JP2006151753A - 遷移金属含有メソポーラスシリカ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】遷移金属種をケイ酸骨格構造中に含有する、遷移金属含有シリカメソ構造体及び遷移金属含有メソポーラスシリカを提供する。
【解決手段】β型、δ型、又はα型の遷移金属含有層状ケイ酸塩の水和物を、自己集合能を有する界面活性剤と反応させることにより合成される、遷移金属種をケイ酸骨格構造中に含有する遷移金属含有シリカメソ構造体、及び該メソ構造体より界面活性剤を除去することにより合成される、遷移金属種を骨格構造中に含有する遷移金属含有メソポーラスシリカ、その製造方法、及び遷移金属種含有メソ空間部材。
【選択図】図8

Description

本発明は、遷移金属含有メソポーラスシリカ及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、遷移金属種をケイ酸骨格構造中に含有する遷移金属含有シリカメソ構造体及び遷移金属含有メソポーラスシリカ、並びにそれらの製造方法、及び遷移金属含有メソ空間部材に関するものである。本発明は、次世代のメソ空間材料として、その実用化が高く期待されているシリカメソ構造体及びメソポーラスシリカ関連の技術分野において、均一なメソ孔の持つ高機能性を利用して、例えば、触媒、触媒担体、及び吸着剤等として優れた特性を有する新しい遷移金属含有メソ空間材料及びその製造技術を提供するものである。
従来、界面活性剤等が溶液中で自己集合する性質を利用して、シリカ源との反応により、均一なメソ孔を有するメソポーラスシリカを合成することができ、その均一なメソ孔は、有機分子集合体のサイズや集合形態(構造規則性)に規定されることが知られている。メソポーラスシリカは、比較的大きい分子を対象とした吸着分離や選択的合成を可能とする特殊ナノ空間として大いに期待されている。そのため、例えば、原料粘度鉱物の形骸をそのまま維持し、奥行きの小さい平面孔を備えたメソポア材料により触媒能を向上させる試みがなされている(特許文献1参照)。また、様々な触媒、脱臭、吸着機能等を付与する目的で様々な金属種を、骨格構造中に導入するか、又は担持する試みがなされている(非特許文献1、特許文献2参照)。そして、導入する金属種の化学的性質を考慮して、シリカ骨格中に様々な金属種を導入したメソポーラスシリカの合成が可能となっている。また、後処理により、メソポーラスシリカ表面に金属種を固定化する方法で、金属種をシリカ骨格中に導入することが可能である。アルミニウムをシリカ骨格中に導入したメソポーラスシリカアルミナの合成が最も代表的であり、そこでは酸性質が発現する。また、チタンをシリカ骨格に導入したメソポーラスシリカの合成も盛んに行われており、オレフィンのエポキシ化反応等に優れた触媒となることが示されている。
層状ケイ酸塩の一種であるカネマイトを出発物質とした特異な合成系でも、界面活性剤との反応によりメソポーラスシリカを得ることができる。カネマイトの前駆物質となるδ型の層状ジケイ酸ナトリウムを出発物質とする合成法が広く知られている(特許文献3参照)。カネマイトから誘導されるメソポーラスシリカは、界面活性剤との直接反応による、二次元六方構造のメソポーラスシリカ、及び層状中間体を経由した合成法による、二次元斜方構造のメソポーラスシリカ、の2種類のメソポーラスシリカを合成することができる。これらは、カネマイト由来の表面構造が、メソポーラスシリカの表面構造にも幾分反映されたことによる高い機能発現が期待されている。その一例として、オレフィンのメタセシス反応を挙げることができる(非特許文献2参照)。この反応は、歪んだSi−O−Si結合がオレフィンのメタセシス反応の活性サイトであると考えられており、反応前の加熱処理により脱水反応が進行して、カネマイト由来の表面構造を反映した結果として、歪んだSi−O−Si結合が多く生成するためであると解釈されている。
異種ユニットを導入したカネマイトから誘導されるメソポーラスシリカに対しても、様々な触媒反応に対する高い機能発現が期待されているが、異種ユニットを含有する層状ケイ酸塩の合成法は確立しておらず、関連研究はほとんどなされていない。例えば、ケイ素四面体SiOの層状結晶間にSiOが架橋した層状結晶に、金属元素を、酸素を介して結合させた層状シリカ−金属酸化物多孔体で、金属元素としてAlのみの導入が詳述されている例(特許文献4参照)、また、δ型の層状ジケイ酸ナトリウムの結晶構造中へのAlユニットの導入技術に関してのみ、詳細な検討が行われている例(非特許文献3参照)が見られる。Alユニットを導入するためには、より高温でδ型の層状ジケイ酸ナトリウムを合成することが必要であり、その温度はAlの導入量の増加と共に高くなる。アルミニウム以外の金属種を骨格構造中に導入したという報告例はほとんどないが、GaやSnを二次元六方構造のメソポーラスシリカの骨格構造中に導入したとする報告がある。しかしながら、GaやSn が最終生成物中で4配位種として存在していることしか記述されていない(非特許文献4、5参照)。
特許第3341278号公報 特許第3436470号公報 特許第3295973号公報 特許第3307406号公報 Chemical Review, 1997, Vol. 97, 2373-2419.「From Microporous and Mesoporous Molecular Sieve Materials and Their Use in Catalysis」 Journal of Physical Chemistry B, 2002, Vol. 106, 9098-9106.「Active Sites on mesoporous and Amorphous Silica materials and Their Photocatalytic Activity: An Investigation by FTIR, ESR, VUV-UV and Photoluminescence Spectroscopies」 Journal of Materials Chemistry, 2003, Vol. 13, p. 883-887.「Synthesis of Al containing mesoporous silica (KSW-2) with semi-squared one-dimensional channels by incorporation of Al species into the silicate framework of kanemite」 Journal of Materials Chemistry, 2000, Vol. 10, p. 993-1000.「Transformation of layered aluminosilicates and gallosilicates with kanemite structure into mesoporous materials」 Journal of Porous Materials, 1998, Vol. 5, p. 139-146.「Synthesis of Sn-Incorporated Folded Sheets Mesoporous Materials (Sn-FSM-16)」
このような状況の中で、本発明者は、上記従来技術に鑑みて、遷移金属含有メソ空間材料を構築することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、β型、δ型、又はα型の遷移金属含有層状ケイ酸塩の水和物を、自己集合能を有する界面活性剤と反応させることにより、遷移金属種をケイ酸骨格構造中に含有するシリカメソ構造体を合成し、提供することができること、また、該シリカメソ構造体より遷移金属種を骨格構造中に含有するメソポーラスシリカを製造し、提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、遷移金属種を骨格構造中に含有するシリカメソ構造体及びメソポーラスシリカを提供することを目的とするものである。また、本発明は、遷移金属種とシリカとの複合化過程に於いて、遷移金属種同士の縮合反応による遷移金属酸化物の生成を抑制することを可能とすることにより、遷移金属種を骨格構造中に含有する層状ケイ酸塩を合成し、これを出発物質とした遷移金属含有シリカメソ構造体の製造方法及び遷移金属含有メソポーラスシリカの製造方法を提供することを目的とするものである。また、本発明は、メソ構造体の、吸湿効果、吸水効果、脱臭効果、断熱効果、防音効果、軽量効果、エネルギー貯蔵効果を利用した応用が可能であり、更に、各種遷移金属種の触媒作用を利用した特殊反応場を提供する材料として利用することが可能な遷移金属含有メソ空間部材を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、層状ケイ酸塩から誘導されるメソ構造体において、遷移金属種をケイ酸骨格構造中に含有することを特徴とする遷移金属含有シリカメソ構造体、である。本シリカメソ構造体は、(1)遷移金属種が、チタン、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ガリウム、ジルコニウム、インジウムから選択される1種又はそれ以上であること、(2)上記遷移金属含有シリカメソ構造体の構造規則性が、ラメラ構造、二次元六方構造、二次元斜方構造、及び不規則構造の内から選択されること、(3)遷移金属種が、4配位構造としてケイ酸骨格内に、あるいは4配位構造及び6配位構造としてケイ酸骨格内及び骨格外に存在すること、を好ましい態様としている。
また、本発明は、層状ケイ酸塩から誘導されるメソポーラスシリカにおいて、遷移金属種をケイ酸骨格構造中に含有することを特徴とする遷移金属含有メソポーラスシリカ、である。本メソポーラスシリカは、(1)遷移金属種が、チタン、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ガリウム、ジルコニウム、インジウムから選択される1種又はそれ以上であること、(2)上記遷移金属含有シリカメソポーラスシリカの構造規則性が、二次元六方構造、二次元斜方構造、及び不規則構造の内から選択されること、(3)遷移金属種が、4配位構造としてケイ酸骨格内に、あるいは4配位構造及び6配位構造としてケイ酸骨格及び骨格外に存在すること、を好ましい態様としている。また、本発明は、上記の遷移金属含有メソポーラスシリカから成り、均一なメソ孔の所定の作用を有することを特徴とする遷移金属含有メソ空間部材、である。
また、本発明は、β型、δ型、又はα型の遷移金属含有層状ケイ酸塩の水和物を、自己集合能を有する界面活性剤と反応させることにより、遷移金属種をケイ酸骨格構造中に含有するシリカメソ構造体を合成することを特徴とする遷移金属含有シリカメソ構造体の製造方法、である。本方法は、(1)遷移金属種が、4配位構造としてケイ酸骨格内に、あるいは4配位構造及び6配位構造としてケイ酸骨格及び骨格外に導入された遷移金属含有層状ケイ酸塩の水和物を界面活性剤と反応させること、(2)自己集合能を有する界面活性剤を含む溶液に、遷移金属含有層状ケイ酸塩の水和物を添加することにより遷移金属含有シリカメソ構造体を合成すること、(3)遷移金属種が、チタン、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ガリウム、ジルコニウム、インジウムから選択される1種又はそれ以上であること、(4)自己集合能を有する界面活性剤が、アルキルアミン、アルキルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルトリエチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ジェミニ型アルキルアンモニウム塩、又はジェミニ型ジアルキルアンモニウム塩であること、を好ましい態様としている。また、本発明は、上記の方法で作製したシリカメソ構造体を、焼成又は抽出処理することにより、界面活性剤を除去することを特徴とする遷移金属含有メソポーラスシリカの製造方法、である。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、遷移金属種を骨格構造中に含有する層状ジケイ酸塩の製造方法を提供するものであり、また、その遷移金属含有層状ジケイ酸塩を出発物質として、遷移金属種を骨格構造中に含有する層状ジケイ酸塩の水和物を生成させ、アルキルアンモニウム系界面活性剤との反応により生成する、遷移金属種を骨格構造中に含有するシリカメソ構造体及びその製造方法を提供するものであり、更に、シリカメソ構造体を経由して作製される、遷移金属種を骨格構造中に含有するメソポーラスシリカ及びその製造方法を提供するものである。
本発明において、遷移金属種として、チタン、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ガリウム、ジルコニウム、インジウムの内から選択される1種又はそれ以上が用いられるが、これらの遷移金属種は、酸化物又は複合酸化物を形成するときは通常6配位構造のみからなるが、4配位構造として存在することも可能であるため、ケイ酸骨格構造中へ導入することができる。上記遷移金属種を2種以上シリカ骨格に導入しても、導入した遷移金属種は4配位構造として存在させることができる。
層状ジケイ酸ナトリウムとして、β型、δ型及びα型の内から選択される1種が用いられるが、それは、以下の理由からである。これらの層状ジケイ酸ナトリウムを出発物質として、水和反応を行うと、β型及びδ型の層状ジケイ酸ナトリウムからはカネマイト、α型の層状ジケイ酸ナトリウムからはα型水和物の2種類の水和型層状ケイ酸塩が生成する。これらの水和物と界面活性剤との反応により生成するシリカメソ構造体の構造規則性が、カネマイトとα型水和物では異なるため、層状ジケイ酸ナトリウムとして、β型、δ型及びα型の内から選択される1種が用いられる。カネマイトからはラメラ構造、二次元六方構造、二次元斜方構造及び不規則構造、α型水和物からは二次元六方構造及び不規則構造のシリカメソ構造体を得ることができる。
層状ジケイ酸ナトリウムは、等モルのナトリウムとケイ素が溶解している塩基性水溶液を加熱処理することで生成する。同一組成の塩基性水溶液からβ型、δ型及びα型の層状ジケイ酸ナトリウムを得ることができる。加熱温度を変化させるだけで、低温ではβ型の層状ジケイ酸ナトリウムが生成し、加熱温度の上昇と共にδ型、更に、高温での加熱処理を行うとα型の層状ジケイ酸ナトリウムが生成する。通常、δ型の層状ジケイ酸ナトリウムを純粋相として得るためには、700〜750℃の温度範囲で加熱処理する。その温度範囲の前後でβ型及びα型の層状ジケイ酸ナトリウムを得ることができる。ただし、これらの層状ジケイ酸ナトリウムは熱力学的な安定相として生成しているのではなく、低温ではβ型の層状ジケイ酸ナトリウムが生成し、加熱温度の上昇と共に、β型とδ型の混合相、δ型の層状ジケイ酸ナトリウム、δ型とα型の混合相、そして、α型の層状ジケイ酸ナトリウムが生成する。
遷移金属種を骨格構造中に含有する層状ジケイ酸ナトリウムを得るためには、等モルのナトリウムとケイ素が溶解している塩基性水溶液に遷移金属源を添加して、均質な前駆溶液を調製し、異なる温度で加熱処理することで、遷移金属種を骨格構造中に含有するβ型、δ型及びα型の層状ジケイ酸ナトリウムを得ることができる。遷移金属源としては、遷移金属塩又は遷移金属アルコキシドがある。塩基性条件下で完全に溶解する遷移金属種であれば、遷移金属源の種類に因らず、均一な前駆溶液を調製することができる。その均一な前駆溶液を加熱処理することで、遷移金属種を骨格構造中に含有する層状ジケイ酸ナトリウムを得ることができる。遷移金属塩は、遷移金属硫酸塩、遷移金属硝酸塩、遷移金属酢酸塩などの加熱処理時に陰イオン成分が除去されるものでなければならない。例えば、遷移金属塩化物を添加して、前駆溶液を調製した場合には、加熱処理過程に於いて溶媒である水が蒸発し、層状ジケイ酸ナトリウムが生成するために必要なナトリウムが塩化ナトリウムの生成に消費されてしまう。有機成分が焼成、除去される遷移金属アルコキシドに関しては、このような制約はない。
チタン等、塩基性条件下での溶解性が非常に低い遷移金属種を、等モルのナトリウムとケイ素が溶解している塩基性水溶液に添加しても均質な前駆溶液を得ることは容易ではない。これは、等モルのナトリウムとケイ素が溶解している塩基性水溶液にチタンアルコキシドなどの遷移金属源を添加した直後に、固体生成物が分離した状態で生成する。このまま加熱処理を行うと、層状ジケイ酸ナトリウムと酸化チタンが分離した状態で生成してしまう。しかしながら、遷移金属源を添加した後に、長時間撹拌することで、遷移金属由来の固体生成物の分散性が徐々に高くなってくる。この前駆溶液を加熱処理することで、遷移金属種を骨格構造中に含有する層状ジケイ酸ナトリウムを得ることができるようになる。
チタン等、塩基性条件下での溶解性が非常に低い遷移金属種を層状ジケイ酸ナトリウムの骨格構造中に導入するための前駆溶液の調製としては、遷移金属アルコキシド及びシリコンアルコキシドを予め混合したアルコキシド溶液を、ケイ素(遷移金属種含む)とナトリウムのモル比が等しくなるように水酸化ナトリウム水溶液中にゆっくりと添加して、得られた前駆溶液を加熱処理する方法が好ましい。混合アルコキシド溶液を水酸化ナトリウム水溶液に添加すると、白濁はするものの、混合アルコキシド溶液中で遷移金属種がシリコンアルコキシド中に均一に分散しているため、水酸化ナトリウム水溶液に添加したことで、遷移金属種が析出しようとしても、シリコンアルコキシドの存在が遷移金属種同士の縮合反応をある程度抑制する。その結果として、前駆溶液中で予めTi−O−Si結合が生成し、遷移金属種を導入しない合成と比較すると、若干低温で遷移金属種を骨格構造中に含有する層状ジケイ酸ナトリウムを得ることができる。遷移金属種の導入量が増大すれば、当然遷移金属種同士の縮合反応が生ずるようになる。従って、層状ジケイ酸ナトリウムの骨格構造中への遷移金属種の導入量には限界があるということになる。
層状ジケイ酸ナトリウムの水和物として、カネマイト及びα型水和物の内から選択される1種が用いられるが、これは、β型、δ型及びα型の層状ジケイ酸ナトリウムを出発物質として、水和反応を行うと、β型及びδ型の層状ジケイ酸ナトリウムからはカネマイト、α型の層状ジケイ酸ナトリウムからはα型水和物の2種類の水和型層状ケイ酸塩が生成するためである。層状ジケイ酸ナトリウムを純水中に分散するだけであるが、撹拌時間を長くすると非晶質成分が生成してしまうので、数時間までを目安に反応条件を設定する必要がある。遷移金属種を骨格構造中に含有するβ型、δ型及びα型の層状ジケイ酸ナトリウムを用いて水和反応を行っても、同様に遷移金属種を骨格構造中に含有するカネマイト及びα型水和物が生成する。
遷移金属種を骨格構造中に含有する層状ジケイ酸ナトリウムの水和物をアルキルアンモニウム系界面活性剤が含まれる溶液に添加することにより、遷移金属含有シリカメソ構造体を得ることができる。アルキルアンモニウム系界面活性剤が自己集合能を有する場合であれば、各種構造のメソ構造体が生成する。アルキルアンモニウム系界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン、アルキルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルトリエチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ジェミニ型アルキルアンモニウム塩及びジェミニ型ジアルキルアンモニウム塩を挙げることができる。アルキルアンモニウム系界面活性剤のアルキル基中に各種有機官能基が存在していても、自己集合能があれば、層状ケイ酸塩との反応により、メソ構造体を得ることができる。アルキルアンモニウム系界面活性剤は水溶液中で陽イオンとして存在するため、層状ケイ酸塩中のナトリウムイオンとの交換反応が可能となる。アルキルアンモニウム系界面活性剤と層状ケイ酸塩中のナトリウムイオンとのイオン交換反応は、上記界面活性剤が2種以上存在していても進行する。また、得られる遷移金属含有メソポーラスシリカの孔径は、合成に用いた界面活性剤のアルキル鎖長変化や可溶化剤の添加により変化させることができる。
遷移金属種を骨格構造中に含有する層状ジケイ酸ナトリウムの水和物とアルキルアンモニウム系界面活性剤との反応により、界面活性剤の分子構造を反映して、ラメラ構造、二次元六方構造、二次元斜方構造及び不規則構造の遷移金属含有シリカメソ構造体を得ることができる。例えば、遷移金属種を含有するカネマイトとアルキルトリメチルアンモニウム塩との反応では、室温から100℃付近までの反応温度範囲では、界面活性剤とケイ素の比が大きい(界面活性剤が多い)場合には、ラメラ構造のメソ構造体が得られ、界面活性剤とケイ素の比が小さい場合には、二次元六方構造のメソ構造体が得られる。ただし、ラメラ構造のメソ構造体に関しては、合成温度の上昇と共にケイ酸骨格の縮合の程度が高くなる。また、室温で合成したラメラ構造のメソ構造体を温和な条件下で酸処理を行い、層間から界面活性剤分子を徐々に溶出させると構造変化が生じ、二次元斜方構造のメソ構造体が生成する。ジェミニ型アルキルアンモニウム塩のように球状に集合しやすい分子形状の界面活性剤との反応では、制約された二次元空間内での自己集合を余儀なくされた結果として、不規則構造のメソ構造体が生成する。
二次元六方構造、二次元斜方構造及び不規則構造の遷移金属含有シリカメソ構造体は、ケイ酸骨格が三次元的に連結しているために、界面活性剤を除去した後もメソ構造が保持され、遷移金属含有メソポーラスシリカを得ることができる。界面活性剤を除去する方法には、焼成により界面活性剤を燃焼除去する方法と、酸処理により界面活性剤分子を抽出除去する方法とがある。酸処理により界面活性剤分子を抽出除去した場合には、界面活性剤の再利用が可能である。
本発明により、(1)種々の遷移金属種を同時に骨格構造中に含有する層状ジケイ酸塩を得ることが可能である、(2)遷移金属種を骨格構造中に含有する、遷移金属含有シリカメソ構造体、及び遷移金属含有メソポーラスシリカを製造し、提供することができる、(3)遷移金属種とシリカとの複合化過程に於いて、遷移金属種同士の縮合反応による遷移金属酸化物の生成を抑制することにより、遷移金属種を骨格構造中に含有する層状ケイ酸塩を合成し、これを出発物質として、遷移金属含有シリカメソ構造体を製造し、提供することができる、(4)比表面積700〜1300m−1、細孔容積0.5〜1.5cm−1、細孔径1.5〜10nmの範囲の特性を有する遷移金属含有メソポーラスシリカを提供することができる、(5)骨格構造中に各種遷移金属種を含有する遷移金属含有メソ空間部材を提供することができる、(6)均一なメソ孔の存在に基づく、吸湿効果、吸水効果、脱臭効果、断熱効果、防音効果、軽量効果、エネルギー貯蔵効果を利用した応用が可能であり、更に、各種遷移金属種の触媒作用を利用した特殊反応場を提供する材料としての利用が可能となる遷移金属含有メソ空間材料を提供することができる、という格別な効果が奏される。
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(1)チタン含有層状ジケイ酸ナトリウムの水和物(チタン含有カネマイト)の合成
ケイ酸ナトリウム水溶液に、水酸化ナトリウム水溶液を添加して、ナトリウムとケイ素が等モル比で溶解している塩基性水溶液を調製した。この水溶液に、チタンイソプロポキシドをモル比でTi/Si=1/100又は1/20となるように添加した。チタンイソプロポキシドを添加すると同時に、液面で白色固体の生成が確認された。撹拌を継続すると、白色固体が徐々に分散していく様子が観察された。24時間撹拌した後に、得られた前駆溶液を725℃(昇温速度5℃min−1)で3時間加熱処理した。得られた固体生成物を粉砕して、純水中に分散し、30分間撹拌し、次いで、固体成分を遠心分離の後、風乾して回収した。
725℃で3時間加熱処理して得られた固体生成物、及びその水和物の粉末X線回折(XRD)パターンを図1に示す。これらから、得られた固体生成物が、δ−NaSiの結晶構造を有する化合物図1の左であり、この固体生成物を純水中に分散することにより得られた水和物が、カネマイト類似の結晶構造を有する化合物図1の右であることがわかる。ここまでの合成過程に於いて、TiO相の存在が確認されることはなく、チタンの導入量に関わらず、同様の結果が得られた。
(2)チタン含有メソポーラスシリカの合成
以下の1)〜3)の合成条件で、上記(1)で得られた水和物(チタン含有カネマイト)と界面活性剤との反応を行った。界面活性剤としては、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(C16TMACl)を用いた。
1)C16TMACl/Si=0.2として、70℃で3時間反応を行った。得られた生成物を純水中に再分散して、1NHClを添加して水溶液のpHを8.5まで下げ、1時間そのpHを保持し、遠心分離により得られた生成物を回収した。繰り返し純水で洗浄し、風乾して試料とした。
2)C16TMACl/Si=2.0として、室温で3日間の合成条件での反応を行った。遠心分離により得られた生成物を回収して試料とした。
3)C16TMACl/Si=2.0として、室温で3日間反応させた後、純水中に再分散して、酢酸水溶液を用いて水溶液のpHを6まで徐々に下げて、そのまま酢酸を添加しながら、1時間、そのpHを保持した。次いで、遠心分離により得られた生成物を回収して試料とした。
上記1)の反応により得られた生成物のXRDパターンを図2に示し、上記2)及び3)の反応により得られた生成物のXRDパターンを図3に示す。1)の反応により得られた生成物の低角度領域に観察されたXRDピークの指数付けを行った結果、得られた生成物が二次元六方構造(空間群:p6mm)を有することがわかった。同様に、2)及び3)の反応により得られた生成物が、それぞれ、ラメラ構造(層状構造)、及び二次元斜方構造(空間群:C2mm)を有することがわかった。チタンの導入量に関わらず、同様の結果が得られた。
しかしながら、チタンの導入量によって、導入されたチタンの配位状態には変化が生じた。1)の反応により得られた二次元六方構造の生成物のUV−Visスペクトルを図4に示し、2)及び3)の反応により得られた、ラメラ構造、及び二次元斜方構造の生成物のUV−Visスペクトルを、図5に示す。いずれも、Ti/Si=1/100の場合には、220nm付近に吸収ピークが観察され、導入したチタンの全てが4配位種として存在していることを示している。Ti/Si=1/20の場合には、220nm付近の吸収ピークに加えて、280nm前後の位置にも吸収ピークが観察され、4配位チタンと共に、6配位チタンも存在していた。
二次元六方構造、ラメラ構造、及び二次元斜方構造のメソ構造体を、550℃で6時間焼成した結果、ラメラ構造の場合には、構造規則性が完全に崩壊してしまうが、二次元六方構造、及び二次元斜方構造の場合には、それらの構造規則性は保持された。各焼成物の窒素吸着測定では、メソポーラス物質に特徴的なIV型の吸着等温線が観察され、均一メソ孔が存在していることが明らかとなった。二次元六方構造、及び二次元斜方構造のメソポーラス物質の、比表面積、細孔容積、孔径は、それぞれ、約1000m−1、約1.0cm−1、2.7nm程度であった。
(1)チタン含有層状ジケイ酸ナトリウムの水和物の合成
チタンアルコキシド及びシリコンアルコキシドを、モル比でTi/Si=1/100となるように予め混合したアルコキシド溶液を、水酸化ナトリウム水溶液中に添加して調製した前駆溶液を、675〜750℃の範囲の各温度で3時間加熱処理した。得られた固体生成物を粉砕して、純水中に分散し、30分間撹拌した後、遠心分離で固体成分を回収して風乾し、試料とした。
次いで、この675℃で3時間加熱処理して得られた固体生成物を、純水中に分散して得られた生成物のXRDパターンを図6に示す。全ての回折ピークがカネマイト類似の結晶構造に帰属可能な生成物が得られた。より高温で合成を行った場合には、α型水和物の回折ピークが混在していた。上記生成物の紫外可視分光測定の結果を図7に示す。220nm付近に吸収ピークが観察され、導入したチタンが4配位種として存在していることを示している。
(2)チタン含有メソポーラスシリカの合成
実施例1の(2)と同様に、1)〜3)の合成条件で、実施例3で得られた水和物(チタン含有カネマイト)とC16TMAClとの反応を行ってメソポーラスシリカを合成した。 1)の反応により得られた生成物を、550℃で3時間焼成した試料のXRDパターンを図8に示し、2)及び3)の反応により得られた生成物のXRDパターンを図9に示す。実施例2と同様に、1)、2)及び3)の反応により得られた生成物を、550℃で3時間焼成した試料の低角度領域に観察されたXRDピークの指数付けの結果、得られた生成物が、それぞれ、二次元六方構造、ラメラ構造、及び二次元斜方構造を有することがわかる。1)の反応により得られた二次元六方構造の生成物、及び3)の反応により得られた二次元斜方構造の生成物のUV−Visスペクトルを、図10に示す。220nm付近に吸収ピークが観察され、導入したチタンが4配位種として存在していることを示している。同時に、280nm付近にも弱い吸収ピークが観察されることから、少量ではあるが6配位種が存在していることを示している。
上記の二次元六方構造及び二次元斜方構造のメソ構造体を、550℃で3時間焼成した結果、それらの構造規則性は完全に保持されていた。各焼成物の窒素吸着測定では、メソポーラス物質に特徴的なIV型の吸着等温線が観察され、均一メソ孔が存在していることが明らかとなった。二次元六方構造の焼成物は、比表面積が986m−1、細孔容量が1.06cm−1及び孔径が2.3nmの、遷移金属を骨格構造中に含有するメソポーラスシリカであり、二次元斜方構造の焼成物は、比表面積が1047m−1、細孔容量が1.14cm−1及び孔径が2.7nmの、遷移金属を骨格構造中に含有するメソポーラスシリカであった。
以上詳述したように、本発明は、遷移金属含有シリカメソ構造体、及び遷移金属含有メソポーラスシリカ、並びにそれらの製造方法等に係るものであり、本発明は、シリカとの複合化過程に於いて、遷移金属種同士の縮合反応による遷移金属酸化物の生成を抑制することを可能とすることにより、遷移金属種を骨格構造中に含有する層状ケイ酸塩アルカリを合成し、これを出発物質として、遷移金属種を骨格構造中に含有するメソポーラスシリカを製造することを可能とするものである。従来、メソポーラスシリカの骨格構造中に遷移金属種を導入することは困難であり、報告された例はほとんどないが、本発明により、遷移金属種を骨格構造中に導入したメソポーラスシリカを容易に合成することが可能となった。本発明は、その均一なメソ孔の存在に基づく、吸湿効果、吸水効果、脱臭効果、断熱効果、防音効果、軽量効果、エネルギー貯蔵効果等を利用した応用が可能であり、更に、各種遷移金属種の触媒作用を利用した特殊反応場を提供する材料としての利用が可能となる遷移金属含有メソ空間材料を提供することを可能とするものである。
実施例1で加熱処理して得られた固体生成物(左)及びその水和物(右)のXRDパターンを示す。 実施例1で得られた水和物とC16TMAClとの反応(C16TMACl/Si=0.2、70℃、3時間)により得られたメソ構造体のXRDパターンを示す。 実施例1で得られた水和物とC16TMAClとの反応(C16TMACl/Si=2.0、室温、3日間)により得られたメソ構造体(左)、及びその酸処理物(右)のXRDパターンを示す。 実施例1で得られた水和物とC16TMAClとの反応(C16TMACl/Si=0.2、70℃、3時間)により得られた、メソ構造体のUV−Visスペクトルを示す。 実施例1で得られた水和物とC16TMAClとの反応(C16TMACl/Si=2.0、室温、3日間)により得られた、メソ構造体(左)、及びその酸処理物(右)のUV−Visスペクトルを示す。 実施例2で加熱処理して得られた生成物を純水中に分散して得られた生成物のXRDパターンを示す。 実施例2で加熱処理して得られた生成物を純水中に分散して得られた生成物のUV−Visスペクトルを示す。 実施例2で得られた水和物とC16TMAClとの反応(C16TMACl/Si=0.2、70℃、3時間)により得られたメソ構造体を、550℃で3時間焼成した試料のXRDパターンを示す。 実施例2で得られた水和物とC16TMAClとの反応(C16TMACl/Si=2.0、室温、3日間)により得られたメソ構造体(左)及びその酸処理物(右)を、550℃で3時間焼成した試料のXRDパターンを示す。 実施例2で得られた、二次元六方構造(左)、及び二次元斜方構造(右)のチタン含有メソポーラスシリカのUV−Visスペクトルを示す。

Claims (15)

  1. 層状ケイ酸塩から誘導されるメソ構造体において、遷移金属種をケイ酸骨格構造中に含有することを特徴とする遷移金属含有シリカメソ構造体。
  2. 遷移金属種が、チタン、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ガリウム、ジルコニウム、インジウムから選択される1種又はそれ以上である請求項1に記載の遷移金属含有シリカメソ構造体。
  3. 上記遷移金属含有シリカメソ構造体の構造規則性が、ラメラ構造、二次元六方構造、二次元斜方構造、及び不規則構造の内から選択される請求項1に記載の遷移金属含有シリカメソ構造体。
  4. 遷移金属種が、4配位構造としてケイ酸骨格内に、あるいは4配位構造及び6配位構造としてケイ酸骨格内及び骨格外に存在する請求項1に記載の遷移金属含有シリカメソ構造体。
  5. 層状ケイ酸塩から誘導されるメソポーラスシリカにおいて、遷移金属種をケイ酸骨格構造中に含有することを特徴とする遷移金属含有メソポーラスシリカ。
  6. 遷移金属種が、チタン、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ガリウム、ジルコニウム、インジウムから選択される1種又はそれ以上である請求項5に記載の遷移金属含有メソポーラスシリカ。
  7. 上記遷移金属含有メソポーラスシリカの構造規則性が、二次元六方構造、二次元斜方構造、及び不規則構造の内から選択される請求項5に記載の遷移金属含有メソポーラスシリカ。
  8. 遷移金属種が、4配位構造としてケイ酸骨格内に、あるいは4配位構造及び6配位構造としてケイ酸骨格及び骨格外に存在する請求項5に記載の遷移金属含有メソポーラスシリカ。
  9. 請求項5から8のいずれかに記載の遷移金属含有メソポーラスシリカから成り、均一なメソ孔の所定の作用を有することを特徴とする遷移金属含有メソ空間部材。
  10. β型、δ型、又はα型の遷移金属含有層状ケイ酸塩の水和物を、自己集合能を有する界面活性剤と反応させることにより、遷移金属種をケイ酸骨格構造中に含有するシリカメソ構造体を合成することを特徴とする遷移金属含有シリカメソ構造体の製造方法。
  11. 遷移金属種が、4配位構造としてケイ酸骨格内に、あるいは4配位構造及び6配位構造としてケイ酸骨格及び骨格外に導入された遷移金属含有層状ケイ酸塩の水和物を、界面活性剤と反応させる請求項10に記載の遷移金属含有シリカメソ構造体の製造方法。
  12. 自己集合能を有する界面活性剤を含む溶液に、遷移金属含有層状ケイ酸塩の水和物を添加することにより遷移金属含有シリカメソ構造体を合成する請求項10に記載の遷移金属含有シリカメソ構造体の製造方法。
  13. 遷移金属種が、チタン、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ガリウム、ジルコニウム、インジウムから選択される1種又はそれ以上である請求項10に記載の遷移金属含有シリカメソ構造体の製造方法。
  14. 自己集合能を有する界面活性剤が、アルキルアミン、アルキルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルトリエチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ジェミニ型アルキルアンモニウム塩、又はジェミニ型ジアルキルアンモニウム塩である請求項10に記載の遷移金属含有シリカメソ構造体の製造方法。
  15. 請求項10から14のいずれかに記載の方法で作製した遷移金属含有シリカメソ構造体を、焼成又は抽出処理することにより、界面活性剤を除去することを特徴とする遷移金属含有メソポーラスシリカの製造方法。
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