JP2006144959A - ドラムブレーキ用ライニング - Google Patents

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Naoya Saito
直也 斎藤
Yasuhiro Sato
康弘 佐藤
Katsuhiro Kikuchi
克浩 菊地
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Abstract

【課題】 構造的に単純で、簡便な製造方法で作製でき、しかも摩擦接触面積の減少も生じなくて、制動時のブレーキの鳴きを低減できるドラムブレーキ用ライニングを提供する。
【解決手段】 円弧状のブレーキシューに固着されてブレーキドラムの内周摩擦面に押圧されるライニングにおいて、前記ライニングの幅方向両端部は、その比重が幅方向中央部に比較して小さく形成されたことを特徴とするドラムブレーキ用ライニング。幅方向中央部と幅方向両端部との比重の差が0.03〜0.08であることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両や機械の回転を制動するドラムブレーキ用ライニングに関し、更に詳細には、制動時に発生するブレーキの振動に起因する鳴きの発生を抑制できるドラムブレーキ用ライニングに関する。
ドラムブレーキは、ライニングの摩擦特性及びブレーキシューの剛性に起因して制動時にブレーキ鳴きが発生することがある。特に、車両に用いられるブレーキの場合、ブレーキ鳴きは車両の運転者や車両の周囲に居る人に不快感を与えるものである。
この鳴きはブレーキシューの振動によって発生するものであるが、この振動は1次から高次まで亘るモードが重畳したものとなっている。一般には、高次の振動モードよりも低次の振動モード、即ちブレーキドラムの回転数が低いときの振動モードが人に対して最も耳障りなブレーキ鳴きとなっている。
従来のドラムブレーキ用ライニングの製法としては、工程的には各種配合物を混合撹拌後、予備成形を行い熱成形に至るものである。この予備成形状態での成形生地の密度は、ほぼ均一になるように形成されている。
ドラムブレーキ用ライニングにおいては、制動熱履歴の繰り返しにより、特に幅方向両端部が熱硬化により硬さが増し、当たりの不安定さが発生する。押し付け力に対して、両端部の局部的な摩擦係数の変化で、ブレーキ鳴きが発生しやすいと考えられている。
上記のようなライニングの当たりの不均一に起因する問題を解決するため、従来は特許文献1のように、摩擦特性の異なる2つの材質を組み合わせたり、特許文献2のように、ライニングの外周面半径を、幅方向の両端部において中央部よりも小さくするように、面取りテーパ加工を実施したり、あるいは特許文献3のように、円周方向に沿って中高に形成していた。
特開平10−176728号公報 実開昭59−88534号公報 実開昭57−130号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたドラムブレーキ用ライニングは、自励振動が大きく出現し易い幅方向両端部と幅方向中央部とで異なる摩擦特性を有する材料を使い分けているため、構造が複雑となるとともに製造にも手間が掛かり、必然的にコスト高になるという問題点があった。
一方、特許文献2及び特許文献3に開示されたドラムブレーキ用ライニングは、どちらも幅方向にわたって中高に形成されているため、摩擦有効面積が小さくなり、制動がききにくくなるという問題点があった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、構造的に単純で、簡便な製造方法で作製でき、しかも摩擦接触面積の減少も生じなくて、制動時のブレーキ鳴きを低減できるドラムブレーキ用ライニングを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の目的を達成すべく鋭意研究を行い、ライニングの幅方向の両端部分の密度を中央部分の密度より小さくすれば、制動熱履歴の繰り返しにより、幅方向両端部が熱硬化して硬さを増しても、当たりに不安定が生じることがなく、ブレーキ鳴きが発生しやすくなることがないことを見出し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の手段により上記の課題を解決することができた。
(1)円弧状のブレーキシューに固着されてブレーキドラムの内周摩擦面に押圧されるライニングにおいて、前記ライニングの幅方向両端部は、その比重が幅方向中央部に比較して小さく形成されたことを特徴とするドラムブレーキ用ライニング。
(2)前記の幅方向中央部と幅方向両端部との比重の差が0.03〜0.08であることを特徴とする前記(1)記載のドラムブレーキ用ライニング。
本発明は、幅方向の中央部分を密度大にし、両端部分を密度小にすることにより、両端側の当たりが強くなる現象を緩和できる。これは、幅方向全体の摩耗性を一律にすることにより、中央部での安定した当たり維持が可能となり、一つの材質で摩擦接触面積を低下させることなく鳴きの抑制を図ることができる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。実施例において具体的に説明する実施の形態は、本発明の実施の形態を説明する一例に過ぎなく、本発明は、この実施の形態により何等制限されるものではない。図1は、本発明のドラムブレーキ用ライニングの予備成形後の形状を説明する斜視図であって、摩擦面は予備成形時には下側になっている。図2は、従来のドラムブレーキ用ライニングの予備成形後の形状を説明する斜視図であって、摩擦面は予備成形時には上側になっている。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明する。
実施例1〜3及び比較例1〜3
図1に示すように、本発明のドラムブレーキ用ライニングを製造するための予備成形物1は、通常の均一形状より予備成形金型の形状変更により中央部分の物寸法を厚くする。材質や予備成形圧力や密度差をいくらにするかにより厚みの差は変わるが、これにより熱成形時に多少は生地の流動が有るものの、製品としての幅方向の密度差が維持される。
なお、図1においては、2は摩擦面であり、3はテーパ面である。このような中高形状の予備成形物1を熱成形金型で加熱・加圧成形することによって、幅方向横断面が長方形のテーパ面のない、幅方向両端面に比べて幅方向中央部の比重の大きいドラムブレーキ用ライニングを形成できる。
図3、図4は、図1に示す予備成形物1を成形するための予備成形金型20を示しており、下型21は、両端部分に予備成形物1のテーパ面に対応するテーパ部22、23を備えている。
図2は、従来から使用されている通常のドラムブレーキ用ライニングの予備成形物11の斜視図である。図2において、幅方向の厚さは均一であり、この形状の予備成形物を使用して、熱成形によりドラム用ブレーキライニングを形成するときには、得られるライニングは、密度が幅方向中央部と幅方向端部とでほとんど差がないものとなる。
(ライニングの作製)
まず第1表に示す配合割合の摩擦材原料をブレンダにより十分均一になるように混合した後、粉末状混合物30を図3、図4に示す予備成形金型20に投入し、常温下で約10MPaで約4秒間加圧し、図1の形状の予備成形物1を得た。次いでこの予備成形物1を熱成形金型にセットし、温度160℃、加圧20MPa、成形時間8分で熱成形した後、200℃で6時間熱処理して、幅方向両端部が中央部に比べて密度の小さいライニング(幅寸法145mm、円周方向寸法152mm、厚さ12mm)を得た。比較例として通常の予備成形金型を用いた全体に均一な密度のライニング(比較例1)、及び図3、図4に示す予備成形金型20の下型とは逆方向のテーパ部を備えた予備成形金型を用いて、中央部の密度が両端部の密度より小さくなるライニング(比較例2及び3)も作製した。
なお、実施例1〜3及び比較例2、3においては、密度の基準となる中央部はライニングの幅方向の1/3の45mmとして成形した。
(比重の測定)
実施例1〜3、比較例1〜3の各ライニングのそれぞれについて、幅方向の中央部分(幅35mm)と両端部分(幅25mmずつ)を切り出し、それぞれを水置換法により比重を測定した。端部の比重は、両端部分(幅25mmずつ)の平均である。
(ライニングの試験)
実施例1〜3、比較例1〜3の各ライニングを固定したブレーキシューを組み付けたドラムブレーキを用いてフルサイズダイナモメータ試験を行い、騒音計にて鳴き収集し、FFT(Fast Fourier Transform)アナライザーを用いて周波数、音圧を測定し、パソコンで記録した。測定条件を以下に示す。
速度30km/h、減速度1m/s、温度200〜300℃、制動回数100回×50サイクル
第1表に比較例1〜3と実施例1〜3の基本配合と、フルサイズダイナモメータによる鳴き試験結果を示す。
Figure 2006144959
第1表に示すように、同じ材質でも幅方向の比重差により鳴き発生率は大きく変わることが分かる。比較例2及び3の如く、両端部の密度を中央部より大きくすると鳴き発生率は大きくなるが、実施例1〜3の如く、両端部の密度を小さくすることで鳴き発生率を抑えることができる。
以上の結果からみて、下記の結論が導き出される。
(1)通常の上弦型の予備成形物11を示す図2(予備成形時、摩擦面12が上になる)では、熱成形時に密度差をつけられず、製品の中央部分を密度大にすることはできない。
(2)本発明の予備成形物を示す図1(予備成形時、摩擦面2が下になる)のような予備成形品1を得るためには、図3、図4に示す予備成形金型を用いることにより熱成形時に密度差をつけることが可能である。
すなわち、本発明においては、摩擦材の幅方向において中央部より両端部の比重(密度)を小さくすることが肝要である。
そして、材質の組成で比重は異なるが、中央部より両端部が0.01〜0.20比重小(減少率約0.5〜10%)、望ましくは0.03〜0.08比重小(減少率約1.5〜4.0%)とすることが重要である。比重差が0.03より小さいと効果が少さく、0.08より大きいと軟質などの外観上の問題や強度の問題が発生する。
本発明のドラムブレーキ用ライニングは、幅方向の中央部の厚さを幅方向両端部よりも若干大きく成形することにより得た予備成形物を、従来から用いられている内面が幅方向で平らな通常の熱成形金型を用いてブレーキライニングを作製するため、製作工程が簡素化され、製造コストが低減される。そして、この予備成形物を熱成形して得たドラムブレーキ用ライニングは、両端部の比重が中央部の比重よりも小さいため、制動繰り返しに伴う熱硬化により硬さが増しても幅方向全体にわたってほぼ同等の硬度を維持し、制動時の鳴きの発生を低減できる。従って、産業機械や各種車両、例えば自動車、鉄道車両、航空機など、特に自動車のドラムブレーキ用ライニングとして大きな用途に展開可能である。
本発明のドラムブレーキ用ライニングに使用する予備成形物の予備成形時の形状を説明する斜視図である。 従来のドラムブレーキ用ライニングに使用されてきた予備成形物の予備成形時の形状を説明する斜視図である。 図1に示すドラムブレーキ用ライニングの予備成形物の成形に用いられる予備成形金型の幅方向の断面図である。 図3の予備成形金型の長手方向の断面図である。
符号の説明
1 本発明の予備成形物
2 摩擦面
3 テーパ面
11 従来の予備成形物
12 摩擦面
20 予備成形金型
21 下型
22 テーパ部
23 テーパ部
30 粉末状混合物

Claims (2)

  1. 円弧状のブレーキシューに固着されてブレーキドラムの内周摩擦面に押圧されるライニングにおいて、前記ライニングの幅方向両端部は、その比重が幅方向中央部に比較して小さく形成されたことを特徴とするドラムブレーキ用ライニング。
  2. 前記の幅方向中央部と幅方向両端部との比重の差が0.03〜0.08であることを特徴とする請求項1記載のドラムブレーキ用ライニング。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102097975B1 (ko) * 2018-12-13 2020-05-26 상신브레이크 주식회사 철도 브레이크 슈의 제조 방법과 장치

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