JP2006144912A

JP2006144912A - 筒状部材とその接続対象物との接続構造

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Publication number: JP2006144912A
Application number: JP2004335842A
Authority: JP
Inventors: Yoshiyuki Serizawa; 由之芹澤
Original assignee: Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Current assignee: Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Priority date: 2004-11-19
Filing date: 2004-11-19
Publication date: 2006-06-08

Abstract

【課題】金属管等の筒状部材とその接続対象物との、気密性、液密性及び接続安定性の高い接続構造を得るとともに、この接続を、少ない部品点数や作業工程で、簡易な製作技術で行う。また、メッキ処理液の残留による腐食等も防止可能とする。
【解決手段】金属管等の筒状部材２０の先端縁を外側に折り返し、この折返片２１の内周面と金属管等の筒状部材２０の外周面とを接触する。そして、折返片２１の外周面を接続対象物２２の開口部２３の内周に接続可能な寸法とする。この折返片２１の先端を金属管等の筒状部材２０の軸方向と交差する方向に折曲突出してフランジ部２４を形成する。このフランジ部２４を接続対象物２２の外周面に固着する。
【選択図】図１

Description

本発明は、自動車、各種の機械装置等に給油、給気、給水等の供給路、排出路等として用いられる金属管等の筒状部材とその接続対象物との接続構造に係るものである。

従来、自動車、各種の機械装置等に給油、給気等の供給路として用いられる金属管等の筒状部材と、管継手等の筒状部材の接続対象物とを接続する手段として、図４に示す如く、金属管等の筒状部材(１)の先端縁を外側に９０°折曲してフレア部(２)を形成し、このフレア部(２)を接続対象物(３)の取付穴(４)の外周にロウ付け固定する方法が知られている。

また、特許文献１、２に示す如く金属管等の筒状部材にバルジ加工を施し、このバルジ加工部の一面を接続対象物に突き当てると共にバルジ加工部の他面を、接続対象物に形成した爪部で被覆固定する方法が知られている。

また、特許文献３及び図５示す如く、金属管等の筒状部材(１)にバルジ加工を施し、このバルジ加工部(５)の先端部(６)を取付穴(４)に挿入すると共に一面を接続対象物(３)に突き当て、金属管等の筒状部材(１)と接続対象物(３)との接触部をロウ付け加工して固定する方法が知られている。

また、図６に示す如く、接続対象物(３)の取付穴(４)に挿入する先端部(６)と、接続対象物(３)の外周面に突き当てる段部(７)とを形成したアダプター(８)を形成し、このアダプター(８)の継ぎ手部(９)に金属管等の筒状部材(１)を挿入して接続対象物(３)と筒状部材(１)とを固定する方法が知られている。
特開２００３−１３０２６２号公報特開２００３−２６２２９１号公報特開２００３−３１４４０５号公報

しかしながら、図４に示す方法では接続対象物(３)の取付穴(４)に対する筒状部材(１)の位置決めが困難で、接続対象物(３)との間の取付寸法精度に問題を生じるものである。

また、特許文献１、２に示す如くバルジ加工部の他面を、接続対象物に形成した爪部で被覆固定する方法では、製造に多くの手数を要すると共に接続対象物が爪部を形成可能なものでなければ成らず、筒状部材の接続対象物が極めて限定されたものとなる。

また、特許文献３及び図５に示す方法では、バルジ加工部(５)の先端部(６)を取付穴(４)に挿入することによって位置決め精度の問題は解決するものの、バルジ加工部(５)の接続対象物(３)側が弧状となり、接続対象物(３)との接触面積が小さいものとなって、接続対象物(３)に筒状部材(１)を仮止めしたとき、部品倒れを生じやすく正確な接続状態を確保できず寸法精度に問題を生じる。また、接続対象物(３)との接触面積が小さいことからロウ付け面積も小さいものとなり、気密性や強度に問題を生じるものである。

また、この特許文献３及び図５に示す方法では、製品全体にメッキ処理を施す場合、バルジ加工部(５)の内側に入った酸等の処理液が、アルカリなどの中和液による処理を施しても中和されずに残りやすく、この残留した処理液が錆等の筒状部材腐食の原因となっていた。このメッキ処理液残留の問題点は特許文献１、２に示す発明に於いても同様に生じるものである。

また、図６に示す方法では、上述した問題点は解消されるものの、アダプター(８)を必要とするため部品点数を増加すると共にろう付け箇所が多くなり、コストアップとなるばかりでなく、ろう付け信頼性が低下する問題点を有している。

本発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、金属管等の筒状部材とその接続対象物との接続に於いて、アダプターを必要とせずにロウ付け面積を確保でき、金属管等の筒状部材と接続対象物とを気密性と固定安定性に優れる接続構造を得るとともに、高精度な寸法合わせ等を必要とせず、簡易な接続方法で行うことを可能とする。また、金属管等の筒状部材の折曲部に生じ易い、メッキ処理時の折り返し部内面への処理液の進入と残留を容易に防止可能にしようとするものである。

本発明は上述の如き課題を解決するため、筒状部材の先端縁を外側に折り返し、この折返片の内周面を筒状部材の外周面に配置すると共に、折返片の外周面を接続対象物の開口部の内周に接続可能な寸法とし、この折返片の先端を筒状部材の軸方向と交差する方向に折曲突出してフランジ部とし、このフランジ部を接続対象物の外周面に固着して成るものである。

また、折返し片は、フランジ部と共に接続対象物に固定するものであっても良い。

また、折返片の内周面と筒状部材の外周面との両面間を密閉し、両面間内への液体の進入を防止可能としたものであっても良い。

また、フランジ部の接続対象物への固着、折返し片と筒状部材との固定、及び折返片の内周面と筒状部材の外周面との両面間の密閉は、ロウ付けまたは接着剤により行うものであっても良い。

本発明は上述の如く構成したものであり、金属管等の筒状部材とその接続対象物との接続に於いて、折返片の外周面を接続対象物の開口部の内周に接続可能な寸法としているから、開口部に金属管等の筒状部材の折返片の外周面を挿入して、フランジ部を接続対象物の外周面に当接させて接触するのみで、金属管等の筒状部材と接続対象物との確実な位置決めが行われる。また、フランジ部は接続対象物の外周面に少なくとも一部は接触し、好ましくは全面が接触するから、溶解したロウ材や接着剤の進入を容易とし、広いロウ付けまたは接着面積を確保できる。そして、このフランジ部と接続対象物の外面、及び折返片の外周面と接続対象物の開口部の内周とを、ロウ付けまたは接着剤固定することにより、金属管等の筒状部材と接続対象物とを気密性と固定安定性に優れる接続構造として、高精度な寸法合わせ等を必要とせず、簡易な接続方法で得ることを可能とする。また、金属管等の筒状部材と接続対象物との確実な固定はアダプターを必要とせずに可能とするから、部品点数が少なくいと共に接合箇所も少なくした廉価で信頼性の高い接続固定を可能とする。

また、折返片を、金属管等の筒状部材の先端縁を外側に折り返して金属管等の筒状部材の外周面との両面間を、金属管等の筒状部材の内周ではなく外周に形成したから、筒状部材の外周面と折返片の内面との両面間(２５)をロウ付又は接着剤固定によって容易に密閉することが可能となり、この両面間(２５)へのメッキ処理液の進入を防止し、残留したメッキ処理液を原因とする錆等の腐食の発生を防止することが可能となる。

以下、本発明を自動車、各種の機械装置等に給油、給気等の供給路として使用される金属管等の筒状部材に於いて実施した一例を図１、図２に於て説明すれば、(２０)は金属管等の筒状部材で、一重巻鋼管、二重巻鋼管、アルミ管、ステンレス鋼管、銅管、各種の管材、あるいは各種の金属製平板等を筒状にプレス成形して、先端縁を外側に折り返し、この折返片(２１)の内周面と金属管等の筒状部材(２０)の外周面とを好ましくは接触させる。この折り返し状態で、折返片(２１)の外周面を、自動車エンジン部品のフューエルデリバリーパイプ、その他の機械部品等の接続対象物(２２)の開口部(２３)の内周に接続可能な寸法とする。

そして、この折返片(２１)の先端を金属管等の筒状部材(２０)の軸方向と直角に交差する方向に折曲突出してフランジ部とし、このフランジ部(２４)を接続対象物(２２)の外周面に当接可能とする。この当接はフランジ部(２４)と接続対象物(２２)の外周面とが、少なくとも一部が接触すると共に他の部分は至近距離に位置するものとなるから、ロウ付又は接着剤固定を行う場合に溶解したロウ材や接着剤の進入を容易とし、広いロウ付け又は接着剤の固定面積の確保を可能とすることができる。

また、折返片(２１)は金属管等の筒状部材(２０)の外側に折り返すものであるから、折り返し面の内側と金属管等の筒状部材(２０)の外周との両面間(２５)は、金属管等の筒状部材(２０)の外周に配置されるものとなり、この両面間(２５)をロウ付け、接着剤等によって密封することが容易に可能となる。この密封をする事によって、メッキ処理時の処理液が両面間(２５)に進入して残留し、腐食の原因となることを確実に防止可能となる。

また、金属管等の筒状部材(２０)のフランジ部(２４)は、接続対象物(２２)の外周面形状に対応させるのが好ましく、上記実施例では接続対象物(２２)を円管としたためフランジ部(２４)は鞍状に形成するが、角パイプ、壁面などの平坦面に開口部(２３)を形成した接続対象物(２２)に接続する場合は、図３に示す如く、フランジ部(２４)を円板状に形成するものである。

筒状部材を円管状の接続対象物に固着した状態の断面図。図１のＡーＡ線断面図。筒状部材をフラットな接続対象物に固着した状態の断面図。従来公知例の断面図。異なる従来公知例の断面図。更に異なる従来公知例の断面図。

符号の説明

２０筒状部材
２１折返片
２２接続対象物
２３開口部
２４フランジ部
２５両面間

Claims

筒状部材の先端縁を外側に折り返し、この折返片の内周面を筒状部材の外周面に配置すると共に、折返片の外周面を接続対象物の開口部の内周に接続可能な寸法とし、この折返片の先端を筒状部材の軸方向と交差する方向に折曲突出してフランジ部とし、このフランジ部を接続対象物の外周面に固着したことを特徴とする筒状部材とその接続対象物との接続構造。
折返し片は、フランジ部と共に接続対象物に固定することを特徴とする請求項１の筒状部材とその接続対象物との接続構造。
折返片の内周面と筒状部材の外周面との両面間を密閉し、両面間内への液体の進入を防止可能としたことを特徴とする請求項１の筒状部材とその接続対象物との接続構造。
フランジ部の接続対象物への固着、折返し片と筒状部材との固定及び折返片の内周面と筒状部材の外周面との両面間の密閉は、ロウ付けまたは接着剤により行うものであることを特徴とする請求項１、２または３の筒状部材とその接続対象物との接続構造。