧力により、凝集トナーが生成される。凝集トナーが生成され、画像形成に用いられると、いわゆるホタルと呼ばれる異常画像が生じる。また、検知面を摺擦する弾性部材の曲げ剛性が小さいと、検知面等弾性部材が摺擦する現像剤収容部のケース内壁面に滞留した現像剤があると容易に屈してしまう。弾性部材が滞留した現像剤に屈してしまうと、検知面での攪拌不良となり、正確なトナー濃度が検知できず、安定した画像品質が得られなくなる。
以下、上述の問題点について具体的に説明する。図16は攪拌板91に曲げ剛性が一様な低剛性弾性部材92または高剛性弾性部材93を固定した検知面クリーニング部材90の説明図である。低剛性弾性部材92は検知面80を含むケース55内壁面と摺擦しても凝集トナーが生成されないような曲げ剛性ρの弾性部材である。また、高剛性弾性部材93は滞留した現像剤に屈することのない曲げ剛性ρを備えた弾性部材である。この2つの弾性部材を用いた検知面クリーニング部材について、4パターンの検討を行った。この4パターンの説明図を図16(a)〜(d)に示す。図中の領域Sは不図示のトナー濃度センサがトナー濃度をセンスする検知領域である。なお、低剛性弾性部材92の曲げ剛性ρよりも高剛性弾性部材93の曲げ剛性ρの方が大きい。
図16(a)は、領域Sの現像剤をより確実に除去し、攪拌するために攪拌板91の先端が領域Sに入るぐらいまで攪拌板91を長くし、検知面と摺擦する先端は凝集トナーを生成しない曲げ剛性ρの低剛性弾性部材92とした検知面クリーニング部材90の説明図である。このような構成の検知面クリーニング部材90は、曲げ剛性が十分に高い攪拌板91を領域Sまで延ばしているため、現像剤の除去・攪拌を確実に行うことができる。そして、その先端は曲げ剛性を抑えた低剛性弾性部材92であるのでトナー凝集を抑えることができる。
しかし、領域Sの高さは低いため、攪拌板91と検知面とは近接した状態であり、攪拌板91の設置誤差や装置駆動の振動による攪拌部材の軸部の位置ずれにより、攪拌板91が検知面を含むケース55内壁面に接触してしまう。攪拌板91がケース55内壁面に接触すると弾性部材である低剛性弾性体92が削れてしまい、部材寿命が低下する。さらに、削れた粉が現像剤に混入する恐れがある。弾性部材の粉が現像剤に混入し、現像剤に混じって現像領域まで達すると異常画像となる。
図16(b)は、図16(a)と同様に、攪拌板91の先端が領域Sに入るぐらいまで攪拌板91を長くしており、低剛性弾性部材92の代わりに滞留した現像剤に屈しない曲げ剛性ρの高剛性弾性部材93を用いている。このような構成の検知面クリーニング部材90は、図16(a)で示した構成と同様に、攪拌板91が検知面に接触することにより高剛性弾性部材93が削れてしまうという問題が生じる。
このように、攪拌板91は設置誤差があり、攪拌板91を固定する攪拌部材の軸部は装置駆動の振動により位置ずれが起こるので、設置誤差や位置ずれが生じても攪拌板91が検知面に接触しないように、攪拌板91の先端から検知面まではある程度の距離をおく必要がある。
図16(c)及び図16(d)は、設置誤差や位置ずれが生じても攪拌板91が検知面に接触しない状態まで、攪拌板91を検知面から離したものである。
特に、図16(c)は滞留した現像剤に屈することのない曲げ剛性ρを備えた高剛性弾性部材93を攪拌板91に固定した構成である。高剛性弾性部材93はその曲げ剛性ρが滞留した現像剤に屈することのない値であるため、現像剤を良好に除去し、攪拌することができる。しかし、滞留した現像剤に屈することのない曲げ剛性ρを有する弾性部材で現像剤の除去及び攪拌を行うと、現像剤が高剛性弾性部材93により検知面80等のケース55内壁面に押し付けられた状態となり、その押圧力と摩擦とにより凝集トナーが発生する。
図16(c)の凝集トナーの発生を防止する方法として、図16(d)のように、検知面80等ケース内壁面と摺擦しても凝集トナーが生成されないように、曲げ剛性の値を抑えた曲げ剛性ρの低剛性弾性部材92を用いることが考えられる。しかし、攪拌板91がケース55内壁面に接触しない程度に離れた状態で凝集トナーが生じないような曲げ剛性ρの低剛性弾性部材92を用いると、現像剤の流動性が悪化した場合に低剛性弾性部材92が滞留した現像剤に屈してしまい、現像剤の攪拌が十分になされず攪拌不良となる。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、凝集トナーの発生に起因する異常画像を防止でき、且つ、トナー濃度検知手段の検知面の現像剤を良好に除去し、攪拌することができる検知面クリーニング部材を有する現像装置、並びにこれを用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナーとキャリアとを含む現像剤を担持し、現像に用いる現像剤担持体と、該現像剤担持体に供給する現像剤を収容する現像剤収容部と、軸部を中心に回転することにより該現像剤収容部内の該現像剤を攪拌する攪拌部材と、該攪拌部材の軸部と平行な該現像剤収容部の内壁面の一部が検知面となり、該現像剤中のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、該攪拌部材に固定され、該攪拌部材が回転することにより該検知面に接触し、該検知面上の該現像剤を除去し、攪拌する検知面クリーニング部材とを有し、該検知面クリーニング部材が、該攪拌部材に固定され、該内壁面に接触することなく回転し、該現像剤を攪拌する動作では変形し難い剛性を有する基体部材と、該基体部材に固定され、且つ、該検知面に接触し、弾性変形しながら該検知面上の該現像剤を攪拌するシート状の弾性部材とから構成される現像装置において、該弾性部材の該基体部材の端部よりも先端側は変形可能な弾性部であり、該弾性部は該基体部材側の弾性部根元領域と該検知面に接触する弾性部先端領域とでは曲げ剛性が異なり、該弾性部根元領域の曲げ剛性をρ、該弾性部先端領域の曲げ剛性をρとしたときに、ρ<ρの関係を満たすことを特徴とするものである。なお、曲げ剛性ρ及びρはρとして、以下の式より求めることができる。 ρ=E×I=E×(bh/12)ρ:曲げ剛性[MPa・mm]E:圧縮弾性係数(ヤング率)[MPa]I:断面二次モーメント[mm]b:部材幅(攪拌部材回転軸方向の部材の長さ)[mm]h:部材厚(軸方向断面から見た部材の厚さ)[mm]
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記弾性部根元領域の曲げ剛性ρに係る圧縮弾性係数(ヤング率)Eと、上記弾性部先端領域の曲げ剛性ρに係る圧縮弾性係数(ヤング率)Eとしたときに、E<Eの関係を満たすことにより、ρ<ρの関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1の現像装置において、上記弾性部根元領域の曲げ剛性ρに係る弾性部厚hと、上記弾性部先端領域の曲げ剛性ρに係る弾性部厚hとしたときに、h<hの関係を満たすことにより、ρ<ρの関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1の現像装置において、少なくとも1枚は長さの異なる複数枚の上記弾性部材を上記基体部材に貼り付けることで、ρ<ρの関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の現像装置において、上記弾性部根元領域までの長さを有する第1弾性部材と上記弾性部先端領域までの長さ有する第2弾性部材とを有し、該第1弾性部材の厚みをh、該第2弾性部材の厚みをhとし、h>hであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項4の現像装置において、上記弾性部根元領域までの長さを有する第1弾性部材と上記弾性部先端領域までの長さ有する第2弾性部材とを有し、該第1弾性部材の圧縮弾性係数(ヤング率)をE、該第2弾性部材の圧縮弾性係数(ヤング率)をEとし、E>Eであることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項4の現像装置において、上記弾性部根元領域までの長さを有する第1弾性部材と上記弾性部先端領域までの長さ有する第2弾性部材とを有し、該第1弾性部材の幅をb、該第2弾性部材の幅とし、b>bであることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項4の現像装置において、上記弾性部根元領域までの長さを有する第1弾性部材と上記弾性部先端領域までの長さ有する第2弾性部材とを有し、該第1弾性部材の枚数と該第2弾性部材の枚数とが異なることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項4、5、6、7または8の現像装置において、上記第1弾性部材の先端は上記第2弾性部材に対して固定されていないことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1の現像装置において、上記弾性部は一枚の弾性部材からなることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の現像装置において、上記弾性部材の上記弾性部根元領域の圧縮弾性係数(ヤング率)をE、該シート部材の上記弾性部先端領域の圧縮弾性係数(ヤング率)をEとするとき、E>Eであることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項10の現像装置において、上記弾性部材の上記弾性部根元領域の厚さをh、該シート部材の上記弾性部先端領域の厚さをhとするとき、h>hであることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項10の現像装置において、上記弾性部材の上記弾性部根元領域の幅をb、該シート部材の上記弾性部先端領域の幅をbとするとき、b>bであることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項1乃至13の現像装置において、上記トナー濃度検知手段が上記現像剤収容部の外壁面にトナー濃度センサを固定し、現像剤と接触せずに現像剤中のトナー濃度を検知する非接触型トナー濃度検知装置であることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項1乃至14の現像装置において、上記基体部材は上記攪拌部材の軸部に固定され、該軸部から上記検知面までの距離が6.4[mm]であり、該基体部材の長さが4.0[mm]であり、該基体部材が該検知面に対向した状態での上記弾性部根元領域の最も先端側から該検知面までの距離をL[mm]としたとき、0.2[mm]<L<2.0[mm]の関係を満たし、かつ、該弾性部根元領域の曲げ剛性ρ[MPa・mm]が、0.15[MPa・mm]<ρの関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項15の現像装置において、上記弾性部材が曲がっていない状態での上記検知面クリーニング部材の上記基体部材の根元から該弾性部材の先端までの長さをクリーニング部材全長Lとし、該クリーニング部材全長Lから上記軸部から上記検知面までの距離6.4[mm]を引いた距離をクリーニング部材接触部長L(L=L−6.4)[mm]としたとき、0.2[mm]<L<10.0[mm]の関係を満たし、且つ、上記弾性部材先端領域の曲げ剛性ρ[MPa・mm]が、0[MPa・mm]<ρ<0.10[MPa・mm]の関係を満たし、さらに、L×ρ<0.15の関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、少なくとも、像担持体と該像担持体上の潜像を現像する現像手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジにおいて、該現像手段として、請求項1乃至16に記載の現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、該像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、該現像手段として、請求項1乃至16に記載の現像装置を用いることを特徴とするものである。
上記請求項1乃至18の現像装置においては、検知面クリーニング部材の弾性部材は、剛性が高い基体部材側の弾性部材根元領域と検知面に接触する弾性部材先端領域とでは曲げ剛性が異なり、弾性部材根元領域の曲げ剛性をρ、弾性部材先端領域の曲げ剛性をρとしたときに、ρ<ρの関係を満たしている。
弾性部材根元領域の曲げ剛性をρとし、その値を現像剤の流動性が悪化した状態でも滞留した現像剤に屈しない値にすることにより、検知面の現像剤を良好に除去し、攪拌することができる。
また、弾性部材先端領域の曲げ剛性をρとし、その値を壁面と摺擦しても過度の押圧力が生じない値にすることのより、検知面を摺擦しても凝集トナーを生成することがない。
請求項1乃至18の発明によれば、検知面クリーニング部材の弾性部材の根元領域と先端領域との曲げ剛性を異ならせ、根元領域の曲げ剛性を先端領域の曲げ剛性よりも大きくすることにより、凝集トナーの発生に起因する異常画像の発生を防止でき、検知面を良好に除去し、攪拌することができるという優れた効果がある。
以下、本発明を適用した画像形成装置の実施形態の一例として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。なお、作像部に関してはプロセスカートリッジとして説明する。
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図1は、本プリンタの概略構成図である。図において、このプリンタ100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)のトナー像を生成するための4つのプロセスカートリッジ6Y、M、C、Kを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY、M、C、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。Yトナー像を生成するためのプロセスカートリッジ6Yを例にすると、図2に示すようにドラム状の感光体1Y、ドラムクリーニング装置2Y、除電装置(不図示)、帯電装置4Y、現像装置5Y等を備えている。このプロセスカートリッジ6Yは、プリンタ100本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
帯電装置4Yは、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転せしめられる感光体1Yの表面を一様に帯電せしめる。一様に帯電せしめられた感光体1Yの表面は、レーザ光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このYの静電潜像は、Yトナーを用いる現像装置5YによってYトナー像に現像される。そして、中間転写ベルト8上に中間転写される。ドラムクリーニング装置2Yは、中間転写工程を経た後の感光体1Y表面に残留したトナーを除去する。また除電装置は、クリーニング後の感光体1Yの残留電荷を除電する。この除電により、感光体1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他のプロセスカートリッジ6M、C、Kにおいても、同様にして感光体1M、C、K上にM、C、Kトナー像が形成され、中間転写ベルト8上に中間転写される。
先に示した図1においてプロセスカートリッジ6Y、M、C、Kの図中下方には露光装置7が配設されている。
潜像形成手段たる露光装置7は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、プロセスカートリッジ6Y、M、C、Kにおけるそれぞれの感光体に照射して露光する。この露光により、感光体1Y、M、C、K上にY、M、C、K用の静電潜像が形成される。なお露光装置7は、光源から発したレーザ光(L)を、モータによって回転駆動したポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。
露光装置7の図中下側には、紙収容カセット26、これらに組み込まれた給紙ローラ27、レジストローラ対28などを有する給紙手段が配設されている。紙収容カセット26は、記録体たる転写紙Pが複数枚重ねて収納しており、それぞれの一番上の転写紙Pには給紙ローラ27が当接している。給紙ローラ27が図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめられると、一番上の転写紙Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給紙される。
レジストローラ対28は、転写紙Pを挟み込むべく両ローラを回転駆動するが、挟み込んですぐに回転を一旦停止させる。そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
かかる構成の給紙手段においては、給紙ローラ27と、タイミングローラ対たるレジストローラ対28との組合せによって搬送手段が構成されている。この搬送手段は、転写紙Pを収容手段たる紙収容カセット26から後述の2次転写ニップまで搬送するものである。
プロセスカートリッジ6Y、M、C、Kの図中上方には、中間転写体たる中間転写ベルト8を張架しながら無端移動せしめる中間転写ユニット15が配設されている。この中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8の他、4つの1次転写バイアスローラ9Y、M、C、K、クリーニング装置10などを備えている。また2次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14なども備えている。
中間転写ベルト8は、これら3つのローラに張架されながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。
1次転写バイアスローラ9Y、M、C、Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト8を感光体1Y、M、C、Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。これらは中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する方式のものである。1次転写バイアスローラ9Y、M、C、Kを除くローラは、全て電気的に接地されている。
中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY、M、C、K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、感光体1Y、M、C、K上のY、M、C、Kトナー像が重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
2次転写バックアップローラ12は、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された4色トナー像は、この2次転写ニップで転写紙Pに転写される。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、転写紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、クリーニング装置10によってクリーニングされる。
2次転写ニップにおいては、転写紙Pが互いに順方向に表面移動する中間転写ベルト8と2次転写ローラ19との間に挟まれて、レジストローラ対28側とは反対方向に搬送される。
2次転写ニップから送り出された転写紙Pは、定着装置20のローラ間を通過する際に熱と圧力とにより、表面に転写された4色トナー像が定着される。その後、転写紙Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て機外へと排出される。
プリンタ本体の上面には、スタック部30が形成されており、排紙ローラ対29によって機外に排出された転写紙Pは、このスタック部30に順次スタックされる。
中間転写ユニット15と、これよりも上方にあるスタック部30との間には、ボトル収容器31が配設されている。このボトル収容器31は、Y、M、C、Kトナーを収容する補給用トナー収容部としてのトナーボトル32Y、M、C、Kを収容している。トナーボトル32Y、M、C、Kは、ボトル収容器31上にトナー各色毎に上から置くようにして設置する。トナーボトル32Y、M、C、K内のY、M、C、Kトナーは、それぞれ後述するトナー搬送手段としてのトナー補給装置により、プロセスカートリッジ6Y、M、C、Kの現像装置に適宜補給される。これらのトナーボトル32Y、M、C、Kは、プロセスカートリッジ6Y、M、C、Kとは独立してプリンタ100本体に脱着可能である。
次に、プロセスカートリッジ6Y内の現像装置5Yの構成について説明する。図2は、プロセスカートリッジ6Yを感光体の回転軸方向から見た概略断面図である。また、図3は現像装置5Yの上部カバー67Yを取り外した状態を、図2中の矢印α方向から見た概略図である。
現像装置5Yは、内部に磁界発生手段を備え、磁性粒子とトナーを含む二成分系現像剤を表面担持して搬送する現像剤担持体としての現像スリーブ51Yと、現像スリーブ51Y上に担持されて搬送される現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材としてのドクター52Yとを備えている。
現像スリーブ51Yの下方には、ケース55Yに囲まれた現像剤収容部があり、仕切り壁59Yによって、現像スリーブ51に現像剤を供給する第1現像剤収容部53Yと、トナー補給部58Yからトナーの補給を受ける第2現像剤収容部54Yとに仕切られている。第1現像剤収容部53Y内にはトナーを撹拌搬送するための第1搬送スクリュ61Yを備えており、第2現像剤収容部54Y内には第2搬送スクリュ62Yを備えている。第2搬送スクリュ62Yは、羽根62−2Yを回転軸62−1Yに固定した構造になっており、第1搬送スクリュ61Yも同様の構成となっている。また、仕切り壁59Yの軸方向両端部は開口部となっており、現像剤は第1現像剤収容部53Yと第2現像剤収容部54Yとの間を循環するようになっている。
また、第2現像剤収容部54Yのケース55Yの下方外壁面には第2現像剤収容部54Y内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ56Yがある。外壁面にトナー濃度センサ56Yを設けた箇所のケース55Yの内壁面はトナー濃度センサ56Yの検知領域としての検知面80となる。第2搬送スクリュ62の回転軸62−1Yの検知面80に対向する位置には、検知面クリーニング部材70Yが固定されている。
なお、トナー濃度センサ56Yはセンサの一部を現像剤と接触する位置に設けなくても、トナー濃度を検知することができる非接触型のトナー濃度センサである。このようなトナー濃度センサとしては、特開2004−139038に記載されているもの等を用いることができる。
また、検知面80Yとは非接触のトナー濃度センサ56Yが検知する領域の現像剤収容部の内壁面であり、検知面として特別な部材を設けているわけではない。
次に、この現像装置の動作について説明する。現像装置5Yにおいては、現像剤収容部内の現像剤にはキャリアとトナーが含まれており、トナーは現像剤が所定のトナー濃度範囲内になるように取り込まれる。トナーはトナーボトル32Yから不図示のトナー搬送装置のトナー搬送パイプ43Yを通し、トナー補給部58Yより第2現像剤収容部54Yに補給される。その後第2搬送スクリュ62Y及び第1搬送スクリュ61Yにより攪拌され現像剤中に取り込まれ、キャリアとの摩擦帯電により帯電される。第1現像剤収容部53Y内の帯電したトナーを含む現像剤は、内部に磁極を有する現像スリーブ51Yの表面に供給され、磁力により担持される。現像スリーブ51Yに担持された現像剤層は、現像スリーブ51Yの回転に伴い矢印方向に搬送される。途中、ドクター52Yで現像剤層の層厚を規制されたのち、感光体1Yと対向する現像領域まで搬送される。
現像領域では、感光体1Y上に形成された潜像にトナーが供給され現像が行われる。現像スリーブ51Y上に残った現像剤層は現像スリーブ51Yの回転に伴い現像剤収容部53Yの現像剤搬送方向上流部分に搬送される。
現像によりトナーが消費され、現像装置5Y内のトナー濃度が低下すると、検知面80周辺の現像剤のトナー濃度も低下し、第2現像剤収容部54Yの下方のトナー濃度センサ56Y及び制御部57Yによりトナー濃度の低下を検知する。その検知結果に基づいて、制御部57Yは不図示のトナー補給装置の駆動モータ41Yを駆動し、トナー搬送パイプ43Yからトナーの補給がなされる。
次に、検知面クリーニング部材70Yについて説明する。図4は第2搬送スクリュ62Yの回転軸62−1Yに検知面クリーニング部材70Yを固定した状態の、拡大説明図である。
検知面クリーニング部材70Yは、第2搬送スクリュ62Yが図中矢印方向に回転することにより共に回転し、先端部で検知面80Yを摺擦し、検知面80Y上の現像剤を除去し、攪拌するものである。
検知面クリーニング部材70Yは、板状の基体部材としての攪拌板71Yが回転軸62−1Yに固定されており、攪拌板71Yの回転方向上流の面に弾性部材としての第1シート72Y、第2シート73Yとを貼り付けている。
次に、部材の張りの強さ(曲がりにくさ)を示す部材の曲げ剛性について説明する。曲げ剛性ρは以下の式により求めることができる。
ρ=E×I=E×(bh/12)
ρ:曲げ剛性[MPa・mm]・・・部材の曲がりにくさ
E:圧縮弾性係数(ヤング率)[MPa]・・・部材の材料に依存する部材の硬さ
I:断面2次モーメント[mm]・・・部材の断面形状に依存する部材の座屈しにくさ
b:部材の幅[mm]
h:部材の厚さ[mm]
図5は、2つのシートを貼り付けていない状態の攪拌板71Yの説明図である。図5(a)は攪拌板71Yの寸法説明図であり、図5(b)は図2で示した現像装置5Yの断面図の第2現像剤収容部54Yの下方の拡大説明図である。
図5(a)に示すように、攪拌板71Y寸法は次のとおりである。
長さ:4.0[mm]
幅 :8.0[mm]
厚さ:1.4[mm]
また、図中斜線の面に弾性部材であるシートを貼り付ける。
攪拌板71Yの材料としては、ポリカーボネイト樹脂とABS樹脂とに無機フィラー30%を添加して生成される商品名「DN−1530B(帝人化学)」を用いる。この材料はヤング率が9000MPaであり、図5(a)に示した寸法で成型するとその曲げ剛性ρ71は、
ρ71=9000[MPa]×8.0[mm]×1.4[mm]/12=16464[MPa・mm
となり、現像剤を除去し、攪拌する動作では変形し難い剛性を有する部材にすることができる。
図5(b)に示すように、第2現像剤収容部54Yにおいて、第2搬送スクリュ62Yの回転軸62−1Yから検知面80Yまでの距離は6.4[mm]であり、攪拌板71Yの先端から検知面80Yまでの距離は2.4[mm]である。
また、検知面80Yを含むケース55Yはポリカーボネイト樹脂とABS樹脂とにからなる商品名「TN−7500F(帝人化学)」を用いている。
第2搬送スクリュ62Yは、両端支持で回転して現像剤を攪拌搬送するため、第2現像剤収容部54Y内の現像剤の状況や機械的振動によって、ケース55の内壁面に対しての回転軸61−1Yの位置は変動する。この回転軸61−1Yの位置の変動により、剛性の高い攪拌板71Yがケース55の内壁面を摺擦すると部材が削れ、その粉が現像剤に混入する恐れがある。しかし、図5(b)に示すように、攪拌板71Yの先端から検知面80Yまで2.4[mm]と十分にはなれているので、攪拌板71Yがケース55の内壁面を摺擦することはない。
図6は、検知面クリーニング部材70Yの説明図である。図6(a)は、検知面クリーニング部材70Yのみの拡大説明図であり、図6(b)は、検知面クリーニング部材70Yが検知面80Yの現像剤を除去し、攪拌している状態の第2現像剤収容部54Yの部分断面図である。なお部材の寸法としては、図中x軸方向の長さを部材の厚さ、y軸方向の長さを部材の幅、そして、z軸方向の長さを部材の長さとする。
第1シート72Yは、ヤング率が150[MPa]のポリエチレンテレフタレートからなる以下の寸法のシート部材である。
長さ:6.0[mm]
幅 :6.0[mm]
厚さ:0.3[mm]
なお、第1シート72Yの曲げ剛性ρ72は以下のとおりである。
ρ72=150[MPa]×6.0[mm]×0.3[mm]/12=2.025[MPa・mm
第2シート73Yは、ヤング率が5.0[MPa]のウレタンゴムからなる以下の寸法のシート部材である。
長さ:7.5[mm]
幅 :6.0[mm]
厚さ:0.3[mm]
なお、第2シート73Yの曲げ剛性ρ73は以下のとおりである。
ρ73=5.0[MPa]×6.0[mm]×0.3[mm]/12=0.0675[MPa・mm
ρ72及びρ73共に現像剤を攪拌する動作で弾性変形する曲げ剛性であり、攪拌部材に貼り付いている箇所の端部よりも先端側の領域Aは弾性変形する弾性部である。弾性部である領域Aは第1シート72Yと第2シート73Yが重なった弾性部根元領域Bと、第2シート73Yだけである弾性部先端領域Cとに区別することができる。
回転軸62−1Yから検知部までの距離が6.4[mm]であるのに対して、第1シート72Yの長さは6.0[mm]である。よって、弾性部根元領域Bは図6(b)に示すように検知面80Yを含むケース55Yの内壁面に通常は接触しない状態とすることができる。なお、回転軸62−1Yの位置が大きく変動するとケース55Yの内壁面に接触し得る。
一方、回転軸62−1Yから検知部までの距離が6.4[mm]であるのに対して、第2シート73Yの長さは6.0[mm]である。よって、弾性部が弾性変形した状態で、弾性部先端領域Cは図6(b)に示すように、少なくとも部分的に検知面80Yを含むケース55Yの内壁面に接触する。これにより、検知面80Yを摺擦することができ、検知面80Y周辺の現像剤の攪拌を行うことができる。
また、弾性部根元領域Bは第1シート72Yと第2シート72Yとが重なった状態であるのに対して、弾性部先領域Cは第2シート72Yのみである。よって、弾性部根元領域Bと弾性部先端領域Cとでは、曲げ剛性が異なる。弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρとすると、
ρ=ρ72+ρ73
である。
一方、弾性部先端領域Cの曲げ剛性をρとすると、
ρ=ρ73
である。よって、
ρ<ρ
を満たす。
このように、弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρ、弾性部先端領域Cの曲げ剛性をρとしたときに、ρ<ρを満たす構成であれば、ρを現像剤の流動性が悪化した状態でも滞留した現像剤に屈しない値にしつつ、ρを壁面と摺擦しても過度の押圧力が生じない値にすることができる。よって、検知面の現像剤を良好に除去・攪拌しつつ、凝集トナーの生成を抑制することができる。
これにより、凝集トナーの発生に起因する異常画像の発生を防止でき、かつ、検知面の現像剤を良好に除去し、攪拌することができる。
また、検知面クリーニング部材70は、長さが異なる2つのシート状の弾性部材である第1シート72Yと第2シート73Yとを攪拌板71Yに貼り付けるという容易な構成で、ρ<ρを満たす構成を実現している。
さらに、弾性部根元領域Bまでの長さを有する第1弾性部材である第1シート72Yと、弾性部先端領域Cまでの長さ有する第2弾性部材である第2シート73Yとを有し、第1シート72Yの圧縮弾性係数(ヤング率)をE、第2シート73Yの圧縮弾性係数(ヤング率)をEとすると、E=150[MPa]であり、E=5.0[MPa]であるので、
<E
を満たす。このように、2枚のシート状の弾性部材を重ねる構成であって、第2シート73Yよりも第1シート72Yの方にヤング率が高い部材を用いることにより、弾性部根元領域Bでの曲げ剛性と弾性部先端領域Cでの曲げ剛性との差が広がる。よって、弾性部根元領域Bの曲げ剛性を高めることができるので、検知面の現像剤をより良好に除去し、攪拌することができる。さらに、弾性部先端領域Cの曲げ剛性を低く抑えることができるので、より確実に凝集トナーの生成を防止することができる。
検知面クリーニング部材70Yでは、2つの弾性部材である第1シート72Yと第2シート73Yとを同じ厚さにしているが、この厚さを異ならせても良い。厚さを異ならせる際には、第1シート72Yの厚さをh、第2シート73Yの厚さをhとし、
>h
の関係を満たす第1シート72Y及び第2シート73Yを用いる。
このように、2枚のシート状の弾性部材を重ねる構成であって、第2シート73Yよりも第1シート72Yの方に厚さが大きい部材を用いることにより、弾性部根元領域Bでの曲げ剛性と弾性部先端領域Cでの曲げ剛性との差が広がる。よって、弾性部根元領域Bの曲げ剛性を高めることができるので、検知面の現像剤をより良好に除去し、攪拌することができる。さらに、弾性部先端領域Cの曲げ剛性を低く抑えることができるので、より確実に凝集トナーの生成を防止することができる。
また、検知面クリーニング部材70Yでは、2つの弾性部材である第1シート72Yと第2シート73Yとを同じ幅にしているが、この幅を異ならせても良い。幅を異ならせる際には、第1シート72Yの幅b、第2シート73Yの幅をbとし、
>b
の関係を満たす第1シート72Y及び第2シート73Yを用いる。
このように、2枚のシート状の弾性部材を重ねる構成であって、第2シート73Yよりも第1シート72Yの方に幅が大きい部材を用いることにより、弾性部根元領域Bでの曲げ剛性と弾性部先端領域Cでの曲げ剛性との差が広がる。よって、弾性部根元領域Bの曲げ剛性を高めることができるので、検知面の現像剤をより良好に除去し、攪拌することができる。さらに、弾性部先端領域Cの曲げ剛性を低く抑えることができるので、より確実に凝集トナーの生成を防止することができる。
第1シート72Yと第2シート73Yとは弾性部根元領域Bで重なっているが、第1シート72Yと第2シート73Yとは貼り付けていない。つまり、第1シート72Yの先端は第2シート73Yに対して固定されていない状態である。弾性部根元領域Bで第1シート72Yと第2シート73Yとを貼り付けるとすると、貼り付けるための接着剤で弾性部根元領域Bでの弾性が悪化する恐れがある。一方、検知面クリーニング部材70Yのように、弾性部根元領域Bで第1シート72Yと第2シート73Yは貼り付けていない構成だと、弾性部である領域Aでは接着剤が使われていない状態なので、第1シート72Y及び第2シート73Yが有する弾性を活用することができる。
また、製造時に細かい弾性体同士を張り合わせる、手間とコストとを削減することができる。
次に、弾性部根元領域Bで第1シート72Yと第2シート73Yとを貼り付けない構成により期待できる他の作用について説明する。
図7は、検知面クリーニング部材70Yが摺擦する範囲で、第2搬送スクリュ62Yの羽根62−2Yや攪拌板71Yでは届かない範囲に、弾性部材で一度に取り除くには多すぎる現像剤dが滞留した状態である。そして、図7(a)は弾性部根元領域Bで第1シート72Yと第2シート73Yとを貼り付けた構成の説明図、図7(b)は、弾性部根元領域Bで第1シート72Yと第2シート73Yとを貼り付けていない構成の説明図である。なお、図7では第2搬送スクリュ62Yの羽根62−2Yの記載は省略している。
弾性部根元領域Bで第1シート72Yと第2シート73Yとを貼り付けた構成であると第2シート73Yが変形する自由度は制限され、過剰な現像剤dが滞留した状態でも図7(a)に示すように回転方向下流側に撓むような変形しかすることができない。このような変形しかできない状態だと、攪拌板71と弾性部との境目や、第2シート73Yの第1シート72Yの先端が貼り付いている箇所など特定の箇所での負荷が集中し、部材寿命の低下につながる。
一方、弾性部根元領域Bで第1シート72Yと第2シート73Yとを貼り付けていない構成であると第2シート73Yの変形に自由度が広がる。そして、過剰な現像剤dが滞留した状態に例えば図7(b)に示すように変形することも可能である。このように、第2シート73Yの変形に自由度が広がることにより、特定の箇所に負荷が集中することがないため、部材の長寿命化を図ることができる。
弾性部材として、第1シート72Yはポリエチレンテレフタレート、第2シート73Yはウレタンゴムを用いている。弾性部である領域Aを構成するの材料として使用可能な具体的な材料とその特徴について表1にまとめる。
Figure 2006154001
表1に示すように、ウレタンゴムは弾性部根元領域Bを構成する材料としても、弾性部先端領域Cを構成する材料としても使用可能である。しかし、ヤング率が低いためウレタンゴムを単独で弾性部根元領域Bを構成する場合は、厚みを大きめに設定する必要がある。
ポリエチレンテレフタレートは、そのヤング率から弾性部根元領域Bに用いることに適しているが、その厚さを0.05[mm]以下に設定することにより、弾性部先端領域Cを構成する材料としても使用可能である。
ポリプロピレンはヤング率が高いため、その作成可能な最小厚さの範囲では、弾性部根元領域Bを構成する材料としてのみ使用することができる。また、ポリプロピレンは金型一体性成型可能であるため容易に作成することができる。
現像装置5Yではトナー濃度センサ56Yをケース55Yの外壁面に設ける非接触型のトナー濃度センサである。トナー濃度センサとしては、センシング部の少なくとも一部を収容部の内壁面に設ける接触型のトナー濃度センサを採用しても良い。
接触型のトナー濃度センサを用いると、収容部の内壁面にセンシング部を設けるため、検知面であるセンシング部とケースの内壁面との間に部材間の凹凸が生じる。
一方、現像装置5Yではトナー濃度センサ56Yをケース55Yの外壁面に設けており、検知面には壁面以外に部材を設けていないため、接触型のトナー濃度センサのようケースの内壁面の検知面周辺に部材間の凹凸が生じることがない。これにより、部材間に凹凸があることに起因する現像剤の滞留を防止することができる。
さらに、トナー濃度センサを現像装置5Yのケース55Yの外壁面に設けているため、トナー濃度センサの取り付けが容易である。
外壁面にトナー濃度センサを設ける非接触型のトナー濃度センサは、トナーを検知する検知面からの検知可能な距離が短いため、検知面の現像剤の除去及び攪拌はより確実に行う必要がある。現像装置5Yのトナークリーニング部材70Yでは、弾性部根元領域Bを検知可能な領域に達し、且つ、ケース内壁面には接触しない形状にすることにより、検知面80Yの現像剤の除去及び攪拌を確実に行うことができる。
以上、実施形態1によれば、現像装置5Yにおいて、検知面クリーニング部材70Yは、基体部材である攪拌板71Yに弾性部材である第1シート72Y及び第2シート73Yを固定した構造である。第1シート72Y及び第2シート73Yの攪拌板71Yに固定されている部分よりも先端側は弾性部である領域Aとなっている。弾性部である領域Aは、第1シート72Yと第2シート73Yとが重なった弾性部根元領域Bと、第2シート73Yのみの弾性部先端領域Cとに分けることができ、弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρ、弾性部先端領域Cの曲げ剛性をρとすると、ρ<ρを満たす。このように、弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρ、弾性部先端領域Cの曲げ剛性をρとしたときに、ρ<ρを満たす構成であれば、ρを現像剤の流動性が悪化した状態でも滞留した現像剤に屈しない値にしつつ、ρを壁面と摺擦しても過度の押圧力が生じない値にすることができる。よって、検知面の現像剤を良好に除去・攪拌しつつ、凝集トナーの生成を抑制することができる。これにより、凝集トナーの発生に起因する異常画像の発生を防止でき、かつ、検知面の現像剤を良好に除去し、攪拌することができる。
また、第1シート72Yの圧縮弾性係数(ヤング率)をE、第2シート73Yの圧縮弾性係数(ヤング率)をEとすると、E<Eを満たす。このように、2枚のシート状の弾性部材を重ねる構成であって、第2シート73Yよりも第1シート72Yの方にヤング率が高い部材を用いることにより、弾性部根元領域Bでの曲げ剛性と弾性部先端領域Cでの曲げ剛性との差が広がる。よって、弾性部根元領域Bの曲げ剛性を高めることができるので、検知面の現像剤をより良好に除去し、攪拌することができる。さらに、弾性部先端領域Cの曲げ剛性を低く抑えることができるので、より確実に凝集トナーの生成を防止することができる。
また、第1シート72Yの厚さをh、第2シート73Yの厚さをhとし、h<hを満たすようにしてもよい。このように、2枚のシート状の弾性部材を重ねる構成であって、第2シート73Yよりも第1シート72Yの方に厚さが大きい部材を用いることにより、弾性部根元領域Bでの曲げ剛性と弾性部先端領域Cでの曲げ剛性との差が広がる。よって、弾性部根元領域Bの曲げ剛性を高めることができるので、検知面の現像剤をより良好に除去し、攪拌することができる。さらに、弾性部先端領域Cの曲げ剛性を低く抑えることができるので、より確実に凝集トナーの生成を防止することができる。
また、第1シート72Yの幅をh、第2シート73Yの幅をbとし、b<bを満たすようにしてもよい。このように、2枚のシート状の弾性部材を重ねる構成であって、第2シート73Yよりも第1シート72Yの方に幅が大きい部材を用いることにより、弾性部根元領域Bでの曲げ剛性と弾性部先端領域Cでの曲げ剛性との差が広がる。よって、弾性部根元領域Bの曲げ剛性を高めることができるので、検知面の現像剤をより良好に除去し、攪拌することができる。さらに、弾性部先端領域Cの曲げ剛性を低く抑えることができるので、より確実に凝集トナーの生成を防止することができる。
また、第1シート72Yと第2シート73Yとが重なる弾性部根元領域Bで、第1シート72Yと第2シート73Yとを貼り付けていない。このように、弾性部で接着を行わないことにより、第1シート72Y及び第2シート73Yが有する弾性を活用することができる。さらに、第2シート73Yの変形の自由度高めることができるので、弾性部の特定の箇所に負荷が集中することがないため、部材の長寿命化を図ることができる。
また、トナー濃度検知手段として、非接触型のトナー濃度センサ56Yを用いることにより、部材間に凹凸があることに起因する現像剤の滞留を防止することができる。
また、現像装置5Yは少なくとも感光体1Yとともにプロセスカートリッジ6Yとして、プリンタ100本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。これにより、凝集トナーの発生に起因する異常画像の発生を防止しつつ、収容する現像剤中のトナー濃度を正確に検知することができるプロセスカートリッジを提供することができる。
また、プリンタ100は現像装置5Y及びこれと同様の構成を有する現像装置5M、C、K備えることにより、凝集トナーの発生に起因する異常画像の発生を防止しつつ、使用する現像剤中のトナー濃度を正確に検知することができる画像形成装置を提供することができる。
[変形例1]
実施形態1の検知面クリーニング部材70Yでは、弾性部根元領域Bまでの長さを有する第1弾性部材として第1シート72Yを設け、弾性部先端領域Cまでの長さを有する第2弾性部材として第2シート73Yを設けた、弾性部材を2枚用いる構成である。
以下、変形例1として、第1弾性部材と第2弾性部材との枚数が異なる構成について説明する。図8は実施形態1では一枚の第1シート72Yを用いていたのに対して、複数毎の第1シート72−1Y、72−2Y、72−3Yを用いる構成である。
このように第1シート72Yが複数枚からなる構成でも、実施形態1と同様に検知面の現像剤を良好に除去・攪拌しつつ、凝集トナーの生成を抑制することができる。これにより、凝集トナーの発生に起因する異常画像の発生を防止でき、かつ、検知面の現像剤を良好に除去し、攪拌することができる。また、複数枚のシートを重ねて曲げ剛性を調節することができるので、一枚で所望の曲げ剛性を求めるものと比べて、曲げ剛性の調節が容易となる。
変形例1では、第1シート72Yを複数枚としたが第2シート73Yを複数枚で構成しても良い。第2シート73Yを複数枚とすると実施形態1よりも第2シート73Yの変形の自由度がさらに広がり、部材寿命を延ばしつつ、より良好な現像剤の除去と、攪拌を行うことができる。
[実施形態2]
上述の実施形態1では、長さが異なる2枚の弾性部材である第1シート72Y及び第2シート73Yを、基体部材である攪拌板71に貼り付けることで、弾性部根元領域Bの曲げ剛性ρと弾性部先端領域Cの曲げ剛性ρとがρ<ρの関係を満たしている。
弾性部先端領域Cの曲げ剛性ρよりも弾性部根元領域Bの曲げ剛性ρが大きいことで、凝集トナー防止し、トナー濃度検知手段の検知面の現像剤を良好に除去し、攪拌することが可能になる。弾性部を1枚の弾性部材で構成し、弾性部根元領域Bの曲げ剛性ρと弾性部先端領域Cの曲げ剛性ρとがρ<ρの関係を満たすようにしてもよい。以下、実施形態2として、弾性部を1枚の弾性部材で構成する検知面クリーニング部材70を備えた現像装置5Yについて説明する。なお、実施形態2に係るプリンタに係る基本構成は、実施形態1のものと同様であり、現像装置5Y内の検知面クリーニング部材70Yの形状が異なる点で相違する。実施形態1と共通する点についての説明は省略し、その相違点について説明する。
図9は、実施形態2の現像装置5Yで用いる検知面クリーニング部材70Yの説明図である。図9(a)は、検知面クリーニング部材70Yのみの拡大説明図であり、図9(b)は、検知面クリーニング部材70Yが検知面80Yの現像剤を除去し、攪拌している状態の第2現像剤収容部54Yの部分断面図である。
図9(a)に示すように、基体部材である攪拌板71Yの回転方向上流側の面に弾性部材である弾性板74Yを貼り付けて固定した構成である。弾性板74Yは攪拌板71Yに固定されている位置よりも先端側の図中領域Aは弾性変形する弾性部となっている。弾性板74Yは領域Aの途中でその厚みが変化する形状であり、ヤング率及び幅は一様な構成である。弾性板74Yの厚みが変化する位置よりも攪拌板71Y側の領域を弾性部根元領域B、弾性板74Yの厚みが変化する位置よりも先端側を弾性部先端領域Cとする。弾性部根元領域Bの厚さをh、曲げ剛性をρとし、弾性部先端領域Cの厚さをh、曲げ剛性をρとすると、h>hである。そして、弾性部根元領域Bと弾性部先端領域Cとのヤング率及び部材の幅は同じであるため、ρ>ρを満たす。
このように、弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρ、弾性部先端領域Cの曲げ剛性をρとしたときに、ρ<ρを満たす構成であれば、ρを現像剤の流動性が悪化した状態でも滞留した現像剤に屈しない値にしつつ、ρを壁面と摺擦しても過度の押圧力が生じない値にすることができる。よって、検知面の現像剤を良好に除去・攪拌しつつ、凝集トナーの生成を抑制することができる。
これにより、凝集トナーの発生に起因する異常画像の発生を防止でき、かつ、検知面の現像剤を良好に除去し、攪拌することができる。
また、弾性部材を1つの弾性部材である弾性板74Yで構成することにより、複数枚の弾性部材を用いる構成に比べて、攪拌板71Yに弾性部材を貼り付けることが容易になる。
弾性板74Yの材料としては、ウレタンゴムやポリエチレンテレフタレートなどを用いることができる。ウレタンゴムを用いる場合は、ヤング率が低いので所望のρを確保するためには、hをある程度大き目の値とする必要がある。また、ポリエチレンテレフタレートを用いる場合は、hが大きすぎると検知面に対する押圧力が過剰になってしまうので、h≦0.05となる範囲で作成する。
以上、実施形態2によれば、現像装置5Yにおいて、検知面クリーニング部材70Yは、基体部材である攪拌板71Yに弾性部材であり、長さ方向の途中から厚さが変わる弾性板74Yを固定した構造である。弾性板74Yの攪拌板71Yに固定されている部分よりも先端側は弾性部である領域Aとなっている。弾性部である領域Aは、弾性板74Yの厚さがhである弾性部根元領域Bと、弾性板74Yの厚さがhである弾性部先端領域Cとに分けることができる。そして、弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρ、弾性部先端領域Cの曲げ剛性をρとすると、ρ<ρを満たす。このように、弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρ、弾性部先端領域Cの曲げ剛性をρとしたときに、ρ<ρを満たす構成であれば、h及びhの値を調節することにより、ρを現像剤の流動性が悪化した状態でも滞留した現像剤に屈しない値にしつつ、ρを壁面と摺擦しても過度の押圧力が生じない値にすることが可能である。よって、検知面の現像剤を良好に除去・攪拌しつつ、凝集トナーの生成を抑制することができる。これにより、凝集トナーの発生に起因する異常画像の発生を防止でき、かつ、検知面の現像剤を良好に除去し、攪拌することができる。
[変形例2]
実施形態2では、弾性板74Yの厚さを途中で変化させることにより、弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρ、弾性部先端領域Cの曲げ剛性をρとしたときに、ρ<ρを満たす構成としている。一枚の弾性部材を用いて、ρ<ρを満たす構成としてはこれに限るものではない。
以下、一枚の弾性部材を用いた構成で、弾性板74Yのヤング率を途中から変化させることで、ρ<ρを満たす変形例2について説明する。
図10は、実施形態2では弾性板74Yの弾性根元部Bと弾性先端部Cとで厚さを異ならせていたのに対して、弾性根元部Bと弾性先端部Cとでは異なる材料からなる弾性板74Yを用いる構成である。なお、弾性板74Yは幅及び厚さは一様な形状である。
弾性板74Yは材料が異なる2板状の部材74−1Y及び74−2Yをつなぎ合わせており、そのつなぎ合わせた箇所よりも攪拌板71Y側の領域を弾性部根元領域B、つなぎ合わせた箇所よりも先端側を弾性部先端領域Cとする。弾性部根元領域Bのヤング率E、曲げ剛性をρとし、弾性部先端領域Cのヤング率をE、曲げ剛性をρとすると、E>Eである。そして、弾性部根元領域Bと弾性部先端領域Cとの部材の幅及び部材の幅は同じであるため、ρ>ρを満たす。
弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρ、弾性部先端領域Cの曲げ剛性ρとしたときに、ρ<ρの関係を満たすため、変形例2の構成においても、実施形態2と同様に検知面の現像剤を良好に除去・攪拌しつつ、凝集トナーの生成を抑制することができる。これにより、凝集トナーの発生に起因する異常画像の発生を防止でき、かつ、検知面の現像剤を良好に除去し、攪拌することができる。
[変形例3]
次に、一枚の弾性部材を用いた構成で、弾性板74Yの幅を途中から変化させることで、弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρ、弾性部先端領域Cの曲げ剛性をρとしたときに、ρ<ρを満たす変形例3について説明する。
図11は、変形例3における検知面クリーニング部材70Yの斜視図である。図11に示す検知面クリーニング部材70Yは実施形態2では弾性板74Yの弾性根元部Bと弾性先端部Cとで厚さを異ならせていたのに対して、弾性根元部Bと弾性先端部Cとで幅を異ならせた弾性板74Yを用いる構成である。なお、弾性板74Yは、厚さが一様な形状でヤング率も一様な部材である。
弾性部である領域Bについて、弾性板74Yの幅が変化する位置よりも攪拌板71Y側の領域を弾性部根元領域B、弾性板74Yの厚みが変化する位置よりも先端側を弾性部先端領域Cとする。弾性部根元領域Bの幅をb、曲げ剛性をρとし、弾性部先端領域Cの幅をb、曲げ剛性をρとすると、b>bである。そして、弾性部根元領域Bと弾性部先端領域Cとのヤング率及び部材の厚さは同じであるため、ρ>ρを満たす。
弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρ、弾性部先端領域Cの曲げ剛性ρとしたときに、ρ<ρの関係を満たすため、変形例3の構成においても、実施形態2と同様に検知面の現像剤を良好に除去・攪拌しつつ、凝集トナーの生成を抑制することができる。これにより、凝集トナーの発生に起因する異常画像の発生を防止でき、かつ、検知面の現像剤を良好に除去し、攪拌することができる。
また、ケース55Yの内壁面に接触する弾性部先端領域Cの幅bを狭くすることで、トナーが弾性板74Yとケース55Yの内壁面とに挟まれる確率が低くなり、凝集トナーの発生量も少なくなる。幅bを狭めることにより凝集トナーの発生量を少なくすることができるので、検知面80Yを摺擦するために必要な最小限の幅であることが望ましい。よって、検知面80Yの位置ばらつきや検知面クリーニング部材70Yの幅のばらつきを見越して、ばらつきが生じても確実に検知面80Yをクリーニングできる程度の幅にしておくことが望ましい。
本発明者らは、攪拌板に弾性部材を固定し、弾性変形する弾性部の弾性部根元領域Bの曲げ剛性をρ、弾性部先端領域Cの曲げ剛性をρとしたときに、ρ<ρを満たす検知面クリーニング部材について、以下の2つの条件を満たす、部材の数値条件について検討を行った。
条件1:正確にトナー濃度を検知する。
条件2:凝集トナーの生成を最小限に抑える。
図12は上述の検討のために行った実験に用いた現像装置5の検知面クリーニング部材70周辺を部分的に拡大した模式図である。
図12中のFは攪拌板71の長さであり、F=4.0[mm]である。Gは取り付け位置からケース55内壁面までの距離であり、G=6.4[mm]である。攪拌板に固定した弾性部材である弾性シート81の材質はウレタンゴムである。
図13は、弾性シート81の寸法の説明図である。図中hは弾性シート81のシート厚を示す。そして、図中Lは弾性シート81が撓んでいない状態を仮定し、弾性シート81の先端のケース55内壁面からの位置を示すものである。なお、Lはケース55内壁面を基準に弾性シート81の先端が図中下方にある場合は正、弾性シート81の先端が図中上方にある場合は負の値をとる。
条件1について、現像剤の流動性が悪化する場合や撹拌板71の回転速度が遅くなる場合、弾性体シート81がセンサ検知面に滞留した現像剤に屈してしまい、正確にトナー濃度を検知できなくなる。これを解決するために必要な構成は以下の通りである。
構成A:現像剤の流動性が悪化した場合や回転速度が遅くなった場合でも、滞留した現像剤に屈することなく正確にトナー濃度を検知できる効果を得るため、弾性体の壁面に接触しない部分である弾性部根元領域の曲げ剛性ρを大きくするよう調節する。
構成B:弾性体の弾性部根元領域のケース55内壁面に最も近い箇所について、ケース55内壁面を基準点としてその位置をL(弾性部の元領域はケース55内壁面と接触しない位置なのでL<0)としたとき、検知面80の近傍に現像剤が滞留しすぎないよう、弾性部根元領域をケース55内壁面に近づける方向にLを調節する。
[実験1]
構成Aについて、正確にトナー濃度検知するために充分な曲げ剛性ρを見積もるために、弾性シート81のシート厚hの値を振って、トナー濃度センサの感度を確認する実験を行った。
実験1に使用した弾性シート81の条件は以下のとおりである。
シート枚数:1枚
圧縮弾性係数(ヤング率):E≒10[MPa]
シート幅:b=8.0[mm]
ケース壁面を基準点とする位置:L=3.6[mm]
また、実施形態1で述べたプリンタ100は、感光体1の線速として、通常線速と解像度が高い画像形成を行うときに用いる半線速との2種類使い分けることができる。よって、実験1では通常線速で現像装置を駆動させた場合と、半線速で駆動させた場合との両方において検証した。
シート厚hの水準毎に、トナー濃度センサ感度の関係をまとめた結果を表2に示す。
Figure 2006154001
シート厚h=0.3[mm]の弾性体シート81を使用すると、トナー濃度検知に不利な半線速77.5[mm/s]でも検知できていることが分かった。
一方、シート厚h=0.2[mm]の弾性体シート302を使用すると、半線速77.5[mm/s]かつ高トナー濃度では現像剤に屈してしまい、検知面上の現像剤を撹拌できず、感度が無くなってしまうことが分かる。
よって、実験1の条件においては、シート厚h=0.3[mm]であれば確実にトナー濃度検知可能である。
シート厚h=0.3[mm]より曲げ剛性ρに換算すると次のようになる。
ρ≒E×I
=E×(bh/12)
=10×(8×0.33/12)
=0.18[MPa/mm]
以上より、0.18≦ρ以上の弾性体シートならば確実にトナー濃度検知が可能であることがわかった。
[実験2]
構成Bについて、撹拌板71にケース55内壁面に接触しない弾性体シートAを一枚貼り付ける。その外側にケース55内壁面に接触する弾性体シートBを一枚貼り付ける。概略は先に述べた図6(b)と略同じ形状である。
それぞれの弾性体シートの条件は以下のとおりである。
シート枚数:1枚
弾性体シートAの圧縮弾性係数(ヤング率)E=弾性体シートBの圧縮弾性係数(ヤング率)E≒10[MPa]
弾性体シートAのシート幅b=弾性体シートAのシート幅b=8.0[mm]
弾性体シートAのケース55内壁面を基準点とする位置L=−1.0[mm]
弾性体シートAのケース55内壁面を基準点とする位置L=1.6[mm]
この条件でトナー濃度センサ感度測定を行ったところ、トナー濃度検知に厳しい条件である半線速、かつ高トナー濃度であっても正確にトナー濃度検知可能であることを確認できた。
組付け公差を考慮すれば、弾性体シートAのケース55内壁面を基準点とする位置L=−0.5[mm]までは弾性シートAがケース55内壁面に接触することなくケース55内壁面との距離を短く保てる。
よって、実験2の条件においては、
−1.0[mm]<L<−0.5[mm]
を満たす弾性体シートAならば確実にトナー濃度検知が可能であることがわかった。
実験1及び実験2より、弾性体シート81の弾性部根元領域について、その曲げ剛性をρ、ケース55内壁面からの距離をLおとしたときに、
ρ>0.18[MPa・mm]、
かつ、
−1.0[mm]<L<−0.5[mm]
を満たせば確実にトナー濃度検知を行うことができることがわかった。
条件2について、弾性体シート81がケース55内壁面と接触すると、現像剤を押し付けたまま回転方向へ摩擦するため現像剤凝集を生成してしまう。これを解決するために必要な構成は以下の通りである。
構成C:凝集体生成を最小限に抑えたまま検知面80近傍の現像剤を除去し、撹拌できる効果を得るため、弾性体シート81の弾性部先端領域の曲げ剛性ρとし、このρが弾性部根元領域の曲げ剛性ρよりも小さくなるように調節する。
構成D:凝集した現像剤の生成量は、ケース55内壁面に押し付ける圧力だけではなく、ケース55内壁面に押し付ける距離にも関係する。弾性体シート81の弾性部先端領域がケース55内壁面より突き出す距離を、ケース55内壁面を基準として、Lとしたとき(シート貼り付け位置からケース壁面方向を正とするのでL2>0)、ケース内壁面を基準点とする位置Lが遠いほど現像剤をケース55内壁面に長く摩擦することになり、凝集した現像剤の生成を抑えられない。そこでケース55内壁面を基準点とする位置Lをρの大きさに対応させて短くし、凝集した現像剤の生成を抑制する。
[実験3]
構成Cについて、現像剤凝集を抑えるのに充分な曲げ剛性ρを見積もるため、シート厚hの水準を振って弾性体シート81の曲げ剛性ρを変化させて、凝集した現像剤の生成を確認する実験を行った。
実験3に使用した弾性体シート81の条件は以下の通りである。
シート枚数:1枚
圧縮弾性係数(ヤング率):E≒10[MPa]
シート幅:b=8.0[mm]
ケース壁面を基準点とする位置L=3.6[mm]
この条件で現像装置5Yを30分空撹拌し、撹拌後の現像剤を開口150μmの篩に掛ける。シート厚hの水準毎に、篩に残った凝集体重量をまとめたグラフを図14に示す。なお、凝集体重量の有効桁数は0.1[mg/m]である。
図14より、シート厚h=0.0[mm](弾性体シート81を使用しない場合)からシート厚h=0.2[mm]までは、凝集現像剤の生成量は最小限に抑えられている。一方、シート厚h=0.3mmの場合は凝集体生成量が約4倍にまで増加することが分かる。
上述の条件において、シート厚h=0.2mmならば確実に凝集体生成を最小限に抑えられることがわかった。このシート厚の値より曲げ剛性ρに変換すると、
ρ≒E×I
=E×(bh/12)
=10×(8×0.2/12)
=0.05[MPa/mm]
つまり、ρ≦0.05[MPa/mm]の弾性体シートならば確実に凝集体生成を最小限に抑えられることがわかった。
[実験4]
構成Dについて、弾性体シート81の弾性部先端領域について、現像剤凝集を抑えるのに有効なケース壁面を基準点とする位置L2を見積もるために、ケース55内壁面を基準点とする位置L2を変化させ、凝集した現像剤の生成量を確認する実験を行った。
実験3に使用した弾性体シート81の条件は以下の通りである。尚、凝集体生成傾向を評価するため、敢えて凝集生成量が増えるよう実験3の結果を考慮してシート厚h=0.3[mm]としている。
シート枚数:一枚
圧縮弾性係数(ヤング率):E≒10[MPa]
シート幅:b=8.0[mm]
シート厚:h=0.3[mm]
この条件で現像装置5Yを30分空撹拌して、撹拌後の現像剤を開口150[μm]の篩に掛ける。ケース壁面を基準点とする位置Lの水準毎に、篩に残った凝集体重量をまとめたグラフを図15に示す。なお、凝集体重量の有効桁数は0.1[mg/m]である。
図15より、位置Lが基準点のケース壁面に近くなるほど凝集体生成を抑えられる。凝集生成しやすいh=0.3の結果であることを踏まえると、h<0.3[mm]の場合、L=2.0[mm]ならば凝集生成量を確実に2.0[mg/m]以下に抑えられるといえる。
更に、曲げ剛性ρが大きくなればなるほど凝集体生成を最小限に抑えられる位置Lが基準点のケース壁面に近くなることから、曲げ剛性ρとケース壁面を基準点とする位置Lは反比例の関係をもつといえる。上述の実験結果ρ=0.05[MPa・mm]、L=2.0[mm]の関係から換算すると、L×ρ=0.10ならば確実に凝集体生成を最小限に抑えられるといえる。但し、ρ≒0の場合は現像容器に対してLが大きくなるので、Lの最大値は10.0[mm]とする。
また、組付け公差を考慮すると、弾性体シート81の先端部分はケース55内壁面にL=0.5[mm]まで近づくことができる。
実験3及び実験4より、弾性体シート81のケース55内壁面に接触する先端部分が、
0.0[MPa・mm]<ρ2<0.05[MPa・mm]、
かつ、
×ρ<0.10[MPa・mm]、
かつ、
0.5[mm]<L<10.0[mm]
の関係を満たせば確実に凝集体生成を最小限に抑えることができる。
実験1乃至4より、条件1解決する数値条件は、
0.18[MPa・mm]<ρ
かつ、
−1.0[mm]<L<−0.5[mm]である。
そして、条件2を満たす数値条件は、
0.0[MPa・mm]<ρ<0.10[MPa・mm]、
かつ、
×ρ<0.15[MPa・mm]、
かつ、
0.2[mm]<L<10.0[mm]
である。
余裕度を見積もって、条件1を満たす数値条件として、
0.18[MPa・mm]<ρ
かつ
−1.0[mm]<L<−0.5[mm]
とする。
条件2を満たす数値条件として、
0.0[MPa・mm]<ρ<0.10[MPa・mm
かつ、
×ρ<0.15[MPa・mm]、
かつ、
0.2[mm]<L<10.0[mm]
とする。
次に、実験1乃至4で求めた数値条件満たす具体的な実施例について説明する。弾性体シートを加工する手間を省いて達成条件を両立するために、複数枚構成とした弾性体シートの具体的な実施例を以下に示す。
形状は、先に述べた図6(b)と略同じ形状である。弾性体シートである第1シート72Yと第2シート73Yについて、圧縮弾性係数(ヤング率)E、シート幅bを統一し、シート厚hを調節することで、達成したい二条件を両立するものである。具体的な設計例としてを以下に述べる。
第1シート72Yのヤング率E=第2シート73Yのヤング率E=10.0[MPa]
第1シート72Yのシート幅b=第2シート73Yのシート幅b=8.0[mm]
第1シート72Yのシート厚h=0.3[mm]
第2シート73Yのシート厚h=0.2[mm]
ケース55Y内壁面を基準とした第1シート72Yの先端の位置L=−1.0[mm]
ケース55Y内壁面を基準とした第2シート73Yの先端の位置L=1.6[mm]
とする。
このとき
第1シート72Yについて、
ρ=10×{8×(0.3+0.2)/12}=0.83[MPa・mm
=−1.0[mm]
第2シート73Yについて、
ρ=10×(8×0.2/12)=0.05[MPa・mm
=1.6[mm]
となり、一種類の材質、一定のシート幅の加工条件で達成したい条件1及び条件2を両立させることができる。
次に、上述の具体例と同様に、形状は図6と略同じ形状で、第1シート72Yと、第2シート73Yとについて、シート幅及び、シート厚を統一し、圧縮弾性係数(ヤング率)Eを異ならせることで、達成したい二条件を両立させる。
具体的な設計例としては、
第1シート72Yのヤング率E=30[MPa]
第2シート73Yのヤング率E=10[MPa]
第1シート72Yのシート幅b=第2シート73Yのシート幅b=8.0[mm]
第1シート72Yのシート厚h=第2シート73Yのシート厚h=0.2[mm]
ケース55Y内壁面を基準とした第1シート72Yの先端の位置L=−1.0[mm]
ケース55Y内壁面を基準とした第2シート73Yの先端の位置L=1.6[mm]
とする。
このとき
第1シート72Yについて、
ρ={(30+10)/2}×{8×{0.2+0.2}/12}=0.85[MPa・mm
=−1.0[mm]
第2シート73Yについて、
ρ=10×{8×0.2/12}=0.05[MPa・mm
=1.6[mm]
となり、一種類の材質、一定のシート厚の加工条件で達成したい条件1および条件2を両立させることができる。
次に、形状が先に述べた図8と略同じ形状で、弾性シートの圧縮弾性係数(ヤング率)E、シート幅b、シート厚hを統一し、第2シート72Yの枚数を調節することで、達成したい二条件を両立するものについてのべる。具体的な設計例を以下に述べる。
第1シート72Yのヤング率E=第2シート73Yのヤング率E=10.0[MPa]
第1シート72Yのシート幅b=第2シート73Yのシート幅b=8.0[mm]
第1シート72Yのシート厚h=第2シート73Yのシート厚h=0.2[mm]
第1シート72Yの枚数:3枚
ケース55Y内壁面を基準とした第1シート72Yの先端の位置L=−1.0[mm]
ケース55Y内壁面を基準とした第2シート73Yの先端の位置L=1.6[mm]
とする。
このとき、
第1シート72Yについて、
ρ=10×{8×(0.2+0.2+0.2+0.2)/12}=3.41[MPa・mm
=−1.0[mm]
第2シート73Yについて、
ρ=10×(8×0.2/12)=0.05[MPa・mm
=1.6[mm]
となり、一種類の材質、一定のシート幅の加工条件で達成したい条件1及び条件2を両立させることができる。
次に、弾性体シートを貼り付ける手間を省いて達成条件を両立するために、単数枚から成る弾性体シート単数枚構成とし、ヤング率を調節するものについて検討する。その形状は先に述べた、図10と略同じである。弾性板74Yについて、弾性部根元領域と弾性部先端領域とで、シート幅、シート厚を統一し、ヤング率を調節したものである。具体的な設計例を以下に述べる。
弾性板74Yの弾性部根元領域74−1Yのヤング率E=40[MPa]
弾性板74Yの弾性部先端領域74−2Yのヤング率E=10[MPa]
弾性板74Yの弾性部根元領域74−1Yのシート幅b=弾性板74Yの弾性部先端領域74−1Yのシート幅b=8.0[mm]
弾性板74Yの弾性部根元領域74−1Yのシート厚h=弾性板74Yの弾性部先端領域74−2Yのシート厚h=0.2[mm]
ケース55Y内壁面を基準とした弾性板74Yの弾性部根元領域74−1Yの先端の位置L=−1.0[mm]
ケース55Y内壁面を基準とした弾性板74Yの弾性部根元領域74−2Yの先端の位置L=1.6[mm]
とする。
このとき、
弾性板74Yの弾性部根元領域74−1Yについて、
ρ=40×(8×0.2/12)=0.20[MPa・mm
=−1.0[mm]
弾性板74Yの弾性部先端領域74−2Yについて、
ρ=10×(8×0.2/12)=0.05[MPa・mm
=1.6[mm]
となり、一種類の材質、一定のシート厚の加工条件で達成したい条件1および条件2を両立させることができる。
次に、弾性体シートを貼り付ける手間を省いて達成条件を両立するために、単数枚から成る弾性体シート単数枚構成とし、シート厚を調節するものについて検討する。その形状は先に述べた、図9(b)と略同じである。弾性板74について、弾性部根元領域と弾性部先端領域とで、シート幅、ヤング率を統一し、シート厚を調節したものである。具体的な設計例を以下に述べる。
弾性板74Yの弾性部根元領域Bのヤング率E=弾性板74Yの弾性部先端領域Cのヤング率E=10[MPa]
弾性板74Yの弾性部根元領域Bのシート幅b=弾性板74Yの弾性部先端領域Cのシート幅b=8.0[mm]
弾性板74Yの弾性部根元領域Bのシート厚h=0.3[mm]
弾性板74Yの弾性部先端領域Cのシート厚h=0.2[mm]
ケース55Y内壁面を基準とした弾性板74Yの弾性部根元領域Bの先端の位置L=−1.0[mm]
ケース55Y内壁面を基準とした弾性板74Yの弾性部根元領域Cの先端の位置L=1.6[mm]
とする。
このとき、
弾性板74Yの弾性部根元領域Bについて、
ρ=10×(8×0.3/12)=0.18[MPa・mm
=−1.0[mm]
弾性板74Yの弾性部先端領域Cについて、
ρ=10×(8×0.2/12)=0.05[MPa・mm
=1.6[mm]
となり、一種類の材質、一定のシート厚の加工条件で達成したい条件1および条件2を両立させることができる。
次に、弾性体シートを貼り付ける手間を省いて達成条件を両立するために、単数枚から成る弾性体シート単数枚構成とし、シート幅を調節するものについて検討する。その形状は先に述べた、図11と略同じである。弾性板74Yについて、弾性部根元領域と弾性部先端領域とで、ヤング率、シート厚を統一し、シート幅を調節したものである。具体的な設計例を以下に述べる。
弾性板74Yの弾性部根元領域Bのヤング率E=弾性板74Yの弾性部先端領域Cのヤング率E=10[MPa]
弾性板74Yの弾性部根元領域Bのシート幅b=8.0[mm]
弾性板74Yの弾性部先端領域Cのシート幅b=4.0[mm]
弾性板74Yの弾性部根元領域Bのシート厚h=弾性板74Yの弾性部先端領域Cのシート厚h=0.3mm]
ケース55Y内壁面を基準とした弾性板74Yの弾性部根元領域Bの先端の位置L=−1.0[mm]
ケース55Y内壁面を基準とした弾性板74Yの弾性部根元領域Cの先端の位置L=1.6[mm]
とする。
このとき、
弾性板74Yの弾性部根元領域Bについて、
ρ=10×(8×0.3/12)=0.18[MPa・mm
=−1.0[mm]
弾性板74Yの弾性部先端領域Cについて、
ρ=10×(4×0.3/12)=0.09[MPa・mm
=1.6[mm]
となり、一種類の材質、一定のシート厚の加工条件で達成したい条件1および条件2を両立させることができる。
実施形態1に係るプリンタの概略構成図。 同プリンタのY用のプロセスカートリッジと、その周囲とを示す拡大構成図。 同プリンタのY用の現像装置の図2中矢印α方向から見た斜視図。 同プリンタのY用の現像装置のトナー濃度センサ周辺の斜視図。 (a)は攪拌板の寸法説明図、(b)は、トナー濃度センサ周辺の断面図。 実施形態1に係る検知面クリーニング部材の説明図、(a)検知面クリーニング部材のみ、(b)は検知面クリーニング部材を搬送スクリュに設置した状態の説明図。 過度の現像剤が滞留した状態の説明図。(a)は弾性部根元領域で2つのシートを貼り付けた弾性体を用いたもので、(b)は弾性部根元領域で2つのシートを貼り付けていない弾性体を用いたもの。 変形例1に係る検知面クリーニング部材の説明図。 実施形態2に係る検知面クリーニング部材の説明図、(a)検知面クリーニング部材のみ、(b)は検知面クリーニング部材を搬送スクリュに設置した状態の説明図。 変形例2に係る検知面クリーニング部材の説明図。 変形例3に係る検知面クリーニング部材の説明図。 実験1乃至4に用いた現像装置のトナー濃度センサ周辺の説明図。 実験1乃至4に用いた弾性部材の説明図。 実験3の結果を示すグラフ。 実験4の結果を示すグラフ。 攪拌板に曲げ剛性が一様な弾性部材を固定した検知面クリーニング部材の説明図。
符号の説明
1 感光体
2 ドラムクリーニング装置
4 帯電装置
5 現像装置
6 プロセスカートリッジ
7 露光装置
8 中間転写ベルト
9 1次転写バイアスローラ
10 クリーニング装置
12 2次転写バックアップローラ
13 クリーニングバックアップローラ
14 テンションローラ
15 中間転写ユニット
19 2次転写ローラ
20 定着装置
26 紙収容カセット
27 給紙ローラ
28 レジストローラ対
29 排紙ローラ対
30 スタック部
31 ボトル収容器
32 トナーボトル
51Y 現像ローラ
52Y 現像ドクタ
53Y 第1現像剤収容部
54Y 第2現像剤収容部
55Y ケース
56Y トナー濃度検知センサ
58Y トナー補給部
59Y 仕切壁
61Y 第1搬送スクリュ
62Y 第2搬送スクリュ
70Y 検知面クリーニング部材
71Y 攪拌板
72Y 第1シート
73Y 第2シート
74Y 弾性板
80Y 検知面
100 プリンタ

Claims (18)

  1. トナーとキャリアとを含む現像剤を担持し、現像に用いる現像剤担持体と、
    該現像剤担持体に供給する現像剤を収容する現像剤収容部と、
    軸部を中心に回転することにより該現像剤収容部内の該現像剤を攪拌する攪拌部材と、
    該攪拌部材の軸部と平行な該現像剤収容部の内壁面の一部が検知面となり、該現像剤中のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、
    該攪拌部材に固定され、該攪拌部材が回転することにより該検知面に接触し、該検知面上の該現像剤を除去し、攪拌する検知面クリーニング部材とを有し、
    該検知面クリーニング部材が、該攪拌部材に固定され、該内壁面に接触することなく回転し、該現像剤を攪拌する動作では変形し難い剛性を有する基体部材と、
    該基体部材に固定され、且つ、該検知面に接触し、弾性変形しながら該検知面上の該現像剤を攪拌するシート状の弾性部材とから構成される現像装置において、
    該弾性部材の該基体部材の端部よりも先端側は変形可能な弾性部であり、
    該弾性部は該基体部材側の弾性部根元領域と該検知面に接触する弾性部先端領域とでは曲げ剛性が異なり、
    該弾性部根元領域の曲げ剛性をρ、該弾性部先端領域の曲げ剛性をρとしたときに、
    ρ<ρ
    の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
    なお、曲げ剛性ρ及びρはρとして、以下の式より求めることができる。
    ρ=E×I=E×(bh/12)
    ρ:曲げ剛性[MPa・mm
    E:圧縮弾性係数(ヤング率)[MPa]
    I:断面二次モーメント[mm
    b:部材幅(攪拌部材回転軸方向の部材の長さ)[mm]
    h:部材厚(軸方向断面から見た部材の厚さ)[mm]
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記弾性部根元領域の曲げ剛性ρに係る圧縮弾性係数(ヤング率)Eと、上記弾性部先端領域の曲げ剛性ρに係る圧縮弾性係数(ヤング率)Eとしたときに、
    <E
    の関係を満たすことにより、
    ρ<ρ
    の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1の現像装置において、
    上記弾性部根元領域の曲げ剛性ρに係る弾性部厚hと、上記弾性部先端領域の曲げ剛性ρに係る弾性部厚hとしたときに、
    <h
    の関係を満たすことにより、
    ρ<ρ
    の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1の現像装置において、
    少なくとも1枚は長さの異なる複数枚の上記弾性部材を上記基体部材に貼り付けることで、
    ρ<ρ
    の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  5. 請求項4の現像装置において、
    上記弾性部根元領域までの長さを有する第1弾性部材と上記弾性部先端領域までの長さ有する第2弾性部材とを有し、
    該第1弾性部材の厚みをh、該第2弾性部材の厚みをhとし、
    >h
    であることを特徴とする現像装置。
  6. 請求項4の現像装置において、
    上記弾性部根元領域までの長さを有する第1弾性部材と上記弾性部先端領域までの長さ有する第2弾性部材とを有し、
    該第1弾性部材の圧縮弾性係数(ヤング率)をE、該第2弾性部材の圧縮弾性係数(ヤング率)をEとし、
    >E
    であることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項4の現像装置において、
    上記弾性部根元領域までの長さを有する第1弾性部材と上記弾性部先端領域までの長さ有する第2弾性部材とを有し、
    該第1弾性部材の幅をb、該第2弾性部材の幅とし、
    >b
    であることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項4の現像装置において、
    上記弾性部根元領域までの長さを有する第1弾性部材と上記弾性部先端領域までの長さ有する第2弾性部材とを有し、
    該第1弾性部材の枚数と該第2弾性部材の枚数とが異なることを特徴とする現像装置。
  9. 請求項4、5、6、7または8の現像装置において、
    上記第1弾性部材の先端は上記第2弾性部材に対して固定されていないことを特徴とする現像装置。
  10. 請求項1の現像装置において、
    上記弾性部は一枚の弾性部材からなることを特徴とする現像装置。
  11. 請求項10の現像装置において、
    上記弾性部材の上記弾性部根元領域の圧縮弾性係数(ヤング率)をE、該シート部材の上記弾性部先端領域の圧縮弾性係数(ヤング率)をEとするとき、
    >E
    であることを特徴とする現像装置。
  12. 請求項10の現像装置において、
    上記弾性部材の上記弾性部根元領域の厚さをh、該シート部材の上記弾性部先端領域の厚さをhとするとき、
    >h
    であることを特徴とする現像装置。
  13. 請求項10の現像装置において、
    上記弾性部材の上記弾性部根元領域の幅をb、該シート部材の上記弾性部先端領域の幅をbとするとき、
    >b
    であることを特徴とする現像装置。
  14. 請求項1乃至13の現像装置において、
    上記トナー濃度検知手段が上記現像剤収容部の外壁面にトナー濃度センサを固定し、現像剤と接触せずに現像剤中のトナー濃度を検知する非接触型トナー濃度検知装置であることを特徴とする現像装置。
  15. 請求項1乃至14の現像装置において、
    上記基体部材は上記攪拌部材の軸部に固定され、
    該軸部から上記検知面までの距離が6.4[mm]であり、
    該基体部材の長さが4.0[mm]であり、
    該基体部材が該検知面に対向した状態での上記弾性部根元領域の最も先端側から該検知面までの距離をL[mm]としたとき、
    0.2[mm]<L<2.0[mm]
    の関係を満たし、かつ、
    該弾性部根元領域の曲げ剛性ρ[MPa・mm]が、
    0.15[MPa・mm]<ρ
    の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  16. 請求項15の現像装置において、
    上記弾性部材が曲がっていない状態での上記検知面クリーニング部材の上記基体部材の根元から該弾性部材の先端までの長さをクリーニング部材全長Lとし、
    該クリーニング部材全長Lから上記軸部から上記検知面までの距離6.4[mm]を引いた距離をクリーニング部材接触部長L(L=L−6.4)[mm]としたとき、
    0.2[mm]<L<10.0[mm]
    の関係を満たし、且つ、
    上記弾性部材先端領域の曲げ剛性ρ[MPa・mm]が、
    0[MPa・mm]<ρ<0.10[MPa・mm
    の関係を満たし、さらに、
    ×ρ<0.15
    の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  17. 少なくとも、像担持体と該像担持体上の潜像を現像する現像手段とが一体的に支持され、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジにおいて、
    該現像手段として、請求項1乃至16に記載の現像装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  18. 像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、
    該像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、
    該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、
    該現像手段として、請求項1乃至16に記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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