JP2006137118A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録ヘッドから記録媒体へ吐出されるインク滴の着弾精度を向上させることで、記録画像の画質向上を図ることができるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクを吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッド19と、記録ヘッドを搭載して主走査方向に移動するキャリッジ151と、キャリッジもしくは記録ヘッドの主走査方向位置を検出する位置検出手段156、157と、位置検出手段の検出結果に基づいて記録ヘッドのインク吐出のタイミングを制御する制御手段111と、を備えたインクジェット記録装置において、位置検出手段156、157の主走査方向と交差する方向の位置を、記録ヘッド19の吐出口の位置と概ね一致させる。
【選択図】 図2
【解決手段】インクを吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッド19と、記録ヘッドを搭載して主走査方向に移動するキャリッジ151と、キャリッジもしくは記録ヘッドの主走査方向位置を検出する位置検出手段156、157と、位置検出手段の検出結果に基づいて記録ヘッドのインク吐出のタイミングを制御する制御手段111と、を備えたインクジェット記録装置において、位置検出手段156、157の主走査方向と交差する方向の位置を、記録ヘッド19の吐出口の位置と概ね一致させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置は、いわゆるノンインパクト記録方式の記録装置であり、記録時に騒音がほとんど生じず、高速な記録と様々な記録媒体に対する記録とが可能であるという特徴を有している。このようなことから、インクジェット記録装置は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサ等の記録機構を担う装置として広く採用されている。そのうち、主走査方向に移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体に画像を記録するシリアルタイプのインクジェット記録装置が広く使用されている。
図12は従来のシリアルタイプのインクジェット記録装置のキャリッジ走査システムの構成を示す模式的斜視図である。図12において、装置本体に設置されたメインガイド軸20に沿って矢印A方向に移動可能にキャリッジ151が案内支持されており、該キャリッジ151上に記録ヘッド(不図示)が搭載されている。キャリッジ151にはメインガイド軸20と僅かな隙間をもって嵌合する軸受が設けてある。キャリッジ151は、さらに、メインガイド軸20と平行に設けられたサブガイド軸(不図示)によっても案内支持されている。キャリッジ151はその結合部151aでキャリッジベルト155に連結され、該キャリッジベルトを介して駆動される。キャリッジベルト155は、DCモータ152に直結した駆動プーリ153とその反対側に配設されたアイドラプーリ154によって十分なテンション(矢印B方向)をもって張架されている。
また、装置本体側にはキャリッジ151の移動方向に平行にエンコーダスケール156が配設され、キャリッジ151に固定されたエンコーダセンサ157によりエンコーダスケール156を検出することで該キャリッジ151の位置及び速度を検出できるように構成されている。キャリッジベルト155とキャリッジ151の結合部151aは、キャリッジ移動方向(主走査方向)と交差する方向において、メインガイド軸20に近接した位置に選定されている。また、エンコーダセンサー157のキャリッジ移動方向(主走査方向)と交差する方向の位置も、メインガイド軸20に近接した位置に選定されている。
特開2001−347718
近年、特にカラーインクジェット記録装置の画質の進展はめざましく、「写真画質」と呼ばれるほどの高画質化が要求されるようになっている。しかしながら、従来のインクジェット記録装置では、記録位置によって濃度や色味に違いが生じ、記録画像の画質低下を招くという不都合があった。すなわち、インクジェット記録装置においてインク滴の着弾精度が悪化した場合には、色相上の不均一な記録が発生する。
図5はカラーインクジェット記録装置における異色インクの着弾位置と不均一記録の状態を例示する説明図である。図5において、黒丸(a)と白丸(b)は異色インクのドットの配置を示す。この場合、ドット(c)で示すように、異色インクのドットは設定された一定のずれ量をもって重なる位置関係が理想的であるが、実際には、黒丸(a)と白丸(b)の位置関係は、図8に示すように記録位置によって変動してしまう。そのため、記録位置によって濃度や色味の違いが生じ、記録画像の画質低下を招くことになる。
図6はカラーインクジェット記録装置におけるマゼンタインク滴及びシアンインク滴の着弾精度を例示するグラフである。図6では、横軸は記録紙面上の主走査方向の記録位置を示し、縦軸は理想の着弾位置(ゼロ点)に対する主走査方向の位置ずれ量を表しており、(a)がマゼンダインク滴の着弾精度であり、(b)がシアンインク滴の着弾精度である。図6から明らかなように、それぞれのインク滴において、着弾位置の変動波形は類似しているが、着弾位置の位相にはずれが生じている。このような現象が生じる理由は、各色のインクを吐出する吐出口列が主走査方向に横並びに配列されており(図3参照)、各色の吐出口列が主走査方向に一定の距離(間隔)をもって配置されているためである。
異なる色のインク滴を所定の領域内に打ち込んで色を表現するインクジェット記録方式においては、そのインク滴の着弾精度に求められる性能は「ミクロンオーダー」にまで高まっている。さらなる高画質化のためにインクジェット液滴の小ドロップ化が進み、現在では2pl(ピコリットル)の装置が商品化されるに至っている。小ドロップ化された記録装置では、インク滴のさらに高い着弾精度が要求されることがわかっており、従来のキャリッジ走査システムでは、精度向上が限界に達しており、より高い着弾精度を実現できるシステムの開発が要請されていた。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、記録ヘッドから記録媒体へ吐出されるインク滴の着弾精度を向上させることで、記録画像の画質向上を図ることができるインクジェット記録装置を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するため、インクを吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載して主走査方向に移動するキャリッジと、前記キャリッジもしくは前記記録ヘッドの主走査方向位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段の検出結果に基づいて前記記録ヘッドのインク吐出のタイミングを制御する制御手段と、を備えたインクジェット記録装置において、前記位置検出手段の前記主走査方向と交差する方向の位置を、前記記録ヘッドの吐出口の位置と概ね一致させることを特徴とする。
本発明によれば、キャリッジもしくは記録ヘッドの主走査方向位置を検出する位置検出手段の、主走査方向と交差する方向の位置を、記録ヘッドの吐出口の位置と概ね一致させることで、記録ヘッドから記録媒体へ吐出されるインク滴の着弾精度を向上させることができ、それによって記録画像の画質向上を図ることができるインクジェット記録装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明によるインクジェット記録装置の一実施形態の模式的斜視図である。図1において、記録用紙等の記録媒体45は給紙部1にまとめてセットされており、搬送ローラ11によって矢印Y方向に搬送される間に記録された記録媒体45は排紙トレイ5上に排出される。排紙トレイ5上には、記録媒体45を数十枚程度まで積載することができる。記録中に紙ジャムなどによって記録媒体が紙詰まりした場合には、フロントカバー7を開いて図示の状態にすることにより記録媒体を取り除くことができる。フロントカバー7は、記録ヘッド19の調整などの作業を行う場合にも開かれる。
不図示の記録ヘッド19はキャリッジ151に搭載されている。このキャリッジ19はメインガイド軸20及びサブガイド軸21に沿って矢印X方向に移動(走査)可能に案内支持されている。装置本体側にはインクタンク17が装着されており、インク供給チューブ18を通して記録ヘッド19にインクが供給される。フロントカバー7にはリニアエンコーダスケール156が取り付けられており、一方、キャリッジ151の上部にはリニアエンコーダセンサ157が搭載されている。フロントカバー7が閉じられると、エンコーダスケール156がエンコーダセンサ157と係合し、キャリッジ151の位置を検出できる状態となり、これによってキャリッジ151の位置及び速度制御が可能となる。
また、フロントカバー7が閉まっていないことは、不図示のフロントカバースイッチ114によって検出される。フロントカバー7が閉まっていないときには、キャリッジ151の位置検出ができないので、キャリッジ151の走査の駆動制御は停止される。キャリッジ151の移動範囲内であって記録領域を外れた所定位置には、記録ヘッド19のインク吐出性能を維持回復するためのキャッピング手段、インク吸引手段、ワイピング手段等を備えた回復機構部22が配設されている。
図2は図1のインクジェット記録装置におけるキャリッジ走査装置の構成を示す模式的斜視図である。152はキャリッジ151の駆動源であるDCモータである。DCモータ152の軸に取り付けられた駆動プーリ153と反対側に配置されたアイドラプーリ154によって、無端ベルトであるキャリッジベルト155が走行可能に張架されている。キャリッジ151は、キャリッジベルト155に結合されており、DCモータ152によって走査駆動される。
前述したように、フロントカバー7に取り付けられたリニアエンコーダスケール156とキャリッジ151の頂部に搭載されたリニアエンコーダセンサ157によって、キャリッジ151の走査位置が検出される。リニアエンコーダスケール156には、例えば300lpi(ラインパーインチ=25.4mm/300=84.7μm)で等間隔にマークが設けられており、このマークをエンコーダセンサ157で検出することでキャリッジ151の位置を正確に取得することができる。また、キャリッジ151で走査するときには、エンコーダ信号の時間間隔からキャリッジ151の速度を算出することができる。これらの情報によって走査制御が行われる。
図3は図1及び図2における記録ヘッドのインク吐出部の模式的正面図である。図3において、記録ヘッド19の吐出口面には、4色の吐出口列、すなわちブラック19b、シアン19c、マゼンタ19m及びイエロー19yの吐出口列が主走査方向に並列状態で配列されている。各吐出口列における吐出口の間隔は、例えば1/1200inch(=約21.2μm)である。そこで、本発明を適用したインクジェット記録装置においては、図2及び図3に示すように、キャリッジ151もしくは記録ヘッド19の主走査方向位置を検出する位置検出手段であるエンコーダスケール156及びエンコーダセンサ157の主走査方向と交差する方向(副走査方向)の位置は、記録ヘッド19の吐出口の位置と概ね一致している。
図4は本発明によるインクジェット記録装置の一実施形態の制御系の構成を示すブロック図である。図4において、記録装置には装置の各部の制御を行うための制御基板111が設けられており、該制御基板111には、各部から信号を受け、その信号によって各部に制御信号を発することで装置全体の制御を行うMPU100が設けられている。101は制御手順プログラムを格納したROMであり、102は制御実行時におけるワークエリアとして用いられるRAMであり、103は時間を計測するためのタイマである。104は累積記録枚数や廃インク量など記憶しておく不揮発性データ保持手段(EEPROM等)であり、105ははコンピュータなどのホストと信号の交換を行うインターフェイス部であり、106は使用者に本装置の状況を知らせるインジケータ部である。
図4において、107は使用者が記録装置に命令をあたえるために操作するキースイッチであり、これには電源スイッチやオンラインスイッチなども含まれる。108はキャリッジモータ152を駆動するためのドライバであり、このドライバ108はオン・オフのデューティを変化させることで状況に合ったパルス幅の電圧をキャリッジモータ152に与える。
エンコーダセンサ157でエンコーダスケール156を読み取った信号がMPU100に渡されることで、キャリッジ151の走査速度が算出され、キャリッジモータ152の速度制御や位置制御が行われる。109は搬送モータ9を駆動するためのドライバ、110は記録ヘッド19を駆動するためのドライバ、112は回復機構部22の回復系モータ31を駆動するためのドライバである。フロントカバースイッチ114はフロントカバー7の閉状態を監視するスイッチであり、フロントカバー7の開状態の信号によってMPU100は制御停止の命令を発する。
図7は記録装置におけるキャリッジの回転振動についての説明図である。図7において、主走査方向の軸のまわりの回転振動をローリングと呼び、鉛直軸のまわりの回転振動をヨーイングと呼び、それらと直交する副走査方向(紙送り方向)の軸のまわりの回転振動をピッチングと呼ぶ。
図8はインクジェット記録装置における吐出インク滴の着弾精度の低下要因を示すための説明図である。図8において、図7中のキャリッジ151のヨーイングに起因する着弾精度の低下を「ヨーイング傾き要因」と呼び、キャリッジ151の速度変動に起因する着弾精度の低下を「吐出タイミングずれ要因」と呼び、インク滴が吐出口から記録媒体に到達するまでのキャリッジ移動(移動距離L)に起因する着弾精度の低下を「距離L要因」と呼ぶ。
図8はインクジェット記録装置における吐出インク滴の着弾精度の低下要因を示すための説明図である。図8において、図7中のキャリッジ151のヨーイングに起因する着弾精度の低下を「ヨーイング傾き要因」と呼び、キャリッジ151の速度変動に起因する着弾精度の低下を「吐出タイミングずれ要因」と呼び、インク滴が吐出口から記録媒体に到達するまでのキャリッジ移動(移動距離L)に起因する着弾精度の低下を「距離L要因」と呼ぶ。
先ず、上記「ヨーイング傾き要因」について説明する。インクジェット記録装置においては、キャリッジ151に搭載したエンコーダセンサ157によってエンコーダスケール156に設けられた黒帯のエッジを検出し、そのタイミングをトリガーとしてインク吐出を実行する。しかしながら、図7に示すようなヨーイングの回転振動によって、例示するマゼンタ(Magenta)吐出口の主走査方向の相対位置は、エンコーダセンサ157の位置に対して図示のプラス(a)の方向及びマイナス(b)の方向のいずれの方向にも変動する。これによって、吐出インク滴の着弾精度に誤差が生じてしまう。
次に、上記「吐出タイミングずれ要因」について説明する。前述したように、インク吐出のタイミングはエンコーダ信号をトリガーにして生成される。しかしながら、エンコーダの解像度が300lpi(Line Per Inch) 程度であるの対し、記録の解像度は1200dpi(Dot Per Inch)以上であり、そのため、1つのエンコーダ信号から次のエンコーダ信号の間で数発の吐出を行う必要がある。例えばエンコーダ信号の1区間の間に4発の吐出を行う場合には、一般的には、図8中に示すように、現在通過しているエンコーダ区間の1つ前のエンコーダ区間のキャリッジ通過所要時間をΔTとし、現在通過しているエンコーダ区間内で吐出する4発の吐出タイミングの時間間隔をΔT/4としている。
このような吐出タイミングの設定方法では、エンコーダ信号間の所要時間が一定であれば、つまり、キャリッジ走査速度が一定であれば、理想的なタイミングで吐出ができることになるが、キャリッジ走査速度が減少あるいは増加した場合には、現在通過しているエンコーダ区間内では理想的なタイミングから時間的な誤差(c)が生じることになる。この時間的誤差(c)によって、インク滴の着弾精度の誤差が生じる。ただし、エンコーダの解像度が300lpi(Line Per Inch) 程度である場合は、一定速度で走査しているときのこの要因による着弾精度の誤差は軽微である。このことは計算上からもあきらかである。
最後に、上記「距離L要因」について説明する。インク滴はキャリッジ151の走査中にある位置で吐出されるが、このインク滴が記録紙面上に到達するまでに、キャリッジ151は主走査方向に移動してしまう。この移動距離を「距離L」とする。この「距離L」は、「インク吐出部の走査速度」「インク吐出速度」「吐出口から記録紙面までの紙間距離」及び「インク吐出角度(インク滴の吐出方向)」によって決定される。その中で、図7に示したキャリッジ151のピッチングの回転振動は前記「インク吐出角度」に相当するが、このピッチングの着弾精度に及ぼす影響は小さい。一方、上記「インク吐出部の走査速度」は着弾精度に大きな影響を与える。この要因については、一定速度で走査しているときのピッチングによる速度変動幅が数%程度の場合、ここでは計算を省略するが、インク滴の着弾精度の誤差に与える影響は小さいものである。
図9はキャリッジ走査中のキャリッジの回転振動の変動を示すグラフである。図9に示すように、記録動作中のインク滴の着弾精度に影響するキャリッジ走査中における回転振動に関しては、全走査領域に注目しても、あるいは加速時及び減速時を除く定速走査中の部分に注目しても、ヨーイングによる振動が大きく、ローリング及びピッチングによる振動は小さいことがわかる。すなわち、前述の図8における回転振動の要因分析と図9に示したキャリッジ走査中の回転振動の変動から、インク滴の着弾精度に対してはキャリッジのヨーイング回転振動による影響が大きく、このヨーイング回転振動を抑制することによりインク滴の着弾精度を高く維持できることがわかる。
そこで、本発明は、キャリッジ走査中におけるヨーイングの回転振動によってもたらされるインク滴の着弾精度劣化を最小限に抑えることができるインクジェット記録装置を提供するものである。そして、本発明によるインクジェット記録装置は、インクを吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッド19と、記録ヘッドを搭載して主走査方向に移動するキャリッジ151と、キャリッジもしくは記録ヘッドの主走査方向位置を検出する位置検出手段であるリニアエンコーダスケール156及びリニアエンコーダセンサ157と、位置検出手段の検出結果に基づいて記録ヘッドのインク吐出のタイミングを制御する制御手段と、を備えた構成において、位置検出手段の主走査方向と交差する方向の位置を、記録ヘッドの吐出口の位置と概ね一致させるように構成される。
このような構成のインクジェット記録装置によれば、キャリッジ151もしくは記録ヘッド19の主走査方向位置を検出する位置検出手段156、157の、主走査方向と交差する方向の位置を、記録ヘッドの吐出口の位置と概ね一致させることで、記録ヘッドから記録媒体へ吐出されるインク滴の着弾精度を向上させることができ、それによって記録画像の画質向上を実現することが可能になる。
図10はインクジェット記録装置に搭載したエンコーダセンサの位置を説明するための模式図であり、図11はエンコーダセンサの副走査方向の位置とインク滴の着弾精度との関係を示すグラフである。次に、図10及び図11を参照して、キャリッジ内のエンコーダセンサの搭載位置を副走査方向に移動した場合の、インク滴の着弾精度に与える影響について説明する。本実施形態におけるエンコーダセンサの副走査方向の位置は、メインガイド軸20の軸心を基準とし、メインガイド軸20の軸心からの距離で表示することにする。また、本実施形態におけるインク滴の着弾精度は、その指標として、キャリッジによる一定速度での走査中における着弾精度の振動振幅が採用されている。
図10及び図11において、キャリッジ151の定速度走査中におけるインク滴の着弾精度は、エンコーダセンサ157の副走査方向の位置を、記録ヘッド19の吐出口列中のメインガイド軸20側の根元吐出口、つまり最もメインガイド軸20に近い吐出口の位置に合わせたときに極小値(最小値)になり、着弾精度の振動振幅を2μm程度まで抑えることができた。従って、副走査方向(記録媒体搬送方向)におけるエンコーダセンサ157の搭載位置を、記録ヘッド19の吐出口の位置に合わせることにより、インク滴の着弾精度を格段に向上させることができ、着弾精度を高い精度に維持することで記録画像の画質向上を実現することができる。
なお、以上の実施形態では、キャリッジ151の駆動源であるキャリッジモータ152がDCモータである場合を例示したが、これは、例えば、ACモータや超音波モータなどであっても良い。また、以上の実施形態では、キャリッジ走査システムとして、キャリッジモータとしてDCモータを使用し、キャリッジの位置及び速度のフィードバック制御とインクの吐出タイミング制御の両方にエンコーダセンサの信号を利用するシステムを例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、キャリッジモータとしてパルスモータを使用し、インク吐出タイミングの生成にのみエンコーダセンサの信号を用いるシステムを採用しても良い。
前述の実施形態では、キャリッジ151を水平に配置した2本のガイド軸20、21で支持し、ベルト155でキャリッジに駆動力を伝達する構成を例示したが、これは、例えば、ガイド軸を兼ねたリードスクリューによりキャリッジに駆動力を伝達する構成にしても良い。さらに、キャリッジの位置検出手段が該キャリッジに搭載された光学式エンコーダである場合も例示したが、これは、例えば、磁気式のエンコーダであっても良く、レーザー式の測長器を用いてキャリッジの吐出口近傍の主走査位置を検出するシステムであっても良い。
図13は、本発明によるインクジェット記録装置で使用するのに好適なキャリッジ走査システムの別の構成例を示す模式的斜視図である。本構成例においては、キャリッジベルト155にエンコーダスケールの機能を持たせている。図13において、キャリッジモータ152の駆動力をキャリッジ151に伝達するベルト155は、その副走査方向(記録媒体搬送方向)の位置が記録ヘッド19のインク吐出部と一致するように、該キャリッジの左右の側面部分に結合されている。キャリッジベルト155には光学的あるいは磁気的なマークを設けられ、このマークを検出するエンコーダセンサ157はキャリッジ以外の部位に配設されている。
図13において、キャリッジ151はメインガイド軸20及びサブガイド軸21に沿って移動可能に案内支持されており、キャリッジモータ152とキャリッジ151とを連結するキャリッジベルト155は、キャリッジモータ152の駆動プーリ153及び3箇所のアイドラプーリ154によって鉛直面内で走行可能に張設されている。本発明を適用するインクジェット記録装置においては、さらに、キャリッジモータ152のモータ軸又は該モータ軸と同期回転する軸に装着されたロータリエンコーダによってキャリッジ151の位置を検出するように構成しても良い。
また、前述の実施形態では、紙詰まりしてフロントカバー7を開けたときなどにリニアエンコーダスケールが作業の邪魔にならないように、該リニアエンコーダスケール156を該フロントカバー7に取り付けるように構成したが、これは、リニアエンコーダスケールを記録装置のシャーシ部に取り付ける構成にしても良い。
7 フロントカバー
11 搬送ローラ
17 インクタンク
19 記録ヘッド
20 メインガイド軸
21 サブガイド軸
22 回復機構部
45 記録媒体(記録用紙等)
100 MPU
101 ROM
102 RAM
103 タイマ
104 不揮発性データ保持手段(EEPROM等)
105 インターフェイス部
106 インジケータ部
107 キースイッチ
108 モータドライバ
110 記録ヘッドドライバ
111 制御基板(制御手段)
113 速度制御部
114 フロントカバースイッチ
151 キャリッジ
152 キャリッジモータ(DCモータ)
153 駆動プーリ
154 アイドラプーリ
155 キャリッジベルト
156 リニアエンコーダスケール
157 リニアエンコーダセンサ
161 速度演算回路
162 PID演算回路
11 搬送ローラ
17 インクタンク
19 記録ヘッド
20 メインガイド軸
21 サブガイド軸
22 回復機構部
45 記録媒体(記録用紙等)
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103 タイマ
104 不揮発性データ保持手段(EEPROM等)
105 インターフェイス部
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107 キースイッチ
108 モータドライバ
110 記録ヘッドドライバ
111 制御基板(制御手段)
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114 フロントカバースイッチ
151 キャリッジ
152 キャリッジモータ(DCモータ)
153 駆動プーリ
154 アイドラプーリ
155 キャリッジベルト
156 リニアエンコーダスケール
157 リニアエンコーダセンサ
161 速度演算回路
162 PID演算回路
Claims (4)
- インクを吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載して主走査方向に移動するキャリッジと、前記キャリッジもしくは前記記録ヘッドの主走査方向位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段の検出結果に基づいて前記記録ヘッドのインク吐出のタイミングを制御する制御手段と、を備えたインクジェット記録装置において、
前記位置検出手段の前記主走査方向と交差する方向の位置を、前記記録ヘッドの吐出口の位置と概ね一致させることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記位置検出手段がリニアエンコーダであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記リニアエンコーダのエンコーダスケールを、前記キャリッジを覆う開閉可能なカバー部品に取り付けることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記キャリッジの駆動源としてDCモータ、ACモータもしくは超音波モータを使用し、前記位置検出手段とタイマー手段によって前記キャリッジの走査速度を算出して該キャリッジの移動速度を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいすれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008012874A (ja) * | 2006-07-10 | 2008-01-24 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2010030257A (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-12 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
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2004
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060629 |