JP3787809B2 - オキサチアゼピン環の合成方法 - Google Patents

オキサチアゼピン環の合成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な7員オキサチアゼピン環の形成方法に関する。
特に、一般式Cの化合物を得る工程が一般式Aの化合物を塩化スルフリルで処理するものであること、および、一般式Fで表されるスルホネート化合物を低級アルコール中において塩基で処理してチオアセテートから対応するチオールを生成し分子内アルキル化により7員オキサチアゼピン環を構築することを特徴とする7員オキサチアゼピン環を持つ前記一般式Bの化合物の合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーディストミン類はカリブ海のホヤから単離され既に構造決定されている(文献1)化合物群であり、特徴的なオキサチアゼピン環を有するテトラヒドロ−β−カルボリン誘導体(一般式G)を含んでいる。その中でも特にユーディストミンC(式Gにおいて、R1がH、R2がOHおよびR3がBrの化合物)およびE(式Gにおいて、R1がBr、R2がOHおよびR3がHの化合物)は強い抗ウィルス活性を示すことが報告され、抗ウィルス剤のリード化合物として期待されている。
【0003】
【化7】
Figure 0003787809
【0004】
(式Gにおいて、R1、R2、R3は前記文献に記載のとおりである。)
7員環オキサチアゼピン骨格は特異な構造であり、これまで一般的な構築法は確立されていない。7員環オキサチアゼピン骨格を含むユーディストミン類全合成は、いくつかのグループによって達成されている(文献2、文献3)。しかしながら、特に7員環オキサチアゼピン骨格の立体選択的構築に関して効率性、環上の置換基の立体選択性に問題があり、商業ベースにのるような化合物の供給ができる合成法は実現されていない。
【0005】
前記文献2に記載の発明は、7員オキサチアゼピン環の式Hのaの位置での閉環反応による構築に特徴があるが、閉環反応の収率が極めて低いという問題点がある。また、前記文献3に記載の発明は7員環オキサチアゼピン構造を式Hのbの位置での閉環反応により構築するという特徴があるが、7員環オキサチアゼピン環の置換基の立体化学に関してR2とR3の間の相対立体配置の制御に問題点がある。
【0006】
【化8】
Figure 0003787809
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、前記従来技術の7員オキサチアゼピン環の形成における反応での収率の問題と環形成時の立体構造の制御の問題を同時に改善できる全く新しい発想、すなわち前記式Hにおいてcの位置での閉環反応により7員オキサチアゼピン環の形成を行うもので、閉環前の化合物に対して66%以上の収率を持ち、かつ式HにおけるR3によりR2の立体配置を反応制御できる7員オキサチアゼピン環の形成方法を見出し、前記本発明の課題を解決した。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記一般式Aで表されるメチルチオメチルエーテル化合物を出発化合物として、前記一般式Bで表されるオキサチアゼピン環を持つ化合物を合成する方法である。好ましくは、前記一般式Cで表されるクロロメチルエーテル体を中間体とする工程を含むことを特徴とする前記一般式Bの化合物の合成法であり、より好ましくは、前記一般式Cの化合物を得る工程が前記一般式Aの化合物を塩化スルフリルで塩素化処理するものであることを特徴とする前記一般式Bの化合物の合成法である。
【0009】
また、好ましくは、前記一般式Dで表されるチオアセテート化合物を中間体とする工程を含むことを特徴とする前記各一般式Bの化合物の合成法であり、より好ましくは、前記一般式Dで表されるチオアセテート化合物を得る工程が前記一般式Cの化合物を塩基、特にジイソプロピルエチルアミンの存在下でチオ酢酸で処理するものであることを特徴とする前記一般式Bの化合物の合成法である。
【0010】
更にまた、好ましくは、前記一般式Eで表される一級アルコール化合物を中間体とする工程を含むことを特徴とする前記一般式Bの化合物の合成法であり、更に一層好ましくは、前記一般式Fで表されるスルホネート化合物を中間体とする工程を含むことを特徴とする前記一般式Bの化合物の合成法であり、より好ましくは、前記一般式Fで表されるスルホネート化合物を得る工程が前記一般式Dの化合物を酸またはアルカリ、特に酢酸で処理することで一級アルコールとした後に低級アルキルまたはアリ−ルスルホニルクロリドと塩基で処理するものであることを特徴とする前記一般式Bの化合物の合成法である。
【0011】
より一層好ましくは、前記一般式Fで表されるスルホネート化合物を低級アルコール中において塩基で処理して7員オキサチアゼピン環を構築する工程を含むことを特徴とする前記一般式Bの化合物の合成法であり、更により一層好ましくは、低級アルコールがメチルアルコールまたはエチルアルコールであり、塩基が2級アミン、3級アミンまたはアルカリ金属の炭酸塩であることを特徴とする前記一般式Bの化合物の合成法である。
【0012】
【本発明の実施の態様】
本発明をより詳細に説明する。
A.本発明の合成出発原料である一般式Aに含まれる化合物としては、特に前記抗ウイルス剤として有用なユーディストミン類縁体の合成に有用な中間体である一般式Jで表される化合物(この化合物は新規であり別個に出願されている。)および一般式Kで表される化合物を挙げることができる。
【0013】
【化9】
Figure 0003787809
【0014】
(式Jで、R1、R2、およびR3は、H、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン、低級パーフルオロアルキル基、低級アルキルチオ基、ヒドロキシ基、アミノ基、モノ−又はジ−アルキルまたはアシルアミノ基、低級アルキルまたはアリ−ルスルホニルオキシ基から独立に選択される基である。R4はアルコキシカルボニル基、アシル基、低級アルキルまたはアリ−ルスルホニル基を示す。R6はH、アルキル基、シリル基、アシル基、または、他の低級アルコールとアセタール構造を形成してもよい。また、R5はH、またはR6と分子内アセタール構造を形成してもよい。R7はH、アルコキシカルボニル基、または、低級アルキルまたはアリ−ルスルホニル基を示す。Meはメチル基)
【0015】
【化10】
Figure 0003787809
【0016】
(式Kで、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、式Jと同じ)
B.本発明の合成方法における特徴は、「発明が解決しようとする課題」のところで述べたとおりであるが、特に前記一般式Fの化合物を設計し、これを7員オキサチアゼピン環の形成前駆体とすることにより立体構造を制御して、高収率で7員オキサチアゼピン環を持つ種々の化合物を合成する方法を確立したことに大きな特徴がある。なお、前記一般式などにおける環の番号付けは図1に示すRinehartらによる番号付けにしたがった。
【0017】
【実施例】
実施例1
【0018】
【化11】
Figure 0003787809
【0019】
化合物1(1.67g、2.52mmol)のメチレンクロライド(20ml)溶液に−78℃で塩化スルフリル(0.16mL、1.84mmol)を滴下した。同温で15分撹拌した後、室温に戻し、さらに15分撹拌した。前記反応式1により化合物2が生成する。反応液を減圧下濃縮した後、残留物をメチレンクロライド (20mL) に溶解し室温でジイソプロピルエチルアミン (1.8mL、10.1mmol)、チオ酢酸 (0.36mL、5.04mmol)を滴下した。同温で5分撹拌した後、反応液をメチレンクロライドで希釈し、飽和食塩水で洗浄した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチルエステル(7/3)溶出部より黄色油状の化合物3を1.65g(95%)得た。
【0020】
【化12】
Figure 0003787809
【0021】
化合物3の物性;
赤外(film、cm-1)2979,2934,1742,1700,1468,1377,1249,1138,1083,856,756;1H NMR(400MHz,CDCl3)1.43−1.59(m,12H),2.04(d,J=5.9Hz,3H),2.41−2.47(m,1H),2.84−2.98(m,1H),3.33−3.49(m,1H),3.61−3.74(m,1H),3.94(s,1H),4.06−4.19(m,1H),4.20−4.39(m,2H),4.56(d,J=6.8Hz,1H),5.22(d,J=11.2Hz,1H),5.28(d,J=11.2Hz,1H),6.76(q,J=5.9Hz,1H),5.85(s,1H),8.22(brs,1H);13C NMR(100MHz,CDCl3)16.7,25.4,27.7,28.4,31.1,56.6,56.8,58.9,64.7,70.8,71.6,79.9,80.2,83.4,100.1,100.6,108.7,115.3,116.9,120.9,129.9,149.1,152.8,153.1,194.5.
【0022】
化合物3(1.98g,2.86mmol)を酢酸−テトラヒドロフラン−水(4:2:1)(20ml)に溶解し、80度に昇温し30分撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、トルエンで希釈して減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチルエステル(1/1)溶出部より黄色油状化合物4を1.14g(61%)得た。
【0023】
【化13】
Figure 0003787809
【0024】
化合物4の物性:
赤外(film、cm-1)3403,2976,2940,1742,1699,1468,1380,1138,1044,871,755;1H NMR(400MHz,CDCl3)0.88−1.19(m,9H),2.04(d,J=5.9Hz,3H),2.44(s,3H),2.52−2.62(m,1H),2.85−3.01(m,1H),3.23−3.61(m,1H),3.65(dd,J=6.1,14.6Hz,1H),3.78−3.85(m,1H),4.91−5.06(m,1H),5.27(brs,2H),6.73−6.83(m,1H),6.84(s,1H),8.31(brs,1H);13C−NMR(100MHz,CDCl3)16.5,25.4,27.8,31.1,47.3,52.6,56.6,64.7,65.7,71.5,79.3,83.4,100.0,109.1,116.9,117.0,120.8,120.9,129.3,148.9,152.6,154.9,194.6.
【0025】
化合物4 (1.09g、1.68mmol)、ジイソプリピルエチルアミン (0.59mL、3.36mmol) のメチレンクロライド (20mL) 溶液に室温でメタンスルホニルクロリド(0.20mL、2.52mmol)を5分かけて滴下し、同温で5分撹拌した。反応液をメチレンクロライドで希釈した後、飽和重曹水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチルエステル(1/1)溶出部より黄色油状化合物5を1.19g(98%)得た。
【0026】
【化14】
Figure 0003787809
【0027】
化合物5の物性:
IR(film、cm-1)3389,2978,1742,1700,1468,1362,1175,1140,1043,834,756;1H NMR(400MHz,CDCl3)1.07−1.17(m,9H),2.06(d,J=5.6Hz,3H),2.43(s,3H),2.57(dd,J=4.4,16.4Hz,1H),2.85−2.98(m,1H),3.08(s,3H),3.17−3.33(m,1H),3.59−3.64(m,1H),3.93(s,3H),4.38−4.50(m,1H),4.51−4.71(m,2H),4.79−4.98(m,1H),5.20(d,J=11.2Hz,1H),5.24(d,J=11.2Hz,1H),6.73―6.83(m,1H),6.86(s,1H),8.27(brs,1H);13C NMR(100MHz,CDCl3)16.8,25.4,27.9,31.1,37.8,52.0,53.5,56.6,62.9,69.6,71.4,80.1,83.6,100.3,109.1,109.3,118.2,120.8,120.9,129.3,148.9,152.8,154.9,194.3
【0028】
化合物5(1.15g,1.58mmol)、炭酸カリウム(1.09g,7.90mmol)のメタノール溶液を15分間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後メチレンクロライドで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチルエステル(1/1)溶出部より無色粉末6を498mg(65%)得た。
【0029】
【化15】
Figure 0003787809
【0030】
化合物6の物性:
IR(film、cm-1)3338,1685,1497,1164,1040,829,757;1H−NMR(400MHz,CDCl3)1.19(s,9H),2.72−2.85(m,2H),2.88−3.00(m,1H),3.06−3.19(m,1H),3.30(d,J=14.4Hz,1H),3.56−3.63(m,1H),3.90(s,1H),4.10(brs,1H),4.59−4.67(m,1H),4.79(d,J=8.8Hz,1H),4.93(d,J=8.8Hz,1H),6.89(s,1H),7.46(s,1H),8.58(brs,1H);13C−NMR(100MHz,CDCl3)20.7,28.0,32.4,48.5,54.8,56.7,69.5,70.9,80.1,100.3,106.7,109.3,115.7,125.9,132.1,132.4,149.8,156.1.
【0031】
以下に、一般式Bの範囲に含まれる化合物を例示する。
【0032】
【化16】
Figure 0003787809
【0033】
化合物7の物性:
IR(film、cm-1)3329,2976,2925,2848,1686,1497,1365,1180,1112,835,754;1H−NMR(400MHz,CDCl3)1.17(s,9H),2.77−2.83(m,2H),2.90−3.00(m,1H),3.07(s,3H),3.09−3.19(m,1H),3.32(d,J=14.4Hz,1H),3.58−3.62(m,1H),4.14(brs,1H),4.63−4.71(m,1H),4.80(d,J=9.0Hz,1H),4.94(d,J=9.0Hz,1H),5.72(d,J=10.5Hz,1H),7.00(dd,J=2.2,8.5Hz,1H),7.24(d,J=2.2Hz,1H),7.43(d,J=8.5Hz,1H),8.90(brs,1H);13C−NMR(100MHz,CDCl3)20.7,28.1,32.5,36.8,48.6,54.9,69.5,71.0,80.2,105.1,109.5,113.7,118.8,125.4,132.7,136.8,144.9,156.2.
【0034】
【化17】
Figure 0003787809
【0035】
化合物8の物性:
IR(film、cm-1)3432,3345,2977,2923,1690,1496,1306,1164,1036,742;1H−NMR(400MHz,CDCl3)1.17(s,9H),2.80−2.85(m,2H),2.92−3.03(m,1H),3.10−3.20(m,1H),3.32(d,J=14.6Hz,1H),3.57−3.63(m,1H),4.15(brs,1H),4.81(d,J=9.0Hz,1H),4.94(d,J=9.0Hz,1H),5.68(brd,J=10.2Hz,1H),7.05(dd,J=8.1,8.5Hz,1H),7.11(dd,J=7.6,8.5Hz,1H),7.27(d,J=8.1Hz,1H),7.42(d,J=7.6Hz,1H),8.57(brs,1H);13C−NMR(100MHz,CDCl3)20.8,28.1,32.5,48.7,55.1,69.6,71.0,79.9,109.4,111.4,117.9,119.3,121.8,126.3,130.7,137.3,156.2.
【0036】
この7員オキサチアゼピン環の形成方法は式Lで示されるイソキノリン誘導体の合成にも適応可能である。
【0037】
【化18】
Figure 0003787809
【0038】
(R1、R2はそれぞれ独立に、H、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、低級パーフルオロアルキル基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、アミノ基、モノ−又はジ−アルキルまたはアシルアミノ基、低級アルキルまたはアリ−ルスルホニルオキシ基からなる群から選択される。R4はH、アルコキシカルボニルアミノ基、アジド基、アルコキシ基、エステル基を示す。)
【0039】
実施例2
前記式LにおいてR1,R2がMeOの化合物の合成を、経由する中間体のみを記載して説明する。合成の手法は実施例1に従った。
【0040】
【化19】
Figure 0003787809
【0041】
化合物9の物性;
1H−NMR(400MHz,CDCl3)1.40−1.57(m,12H),1.80−1.87(m,3H),2.26(s,3H),2.40−2.53(m,1H),2.92(s,1H),3.19(d,J=9.6Hz,1H),3.54−3.61(m,1H),3.84(s,6H),3.97−4.11(m,2H),4.31−4.94(m,1H),4.77−4.88(m,3H),6.52−6.65(m,2H).
【0042】
【化20】
Figure 0003787809
【0043】
化合物10の物性;
1H−NMR(400MHz,CDCl3)1.40−1.55(m,12H),1.79−1.86(m,3H),2.42(s,3H),2.73−2.94(m,2H),2.96−3.25(m,2H),3.44−3.67(m,1H),3.94(s,6H),3.96−4.22(m,2H),4.25−4.38(m,1H),5.14−5.27(m,2H),6.01−6.62(m,2H).
【0044】
【化21】
Figure 0003787809
【0045】
化合物11の物性;
1H−NMR(400MHz,CDCl3)1.40(s,9H),2.44(s,3H),2.59−2.69(m,1H),2.92−3.01(m,1H),3.31(brs,2H),3.55−3.59(m,1H),3.70−3.90(m,2H),3.84(s,3H),3.85(s,3H),4.24−4.27(m,1H),5.20(d,J=11.6Hz,1H),5.32(d,J=11.6Hz,1H),5.49(brd,J=8.8Hz,1H),6.58(s,1H),6.62(s,1H).
【0046】
【化22】
Figure 0003787809
【0047】
化合物12の物性
1H−NMR(400MHz,CDCl3)1.39(s,9H),2.43(s,3H),2.58−2.66(m,1H),2.86−2.97(m,1H),3.05(s,3H),3.28−3.32(m,2H),3.86(s,3H),3.91(s,3H),4.02(brs,1H),4.23(brs,2H),4.47−4.50(m,1H),5.20(d,J=11.6Hz,1H),5.26(d,J=11.6Hz,1H),5.32−5.35(m,1H),6.57(s,1H),6.65(s,1H).
【0048】
【化23】
Figure 0003787809
【0049】
化合物13の物性;
1H−NMR(400MHz,CDCl3)1.47(s,9H)、2.62(d,J=15.6Hz,1H)、2.73(dd,J=4.8,13.6Hz,1H),2.90−3.07(m,2H),3.43(brs,1H),3.62(brs,1H),3.84(s,3H),3.90(s,3H),4.01(brs,1H),4.58(brs,1H),4.76(d,J=10.8Hz,1H),5.14(brs,1H),5.93(brd,J=9.6Hz,1H),6.54(s,1H),7.27(brs,1H).
【0050】
引用文献リスト:
文献1:Rinehart,K.L.,Jr.;Kobayashi,J.;Harbour,G.C.;Hughes,R.G.,Jr.;Mizsak,S.A.;Scahill,T.A.J.Am.Chem.Soc.,1984,106,1524.,
文献2:M.Nakagawa、et al.,J.Chem.Soc.,Perkin、1,3487(2000),
文献3:P.H.H.Hermkens、et al.,Tetrahedron,49,2325(1993),
文献4:P.H.H.Hermkens、et al.,J.Org.Chem.,55,3998−3946(1990),
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の7員オキサチアゼピン環の形成方法を用いることにより、立体構造を制御して、高収率で7員オキサチアゼピン環を持つ種々の化合物を合成することができという優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ラインハート(Rinehart)らによるユーディストミン骨格の番号付け

Claims (10)

  1. 一般式Aで表されるメチルチオメチルエーテル化合物を出発化合物として、一般式Bで表されるオキサチアゼピン環を持つ化合物を合成する方法。
    Figure 0003787809
    Figure 0003787809
    (式A、B中、R1およびR2は、置換基を有していてもよい直鎖、分岐または環状アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、これらが一緒になってN原子を環員とする置換基を有していてもよい環、または前記N原子を環員とする環と縮合する5員環、6員環、またはこれらの複数の環を更に有する縮合環を構成する基または原子団であり、R3は、H、ヒドロキシル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アジド基、アルコキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、エステル基を示す。そしてR4は、アルキル基、アシル基、シリル基、または他の低級アルコールとアセタール構造を形成してもよい。R3がヒドロキシル基またはアルコキシカルボニルアミノ基の場合にはR4と分子内アセタール構造をとることもできる。R5はR3と同一、または、ヒドロキシル基またはアルコキシカルボニルアミノ基であるR3とR4が分子内アセタール構造をとっている場合にはそれぞれヒドロキシル基またはアルコキシカルボニルアミノ基となる)
  2. 一般式Cで表されるクロロメチルエーテル体を中間体とする工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の一般式Bの化合物の合成法。
    Figure 0003787809
    (式Cにおいて、R1、R2、R3およびR4は、式Aと同じ。)
  3. 一般式Cの化合物を得る工程が一般式Aの化合物を塩化スルフリルで処理するものであることを特徴とする請求項2に記載の一般式Bの化合物の合成法。
  4. 一般式Dで表されるチオアセテート化合物を中間体とする工程を含むことを特徴とする請求項1、2または3に記載の一般式Bの化合物の合成法。
    Figure 0003787809
    (式Dにおいて、R1、R2、R3およびR4は、式Aと同じ。)
  5. 一般式Dで表されるチオアセテート化合物を得る工程が一般式Cの化合物を塩基の存在下でチオ酢酸で処理するものであることを特徴とする請求項4に記載の一般式Bの化合物の合成法。
  6. 一般式Eで表される一級アルコール化合物を中間体とする工程を含むことを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の一般式Bの化合物の合成法。
    Figure 0003787809
    (式Eにおいて、R1、R2およびR5は請求項1に記載の式Bにおけるこれらと同じ。)
  7. 一般式Fで表されるスルホネート化合物を中間体とする工程を含むことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載の一般式Bの化合物の合成法。
    Figure 0003787809
    (式Eにおいて、R1、R2およびR5は請求項1に記載の式Bにおけるこれらと同じであり、R6は低級アルキルまたはアリ−ル基を示す。)
  8. 一般式Fで表されるスルホネート化合物を得る工程が一般式Dの化合物を酸またはアルカリで処理することで一級アルコールとした後に低級アルキルまたはアリ−ルスルホニルクロリドと塩基で処理するものであることを特徴とする請求項7に記載の一般式Bの化合物の合成法。
  9. 前記一般式Fで表されるスルホネート化合物を低級アルコール中において塩基で処理して7員オキサチアゼピン環を構築する工程を含むことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8に記載の一般式Bの化合物の合成法。
  10. 低級アルコールがメチルアルコールまたはエチルアルコールであり、塩基が2級アミン、3級アミンまたはアルカリ金属の炭酸塩であることを特徴とする請求項9に記載の一般式Bの化合物の合成法。
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