JP2006144738A - 排ガス浄化触媒の収容構造 - Google Patents

排ガス浄化触媒の収容構造 Download PDF

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Abstract

【課題】車載状態で触媒本体を簡単に交換可能な排ガス浄化触媒の収容構造を提供する。
【解決手段】エンジンの排ガスを浄化する触媒本体16を収容し、その触媒本体16を収容する部分が触媒本体16よりも短い第1の収容部131と、第1の収容部131に連設され、その第1の収容部131から露出する触媒本体16を収容して、第1の収容部131とともに触媒本体16を内包する第2の収容部132と、第1の収容部131及び第2の収容部132を分離自在に結合する結合手段17とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明はエンジンの排ガスを浄化する触媒を収容する構造に関する。
エンジンの排ガスを浄化する触媒、特にエキゾーストマニホールドの直下流にあるマニホールド触媒は多くの排ガス成分を浄化しなければならないので劣化の可能性がある。
ところで従来のマニホールド触媒は例えば特許文献1に見られるように、触媒本体を収容するケース23をエキゾーストマニホールド22及び排気管24にボルト止めして車載している。
特開2003−172136号公報(図1)
このような車載状態では、触媒本体が劣化し、触媒本体を交換するには、ケース23を締結する上下両方のボルトを外してケースごと触媒交換しなければならない。ところが車載状態では、触媒の周りにはさまざまな部品が混み合っており、ケース23を取り外す作業は非常に煩雑であった。また触媒本体のみならず、本来は交換不要なケースも一括で交換するので部品コストが高い。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、車載状態で触媒本体を簡単に交換可能な排ガス浄化触媒の収容構造を提供することを目的としている。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、エンジン(11)の排ガスを浄化する触媒本体(16)を収容し、その触媒本体(16)を収容する部分が前記触媒本体(16)よりも短い第1の収容部(131)と、前記第1の収容部(131)に連設され、その第1の収容部(131)から露出する触媒本体(16)を収容して、第1の収容部(131)とともに触媒本体(16)を内包する第2の収容部(132)と、前記第1の収容部(131)及び第2の収容部(132)を分離自在に結合する結合手段(17)とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、触媒本体よりも短い収容部分を有する第1の収容部と、その第1の収容部から露出する触媒本体を収容して、第1の収容部とともに触媒本体を内包する第2の収容部とを備えるので、第1の収容部と第2の収容部とを分離すると、触媒本体が露出する。したがって車載状態であっても触媒本体を容易に取り出すことができる。
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明による排ガス浄化触媒の収容構造を示す図である。
マニホールド触媒13は、エンジン11の排ガスを浄化する。マニホールド触媒13は、エキゾーストマニホールド12に対して排ガス流れ方向下流に連設される。マニホールド触媒13は、排気流れ方向の軸線が略重力方向になるように車載される。マニホールド触媒13の下流には排気管14があり、その一部はフレキシブル管14aで形成される。排気管14は、このフレキシブル管14aで屈曲可能である。また排気管14には床下触媒15が接続されている。
図2はマニホールド触媒の第1実施形態を示す図である。
マニホールド触媒13の触媒容器130は、下側容器131及び上側容器132からなる二体品である。この触媒容器130の中に触媒本体16を収容する。下側容器131は、排気管14に連設される。上側容器132は、エンジン11のエキゾーストマニホールド12に連接される。下側容器131の触媒本体16を収容する部分の長さは、触媒本体16の長さよりも短い。したがって、触媒本体16を下側容器131にセットしても触媒本体16が露出する。その露出した触媒本体16を上側容器132で収容し、下側容器131及び上側容器132で触媒本体16を内包する。下側容器131、上側容器132及び触媒本体16の寸法は、このような関係にあるので、下側容器131及び上側容器132を分割する線は、触媒本体16の周側面にある。この分割線に沿ってフランジ131a及びフランジ132aが形成される。これらのフランジ131a及びフランジ132aが互いに当接する。この当接面131b,132bは、触媒本体16の排気流れ方向の軸線に対して傾斜した面である。
フランジ131aには、容器の軸線に直交する座面131cが形成され、その座面131cの法線方向にボルト孔131dが形成されている。フランジ132aには、容器の軸線に直交する座面132cが形成され、その座面132cの法線方向にボルト孔132dが形成される。これらのボルト孔131d,132dに締結ボルト17が挿入される。またフランジ131aには、ボルト孔131dの中心軸方向に平行に立設されたピン131eを有する。このピン131eは、上側容器132のフランジ132aに設けられた孔132eに挿入される。
ボルト17はフランジ面に対して斜めに締め付けるので、ボルト17を締め付けるほど、フランジの滑りが発生し、ボルト17に剪断力が発生する。しかしピン131eが孔132eに挿入されているので、その剪断力をピン131eで受け、ボルト17を保護することができる。
触媒本体16は下側容器131に挿入される。触媒本体16は下側容器131よりも長いので、下側容器131に挿入されても一部が露出している。触媒本体16は全周にマット161が巻かれている。このマット161は、触媒本体16と触媒容器130(下側容器131及び上側容器132)との間隙を埋め、排ガスを触媒本体16に通流させる。また触媒本体16の上面(排ガス流入面)及び下面(排ガス流出面)にはワイヤーメッシュ162及びキャップ163が配置される。ワイヤーメッシュ162は触媒本体16の上面(排ガス流入面)及び下面(排ガス流出面)に当接する。ワイヤーメッシュ162は環状である。
図3は上側容器の上部の側断面図である。
上側容器132の内部には段部132fが形成されている。この段部132fはキャップ163を触媒本体16に押圧する。キャップ163はワイヤーメッシュ162を触媒本体16に位置決めする。キャップ163は、図3に示すように触媒本体16側に開口する断面コの字形状であり、環状である。キャップ163は、触媒本体16への対向面163aでワイヤーメッシュ162を触媒本体16に押圧するとともに内周163bが触媒本体16の外周に嵌ることでワイヤーメッシュ162を触媒本体16に対して位置決めする。また後述のように外周面163cが下側容器131及び上側容器132の段部に嵌って触媒本体16を触媒容器130(下側容器131及び上側容器132)に対して位置決めする。
なお下側容器131についても、この上側容器132と同様の構成であるので、説明を省略する。
以上のように構成することで、触媒本体16を交換するときに作業者は、下側容器131及び上側容器132を締結するボルト17を取り外し、図4に示すように下側容器131を押し下げる。このとき、排気管14の一部がフレキシブル管14aであるので、排気管14がフレキシブル管14aから屈曲して下側容器131は下方に移動する。
あるいはエンジン上方から見て下側容器131が円弧状の軌跡を描くように回転させることもできる。下側容器131は上側容器132に比べて触媒を収納する部分の長さが長いので触媒本体16は下側容器131側に残ることになる。そして下側容器131の中から触媒本体16を取り出して交換する。
下側容器131の触媒本体16を収容する部分の長さは、触媒本体16の長さよりも短いので、上側容器132を下側容器131から分離すると、触媒本体16が下側容器131の上部から露出する。したがって触媒本体16を容易に取り出すことができる。
また触媒本体16の全周にマット161を巻き、触媒本体16の上面(排ガス流入面)及び下面(排ガス流出面)にはワイヤーメッシュ162及びキャップ163を配置して下側容器131及び上側容器132の内部に形成された段部でキャップ163を触媒本体16に押圧するようにした。このようにすることで、触媒本体16を触媒容器130に対して圧入しない。したがってボルト17を外せば、触媒本体16を容易に取り出すことができる。
(第2実施形態)
図5はマニホールド触媒の第2実施形態を示す図である。
なお以下に示す各実施形態では前述した実施形態と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
本実施形態では、フランジ131aには、そのフランジ面と直交する方向にボルト孔131dが形成され、フランジ132aには、そのフランジ面と直交する方向にボルト孔132dが形成されている。このボルト孔131d,132bに締結ボルト17が挿入される。
本実施形態によれば、ボルト17はフランジ面に対して垂直に締め付けるので、ボルト17を締め付けてもフランジの滑りは発生しない。したがって、本実施形態では、第1実施形態と異なり、ピン131cは不要である。
(第3実施形態)
図6はマニホールド触媒の第3実施形態を示す図である。
本実施形態の触媒容器130は、下側容器131及び上側容器132からなり、容器の軸線に対する直交面で二分割される。下側容器131は、その分割部の周囲にフランジ131aを形成し、そのフランジ面と直交する方向にボルト孔131dを形成する。上側容器132は、その分割部の周囲にフランジ132aを形成し、そのフランジ面と直交する方向にボルト孔132dを形成する。このボルト孔131d,132dに締結ボルト17が挿入される。
本実施形態によれば、ボルト17はフランジ面に対して垂直に締め付けるので、ボルト17を締め付けてもフランジの滑りは発生しない。したがって、本実施形態では、第1実施形態と異なり、ピン131cは不要である。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明と均等であることは明白である。
例えば上記では排気浄化触媒の例としてマニホールド触媒を例示して説明したが、床下触媒等であってもよい。
本発明による排ガス浄化触媒の収容構造を示す図である。 マニホールド触媒の第1実施形態を示す図である。 上側容器の上部の側断面図である。 触媒本体の交換作業を示す図である。 マニホールド触媒の第2実施形態を示す図である。 マニホールド触媒の第3実施形態を示す図である。
符号の説明
11 エンジン
12 エキゾーストマニホールド
13 マニホールド触媒
130 触媒容器
131 下側容器(第1の収容部)
132 上側容器(第2の収容部)
131a,132a フランジ
131b,132b 当接面
131c,132c 座面
131d,132d ボルト孔
131e ピン
132e 孔
14 排気管
14a フレキシブル管
15 床下触媒
16 触媒本体
161 マット
162 ワイヤーメッシュ
163 キャップ
17 ボルト(結合手段)

Claims (8)

  1. エンジンの排ガスを浄化する触媒本体を収容し、その触媒本体を収容する部分が前記触媒本体よりも短い第1の収容部と、
    前記第1の収容部に連設され、その第1の収容部から露出する触媒本体を収容して、第1の収容部とともに触媒本体を内包する第2の収容部と、
    前記第1の収容部及び第2の収容部を分離自在に結合する結合手段と、
    を備える排ガス浄化触媒の収容構造。
  2. 前記第1の収容部の触媒本体を収容する部分は、前記第2の収容部の触媒本体を収容する部分よりも長い、
    ことを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化触媒の収容構造。
  3. 前記第1の収容部及び第2の収容部は、収容する触媒本体の排気流れ方向の軸線が略重力方向になるように車載され、
    前記第1の収容部は、重力方向下側に配置され、
    前記第2の収容部は、重力方向上側に配置される、
    ことを特徴とする請求項2に記載の排ガス浄化触媒の収容構造。
  4. 前記第1の収容部及び第2の収容部の連設面は、収容する触媒本体の排気流れ方向の軸線に対して垂直な面である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒の収容構造。
  5. 前記第1の収容部及び第2の収容部の連設面は、収容する触媒本体の排気流れ方向の軸線に対して傾斜した面である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒の収容構造。
  6. 前記結合手段は、前記第1の収容部及び第2の収容部を締結するボルトであって、ボルト軸線が前記連設面に対して垂直に配置され、
    前記第1の収容部及び第2の収容部を前記ボルトで締結したときに生じる前記第1の収容部及び第2の収容部の位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を有する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の排ガス浄化触媒の収容構造。
  7. 前記結合手段は、前記第1の収容部及び第2の収容部を締結するボルトであって、ボルト軸線が前記連設面に対して垂直に配置される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒の収容構造。
  8. 前記第1の収容部は、屈曲可能な排気管に連結される、
    ことを特徴とする請求項3から請求項7までのいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒の収容構造。
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