JP2006145547A - 加速度センサとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2枚のシリコン基板10,20を絶縁層30で貼り合わせたSOIウエハをエッチングし、第1のシリコン基板10に開口部11を設けることによって、周辺固定部12、錘固定部13、梁部14、ストッパ部15の各領域を形成する。一方、第2のシリコン基板20には、台座部21とこの台座部よりも若干薄い錘部23を形成する。そして、周辺固定部12と台座部21、及び錘固定部13と錘部23の接続箇所以外の絶縁層30をエッチングで除去する。錘部23とストッパ部15が重なるような寸法に形成することにより、この錘部23の加速度による変位は、ストッパ部15と台座部21が固定された容器の底面で制限される。これにより、過大な加速度による破壊を防止することができる。
【選択図】図1
Description
図2(a)は前記特許文献1の第1図に記載された加速度センサで、円盤状のシリコンによる単結晶基板50を有している。単結晶基板50には、中心から順に同心円状に、作用部51、可撓部52及び固定部53が配置されている。可撓部52は、裏面の肉厚が薄く形成されて可撓性を有するようになっており、表面にはピエゾ抵抗効果を有する複数の抵抗素子(図示していない)が形成されている。作用部51の裏面には円柱状の重錘体54が固着され、固定部53は円筒状の台座55を介して容器60の底部61に接着剤62で固着されている。台座55は、通常の状態で重錘体54が容器60の底面に接触しないような高さに設定されている。
例えば、図2(a)の加速度センサは、台座55を容器60の底部61に接着剤62で固着している。このため、接着剤62の量が多くなったり、接着時の押し付け圧力が大きくなった場合に、この接着剤62が重錘体54の下側に押し出され、ついには重錘体54まで達してこの重錘体54を固定してしまうという問題があった。また、接着剤62が厚くなって重錘体54と容器60の底部61との距離が広がり、ストッパとして働く限界距離を越えてしまうという問題があった。
例えば、厚さ5μmで体積抵抗率6〜8Ω/cm程度のN型のシリコン基板10と厚さ525μmで体積抵抗率16Ω/cm程度のシリコン基板20を、厚さ5μm程度の酸化シリコンによる絶縁層30を介して貼り合わせたSOIウエハを準備する。
シリコン基板10の表面に、1000℃程度の加湿雰囲気を用いた熱酸化条件で、厚さ0.4μm程度の酸化シリコンによる保護膜40を形成する。
ホトリソエッチング技術を用いて保護膜40に開口部40aを設け、ボロン拡散法により、シリコン基板10の表面に抵抗素子16等となるP型の拡散層18を形成する。更に、拡散層18の表面にCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって保護酸化膜40bを形成する。
ホトリソエッチング技術を用いて保護酸化膜40bに電極取り出し口40cを開口し、メタルスパッタリング技術を用いて保護膜40上にアルミニウムを堆積する。更に、ホトリソエッチング技術を用いてアルミニウムをエッチングし、補強部41と配線42を同時に形成する。
PRD(Plasma Reactive Deposition) 法を用いて、保護膜40及びその上に形成された補強部41や配線42の表面に、保護用のシリコン窒化膜43を形成する。尚、次の工程6以降の説明では、このシリコン窒化膜43の図示を省略している。
シリコン窒化膜43上にホトレジストを形成し、ホトリソエッチング技術を用いて、梁部14とストッパ部15を区隔する開口部11と、後の工程で周辺錘部23bとストッパ部15の間に介在する絶縁層30を除去するために用いる開口部17を形成する。
SOIウエハの裏面、即ちシリコン基板20の表面に、CVD技術を用いて酸化膜44を形成する。台座部21に対応するように周囲の酸化膜44を残し、中央部の酸化膜44をホトリソエッチング技術を用いて除去して、開口部44aを形成する。更に、開口部44aに中に、錘部23に対応するホトレジスト45を形成する。
周辺部に残された酸化膜44とホトレジスト45をエッチングマスクとし、ガスチョッピング・エッチング技術(GCET:Gas Chopping Etching Technology、所謂 Bosch法)を用いてシリコン基板20の表面を20μm程度エッチングし、凹部20aを形成する。その後、ホトレジスト45のみを除去する。
酸化膜44をエッチングマスクとし、GCETを用いてシリコン基板20の表面を5μm程度、追加エッチングする。これにより、厚さが台座部21よりも5μm程度薄い錘部23が得られ、更に中央部よりも厚さが20μm程度薄い周辺部が形成される。この周辺部は、後の工程で段差部23cとなるものである。
ホトリソ技術により、シリコン基板20の台座部21と錘部23の間の間隙22及び溝部24を形成するためのエッチングマスク46を形成する。
GCETを用いて、シリコン基板20の間隙22と溝部24を形成する。
工程11までの処理が完了したSOIウエハを緩衝ふっ酸に浸漬し、シリコン基板10,20間の絶縁層30をエッチングする。この時、シリコン基板10に設けられた開口部11,17と、シリコン基板20の間隙22及び溝部24から緩衝ふっ酸が流入し、周辺錘部23bとストッパ部15の間に介在する絶縁層30が除去される。
容器に収容された加速度センサの錘部23に下向きの加速度が加えられると、梁部14が撓んで、この錘部23が下側に変位する。錘部23の下側への変位は、この錘部23の底面が容器の底部に接する位置で停止され、それ以上の変位は阻止される。また、錘部23に上向きの加速度が与えられると、梁部14が撓んでこの錘部23は上側に変位するが、周辺錘部23bがストッパ部15に接した位置で停止され、それ以上の変位は阻止される。
(i) 錘部23の上側への許容量を越える変位は、補強部41で補強が施されたストッパ部15で阻止され、下側への許容量を越える変位は容器60の底面61で阻止される。これにより、過大な加速度によるセンサの破壊を防止することができる。
(ii) SOIウエハをエッチングして形成しているので、複数のシリコン基板を貼り合わせるという工程が不要である。このため、寸法誤差が極めて小さくなり、信頼性と精度を向上させることができる。
(iii) 錘部23の下部の周囲に段差部23cを形成している。これにより、台座部21の裏面に接着剤を塗布して容器60に固着するときに、この容器60の底部61と台座部21の間から接着剤が押し出されても、この接着剤が錘部23に達してこの錘部23を固定してしまうおそれがない。
(a) 形状は正方形に限定されない。長方形や円形でも良い。また、シリコン基板10,20等の寸法は、例示したものに限定されない。
(b) 工程4で電極取り出し口を設ける時に、台座部21の上に位置する周辺固定部12上に開口部を設けて、アルミニウムの配線42とこの周辺固定部12のシリコンの合金層を形成するようにしても良い。これにより、補強部41の強度を向上することができる。
(c) 工程4,5では、単一のアルミニウム層で補強部41や配線42を形成したが、補強部41の強度を更に高めるために、周知の多層配線形成技術を用いて複数のアルミニウム層を形成しても良い。
(d) 工程9は、表面をレジストでカバーしておいて、裏面のシリコン露出部を水酸化カリウム液、或いはTMAH(Tetra-methylammonium Hydroxide)液でエッチングするようにしても良い。また、裏面の酸化膜形成を開口部の形成前に行い、その後、開口部の形成、裏面の酸化膜の開口部の形成を順次行い、更に工程7を行うようにしても良い。
11,17 開口部
12 周辺固定部
13 錘固定部
14 梁部
15 ストッパ部
16 抵抗素子
20a 凹部
21 台座部
22 間隙
23 錘部
24 溝部
30 絶縁層
31,32 酸化膜
40 保護膜
41 補強部
42 配線
Claims (6)
- 錘固定部を可撓的に支持する周辺固定部と、
前記錘固定部に固定された錘部と、
前記周辺固定部に固定する台座部と、
前記周辺固定部の1つの辺から複数の開口部が画成されるように該周辺固定部の他の辺に延在するストッパとを、
備えたことを特徴とする加速度センサ。 - 錘固定部、該錘固定部の周辺に配置された周辺固定部、該錘固定部を該周辺固定部に可撓的に接続する梁部を一体に形成した基板と、
前記錘固定部よりも大きな面積を有する錘部と、
前記錘部の周辺に所定の間隔を介して配置される台座部と、
前記台座部と前記周辺固定部、及び前記錘固定部と前記錘部とをそれぞれ接続する接続層とで構成され、
前記周辺固定部の1つの辺から複数の開口部が画成されるように該周辺固定部の他の辺に延在するストッパが形成されたことを特徴とする加速度センサ。 - 前記複数の開口部は、それぞれ少なくとも錘部上に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の加速度センサ。
- 前記ストッパに画成される前記開口部は、前記錘固定部から前記周辺固定部の角部に向かって面積が小さくなるように画成されることを特徴とする請求項1、2または3記載の加速度センサ。
- 酸化膜を介して貼り合わされた第1及び第2の半導体基板からなる半導体ウエハを準備する工程と、
前記第1の半導体基板に複数の開口部を設け、錘固定部、周辺固定部、該錘固定部を該周辺固定部に可撓性を有するように接続する梁部、及び該周辺固定部の1つの辺から複数の開口部が画成されるように該周辺固定部の他の辺に延在するストッパを形成する工程と、
前記第2の半導体基板に間隙を設け、該第2の半導体基板の周辺を台座部とし、内側が錘部となるように分離する工程と、
前記錘固定部と前記錘部、及び前記周辺固定部と前記台座部をそれぞれ接続する酸化膜を残し、前記ストッパに画成された複数の開口部を介して該ストッパと前記錘部の間の酸化膜を除去する工程と、
からなることを特徴とする加速度センサの製造方法。 - 前記酸化膜を除去する工程は、ウエットエッチングによって行われることを特徴とする請求項5記載の加速度センサの製造方法。
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US7790625B2 (en) | 2007-03-13 | 2010-09-07 | Oki Semiconductor Co., Ltd. | Method for manufacturing semiconductor device |
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2005
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