JP2006151997A - ビンドリンとのカップリング反応によりビンブラスチン類を合成する中間体製造用化合物 - Google Patents

ビンドリンとのカップリング反応によりビンブラスチン類を合成する中間体製造用化合物 Download PDF

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Abstract

【目的】 (+)−ビンブラスチン類を合成する一方のインドール誘導体の合成に有用な出発原料化合物の提供
【構成】 チオアニリド類のラジカル環化反応を利用して前記インドール誘導体の合成に有用な11員環合成を可能とする中間体の合成に有用な一般式Bの出発原料化合物
【化1】

Description

本発明は、ビンブラスチンの全合成に有用な、一方のインドール環誘導体を構成するカルボメトキシベルバナミン部位を形成するのに有用な中間体に関する。
キョウチクトウ科の植物(Catharanthus roseus)から抽出されるアルカロイドである天然物ビンブラスチン(1)は、強い制癌効果があることが見出され、現在、悪性リンパ腫、絨毛性腫瘍の治療薬として使用されている(非特許文献1)。また、新規医薬品の創製を目的として、ビンブラスチンをリード化合物とした多くの誘導体が探索、合成されている(非特許文献2)。しかしながら、これらの誘導体のほとんどは、天然から得られるビンブラスチンまたはその類縁体からの半合成に頼っているのが現状である。天然物の化学変換には限界があり、幅広い系統的な構造活性相関を調べることはできない。より効率的かつ系統的に誘導体を合成するためには、原料のビンブラスチンを天然に頼ることなく容易に入手できるようにする必要があり、そのためには、効率的なビンブラスチンの全合成を確立することが必要不可欠である。ビンブラスチン(X)は、ビンドリンとカルボメトキシベルバナミン(Y)の2つのインドール部分が結合したビスインドール化合物と見ることができる。
Figure 2006151997
そこで、それぞれのインドール誘導体の完全合成法を確立することが重要であるが、前記一方の化合物であるビンドリン部位を構成する化合物の合成においても前記ビンブラスチンを効率的に合成できる程度に充分に供給できるようにはなっていなかった。このような状況の中で、本発明者らは、(−)−ビンドリンの効率的な合成方法をすでに提案している(特許文献1(特願2000−335349、平成12年11月7日))。また、別の問題点として、もう一方のインドール誘導体(上部ユニットと言う。)を導くものとして化合物(Y)を用い、これにビンドリンを導入しても立体選択性が逆の反応が進行してしまうというということがある(非特許文献3)。
Figure 2006151997
したがって、立体選択性が望む状態でビンドリンを導入できる上部ユニットを構成するインドール誘導体を設計し、その誘導体を全合成する手法を確立することができなければ、ビンブラスチン誘導体類を効率的に合成するという前記所望の課題を解決することはできない。
前記上部ユニットを構成するインドール誘導体の設計に関して、Schillらはピペリジン環を開いた11員環を持つ化合物(Z)を用いると、ビンドリンが所望の立体選択性で導入できることを報告している(非特許文献4)。
Figure 2006151997
しかしながら、前記11員環の化合物の合成に至るまでの工程は煩雑であり、化合物(Z)を用いたビンブラスチンの合成は収率の面から効率的な合成法とは程遠いといわざるを得ない。
Noble, R. L.; Beer, C. T.; Cutts, J. H. Ann. N. Y. Acad. Sci. 1958, 76, 882. Blasko, G.; Cordell, G. A.; Kuehne, M. E.; Marko, I.; Borman, L. S.; Pearce, H. L.; McCormack, J. J.; Neuss, N.; Neuss, M. N. The Alkaloids; Brossi, A.; Suffness, M., Ed.; Academic Press: New York, 1990; Vol 37. Kutney, J. P.; Beck, J.; Bylsma, F.; Cook, J.; Cretney, W. J.; Fuji, K.; Imhof, R.; Treasurywala, A. M. Helv. Chim. Acta 1975, 58, 1690. Schill, G.; Priester, C. U.; Windhovel, U. F.; Fritz, H. Helv. Chim. Acta 1986, 69, 438. Tokuyama, H.; Yamashita, T.; Reding, M. T.; Kaburagi, Y.; Fukuyama, T. J. Am. Chem. Soc. 1999, 121, 3791. Fujiwara, A.; Kan, T.; Fukuyama, T. Synlett 2000, 1667. Martinelli, M. J.; Nayyar, N. K.; Moher, E. D.; Dhokte, U. P.; Pawlak, J. M.; Vaidyanathan, R. Org. Lett. 1999, 1, 447. Yoshida, Y.; Shimonishi, K.; Sakakura, Y.; Okada, S.; Aso, N.; Tanabe, Y. Synthesis 1999, 1633. a)Kuehne,M.E.; Matson,P.A.; Bornmann,W.G.J.Org.Chem.1991,56,513. b)Magnus,P.; Mendoza,j.S.; Stamford,A.; Ladlow,M.;Willis,P.J.Am.Chem.Soc.1992,114,10232. Men,J.L.;Taylor,W.I.Experientia 1965、21、508. 特願2000−335349(平成12年11月7日)(特許第3446176号)
本発明の課題は、前記一般式Aの効率的なビンブラスチン類の合成用の中間体を製造する工程において重要な出発原料化合物となる一般式Bの化合物を提供することである。この課題は前記一般式Aの化合物の課題を解決すること、すなわち、前記Schillらの知見に基にして、(1)上部ユニットの効率的で、かつ高立体選択的な合成方法を確立すること、その際、(2)種々のビンブラスチン類縁体を合成できる高い汎用性を持ち、かつ、(3)ビンドリン導入における立体化学の制御が改善された上部ユニット誘導体を合成できる方法を提供することである。前記課題を解決するために、本発明者らは、本発明者らが開発したチオアニリドのラジカル環化反応を用いるインドール合成法(非特許文献5)および2−ニトロベンゼンスルホンアミドの分子内アルキル化を用いた中大員環合成法(非特許文献6)を組み合わせることを検討した。その検討の中で、前記反応を組み合わせて用いると前記上部ユニットを形成する化合物を比較的穏和な条件で合成可能であることが分かった。従って、これら反応を組み合わせて用いるとそれぞれの反応成分に種々の官能基共存させることが可能であるから、これにより前記(1)および(2)の基本的な課題を解決すること、の説明の中で理解できるであろう。
本発明は、前記一般式Bで表される効率的なビンブラスチン類の合成に有用な前記一般式Aの中間体を製造するのに重要な出発原料となる化合物である。
本発明の一般式Bの化合物は、化合物1との反応で一般式Cのチオアニリドの合成を得て、一般式Dの化合物の合成、チオアニリド類のラジカル環化反応を利用して前記一般式Aの化合物を合成するのに用いられる出発原料である。好ましくは、前記一般式Dの中員環形成反応を利用して一般式Aを合成することを特徴とする前記一般式Aの化合物を合成する方法に有用な化合物である。すなわち、本発明者らが開発した、チオアニリドのラジカル環化反応を用いるインドール合成法および置換または非置換アリールスルホンアミド、例えば2−ニトロベンゼンスルホンアミドの分子内アルキル化を用いた中大員環合成法を基本とした2つの反応の組み合わせを含むことを特徴とする前記一般式Aの化合物を合成する方法に有用な化合物である。
前記一般式Aのインドール誘導体は、一般式Aのインドール誘導体をt−ブチルハイポクロライトによるインドールの3位の塩素化、得られた塩素化物をビンドリン類の存在下でトリフルオロ酢酸で処理してビンドリン類を立体選択的にカップリングして一般式Eの化合物を得、続いてトリフルオロアセチル基および置換または非置換アリールスルホニル基、例えば2−ニトロベンゼンスルホニル基を除去し、更にピペリジン環を構築して前記一般式Fで表される(+)−ビンブラスチン類を合成する方法に有用な化合物である。
発明の効果として、チオアニリドのラジカル環化反応を用いるインドール合成法および置換または非置換アリールスルホンアミド、例えば2−ニトロベンゼンスルホンアミドの分子内アルキル化を用いた中大員環合成法を基本とした2つの反応の組み合わせを含むことを特徴とする前記一般式Aの化合物を合成する方法に有用な出発化合物を提供したことを挙げることができる。
本発明をより詳細に説明する。
A.本発明の特徴を、一般式Bを含む出発原料、中間体およびビンブラスチンの製造法を順次記載することにより説明する。
1、一般式Cのチオアニリドは、出発原料化合物である一般式Bの2つの水酸基を保護した化合物とシリルエーテルと化合物1のイソチオシアナートとを反応させて合成される。合成工程は以下のとおりである。Rの好ましい基としてエチル基を、Rの好ましい基としてメチル基を、R10の好ましい基としてt−ブチル基と2つのフェニル基の組み合わせを、R11の好ましいものとしてエチル基を、R12の好ましい基としてメチル基を、またR13の好ましいものとしてテトラヒドロピラニル基を、それぞれ挙げることができる。
Figure 2006151997
2、一般式Cのチオアニリド化合物を、(Bu)SnHおよびEtBを存在させたTHF中で、室温においてラジカル環化反応させインドール化合物2が得られる。工程は以下のとおりである。ここでTHFに代えてトルエン、ベンゼン、アセトニトリルまたはジオキサンを用いることもできる。またEtBをTHF中、室温で用いる代わりに、AIBNをトルエンまたはベンゼン中、80℃にて用いることもできる。また(Bu)SnHおよびEtBをTHF中、室温で用いる代わりに、次亜リン酸、トリエチルアミンおよびAIBNをn−プロパノール中、90℃で用いることもできる。
Figure 2006151997
3、次いで、化合物2を、BocO、EtNおよび4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)が存在するCHCl中、室温で反応させ、続いて酢酸水溶液中で、80℃で処理し、保護基(Boc)の導入、脱保護により化合物3を得る。この工程は以下のとおりである。ここでCHClに代えてアセトニトリルを用いることもできる。また酢酸水溶液の濃度は任意に選べるが、特に95%が好ましい。また酢酸水溶液を80℃で用いる代わりに、低級アルコール溶媒中、カンファースルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のプロトン酸を用いることもできる。
Figure 2006151997
4、前記一般式Aの11員環を形成する工程を、Nsアミドのアルキル化反応を利用する中大員環の形成反応を利用できるように、化合物3の1,2−ジオールの1級水酸基を、トシルクロライド(TsCl)、BuSnO、EtNが存在するCHCl溶液中で室温において選択的にトシル化し(非特許文献7))、次いで、MHCO(MはNaまたはK)が存在するDMF中で80℃に加熱しエポキシド化合物4を得る。この工程は以下のとおりである。ここでTsClに代えて、置換または非置換のアリールスルホン酸塩化物を用いることもできる。
Figure 2006151997
5、次いで、化合物4をRSONH、例えばNsNH、アゾジカルボン酸誘導体、例えばジエチルアゾジカルボン酸(DEAD)、PhPが存在するトルエン中で室温下において、残った1級水酸基に対して光延反応によりスルホンアミドを導入して環化前駆体である一般式Dの化合物を得る。この工程は以下のとおりである。スルホンアミドの導入した化合物中間体は、11員環形成のキー化合物である。
Figure 2006151997
6、一般式Dの化合物をMCO(MはNa,KまたはCs)が存在するDMFまたはアセトニトリル中において90℃に加熱し、位置選択的に中員環形成反応を進行させ、11員環化合物5を得た。この工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
7、化合物5を、トリフルオロ酢酸(TFA)が存在するCHCl中で室温で処理する工程、TsClおよびMeN(CHNMeが存在するCHCN−トルエン混用液中で室温で処理する工程(非特許文献8)およびトリフルオロ酢酸無水物(TFAA)およびピリジンのCHCl溶液中で室温において処理する工程により、脱保護および保護基の導入により目的化合物Aを得る。この工程は以下のとおりである。ここでTsClに代えて、置換または非置換のアリールスルホン酸塩化物を用いることもできる。またMeN(CHNMeに代えて、ピリジン、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン等の3級アミンを用いることもできる。またCHCN−トルエン混用液の比率は任意に選択でき、またこれに代えてCHClを用いることもできる。
Figure 2006151997
B.本発明の原料化合物である、一般式Bの化合物の合成例を説明する。一連の反応工程をまとめると以下のとおりである。
Figure 2006151997
I、先ず、合成原料である一般式Bに含まれる化合物の合成。
実施例1
公知の出発原料1からカルボン酸2を製造する工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
アルコール1(199.5g,2.316mol)のオルト酢酸トリエチル溶液(849mL)に、プロピオン酸(0.86mL,11.58mmol)を加え、135℃で撹拌した。生成したエタノールはフラスコに取り付けた滴下漏斗内に集めた。エタノールの生成が認められなくなったら、反応液を80℃以下まで冷却し、分液漏斗の内容物を反応液中に戻した。以上の操作を原料のアルコールが消失するまで続けた。原料のアルコールの消失を確認した後、反応液を室温にて水(100mL)を加えた。室温で2時間半撹拌した後、氷冷下水酸化カリウム(390g,6.95mol)水溶液を加え同温で1時間、更に室温で終夜撹拌した。反応液を濃塩酸で中和し、有機層を分離後、ジクロロメタンで抽出し、有機層を合致し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。反応液を常圧で濃縮した後、残留物を減圧下蒸留することにより、カルボン酸2(沸点93−96℃,247.5g,83.38%)を無色液体として得た。
カルボン酸2の特性;
IR(film):3083,2968,1712,1649,1438,1415,1296,892cm−1HNMR(CDCl,400MHz)11.63(brs,1H),4.78(d,J=0.4Hz,1H),4.73(d,J=0.4Hz,1H),2.52(t,J=7.7Hz,2H),2.36(t,J=7.7Hz,2H),2.05(q,J=7.2Hz,2H),1.04(t,J=7.2Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)180.2,149.4,108.3,32.6,30.7,29.0,12.3;分析;計算値(Anal.Calcdfor)C12O:C,65.60,H,9.44;分析結果(Found)C,65.50,H,9.37.
カルボン酸2からイミド3を製造する工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
カルボン酸2(28.20g,220.0mmol)、トリエチルアミン(30.66ml,220.0mmol)のジエチルエーテル溶液(1L)に氷冷下ピバリン酸塩化物(26.93mL,220.0mmol)を滴下した。同温で40分撹拌した後、−78℃に冷却した(混合酸無水物ジエチルエーテル溶液)。一方、オキサゾリジノン(35.44g,200mmol)のテトラヒドロフラン溶液(500mL)に−78℃でn−ブチルリチウム(2.46Mのn−ヘキサン溶液、81.3mL,200mmol)を滴下した。この溶液を混合酸無水物ジエチルエーテル溶液にカニュラーを用いて滴下した。滴下終了後−78℃で50分撹拌し、更に0℃で30分撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え有機層を分離し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合致し飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2−12%酢酸エチル/n-ヘキサン)で精製することにより、イミド3(51.0g,88.7%)を無色油状物として得た。
イミド3の物性:
〔α〕26 −52.0(c1.15,CHCl);IR(film)3029,2966,2921,1783,1701,1648,1454,1388,1353,1212,1110,892,762,743,703cm−1HNMR(CDCl,400MHz)7.33(t,J=7.0Hz,2H),7.27(t,J=7.0Hz,1H),7.20(d,J=7.0Hz,2H),4.79(d,J=1.1Hz,1H),4.77(d,J=1.1Hz,1H),4.67(ddt,J=9.8,8.3,3.2Hz,1H),4.19(dd,J=9.0,8.3Hz,1H),4.15(dd,J=9.0,3.2Hz,1H),3.29(dd,J=13.5,3.2Hz,1H),3.14(ddd,J=17.0,8.8,6.8Hz,1H),3.06(ddd,J=7.0,8.4,7.2Hz,1H),2.76(dd,J=13.5,9.8Hz,1H),2.42(m,2H),2.09(q,J=7.3Hz,2H),1.06(t,J=7.3Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)172.9,153.4,149.6,135.3,129.4,128.9,127.3,108.4,66.2,55.2,37.9,34.0,30.4,29.0,12.3.
イミド3から付加体4を製造する工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
チタンテトライソプロポキシド(14.4mL,48.5mmol)のジクロロメタン溶液(265mL)に、四塩化チタン(16.0mL,145.5mmol)を滴下した。この溶液を、イミド3(50.7g,176mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(45.8mL,265mmol)のジクロロメタン溶液(176mL)に氷冷下滴下した。同温で40分間撹拌した後、反応液にアクリロニトリル(34.8mL,529mmol)を滴下し、同温で更に9時間半撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、有機層を分離後、酢酸エチルで抽出した。有機層合致し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5−12%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、付加体4(42.3g,70.4%)を無色油状物として得た。
付加体4の物性;
〔α〕26 −36.4(c0.978,CHCl);IR(film)3029,2967,2935,2247,1779,1695,1646,1453,1389,1351,1291,1211,1113,1014,902,762,742,703cm−1HNMR(CDCl,400MHz)7.35(t,J=7.0Hz,2H),7.29(t,J=7.0Hz,1H),7.22(d,J=7.0Hz,2H),4.83(d,J=1.4Hz,1H),4.75(d,J=1.4Hz,1H),4.65(m,H),4.19(m,2H),4.09(ddt,J=12.0,7.3,4.4Hz,H),3.34(dd,J=13.4,3.4Hz,1H),2.78(dd,J=13.4,10.0Hz,1H),2.49(dd,J=14.0,7.0Hz,1H),2.38(m,2H),2.15(dd,J=14.0,7.6Hz,1H),2.08(m,1H),2.04(q,J=7.3Hz,2H),1.90(m,1H),1.03(t,J=7.3Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)174.7,153.1,147.6,135.2,129.4,129.0,127.4,119.1,110.9,66.4,55.6,40.5,39.0,38.1,28.3,27.1,15.1,12.2;
付加物4からアルコール5の製造方法は以下のとおりである。
Figure 2006151997
水素化ホウ素ナトリウム(22.6g,597.4mmol)を水(150mL)に溶解し、付加体4(50.84g,149.3mmol)のテトラヒドロフラン溶液(300mL)に氷冷下、滴下した。室温に昇温し、そのまま終夜撹拌した。氷冷下反応液に塩酸を加え、pHを約5に調整した後、酢酸エチルで3回抽出した。合致した有機層を、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、続いて飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25−35%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、アルコール5(22.9g,91.7%)を無色油状物として得た。
〔α〕27 −1.56(c0.960,CHCl);IR(film)3449,3078,2965,2931,2249,1644,1450,1328,1037,984,895cm−1HNMR(CDCl,400MHz)4.84(d,J=1.5Hz,1H),4.77(d,J=1.5Hz,1H),3.64(dd,J=10.9,4.4Hz,1H),3.55(dd,J=10.9,5.4Hz,1H),2.46(t,J=7.3Hz,2H),2.13(dd,J=14.0,7.7Hz,1H),2.03(q,J=7.4Hz,2H),2.02(dd,J=14.0,7.8Hz,1H),1.87(m,1H),1.74(m,2H),1.05(t,J=7.4Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)148.6,120.0,110.3,64.4,38.2,37.0,28.1,27.0,15.0,12.1;
アルコール5からシリルエーテル6を製造する方法は以下のとおりである。
Figure 2006151997
アルコール5(22.8g,136.3mmol)、イミダゾール(13.92g,204.5mmol)のジメチルホルムアミド溶液(136mL)に、室温下塩化t−ブチルジフェニルシラン(39.0mL)を滴下し、室温で1時間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで希釈後、水で洗浄した。水層をジエチルエーテルで抽出した後、合致した有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0−2%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、シリルエーテル6(50.6g,91.5%)を無色油状物として得た。
シリルエーテル6の物性;
〔α〕23 +6.49(c1.99,CHCl);IR(film)3071,2961,2931,2858,2246,1644,1589,1471,1428,1112,1083,894,823,741,703,614,505cm−1HNMR(CDCl3,400MHz)7.64(d,J=7.3Hz,4H),7.44(t,J=7.3Hz,2H),7.39(t,J=7.3Hz,4H),4.76(d,J=1.4Hz,1H),4.67(d,J=1.4Hz,1H),3.56(dd,J=9.4,3.4Hz,1H),3.53(dd,J=9.4,4.2Hz,1H),2.30(ddd,J=16.8,8.3,6.3Hz,1H),2.23(dd,J=16.8,7.3Hz,1H),2.15(dd,J=13.9,6.6Hz,1H),1.94(dd,J=13.9,7.6Hz,1H),1.93(q,J=7.3Hz,2H),1.79m,1H),1.74(m,2H),1.06(s,9H),0.99(t,J=7.3Hz,3H);13CNMR(CDCl3,100MHz)148.5,135.6,135.6,133.4,133.4,129.8,129.8,127.8,127.7,120.0,110.3,65.3,38.2,37.4,28.2,27.2,26.9,19.3,15.0,12.0;
シリルエーテル6からイソキサゾリン7を製造する方法は以下のとおりである。
Figure 2006151997
シリルエーテル6(32.8g,80.9mmol)のジクロロメタン溶液(90mL)に、−78℃で水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)(1.0Mのトルエン溶液、88.9mL,88.9mmol)を滴下し、20分撹拌した。反応液に酢酸(20mL)のジクロロメタン溶液を加えた後、室温まで昇温した。酢酸エチル−希塩酸で分液した後、水層を酢酸エチルで抽出した。合致した有機層を希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮した。残留物をエタノール(120mL)に溶解し、酢酸ナトリウム(13.27g,161.7mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(8.43g,121.3mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した後、合致した有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残留物をジクロロメタン(404mL)に溶解し、室温下次亜塩素酸ナトリウム水溶液(約5%,190mL)を滴下し、3時間半撹拌した。氷冷下、反応液に亜硫酸ナトリウムを加え、室温でしばらく撹拌した後、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出した後、合致した有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5−8%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、イソキサゾリン7(20.0g,58.7%)を黄色油状物として得た。
イソキサゾリン7の物性;
〔α〕25 +8.5(c2.06,CHCl);IR(film)3070,2931,2858,1471,1428,1388,1112,1063,846,823,741,704,614cm−1;1HNMR(CDCl,400MHz)7.63(d,J=7.4Hz,4H),7.44(t,J=7.4Hz,2H),7.38(t,J=7.4Hz,4H),4.27(d,J=8.0Hz,1H),3.77(d,J=8.0Hz,1H),3.52(dd,J=9.3,5.4Hz,1H),3.48(dd,J=9.3,5.5Hz,1H),2.67(ddd,J=13.9,4.9,2.2Hz,1H),2.15(td,J=13.9,5.4Hz,1H),2.08(dt,J=13.0,2.4Hz,1H),2.02(m,1H),1.88(m,1H),1.67(dq,J=14.1,7.5Hz,1H),1.49(dq,J=14.1,7.5Hz,1H),1.20(t,J=13.0Hz,1H),1.18(qd,J=13.9,4.9Hz,1H),1.05(s,9H),0.89(t,J=7.5Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)162.5,135.5,135.5,133.6,133.5,129.7,129.7,127.6,127.6,79.0,68.0,55.1,39.1,35.7,29.5,26.8,26.4,22.0,19.2,8.3;
イソキサゾリン7からヒドロキシケトン8を製造する方法は以下のとおりである。
Figure 2006151997
イソキサゾリン7(17.4g,41.3mmol)、亜鉛粉末(27.0g,413mmol)の酢酸懸濁液(165mL)を室温下4時間撹拌した。反応液をジクロロメタンで希釈した後、亜鉛粉末をセライトカラムを用いて除去した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、固体の炭酸水素ナトリウムを加えて中和した。有機層を分離した後、水層をジクロロメタンで抽出した。合致した有機層を水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10−15%酢酸エチル/n-ヘキサン)で精製することにより、ヒドロキシケトン8(11.6g,66.4%)を淡黄色油状物として得た。
ヒドロキシケトン8の物性;
〔α〕26 +54.4(c1.40,CHCl);IR(film)3489,3070,2931,2858,1699,1471,1427,1389,1191,1112,1056,997,823,741,703,614,506cm−1HNMR(CDCl3,400MHz)7.65(d,J=7.4Hz,4H),7.44(t,J=7.4Hz,2H),7.39(t,J=7.4Hz,4H),3.67(dd,J=11.5,7.3Hz,1H),3.55(dd,J=8.8,4.9Hz,1H),3.51(dd,J=8.8,5.2Hz,1H),3.33(dd,J=11.5,6.8Hz,1H),2.51(td,J=14.6,6.6Hz,0H),2.48(dd,J=7.3,6.8Hz,1H),2.28(ddd,J=14.6,4.6,2.4Hz,1H),2.12(m,2H),1.83(dq,J=15.4,7.6Hz,1H),1.75dq,J=15.0,3.9Hz,1H),1.52(dq,J=15.4,7.6Hz,1H),1.38t,J=15.0Hz,1H),1.32(qd,J=14.6,3.7Hz,1H),1.06(s,9H),0.84(t,J=7.6Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)218.5,135.6,135.6,133.7,133.6,129.7,129.7,127.7,127.768.1,65.9,52.6,38.3,34.8,34.4,29.5,26.9,25.4,19.3,7.7;
ヒドロキシケトン8からジオール9製造する方法は以下のとおりである。
Figure 2006151997
ヒドロキシケトン8(10.66g,25.10mmol)、m−クロロ過安息香酸(mCPBA)(17.32g,75.29mmol)の酢酸溶液(62.8mL)を室温下41時間撹拌した。氷冷下反応液にジメチルスルフィド(5.53mL,75.3mmol)を加え20分間撹拌した後、反応液を減圧下濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム、続いて飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をメタノール(77mL)に溶解し、炭酸カリウム(3.82g,27.6mmol)を加え、室温で45分間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで希釈し、有機層を分離した後、水層を酢酸エチルで抽出した。合致した有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20−40%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、ジオール9(9.49g,80.0%)を黄色油状物として得た。
ジオール9の物性;
〔α〕27 +10.0(c1.50,CHCl);IR(film)3441,3071,2932,2859,1738,1462,1428,1362,1172,1112,1071,823,741,704,614,504cm−1HNMR(CDCl,400MHz)7.67(m,4H),7.43(t,J=6.7Hz,2H),7.40(t,J=6.7Hz,4H),3.64(s,3H),3.57(dd,J=10.0,4.6Hz,1H),3.51(s,1H),3.46(brs,2H),3.42(dd,J=10.0,7.7Hz,0H),2.23(t,J=7.4Hz,2H),2.09(m,1H),1.82(m,1H),1.63−1.48(m,9H),1.06(s,9H),0.88(t,J=7.6Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)174.4,135.7,135.6,132.9,132.9,129.9,129.9,127.8,127.8,74.0,68.4,67.5,51.6,38.5,35.2,31.4,30.2,28.1,26.8,19.1,8.1;
ジオール9から目的のシリルエーテル10を製造する方法は以下のとおりである。
Figure 2006151997
ジオール9(5.532g,11.70mmol)、イミダゾール(2.39g,35.11mmol)のジメチルホルムアミド溶液(23.4mL)に、室温下塩化トリエチルシラン(TESCl)(2.35ml,14.0mmol)を加え、1時間撹拌した。原料の消失を確認した後、反応液に塩化トリメチルシラン(1.78ml,14.0mmol)を加え、更に40分間撹拌した。反応液をジエチルエーテル−水で分液した後、水層をジエチルエーテルで抽出した。合致した有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0−2%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、シリルエーテル10(7.13g,92.4%)を無色油状物として得た。
シリルエーテル10の物性;
〔α〕28 −3.48(c1.04,CHCl);IR(film)2955,2878,1742,1461,1430,1249,1168,1109,1011,839,741,704,612cm−1HNMR(CDCl,400MHz)7.66(d,J=6.7Hz,4H),7.41(t,J=6.7Hz,2H),7.36(t,J=6.7Hz,4H),3.65(s,3H),3.63(dd,J=10.0,4.4Hz,1H),3.47(dd,J=10.0,6.1Hz,1H),3.41(d,J=9.8Hz,1H),3.37(d,J=9.8Hz,1H),2.27(dd,J=9.0,7.3Hz,1H),1.81(m,3H),1.55(m,2H),1.41(dq,J=13.9,7.4Hz,1H),1.25(dd,J=14.4,4.9Hz,1H),1.05(s,9H),0.95(t,J=7.9Hz,9H),0.77(t,J=7.4Hz,3H),0.59(q,J=7.9Hz,6H),0.01(s,9H);13CNMR(CDCl,100MHz)174.6,135.7,133.9,129.5,127.6,79.2,68.0,67.0,51.4,36.9,35.5,31.7,31.6,29.9,27.8,26.9,8.3,6.9,4.4,2.6;
II、一般式Bの化合物に含まれる前記I、で合成された化合物を原料として、順次一般式C、DおよびAに含まれる化合物の合成を説明し、本発明の一般式Bの化合物の有用性を説明する。
参考例1
a,前記シリルエーテル10と化合物1において、R1〜R4の全てがHである化合物に相当するイソチオシアナート11から一般式Cに含まれるチオアニリド12の合成。合成工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
ジイソプロピルアミン(3.17mL,22.5mmol)のテトラヒドロフラン溶液(THF)(40.5ml)に、氷冷下n−ブチルリチウム(1.46Mのヘキサン溶液、13.5mL、19.7mmol)を滴下し、10分撹拌後−78℃に冷却した。反応液にシリルエーテル10(9.269g,14.06mmol)のテトラヒドロフラン溶液(40.5mL)を滴下し、同温で1時間撹拌した。反応液にイソチオシアナート11(3.872g,14.06mmol)のテトラヒドロフラン溶液(15mL)を滴下した。同温で50分間、0℃に昇温し15分間撹拌し、ジエチルエーテルで希釈後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。有機層を分離後、水層を酢酸エチルで抽出した。合致した有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5−10%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、チオアニリド12(9.95g,75.7%)を黄色油状物として得た。
チオアニリド12の物性;
HNMR(CDCl,400MHz)9.78(s,(1/4)1H),9.74(s,(1/4)1H),9.63(s,(1/4)1H),9.60(s,(1/4)1H),7.83(d,J=7.8Hz,1H),7.67(m、5H),7.38(m,8H),6.50(d,J=11.5Hz,1H)6.00(ddd,J=11.5,6.4,3.9Hz,1H),4.60(t,J=3.4Hz,1H),3.43(ddd,J=12.7,5.8,1.9Hz,1H),4.16(m,(1/2)1H),4.09(ddd,J=12.7,7.1,1.6Hz,1H),4.03(m,(1/2)1H),3.81(m,2H),3.74(s,3H),3.57(m,1H),3.49−3.40(m,3H),2.24(m,2H),1.93(m,(1/2)1H),1.82(m,1H+(1/2)1H),1.68(m,2H),1.53(m,4H),1.44−1.20(m,3H),1.07(s,(1/2)9H),1.05(s,(1/2)9H),0.94(t,J=7.9Hz,9H),0.79(t,J=7.3Hz,(1/2)3H),0.77(t,J=7.3Hz,(1/2)3H),0.59(q,J=7.9Hz,(1/2)6H),0.58(q,J=7.9Hz,(1/2)6H),0.01(s,(1/2)9H),0.00(s,(1/2)9H);
チオアニリド12をラジカル環化反応させ前記化合物2に含まれるインドール化合物13を得る工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
チオアニリド12(8.628g,9.233mmol)、水素化トリブチルスズ(4.97ml,18.47mmol)のテトラヒドロフラン溶液(369ml)に、室温下トリエチルボラン(1.0Mのヘキサン溶液,1.85ml,1.85mmol)を滴下し、1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合致した有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(2−8%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、インドール13(5.51g,66.1%)を黄色油状物として得た。
インドール13の物性;
HNMR(CDCl,400MHz)8.68(s,(1/4)1H),8.65(s,(1/4)1H),8.39(s,(1/2)1H),7.61(m,6H),7.37(m,6H),7.12(m1H)、7.06(m,1H),4.54(m,(1/2)1H),4.51(m,(1/2)1H),4.12(m,1H),3.96(m,1H),3.83(m,1H),3.66(s,(1/2)3H),3.63(s,(1/2)3H),3.50(m,3H),3.39(m,3H),3.31(m,1H),2.96(m,2H),2.85(m,1H),2.33(m,1H),2.23(m,1H),2.13(m,1H),1.79(m,2H),1.60−1.37(m,4H),1.27(m,2H),1.06(s,(1/2)9H),1.05(s,(1/2)9H),0.99−0.81(m,9H),0.74(t,J=7.2HzH(1/2)3H),0.67(t,J=7.2Hz,(1/4)3H),0.66(t,J=7.2Hz,(1/4)3H),0.56(m,6H),0.11(s,(1/4)9H),0.10(s,(1/4)9H),0.00(s,(1/4)9H),−0.01(s、(1/4)9H);
インドール13から保護基を入れた化合物14は以下の工程で得られる。
Figure 2006151997
インドール13(6.055g,6.709mmol)、トリエチルアミン(1.40mL,10.1mmol)のジクロロメタン溶液(16.8mL)にBoc2O(2.93g,13.4mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(82mg,0.67mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に水を加え有機層を分離後、水層を酢酸エチルで抽出した。合致した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(3−8%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、シリルエーテル化合物14(5.83g,86.7%)を黄色油状物として得た。
シリルエーテル化合物14の物性:
HNMR(CDCl,400MHz)7.95(m,1H),7.67(m,3H),7.53(t,J=8.3Hz,2H),7.37(m,6H),7.21(m,2H),4.57(m,1H),4.51(m,1H),4.23(m,(1/2)1H),4.12(m,(1/2)1H),3.92(m,(1/2)1H),3.85(m,(1/2)1H),3.82(m,1H),3.70(m,1H),3.60(s,(1/2)3H),3.59(s,(1/4)3H),3.58(s,(1/4)3H),3.57(m,2H),3.43(m,3H),3.19(m,2H),2.92(m,2H),2.82(m,2H),2.53(m,(1/2)1H),2.12(m,(1/2)1H),1.86(m,1H),1.64(s,(1/4)9H),1.60(s,(1/4)9H),1.57(s,(1/2)9H),1.72−1.40(m,4H),1.28(m,2H),1.27(brs,(1/2)9H),1.06(s,(1/2)9H),0.93(t,J=8.0Hz,(1/4)9H),0.89(t,J=8.0Hz,(1/4)9H),0.85(t,J=8.0Hz,(1/4)9H),0.84(t,J=8.0Hz,(1/4)9H),0.74(t,J=7.2Hz,(1/2)3H),0.65(t,J=7.2Hz,(1/2)3H),0.56(q,J=8.0Hz,(1/2)6H),0.45(q,J=8.0Hz,(1/4)6H),0.44(q,J=8.0Hz,(1/4)6H),−0.03(s,(1/2)9H),−0.10(s,(1/4)9H),−0.11(s,(1/4)9H);
シリルエーテル化合物14から前記化合物3に含まれるトリオール化合物15を製造する工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
シリルエーテル化合物14(184mg,0.184mmol)の酢酸−水(95:5)溶液(7.4mL)を、80度で30分間撹拌した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20−80%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、トリオール15(101mg,75%)を淡黄色油状物として得た。異性体を薄層シリカゲルクロマトグラフィーにて分離し、機器データを測定した。
トリオール15の物性;
I、低極性異性体〔α〕26 +78(c0.57,CHCl);IR(film)3423,2934,2860,1731,1457,1431,1366,1325,1231,1163,1131,1113,1047,910,823,738,705,614cm−1HNMR(CDCl,400MHz)7.96(d,J=7.8Hz,1H),7.65(d,J=7.8Hz,2H),7.62(d,J=7.8Hz,2H),7.44(m,3H),7.37(m,3H),7.30(td,J=7.8,1.2Hz,1H),7.23(dd,J=7.8,1.2Hz,1H),4.05(t,J=6.3Hz,1H),3.74(m,1H),3.68(m,1H),3.61(s,3H),3.60(dd,J=9.9,4.9Hz,1H),3.36(dd,J=9.9,7.9Hz,1H),3.28(s,2H),2.82(dt,J=14.4,4.3Hz,1H),2.67(ddd,J=14.4,9.0,5.6Hz,1H),2.42(dt,J=13.7,6.3Hz,1H),1.87(m,1H),1.79(ddd,J=13.7,7.3,5.6Hz,1H),1.63(s,9H),1.62(dd,J=15.0,5.9Hz,1H),1.50(dd,J=15.0,4.3Hz,1H),1.34(q,J=7.6Hz,2H),1.03(s,9H),0.75(t,J=7.6Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)173.2,150.4,135.8,135.7,135.6,135.5,132.9,132.8,129.9,129.8,129.1,127.8,127.8,124.6,122.7,118.6,117.8,115.9,84.4,73.8,68.6,67.2,61.7,52.2,41.3,38.6,34.1,34.0,30.0,28.2,27.7,26.8,19.1,7.8;
II、高極性異性体
〔α〕26.5 −59(c0.47,CHCl);IR(film)3430,2934,2863,1728,1458,1430,1366,1326,1230,1163,1131,1116,1048,910,738,705,614cm−1HNMR(CDCl,400MHz)7.93(d,J=8.0Hz,1H),7.61(d,J=8.1Hz,2H),7.58(d,J=8.1Hz,2H),7.42(t,J=8.0Hz,1H),7.39(t,J=8.1Hz,2H),7.32(t,J=8.1Hz,4H),7.26(dd,J=8.0,1.0Hz,1H),7.23(td,J=8.0,1.0Hz,1H),3.96(brs,1H),3.66(m,2H),3.63(s,3H),3.55(dd,J=10.2,4.2Hz,1H),3.51(d,J=11.0Hz,1H),3.47(d,J=11.0Hz,1H),3.37(dd,J=10.2,8.4Hz,1H),2.74(dt,J=14.4,4.7Hz,1H),2.58(ddd,J=14.4,8.3,6.4Hz,1H),2.47(ddd,J=14.7,6.8,5.1Hz,1H),1.98(m,1H),1.68(dd,J=14.9,5.9Hz,1H),1.61(dd,J=14.9,7.1Hz,1H),1.60(m,2H),1.60(s,9H),1.45(ddd,J=14.7,7.6,4.9Hz,1H),0.98(s,9H),0.91(t,J=7.4Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)173.5,150.3,135.8,135.6,135.6,135.6,132.9,132.8,129.8,129.8,129.2,127.8,127.7,124.5,122.7,118.6,116.9,115.9,84.4,74.2,68.9,67.6,61.8,52.3,42.0,39.2,35.6,34.9,30.2,28.1,27.7,26.7,19.0,8.2;
トリオール化合物15から上記トシラート化合物16を製造する工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
トリオール15(148mg,0.202mmol)、トリエチルアミン(84μL,0.606mmol)、ジブチルスズオキシド(15mg,0.061mmol)のジクロロメタン懸濁液(2mL)にp−トルエンスルホン酸塩化物(40mg,0.212mmol)を加え、室温下20時間撹拌した。固体をセライトカラムを用いて除去した後、減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25-40%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、トシラート16(149mg,83.2%)を淡黄色油状物として得た。異性体を薄層シリカゲルクロマトグラフィーにより分離し、機器データを測定した。
トシラート16の物性;
I、低極性異性体〔α〕24 +73(c0.41,CHCl);IR(film)3543,3397,2934,1731,1597,1457,1431,1364,1325,1253,1232,1175,1130,1113,1044,973,911,842,821,740,705,667,615,555cm-1;1HNMR(CDCl3,400MHz)7.96(d,J=8.3Hz,1H),7.68(d,J=8.1Hz,2H),7.50(m,5H),7.39(m,2H),7.32(td,J=7.3,1.2Hz,1H),7.29(t,J=7.3Hz,4H),7.26(dd,J=7.3,1.2Hz,1H),7.23(d,J=8.1Hz,2H),3.96(brs,1H),3.93(d,J=9.2Hz,1H),3.79(d,J=9.2Hz,1H),3.69(m,2H),3.63(s,3H),3.47(dd,J=10.3,3.8Hz,1H),3.33(dd,J=10.3,8.3Hz,1H),2.90(dt,J=14.4,4.5Hz,1H),2.65(ddd,J=14.4,9.0,6.1Hz,1H),2.41(ddd,J=15.9,6.1,4.6Hz,1H),2.37(s,2H),1.83(m,1H),1.69(dd,J=14.9,4.4Hz,1H),1.61(m,1H),1.58(s,9H),1.51(m,1H),1.00(m,2H),0.91(s,9H),0.79(t,J=7.6Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)173.2,150.3,144.7,135.7,135.5,135.5,135.4,132.6,132.5,132.5,129.9,129.8,129.8,129.3,128.0,127.8,127.8,124.5,122.7,118.8,117.5,116.0,84.4,73.1,72.4,68.9,61.8,52.3,41.8,40.2,35.3,34.7,30.5,28.1,27.8,26.7,21.6,19.0,7.5;
II、高極性異性体
〔α〕25 −20(c0.57,CHCl);IR(film)3416,2934,1729,1597,1457,1431,1364,1325,1254,1231,1175,1131,1112,1045,974,912,841,821,739,705,667,614,556,508cm−1HNMR(CDCl,400MHz)7.96(d,J=7.6Hz,1H),7.68(d,J=8.3Hz,2H),7.61(m,4H),7.47(t,J=7.6Hz,1H),7.43(m,2H),7.37(m,4H),7.29(td,J=7.6,1.2Hz,1H),7.26(d,J=8.3Hz,2H),7.23(dd,J=7.6,1.2Hz,1H),3.98(t,J=5.5Hz,1H),3.82(d,J=9.3Hz,1H),3.74(m,2H),3.64(d,J=9.3Hz,1H),3.63(dd,J=10.0,2.3Hz,1H),3.61(s,3H),3.33(dd,J=10.0,8.3Hz,1H),2.92(dt,J=14.2,5.2Hz,1H),2.72(dt,J=14.2,8.0Hz,1H),2.41(s,2H),2.40(m,1H),1.98(m,1H),1.65(m,1H),1.61(s,9H),1.58(m,2H),1.37(dq,J=14.4,7.4Hz,1H),1.31(dq,J=14.4,7.4Hz,1H),1.00(s,9H),0.68(t,J=7.4Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)172.9,150.3,144.9,135.8,135.7,135.6,135.6,132.5,132.5,132.5,132.4,130.0,129.9,129.3,128.0,127.9,127.8,124.4,122.6,118.6,117.4,116.0,84.3,72.9,72.0,68.8,61.8,52.1,41.2,39.4,34.5,34.2,30.5,28.1,28.0,26.8,21.6,19.1,7.3;
トシラート16から前記化合物4に含まれるエポキシド17を製造する工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
トシラート16(238mg,0.269mmol)、炭酸水素ナトリウム(113mg,1.343mmol)のジメチルホルムアミド懸濁液(2.7mL)を90℃で2時間半撹拌した。反応液に飽和炭酸ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで3回抽出した。合致した有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25−40%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、エポキシド17(176mg,91.8%)を白色泡状固体として得た。異性体を薄層シリカゲルクロマトグラフィーにより分離し、機器データを測定した。
エポキシド17の物性;I、
低極性異性体
〔α〕23 +93(c0.31,CHCl);IR(film)3456,2934,2859,1731,1588,1458,1431,1364,1324,1254,1229,1164,1130,1113,1049,1004,910,822,741,705,616cm−1HNMR(CDCl,400MHz)7.98(d,J=7.7Hz,1H),7.64(m,4H),7.43(m,3H),7.36(m,4H),7.29(td,J=7.7,1.2Hz,1H),7.23(td,J=7.7,1.2Hz,1H),4.01(dd,J=9.9,4.3Hz,1H),3.68(m,2H),3.66(s,3H),3.55(dd,J=10.2,4.1Hz,1H),3.47(dd,J=10.2,4.7Hz,1H),2.82(dt,J=14.7,3.9Hz,1H),2.55(m,2H),2.34(d,J=4.7Hz,1H),2.27(d,J=4.7Hz,1H),2.11(dd,J=9.6,3.8Hz,1H),2.05(ddd,J=14.7,9.8,3.4Hz,1H),1.66(m,1H),1.65(s,9H),1.44(brs,1H),1.21(qd,J=7.4,3.6Hz,2H),1.05(s,9H),0.64(t,J=7.4Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)173.0,150.3,136.0,135.8,135.6,135.1,133.5,133.5,129.8,129.7,129.7,127.7,127.7,124.5,122.7,118.5,118.3,116.0,84.4,65.9,61.7,58.7,52.1,51.6,41.8,36.2,35.0,31.8,28.2,27.8,26.9,26.5,19.3,8.5;
II、高極性異性体
〔α〕24 62(c0.36,CHCl);IR(film)3455,2934,2859,1730,1458,1431,1365,1325,1253,1229,1164,1130,1112,1079,1008,910,823,742,705,615cm−1HNMR(CDCl,400MHz)7.99(d,J=7.8Hz,1H),7.56(d,J=8.0Hz,4H),7.50-7.20(m,9H),4.14(t,J=6.8Hz,1H),3.76(m,2H),3.65(s,3H),3.47(d,J=4.6Hz,2H),2.93(dt,J=14.4,4.3Hz,1H),2.80(ddd,J=14.4,9.0,5.9Hz,1H),2.45(ddd,J=14.2,6.8,4.6Hz,1H),2.42(d,J=4.6Hz,1H),2.40(d,J=4.6Hz,1H),2.27(dd,J=9.5,4.4Hz,1H),2.09(ddd,J=14.2,7.3,4.9Hz,1H),1.63(s,9H),1.62(m,1H),1.39(m,2H),1.06(m,1H),0.90(s,9H),0.76(t,J=7.6Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)173.2,150.4,135.9,135.8,135.6,135.6,133.6,133.4,129.6,129.6,129.3,127.6,127.5,124.5,122.7,118.5,117.6,116.1,84.4,66.7,61.9,59.1,52.3,52.2,41.7,36.3,36.0,33.6,28.1,28.1,26.8,26.7,19.1,8.7;
エポキシド17にスルホンアミドを導入して一般式Dに含まれるノシルアミド18を合成する方法は次のとおりである。
Figure 2006151997
エポキシド17(171mg,0.240mmol)、2−ニトロベンゼンスルホンアミド(97mg,0.48mmol)、トリフェニルホスフィン(94mg,0.36mmol)のトルエン懸濁液(6mL)にジエチルアゾジカアルボン酸(40%のトルエン溶液,0.163mL,0.359mmol)を室温で滴下し、20分間撹拌した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20−22.5%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、ノシルアミド18(187mg,86.9%)を黄色泡状固体として得た。
IR(film)cm−1HNMR(CDCl,400MHz)8.04(dd,J=8.0,4.0Hz,(1/2)1H),7.97(dd,J=6.8,4.0Hz,(1/2)1H),7.94(d,J=8.8Hz,(1/2)1H),7.91(d,J=8.0Hz,(1/2)1H),7.70-7.50(m,6H),7.46−7.36(m,4H),7.34−7.32(m,2H),7.23−7.17(m,2H+(1/2)1H),7.13(d,J=6.8Hz,(1/2)1H),7.09(t,J=7.4Hz,(1/2)1H),7.00(t,J=7.2Hz,(1/2)1H),5.73(dd,J=6.8,4.0Hz,(1/2)1H),5.48(dd,J=6.8,2.8Hz,(1/2)1H),4.07(m,(1/2)1H),3.87(m,(1/2)1H),3.71(s,(1/2)3H),3.68(s,(1/2)3H),3.53(dd,J=10.8,4.8Hz,(1/2)1H),3.47-3.32(m,2H),3.24(m,1H),2.95(m,(1/2)1H),2.92(ddd,J=14.8,5.6,4.0Hz,(1/2)1H),2.84(dd,J=16.8,8.0Hz,(1/2)1H),2.75(dt,J=14.8,4.8Hz,(1/2)1H),2.59(ddd,J=14.8,10.0,4.8Hz,(1/2)1H),2.48(d,J=4.8Hz,(1/2)1H),2.44(m,2H),2.42(d,J=4.8Hz,(1/2)1H),2.36(d,J=4.0Hz,(1/2)1H),2.30(d,J=4.0Hz,(1/2)1H),2.05(m,1H),1.67(s,(1/2)1H),1.64(s,(1/2)1H),1.62(m,1H),1.45(m,1H),1.27(m,2H),1.05(s,(1/2)9H),0.88(s,(1/2)9H),0.74(t,J=7.8Hz,(1/2)3H),0.65(t,J=7.8Hz,(1/2)3H);
ノシルアミド18を中員環形成反応を進行させ前記化合物5に含まれる11員環化合物19を製造する工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
ノシルアミド18(113mg,0.126mmol)、炭酸カリウム(35mg,0.25mmol)のジメチルホルムアミド懸濁液(2.5mL)を90度で13時間撹拌した。室温に冷却後、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えジエチルエーテルで3回抽出した。合致した有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20−25%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、11員環化合物19(80mg,71%)を黄色泡状固体として得た。
11員環化合物19の物性;
IR(film)3397,3071,2934,2859,1731,1546,1459,1432,1367,1327,1235,1165,1115,910,735,705,581cm−1HNMR(CDCl,400MHz)8.04(d,J=8.3Hz,1H),7.93(m,(1/2)1H),7.89(d,J=7.1Hz,(1/2)1H),7.78-7.16(m,13H+(1/2)1H),7.13(d,J=7.3Hz,(1/2)1H),7.11(d,J=7.3Hz,(1/2)1H),6.77(brs,(1/2)3H),4.83(s,(1/2)1H),4.31(brs,(1/2)1H),4.23(m,(1/2)2H),3.82-3.19(m,4H+(1/2)1H),3.60(s,(1/2)3H),3.56(s,(1/2)3H),3.12(m,(1/2)1H),2.98(m,1H),2.88(d,J=14.9Hz,(1/2)1H),2.75(m,(1/2)1H),2.51−1.71(m,3H),1.64(s,(1/2)9H),1.61(s,(1/2)9H),1.42−1.15(m,4H),1.06(s,(1/2)9H),0.98(s,(1/2)9H),0.89(t,J=7.6Hz,(1/2)3H),0.68(t,J=7.6Hz,(1/2)3H);
11員環化合物19の脱保護により11員環を持つジオール20を製造する工程は次のとおりである。
Figure 2006151997
11員環化合物19(124mg,0.138mmol)のジクロロメタン溶液(2mL)に室温下トリフルオロ酢酸(2mL)を加え、2時間撹拌した。減圧下濃縮した後、残留物をメタノール(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.2mL)を加え、室温で1時間撹拌した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50−100%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、ジオール20(71mg,92%)を淡黄色油状物として得た。異性体を薄層シリカゲルクロマトグラフィーにより分離し、機器データを測定した。
ジオール20の物性;
I、低極性異性体
〔α〕22 −89(c0.37,CHCl);IR(film)3389,2947,1728,1545,1460,1439,1370,1341,1167,910,734,580cm−1HNMR(CDCl,400MHz)8.76(s,1H),7.93(dd,J=7.6,1.2Hz,1H),7.72(td,J=7.6,1.2Hz,1H),7.67(td,J=7.6,1.2Hz,1H),7.62(dd,J=7.6,1.2Hz,1H),7.42(d,J=8.0Hz,1H),7.31(d,J=8.0Hz,1H),7.15(td,J=8.0,1.0Hz,1H),7.05(td,J=8.0,1.0Hz,1H),4.17(dd,J=12.8,3.3Hz,1H),4.07(ddd,J=15.1,8.5,6.6Hz,1H),3.74(s,3H),3.58(d,J=14.4Hz,1H),3.51(dd,J=10.9,4.0Hz,1H),3.46(dd,J=10.9,6.3Hz,1H),3.40(dt,J=15.1,7.9Hz,1H),3.11(m,2H),3.10(d,J=14.4Hz,1H),2.97(ddd,J=15.4,6.6,3.3Hz,1H),2.19(d,J=15.4Hz,1H),2.10(t,J=12.1Hz,1H),1.77-1.63(m,4H),0.98(t,J=7.4Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)174.3,148.9,136.0,133.9,131.5,131.3,130.5,129.8,127.2,124.2,122.5,119.8,118.6,112.6,111.2,74.3,68.3,60.4,53.6,52.6,39.4,37.9,37.2,33.7,33.6,26.4,7.4;
II、高極性異性体
〔α〕23 +21(c0.24,CHCl);IR(film)3385,2930,1726,1546,1461,1440,1372,1347,1166,909,735,581cm−1HNMR(CDCl,400MHz)8.56(s,1H),7.98(dd,J=7.7,1.5Hz,1H),7.76(td,J=7.7,1.5Hz,1H),7.72(td,J=7.7,1.5Hz,1H),7.64(dd,J=7.7,1.5Hz,1H),7.50(d,J=7.9Hz,1H),7.33(d,J=7.9Hz,1H),7.16(t,J=7.9Hz,1H),7.08(t,J=7.9Hz,1H),4.15(dd,J=10.0,2.4Hz,1H),4.02(m,1H),3.70(s,3H),3.58(dd,J=10.8,6.1Hz,1H),3.54(dd,J=10.8,5.7Hz,1H),3.40(d,J=15.4Hz,1H),3.31(m,3H),2.77(d,J=15.4Hz,1H),2.44(m,1H),2.17(dt,J=13.9,2.4Hz,1H),1.80(dt,J=13.9,10.8Hz,1H),1.05(m,4H),0.40(t,J=7.4Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)174.3,149.0,136.0,134.1,132.4,131.5,131.0,130.3,127.6,124.2,122.5,119.8,118.6,111.1,110.8,73.0,68.6,61.8,53.9,52.5,42.2,37.5,37.5,36.0,34.6,25.6,7.1;
ジオール20にトシル化してトシラート21を製造する工程は次のとおりである。
Figure 2006151997
ジオール20(57.0mg,0.102mmol)、テトラメチルジアミノプロパン(26μL,0.15mmol)のトルエン−アセトニトリル溶液(1mL−1mL)に、室温下p−トルエンスルホン酸塩化物(22mg,0.11mmol)を加え、3時間撹拌した。固体をセライトカラムを用いて除去した後、減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30−50%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、トシラート21(55mg,75%)を淡黄色油状物として得た。
トシラート21の物性;
IR(film)3514,3393,2956,1728,1595,1546,1461,1440,1354,1173,962,754,667,580cm−1HNMR(CDCl,400MHz)8.67(s,(1/2)1H),8.51(s,(1/2)1H),7.89(d,J=8.0Hz,(1/2)1H),7.81(d,J=8.0Hz,(1/2)1H),7.77(d,J=8.0Hz,(1/2)2H),7.73-7.57(m,4H),7.43(d,J=7.1Hz,1H),7.36(d,J=7.1Hz,1H),7.32(d,J=8.0Hz,(1/2)2H),7.18(t,J=7.1Hz,(1/2)1H),7.16(t,J=7.1Hz,(1/2)1H),7.11(d,J=8.0Hz,(1/2)2H),7.06(t,J=7.1Hz,(1/2)1H),7.04(t,J=7.1Hz,(1/2)1H),4.23-4.07(m,2H),3.92(dd,J=9.5,6.6Hz,(1/2)1H),3.86(dd,J=9.8,7.1Hz,(1/2)1H),3.80(m,(1/2)1H),3.70(s,(1/2)3H),3.69(s,(1/2)3H),3.38(d,J=15.0Hz,1H),3.25(m,1H),3.17(m,(1/2)1H),3.10(m,(1/2)1H),2.97(d,J=15.0Hz,(1/2)1H),2.63(d,J=15.0Hz,(1/2)1H),2.50(m,(1/2)1H),2.42(s,(1/2)3H),2.32(s,(1/2)3H),2.21(dt,J=13.9,1.5Hz,(1/2)1H),1.94(d,J=15.9Hz,(1/2)1H),1.83(m,1H),1.49(m,2H),1.28(m,2H),1.02(m,2H),0.77(t,J=7.4Hz,(1/2)3H),0.37(t,J=7.4Hz,(1/2)3H);
トシラート21をトリフルオロ酢酸無水物でエステル化して一般式Aに含まれるエステル22を製造する工程は次のとおりである。
Figure 2006151997
トシラート21(55mg,0.077mmol)、ピリジン(62μL,0.77mmol)のジクロロメタン溶液(2mL)に、室温でトリフルオロ酢酸無水物(44μL,0.31mmol)を加え、1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え有機層を分離後、水層を酢酸エチルで抽出した。合致した有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20−40%酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製することにより、エステル22(49mg,79%)を淡黄色油状物として得た。
IR(film)3397,2953,1781,1730,1595,1548,1461,1441,1366,1222,1173,965,930,817,754,667,580,556cm−1HNMR(CDCl,400MHz)8.74(s,(1/2)1H),8.63(s,(1/2)1H),7.93(dd,J=7.3,1.8Hz,(1/2)1H),7.73(m,3H+(1/2)1H),7.64(dd,J=7.3,1.8Hz,(1/2)1H),7.58(dd,J=7.3,1.8Hz,(1/2)1H),7.53(d,J=8.4Hz,(1/2)2H),7.36(m,3H),7.20(t,J=7.4Hz,(1/2)1H),7.18(t,J=7.4Hz,(1/2)1H),7.08(t,J=7.4Hz,(1/2)1H),7.06(t,J=7.4Hz,(1/2)1H),6.99(d,J=8.4Hz,(1/2)2H),4.49(d,J=16.4Hz,(1/2)1H),4.14(m,1H+(1/2)1H),4.05(d,J=10.5Hz,(1/2)1H),3.87(m,1H+(1/2)1H),3.74(s,(1/2)3H),3.71(s,(1/2)3H),3.38-3.08(m,3H),2.78(m,1H),2.64(d,J=16.1Hz,(1/2)1H),2.42(s,(1/2)3H),2.25(s,(1/2)3H),2.16(m,1H+(1/2)1H),2.00(d,J=14.2Hz,(1/2)1H),1.90(d,J=16.1Hz,(1/2)1H),1.85−1.52(m,3H),1.67(brs,1H),1.02(m,(1/2)1H),0.88(t,J=7.4Hz,(1/2)1H),0.77(t,J=7.4Hz,(1/2)3H),0.62(d,J=15.6Hz,(1/2)1H),0.25(t,J=7.4Hz,(1/2)3H);
III、前記II、で合成された一般式Aに含まれる化合物にビンドリン類をカップリングさせ、次いでトリフルオロアセチル基およびNsを除去し、更にピペリジン環を構築して(+)−ビンブラスチン類を合成する方法。実施例3a,一般式Aに含まれるエステル22にビンドリンをカップリングさせて一般式Eに含まれるビンブラスチン前駆体23を合成する工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
エステル22(10mg,0.012mmol)のジクロロメタン溶液(0.4mL)に、氷冷下t-ブチルハイポクロライト(1.5μl,0.013mmol)のジクロロメタン溶液を滴下し、15分間撹拌した。反応液を直接薄層シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、クロロインドレニンを得た。クロロインドレニン、ビンドリン(5.6mg,0.012mmol)のジクロロメタン溶液(0.5mL)に、氷冷下トリフルオロ酢酸(10μL,0.12mol)を加え、同温で10分間撹拌後、室温で20分間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機層を分離した後、水層をジクロロメタンで抽出した。合致した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残留物を薄層シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、化合物23(12.5mg,80.4%)を無色油状化合物として得た。
化合物23の物性;
〔α〕28 +27(c0.32,CHCl);IR(film)3414,2952,2879,1778,1740,1614,1548,1498,1461,1434,1396,1226,1175,1043,913,817,734,668,580,554cm−1HNMR(CDCl,400MHz)10.56(brs,1H),9.42(brs,1H),7.86(dd,J=7.8,1.2Hz,1H),7.78(td,J=7.8,1.2Hz,1H),7.76(d,J=8.3Hz,1H),7.70(td,J=7.8,1.2Hz,1H),7.64(dd,J=7.8,1.2Hz,1H),7.41(s,1H),7.34(d,J=7.3Hz,1H),7.32(d,J=8.3Hz,2H),7.14(d,J=7.3Hz,1H),7.11(t,J=7.3Hz,1H),6.94(t,J=7.3Hz,1H),5.91(dd,J=10.2,3.7Hz,1H),5.81(dd,J=10.2,3.7Hz,1H),5.57(s,1H),5.27(d,J=10.2Hz,1H),4.12(d,J=9.7Hz,1H),3.90(d,J=16.0Hz,1H),3.80(s,3H),3.79(m,1H),3.71(s,3H),3.64(d,J=9.7Hz,1H),3.44(s,3H),3.44(m,1H),3.36(t,J=7.3Hz,1H),3.29(m,1H),3.16(dd,J=16.0,6.1Hz,1H),3.04(d,J=16.6Hz,1H),2.94(t,J=12.2Hz,1H),2.82(m,2H),2.81(s,1H),2.70(m,1H),2.63(s,3H),2.54(m,2H),2.41(s,3H),2.09(s,3H),1.89(m,3H),1.71(m,2H),1.58(brs,2H),1.30(m,3H),0.59(t,J=7.4Hz,3H),0.43(t,J=7.3Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)177.1,177.0,172.3,170.9,158.5,155.8,155.4,155.0,153.2,148.8,145.0,135.1,134.5,134.0,132.4,131.6,131.3,130.2,129.9,128.0,127.7,127.7,125.4,124.6,124.0,122.5,121.6,120.1,119.0,117.5,115.1,112.2,111.1,108.4,94.4,94.1,77.2,72.9,68.0,55.7,54.1,53.0,52.8,52.6,52.4,51.0,50.7,43.4,39.5,37.8,37.7,31.6,30.7,29.3,25.2,21.6,21.1,8.8,7.0;
化合物23から脱トリフルオロアセチルされたビンブラスチン前駆体24を製造する工程は以下のとおりである。
Figure 2006151997
化合物23(12.5mg,0.0100mmol)のメタノール溶液(1mL)に、室温下トリエチルアミン(12μL)を滴下し、45分間撹拌した。減圧下濃縮することにより、化合物24(10mg,90%)を白色固体として得た。
〔α〕25 +57(c0.30,CHCl);IR(film)3750,3464,3414,2951,1739,1614,1545,1500,1459,1434,1358,1250,1174,1042,964,914,837,739,667,581,556cm−1HNMR(CDCl,400MHz)10.99(s,1H),7.83(d,J=7.7Hz,1H),7.79(d,J=8.1Hz,2H),7.75(d,J=7.7Hz,1H),7.68(t,J=7.7Hz,2H),7.58(s,1H),7.43(d,J=7.8Hz,1H),7.34(d,J=8.1Hz,2H),7.19(d,J=7.8Hz,1H),7.17(t,J=7.8Hz,1H),7.02(t,J=7.8Hz,1H),5.86(s,1H),5.81(dd,J=10.1,4.4Hz,1H),5.64(s,1H),5.27(d,J=10.1Hz,1H),3.95(dd,J=15.0,5.6Hz,1H),3.80(s,3H),3.77(s,1H),3.73(dd,J=9.3,6.6Hz,1H),3.66(d,J=9.3Hz,1H),3.55(s,3H),3.50(m,2H),3.43(s,3H),3.35(m,2H),3.04(m,1H),2.94(s,1H),2.83(m,2H),2.67(m,1H),2.60(s,3H),2.52(dt,J=14.4,4.4Hz,1H),2.44(s,3H),2.09(s,3H),1.95(dd,J=15.1,9.8Hz,1H),1.72(dq,J=14.4,7.3Hz,1H),1.41(d,J=14.9Hz,1H),1.38−1.26(m,6H),1.08(dq,J=14.4,7.3Hz,1H),0.99(dq,J=14.4,7.3Hz,1H),0.86(m,1H),0.62(t,J=7.3Hz,3H),0.55(t,J=7.3Hz,3H);13CNMR(CDCl,100MHz)176.7,172.7,171.0,157.7,153.4,148.8,144.8,137.8,134.1,133.9,132.9,131.1,130.5,130.1,129.8,128.0,127.4,126.1,124.8,124.0,122.6,122.2,120.8,119.6,117.3,111.7,106.7,93.6,83.3,79.1,76.2,7.1,73.4,68.1,64.6,55.6,54.1,53.0,52.8,52.3,52.2,50.9,50.3,45.6,43.6,43.4,40.1,38.5,37.7,35.7,31.6,29.7,29.0,26.9,21.6,21.1,9.1,6.9;
化合物24のラジカル環化反応による(+)−ビンブラスチンを生成させる反応は以下のとおりである。
Figure 2006151997
化合物24(16mg,0.014mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン(DBU)(3μL,0.02mmol)のアセトニトリル溶液に、氷冷下メルカプトエタノール(1μL,0.01mmol)のアセトニトリル溶液を滴下し、1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル−飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分液し、水層を酢酸エチルで抽出した。合致した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残留物を薄層シリカゲルクロマトグラフィーで精製し環化前駆体(9.0mg,67%)を黄色油状物として得た。環化前駆体(2.0mg,0.0020mmol)のアセトン溶液(0.3mL)に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(0.3mL)を加えて終夜撹拌した。反応液を酢酸エチル?飽和食塩水で分液し、水層を酢酸エチルで抽出した。合致した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残留物を薄層シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、ビンブラスチン(25、1.3mg,79%)を白色固体として得た。各種機器データは文献値と一致した(文献I)。
以上述べたように、本発明の一般式Aで表される中間体を経ることにより、2つのインドール化合物のカップリング反応、およびこれに続くインドール環の形成反応が立体化学選択的に効率よく進行し、天然型のビンブラスチン類を高効率で得ることができる、という効果がもたらされ、かつ前記の中間体の製造も温和な条件で進行させることができる化合物Cを設計できたという優れた効果がもたらされる。
略号;
AIBN = アゾビスイソブチロニトリル
Bn = ベンジル
Boc = t−ブトキシカルボニル基
DBU = 1、8−ジアザビシクロウンデセン
DEAD = ジエチルアゾジカルボン酸
DIBAL = 水素化ジイソブチルアルミニウム
DMAP = 4−ジメチルアミノピリジン
DMF = ジメチルホルムアミド
Et = エチル基
LDA = リチウムジイソプロピルアミド
Me = メチル基
Ns = 2−ニトロベンゼンスルホニル基
Ph = フェニル基
Py = ピリジン
TBDPS = t−ブチルジフェニルシリル基
TES = トリエチルシリル基
TFA = トリフルオロアセチル基またはトリフルオロ酢酸
TFAA = トリフルオロ酢酸無水物
THF = テトラヒドロフラン
THP = テトラヒドロピラニル基
TMS = トリメチルシリル基
Ts = p−トルエンスルホニル基
制ガン剤等として有用性が見出されている(+)−ビンブラスチン類の合成の効率的な製造を可能にする中間体の設計を確立したことにより、(+)−ビンブラスチン類のコマーシャル合成プロセスの確立に貢献できることは明らかである。

Claims (1)

  1. 一般式Bからなる一般式Aの製造用原料化合物。
    Figure 2006151997
    (一般式B中、RはHまたは低級アルキル基または置換または非置換アリール基、およびRは炭素数4までのアルキル基であり、R10は炭素数4までのアルキル基および置換基を有していても良いアリール基から独立に選択され、かつ、それぞれの基で選択され3つの基は同一でも異なっていても良い。)
    Figure 2006151997
    (式中R、R、RおよびRは、H、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン、低級パーフルオロアルキル基、低級アルキルチオ基、ヒドロキシ基、アミノ基、モノ−又はジ−アルキルまたはアシルアミノ基、低級アルキルまたはアリ−ルスルホニルオキシ基から独立に選択される基である。RはHまたは低級アルキル基または置換または非置換アリール基、Rは炭素数4までのアルキル基、R、Rは置換または非置換のアリール基、Rはアシル基またはトリアルキルシリル基である。)
    尚、ビンドリン類の命名における番号付けは、Men等により提唱された方法に基づく(非特許文献10)
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