JP2006146082A - 電子鍵盤楽器の鍵盤装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡素な構造で安価な電子鍵盤楽器の鍵盤装置を提供する。
【解決手段】 タイマ15より出力されたカウント信号ごとに鍵盤スイッチ10を用いて鍵のストローク位置を第2検出点として検出し、該第2検出点と記憶部16に記憶された発音基準ストローク位置とを比較することによって、鍵の現在のストローク位置において発音を行うかどうかの判断を行う。よって、たとえば速度変換を行うなどの処理が必要なく単に数値の比較のみを行うだけで発音を行うかどうかの決定を行うので、発音決定の演算処理負担を軽減することができる。したがって、高性能な演算処理部(具体的にはCPUなど)を用いることなく、安価な構成で電子鍵盤楽器の鍵盤装置を実現することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、たとえば電子ピアノなどの電子鍵盤楽器に適用され、打鍵速度に応じて発音のタイミングおよび発音音量を決定する電子鍵盤楽器の鍵盤装置に関する。
従来の電子鍵盤楽器は、一般に押鍵時の鍵盤速度すなわち打鍵速度にもとづいて、鍵のストローク動作中のどのタイミングで発音するか、および発音の音量を決定していた。
このような電子鍵盤楽器の押鍵を検出する装置として、たとえば特開平4−52693号公報に記載の装置や、特開平6−95676号公報に記載の装置がある。
特開平4−52693号公報に記載の装置においては、電子鍵盤楽器の鍵の演奏感覚をアコースティックピアノの感覚に近づけるため、各鍵ごとに鍵のストロークの深さ方向に2個のスイッチを設け、第1のスイッチがONされてから第2のスイッチがONされるまでの時間を計測し、計測時間に見合った発音信号を出していた。
またさらに特開平6−95676号公報に記載の装置においても、電子鍵盤楽器の鍵の演奏感覚をアコースティックピアノの感覚に近づけるため、各鍵ごとにボリューム等のアナログスイッチを設け、アナログスイッチの出力より鍵のストローク速度を算出し、該算出したストローク速度と所定の臨界速度とを比較して、算出したストローク速度が臨界ストローク速度を超えた場合に発音信号を出力していた。
特開平4−52693号公報 特開平6−95676号公報
しかしながら、前者の鍵のストロークの深さ方向に2個のスイッチを設けた装置においては、鍵のストローク位置とスイッチの設置位置との関係から、鍵を押し込んだ際の発音のための検出位置は1箇所に限られてしまい、電子鍵盤楽器の演奏感覚をアコースティックピアノ等の所望の鍵盤楽器の感覚に近づけることは困難であった。
またこれらのスイッチは、物理的に接点が接触するものであるため、接点不良が発生しやすく、音が出ないことがあった。
後者のボリューム等のアナログスイッチによって鍵のストローク位置を検出する装置においては、アナログスイッチから出力される電圧値をADコンバータによって検出し、今回の検出値と前回の検出値との差を所定の時間で除算することによって鍵のストローク速度を算出しているため、鍵のストローク速度をより精度よく、すなわちより細かい周期で算出する場合には、ADコンバータの精度と分解能が高いものでないと今回と前回のアナログスイッチの検出値差がゼロとなり、鍵のストローク速度を演算することができない。このように、より細かい周期で演算しようとすればするほど、高性能なADコンバータが必要となり、コストが高くなる。
また、アナログスイッチを一定速度で押した場合のストロークに対する出力特性は、実際には直線とはならず、たとえば図7に示すように非直線となる。
この様な特性のアナログスイッチを用いた電子鍵盤楽器の鍵を一定速度で押した場合、鍵のストローク所期段階においては、所定のストローク幅に対してアナログスイッチの検出値の差は検出値差Aとなり、また鍵のストローク終了段階においては、所定のストローク幅に対してアナログスイッチの検出値の差は検出値差Bとなる。これらの検出値差A、Bを用いて鍵のストローク速度を算出すると、実際には鍵のストローク速度は一定にもかかわらず鍵のストローク初期段階と終了段階とで異なる速度が算出されてしまう。したがって、アナログスイッチ自体のストロークに対する出力特性が非直線である場合には、正確な鍵のストローク速度を算出することができないといった問題があった。
そこで本発明はこのような問題点に鑑み、簡素な構造で安価な電子鍵盤楽器の鍵盤装置を提供することを目的とする。
本発明は、鍵のストローク位置を検出するストローク位置検出手段と、該ストローク位置検出手段の検出結果にもとづいて、鍵が第1検出点を通過したかどうかの判定を行う第1ストローク位置判定手段と、鍵が第1検出点を通過した時からの経過時間をカウントするタイマ手段と、鍵が所定のストローク位置に到達した場合に発音許可判定を行う発音判定手段と、タイマ手段によってカウントされる経過時間に対応した発音基準ストローク位置を記憶する記憶部とを有し、発音判定手段は、タイマ手段による経過時間のカウントごとに、ストローク位置検出手段によって検出された鍵のストローク位置と、タイマ手段によってカウントされた経過時間に対応する発音基準ストローク位置とを比較し、発音基準ストローク位置よりもストローク検出手段によって検出された鍵のストローク位置が鍵の押方向側に位置する場合に、発音許可判定を行うものとした。
本発明によれば、タイマ手段によるカウントごとに、ストローク位置検出手段によって検出された鍵のストローク位置と、発音基準ストローク位置とを比較して、鍵の現在のストローク位置において発音を行うかどうかの判断を行うことにより、たとえば速度変換を行うなどの複雑な処理を行うことなく、単に数値の比較のみを行うだけでよいので、発音許可判定の演算処理負担を軽減することができる。
したがって、高性能な演算処理部(具体的にはCPUなど)を用いることなく、簡素な構成で安価な電子鍵盤楽器の鍵盤装置を得ることができる。
次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
なお本実施例において、電子鍵盤楽器として電子ピアノを用いて説明する。
図1に、本実施例の全体構成を示す。
電子ピアノ1は図示しない複数の鍵を備え、各鍵にはそれぞれ鍵盤スイッチ10(10A、10B・・・・)が設けられている。
鍵盤スイッチ10は、電子ピアノ1の操作者によって鍵が押されたことを検出するものであり、静電容量式スイッチを用いる。この静電容量式スイッチは無接点型のスイッチであり、接点固着などの不良がなく、信頼性が高い。
鍵盤スイッチ10の鍵への設置位置や、静電容量式スイッチ10の構成は、たとえば特開平9−204846号公報および特開2002−23758号公報に記載されているものを用いることができ、詳細については説明を省略する。
また鍵は、特開2002−23758号公報に記載されたハンマーアクション機能を有するものとする。
鍵盤スイッチ10は鍵の押し込み量に対応して静電容量が変化するものであり、この静電容量の変化は静電容量検出回路11によって検出される。
静電容量検出回路11による検出結果は、検出電圧としてADコンバータ12に出力される。ADコンバータ12は、入力されたアナログの検出電圧をデジタル信号に変換し、変換後のデジタル信号をCPU13へ出力する。
CPU13は、入力された信号より鍵のストローク位置を判断する。
またCPU13は、鍵のストローク位置が第1検出点を通過してから所定時間間隔でカウント信号を出力するタイマ15を備える。CPU13はカウント信号が出力されるごとに鍵のストローク位置を検出し、該ストローク位置と後述の図5に示す発音処理マップとを比較することにより、鍵のストローク中においてどのタイミングでどのような音量の音を出すかを決定し、決定結果を発音信号として音源14へ出力する。
またタイマ15が出力するカウント信号の所定時間間隔は、タイマ機能を構成するCPUの処理速度に依存し、該時間間隔は該鍵のストロークの検出を少なくとも1回処理できるのに必要な時間となる。さらにカウント信号の出力回数が、鍵のストローク位置が第1検出点を通過してからの経過時間に対応する。
さらにCPU13は、複数の鍵盤スイッチ10(10A、10B・・・)のうちどの鍵盤スイッチの検出を行うかを決定し、鍵盤スイッチ10に対してキースキャンコントロール信号を出力する。
これにより、電子ピアノ1に備えられたすべての鍵盤スイッチ10について順次静電容量が検出され、現在どの鍵が押されてどの位置までストロークしているかを検出することができる。
音源14は、発音を行うためのものであり、CPU13から入力された発音信号にもとづいて所定音量、所定音域の発音を行う。
記憶部16は、CPU13による発音の決定処理に用いられる発音処理マップを記憶している。
次にCPU13が行う、発音の決定処理について説明する。
図2に、鍵のストローク位置と、第1検出点および第2検出点との関係を示し、図3および図4にCPU13が行う発音決定処理の流れを示す。また図5に発音処理マップを示し、図6に発音位置特性を示す。
ここで図2に示すように、鍵の通常時(鍵が押される前)における位置を初期位置とし、鍵が最も深く押された位置を最深位置とする。CPU13は鍵盤スイッチ10を用いて、初期位置から最深位置までの間の所定区間における鍵のストローク位置を検出する。
発音決定処理に用いられる図5に示す発音処理マップは、あらかじめCPU13に接続された記憶部16に記憶しておく。
またCPU13は、鍵の初期位置から最深位置までのストローク幅を128段階に分割し、分割したストローク幅のうち、どこの位置に鍵が位置するかを16進数を用いて表すものとする。なお、数値が大きいほどより深い位置(最深位置側)に鍵が位置するものとする。
このストローク幅の分割数は、CPU13によって鍵のストローク位置を識別可能な最小のストローク幅にもとづいて決定される。
同様に発音基準ストローク位置も、図5に示すように16進数を用いて表されている。
またCPU13は、音源14に出力する音量信号の強弱を128段階で制御するものとし、音量信号の強弱を表す発音テーブルが記憶部16に記憶されている。また発音テーブルも、図5に示すように16進数を用いて記憶されている。
CPU13は、タイマ15からカウント信号が出力されるごとに鍵のストローク位置を第2検出点として検出し、該第2検出点が図5に示すカウント信号出力回数に対応する発音基準ストローク位置よりも大きい場合(最深位置側である場合)に、発音テーブルに記載された数値を音源14へ出力するものである。第2検出点が発音基準ストローク位置を越えていない場合には、音源14に対して発音信号を送らない。
なお本実施例においては、カウント信号出力回数が少ない(経過時間が短い)ほど発音ストローク位置はより深い位置に設定され、カウント信号出力回数が多い(経過時間が長い)ほど発音ストローク位置はより浅い位置に設定されている。打鍵速度が速い場合には、タイマによってカウントを開始してからの経過時間が短いときにより深い位置に設定された発音基準ストローク位置を越えるので、図6に示すように鍵のストローク位置がより深い位置で発音が行われる。一方、打鍵速度が遅い場合には、鍵のストローク位置が浅い位置で発音が行われる。
このように、カウント信号出力回数に対する発音基準ストローク位置の数値を変更することにより、打鍵速度に応じて、鍵がどの位置まで押し込まれた場合に発音を行うかを制御することができる。
したがって、この発音処理マップによって所望の鍵盤楽器における鍵盤のタッチ特性を得ることができる。
図3に示すように、CPU13は鍵のスキャンが開始されるとステップ100において、発音の決定処理を行う対象となる鍵に備えられた鍵盤スイッチ10を用いて、鍵のストローク位置の検出を行う。具体的には、発音の決定処理を行う所定の鍵盤スイッチの静電容量を静電容量検出回路11によって検出し、静電容量検出回路11によって検出された検出電圧値をADコンバータ12によって変換し、変換した値をCPU13が受信するものである。
ステップ101において、発音決定処理対象となる鍵が、今回の鍵の操作(鍵が初期位置を離れてから初期位置へ戻るまでの間の操作)によって初期位置から移動して発音を行ったかどうかを判断する。鍵のストローク位置が初期位置のままである場合や初期位置から鍵がストロークしたが今回の鍵の操作によって発音を行っていない場合はステップ102へ進む。一方、今回の鍵の操作によってすでに発音が行われている場合にはステップ108へ進む。
ステップ102において、ステップ100で検出された鍵のストローク位置が第1検出点を越えているかどうか(鍵のストローク位置が第1検出点よりも最深位置側にあるかどうか)を判断する。第1検出点を越えている場合にはステップ103へ進み、越えていない場合にはステップ107へ進む。
なお後述のステップ115において遅延用第1検出点が設定されている場合には、ステップ102において鍵のストローク位置が遅延用第1検出点を越えているかどうかを判断する。
ステップ103において、タイマ15によるカウントを開始する。
なおこの開始処理は、今回の鍵の操作中において、ステップ102で第1検出点を越えたと1回目に判定された場合にのみ実行される。
今回の鍵の操作中において、ステップ102で第1のストローク位置を越えたとの判定が2回目以上である場合には、ステップ103での処理は行わない。
ステップ104において、ステップ100において検出された鍵のストローク位置を第2検出点とし、該第2検出点と、今現在、タイマ15によってカウントされた回数(カウント信号の出力回数)とを用いて、図5に示す発音処理マップを参照することにより、現在の鍵のストローク位置において発音を行うかどうかの判断を行う。
なお、ステップ102において鍵のストローク位置が第1検出点を越えていると判定されているので、ここではステップ100において検出された鍵のストローク位置が第2検出点となる。
具体的には、図5に示す発音処理マップより、タイマ15から出力されたカウント信号の出力回数に対応する発音基準ストローク位置を抽出し、該抽出した発音基準ストローク位置と第2検出点との比較を行い、第2検出点が発音基準ストローク位置を越える(第2検出点が最深位置側に位置する)場合に、発音を行うと判断し、タイマ15から出力されたカウント信号の出力回数に対応する発音テーブルに記載された数値を抽出する。
ステップ105において、ステップ104での判断結果にもとづいて発音を行うかどうかの分岐処理を行う。発音を行う場合にはステップ106へ進み、発音を行わない場合にはステップ114へ進む。
ステップ106において、ステップ104で抽出した発音テーブルの数値を発音信号として音源14へ送信する。
なお発音信号は、発音させる際の音量に対応するものである。
これにより音源14は、現在の鍵のストローク位置において、発音信号に対応する音量で、かつ当該鍵に対応する音域で発音する。
ステップ107において、次に検出を行う鍵盤スイッチ10に対してキースキャンコントロール信号を出力し、次に鍵のストローク位置の検出を行うための準備をする。
すべての処理が終了すると、ステップ100へもどり、上述の処理を繰り返し、すべての鍵に対して発音の決定処理を繰り返す。
ステップ101において今回の鍵の操作によって発音が行われていた場合は、ステップ108において、鍵のストローク位置が発音OFF位置よりも初期位置側へ戻ったかどうかを判断する。
なお発音OFF位置は、図2に示すように、第1の検出点よりも初期位置側に設定されれる。
鍵のストローク位置が発音OFF位置よりも初期位置側へ戻った場合には、ステップ113へ進み、鍵のストローク位置が発音OFFよりも初期位置側へ戻っていない場合にはステップ109へ進む。
ステップ113において、音源14に対して発音OFF信号を出力し、さらにタイマ15によるカウントを停止する。これにより当該鍵の操作による発音が停止する。
ステップ113において発音OFF信号の送信後、ステップ107へ進み上述の処理を繰り返す。
ステップ109においては、ステップ100において検出された鍵のストローク位置が再発音可能戻し位置より初期位置側に戻り、かつ鍵が押し方向側(最深位置側)に進行しているかどうかの判断を行う。
ここで図2に示すように、最深位置より所定幅初期位置側の位置から、発音OFF位置までの範囲を、再発音可能領域とし、一旦発音をした後でも再発音可能領域内に鍵のストローク位置が位置する場合に再度発音を行うことができる領域とする。
また再発音可能領域の下限位置(最深位置側の位置)に再発音可能戻し位置が設定される。
また、鍵が押し方向側に進行しているかどうかは、当該鍵の前回の処理におけるステップ100において検出されたストローク位置と、今回ステップ100において検出された鍵のストローク位置とを比較することにより鍵の進行方向がどちらの方向であるかを判断することができる。
ステップ109において、鍵のストローク位置が再発音可能戻し位置より初期位置側に戻り、かつ鍵が押し方向側に進行していると判定された場合にはステップ110へ進み、それ以外の場合はステップ107へ進む。
ステップ110においては、再発音用第1検出点を設定する。
この再発音用第1検出点は、本実施例においては再発音可能領域の下限位置(最深位置側の位置)に設定する。
ステップ111において、ステップ100で検出された鍵のストローク位置が再発音用第1検出点を越えているかどうか(再発音用第1検出点よりも最深位置側に位置するかどうか)を判定する。再発音用第1検出点を越えている場合にはステップ112へ進み、越えていない場合にはステップ107へ進む。
ステップ112においては、タイマ15によって新規にカウントを開始する。
なおこの開始処理は、今回の鍵の操作中において、ステップ111で再発音用第1検出点を越えたと1回目に判定された場合にのみ実行される。また、すでに他のステップにおける処理によってタイマ15によるカウントが開始されている場合には、当該鍵に関するタイマのカウント情報は破棄する。
ステップ112における処理の後ステップ104へ進み、以降、タイマ15がステップ112において出力を開始したカウント信号にもとづいて、上述のように図5の発音処理マップを参照することにより、音源14より所定タイミング、所定音量の発音を行う。
このようにステップ108からステップ112の処理を有することによって、操作者が鍵を押して発音を行った後、鍵を初期位置に戻す前に再度押したような場合にも、発音を行う(以降、発音後再発音と呼ぶ)ことができる。
またステップ104において発音を行わないと判定され、ステップ105における分岐処理においてステップ114へ進んだ場合には、鍵の動きが通常時の打鍵動作と異なる異常打鍵かどうかを判定する。
具体的には、鍵のストローク位置が第1検出点を越えてタイマ15によるカウントの開始後、長時間、鍵のストローク位置がほとんど変化しないような場合に異常打鍵と判定する。
またこの判定は、タイマ15によるカウント情報と、現在の鍵のストローク位置と、異常打鍵であるかどうかを決定するためのテーブルとを用いて行われ、あらかじめ記憶部16は異常打鍵であるかどうかを決定するテーブルを保持している。
異常打鍵であると判定された場合にはステップ115へ進み、異常打鍵でないと判定された場合にはステップ107へ進む。
ステップ115においては、遅延用第1検出点を設定する。
この遅延用第1検出点は、本実施例においては再発音用第1検出点と同じ位置に設定する。
ステップ116において、ステップ100で検出された鍵のストローク位置が遅延用第1検出点を越えているかどうか(遅延用第1検出点よりも最深位置側に位置するかどうか)を判定する。遅延用第1検出点を越えている場合にはステップ117へ進み、越えていない場合にはステップ107へ進む。
ステップ117において、タイマ15によって新規にカウントを開始する。
なおこの開始処理は、今回の鍵の操作中において、ステップ116で再発音用第1検出点を越えたと1回目に判定された場合にのみ実行される。また、すでに他のステップにおける処理によってタイマ15によるカウントが開始されている場合には、当該鍵に関するタイマのカウント情報は破棄する。
ステップ117における処理の後ステップ107へ進み、以降、タイマ15がステップ117において出力を開始したカウント信号にもとづいて、上述のように図5の発音処理マップを参照することにより、音源14より所定音量の発音を行う。
このようにステップ114からステップ117の処理を有することにより、操作者が鍵を途中までゆっくりと押し、その後、早い速度で鍵を押したような場合にも、発音を行うことができる。
なお本実施例において、ステップ100が本発明におけるストローク位置検出手段を構成し、ステップ102が本発明における第1ストローク位置判定手段を構成する。またステップ103、112、117が本発明におけるタイマ手段を構成し、発音テーブルが本発明における音量データを構成する。ステップ104が本発明における発音判定手段を構成する。
本実施例は以上のように構成され、タイマ15より出力されたカウント信号ごとに鍵盤スイッチ10を用いて鍵のストローク位置を第2検出点として検出し、該第2検出点と図5に示す発音処理マップに含まれる発音基準ストローク位置とを比較することによって、鍵の現在のストローク位置において発音を行うかどうかの判断を行うことにより、たとえば速度変換を行うなどの処理が必要なく単に数値の比較のみを行うだけで発音を行うかどうかの決定を行うことができるので、発音決定の演算処理負担を軽減することができる。
したがって、高性能な演算処理部(具体的にはCPUなど)を用いることなく、安価な構成で電子鍵盤楽器の鍵盤装置を実現することができる。
さらに、タイマ15が行うカウントの時間幅をより短縮し、カウントごとに鍵のストローク位置を第2検出点として検出して発音処理マップと比較する処理を行うことにより、鍵のストローク時の変化量に対してより細やかに発音を行うかどうかの決定処理を行うことができる。
また、カウントごとの鍵ストローク検出タイミングにおいて、鍵ストローク検出時間とタイマカウント間隔は、必ずしも同期する必要はなく、どちらか一方の時間または間隔が早くてもよい。タイマ15は、たとえば1本のフリーランタイマでも、複数の必要時間を記憶部16で一時記憶させて演算処理等により行ってもよく、時間計測可能であれば他の方法でもよい。
このように、ADコンバータ12の性能を上げることなく、タイマ15によるカウント時間幅を短縮することにより発音の決定処理を細やかに行うことができるので、発音決定処理をより細かく行うことができ、電子鍵盤楽器の鍵盤装置を安価に提供することができる。
また、信頼性を向上させるために必要に応じて鍵ストロークの検出順序を変更したり、各検出点を複数回検出したりしてもよい。
さらに、鍵盤スイッチ10として静電容量式スイッチを用いることにより、接点固着などの故障がなく、電子鍵盤楽器の鍵盤装置の信頼性を向上させることができる。
さらに、今回の鍵の操作において発音が行われ、鍵のストローク位置が再発音可能戻し位置まで戻った後、鍵が押し方向に進行している場合には、ステップ108〜ステップ112における処理によって再発音用第1検出点を設定し、タイマ15によるカウントを新規に開始して、発音処理マップを用いて発音判定を行うので、操作者が鍵を押して発音を行った後、鍵の位置を少し戻した後で再び鍵を押したような場合でも、再発音が可能となり、また再発音時にも発音処理マップを用いているので所望の鍵盤のタッチ特性を実現することができる。
また、鍵のストローク位置が第1検出点を越えた位置で所定時間以上その位置にとどまっているような場合には、ステップ114からステップ117における処理によって、遅延用第1検出点を設定し、タイマ15によるカウントを新規に開始して、発音処理マップを用いて発音判定を行うから、操作者が鍵を途中までゆっくりと押し、その後、早い速度で鍵を押したような場合にも、大きな音量で発音を行うことができ、所望の鍵盤楽器により近い鍵盤のタッチを実現することができる。
なお実施例において、発音後再発音時や異常打鍵と判定された場合に、図5に示す発音処理マップにもとづいて発音するかどうかの判断や音量の強さを決定するものとしたが、これらの場合には、それぞれ通常時と異なる他の発音処理マップを用いて発音処理を行うことにより、所望の鍵盤楽器における鍵盤のタッチ特性を得ることができる。
あるいは、発音後再発音時や異常打鍵と判定された場合には、発音処理マップを用いずに、従来例と同様に鍵のストロークの深さ方向に2個のスイッチを設け、第1のスイッチがONされてから第2のスイッチがONされるまでの時間より、発音するかどうかの判断を行うこともできる。
さらに、記憶部16にたとえばピアノやオルガン等の鍵盤のタッチ特性(鍵が押されてからどのストローク位置でどの音量で発音させるか)に対応する発音処理マップを複数記憶させ、切り替えスイッチ等によって発音処理マップの切り替えを可能とすることにより、操作者が発音処理マップを選択するだけで、所望の鍵盤のタッチ特性を得ることができる。
さらに、再発音用第1検出点および遅延用第1検出点を再発音可能戻し位置に設定するものとしたが、これに限定されず、所望の鍵盤楽器の鍵のタッチ特性に近づくように計算によって求めた位置に設定したり、実験的に求めた位置に設定したりすることもできる。
また再発音可能領域についても、その上限位置や下限位置の設定変更を行うことができる。
あるいは、上記で説明した発音処理マップと所望の鍵盤楽器の鍵のタッチ特性を実現する鍵のハンマーアクション機能とを組み合わせることにより、操作者の演奏感覚をよりいっそう所望の鍵盤楽器の感覚に近づけることができる。
なお実施例において、電子鍵盤楽器として電子ピアノを用いて説明したが、これ以外にも、鍵盤を持つ楽器であれば、本発明を適用することができる。
また、鍵盤スイッチ10として静電容量式スイッチを用いたが、これに代えてボリューム等のアナログ式スイッチを用いることもできる。
実施例における全体構成を示す図である。 鍵のストローク位置に対する各検出点の位置関係を示す図である。 発音決定処理の流れを示す図である。 発音決定処理の流れを示す図である。 発音処理マップを示す図である。 発音位置特性を示す図である。 アナログスイッチの出力特性を示す図である。
符号の説明
1 電子ピアノ
10、10A、10B 鍵盤スイッチ
11 静電容量検出回路
12 ADコンバータ
13 CPU
14 音源
15 タイマ
16 記憶部

Claims (5)

  1. 鍵のストローク位置を検出するストローク位置検出手段と、
    該ストローク位置検出手段の検出結果にもとづいて、前記鍵が第1検出点を通過したかどうかの判定を行う第1ストローク位置判定手段と、
    前記鍵が第1検出点を通過した時からの経過時間をカウントするタイマ手段と、
    前記鍵が所定のストローク位置に到達した場合に発音許可判定を行う発音判定手段と、
    前記タイマ手段によってカウントされる経過時間に対応した発音基準ストローク位置を記憶する記憶部とを有し、
    前記発音判定手段は、前記タイマ手段による経過時間のカウントごとに、前記ストローク位置検出手段によって検出された鍵のストローク位置と、前記タイマ手段によってカウントされた経過時間に対応する発音基準ストローク位置とを比較し、前記発音基準ストローク位置よりも前記ストローク検出手段によって検出された鍵のストローク位置が鍵の押方向側に位置する場合に、発音許可判定を行うことを特徴とする電子鍵盤楽器の鍵盤装置。
  2. 前記記憶部は、さらに前記タイマ手段によってカウントされる経過時間に対応し、電子鍵盤楽器が行う発音の音量データを記憶し、
    前記発音判定手段は、さらに発音許可判定と同時に、発音許可判定時の前記タイマ手段によってカウントされた経過時間に対応する音量データを前記記憶部から抽出することを特徴とする請求項1に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。
  3. 前記記憶部に記憶された前記発音基準ストローク位置および音量データのうち少なくともいずれか一方は、変更可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。
  4. 前記ストローク位置検出手段は、静電容量式スイッチを用いて鍵のストローク位置を検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。
  5. 前記鍵にはハンマーアクション機能が付加されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載の電子鍵盤楽器の鍵盤装置。
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