JP2006151023A - クリップ取付用ブラケット - Google Patents

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Tetsuya Aoyama
哲也 青山
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Abstract

【課題】 クリップ取付用ブラケットのドアトリム等の取付部材との射出成形時において、樹脂の漏洩を防止するためのシール部材の組付け作業性を向上させると共に、シール性を向上させて品質向上を図る。
【解決手段】 クリップを嵌着可能なクリップ取付用ブラケット10はクリップを嵌着して取付けることのできる嵌着取付部20と樹脂成形されるドアトリム等の取付部材に樹脂の射出成形時に埋設される基部30とからなり、クリップ取付用ブラケット10の基部30と取付部材の成形金型との間に樹脂の射出成形時に樹脂が嵌着取付部20に漏洩するのを抑止するシール部材33が配設される取付部材と一体化されたクリップ取付用ブラケット10であって、シール部材33はクリップ取付用ブラケット10の基部30と共に樹脂製で一体成形されて形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、クリップ取付用ブラケットに関する。詳しくは、クリップを取付可能なクリップ取付用ブラケットをドアトリム等の取付部材に一体的に形成するための樹脂の射出成形時に、シール部材によって樹脂が余計な所に漏洩するのを抑止するクリップ取付用ブラケットに関する。
一般に、自動車の車体側ドア部分を構成するインナーパネル(外装部材)には、内装部材としてのドアトリムがクリップによって内張りされた状態で装着されている。詳しくは、インナーパネルの所定位置には、クリップを挿入可能な大きさ形状の装着穴が複数形成されている。また、ドアトリムの上記した装着穴に対応する位置には、クリップ取付用のブラケットが一体的に配設されている。なお、クリップは、装着穴に完全に挿入することにより弾性的に開いて装着穴まわりに掛着する掛着形状を有して形成されている。したがって、これらクリップ取付用ブラケットにクリップを取付けた状態で、各クリップをインナーパネルの対応する装着穴にそれぞれ挿入することにより、クリップが装着穴まわりに掛着してドアトリムがインナーパネルに装着される。
ここで、上記したクリップ取付用ブラケットは、合成樹脂によって全体が中空円錐台状に一体成形されており、その頭部側(切頭側)にはクリップを嵌着可能な構成の嵌着取付部が形成されている。また、底部側には、ドアトリムの射出成形時に樹脂によって埋設される構成の基部が形成されている。すなわち、基部は、ドアトリムの射出成形時にインサート部材たるクリップ取付用ブラケットを成形金型にセットすると、キャビティ側に露出状態とされる部位であり、射出された樹脂内に埋め込まれて一体化される。詳しくは、クリップ取付用ブラケットの基部には、上記した嵌着取付部との接合部位においてフランジ状に形成された円環状の座部位が形成されている。したがって、クリップ取付用ブラケットは、この座部位を成形金型上に載置するようにして位置決めすることにより、成形金型にセットされる。これにより、基部がキャビティ側に露出した状態とされる。したがって、この状態で射出成形することにより、射出された樹脂により基部が埋設され、クリップ取付用ブラケットとドアトリム(クリップ取付用ブラケットの取付部材)とが一体化されて形成される。
ところで、上記したクリップ取付用ブラケットには、基部とドアトリム(取付部材)の成形金型との間に樹脂の射出成形時に樹脂が嵌着取付部等の部位に漏洩するのを抑止するシール部材が配設されている。すなわち、ドアトリムの射出成形(インサート成形)時において、射出された樹脂が基部と成形金型との間に流入して余計な所に入り込むこと(樹脂漏れ)を抑止するためである。これにより、完成品の成形不良防止や品質向上が図られている。
なお、これに関連する技術として、例えば、下記特許文献1に開示されているものが挙げられる。
特開2002−321570号公報
しかしながら、上記した従来の技術では、クリップ取付用ブラケットに対し、例えばフランジ状の座部位等の狭隘な座面上に手作業などによってシール部材の貼付を行っていた。したがって、シール部材の組付け作業性が悪く、場合によってはシール部材が良好に貼付されないこともあった。よって、シール部材の貼付状態が悪い場合には、樹脂の射出成形時に十分なシール性が発揮されないこともあった。また、このような作業性の悪い貼付作業工程が、製造コスト増大の要因ともなっていた。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、クリップ取付用ブラケットのドアトリム等の取付部材との射出成形時において、樹脂の漏洩を防止するためのシール部材の組付け作業性を向上させると共に、シール性を向上させて品質向上を図ることである。
上記課題を解決するために、本発明のクリップ取付用ブラケットのシール構造は次の手段をとる。
先ず、本発明の第1の発明は、クリップを嵌着可能なクリップ取付用ブラケットはクリップを嵌着して取付けることのできる嵌着取付部と樹脂成形されるドアトリム等の取付部材に樹脂の射出成形時に埋設される基部とからなり、クリップ取付用ブラケットの基部と取付部材の成形金型との間に樹脂の射出成形時に樹脂が嵌着取付部に漏洩するのを抑止するシール部材が配設される取付部材と一体化されたクリップ取付用ブラケットであって、シール部材はクリップ取付用ブラケットの基部と共に樹脂製で一体成形されて形成されているものである。
ここで、シール部材をクリップ取付用ブラケットの基部に一体成形する成形法としては、いわゆる多色(異材質)成形やインサート成形等のものが挙げられる。
この第1の発明によれば、樹脂製のクリップ取付用ブラケットの基部には、樹脂製のシール部材が一体成形されて形成される。すなわち、シール部材は、基部に対して良好な接着状態で組付けられる。したがって、樹脂の射出成形(インサート成形)時には、この一体成形されたシール部材が、クリップ取付用ブラケットの基部と成形金型との間に介在して良好なシール性を発揮し、射出された樹脂が成形金型との間に流入して嵌着取付部等の余計な所に漏洩するのを抑止する。
次に、本発明の第2の発明は、上述した第1の発明において、基部は、嵌着取付部との接合部位においてフランジ状に形成された円環状の座部位を有し、座部位にシール部材が一体成形されるものである。
この第2の発明によれば、クリップ取付用ブラケットを成形金型にセットすると、基部の嵌着取付部との接合部位においてフランジ状に形成された円環状の座部位が成形金型上に載置されて当接状態となる。ここで、上記した円環状の座部位は、樹脂の射出成形を行うと、射出された樹脂の充填圧力によって、成形金型に対する当接力が強められる方向に作用力を受ける。したがって、この座部位にシール部材が一体成形されることにより、射出成形時におけるシール力が好適に作用する。
次に、本発明の第3の発明は、上述した第2の発明において、シール部材は、座部位の成形金型との当接側面となる座面の周縁に沿って固着形成される固着部位と、固着部位から径外方向に立ち上がる断面形状とされて成形金型に当接してシールする爪部位と、を有して構成されており、座部位にはシール部材の固着部位が内部に充填されて形成される溝が形成されているものである。
この第3の発明によれば、シール部材は、座部位の成形金型との当接側面となる周縁に沿って一体的に成形されて形成される。詳しくは、シール部材は、座部位に形成された溝の内部に固着部位が充填された状態で形成される。したがって、シール部材は、座部位に対する接着状態がより強固となる。また、シール部材は、固着部位から径外方向に立ち上がる断面形状を有した爪部位が形成されている。したがって、シール部材は、爪部位の立ち上がり形状による押圧力を成形金型に作用させた状態で当接する。すなわち、シール部材の成形金型に対するシール力が強められる。
次に、本発明の第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、シール部材は被発泡性の樹脂製であるものである。
この第4の発明によれば、射出成形時に射出された樹脂は、被発泡性の樹脂から成るシール部材に対して含浸を伴なわずにシール部材によってシールされる。すなわち、シール部材により、射出された樹脂の漏洩を抑止することがより良好に行われる。
次に、本発明の第5の発明は、上述した第1から第4のいずれかの発明において、シール部材はエラストマ製であるものである。
ここで、エラストマは、ゴムとプラスチックとの中間的機能を発揮する樹脂として周知のものであり、広い硬度範囲で優れた弾性、耐荷重性、機械強度、耐油性、耐薬品性、耐磨耗性等の機械特性を発揮する。
この第5の発明によれば、エラストマの機械特性によって、シール部材の成形金型に対するシール性が更に向上する。したがって、このシール部材のシール性によって、射出された樹脂の漏洩を抑止することがより良好に行われる。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
先ず、本発明の第1の発明によれば、射出成形時に射出された樹脂の漏洩を抑止する構成のシール部材を、クリップ取付用ブラケットの基部に組付ける(接着状態とする)ことが容易に行える。したがって、シール部材の組付け作業性が良好となることにより、かかる製造コストの低減化を図ることができる。また、シール部材がクリップ取付用ブラケットの基部に対して一体的に形成されるため、両者の接着状態によって、高いシール性を得ることができる。
更に、本発明の第2の発明によれば、シール部材の配置構成によって、射出成形時におけるシール性を効果的に発揮させることができる。
更に、本発明の第3の発明によれば、シール部材をクリップ取付用ブラケットの座部位に対してより強固に接着することができる。また、シール部材の断面形状によって、シール性をより一層高めることができる。
更に、本発明の第4の発明によれば、射出成形時に射出された樹脂のシール部材への含浸をなくすることができるため、シール部材によるシール性を更に高めることができる。
更に、本発明の第5の発明によれば、シール部材の機械特性を更に好適に高めることができるため、シール性を更に高めることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について、図1〜図6を用いて説明する。図1はクリップ取付用ブラケット10の外観を示す斜視図、図2はクリップ取付用ブラケット10を成形金型50にセットする前状態を示す図、図3はクリップ取付用ブラケット10を成形金型50にセットした状態を示す図、図4は図3の要部拡大図、図5はドアトリム40のインサート成形工程を示す図、図6はインサート成形後の成形品を離型した状態を示す図である。なお、図1で示されるクリップ取付用ブラケット10は、構造を明確に図示するために、図2〜図6で示されるクリップ取付用ブラケット10の図示状態とは上下に反転した状態で描かれている。
本実施例のクリップ取付用ブラケット10は、自動車の内装部材たるドアトリム40(図5参照)を、車体側ドア部分の内側を構成するインナーパネルに装着するための装着構造を構成するものである。ここで、ドアトリム40が本発明の取付部材に相当する。詳しくは、インナーパネルには、ドアトリム40を装着する際に使用されるクリップ(図示しない)を挿入可能な装着穴が所定位置に複数形成されている。したがって、本実施例のクリップ取付用ブラケット10は、上記したクリップをドアトリム40に取付けた状態で保持するために、ドアトリム40の所定位置(インナーパネルに形成された装着穴に対応する位置)にそれぞれ配設される。
詳しくは、クリップ取付用ブラケット10は、図2〜図6に示されるように、ドアトリム40の成形時(図5参照)に成形金型50にインサートされて、樹脂成形(インサート成形)によりドアトリム40と一体的に形成される。以下、クリップ取付用ブラケット10の構成について具体的に説明する。
すなわち、クリップ取付用ブラケット10は、図1に良く示されるように、例えばポリプロピレン等の合成樹脂によって、全体が中空円錐台状に一体成形されて形成されている。なお、クリップの嵌着取付部20への取付け方法については後述する。また、クリップ取付用ブラケット10の頭部側(切頭側)にはクリップ(図示しない)を嵌着可能な構成の嵌着取付部20が形成されている。
ここで、クリップ(図示しない)は、嵌着取付部20に嵌着対応可能な構成の被取付部とインナーパネルに挿入される挿入部とが、例えばポリプロピレン等の合成樹脂により一体成形されて形成されている。詳しくは、前者の被取付部は、円筒状の短軸部材の両端側部位に、円盤形状のフランジが同一軸心上に配置固定された構成とされている。すなわち、2枚のフランジが、短軸部材を介して一定の間隔を有した状態で配置されている。また、後者の挿入部は、上記した被取付部から軸線方向に突出した形状とされており、その側面には径方向に弾性変形可能な係合部位が配設されている。したがって、クリップをインナーパネルの装着穴に挿入すると、挿入部が装着穴の内径によって弾性的に窄められた後に復元されて装着穴まわりに掛着する。これにより、クリップをインナーパネルに係合させることができる。
一方、嵌着取付部20は、図1に良く示されるように、中空円錐台状の頭部21に円形状に開口された取付穴22が形成されており、更に、この取付穴22が部分的に側方に開口された形状の蟻溝23が形成された構成とされている。したがって、この側方に開口した蟻溝23から、上記したクリップの短軸部材を水平方向に差し込んで嵌着することにより、クリップを嵌着取付部20に取付けることができる。詳しくは、クリップの2枚のフランジの間に嵌着取付部20の頭部21を挟み込んだ配置状態で、短軸部材を蟻溝23(側方)から取付穴22内まで差し込むようにする。これにより、嵌着取付部20の頭部21が、クリップの2枚のフランジの間に介在し、クリップの軸方向(クリップをインナーパネルの装着穴に対して抜き差しする方向)の移動を拘束した固定状態にすることができる。また、嵌着取付部20の蟻溝23が、差し込まれたクリップの短軸部材を嵌着状態で保持する。これにより、クリップが嵌着取付部20に嵌着状態で取付けられる。
次に、図1に良く示されるように、クリップ取付用ブラケット10の底部側には、ドアトリム40(図5参照)の射出成形時に樹脂41によって埋設される構成の基部30が形成されている。詳しくは、基部30は、上記した嵌着取付部20との接合部位においてフランジ状に形成された円環状の座部位31と、座部位31の更に底部側(嵌着取付部20の形成された側の反対側部位)において、ドアトリム40(図5参照)の射出成形時に樹脂41によって埋設される埋設部位32と、を有した構成とされている。
より詳しくは、前者の座部位31は、図2及び図3に良く示されるように、ドアトリム40の樹脂41の射出成形時(図5参照)に、インサート部材たるクリップ取付用ブラケット10を成形金型50上にセットすると、この成形金型50の載置面51上に当接状態で配置される。すなわち、座部位31によって、クリップ取付用ブラケット10の成形金型50へのセット位置の位置決めがなされる。
また、後者の埋設部位32は、図1〜図3に良く示されるように、上記した座部位31から一定の間隔を有した対向位置に円板状の部材(円板部材32a)が並設された構成とされている。したがって、図5に良く示されるように、射出成形を行うと、この円板部材32aと座部位31との間に樹脂41が流れ込んで埋設部位32全体が埋設された状態で保持される。
ところで、図1及び図3に良く示されるように、上記した座部位31の成形金型50との当接側面となる座面31aには、その周縁に沿って溝31bが形成されている。そして、この溝31b内には、被発泡性のエラストマ製のシール部材33が一体成形されて形成されている。詳しくは、シール部材33は、クリップ取付用ブラケット10の成形後に、いわゆる2色(異材質)成形によって、上記した溝31b内に充填された状態で形成されている。また、このシール部材33は、図1及び図4に良く示されるように、溝31b内に充填されてクリップ取付用ブラケット10に固着形成される固着部位33aと、この固着部位33aから径外方向に立ち上がる断面形状を有した爪部位33bと、によって形成されている。すなわち、シール部材33は、固着部位33aが溝31b内に充填された状態で固着形成されているため、クリップ取付用ブラケット10の基部30に対して良好な接着状態で組付けられている。また、シール部材33は、クリップ取付用ブラケット10を成形金型50にセットすることにより、固着部位33aから立ち上がり形状に形成された爪部位33bが成形金型50の載置面51に当接し、その立ち上がり形状分の押圧力を載置面51に作用させる。
したがって、図4及び図5に良く示されるように、ドアトリム40の射出成形時には、上記した成形金型50の載置面51に当接状態のシール部材33によって、射出された樹脂41を嵌着取付部20等の余計なところに漏洩させないように抑止力を作用させることができる。
詳しくは、上記したシール部材33の爪部位33bによって、成形金型50の載置面51に対してその立ち上がり形状に対応する分の押圧力を作用させることができる。
また、シール部材33は、座部位31の座面31a側に配設されているため、射出成形時には、充填された樹脂41の圧力(充填圧力)によってシール力が強められた状態で作用する。すなわち、上記した円環状の座部位31は、樹脂41の射出成形を行うと、射出された樹脂41の充填圧力によって、成形金型50の載置面51に対する当接力が強められる方向に作用力を受けるからである。
更に、シール部材33は、被発泡性のエラストマ樹脂によって形成されている。ここで、エラストマは、ゴムとプラスチックとの中間的機能を発揮する樹脂として周知のものであり、広い硬度範囲で優れた弾性、耐荷重性、機械強度、耐油性、耐薬品性、耐磨耗性等の機械特性を発揮する。したがって、このエラストマの機械特性によって、シール部材33の成形金型50の載置面51に対するシール性が良好に発揮される。更に、シール部材33が被発泡性であることから、射出成形時に射出された溶融状態の樹脂41は、被発泡性のシール部材33に対して含浸を伴なわずにシール部材33によって良好にシールされる。
このようにして、射出成形時に射出された樹脂41(図5参照)は、シール部材33によって良好にシールされ、嵌着取付部20等の余計なところへ漏洩することが抑止される。
続いて、本実施例のクリップ取付用ブラケット10の使用方法について、図1〜図6を参照して説明する。
先ず、ドアトリム40のインサート成形を行い、クリップ取付用ブラケット10を一体成形する方法について説明する。始めに、図2に良く示されるように、クリップ取付用ブラケット10の溝31b内にシール部材33(被発泡性のエラストマ製)を一体成形して形成したもの(図1参照)を成形金型50にセットする。詳しくは、図2及び図3に良く示されるように、クリップ取付用ブラケット10の埋設部位32がキャビティ側に露出する向きとなる状態で、座部位31の座面31aを成形金型50の載置面51上に載置するようにしてセットする。これにより、図4に良く示されるように、座部位31に一体成形されたシール部材33の爪部位33bが成形金型50の載置面51に当接したシール状態となる。詳しくは、シール部材33は、爪部位33bの立ち上がり形状によって、載置面51に対するシール性が高められた状態とされている。
次に、成形金型50内に形成されたキャビティ内にドアトリム40の樹脂41を射出する。すると、図5に良く示されるように、射出された溶融状態の樹脂41は、キャビティ内に充填されてクリップ取付用ブラケット10の埋設部位32全体を包囲した状態となる。更に、この充填に伴なう充填圧力が、キャビティ内全体に作用する。したがって、成形金型50の載置面51にセットされた状態のクリップ取付用ブラケット10は、この充填圧力を受けて載置面51に対する当接力が強められる。これにより、クリップ取付用ブラケット10は座部位31に配設されたシール部材33の載置面51に対するシール性が高められた状態となり、樹脂41の漏洩を良好に抑止することができる。また、シール部材33は、被発泡性のエラストマ製であるため、その材料特性(機械特性)によって、射出された溶融状態の樹脂41に対し良好なシール性を発揮することができる。
そして、キャビティ内に充填された樹脂41を硬化させた後に、成形された成形品を成形金型50から離型する(図6参照)。これにより、クリップ取付用ブラケット10がドアトリム40に対して一体成形されて形成される。なお、上記したクリップ取付用ブラケット10は、ドアトリム40の、インナーパネルに複数形成される装着穴(図示しない)に対応する位置にそれぞれ一体成形されて複数形成される。
次に、ドアトリム40に一体成形されたクリップ取付用ブラケット10の嵌着取付部20に、インナーパネルに取付けるためのクリップをそれぞれ嵌着させて取付ける。そして、各クリップをインナーパネルに形成された嵌着穴に挿入して掛着させることにより、ドアトリム40がインナーパネルに装着される。
このように、本実施例のクリップ取付用ブラケット10は、射出成形時に射出された溶融状態の樹脂41が嵌着取付部20等の余計な所に漏洩することを抑止するためのシール部材33が、クリップ取付用ブラケット10の基部30に対して一体成形されて形成されている。したがって、シール部材33をフランジ状の座部位31のような狭隘な部位に手作業などによって貼付けるといった煩わしい作業が不要となり、シール部材33の組付け作業性が良好と成る。また、一体成形されたシール部材33はクリップ取付用ブラケット10に対する接着状態が良好となるため、高いシール性を発揮させることができる。
更に、シール部材33がクリップ取付用ブラケット10と成形金型50の載置面51との当接側面に配設されているため、射出成形時におけるシール性を効果的に発揮させることができる。また、詳しくは、シール部材33は固着部位33aがクリップ取付用ブラケット10の溝31b内に充填された形で一体成形されている。したがって、両者の接着状態をより強固にすることができる。また、シール部材33の固着部位33aから立ち上がる形状に形成された爪部位33bによって、成形金型50の載置面51に対するシール性を一層良好にすることができる。更に、シール部材33は、被発泡性のエラストマ製であるため、その材料特性(機械特性)によって、射出された溶融状態の樹脂41がシール部材33に含浸することを抑止することができ、シール力を良好に作用させることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例について説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。
すなわち、クリップ取付用ブラケット10について、シール部材33の固着部位33aを内部に充填するための溝31bが形成されたものを示したが、例えば、溝が形成されていない状態の座面上にシール部材を一体成形した形態のものであっても構わない。但し、この場合には、本実施例で示したものよりも接着面積が少なくなる場合があるため留意する必要がある。また、爪部位33bがないものであっても構わないが、その分シール性が弱くなるため留意する必要がある。
また、シール部材33を被発泡性の樹脂(エラストマ)で成形したものを示したが、発泡性のものであっても良い。但し、この場合には、射出された溶融状態の樹脂がシール部材内に含浸するため、本実施例で示したものよりも嵌着取付部等の余計な所に漏洩し易い構成となるので留意する必要がある。
クリップ取付用ブラケットの外観を示す斜視図である。 クリップ取付用ブラケットを成形金型にセットする前状態を示す図である。 クリップ取付用ブラケットを成形金型にセットした状態を示す図である 図3の要部拡大図である。 ドアトリムのインサート成形工程を示す図である。 インサート成形後の成形品を離型した状態を示す図である。
符号の説明
10 クリップ取付用ブラケット
20 嵌着取付部
21 頭部
22 取付穴
23 蟻溝
30 基部
31 座部位
31a 座面
31b 溝
32 埋設部位
32a 円板部材
33 シール部材
33a 固着部位
33b 爪部位
40 ドアトリム(取付部材)
41 樹脂
50 成形金型
51 載置面

Claims (5)

  1. クリップを嵌着可能なクリップ取付用ブラケットは該クリップを嵌着して取付けることのできる嵌着取付部と樹脂成形されるドアトリム等の取付部材に樹脂の射出成形時に埋設される基部とからなり、該クリップ取付用ブラケットの基部と取付部材の成形金型との間に樹脂の射出成形時に樹脂が嵌着取付部に漏洩するのを抑止するシール部材が配設される取付部材と一体化されたクリップ取付用ブラケットであって、
    前記シール部材は前記クリップ取付用ブラケットの基部と共に樹脂製で一体成形されて形成されていることを特徴とするクリップ取付用ブラケット。
  2. 請求項1に記載のクリップ取付用ブラケットであって、
    前記基部は、前記嵌着取付部との接合部位においてフランジ状に形成された円環状の座部位を有し、該座部位にシール部材が一体成形されることを特徴とするクリップ取付用ブラケット。
  3. 請求項2に記載のクリップ取付用ブラケットであって、
    前記シール部材は、前記座部位の前記成形金型との当接側面となる座面の周縁に沿って固着形成される固着部位と、該固着部位から径外方向に立ち上がる断面形状とされて前記成形金型に当接してシールする爪部位と、を有して構成されており、
    前記座部位には前記シール部材の固着部位が内部に充填されて形成される溝が形成されていることを特徴とするクリップ取付用ブラケット。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のクリップ取付用ブラケットであって、
    前記シール部材は被発泡性の樹脂製であることを特徴とするクリップ取付用ブラケット。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のクリップ取付用ブラケットであって、
    前記シール部材は、エラストマ製であることを特徴とするクリップ取付用ブラケット。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62200009A (ja) * 1986-02-21 1987-09-03 アイテイダブリユ フアステツクス イタリア エス.ピ−.エ−. 基板と発泡部分とから成る内装パネル用のパネル固定素子支持フエル−ル
JPH068734A (ja) * 1990-02-02 1994-01-18 General Motors Corp <Gm> リテーナ
JP2002053002A (ja) * 2000-08-11 2002-02-19 Inoac Corp エアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュ及びその製造方法

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