JP2006142006A - 超音波ドプラ診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検体内のより深い部位を速い速度で流れる血流から折返しが無い血流情報をより感度良く収集できる超音波ドプラ診断装置である。
【解決手段】超音波連続波のレンジ方向への送信と並行して前記超音波連続波の反射波を受信する超音波ドプラ診断装置が提供される。この装置にレンジ方向の距離に応じて位相が変化するように超音波連続波に周波数変調をかける変調手段と、周波数変調に連動してレンジ方向のレンジ毎にそれぞれ反射波を復調し、レンジ内の受信信号を分離した状態で生成する復調手段と、受信信号に基づくドプラ成分の信号を用いて情報を提示する提示手段とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波ドプラ診断装置に係り、特に、超音波として連続波(CW:continuous wave)を用いた連続波ドプラ(CWD:continuous wave Doppler)を実施する装置であって、連続波ドプラによる折り返しの無いというメリットを最大限に活かしつつ、かつ距離方向に分解能を持たせることで距離方向の特定の領域を流れる血流の動態情報を観測することができる超音波ドプラ診断装置に関する。
被検体内の血流を観測する上で、超音波ドプラ診断装置は今や必須のモダリティとなっている。X線診断装置のようなX線被曝が無いことは勿論であるが、被検体の体表にプローブを当てるだけで診断することができるので、その手軽さが医療現場でニーズに応えている。
この超音波ドプラ診断装置で実施される超音波ドプラ法には、基本的に、パルスドプラ(PWD:pulsed wave Doppler)法と連続波ドプラ(CWD)法とがある。このうち、パルスドプラ法は、送信超音波にパルス波を用いて、ある特定の深さの血流情報だけを検出することができ、主に心腔内や大血管に使用されている。しかし、パルスドプラ法は、そのパルス繰返し周波数(PRF: pulse repetition frequency)による制限があるため、いわゆる折返し現象が生じて、計測可能な血流速度の範囲に制限がある。
一方、連続波ドプラ法は、送信する超音波に連続波を用いるもので、超音波ビーム方向全てのドプラ信号が重畳された反射超音波信号を処理するため、距離分解能が無いという問題がある。また、ビーム上の全ての反射信号を収集しているため、ドプラ成分以外にパワーの大きなクラッタ成分が含まれているため、連続波ドプラ法で十分なドプラ感度を得るには、広いダイナミックレンジや急峻なウォールフィルタが必要である。このため、連続波ドプラ法は、主に、心臓の弁逆流ジェットの速度検出などに用いられている。
しかしながら、連続波ドプラ法は、パルスドプラ法とは異なり、際立った利点がある。それは、連続波による血流情報の収集であるため、ドプラレンジをいくらでも上げることができ(厳密には、周波数解析器のサンプリング周波数が上限)、ジェット流のような高速な血流でも折返しの無いスペクトラムドプラ像が得られるということである。
ところで、最近の超音波ドプラ法には、「被検体内のより深い部位の、しかも、速い血流を折返し無く検出したい」というニーズが高まっている。このニーズは、上述したパルスドプラ法や連続波ドプラ法では到底、応え切れない。そこで、かかるニーズに応えようとして幾つかの試みがなされている。その1つは、パルスドプラのHPRF(High PRF)法である。しかし、このHPRF法をもってしても、第2レンジゲートが近距離で飽和を起こし易く、必ずしも深部からの信号を的確に収集できないという状況にある。
また、上述のニーズに応えようとする別の手法が、例えば特許文献1,2で提案されている。この手法は、2次元アレイの超音波プローブを用いた連続波ドプラ法によるフォーカス技術に基づいている。具体的には、従来の1次元の超音波プローブではなく、レンズ方向(elevation 方向)に拡張したアレイを有する1.5次元又は2次元のアレイ型の超音波プローブで、送信と受信のフォーカス位置を可変にして、フォーカス付近のドプラ信号を選択的に収集する方法である。
特許第2500937号公報 特許第3069910号公報
しかしながら、この公報記載のフォーカス法のいずれの場合でも、フォーカス付近の感度をそれ以外のレンジの感度よりも若干上げる手段であり、同一ビーム上にパワーの大きな固定物成分/移動物成分がある場合には、十分な距離分解能を得ることができない。また、フォーカス付近の送受信の音場分布により決まる感度分布で検出するため、幅広い領域の信号を検出してしまい、十分な距離分解能が得られていない。
本発明は、上述した従来技術が直面する状況に鑑みてなされたもので、被検体内のより深い部位を速い速度で流れる血流から折返しが無い血流情報をより感度良く収集できる超音波ドプラ診断装置を提供することをその目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明では、超音波連続波のレンジ方向への送信と並行して前記超音波連続波の反射波を受信する超音波ドプラ診断装置において、前記レンジ方向の距離に応じて位相が変化するように前記超音波連続波に周波数変調をかける変調手段と、前記周波数変調に連動して前記レンジ方向のレンジ毎にそれぞれ前記反射波を復調し、前記レンジ内の受信信号を分離した状態で生成する復調手段と、前記受信信号に基づくドプラ成分の信号を用いて情報を提示する提示手段とを備えた。
本発明によれば、被検体内のより深い部位を速い速度で流れる血流であっても、これを、折返し無く、血流情報をより感度良く収集できる。
以下、本発明に係る超音波ドプラ診断装置の実施の形態を説明する。
この超音波ドプラ診断装置は、本発明に係る、送信超音波信号に連続波を用いて距離分解能を有する、移動物(血流など)の速度信号成分を検出する手法を提供するもので、本発明者は、かかる手法を「レンジゲートCW(range gate continuous wave Doppler: RGCW)モード」と呼ぶことにする。本実施形態にあっては、このレンジゲートCWモードによって、CWM(continuous wave motion)モード画像及びCWドップラモード像としてのCWスペクトラム画像とを提供する。
この超音波ドプラ診断装置は、図1に示すように、超音波プローブ10に接続される送信ブロック11、Bモード受信ブロック12、レンジゲートCWモード受信ブロック13、両ブロック12及び13などに接続された表示ブロック14、コントローラ15、及び操作器16を備える。
超音波プローブ10は、複数チャンネルを形成する複数の圧電振動子をアレイ状に配列した1次元プローブで構成され、送信ブロック11から供給されるチャンネル毎の駆動パルスに応答して超音波信号を発生するとともに、その反射信号を受信して各圧電素子から電気量の受信信号を出力する。
送信ブロック11は、Bモード用のパルス発生器21、送信チャンネル毎に遅延を掛ける送信遅延回路22、及び駆動パルスを発生させるパルサ23を備えたBモード用の送信回路に加えて、レンジゲートCWモード用の信号発生器24、ミキサ25、FM(Frequency Modulation)変調回路26、及び、パルス発生器21と送信遅延回路22との間に挿入した切換スイッチ27を備えたレンジゲートCWモード用の送信回路を備えている。
信号発生器24は、超音波連続波を送信するために正弦波を連続的に発振している。FM変調回路26は、例えば変調周波数を一定のスイープ周波数範囲に渡って上昇させた後、下降させて、これにより、変調周波数の上り勾配から下り勾配を繰り返すチャープ波によって周波数変調を実施する。ミキサ25は信号発生器24及びFM変調回路26の双方の出力信号をミキシングして出力する。
切換スイッチ27は、コントローラ15からの切換制御信号に応答してその経路をBモード用のパルス発生器21及びレンジゲートCWモード用のミキサ25の側に選択的に切換可能になっている。
Bモード受信ブロック12は、受信チャンネル毎にプリアンプ31と、整相加算のための受信遅延を受信チャンネル毎に行なう受信遅延回路32と、各受信チャンネルの遅延制御された受信信号を加算する加算器33と、包絡線検波用の検波器34とを備える。これにより、検波器からはラスタ上の各サンプル点に位置するBモード信号が得られ、表示ブロック14に送られる。
レンジゲートCWモード受信ブロック13は、前述したレンジゲートCWモード用の送信回路(24,25,26)と共に、本発明に係るレンジゲートCWモードの画像収集を担う。この受信ブロック13は、図1に示すように、ミキサ41、位相シフトして復調する多位相FM復調回路42、及びRF(Radio Frequency)バッファ42を共通回路として備えるとともに、CWMモード用の回路群及びCWドプラモード用の回路群をも備える。
このうち、CWMモード用の回路群は、RFバッファ43に接続されたスペクトラムマップ処理回路44と、この処理回路44に接続されたCWMモード表示処理回路45とを備える。この表示処理回路45で処理されたCWMモードの画像データは表示ブロック14に送られる。また、CWドプラモード用の回路群は、レンジゲートを発生させるCWレンジゲート回路46、このゲート回路46及びRFバッファ43に接続されたCWRG処理回路47、LPF(Low Pass Filter)48、HPF(High Pass Filter)49、周波数解析器50、及びCWドプラモード表示処理回路51を備える。この表示処理回路51で処理されたCWスペクトラム画像のデータは表示ブロック14に送られる。なお、このレンジゲートCWモード受信ブロック13による処理及び動作は、後で詳述される。
表示ブロック14は、Bモード処理ブロック12及びレンジゲートCWモード受信ブロック13からの画像データを受信するデジタルスキャンコンバータ(DSC)61と、D/A(Digital to Analog)変換器62と、表示用のモニタ63とを備える。DSC61は、アナログ量のまま送られてくるBモード用画像信号には、A/D(Analog to Digital)変換を施した後、スキャンコンバージョンを実施して表示用の画像データを生成するようになっている。
コントローラ15は、操作器16を介して与えられる使用者の操作情報のほか、予め内蔵された所定のアルゴリズムに応じたプログラムに沿って装置全体の動作タイミングや表示モードを制御するようになっている。
以下、レンジゲートCWモード受信ブロック13による処理及び動作を中心に説明する。
本実施形態に係る超音波ドプラ診断装置は、図2に示すように、超音波プローブ10を介して受信した、周波数変調された超音波連続波の反射波からCWMモード画像及びCWドプラ像としてのCWスペクトラム画像を表示できる。CWMモード画像は、各ラスタ(走査線)に沿ったレンジ方向のレンジ毎に得られた固定物成分の信号に白黒の階調を付しかつ移動物成分の信号にカラーを付して、縦軸にレンジ(ラスタ方向の深さ)を示しかつ横軸に時間を示す分布図である。また、CWスペクトラム画像は、Bモード断層像上に設定した所望のレンジゲート(CWレンジゲート)に対応したレンジのドプラ成分を抽出し、このドプラ成分を重み付け加算して、ドプラ成分のパワースペクトラムを、縦軸に周波数をとり横軸に時間をとって示した分布図である。
(送受信の信号処理)
図3に、送信ブロック11に搭載したレンジゲートCWモード用の送信回路及びレンジゲートCWモード受信ブロック13により構成される信号処理ブロックの概要を示す。
この信号処理ブロックは、受信した反射波の信号からレンジ方向の各レンジ(RG)に距離が合っているクラッタ(固定物)/血流(移動物)の信号成分、及び、各レンジに距離が合っていないクラッタ/血流の信号成分から成る合計4種類の信号成分を互いに分離して抽出するための回路群を構成している。
信号発生器24で発生した正弦波はFM変調回路26及びミキサ25によってチャープ波に基づく周波数変調が掛けられた後、超音波プローブ10を介して、超音波連続波として被検体Pの内部に各ラスタに沿って送信される。この被検体Pの組織成分や血流成分で反射された超音波反射波は超音波プローブ10を介して受信され、ミキサ41及び多位相FM復調回路42により、レンジ方向毎に、送信変調に連動して多位相FM復調が実行される。この連動とは、送信連続波に対する周波数変調用のチャープ波に一定時間を置いて同期したチャープ波でFM復調を行なうことである。多位相とは、送信変調と受信変調の位相をレンジ方向(ビーム方向)のレンジ毎に変化させることを示している。
この復調によって得られた検波信号は、RFバッファ43の図示しないA/D変換器によってデジタルデータとして格納される。RFバッファ43は位相スキャンバッファとして機能するもので、かかる格納によってレンジ方向の分解能に応じた多位相のサンプルデータがFM変調のNfm周期分、マップされる。
ここで、多位相復調により復調された信号のスペクトラムを図4に例示する。多位相復調方式とは、送信変調と受信変調の位相をレンジ毎に変化させる方式である。このため、図4に示すスペクトラムから分るように、送信時の周波数変調と受信時の多位相FM復調は一定の時間間隔を置いて連動しているので、多位相FM復調の結果得られ信号には、各レンジに距離が一致した(オンレンジ)のクラッタの信号成分及び血流(ドプラ)成分と、各レンジに距離が一致しない(オフレンジ)のクラッタの信号成分及び血流(ドプラ)成分と、クロス領域の信号成分とが混じっている。クロス領域とは、送信変調時の周波数の変調勾配と受信復調時の周波数の変調勾配との符号が互いに逆(上り勾配と下り勾配)になる時間帯を言う。
図4の下段のスペクトラムから明らかなように、オンレンジのクラッタの信号成分はDC(Direct Current)成分となるが、オンレンジの血流(ドプラ)の信号成分は一方の極性側に一定のオフセット分だけずれて連続波になる。これに対して、オフレンジのクラッタの信号成分は、両極性に対称に分かれて出現するが、オフレンジの血流(ドプラ)の信号成分は、両極性に非対称に分かれて出現する。
このように、多位相FM復調によれば、レンジ毎に、オンレンジであるか否か、血流(ドプラ)からの信号成分であるか否かによって、その信号成分のスペクトラム上の出方が異なるため、この出方の相違を利用してオンレンジのクラッタ及び血流からの信号成分を抽出することができる。
クロス領域には様々なアーティファクトが混入しており、画像データの表示処理には使用しない。
図5および図6に図4の説明図を示す。多位相FM復調方式で検出した信号は、上り勾配のチャープ波及び下り勾配のチャープ波から成る相補的なペアに対して、オンレンジの信号成分R1+D1(固定物成分+移動物成分)とオフレンジ信号成分R2+D2(固定物+移動物成分)のスペクトラムの時間変化は、図5のような6領域(R〜R)に分類できる。
つまり、図6に示すように上り勾配のチャープ波の最小周波数と下り勾配のチャープ波の最大周波数付近R(図6(A)),R(図6(C))には、オンレンジR1の固定物成分とドプラ成分しか存在しない。オンレンジR1成分は連続したスペクトラムとなる。
このレンジゲートCWモードにおけるCWスペクトラム画像に必要なのは、オンレンジR1でのドプラ成分のみ(レンジ間隔が小さい場合はほとんど単一周波数成分)なので、R,Rの領域のスペクトラムをもとにDC成分を除去(HPF)したスペクトラムの中心周波数/ばらつきを計算し、それに応じた時間軸でのBPF(Band Pass Filter)処理を行って、連続成分を抽出すればよい。
送信連続波Txとその受信波RXとの周波数変調の符号が逆になるR,Rの領域(クロス領域と呼ぶ)では、複数のスペクトラム成分が混在しアーティファクトとなるため、スペクトラム推定には使用しない。
(信号成分の弁別アルゴリズム)
上述の多位相FM復調方式で検波した信号からオンレンジ成分を抽出するために、図7に示す弁別アルゴリズムを適用する。具体的には、クロス領域を除く上り勾配チャープ波と下り勾配チャープ波の信号の複素スペクトラムを計算して(図7(A))、それらの和成分/差成分のスペクトラムの絶対値を計算する(図7(B))。次に、それらの和成分/差成分のスペクトラムの絶対値の差分を演算する(図7(A))。これにより、オンレンジの固定物成分(クラッタ)と移動物成分(ドプラ)を弁別することができる。
さらに、抽出した信号、すなわち、アーティファクトとなるオフレンジの信号成分を除去した信号に、帯域フィルタ(HPF及びLPF)を適用して(図7(D))、オンレンジの固定物成分と移動物成分とに分離する(図7(E))。
(クロス領域の幅制御及び処理)
前述したように、クロス領域にアーティファクトが含まれているため、スペクトラム解析には使用せずに、そのクロス領域の信号は破棄される。このため、クロス領域の幅(時間幅)ができるだけ小さくなるように制御することが望ましい。実施形態では、Depth=50mm,100mmにそれぞれにクラッタ成分と30KHzのドプラ成分があるとしたモデルに、FMCW(周波数変調)パラメータ:サンプリング周波数fsample=10MHz,スィープ開始周波数fsweepstart=1MHz,スィープ終了周波数fsweepend=1.5MHz, スィープ周波数Δf(=fsweepend−fsweepstart=)=500kHz, 変調周波数fmod=500Hz, 128point FFT, fscaling=1MHz, CWRG= 50mm Depth の多位相FM復調を行なった結果、図8に示す結果が得られた。このことから、クロス領域が発生する幅は、CWRGの深さ(距離方向レンジ),Fmod(チャープ波の変調周期の逆数)周波数に依存することが分った。このため、このクロス領域を減らすには、小さくするには、Fmod周波数を下げるか、CWRG位置の浅くすればよい。
ここで、図9に示すチャートからクロス領域の比率を考えると、
[数1]
T1 = 1 / (2 * fmod)
T2 = 2*CWRGposition/C
(ここで、実際には、CWMモードがあるため、CWRGの位置CWRGposition=Depth(深さ)に相当する)
であるから、クロス領域の比率はT2/T1で表される。上述したようにクロス領域の信号は破棄し、その代わりにMSE(missing signal estimation)推定で外挿する信号を作り出す。このため、かかる外挿を容易且つ確実にするため、T2/T1(クロス領域の比率)が所定値未満(例えば30%未満)の値になるようクロス領域の幅を制御することが望ましい。
実際には、図10に示すように、T1時間は変調周波数fmに反比例し(図10(A))、T2時間はDepth(深さ)に比例する(図10(B))。クロス領域を除いた残りのスペクトラム(周波数)解析に使用可能な有効領域は、
[数2]
Valid(%)=100*(T1-T2)/T1
表されことから、この有効領域Validは、変調周波数及びDepth(深さ)で表される等高線として表現される(図10(C))。このため、クロス領域の幅を制御する場合に、上述の有効領域Validが例えば80%以上を確保するように、CWRGの位置に応じて、変調周波数を自動制御することが望ましい。
続いて、各レンジ方向の周波数分解能及び時間分解能の制御について説明する。この周波数分解能を上げるには、T1-T2の観測時間を増やせばよい。そのためには、変調周波数fmodを下げると良いが、その分、時間分解能が下がる。一方、時間分解能を上げるには、Δf/Δtの傾きを大きくすればよい。そのためには、スィープ周波数を上げる必要があるが、その分、クラッタのビート周波数が高くなり、サンプリング周波数を高くしなくてはならない。このため、周波数分解能と時間分解能との妥協点を探るか、何れか一方を優先した分解能制御が行われる。
スペクトラム表示の場合、その表示の最大レンジと周波数分解能は、周波数解析器のサンプリング周波数と観測時間長によって決まるため、信号帯域を落としてスケーリングやリサンプリングすることによって、観測時間長とサンプリング周波数を変化させることができる。
以上を時間分解能及び周波数分解能の制御方式としてまとめると、その処理アルゴリズムは、図11に示す各パラメータを使ってなされる。つまり、(1):CWRGposition(Depth相当)からクラッタのビートレンジ+最大ドプラレンジをカバーするサンプリング周波数Fsamplingとその前処理のScalingLPFのカットオフを計算する。(2)次いで、時間分解能優先か周波数分解能優先か等のモードに応じてfmod,Δfを上記サンプルレンジの制約に応じて計算する。(3)次いで、上述した最大レンジからサンプリング周波数、最小レンジから観測時間を求め、それらに応じた周波数解析器のFFT(Fast Fourier Transform)数を計算する。
このように、クロス領域では、送信変調のチャープ波と受信復調のチャープ波の変調周波数の符号が異なるため、いろいろなスペクトラム成分が混在してアーティファクトとなるため、そのまま使うと後段のスペクトラム推定精度を劣化させる。そこで、このクロス領域を削除し、その代わりに前後のスペクトラムや時系列信号から推定した信号成分を挿入する。とくに、本実施形態に係るレンジゲートCW(RGCW)モード表示の場合、連続波をベースにスペクトラム解析を行なうため、連続した時系列信号成分を外挿し合成し連続波を生成する。
この信号外挿の具体例を2種類、説明する。1つ目の例は時系列信号の利用である。クロス領域を除く時系列信号を利用し、クロス領域による欠落領域前後の観測領域からAR(Auto Regressive)数学モデル(または統計モデルともいう)等を使い、システム同定したパラメータを利用してノイズ等の信号源を元に、欠落区間の信号の予測をおこなう。この際、過去データから順方向に推定する場合、未来データから逆方向に推定する場合、及び、その両方向から推定する場合の何れも採り得る。また、信号の連続性を保持するため、欠落部と元信号部をオーバーラップさせて窓関数等の重みを付けて加算し、連続信号を合成する。なお、本実施形態にあっては、クロス領域の信号外挿法として、この時系列信号を利用した手法を用いている。
2つ目は、クロス領域を除く上りと下りのペアのスペクトラムを利用するものである。クロス領域による欠落領域前後の観測領域からAR同定したパラメータ等を利用し、欠落区間のスペクトラムの推定をおこなう。この際、過去データから順方向に推定する場合、未来データから逆方向に推定する場合、その両方向から推定する場合の何れも採り得る。また、スペクトラムの時間変化の連続性を保持するため、欠落部と元スペクトラムをオーバーラップさせ窓関数等の重みを付けて加算し、連続したスペクトラムを合成する。合成スペクトラムを逆フーリエ変換して連続した時系列信号を発生させる。
(CWMモードの処理と表示)
次いで、スペクトラムマップ処理回路44及びCWMモード表示処理回路45によって実行される処理を、図12を用いて説明する。位相スキャンバッファであるRFバッファ43には、前述したように、チャープ波の複数のサイクルの多位相復調データがマップされている。そこで、RFバッファ43から、この多位相復調データを逐次読み出し、各レンジで得られた固定物スペクトラムとドプラスペクトラムを演算する。次いで、チャープ波のサイクル毎にスペクトラム計算した結果から固定物のパワーをレンジ方向のAモード画像に生成し、ドプラ成分のパワーや平均周波数や分散などのパラメータをAモードのカラー画像として生成する。それらの画像データは、スィープ速度に応じてチャープ波の複数サイクル毎に平均化して、DSC61を介してモニタ63に送られ、CWMモードとして表示される。
図12に示すCWMモード画像において、縦軸はレンジ方向の各レンジに対応し、横軸は時間軸であって、リアルタイムに表示される。クラッタは白黒で表され、また血流はカラーで表される、
(CWドプラモードの処理と表示)
さらに、CWレンジゲート回路46、CWRG処理回路47、LPF48、HPF49、周波数解析器50、及びCWドプラモード表示処理回路51によって実行される処理を、図13を用いて説明する。RFバッファ43には、前述したように、チャープ波の複数のサイクルの多位相復調データがマップされている。そこで、RFバッファ43から、設定されているレンジゲート(CWRG)に属するレンジの多位相復調データを逐次読み出し、各レンジで得られた固定物スペクトラムとドプラスペクトラムを演算する。図13の例の場合、レンジゲートCWRGにはレンジR3〜R6が対応している。次いで、チャープ波のサイクル毎にスペクトラム計算した結果からHPFで帯域分離したドプラ成分を得る。このドプラ成分をスィープ速度に応じてチャープ波の複数のサイクル毎に平均化計算して、CWスペクトラム画像のデータを演算する。このデータをDSC61を介してモニタ63送り、CWスペクトラム画像を表示する。この結果、図13に示すように、ドプラ成分のパワースペクトラムを縦軸に周波数を横軸にとったCWスペクトラム画像が表示される。
なお、レンジ方向のスペクトラム加算時にレンジ方向に単純加算する以外に、重み付け加算も可能である。
上述したレンジゲート回路46は、指定された位置及び幅を有するレンジゲートRGの指定情報を発生して、これをCWRG処理回路47及びDSC61に送出する。DSC61は、この指定情報を受けて、Bモード断層像にレンジゲートRGの指定位置を示すマーカを表示する。
マーカとしては、例えば図2に示すように、2本の並行な短い直線である。このマーカを見ることにより、操作者はレンジゲートRGの断層像上の位置を認識でき、レンジゲートCWモードにスキャンを切り替えることで、その指定位置の対応したCWスペクトラムが解析される。CWRG処理回路47は、この指定情報を受けて、指定された位置及び幅のレンジゲートに対するCWスペクトラムを前述のように解析する。
このため、レンジゲートRGの位置及び幅を変更したいときには、操作者は操作器16を操作して変更情報の信号をコントローラ15に与える。これにより、コントローラからの制御信号がCWレンジゲート回路46に送られ、新たな位置及び/又は幅のレンジゲートの指定情報が作成されて、その位置及び幅に基づいてスペクトラム解析が可能になる。
(ファントムモデルによるシミュレーション及びレンジゲートCWモードの信号処理の例)
ここで、前述した実施形態に係る超音波ドプラ診断装置を用いて、ファントムモデルによるシミュレーション及び信号処理の具体例を示す。
図19に示すように、実験条件を、
[数3]
Fsample=10MHz, Ftx=1MHz, Fsweep=1KHz,
Fmod=500KHz, Anoise=-80dB(対クラッタ)
とし、ファントムに設定した
[数4]
RG46mm, RG48mm, RG50mm, RG52mm,RG54mm
の5箇所のレンジRGに多位相変調を行なった。レンジ幅は0.5mmである。
このファントムに対して実施された多位相変調で得られた、レンジ毎の時系列信号(IQデータ)とスペクトラムの時間変化は、図20に示すようになった。これらの信号及び時間変化は、RFバッファ43に蓄積された復調データを解析した結果に相当する。
図21および図21を時間的に拡大した図22は、クロス領域の信号推定処理を示している。この信号推定によれば、まず、クロス領域の時系列データが除去され、その領域のデータはDC(0)に固定される。次いで、時系列方向におけるクロス領域の前後の有効データを使ってARモデルでシステム同定が行なわれ、数学モデルのパラメータが求められる。次いで、同定したパラメータを用いてノイズからクロス領域の予測信号を少し多め(実データと窓関数を使用して重複する領域が得られる程度)に発生させる。次いで、実データと推定データを重複領域に窓重みを付けて加算し連続波を生成させる。図21および図22の処理例では、「COS関数の0〜π/2」の重みが付けられている。
次いで、クロス領域を埋めて生成した連続波に基づき、上り勾配チャープ波のスペクトラムと下り勾配チャープ波のスペクトラムの解析が行なわれ、CWMモードで必要なレンジ毎の固定物(クラッタ成分)のパワー、移動物(主に血流ドプラ成分)のパワーと平均速度が演算される。
次いで、上り成分と下り成分のスペクトラムの合成処理が図23に示すようになされる。具体的には、1)クロス領域が窓関数の端に位置するように、上り時系列と下り時系列が切り出される。2)それぞれの時系列データにHanning窓関数が掛けられて複素フーリエ変換処理に付される。3)上り成分スペクトラムと下り成分スペクトラムの和成分と差成分が演算される。4)演算された和成分及び差成分の相互の差が演算されて、各レンジの距離(depth)の一致したオンレンジ成分を抽出する。図24に各レンジでの合成信号(図24(A))、スペクトラムの和成分/差成分(図24(B))およびオンレンジのスペクトラム成分(図24(C))を示す。
CWMモード画像に対しては、その表示パラメータの演算処理を図25に示す。具体的には、図25(A)に示すように各レンジで多位相検波がなされてアーティファクトを除去した後のスペクトラムを用いて、図25(B)に示すようにLPFを通過したDC付近のパワー成分が演算され、また、HPFを通過した後の移動物の成分が演算され、さらに、HPFを通過した後の移動物成分から荷重平均後の移動物の平均速度を演算する。次いで、図25(C)に示すようにレンジ毎に固定物パワーに白黒の諧調が付けられ、移動物のパワーや平均速度がカラーデータに変換され、縦軸がレンジ方向を示すとともに横軸が時間方向を示すCWM画像をリアルタイムに表示する。
一方、CWドップラモード像としてのCWスペクトラム画像を表示させるCWレンジゲート処理を以下のようにする。
クロス領域を埋めて生成した連続波から、上り勾配チャープ波のスペクトラムと下り勾配チャープ波のスペクトラムの解析が行なわれ、距離の合わないオフレンジの固定物及び移動物のアーティファクト成分を除去する。この除去処理までの工程は、CWMモード処理と同一であるので、その処理結果を用いる。さらに、オンレンジのスペクトラムから、オンレンジの固定物成分が除去され、オンレンジの移動物成分のみを抽出する。このオンレンジの移動物成分が、次段の周波数解析器のサンプリング周波数や観測時間に応じた、帯域制限処理、スペクトラム補間拡大処理、逆フーリエ変換、窓重み付き加算による連続波の合成処理に付され、レンジ方向に重み付き加算処理を行う。この処理を経た信号を周波数解析器に出力する。
レンジゲートCW用連続波の生成処理を、図26および図27を用いて詳述すると、図26のアーティファクトが除去されたオンレンジのスペクトラムから時間成分を逆FFTして連続波を生成する。ここで、HPF処理によりスペクトラムからクラッタ成分を除去するが、この処理例ではLPFを下げてクラッタ成分をあえて通過させている。次いで、逆FFTした複素信号にHanning窓を掛け、後段の周波数解析器のサンプリングに必要な時系列データを重複加算して図27の波形を生成する。この処理例では、シミュレーション負荷低減する目的で変調周波数を高くしたため、ピッチ変換(スペクトラムの補間とDC中心部を切り出すスケーリング)が行なわれ、後段の周波数解析負荷が減る。
レンジゲートCW用連続波の合成、CWレンジゲート処理、及びその表示処理を、図28および図29に示す。上り勾配と下り勾配のチャープ波のペア周期区間で生成された連続波(図28(A))がHanning窓で切り出された後、重複加算されて連続波(図28(B))を生成する。この連続波はレンジ毎に生成される。このとき、レンジゲートの幅及び位置に対応する(レンジゲートに含まれる)複数のレンジの信号(時間成分又は周波数成分)が重み付も考慮して加算され、1つの連続波(図28(C))が生成される(これは、連続波レンジゲーティング(CWRG処理)と呼ばれる)。なお、複数のレンジの加算時の重みには、レンジゲートの幅相当のGauss関数、矩形関数、台形関数などの重みが選択可能である。
次いで、上述のRGCW処理で生成された連続信号がCWスペクトラムドプラ信号処理(工学的にはピリオドグラム処理と呼ぶ)でスペクトラム解析され(図29(A),(B))、CWスペクトラム画像(図29(C))(縦軸は周波数、横軸は時間)が表示される。尚、図29(A)は、図28(B)に示す連続波のIQ信号のスペクトラムに対応し、図29(B)は図28(C)に示す連続波のIQ信号のスペクトラムに対応している。
(作用効果)
以上のように本実施形態によれば、超音波連続波を用いて、レンジゲートCWモードと呼ぶ超音波ドプラ診断法が提供される。すなわち、送信される超音波連続波に周波数変調を掛け、この変調時の上り勾配のチャープ波及び下り勾配のチャープ波に一定タイミングで連動(同期)して、受信超音波に対する多位相復調を行なう。この多位相復調された信号は、同一の超音波ビーム上の距離方向の情報を有しており、しかも、ビーム上の各レンジ(深さ)に合っている固定物及び移動物の信号成分、並びに、各レンジに合っていない固定物及び移動物の信号成分が相互に相違する特性をもって含まれている。この特性を利用して各レンジに合っている固定物及び移動物の信号成分が抽出される。この構成をベースとして、ビーム上の固定物(クラッタ)及び移動物(血流)の距離方向(すなわち時間方向)の情報を白黒及びカラーでCWMモード画像として表示するCWMモードと、ビーム上のレンジゲート(ROI:region of interest)に該当するデータをスペクトラムの時間変化をCWスペクトラム画像として表示するCWドップラモードとが提供される。このため、連続波の折返しの無いメリットをそのままに享受し、レンジゲートによりクラッタ領域を避けて血流信号のある領域を選別して観測できる。このため、特に視野深度が深くて血流速度の速いドプラ解析能力を大幅に向上させることができる。
従って、特に心臓の弁逆流や中間欠損を観測する場合に、本発明は臨床上有用であると考えられる。
(変形例)
以下、上述した実施形態に係る超音波ドプラ診断装置によって適用可能な変形例を説明する。
(第1の変形例)
第1の変形例は、オンレンジ領域のみの信号成分を用いて逐次計算し、スペクトラムマップを作成する処理に関する。この変形例は、前述した実施形態の処理に追加して実施できるし、単独で実施してもよい。
つまり、図5(A)に示す、領域Rの信号成分(図6(B))と領域Rの信号成分(図6(A))の差分「R−R」と、領域Rの信号成分(図6(D))と領域Rの信号成分(図6(C))の差分「R−R」とをレンジ方向に逐次計算してスペクトラムマップ(図5(B))を作る。
これを上り勾配チャープ波のR領域及び下り勾配チャープ波のR領域で得られたスペクトラムを用いる例(つまり、CWMモードの計算過程のデータの一部を使う例)を、図14および図15を参照して説明する。
例えば、レンジR3でチャープ波のR領域及びチャープ波のR領域で得られたスペクトラム(図15(A))から、上述した差分により固定物(DC付近)の成分を取り除いて得られたスペクトラム(図15(B))の中心周波数Fc及びバンド幅fbwを計算する。各レンジに対応した上記ドプラ信号成分の情報に基づいて各レンジの時間軸(連続した)信号にHPF処理,複素BPF処理を行って、そのレンジのドプラ成分を抽出する。信号にはたまたま周波数の一致するアーティファクト成分が混入するが、レンジ方向の加算により、この混入による劣化が改善される。
レンジゲート加算された連続波信号は、従来のドプラ解析処理とスペクトラム表示に供される。
(第2の変形例)
第2の変形例は、図16に示すように、受信は周波数変調した超音波連続波で行い、送信は送信連続波Txの周波数変調に限定されずに、この連続波Txに振幅(AM:Amplitude Modulation)変調をもかけて、CWレンジゲートに相当する区間だけ送信をする例に関する。なお、図17は、振幅変調を実行しない場合を比較例として示す。
この送信波TxのAM変調により、連続波の送信エネルギーを有効に使うことができる。また、レンジR1付近以外のアーティファクトの影響が少ないなどの利点もある。
しかし、受信波Rxのスペクトラムが断続的になるため、ゲートのかかった連続信号をロックして連続正弦波成分にする信号処理が必要となる(DC成分はカットされる)。
具体的には、ゲートのかかった連続波を位相比較器の一方の入力に入力し、出力の誤差信号にLPF(ループフィルタ)をかけて低周波成分を抽出し、そのDC値の大きさに比例する周波数偏移を発生する正弦波信号発生処理をおこない、その出力を位相比較器のもう一方の入力に出力する。ここで周波数偏移を発生する正弦波信号発生処理の中心周波数は、受信レンジ方向の固定物の中心周波数(DC)であり、正負両方の周波数(符号が逆)に対応している。このため、いわゆるPLL(Phase Locked Loop)処理により移動物に対応した連続波成分が連続生成される。
これにより、高SN(Signal-to-Noise)のドプラ成分(バーストから予測生成したもの)が得られる。
(第3の変形例)
この第3の変形例は、単位相復調方式に関する。この単位相復調方式は、送信変調と受信変調の位相をレンジ毎に変化させない方式である。
多位相復調方式は、複数のレンジの検波処理を行う必要があるので、信号処理負荷が重いことから、単位相復調方式により、ハードウエアの規模が縮小した装置で済み、より簡便にCWMモード表示を提供することができる。このように単位相であっても、多位相と同様の処理を実現することができる。
具体的には、レンジ毎に中心周波数Fcの変わるBPFを捜引し、DFT(Discrete Fourier Transform)で逐次周波数解析する。このDFTの周波数軸をレンジ毎に補正してチャープ波区間でつなぎ合わせてクラッタ成分及びドプラ成分の累積マップを作る。
累積マップから全周波数領域のスペクトラムの差分を計算し、各レンジでの情報を計算する。つまり、固定物成分のパワーと移動物成分のパワーを計算・合計する。
この単位相復調方式は、アーティファクトの影響を受け易い、レンジ方向成分の分析には適しているが、何かの処理をして連続波成分を生成することは困難であるなどの不便さもあるが、上述したように、小規模なハードウエアで済むなどの利点が勝る場合も多い。かかる不便さを少なくするためにも、応用範囲としてCWMモードでクラッタとドプラのパワー成分の表示(超音波アンギオのMモード相当)を併用するとよい。
(第4の変形例)
第4の変形例を図18に基づき説明する。この変形例は、オンレンジの固定物/移動物のパワーを検出する別の構成に関する。
この第4の変形例において、オンレンジの固定物/移動物のパワーを検出するには、上り勾配チャープ波と下り勾配チャープ波のパワースペクトラムの和成分のうち、上り側のパワースペクトラム(あるいは下り側のパワースペクトラム)の約2倍になった成分を抽出し検出する。
図18には、この上り勾配・下り勾配のチャープ波のパワースペクトラム和成分からオンレンジ成分を抽出するアルゴリズムの概要を示す。すなわち、まず、上り勾配・下り勾配のチャープ波のパワースペクトラム和成分Padd(f)、上り勾配のチャープ波のパワースペクトラム成分Pup(f)、下り勾配のチャープ波のパワースペクトラム成分Pdn(f)を計算する。
次いで、上記スペクトラムから、
[数5]
Pup(f)*α < Padd(f)/2 < Pup(f)*β …(式1)
Pdn(f)*α < Padd(f)/2 < Pdn(f)*β …(式2)
(係数α,βは可変なパラメータ)
(式1)及び(式2)を同時に満たすPadd(f)をオンレンジ上の成分として抽出する。
なお、係数α,βは、操作者によって数段階に可変可能で、例えば以下のような3段階の設定をもつものとする。
[数6]
設定1: α=0.9、β=1.1
設定2: α=0.8、β=1.2
設定3: α=0.7、β=1.3
設定1の場合には、設定3に比べて、検出感度は低くなるがアーティファクトの影響を受け難い。
(第5の変形例)
第5の変形例を図30に基づき説明する。この変形例は、チャープ波の条件に応じた周波数分解能の低下を抑制するための処理方法を利用する構成に関する。本変形例によれば、距離分解能を更に向上させることが可能となる。
図30(A)は、送信時の周波数変調に用いられるチャープ波であり、横軸は時間、縦軸は周波数を示す。図30(B)は、受信時の多位相FM復調に用いられ、図30(A)に示すチャープ波とペアをなすチャープ波である。図30(B)の横軸は時間、縦軸は周波数を示す。30(C)は、図30(B)に示すチャープ波による多位相復調により復調された復調信号であり、横軸は時間、縦軸は周波数を示す。
図30(A)に示すように、チャープ波の1周期をΔt、周波数の変化量をΔfとすると、チャープ波のΔt、Δfの条件によっては、図30(C)に示すオンレンジのクラッタ成分およびドプラ成分に無視できない傾斜が現れる場合がある。図30(D)に、傾斜を有するオンレンジのクラッタ信号の一例を示す。図30(D)に示すようにオンレンジの信号に傾斜が存在するということは、オンレンジ信号の周波数方向に幅ΔBがあるということを意味する。
オンレンジ信号に現れる傾斜は、チャープ波の傾斜が大きい程、すなわちΔtがより小さくΔfがより大きい場合に顕著であることが確認されている。また、図30(D)に示すようにオンレンジ信号に現れる傾斜の向きは交互に変化し、チャープ波の傾斜の向きと同様な傾向を示している。このことから、チャープ波の勾配に起因してオンレンジ信号に傾斜が現れるものと推定される。より具体的かつ正確な原因については、詳細な解析を要するが、原因の1つとして周波数解析器の分解能に限度があるためであると推測される。
一方で、上述のように復調信号のスペクトラムは、オンレンジ信号とオフレンジ信号に分離するために加算処理および減算処理に付される。このため、オンレンジ信号に交互に向きが変化するような傾斜が存在し、周波数方向に幅が現れると、周波数分解能の劣化に繋がる。
そこで、周波数解析(FFT)における時間方向をオンレンジ信号およびチャープ波のいずれかの傾斜方向に応じて変えることによって、上述したようなチャープ波の傾斜に起因する周波数分解能の劣化を回避することができる。つまり、実質的にオンレンジ信号の傾斜方向が交互に変化せず、傾斜が一定となるため、オンレンジ信号の傾斜のスペクトラムへの影響が低減される。図30(D)に示す矢印は、周波数解析における時間方向を示す。これらの時間方向は、双方を逆向きにしてもよい。
オンレンジ信号に傾斜が存在しても、一定の周波数分解能を維持できることとなると、チャープ波の傾斜(2Δf/Δt)を更に大きく設定することが可能となる。チャープ波の傾斜を大きく設定することが可能となると、図30(A)に示すチャープ波のΔtとともに図30(B)に示す深さ方向に応じた多位相FM復調用のチャープ波の位相シフト量Δt’をより小さく設定することができる。この結果、距離分解能を向上させることができる。つまり、周波数解析における時間方向を変化させてオンレンジ信号に現れる傾斜の影響を回避させることにより、周波数分解能を維持させつつ距離分解能を向上させた条件を採用することが可能となる。
本実施形態及びその変形例は以上のようであるが、本発明に係る超音波ドプラ診断装置は必ずしもそのような構成に限定されるものでは無く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、更に周知技術を適宜に組み合わせて実施することもでき、本発明の要旨にはそのような更に変形された構成も含まれる。
本発明の一実施形態に係る超音波ドプラ診断装置の概略構成を示すブロック図。 実施形態に係る超音波ドプラ診断装置で実行されるレンジゲートCWモードの概要を説明する図。 実施形態に係る超音波ドプラ診断装置で実行される送受信の信号処理に概略を説明する説明図。 復調信号のスペクトラムを説明する図。 スペクトラムの時間変化の6領域の説明図。 Rx復調のチャープ周波数位置とスペクトラムとの関係を説明する図。 オンレンジ及びオフレンジのクラッタ及び血流からの信号成分の弁別アルゴリズムを説明する図。 クロス領域の発生を説明するシミュレーション図。 クロス領域の幅の制御を説明するための図。 クロス領域の制約と制御方式を説明するための図。 時間分解能と周波数分解能を制御するための入力・出力パラメータを説明する図。 CWMモードの処理アルゴリズムを説明するための図。 CWドプラモードにおけるレンジゲートCW(RGCW)処理のアルゴリズムを説明するための図。 本発明の第1の変形例に係る処理の概要を説明する図。 図14に示すレンジR3でチャープ波の(A)領域及びチャープ波の(D)領域で得られたスペクトラムおよびこのスペクトルから固定物の成分を取り除いて 別の変形例を説明するためのタイミングチャート。 図16に対する比較例を示す図。 別の変形例に係る信号抽出のプロセスを説明する図。 シミュレーションを適用したファントムモデルと実験条件を説明する図。 シミュレーションによるレンジ毎の時系列信号とスペクトラムの時間変化を説明するグラフ。 シミュレーションにおけるクロス領域の信号推定の処理を説明するためのグラフ。 図21を時間的に拡大した図。 シミュレーションにおけるスペクトラム合成処理を説明するためのグラフ。 各レンジでの合成信号、スペクトラムの和成分/差成分およびオンレンジのスペクトラム成分を示す図。 CWMモード画像の表示パラメータの演算処理を説明する図。 レンジゲートCW用連続波の生成処理に用いられる各レンジのオンレンジスペクトラム成分を示す図。 図26のスペクトラムの時間成分を逆FFT/スケーリング処理して合成した連続波を示す図。 レンジゲートCW用連続波の合成およびCWレンジゲーティング(CWRG)を説明する図。 CWスペクトラムドプラ信号処理の手順およびRGCWスペクトラム画像の表示状態を例示する説明図。 チャープ波の条件に応じた周波数分解能の低下を抑制するための処理方法を説明する図。
符号の説明
10 超音波プローブ
11 送信ブロック
12 Bモード受信ブロック
13 レンジゲートCWモード受信ブロック
14 表示ブロック
15 コントローラ
16 操作器
24 信号発振器
25 ミキサ
26 FM変調回路
31 プリアンプ
32 受信遅延回路
33 加算器
41 ミキサ
42 多位相FM復調回路
43 RFバッファ
44 スペクトラム処理回路
45 CWMモード表示処理回路
46 CWレンジゲート回路
47 CWRG処理回路
48 LPF
49 HPF
50 周波数解析器
51 CWドプラモード表示処理回路
P 被検体

Claims (15)

  1. 超音波連続波のレンジ方向への送信と並行して前記超音波連続波の反射波を受信する超音波ドプラ診断装置において、
    前記レンジ方向の距離に応じて位相が変化するように前記超音波連続波に周波数変調をかける変調手段と、
    前記周波数変調に連動して前記レンジ方向のレンジ毎にそれぞれ前記反射波を復調し、前記レンジ内の受信信号を分離した状態で生成する復調手段と、
    前記受信信号に基づくドプラ成分の信号を用いて情報を提示する提示手段と、
    を備えたことを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
  2. 前記提示手段は、前記レンジ外からの受信信号を除去して、前記レンジ内のドプラ成分の信号を抽出する手段を有することを特徴とする請求項1記載の超音波ドプラ診断装置。
  3. 前記復調手段は、前記周波数変調及び前記復調に使用する前記周波数変調の相補的なペア検波信号を用いて前記レンジ毎に前記レンジ内と前記レンジ外とに分離して検波することにより前記受信信号を生成するように構成されることを特徴とする請求項1記載の超音波ドプラ診断装置。
  4. 前記提示手段は、前記受信信号の勾配の向きに応じて時間方向を変化させて周波数解析を実行する周波数解析手段を有することを特徴とする請求項1記載の超音波ドプラ診断装置。
  5. 前記提示手段は、前記レンジ毎に前記レンジ内の固定物成分の信号とドプラ成分の信号とを抽出する手段と、
    前記レンジ毎に得られた前記固定物成分の信号に白黒の階調を付しかつ前記ドプラ成分の信号にカラーを付して、縦軸に前記レンジを示しかつ横軸に時間を示す分布図を表示する第1の表示手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または3記載の超音波ドプラ診断装置。
  6. 前記提示手段は、
    前記レンジ毎に前記レンジ内の固定物成分の信号とドプラ成分の信号とを抽出する第1の抽出手段と、
    前記レンジ毎に得られた前記固定物成分の信号に白黒の階調を付しかつ前記ドプラ成分の信号にカラーを付して、縦軸に前記レンジを示しかつ横軸に時間を示す分布図を表示する第1の表示手段と、
    前記レンジ方向における位置及び幅を任意に調整可能な関心領域としてのレンジゲートを設定するレンジゲート設定手段と、
    前記レンジゲートに対応したレンジ内のドプラ成分を抽出する第2の抽出手段と、
    前記レンジゲートに対応したレンジ内のドプラ成分のパワースペクトラムを、縦軸に周波数をとり且つ横軸に時間をとった分布図として表示する第2の表示手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1または3記載の超音波ドプラ診断装置。
  7. 前記レンジ方向における位置及び幅を任意に調整可能な関心領域としてのレンジゲートを設定するレンジゲート設定手段を備えることを特徴とする請求項1、3、5の何れか一項に記載の超音波ドプラ診断装置。
  8. 前記復調手段は、前記ペア検波信号として、上り勾配及び下り勾配を有する変調周波数を互いにスィープさせた2つのチャープ波を用いるように構成され、
    前記2つのチャープ波の勾配の符号が互いに反対となる領域の時間幅を制御する領域制御手段を備える、
    ことを特徴とする請求項3記載の超音波ドプラ診断装置。
  9. 前記復調手段は、前記ペア検波信号として、上り勾配及び下り勾配を有する変調周波数を互いにスィープさせた2つのチャープ波を用いるように構成され、
    前記超音波連続波の送信による各ビーム上の走査に対して時間分解能を優先させるか周波数分解能を優先させるかのモード選択に応じて前記2つのチャープ波の変調周期の逆数に相当する変調周波数及び前記2つのチャープ波のスィープ周波数を制御する手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の超音波ドプラ診断装置。
  10. 前記復調手段は、前記ペア検波信号として、上り勾配及び下り勾配を有する変調周波数を互いにスィープさせた2つのチャープ波を用いるように構成され、
    前記2つのチャープ波の勾配の符号が互いに反対となる領域を除去して周波数軸上および時間軸上のいずれかの信号を外挿する外挿手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の超音波ドプラ診断装置。
  11. 前記レンジゲート設定手段により設定された前記レンジゲートに対応したレンジ内のドプラ成分を抽出する手段と、
    前記レンジ内のドプラ成分を重み付け加算して、前記レンジ内のドプラ成分のパワースペクトラムを縦軸に周波数をとり且つ横軸に時間をとった分布図として表示する第2の表示手段と、
    を備えることを特徴とする請求項7記載の超音波ドプラ診断装置。
  12. 前記復調手段は、相補的なペア検波信号として上り勾配及び下り勾配を有する変調周波数を互いにスィープさせたチャープ波を用いて前記受信信号を生成するように構成され、
    前記第1の表示手段は、前記チャープ波の複数のサイクルの多位相復調データに基づいてビームに沿った前記レンジ方向の各レンジで得られた前記固定物成分のスペクトル及び前記ドプラ成分のスペクトルを演算し、前記チャープ波のサイクル毎に演算したスペクトラムから前記固定物のパワーを前記レンジ方向のAモード像に作成し、前記ドプラ成分のパワー、平均周波数、及び分散の少なくとも1つのパラメータをAモードカラー像に作成し、前記Aモード像及び前記Aモードカラー像を前記チャープ波のスィープ速度に応じて前記チャープ波のサイクル毎に平均化して連続波Mモードとして表示するように構成したことを特徴とする請求項5記載の超音波ドプラ診断装置。
  13. 前記領域制御手段は、前記2つのチャープ波の変調周期の逆数に相当する変調周波数及び前記レンジ方向の位置の少なくとも一方を制御するように構成したことを特徴とする請求項8記載の超音波ドプラ診断装置。
  14. 前記復調手段は、相補的なペア検波信号として上り勾配及び下り勾配を有する変調周波数を互いにスィープさせたチャープ波を用いて前記受信信号を生成するように構成され、
    前記第2の表示手段は、前記チャープ波の複数のサイクルの多位相復調データに基づいて前記レンジ方向の各レンジで得られた前記固定物成分のスペクトル及び前記ドプラ成分のスペクトルを演算し、前記チャープ波のサイクル毎に演算したスペクトラムからハイパスフィルタおよびバンドパスフィルタのいずれかで帯域分離した前記レンジゲートに応じた前記ドプラ成分の信号を演算し、得られた前記ドプラ成分の信号を前記チャープ波のスィープ速度に応じて前記チャープ波のサイクル毎に平均化して連続波スペクトラム画像として表示するように構成したことを特徴とする請求項11記載の超音波ドプラ診断装置。
  15. 前記領域制御手段は、前記レンジ方向の位置に応じて前記変調周波数を自動的に制御するように構成したことを特徴とする請求項13記載の超音波ドプラ診断装置。
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