JP2006145816A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

光走査装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006145816A
JP2006145816A JP2004335463A JP2004335463A JP2006145816A JP 2006145816 A JP2006145816 A JP 2006145816A JP 2004335463 A JP2004335463 A JP 2004335463A JP 2004335463 A JP2004335463 A JP 2004335463A JP 2006145816 A JP2006145816 A JP 2006145816A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scanning
optical
optical element
scanning device
scanning line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004335463A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuaki Kubo
信秋 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2004335463A priority Critical patent/JP2006145816A/ja
Publication of JP2006145816A publication Critical patent/JP2006145816A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Laser Beam Printer (AREA)

Abstract

【課題】 走査結像光学系に含まれる光学素子の反りや捻れに起因する走査線曲がりを経時的にも防止する構成を備えた光走査装置及びこれを備えた画像形成装置の提供。
【解決手段】光学素子30をビームの副走査方向Bに矯正してビームによる走査線の曲がりを補正する走査線曲がり補正手段71と、光学素子30の副走査方向Bにおける捻れを規制する捻れ規制手段81とを有する光走査装置及びこれを有する画像形成装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に搭載される光走査装置及びこれを搭載するかかる画像形成装置に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ、プロッタ等の画像形成装置において、光走査装置が広く用いられている。この光走査装置は、かかる画像形成装置における画像形成プロセスを構成する工程のうちの1つの工程である、レーザビームによって構成される光束を被走査面すなわち感光体等の像担持体の表面に照射して光スポットを形成し、画像情報に応じた潜像を形成する画像書込み工程に用いられるものであって、光源から出射された光束を、回転多面鏡等の光偏向手段により偏向して像担持体上を走査するようにしており、光束の光路中には、光束を像担持体に結像させるための走査結像光学系といわれる光学素子群が配置されている。
画像形成プロセスによって形成される画像の良否は、光走査装置による、かかる光走査の良否に影響され、光走査の良否は、光走査の主走査方向や副走査方向の走査特性に依存する。
主走査方向の走査特性の1つとして、光走査の等速性が挙げられる。光偏向手段として回転多面鏡を用いる場合、光束の偏向は等角速度的に行われるので、光走査の等速性を実現するために走査結像光学系としてfθ特性を持つものが用いられている。しかしながら、走査結像光学系に要請される他の性能との関係もあって、完全なfθ特性を実現することは容易でない。このため、現実の光走査においては、光走査が完全に等速的に行われることはなく、走査特性としての等速性は、理想の等速走査からのずれをともなっている。
光走査の等速性が完全でないと、形成された画像に主走査方向の歪みが生じる。
副走査方向の走査特性には、走査線曲がりや走査線の傾きがある。走査線は、被走査面上における光スポットの移動軌跡であり、直線であることが理想とされ、光走査装置の設計も走査線が直線となるよう行われるが、実際には光学素子やメカ部品の加工誤差や組立誤差等が原因して走査線に曲がりが発生するのが普通である。
また、走査結像光学系として結像ミラーを用い、光偏向手段による偏向後の偏向光束の結像ミラーへの入射方向と反射方向との間で、偏向光束の副走査方向に角度をもたせる場合には、原理的に走査線の曲がりが発生し、走査結像光学系をレンズ系として構成する場合でも、被走査面を副走査方向に分離した複数の光スポットで光走査するマルチビーム走査方式では走査線の曲がりが不可避である。
走査線の傾きは、走査線が副走査方向に対して正しく直交しない現象であり、走査線曲がりの一種である。従って、以下の説明においては特に断らない限り、走査線の傾きを走査線の曲がりという表現に含めて説明する。
走査線曲がりは、形成された画像に副走査方向の歪みを生じさせる。
画像が所謂モノクロで、単一の光走査装置により書込形成される場合は、走査線曲がりや等速性の不完全さ、すなわち理想の等速走査からのずれがある程度抑えられていれば、形成された画像に目視で分かるほどの歪みは生じないが、それでも、このような画像の歪みが少ないに越したことはない。
一方、モノクロ画像に加えて、マゼンタ・シアン・イエローの3色、あるいはこれに黒を加えた4色の画像を色成分画像として形成し、これらの色成分画像を重ね合わせることにより合成的にカラー画像を形成することが、従来から、上述のような画像形成装置で行われており、このようなカラー画像形成を行う方式の一つとして、各色成分毎の画像を、各色成分毎に設けられている光走査装置を用いて各色成分毎の画像が形成可能な像担持体に形成する、所謂タンデム型と呼ばれる画像形成方式がある。
このような画像形成方式の場合、光走査装置相互で走査線の曲がり具合や傾きが異なると、各光走査装置毎の走査線曲がりが一応補正されていたとしても、形成されたカラー画像に色ずれと呼ばれる異常画像が現れて、カラー画像の画質を劣化させる。色ずれ現象の現れ方として、カラー画像における色合いが所望のものにならないという現象があり、これは目視により明らかに分かるものであって、形成画像の低品質を顕著に示すものである。
そこで、従来、上述した色ずれなどの不具合の発生を防止するために、たとえば、〔特許文献1〕に記載されているように、走査結像光学系を構成するレンズの光軸を副走査方向に挟む一方側の支持部と、レンズの光軸方向に移動可能な調整ネジとを備えた調整部を有し、調整ネジの締め具合によりレンズを偏向走査方向と直交する断面内で回転調整することにより走査線曲がりを補正する構成が提案されている。
また、たとえば、〔特許文献2〕に記載されているように、走査線傾き補正機構として、走査結像光学系を構成するレンズをレンズ台に載せ、レンズの略光軸に対応して、レンズ台に回転支持部を設け、レンズ台の一方の端部をネジと駆動機構により揺動させることにより、走査線傾きを補正する構成が提案されている。
特開2002−131674号公報 特開2003−262816号公報
しかし、〔特許文献1〕に示されている構成では、結像光学系に用いられるレンズの材質が影響を受ける環境変動に対しては走査線曲がりの補正が依然としてできない場合がある。
また、〔特許文献2〕に示されている構成では、走査線傾き補正は可能であるが、レンズの反りによる走査線曲がり補正ができず、更に温度変化による、走査線曲がりの変動を防止することが困難である。
この理由は次の通りである。
近年、走査特性の向上を意図して、光走査装置の走査結像光学系に、非球面に代表される特殊な面を採用することが一般化しており、そのため、このような特殊な面を容易かつ安価に形成すべく、樹脂材料で製作された光学素子を用いた走査結像光学系が多用されている。
樹脂材料によって作成された光学素子は、温度や湿度の変化の影響を受けることで光学特性が変化しやすく、このような光学特性の変化は、走査線の曲がり具合や等速性も変化させる。このため、例えば、数十枚のカラー画像の形成を連続して行う場合に、画像形成装置の連続運転により機内温度が上昇し、走査結像光学系の光学特性が変化して、各光書込装置の書き込む走査線の曲がり具合や等速性が次第に変化し、色ずれの現象により、初期に得られたカラー画像と終期に得られたカラー画像とで色合いのまったく異なるものになることがある。
ここで、結像走査光学系を構成する光学素子として代表的な上述したfθレンズ等の走査結像レンズは一般に、副走査方向におけるレンズ不用部分、すなわち偏向光束が入射しない部分をカットし、主走査方向に長い短冊形レンズとして形成される。走査結像レンズが複数枚のレンズで構成される場合、配設位置が光偏向手段から離れるほど、主走査方向のレンズ長さが大きくなり、10数センチ〜20センチ以上の長さをもつ長尺レンズが必要となる。ところが、このような長尺レンズは、上述したように一般に樹脂材料を用いて樹脂成形で形成されるため、外界の温度変化によりレンズ内の温度分布が不均一となりやすく、これにより反りを生じてレンズが副走査方向に弓なりな形状となりやすく、また捻れを生じてレンズが副走査方向においてゆがんだ形状となりやすい。レンズの反りや捻れは、上述した、走査線曲がりの原因となるが、レンズが長尺である場合には反りや捻れが著しく発生するため、走査線曲がりが極端に発生する。
経時変化によるレンズの反りや捻れに起因する走査線曲がりの現象は、〔特許文献1〕に示されたような構成を用いて初期調整を行っても発生する。そして、〔特許文献1〕の構成は、上述のような長尺レンズを用いているものであるため、走査線曲がりが顕著に発生する。なお、〔特許文献1〕の構成においては、走査線曲がり以外に色ずれなどの不具合を発生する原因となる走査線の傾きについての対策が採られていない。また〔特許文献1〕に示された構成では、光軸方向での位置決めがネジの締結具合によって変化するために位置決め精度を確保しにくいという不具合もある。
また、〔特許文献2〕に示されている構成でも、同様に、レンズの反りや捻れによる走査線曲がり補正ができず、温度変化による、走査線曲がりの変動を防止することが困難である。〔特許文献2〕の構成も、上述のような長尺レンズを対象としているものであるため、走査線曲がりが顕著に発生する。
したがって、従来の技術では、経時的な走査線曲がりの防止及びこれに起因する色ずれ防止が不十分であり、特にカラー画像形成を行う場合におけるカラー画像の品質が十分でない。
本発明は、走査結像光学系に含まれる光学素子の反りや捻れに起因する走査線曲がりを経時的にも防止する構成を備えた光走査装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、光源と、この光源から出射されたビームを被走査面に結像させるための光学素子群と、この光学素子群を構成する複数の光学素子のうちの少なくとも1つを保持し、保持した被保持光学素子を前記ビームの副走査方向に矯正して前記ビームによる走査線の曲がりを補正する走査線曲がり補正手段と、前記被保持光学素子の前記副走査方向における捻れを規制する捻れ規制手段とを有する光走査装置にある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記走査線曲がり補正手段が、前記被保持光学素子を、前記副走査方向から挟持して保持する保持部材と、前記被保持光学素子を前記保持部材に対して前記副走査方向に変位させて前記走査線の曲がりを補正する走査線曲がり補正機構とを有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の光走査装置において、前記走査線曲がり補正機構が、前記捻れ規制手段を有することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の光走査装置において、前記保持部材が、前記被保持光学素子の、前記ビームの主走査方向における各端部に係合して前記被保持光学素子を保持し、前記被保持光学素子との係合位置において前記被保持光学素子の同保持部材内における位置基準を形成する間隔保持部材を有し、前記走査線曲がり補正機構が、前記各係合位置の、前記主走査方向における間の位置において、前記被保持光学素子を前記保持部材に対して前記副走査方向に変位させて前記走査線の曲がりを補正することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の光走査装置において、前記各係合位置における前記間隔保持部材の形状が、前記各係合位置が互いに向き合う方向において前記被保持光学素子との間隔が漸増する形状であることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項4または5記載の光走査装置において、前記走査線曲がり補正機構が、前記被保持光学素子の前記間隔保持部材に係合する面の反対側から同被保持光学素子を押圧する押圧部材と、前記被保持光学素子を挟んで前記押圧部材に対向する位置に配設され、前記保持部材に支持され、前記押圧部材との間で前記被保持光学素子を挟持する挟持部材とを有することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の光走査装置において、前記被保持光学素子は、前記押圧部材に係合する面と前記挟持部材に係合する面とを備えたリブ部を一体に有することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項6または7記載の光走査装置において、前記ビームの光軸方向における前記押圧部材の幅が、前記押圧部材が係合する位置での前記被保持光学素子の前記光軸方向における幅より大きいことを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の光走査装置において、前記押圧部材が、前記被保持光学素子の前記副走査方向における捻れを規制する第1の捻れ規制部材であることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項7ないし9の何れか1つに記載の光走査装置において、前記ビームの光軸方向における前記挟持部材の幅が、前記挟持部材が係合する位置での前記被保持光学素子の前記光軸方向における幅より大きいことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の光走査装置において、前記挟持部材が、前記被保持光学素子の前記副走査方向における捻れを規制する第2の捻れ規制部材であることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項6ないし11の何れか1つに記載の光走査装置において、前記挟持部材が弾性部材であることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項2ないし12の何れか1つに記載の光走査装置において、前記走査線曲がり補正機構を前記ビームの主走査方向に複数有することを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項1ないし13の何れか1つに記載の光走査装置において、前記ビームの光軸周りに前記被保持光学素子の全体を傾けて前記走査線の傾きを補正する走査線傾き補正手段を有することを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項14記載の光走査装置であって、請求項2記載の光走査装置に従属する光走査装置において、前記走査線傾き補正手段が、前記保持部材を、前記走査線の傾きを補正可能な方向に変位可能に支持するための不動部材と、前記保持部材に配設され前記保持部材を前記不動部材に対して搖動させるための差動ネジ機構を備えた傾き補正駆動手段を有することを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項1ないし15の何れか1つに記載の光走査装置と、前記光走査装置によって前記ビームを結像されることで潜像を形成される被走査面を備えた像担持体とを有する画像形成装置にある。
請求項17記載の発明は、請求項16記載の画像形成装置において、前記像担持体を複数有し、前記光走査装置を前記複数の像担持体のそれぞれに対応して配設したことを特徴とする。
本発明は、光源と、この光源から出射されたビームを被走査面に結像させるための光学素子群と、この光学素子群を構成する複数の光学素子のうちの少なくとも1つを保持し、保持した被保持光学素子を前記ビームの副走査方向に矯正して前記ビームによる走査線の曲がりを補正する走査線曲がり補正手段と、前記被保持光学素子の前記副走査方向における捻れを規制する捻れ規制手段とを有する光走査装置にあるので、被保持光学素子の反りや捻れを防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においても防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記走査線曲がり補正手段が、前記被保持光学素子を、前記副走査方向から挟持して保持する保持部材と、前記被保持光学素子を前記保持部材に対して前記副走査方向に変位させて前記走査線の曲がりを補正する走査線曲がり補正機構とを有することとすれば、保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れを走査線曲がり補正機構によって防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においても防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記走査線曲がり補正機構が、前記捻れ規制手段を有することとすれば、部品点数の増加、大型化を抑制しつつ、保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れを走査線曲がり補正機構によって防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においても防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる、安価で小型の光走査装置を提供することができる。
前記保持部材が、前記被保持光学素子の、前記ビームの主走査方向における各端部に係合して前記被保持光学素子を保持し、前記被保持光学素子との係合位置において前記被保持光学素子の同保持部材内における位置基準を形成する間隔保持部材を有し、前記走査線曲がり補正機構が、前記各係合位置の、前記主走査方向における間の位置において、前記被保持光学素子を前記保持部材に対して前記副走査方向に変位させて前記走査線の曲がりを補正することとすれば、間隔保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れを走査線曲がり補正機構によって防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においても防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記各係合位置における前記間隔保持部材の形状が、前記各係合位置が互いに向き合う方向において前記被保持光学素子との間隔が漸増する形状であることとすれば、間隔保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れを走査線曲がり補正機構によって防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度に補正することができるとともに、温度変化時等に間隔保持部材の係合によって被保持光学素子の伸び縮みを阻害することを防止することによって、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においてもさらに良好に防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記走査線曲がり補正機構が、前記被保持光学素子の前記間隔保持部材に係合する面の反対側から同被保持光学素子を押圧する押圧部材と、前記被保持光学素子を挟んで前記押圧部材に対向する位置に配設され、前記保持部材に支持され、前記押圧部材との間で前記被保持光学素子を挟持する挟持部材とを有することとすれば、間隔保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れを、非保持光学素子を押圧部材と挟持部材とで挟持する走査線曲がり補正機構によって防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度により良好に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においてもより良好に防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記被保持光学素子は、前記押圧部材に係合する面と前記挟持部材に係合する面とを備えたリブ部を一体に有することとすれば、間隔保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れ、形状のばらつきを、非保持光学素子のリブ部を押圧部材と挟持部材とで挟持する走査線曲がり補正機構によって滑らかに矯正して防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線のM型、W型、三角関数状の曲がりを初期調整時に高精度により良好かつ滑らかに補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においてもより良好に防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記ビームの光軸方向における前記押圧部材の幅が、前記押圧部材が係合する位置での前記被保持光学素子の前記光軸方向における幅より大きいこととすれば、間隔保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れを、非保持光学素子を係合長さの長い押圧部材と挟持部材とで挟持する走査線曲がり補正機構によって防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度により良好に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においてもより良好に防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記押圧部材が、前記被保持光学素子の前記副走査方向における捻れを規制する第1の捻れ規制部材であることとすれば、間隔保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れを、非保持光学素子を係合長さの長く捻れを防止することに優れた押圧部材と挟持部材とで挟持する走査線曲がり補正機構によって防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度により良好に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においてもより良好に防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記ビームの光軸方向における前記挟持部材の幅が、前記挟持部材が係合する位置での前記被保持光学素子の前記光軸方向における幅より大きいこととすれば、間隔保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れを、非保持光学素子を押圧部材と係合長さの長い挟持部材とで挟持する走査線曲がり補正機構によって防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度により良好に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においてもより良好に防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記挟持部材が、前記被保持光学素子の前記副走査方向における捻れを規制する第2の捻れ規制部材であることとすれば、間隔保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れを、非保持光学素子を押圧部材と係合長さの長く捻れを防止することに優れた挟持部材とで挟持する走査線曲がり補正機構によって防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度により良好に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においてもより良好に防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記挟持部材が弾性部材であることとすれば、間隔保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れ、形状のばらつきを、非保持光学素子を押圧部材と弾性部材とで挟持する走査線曲がり補正機構によってバックラッシュを抑制しつつ容易かつ高精度に防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度により良好に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においてもより良好に防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記走査線曲がり補正機構を前記ビームの主走査方向に複数有することとすれば、保持部材に保持された被保持光学素子の反りや捻れ、形状のばらつきを走査線曲がり補正機構によってバックラッシュを抑制しつつ防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線のM型、W型、三角関数状の曲がりを初期調整時に高精度かつ滑らかに補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においても防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記ビームの光軸周りに前記被保持光学素子の全体を傾けて前記走査線の傾きを補正する走査線傾き補正手段を有することとすれば、被保持光学素子の反りや捻れを防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においても防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができ、また、走査線の傾きを補正することができ、走査線の曲がりと傾きとを独立して補正することができるから、走査線の調整を容易かつ良好に補正することができ、より良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
前記走査線傾き補正手段が、前記保持部材を、前記走査線の傾きを補正可能な方向に変位可能に支持するための不動部材と、前記保持部材に配設され前記保持部材を前記不動部材に対して搖動させるための差動ネジ機構を備えた傾き補正駆動手段を有することとすれば、被保持光学素子の反りや捻れを防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する走査線の曲がりを初期調整時に高精度に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においても防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができ、また、走査線の傾きを高精度で補正することができ、走査線の曲がりと傾きとを独立して補正することができるから、走査線の調整を容易かつ良好に補正することができ、より良好な画像形成を行うことに寄与できる光走査装置を提供することができる。
本発明は、請求項1ないし15の何れか1つに記載の光走査装置と、前記光走査装置によって前記ビームを結像されることで潜像を形成される被走査面を備えた像担持体とを有する画像形成装置にあるので、上述の各効果を奏する光走査装置を有し、被保持光学素子の反りや捻れを防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する像担持体の被走査面上での走査線の曲がりを初期調整時に高精度に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においても防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、良好な画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することができる。
前記像担持体を複数有し、前記光走査装置を前記複数の像担持体のそれぞれに対応して配設したこととすれば、被保持光学素子の反りや捻れを防止するとともに姿勢変化を防止することで、光学素子群を構成する複数の光学素子の形状精度、位置精度等の積み上げによって発生する像担持体の被走査面上での走査線の曲がりを初期調整時に高精度に補正することができるとともに、かかる走査線曲がりを、温度変化時、経時においても防止することができ、走査線を良好かつ安定した状態に保つことができるから、色ずれを良好に防止した高品質のカラー画像形成を行うことができるタンデム型の画像形成装置を提供することができる。
図1に本発明を適用した、カラー画像を形成可能なタンデム型の画像形成装置の概略を示す。画像形成装置1は、複写機であるが、ファクシミリ、プリンタ、複写機とプリンタとの複合機等、他の画像形成装置であっても良い。画像形成装置1が、プリンタ、ファクシミリ等として用いられる場合には、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。
画像形成装置1は、上述したカラー画像を対象とするだけでなく、単一色の画像を対象とする装置であっても良い。画像形成装置1は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをもシート状の記録媒体として画像形成を行なうことが可能である。
画像形成装置1は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する画像を形成可能な複数の像担持体としての感光体ドラム1A、2A、3A、4Aを並置したタンデム構造が用いられており、各感光体ドラム1A、2A、3A、4Aに形成された可視像が各感光体ドラム1A、2A、3A、4Aに対峙しながら移動可能な転写ベルト5によって搬送される記録媒体である転写紙Sにそれぞれ重畳転写されるようになっている。
一つの感光体ドラム1A及びその周りに配設された構成を代表して画像形成処理に係る構成を説明する。なお、他の感光体ドラム2A〜4Aに関しても同様な構成であるので、便宜上、感光体ドラム1A及びその周りに配設した構成に付した符号に対応する符号を、感光体ドラム2A〜4A及びその周りに配設した対応する構成に付し、詳細な説明については適宜省略する。
感光体ドラム1Aの周囲には、矢印で示す回転方向に沿って画像形成処理を実行するためにコロトロンあるいはスコトロトン等の構成を用いた帯電装置1B、レーザ光源からのレーザ光を用いる書込み装置としての光走査装置20、現像装置1Dおよびクリーニング装置1Eがそれぞれ配置されている。本発明を適用した光走査装置20については、図2以下の図において詳細を説明する。
現像装置1D〜4Dの配列は、図1において転写ベルト5の展張部における右側からイエロー、シアン、マゼンタおよびブラックのトナーを供給できる順序となっている。帯電装置1Bには、図1に示した例では、ローラを用いているが、帯電装置1Bは、ローラを用いた接触式に限らず、放電ワイヤを用いたコロナ放電式を用いることも可能である。
画像形成装置1では、帯電装置1B、光走査装置20、現像装置1Dおよびクリーニング装置1E等が配置されている画像形成部の上部に原稿読み取り部6が配置されており、原稿載置台6A上に載置された原稿を読み取り装置7によって読みとった画像情報を図示しない画像処理制御部に出力し、光走査装置20に対する書き込み情報が得られるようになっている。
読み取り装置7は、原稿載置台6A上に載置されている原稿を走査するための光源7Aおよび原稿からの反射光を色分解毎の色に対応して設けられているCCD7Bに結像させるための複数の反射鏡7Cと結像レンズ7Dとを備えており、色分解毎の光強度に応じた画像情報が各CCD7Bから画像処理制御部に出力される。
転写ベルト5は、複数のローラに掛け回されたポリエステルフィルムなどの誘電体で構成された部材であり、展張部分の一つが各感光体ドラム1A〜4Aに対峙し、各感光体ドラム1A〜4Aとの対峙位置内側には、転写装置8A、8B、8C、8Dが配置されている。転写ベルト5に対しては、レジストローラ9を介して給紙装置10の給紙カセット10A内から繰り出された転写紙Sが給送され、転写紙Sが転写ベルト5に対して転写装置8Aからのコロナ放電により静電吸着されて搬送される。転写装置8A〜8Dは、正極のコロナ放電を用いて感光体ドラム1A〜4Aに担持されている画像を転写紙Sに向けて静電吸着させる特性とされている。
各感光体ドラム1A〜4Aからの画像転写が終了した転写紙Sが移動する位置には転写紙Sの分離装置11が、また、展張部分の今一つの部分にはベルトを挟んで対向する除電装置12が配置されている。なお、図1中、符号13は、転写ベルト5に残存しているトナーを除去するクリーニング装置を示している。
分離装置11は、転写紙Sの上面から負極性のACコロナ放電を行うことにより転写紙Sに蓄積している電荷を中和して静電的な吸着状態を解除することにより転写ベルト5の曲率を利用した分離を可能にすると共に分離の際の剥離放電によるトナーチリの発生を防止するようになっている。また、除電装置12は、転写ベルト5の表裏両面から転写装置8A〜8Dによる帯電特性と逆極性となる負極性のACコロナ放電を行うことにより転写ベルト5の蓄積電荷を中和して電気的初期化を行うようになっている。
各感光体ドラム1A〜4Aでは、帯電装置1B〜4Bによって感光体ドラム1A〜4Aの表面が一様帯電され、原稿読み取り部6における読み取り装置7によって読み取られた色分解色毎の画像情報に基づき光走査装置20を用いて感光体ドラムに静電潜像が形成され、該静電潜像が現像装置1D〜4Dから供給される色分解色に対応する補色関係を有する色のトナーにより可視像処理されたうえで、転写ベルト5に担持されて搬送される転写紙Sに対して転写装置8A〜8Dを介して静電転写される。
各感光体ドラム1A〜4Aに担持された色分解毎の画像が転写された転写紙Sは、除電装置11により除電された上で転写ベルト5の曲率を利用して曲率分離された後に定着装置14に移動して未定着画像中のトナーが定着され、画像形成装置1本体外部の図示しない排紙トレイ上に排出される。
図2に示すように、光走査装置20はタンデム式の書込光学系である。各感光体ドラム1A〜4Aのそれぞれに対応して1つの光走査装置20が、共通の光走査装置として配設されている。図2は光走査装置20の概略を示す図であり、走査レンズ方式を採用しているが、走査レンズ、走査ミラー方式のいずれにも対応可能である。また図2においては、図示の便宜上、2ステーションを示し、これに沿って以下説明するが、ポリゴンミラー6、7を中心に左右対称に構成することで4ステーションとすることができ、これを画像形成装置1に用いている。
光走査装置20は、所定の距離をおいて配設された光源としての2個のLDユニット21、22を有している。光学走査装置20は、LDユニット21、22からそれぞれ出射されたレーザビームたる光束としてのビームを、像担持体としての感光体ドラムたる感光体34、38の周面からなる被走査面である結像面上にそれぞれに結像させ、潜像を形成するものであり、このための走査結像光学系としての光学素子群51、52を、それぞれ、LDユニット21、22および感光体34、38に対応して有しており、これにより、光走査装置20は感光体34、38のそれぞれに対応して配設されている。なお感光体34、38はそれぞれ、上述した感光体ドラム1A〜4Aの何れかに対応するものである。
LDユニット21、22は、ほぼ鉛直方向をなすビームの副走査方向Bにおいて異なる高さに配設されており、上側のLDユニット21から出射されたビームは途中の折り返しミラー23で下側LDユニット22から出射されたビームと同一方向に曲げられ、LDユニット21のビーム、LDユニット22からのビームはそれぞれシリンダレンズ24、25に入射し、所定距離離れた上下2段のポリゴンミラー26、27反射面近傍に線状に集光する。
ポリゴンミラー26、27で偏向されたビームはそれぞれ、一体型あるいは2段に重ねられた第1の走査レンズ28、29でビーム整形され、その後、第2の走査レンズ30、35でfθ特性と所定のビームスポット径にビーム整形されて感光体34、38の走査面上を走査する。第1の走査レンズ28、29以降、2個の異なる感光体34、38にビームを導くため光路が異なる。
上側のビームすなわち第1の走査レンズ28を透過したビームは、折り返しミラー32によって90°上方向に向けられ、折り返しミラー31によって90°曲げられてから、長尺プラスチックレンズ上たる第2の走査レンズ30に入射し、折り返しミラー33によってB方向のうち鉛直下方向に曲げられて、感光体34上をビームの走査方向である主走査方向Aに走査する。
下側のビームすなわち第1の走査レンズ29を透過したビームは、途中折り返しミラーに入射することなく、長尺プラスチックレンズ下たる第2の走査レンズ35に入射した後、2枚の折り返しミラー36、37によって光路を曲げられて、所定のドラム間ピッチの感光体38上をビームの主走査方向Aに走査する。図2において矢印Cは第2の走査レンズ30、35の光軸方向を示している。
光学素子群51は、複数の光学素子、すなわち上述した折り返しミラー23、シリンダレンズ24、ポリゴンミラー26、第1の走査レンズ28、折り返しミラー31、32、第2の走査レンズ30、折り返しミラー33によって構成されている。光学素子群51は、LDユニット21からのビームをポリゴンミラー26に導く第1結像光学系としての第1光学素子群を構成するミラー23、シリンダレンズ24と、ポリゴンミラー26と、ポリゴンミラー26によって偏向されたビームを感光体34に光スポットとして集光するとともに等速度で走査させる第2結像光学系としての第2光学素子群を構成する第1の走査レンズ28、折り返しミラー31、32、第2の走査レンズ30、折り返しミラー33とを有している。
光学素子群52は、複数の光学素子、すなわち上述したシリンダレンズ25、ポリゴンミラー27、第1の走査レンズ29、第2の走査レンズ35、折り返しミラー36、37によって構成されている。光学素子群52は、LDユニット22からのビームをポリゴンミラー27に導く第1結像光学系としての第1光学素子群を構成するシリンダレンズ25と、ポリゴンミラー27と、ポリゴンミラー27によって偏向されたビームを感光体38に光スポットとして集光するとともに等速度で走査させる第2結像光学系としての第2光学素子群を構成する第1の走査レンズ29、第2の走査レンズ35、折り返しミラー36、37とを有している。
光走査装置20は、光学素子群51を構成する上述した光学素子のうち、第2の走査レンズ30を保持する保持部材61と、光学素子群52を構成する上述した光学素子のうち、第2の走査レンズ35を保持する保持部材62とを有している。保持部材61及びこの保持部材61に保持された被保持光学素子たる第2の走査レンズ30と、保持部材62及びこの保持部材62に保持された被保持光学素子たる第2の走査レンズ35とは、ほぼ同じ構成であるので、図3以降、保持部材61及び第2の走査レンズ30を代表して説明する。
図3に示すように、光走査装置20には、第2の走査レンズ30を保持するとともに副走査方向Bに矯正してビームによる感光体34上における走査線の曲がりを補正する走査線曲がり補正手段71と、ビームの光軸方向Cを中心に周るように第2の走査レンズ30の全体を傾けてビームによる感光体34上における走査線の傾きを補正する走査線傾き補正手段72とを有している。
上述のように、走査光学系にはコストダウンの要求からプラスチックを採用し、樹脂成形することが必須となってきている。特に本実施例のごとく4ステーションを備えたタンデム式の書込ユニットにおいては、各ステーション毎に1セットの光学素子を用い、全ステーションでは光学素子の部品点数がその略4倍となり、非常に多いため、プラスチック化によるコストダウン効果化が極めて大きく、したがって本実施例においても、上述の光学素子はプラスチックにより成形したものを採用している。
しかしながら、長尺のプラスチック光学素子は成形条件や残留応力などによって長手方向、特に主走査方向Aと直交する方向であるB方向に反り、たわみが発生しやすい。その反り、たわみ量は数十ミクロンとなり、型の違いによってその量、方向ともばらつくことがある。走査線曲がりは走査光学系全体として発生するものであるため、曲がりの形状はうねりを生じた態様となる。したがって、各ステーション間の走査線の曲がりや傾きの調整、位置合わせを高精度に行うことが非常に困難であった。
また、雰囲気温度、機内温度が上昇すると、初期調整を高精度に行っても、プラスチック光学素子の主走査方向、副走査方向に温度分布が生じてプラスチック光学素子に反り、捻れが生じ、走査線の曲がりや傾き、うねりが生じるという問題が発生する。走査線曲がり補正手段71と走査線傾き補正手段72とは、このような問題に対処すべく備えられているものである。
上述した保持部材61は走査線曲がり補正手段71に備えられており、走査線傾き補正手段72を構成する部材の一部は、後述するように保持部材61に一体的に設けられている。なお、走査線曲がり補正手段71と走査線傾き補正手段72とは第2の走査レンズ35に対しても同様に別個に配設されており、これらを構成する部材と保持部材62との関係は、走査線曲がり補正手段71および走査線傾き手段72と保持部材61との関係と同様である。
保持部材61は、第2の走査レンズ30を副走査方向Bの下方から支持するための、主走査方向Aに長い第1の支持部材としての支持部材63と、支持部材63に対向して配設され、支持部材63との間で第2の走査レンズ30を保持するための主走査方向Aに長い第2の支持部材としての支持部材64と、方向Aにおける支持部材63及び支持部材64の各端部に配設され支持部材63と支持部材64とを一体化するとともに方向Aにおける第2の走査レンズ30の各端部に方向Bの下方から当接して第2の走査レンズ30を保持する間隔保持部材66とを有している。
支持部材63と支持部材64とは、何れも断面をコの字型となるようチャンネル曲げによって曲げて曲げ強度向上させた板金であり、方向Cにおける幅が互いに略同じであるとともに、同方向における第2の走査レンズ30の幅、言い換えると、後述する面54、55、リブ部56の幅よりも大きい。第2の走査レンズ30は、支持部材64の上面53に凸設されたピン82により挟持されること等により、保持部材61内において保持されている。
各間隔保持部材66は、支持部材63と支持部材64との、第2の走査レンズ30の長手方向すなわち方向Aにおける両端部に配設されている。間隔保持部材66は、方向Cにおける幅が、同方向における第2の走査レンズ30の幅、言い換えると、後述する面54、55、リブ部56の幅より大きいとともに、同方向における支持部材63、64の幅より小さい。間隔保持部材66は、方向Cに垂直な平面による断面が略L字状をなす形状をなしており、支持部材63に対向する平面部65を有している。
平面部65と支持部材64との間隔は、方向Bにおける第2の走査レンズ30の厚みと同等以下の大きさとなっている。図示を省略するが、各間隔保持部材66はそれぞれ、第2の走査レンズ30に対向する部分であって、各間隔保持部材66が互いに向き合う部分の角部に相当する部分に、各平面部65から互いに向き合う方向において各平面部65に連続して滑らかに形成され、第2の走査レンズ30との距離が漸増する漸傾部を有している。漸傾部は、かかる角部における、平面部65に滑らかに連続した、滑らかな曲面形状または面取り形状をなしている。各間隔保持部材66はそれぞれ、平面部65ないし漸傾部において、方向Aにおける第2の走査レンズ30の各端部に、方向Bの下方から係合し当接しており、この係合位置において、保持部材61内における第2の走査レンズ30の位置基準を形成している。
支持部材63と間隔保持部材66、及び支持部材64と間隔保持部材66はそれぞれ、間隔保持部材66がその係合位置において第2の走査レンズ30を保持した状態で、ネジ67で締結されている。なお、図3において、ネジ67は、支持部材64と間隔保持部材66とを締結するもののみが図に表れている。
走査線曲がり補正手段71は、方向Aにおける各係合位置の間において方向Aに複数、具体的には3箇所配設され、第2の走査レンズ30を保持部材61に対して方向Bに変位させて感光体34上における走査線の曲がりを補正するための走査線曲がり補正機構81を有している。図3、図4、図5または図6に示すように、各走査線曲がり補正機構81は、第2の走査レンズ30に押し当てられる押圧部材73と、各押圧部材73を第2の走査レンズ30に押し当てるための押し当て部材74と、支持部材64の上面にスポット溶接等で固定され押し当て部材74をそれぞれ支持するためのコ字状をなすブラケット75と、第2の走査レンズ30を挟んで押圧部材73に対向する位置に配設され、押圧部材73との間で第2の走査レンズ30を挟持する挟持部材としての弾性部材である板バネ59とを有している。
図4、図5または図6に示すように、第2の走査レンズ30は、押圧部材73を押し当てられる面54と、面54と反対側の面であって間隔保持部材66に当接する面55とを備えたリブ部56を一体に有している。
各押圧部材73は、第2の走査レンズ30の間隔保持部材66に係合し当接する面55の反対側から、すなわち、面54において、第2の走査レンズ30を押圧するようになっている。
ブラケット75の両側の立ち曲げ部の一方にはガイド穴76、もう一方にはガイド穴76より大きいタップ77が開孔されている。各押し当て部材74は、大径部78と、小径部79と、大径部78と小径部79とを連結するテーパ部80とを有するテーパピンである。大径部78にはねじ山が形成されており、押し当て部材74はネジとなっている。
各押し当て部材74は、ガイド穴76に小径部79が、タップ77に大径部78が、それぞれ挿通され、タップ77に噛合したネジとなっており、その軸方向をなすA方向とほぼ同一の方向においてブラケット75によって移動可能に保持され、これによってブラケット75を介して支持部材64と一体化されている。
押圧部材73は、円柱状をなすコロであり、その軸線方向が第2の走査レンズ30の光軸方向Cと平行をなすように配置され、方向Cにおける長さが、第2の走査レンズ30に係合する位置での同方向における第2の走査レンズ30の幅、言い換えると、面54、55、リブ部56の幅より大きい。押圧部材73のこの形状に合うように、図4に示すように、ブラケット75には切り欠き41が、支持部材64には孔42が形成されている。押圧部材73は、切り欠き41及び孔42に落とし込まれ、第2の走査レンズ30に、面54において直接当接している。なお、押圧部材73は第2の走査レンズ30に対して直接当接するのでなく、図示しない当て板を介して当接するようにしても良い。
板バネ59は、基端部が図示しないネジにより支持部材64の上面53に固定され、自由端部が面55に当接した矩形の片持ち梁形状をなしており、面55への当接部は滑らかな曲面形状をなしている。板バネ59は、方向Cにおける長さが、第2の走査レンズ30に係合する位置での同方向における第2の走査レンズ30の幅、言い換えると、面54、55、リブ部56の幅より大きい。
よって、第2の走査レンズ30は、方向Bにおいて、押圧部材73及び板バネ59により、弾性的に挟持された態様で支持され、板バネ59の弾性力により図4において上に凸の形状をなす強制的な湾曲を与えられて保持されている。また、板バネ59が、面55と上面53との間の空間に配設され、弾性的に第2の走査レンズ30を押圧することから、第2の走査レンズ30の成形精度のばらつきを吸収しつつ、第2の走査レンズ30に対して許容応力を超えるような過大な付加を与えることなく、最小のスペースでかかる押圧が行われる。
押し当て部材74は、テーパ部73が押圧部材73に当接しており、押し当て部材74をドライバ等で回転させその軸方向すなわち押圧部材73の軸線方向とほぼ直行する方向に移動させることで、板バネ59が弾性変形することにより、方向Bにおける押圧部材73への押圧位置が変化し、押圧部材73が当接した位置において支持部材63、64に対する第2の走査レンズ30の位置が変化する。したがって、各走査線曲がり補正機構81において押し当て部材74の回転を行なうことで、第2の走査レンズ30が保持部材61に対して方向Bに変位し、走査線曲がり補正手段71により、全体として、第2の走査レンズ30を透過したビームの、感光体34上における走査線の曲がりの補正が行なわれる。
感光体34上における走査線の曲がりは、第2の走査レンズ30の平面度や、折り返しミラー23、シリンダレンズ24、ポリゴンミラー26、第1の走査レンズ28、折り返しミラー31、32、第2の走査レンズ30、折り返しミラー31の反りの積み上げにより発生するが、走査線曲がり補正手段71により、上述のようにして第2の走査レンズ30だけを副走査方向に曲げることにより、かかる走査線の曲がりが解消される。
例えば第2の走査レンズ30が上に凸に過度に反っていれば、中央部の走査線曲がり補正機構81に備えられた押圧部材73を下方に押し下げて第2の走査レンズ30を押圧して矯正すれば良く、逆に下に凸に過度に反っていれば両端の走査線曲がり補正機構81に備えられた押圧部材73を下方に押し下げて第2の走査レンズ30を押圧して矯正すればよい。実際の走査線曲がり量は数10μmのレベルであり、支持部材63及び支持部材64が変形しない領域で補正可能となる。
図5に示すように、第2の走査レンズ30には、その成形過程で、押圧部材73が当接する面54にひけ部としてのひけ83が生じる。ひけ83は、肉厚部に沿って光軸方向Cにおいて幅dの大きさを有する。押圧部材73は、その軸線方向すなわち光軸方向Cにおける長さが、ひけ83の幅dよりも長くなっており、押圧部材73と第2の走査レンズ30との接触を安定して行なうようになっている。
また、押圧部材73の軸線方向を第2の走査レンズ30の光軸と略平行にしているため、環境温度が変化し第2の走査レンズ30が膨張あるいは収縮しても、押圧部材73が回転しあるいは滑ることで、第2の走査レンズ30のA方向における膨張、収縮の膨張を妨げることがなく、光学特性の変化を抑えることができる。
走査線曲がり補正機構81は、このようにして第2の走査レンズ30を方向Bに変位させβチルト方向への補正を行なうことで感光体34上における走査線の曲がりを補正するようになっているが、これとともに、第2の走査レンズ30の方向Bにおける捻れを規制しβチルト方向における姿勢を安定させるねじれ規制手段としての機能も持っている。すなわち、走査線曲がり補正機構81は、環境温度が変化しても、第2の走査レンズ30の状態を、感光体34上における走査線の曲がりを補正された状態に保つようになっている。
これは、押圧部材73の方向Cにおける長さをひけ83の幅dよりも長くしたことや押圧部材73の軸線方向を第2の走査レンズ30の光軸と略平行にしたこと等による上述の作用に加え、押圧部材73及び板バネ59の方向Cにおける長さを上述のように第2の走査レンズ30の幅より大きくしたことによっても行われる。すなわち、押圧部材73及び板バネ59の方向Cにおける第2の走査レンズ30に対する当接長さを大きくし、スパンを広くしたことにより、方向Bにおける第2の走査レンズ30の安定した姿勢保持が可能となっている。このような作用をなすことから、押圧部材73はかかる捻れ規制手段に備えられ第2の走査レンズ30の方向Bにおける捻れを規制する第1のねじれ規制部材を構成しており、板バネ59はかかる捻れ規制手段に備えられ第2の走査レンズ30の方向Bにおける捻れを規制する第2のねじれ規制部材を構成している。
図3に示すように、走査線傾き補正手段72は、支持部材64と一体的に設けられ保持部材61を傾けるように駆動するための駆動手段としてのアクチュエータであるステッピングモータ90と、走査線の位置ずれを検知する図示しない検知手段と、検知手段が検知した走査線の位置ずれ量に応じてステッピングモータ90により保持手段61を傾け、これにより第2の走査レンズ30の全体を傾けて走査線の傾きを補正させるための図示しない制御手段としてのCPU等とを有している。
図3または図4において、符号91は、光走査装置20の図示しないハウジングと一体化された、保持部材61を支持するための不動部材としての長尺レンズホルダを示している。なお、不動部材は光走査装置20のハウジング自体であっても良い。長尺レンズホルダ91は、A方向における第2の走査レンズ30の中心に対応して、C方向に延在するように配設された図4に示すV溝92を有している。
走査線傾き補正手段72は、長尺レンズホルダ92と、V溝92に載置された、C方向に長い支点部材としてのコロ93を有している。保持部材61は、コロ93を介して、長尺レンズホルダ91により、走査線の傾きを補正可能な方向に変位可能、具体的には搖動可能に支持されている。よってコロ93と保持部材61との当接部は、保持部材61を傾ける際の支点47を形成している。支点47は、A方向における第2の走査レンズ30の中心位置にあり、第2の走査レンズ30の光軸付近に位置している。
長尺レンズホルダ91がコロ93のみを介して保持部材61を支持すると保持部材61が不安定となるため、走査線傾き補正手段72は、支持部材63と長尺レンズホルダ91とに一体的に構成された板ばね94と、支持部材64と長尺レンズホルダ91とに一体的に構成された板ばね95とを有しており、保持部材61を、長尺レンズホルダ91に対して走査線の傾きを補正可能な方向に搖動可能に支持させるとともに、板ばね94、板ばね95の弾性力によりコロ93に押圧して長尺レンズホルダ91に対して安定させた状態で支持させている。
板ばね94はネジ96により支持部材63と長尺レンズホルダ91とに一体化され、板ばね95はネジ97により支持部材64と長尺レンズホルダ91とに一体化されている。図3または図7に示すように、ステッピングモータ90は、ねじ98により支持部材64に一体化されている。本形態においてはステッピングモータ90は稼動側の保持部材61に配置した構成としたが、長尺レンズホルダ91に取り付けた構成としてもよいし、光走査装置20のハウジングに取り付けた構成としてもよい。
図7に示すように、ステッピングモータ90はステッピングモータ軸としてのステッピングモータシャフト99を有している。ステッピングモータシャフト99は、支持部材63、64にそれぞれ形成された孔43、44に挿入されている。ステッピングモータシャフト99の先端部には雄ねじが切られ、ネジ部を構成している。
走査線傾き補正手段72は、ネジ部が切られた部分に噛合し一体化されたナット部45と、ステッピングモータ90本体とネジ部との間においてステッピングモータシャフト99に取り付けられステッピングモータシャフト99と一体で回転する初段歯車46を有している。ナット部45は、ステッピングモータシャフト99に相対回転可能であって、支持部材64に嵌合することにより、ステッピングモータシャフト99を中心に回転自在に支持されているとともに、その先端が長尺レンズホルダ91の上面に当接している。ナット部45は、ステッピングモータシャフト99を中心とする平歯車部48を一体に有している。
走査線傾き補正手段72は、支持部材63、64にその各端部を回転自在に支持された軸49と、初段歯車46に噛み合い軸49と一体で回転するギヤ57と、平歯車部48に噛み合い軸49と一体で回転するギヤ58とを備えた2段歯車60を有している。
初段歯車46とギヤ57とのギヤ比と、平歯車部48とギヤ58とのギヤ比とは異なっている。
したがって、ステッピングモータシャフト99が回転すると、初段歯車46が一体で回転し、初段歯車46がギヤ57に噛み合っていることで2段歯車60が回転する。上述したように、初段歯車46とギヤ57とのギヤ比と、平歯車部48とギヤ58とのギヤ比とが異なっているため、ギヤ58に噛み合った平歯車部48は、ステッピングモータシャフト99に対して相対回転し、ナット部45とステッピングモータシャフト99とが回転位相差を生じることにより、ナット部45が保持部材61に対してスラスト方向、すなわちB方向に変位する。これにより、保持部材61が長尺レンズホルダ91に対して支点47を中心に搖動する。
このように、走査線傾き補正手段72は、保持部材61に配設され保持部材61を長尺レンズホルダ91に対して搖動させる、ステッピングモータ90、ステッピングモータシャフト99、ステッピングモータシャフト99のネジ部、初段歯車46、ナット部45、平歯車部48および2段歯車60を備えた差動ネジ機構70を備えている。差動ネジ機構70は、ネジおよびナットだけの機構に比して、1桁以上上の調整分解能を備え、保持部材61の微小な移動を可能として、走査線の傾きの微小な調整を可能とし、分解能を高めている。
検知手段は、転写ベルト5の非通紙領域に対してテストパターンを読み取るフォトセンサである。テストパターンは、セルフプリントによって形成されるライン状のパッチパターンであり、感光体1A〜4Aにそれぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックによる同一形状のトナー像を形成し、これらが一致するタイミングで転写ベルト5の非通紙領域上に転写されることで、ちょうど重なり合うように形成されるが、走査線が傾いている場合には、各感光体1A〜4Aによって形成されるテストパターンが副走査方向においてずれ、転写ベルト5の進行方向の前後にずれて転写されることとなる。検知手段はたとえばブラックを基準に、他の色がどれだけずれたかを検知するものである。
CPUは、かかる検知手段が検知した走査線の位置ずれを、時間タイミングで検出し、そのずれ量に基づいてステッピングモータ90を駆動するステップ数を算出し、ステッピングモータ90を駆動することで、各色の書き込みによる色ずれ補正を実施するものである。かかる補正、すなわちテストパターンの形成、検出、補正は、画像形成装置1の電源投入時における全体プロセスコントロール実施時、機内温度に所定温度たとえば5℃の変化が生じたとき、数百枚の所定のジョブ進行時たとえばかかる枚数の画像形成枚数終了時、感光体ドラム1A〜4A、現像装置1D〜4D、転写ベルト5やこれを含むベルトユニットの交換時等の適時に行なわれ、検知手段の検知信号に基づくCPUによるフィードバック制御に供されるようになっている。転写ベルト5上に形成されたテストパターンは、クリーニング装置13によって除去される。
走査線傾き補正手段72は以上の構成であるから、CPUが検知手段による検知結果に基づきステッピングモータ90を駆動してステッピングモータシャフト99を回転させると、保持部材61は板ばね94、95の付勢力に抗して不動部材91に対して変位し、保持部材61は支点47を中心にしてγ回転することで傾く。CPUは検知手段による検知結果に基づきステッピングモータ90を駆動するフィードバック制御を行うため、走査線の位置ずれ、具体的に走査線の傾きは速やかに解消される。
走査線の曲がりの補正は、上述した走査線の傾きを補正するためのテストパターンを形成したときにこれを利用して副走査方向の色ずれ量を認識し、この量に応じて、走査線曲がり補正手段71によって行う。
よって、本形態の画像形成装置1のような4連タンデム機において、4色の色ずれが生じないようにレジストを取るべく、部品精度や組み付け精度を高精度化することは、高コスト化を招くにもかかわらず十分な精度を確保することが困難であるが、走査線曲がり補正手段71、走査線傾き補正手段72を用いれば、そのような問題が解消される。
支点47は第2の走査レンズ30の光軸付近に位置しているので、第2の走査レンズ30を傾けて走査線の傾きを補正した際の光学特性の変化が抑制される。また、以上の説明から明らかなように、走査線曲がり補正手段71と走査線傾き補正手段72とはそれぞれ独立して、走査線の曲がりを補正し、走査線の傾きを補正するようになっており、したがって、それぞれを補正することが容易になっている。
以上、本発明を適用した光走査装置及び画像形成装置を説明したが、保持部材は、少なくとも1つの光学素子を保持すればよいのであって、第2の走査レンズを被保持光学素子とするに限るものではなく、走査線曲がり補正手段71と走査線傾き補正手段72とは、適宜、他の1つの光学素子または複数の光学素子に対して配設しても良い。
ねじれ規制手段は、走査線曲がり補正手段とは別個の独立の構成として備えられていても良い。上記形態では、複数の像担持体のそれぞれに対応して1つの光走査装置を、共通の光走査装置として配設したが、複数の像担持体のそれぞれに対応して、光走査装置を1対1で配設しても良い。
本発明の適用は、上述の説明において特に限定を行っていない限り、上述の形態に限られるものではない。
本発明を適用した画像形成装置の概略を示す側面図である。 図1に示した画像形成装置に搭載された光走査装置の概略を示す斜視図である。 図2に示した光走査装置の要部を示す斜視図である。 図3に示した光走査装置の一部の正断面図である。 図2に示した光走査装置に備えられた被保持光学素子の側断面図である。 図2に示した光走査装置に備えられた被保持光学素子の概形を示す平面図である。 図3に示した光走査装置の一部の正断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置
1A〜4A 像担持体
21、22 光源
23〜33、35〜37 光学素子
30、35 被保持光学素子
34、38 像担持体
51、52 光学素子群
54 被保持光学素子の、押圧部材に係合する面
55 被保持光学素子の、挟持部材に係合する面
56 被保持光学素子のリブ部
59 挟持部材、弾性部材、第2の捻れ規制部材
61、62 保持部材
63 支持部材
66 間隔保持部材
70 差動ネジ機構
71 走査線曲がり補正手段
72 走査線傾き補正手段
73 押圧部材、第1の捻れ規制部材
81 捻れ規制手段、走査線曲がり補正機構
91 不動部材
A ビームの主走査方向
B ビームの副走査方向
C ビームの光軸方向

Claims (17)

  1. 光源と、
    この光源から出射されたビームを被走査面に結像させるための光学素子群と、
    この光学素子群を構成する複数の光学素子のうちの少なくとも1つを保持し、保持した被保持光学素子を前記ビームの副走査方向に矯正して前記ビームによる走査線の曲がりを補正する走査線曲がり補正手段と、
    前記被保持光学素子の前記副走査方向における捻れを規制する捻れ規制手段とを有する光走査装置。
  2. 請求項1記載の光走査装置において、
    前記走査線曲がり補正手段が、
    前記被保持光学素子を、前記副走査方向から挟持して保持する保持部材と、
    前記被保持光学素子を前記保持部材に対して前記副走査方向に変位させて前記走査線の曲がりを補正する走査線曲がり補正機構とを有することを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項2記載の光走査装置において、前記走査線曲がり補正機構が、前記捻れ規制手段を有することを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項2または3記載の光走査装置において、前記保持部材が、前記被保持光学素子の、前記ビームの主走査方向における各端部に係合して前記被保持光学素子を保持し、前記被保持光学素子との係合位置において前記被保持光学素子の同保持部材内における位置基準を形成する間隔保持部材を有し、
    前記走査線曲がり補正機構が、前記各係合位置の、前記主走査方向における間の位置において、前記被保持光学素子を前記保持部材に対して前記副走査方向に変位させて前記走査線の曲がりを補正することを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項4記載の光走査装置において、前記各係合位置における前記間隔保持部材の形状が、前記各係合位置が互いに向き合う方向において前記被保持光学素子との間隔が漸増する形状であることを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項4または5記載の光走査装置において、前記走査線曲がり補正機構が、前記被保持光学素子の前記間隔保持部材に係合する面の反対側から同被保持光学素子を押圧する押圧部材と、前記被保持光学素子を挟んで前記押圧部材に対向する位置に配設され、前記保持部材に支持され、前記押圧部材との間で前記被保持光学素子を挟持する挟持部材とを有することを特徴とする光走査装置。
  7. 請求項6記載の光走査装置において、前記被保持光学素子は、前記押圧部材に係合する面と前記挟持部材に係合する面とを備えたリブ部を一体に有することを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項6または7記載の光走査装置において、前記ビームの光軸方向における前記押圧部材の幅が、前記押圧部材が係合する位置での前記被保持光学素子の前記光軸方向における幅より大きいことを特徴とする光走査装置。
  9. 請求項8記載の光走査装置において、前記押圧部材が、前記被保持光学素子の前記副走査方向における捻れを規制する第1の捻れ規制部材であることを特徴とする光走査装置。
  10. 請求項7ないし9の何れか1つに記載の光走査装置において、前記ビームの光軸方向における前記挟持部材の幅が、前記挟持部材が係合する位置での前記被保持光学素子の前記光軸方向における幅より大きいことを特徴とする光走査装置。
  11. 請求項10記載の光走査装置において、前記挟持部材が、前記被保持光学素子の前記副走査方向における捻れを規制する第2の捻れ規制部材であることを特徴とする光走査装置。
  12. 請求項6ないし11の何れか1つに記載の光走査装置において、前記挟持部材が弾性部材であることを特徴とする光走査装置。
  13. 請求項2ないし12の何れか1つに記載の光走査装置において、前記走査線曲がり補正機構を前記ビームの主走査方向に複数有することを特徴とする光走査装置。
  14. 請求項1ないし13の何れか1つに記載の光走査装置において、前記ビームの光軸周りに前記被保持光学素子の全体を傾けて前記走査線の傾きを補正する走査線傾き補正手段を有することを特徴とする光走査装置。
  15. 請求項14記載の光走査装置であって、請求項2記載の光走査装置に従属する光走査装置において、
    前記走査線傾き補正手段が、
    前記保持部材を、前記走査線の傾きを補正可能な方向に変位可能に支持するための不動部材と、
    前記保持部材に配設され前記保持部材を前記不動部材に対して搖動させるための差動ネジ機構を備えた傾き補正駆動手段を有することを特徴とする光走査装置。
  16. 請求項1ないし15の何れか1つに記載の光走査装置と、前記光走査装置によって前記ビームを結像されることで潜像を形成される被走査面を備えた像担持体とを有する画像形成装置。
  17. 請求項16記載の画像形成装置において、前記像担持体を複数有し、前記光走査装置を前記複数の像担持体のそれぞれに対応して配設したことを特徴とする画像形成装置。
JP2004335463A 2004-11-19 2004-11-19 光走査装置及び画像形成装置 Pending JP2006145816A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004335463A JP2006145816A (ja) 2004-11-19 2004-11-19 光走査装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004335463A JP2006145816A (ja) 2004-11-19 2004-11-19 光走査装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006145816A true JP2006145816A (ja) 2006-06-08

Family

ID=36625594

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004335463A Pending JP2006145816A (ja) 2004-11-19 2004-11-19 光走査装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006145816A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010072186A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Ricoh Co Ltd 保持機構、光走査装置及び画像形成装置
JP2010097139A (ja) * 2008-10-20 2010-04-30 Ricoh Co Ltd 光走査装置、画像形成装置および反射光学素子湾曲方向決定方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1090618A (ja) * 1996-09-18 1998-04-10 Ricoh Co Ltd 光学書込装置
JP2004287380A (ja) * 2003-01-30 2004-10-14 Ricoh Co Ltd 光走査装置、走査線補正方法、走査線補正制御方法、画像形成装置および画像形成方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1090618A (ja) * 1996-09-18 1998-04-10 Ricoh Co Ltd 光学書込装置
JP2004287380A (ja) * 2003-01-30 2004-10-14 Ricoh Co Ltd 光走査装置、走査線補正方法、走査線補正制御方法、画像形成装置および画像形成方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010072186A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Ricoh Co Ltd 保持機構、光走査装置及び画像形成装置
JP2010097139A (ja) * 2008-10-20 2010-04-30 Ricoh Co Ltd 光走査装置、画像形成装置および反射光学素子湾曲方向決定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7453487B2 (en) Optical scanning apparatus having scanning line curvature correcting mechanism with sliding pressure point along a longitudinal direction of the optical element
US7301554B2 (en) Light scanning device, scanning line adjusting method, scanning line adjusting control method, image forming apparatus, and image forming method
JP2007076305A (ja) 光走査装置及び画像形成装置、光走査補正方法、並びに画像形成方法
US20100328731A1 (en) Optical beam scanning apparatus, image forming apparatus
JP2004333994A (ja) 光走査装置および画像形成装置
US9519138B2 (en) Scanning line adjuster, optical scanner incorporating the scanning line adjuster, and image forming apparatus incorporating the optical scanner
JP2004287380A (ja) 光走査装置、走査線補正方法、走査線補正制御方法、画像形成装置および画像形成方法
US9436004B2 (en) Optical scanning device and image forming apparatus
US7450142B2 (en) Scanning optical device with post-deflection diffraction element supported by an end-side swing member to suppress vibration
JP2007139932A (ja) 光学部品固定機構、光走査装置、及び画像形成装置
US8106935B2 (en) Optical scanning apparatus and image forming apparatus including same
JP2010169829A (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP2005134623A (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP2006145816A (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP2006350094A (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP4340558B2 (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP5041668B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP4949633B2 (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP2005049468A (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP4332001B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP2011133834A (ja) 傾き調整装置、光走査装置および画像形成装置
JP2004333803A (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP2010054960A (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP2004109761A (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP5240036B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100427