JP2006139314A - ６４５判一眼レフカメラのスーパーインポーズ機能 - Google Patents

Abstract

【課題】 本発明の目的は、表示能力の優れたスーパーインポーズ機能を実現することである。
【解決手段】 接眼レンズからみて観察する撮影画像の結像面と共役な位置に電子表示装置を配置し、前記撮影画像と前記電子表示装置に表示される情報を合成して観察することが可能な一眼レフのファインダー光学系。
【選択図】図２

Description

本発明は、ブローニーフィルムを使用する６４５判一眼レフカメラに関する。

一眼レフカメラのファインダーには図１に示すように被写体の撮影画像のみならず、合焦点表示マークや、絞り値、シャッタースピード、バッテリーや記憶媒体の残存量など、撮影に関わるいくつかの情報（以下『撮影情報』という）が表示される。
これらの撮影情報のうち合焦点表示マークなど、いくつかは撮影画像に重ね合わされて表示されるものの、そのほとんどは撮影画像の周辺部に表示されるため、表示面積の制約から認視性において必ずしも満足な結果が得られているとは言いがたい。

一方、写真撮影における撮影動作を検証すると、フレーミング、露出の決定、ピント合わせ、シャッターチャンス待ちなど、それぞれの操作において必要とする情報は異っており、すべての撮影情報を同時に表示する必要はないことが分かる。
この事実に基づけば、認視性の高い撮影画像と撮影情報を得る理想的なファインダーとして、操作段階に応じた撮影情報を撮影画像に重ね合わせる、図２に示すような表示方法が考えられる。

上記に示した、いわゆるスーパーインポーズ機能は、現状ではファインダー光学系に透過型の薄膜表示装置を挿入し、その表示装置にあらかじめ記録された図形や記号などを必要に応じて発光させる方法によって実現されている。
しかしながら、薄膜表示装置の透過率や配線材料などの物理特性によって、その利用範囲は合焦点表示マークの点灯などに限定されている。

一方、特許文献１によれば、新しい一眼レフとして図３ａに示すコンデンサー・レンズ０１の光軸を含む平面上と、その平面の上位に平行する図３ｂに示す接眼レンズ０２の光軸を含む平面上に光路を持つファインダー光学系が示唆されている。
ここに、非常に単純な構造を持つ図３ｂの光学系を利用することで、薄膜表示装置によらないスーパーインポーズ機能を備えたファインダー光学系実現の可能性が認められる。
特開２００４−１７０９７１

本発明の目的は、表示能力の優れたスーパーインポーズ機能を実現することである。

接眼レンズからみて観察する撮影画像の結像面と共役な位置に電子表示装置を配置し、前記撮影画像と前記電子表示装置に表示される情報を合成して観察することが可能な一眼レフのファインダー光学系。

この発明によれば、図２に示すように撮影情報の表示に撮影画像の表示領域を利用するために撮影情報の表示領域が不要となり、ファインダー内の撮影画像の表示領域を大きくすることが可能となる。
また、電子表示装置は現在のスーパーインポーズ機能に利用されている透過型薄膜である必要性がないため、色彩を含んだ高密画素の電子表示装置を利用した、豊富で認視性に優れた撮影情報の表示が可能となる。

図４は図２に示したファインダー像を得るために、図３ｂにおける直角プリズム０３を透視プリズム０５に変更し、さらに電子表示装置０６を配置した本発明の実施の形態を示す説明図である。
ここに透視プリズムは右側から進行する光束を接眼レンズ０２方向へ反射させ、また、上方の電子表示装置によって作られた光束を接眼レンズへ透過させるものとする。
また、電子表示装置の配置位置は接眼レンズからみて撮影画像が結像される結像面１０と共役な場所とする。

図５、図６は、撮影操作段階に応じたファインダーの表示状況を示したものである。
ここに、図５の使用例は露出の決定段階での測光範囲と露出値を示すものであり、図６の使用例は自動合焦によって、ピント合わせを行っている状況を示している。

また、図４における結像面１０と共役な位置に電子表示装置０６を配置するという本発明の発想にたてば、本発明をフィルム・カメラのファインダーに応用して、現像するまでは撮影結果が確認できないというフィルム撮影における課題を克服することができる。
すなわち、図７に示すように、可動ミラー０７と、図の右側から進行する光束から見て結像面１０と共役となる位置に電子撮像素子を備えた撮像装置０８を配置し、撮像装置にて得られた画像を電子表示装置０６に表示するファインダーとすることである。

この結果、電子表示装置に表示される撮影画像によって、逆光撮影や極端に光線反射率の偏った被写体撮影においても適正露出を知ることができるうえ、表示画像の明暗を電気的に補正することで、絞込みによる被写界深度の確認を容易にすることも可能となる。

一眼レフ・カメラのファインダー像 本発明によるファインダー像の一例 特許文献１に基づく一眼レフ・カメラの光路図 本発明によるファインダー平面図（部分） 本発明によるファインダー像の一例 本発明によるファインダー像の一例 本発明によるファインダー平面図（部分）

符号の説明

０１ コンデンサーレンズ
０２ 接眼レンズ
０３ 直角プリズム
０４ 直角プリズム
０５ 透視プリズム
０６ 電子表示装置
０７ 可動ミラー
０８ 撮像装置
１０ 結像面

Claims (1)

1. 接眼レンズからみて観察する撮影画像の結像面と共役な位置に電子表示装置を配置し、前記撮影画像と前記電子表示装置に表示される情報を合成して観察することが可能な一眼レフのファインダー光学系。

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