JP2006148554A - 携帯電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 2つの筐体2,3と、これら2つの筐体2,3を開閉可能に連結する連結部5とを有し、該連結部5には、前記各筐体2,3の内部空間を相互に連通させる貫通孔21が形成され、該貫通孔21内には、前記各筐体2,3内に設けられた回路基板13,19とそれぞれ電気的に接続する複数の線材27,29を案内する挿通孔37,39を有するガイド部材31が設けられている携帯電子機器を提供する。
【選択図】 図3
Description
上述した機能を有する連結部には、同軸ケーブル等の線材を挿通させるための貫通孔が形成されている。ここで、線材とは、2つの筐体内部にそれぞれ設けられた回路基板を電気的に接続するためのものである。
ところで、近年、携帯電子機器には様々な機能を搭載するようになっているため、この機能の増加に伴って前述した線材の数は増える傾向にある。例えば、近年の携帯電話機では、40〜50本程度の線材が設けられている。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、多数の線材を容易に連結部の貫通孔に挿通させることで、組み立て作業性を向上できる携帯電子機器を提供することを目的としている。
本発明に係る携帯電子機器は、2つの筐体と、これら2つの筐体を開閉可能に連結する連結部とを有し、該連結部には、前記各筐体の内部空間を相互に連通させる貫通孔が形成され、該貫通孔内には、前記各筐体内に設けられた回路基板とそれぞれ電気的に接続する複数の線材を案内する挿通孔を有するガイド部材を設けたことを特徴とする。
さらに、本発明に係る携帯電子機器は、前記ガイド部材は、前記挿通孔の長手方向に沿う平面を中心に分割可能であることを特徴とする。
また、ガイド部材に備えるフランジ部やガイド補助部材に案内溝を形成しておくことにより、2つの筐体の開閉動作にかかわらず、各筐体に対する線材との位置決めを行うことができると共に、各筐体の内部において線材が各筐体に対して動くことを抑制できるため、各筐体の内部において線材の捩れが発生することを抑制して、この捩れに基づく線材の損傷を防止できる。
さらに、アンテナ用線材とこれを除く他の線材とを別個の挿通孔に挿通させることにより、これらアンテナ用線材及び他の線材のいずれか一方から出るノイズが、アンテナ用線材及び他の線材のいずれか他方に悪影響を与えることを抑制できる。
この実施の形態に係る携帯電話機(携帯電子機器)1は、図1,2に示すように、第1の筐体2と、この第1の筐体2の厚さ方向に重ね合わせ可能な第2の筐体3と、これら2つの筐体2,3を、その厚さ方向に延びる基準軸線L1を中心にAB方向へ回動可能に連結する連結部5とを備えている。なお、連結部5は、2つの筐体2,3の各端部2b,3b(以下、基端部2b,3bと呼ぶ。)同士を連結するようになっている。
また、この第1の筐体2の内部には、バッテリー11や第1の回路基板13が配されている。バッテリー11、操作部7及びマイクロフォン部9は、第1の回路基板13を介して電気的に接続されている。また、第1の回路基板13には、無線部(不図示)や通話機能やメール機能等の各種機能を制御するための各種電子部品(不図示)が搭載されている。
なお、2つの筐体2,3を互いに閉じた状態においては、第1の筐体2の表面2aと第2の筐体3の裏面3dとの間に微小隙間が形成されている。これは、基準軸線L1を中心に2つの筐体2,3を相互に開閉する際に、第2の筐体3が表面2aを擦って操作部7が傷つくことを防止するためである。
各線材の束27,29は、複数の金属製の芯線に絶縁シートを被覆したものであり、一方の線材の束27は、アンテナ10と無線部とを電気的に接続するアンテナ用線材やグランド線である。また、他方の線材の束29は、2つの回路基板13,19間において電気信号による情報伝達を行うと共に、2つの回路基板13,19を介してバッテリー11の電力を第2の筐体3に搭載された表示部15、スピーカー部17、各種電子部品等に供給可能とするものである。
一方の回転部23は、第1の筐体2の内部に固定されるようになっている。また、他方の回転部25は、第2の筐体3の内部に固定される板状部材24を介して第2の筐体3に固定されるようになっている。なお、板状部材24には、連結部5の貫通孔21と共に2つの筐体2,3の内部空間を連通させる孔24aが形成されている。
これら2つの回転部23,25は、互いに基準軸線L1回りに回転可能に連結されている。
筒状部33は、連結部5の貫通孔21に挿入されるように形成されており、その外径寸法は貫通孔21の内径寸法と略同等に形成されている、すなわち、筒状部33の外周面は貫通孔21の内周面に接触するように形成されており、筒状部33は、貫通孔21に挿入された状態において、連結部5に対して基準軸線L1を中心に回転可能となる。
この筒状部33には、基準軸線L1方向に貫通する挿通孔37,39が2つ形成されており、各挿通孔37,39は、前述した線材の束27,29をそれぞれ挿通させるように構成されている。
フランジ部35の表面35aには、この表面35aに位置する各挿通孔37,39の開口部からフランジ部35の側面35bまで到達する2つ案内溝41,43が形成されており、各案内溝41,43には、線材の束27,29がそれぞれ挿入されるようになっている。すなわち、各案内溝41,43は、線材の束27,29を挿通孔37,39の開口端から基準軸線L1に直交するフランジ部35の表面35aに沿って、第1の回路基板13に向けて案内するように構成されている。
このガイド部材31を第1の筐体2に固定した状態においては、挿通孔37,39が、相互に基準軸線L1を挟み込む位置に配されると共に、第1の筐体2の基端部2bから先端部2cに向けて並べて配されるようになっている。
なお、筒状部33の長手方向の先端に位置する挿通孔37,39の開口端には、挿通孔37,39の内径寸法が漸次広がる拡径内周面51が各々形成されており、この拡径内周面51は、挿通孔37,39の内周面と筒状部33の端面33aとを滑らかにつなぐように、略円弧状に形成されている。
線材の束27,29を2つの筐体2,3の内部にわたって挿通させる際には、はじめに、ガイド部材31に線材の束27,29を取り付ける。すなわち、図4に示すように、2つに分割されたガイド部材31の間に2つの線材の束27,29を配する。そして、各線材の束27,29がそれぞれ凹部45〜48に入り込むように、分割されたガイド部材31により線材の束27,29を挟み込む。これにより、2つの線材の束27,29が筒状部33の各挿通孔37,39に挿通された状態となる。
そして、図5に示すように、挿通孔37,39からフランジ部35側に突出する線材の束27,29を折り曲げてフランジ部35の案内溝41,43に挿入する。これにより、第1の筐体2の内部に配される線材の束27,29が基準軸線L1と直交するフランジ部35の表面35aに沿って、かつ、第1の回路基板13に向けて配されることになる。そして、この作業終了後に、線材の束27,29と第1の回路基板13との電気接続を行う。
なお、筒状部33を貫通孔21に挿通した状態においては、連結部5がフランジ部35の表面35cに当接するため、基準軸線L1方向に関する連結部5とガイド部材31との相対的な位置決めを容易に行うことができる。
以上により、線材の束27,29が2つの筐体2,3の内部にわたって挿通されることになる。なお、この挿通作業は、連結部5、板状部材24及びガイド補助部材53を予め各筐体2,3の内部にそれぞれ固定した状態で行ってもよいし、連結部5、板状部材24及びガイド補助部材53を各筐体2,3の内部にそれぞれ固定する作業と並行して行っても構わない。
これは、2つの筐体2,3を相互に回動させた際に、ガイド補助部材53がガイド部材31に対して回転しても、ガイド部材31とガイド補助部材53との間において2つの線材の束27,29が捩れることを最小限に抑えるためである。
これは、2つの筐体2,3を相互に開いた状態から、図8に示すように、第2の筐体3を第1の筐体2に対してB方向に90°回動させた状態において、ガイド部材31の2つの挿通孔37,39がガイド補助部材53の2つの案内溝55,57の配列方向と同じ方向に並んで、前述した線材の束27,29の捻れが最小限となるためである。
特に、2つに分割されたガイド部材31の間に線材の束27,29を配した後に、これら2つのガイド部材31を結合することにより、複数の線材の束27,29がガイド部材31の挿通孔37,39に挿通されることになるため、ガイド部材31に複数の線材の束27,29を容易に取り付けることができる。
さらに、ガイド部材31のフランジ部35やガイド補助部材53の案内溝55,57に線材の束27,29を配した状態においては、各筐体2,3の内部に配された各回路基板13,19と線材の束27,29との位置関係を固定できるため、線材の束27,29と回路基板13,19との電気接続を容易に行うことができる。
さらに、ガイド部材31のフランジ部35やガイド補助部材53に案内溝55,57を形成しておくことにより、2つの筐体2,3の開閉動作にかかわらず、各筐体2,3に対する線材の束27,29の位置決めを行うことができると共に、各筐体2,3の内部において線材の束27,29が各筐体2,3に対して動くことを抑制できるため、各筐体2,3の内部において線材の束27,29の捩れが発生することを抑制して、この捩れに基づく線材の束27,29の損傷も防止できる。
また、アンテナ用線材と他の線材の束29とを別個の挿通孔37,39に挿通させることにより、これらアンテナ用線材及び他の線材の束29のいずれか一方から出るノイズが、アンテナ用線材及び他の線材の束29のいずれか他方に悪影響を与えることを抑制できる。
また、筒状部33には挿通孔37,39が2つ形成されるとしたが、これに限ることはなく、挿通孔は1つだけ形成されるとしてもよいし、3つ以上形成されるとしても構わない。
また、ガイド部材31は、挿通孔37,39を形成した筒状部33を有するとしたが、これに限ることはなく、少なくとも複数の線材の束27,29を連結部5の貫通孔21内に案内して挿通させることができる構成であればよい。
さらに、ガイド部材31は、ポリアセタール系樹脂等の樹脂材料から形成されるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも摩擦抵抗が少ない樹脂材料から形成されていればよく、例えば、POM/フッ素系樹脂材料から形成されるとしてもよい。
さらに、複数の線材の束27,29は、各筐体2,3の内部に設けられた2つの回路基板13,19を相互に電気的に接続するとしたが、これに限ることはなく、これら回路基板13,19を介さずに各筐体2,3の内部に設けられた操作部7、マイクロフォン部9、表示部15、スピーカー部17等の電気部品や、各種機能を制御するための各種電子部品に電気的に直接接続するとしても構わない。
さらに、携帯電話機に限ることはなく、少なくとも2つの筐体を連結部により互いに回動可能、かつ開閉自在に連結した携帯電子機器であればよく、例えば、PDAやデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ノート型パーソナルコンピュータであってもよい。
2 第1の筐体
3 第2の筐体
5 連結部
10 アンテナ
13 第1の回路基板
19 第2の回路基板
21 貫通孔
27,29 線材の束
31 ガイド部材
33 筒状部
35 フランジ部
37,39 挿通孔
41,43,55,57 案内溝
53 ガイド補助部材
L1 基準軸線
Claims (6)
- 2つの筐体と、これら2つの筐体を開閉可能に連結する連結部とを有し、
該連結部には、前記各筐体の内部空間を相互に連通させる貫通孔が形成され、
該貫通孔内には、前記各筐体内に設けられた回路基板とそれぞれ電気的に接続する複数の線材を案内する挿通孔を有するガイド部材を設けたことを特徴とする携帯電子機器。 - 前記ガイド部材は、一方の筐体の内部に固定されるフランジ部を有すると共に、前記フランジ部には、前記複数の線材を前記一方の筐体内部の前記回路基板に向けて案内する案内溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
- 前記ガイド部材は、前記挿通孔の長手方向に沿う平面を中心に分割可能であることを特徴とする請求項2に記載の携帯電子機器。
- 前記筐体のうち、一の筐体には、無線通信用のアンテナが設けられ、他の筐体には、前記アンテナを介して通信を行う無線部が設けられ、
前記複数の線材の一部が、前記アンテナと前記無線部とを電気的に接続するためのアンテナ用線材として使用され、
前記ガイド部材には、前記挿通孔が少なくとも2つ形成され、
一の挿通孔には、前記アンテナ用線材が挿通され、
他の挿通孔には、前記アンテナ用線材を除く前記複数の線材が挿通されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の携帯電子機器。 - 厚さ方向に重ねあわせ可能に配置される2つの筐体と、
厚さ方向に延びる基準軸線を中心に前記2つの筐体を相互に回動可能に連結する連結部とを有し、
該連結部には、前記各筐体の内部空間を相互に連通させる貫通孔を有すると共に、
該貫通孔内には、前記各筐体内に設けられた回路基板とそれぞれ電気的に接続する複数の線材を案内するガイド部材を設けたことを特徴とする携帯電子機器。 - 前記ガイド部材は、前記連結部の貫通孔内に挿入される筒状部と、該筒状部の一端側に設けられ、一方の筐体内部に固定されるフランジ部とを有し、
前記筒状部には、その長手方向に前記複数の線材を挿通させる挿通孔を備える共に、前記フランジ部には、前記複数の線材を前記一方の筐体内部の前記回路基板に向けて案内する案内溝を備え、
前記筒状部の他端側には、前記他方の筐体内部に固定されるガイド補助部材を有し、
該ガイド補助部材には、前記複数の線材を前記他方の筐体内部の前記回路基板に向けて案内する案内溝を備えることを特徴とする請求項5に記載の携帯電子機器。
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JP2004270821A (ja) * | 2003-03-10 | 2004-09-30 | Strawberry Corporation | ヒンジ装置 |
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