JP2006136004A - 演算増幅回路、駆動回路及び位相余裕の調整方法 - Google Patents

演算増幅回路、駆動回路及び位相余裕の調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで発振防止を図り、増大する容量性の負荷を駆動できる演算増幅回路及びこれを用いた駆動回路を提供する。
【解決手段】容量性負荷を駆動するための演算増幅回路10は、入力信号をインピーダンス変換するボルテージフォロワ回路20と、ボルテージフォロワ回路20と演算増幅回路10の出力との間に直列に接続された抵抗回路30とを含む。ボルテージフォロワ回路20が、入力信号及びボルテージフォロワ回路20の出力信号の差分を増幅する差動部22と、差動部22の出力に基づいてボルテージフォロワ回路20の出力信号を出力する出力部24とを含み、抵抗回路30を介して、容量性負荷を駆動する。差動部22の出力のスルーレートが、出力部24の出力のスルーレートと同等又は出力部24の出力のスルーレートより大きい。
【選択図】図4

Description

本発明は、演算増幅回路、駆動回路及び位相余裕の調整方法に関する。
従来より、携帯電話機などの電子機器に用いられる液晶パネル(電気光学装置)として、単純マトリクス方式の液晶パネルと、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、TFTと略す)などのスイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶パネルとが知られている。
単純マトリクス方式は、アクティブマトリクス方式に比べて低消費電力化が容易であるという利点がある反面、多色化や動画表示が難しいという不利点がある。一方、アクティブマトリクス方式は、多色化や動画表示に適しているという利点がある反面、低消費電力化が難しいという不利点がある。
そして、近年、携帯電話機などの携帯型電子機器では、高品質な画像の提供のために、多色化、動画表示への要望が強まっている。このため、これまで用いられてきた単純マトリクス方式の液晶パネルに代えて、アクティブマトリクス方式の液晶パネルが用いられるようになってきた。
さて、アクティブマトリクス方式の液晶パネルでは、液晶パネルのデータ線を駆動するデータ線駆動回路の中に、出力バッファとして機能する演算増幅回路(オペアンプ)を設けることが望ましい。
従来、この種の演算増幅回路は、差動増幅回路と出力回路とを含み、該出力回路の出力を差動増幅回路に帰還させていた。そして、出力回路の駆動能力が大きいため、差動増幅回路の反応速度に比べて出力回路の反応速度が非常に速いため、出力回路の出力を帰還させるパスに発振防止用のコンデンサを挿入して発振防止を図っていた(特許文献1、特許文献2参照)。
特開平6−149188号公報 特開2003−229725号公報
しかしながら、従来の構成では、演算増幅回路内に発振防止用のコンデンサが必須であったため、回路規模を縮小させることが困難であった。特に出力バッファとしてデータ線駆動回路に適用する場合、演算増幅回路が例えば720本分のデータ線ごとに設けられるため、チップ面積が増大しコスト高を招いていた。
また演算増幅回路の反応速度(応答速度)に比べて非常に速い反応速度の出力回路は、負荷容量が増えると反応速度が遅くなる。その結果、演算増幅回路の反応速度と出力回路の反応速度とが近づき、発振し易くなる。これは、表示パネルのサイズが拡大すると、出力バッファとして機能する演算増幅回路の出力負荷も増大するため、発振に対する余裕が少なくなっていくことを示している。
更に出力負荷に合わせて発振防止用のコンデンサの容量値を変化させる必要があり、回路内にコンデンサを形成すると、コンデンサのトリミングを行うためにスイッチ素子等が新たに必要となる上に、コンデンサの特性自体も悪化させる。
本発明は以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低コストで発振防止を図り、増大する容量性の負荷を駆動できる演算増幅回路、駆動回路及び位相余裕の調整方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、
容量性負荷を駆動するための演算増幅回路であって、
入力信号をインピーダンス変換するボルテージフォロワ回路と、
前記ボルテージフォロワ回路と前記演算増幅回路の出力との間に直列に接続された抵抗回路とを含み、
前記ボルテージフォロワ回路が、
前記入力信号及び前記ボルテージフォロワ回路の出力信号の差分を増幅する差動部と、
前記差動部の出力に基づいて前記ボルテージフォロワ回路の出力信号を出力する出力部とを含み、
前記差動部の出力のスルーレートが、
前記出力部の出力のスルーレートと同等又は前記出力部の出力のスルーレートより大きく、
前記抵抗回路を介して、前記容量性負荷を駆動する演算増幅回路に関係する。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記抵抗回路が、
可変抵抗素子を含むことができる。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記抵抗回路が、
各アナログスイッチ素子が並列に接続された複数のアナログスイッチ素子を含むことができる。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記抵抗回路の抵抗値を設定するための抵抗値設定レジスタを含み、
前記抵抗回路の抵抗値が、
前記抵抗値設定レジスタの設定内容に応じて変更されてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記差動部が、
ソースに第1の電流源(CS1)の電流が供給され、ゲートに前記入力信号(Vin)が供給される第1の導電型の第1のトランジスタ(PT1)と、
ソースに前記第1の電流源の電流が供給され、ゲートに前記出力信号(Vout)が供給される前記第1の導電型の第2のトランジスタ(PT2)と、
ドレインに前記第1のトランジスタのドレイン電圧が供給されソースに第2の電源電圧が供給される第2の導電型の第3のトランジスタ(NT1)と、ゲート及びドレインに前記第3のトランジスタのゲートが接続されドレインに前記第2のトランジスタのドレイン電圧が供給されソースに前記第2の電源電圧が供給される前記第2の導電型の第4のトランジスタ(NT2)とを有する第1のカレントミラー回路(CM1)とを含む第1の導電型差動増幅回路(100)と、
ソースに第2の電流源(CS2)の電流が供給され、ゲートに前記入力信号(Vin)が供給される前記第2の導電型の第5のトランジスタ(NT3)と、
ソースに前記第2の電流源の電流が供給され、ゲートに前記出力信号(Vout)が供給される前記第2の導電型の第6のトランジスタ(NT4)と、
ドレインに前記第5のトランジスタのドレイン電圧が供給されソースに第1の電源電圧が供給される前記第1の導電型の第7のトランジスタ(PT3)と、ゲート及びドレインに前記第7のトランジスタのゲートが接続されドレインに前記第6のトランジスタのドレイン電圧が供給されソースに前記第1の電源電圧が供給される前記第1の導電型の第8のトランジスタ(PT4)とを有する第2のカレントミラー回路(CM2)とを含む第2の導電型差動増幅回路(110)と、
前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて、前記第1のトランジスタのドレインである第1の出力ノード(ND1)及び前記第2のトランジスタのドレインである第1の反転出力ノード(NXD1)のうち少なくとも一方を駆動する第1の補助回路(130)と、
前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて、前記第5のトランジスタのドレインである第2の出力ノード(ND2)及び前記第6のトランジスタのドレインである第2の反転出力ノード(NXD2)のうち少なくとも一方を駆動する第2の補助回路(140)とを含み、
前記出力部が、
前記第1の出力ノード(ND1)の電圧に基づいてそのゲート電圧が制御される第2の導電型の第1の駆動トランジスタ(NTO1)と、そのドレインが前記第1の駆動トランジスタのドレインに接続され前記第2の出力ノード(ND2)の電圧に基づいてそのゲート電圧が制御される第1の導電型の第2の駆動トランジスタ(PTO1)とを含み、
前記第1及び第2の駆動トランジスタ(NTO1、PTO1)のドレインの電圧を前記出力信号(Vout)として出力し、
前記第1のトランジスタ(PT1)のゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
前記第1の補助回路(130)が、
前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)の少なくとも一方を駆動することで、そのソース・ドレイン間のインピーダンスがより低くなるように前記第1の駆動トランジスタ(NTO1)のゲート電圧を制御し、
前記第5のトランジスタのゲート・ソース間電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
前記第2の補助回路(140)が、
前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)の少なくとも一方を駆動することで、そのソース・ドレイン間のインピーダンスがより低くなるように前記第2の駆動トランジスタ(PTO1)のゲート電圧を制御することができる。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記差動部が、
入力信号(Vin)及び出力信号(Vout)の差分を増幅する第1の導電型差動増幅回路(100)と、
前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)の差分を増幅する第2の導電型差動増幅回路(110)と、
前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて、前記第1の導電型差動増幅回路の第1の出力ノード(ND1)及び第1の反転出力ノード(NXD1)のうち少なくとも一方を駆動する第1の補助回路(130)と、
前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて、前記第2の導電型差動増幅回路の第2の出力ノード(ND2)及び第2の反転出力ノード(NXD2)のうち少なくとも一方を駆動する第2の補助回路(140)とを含み、
前記出力部が、
前記第1及び第2の出力ノード(ND1、ND2)の電圧に基づいて前記出力信号(Vout)を生成し、
前記第1の導電型差動増幅回路(100)が、
一端に第1の電源電圧(VDD)が供給される第1の電流源(CS1)と、
各トランジスタのソースが前記第1の電流源(CS1)の他端に接続され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)に接続され、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)が各トランジスタのゲートに入力される第1の導電型の第1の差動トランジスタ対(PT1、PT2)と、
ゲート同士が互いに接続された第2の導電型の第1のトランジスタ対(NT1、NT2)を有する第1のカレントミラー回路(CM1)とを含み、
前記第1のトランジスタ対(NT1、NT2)を構成する各トランジスタのソースに第2の電源電圧(VSS)が供給され、該各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)に接続され、前記第1のトランジスタ対(NT1、NT2)を構成するトランジスタのうち前記第1の反転出力ノード(NXD1)に接続されるトランジスタ(NT2)のドレイン及びゲートが接続され、
前記第2の導電型差動増幅回路(110)が、
一端に前記第2の電源電圧(VSS)が供給される第2の電流源(CS2)と、
各トランジスタのソースが前記第2の電流源(CS2)の他端に接続され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)に接続され、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)が各トランジスタのゲートに入力される第2の導電型の第2の差動トランジスタ対(NT3、NT4)と、
ゲート同士が互いに接続された第1の導電型の第2のトランジスタ対(PT3、PT4)を有する第2のカレントミラー回路(CM2)とを含み、
前記第2のトランジスタ対を構成する各トランジスタのソースに第1の電源電圧(VDD)が供給され、該各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)に接続され、前記第2のトランジスタ対(PT3、PT4)を構成するトランジスタのうち前記第2の反転出力ノード(NXD2)に接続されるトランジスタのドレイン及びゲートが接続され、
前記出力部が、
前記第2の出力ノード(ND2)にそのゲートが接続された第1の導電型の第2の駆動トランジスタ(PTO1)と、
前記第1の出力ノード(ND1)にそのゲートが接続され、前記第2の駆動トランジスタ(PTO1)のドレインにそのドレインが接続された第2の導電型の第1の駆動トランジスタ(NTO1)とを含み、該ドレインの電圧を前記出力信号(Vout)として出力し、
前記第1の差動トランジスタ対(PT1、PT2)を構成するトランジスタのうち前記入力信号(Vin)がゲートに入力されるトランジスタ(PT1)のゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
前記第1の補助回路(130)が、
前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)の少なくとも一方を駆動することで、前記第1の駆動トランジスタ(NTO1)のゲート電圧を制御し、
前記第2の差動トランジスタ対(NT3、NT4)を構成するトランジスタのうち前記入力信号(Vin)がゲートに入力されるトランジスタ(NT3)のゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
前記第2の補助回路(140)が、
前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)の少なくとも一方を駆動することで、前記第2の駆動トランジスタ(PTO1)のゲート電圧を制御することができる。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記第1の補助回路が、
各トランジスタのソースに前記第1の電源電圧(VDD)が供給され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)に接続された第1の導電型の第1及び第2の電流駆動トランジスタ(PA1、PA2)と、
前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて前記第1及び第2の電流駆動トランジスタ(PA1、PA2)のゲート電圧を制御する第1の電流制御回路(132)とを含み、
前記第1のトランジスタ(PT1)のゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
前記第1の電流制御回路(132)が、
前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)の少なくとも一方を駆動するために、そのソース・ドレイン間のインピーダンスが小さくなるように前記第1及び第2の電流駆動トランジスタ(PA1、PA2)のゲート電圧を制御することができる。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記第2の補助回路(140)が、
各トランジスタのソースに前記第2の電源電圧(VSS)が供給され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)に接続された第2の導電型の第3及び第4の電流駆動トランジスタ(NA3、NA4)と、
前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて前記第3及び第4の電流駆動トランジスタ(NA3、NA4)のゲート電圧を制御する第2の電流制御回路(142)とを含み、
前記第5のトランジスタ(NT3)のゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
前記第2の電流制御回路(142)が、
前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)の少なくとも一方を駆動するために、そのソース・ドレイン間のインピーダンスが小さくなるように前記第3及び第4の電流駆動トランジスタ(NA3、NA4)のゲート電圧を制御することができる。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記第1の電流制御回路(132)が、
一端に前記第2の電源電圧(VSS)が供給された第3の電流源(CS3)と、
ソースに前記第3の電流源(CS3)の電流が供給され、前記入力信号(Vin)がゲートに供給される第2の導電型の第9のトランジスタ(NS5)と、
ソースに前記第3の電流源(CS3)の電流が供給され、前記出力信号(Vout)がゲートに供給される第2の導電型の第10のトランジスタ(NS6)と、
ソースに前記第1の電源電圧(VDD)が供給され、ドレインが前記第9のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第1の導電型の第5の電流駆動トランジスタ(PS5)と、
ソースに前記第1の電源電圧(VDD)が供給され、ドレインが前記第10のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第1の導電型の第6の電流駆動トランジスタ(PS6)とを含み、
前記第9のトランジスタ(NS5)のドレインが前記第2の電流駆動トランジスタ(PA2)のゲートに接続され、
前記第10のトランジスタ(NS6)のドレインが前記第1の電流駆動トランジスタ(PA1)のゲートに接続されてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記第2の電流制御回路(142)が、
一端に前記第1の電源電圧(VDD)が供給された第4の電流源(CS4)と、
ソースに前記第4の電流源(CS4)の電流が供給され、前記入力信号(Vin)がゲートに供給される第1の導電型の第11のトランジスタ(PS7)と、
ソースに前記第4の電流源(CS4)の電流が供給され、前記出力信号(Vout)がゲートに供給される第1の導電型の第12のトランジスタ(PS8)と、
ソースに前記第2の電源電圧(VSS)が供給され、ドレインが第11のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第2の導電型の第7の電流駆動トランジスタ(NS7)と、
ソースに前記第2の電源電圧(VSS)が供給され、ドレインが第12のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第2の導電型の第8の電流駆動トランジスタ(NS8)とを含み、
前記第11のトランジスタ(PS7)のドレインが前記第4の電流駆動トランジスタ(NA4)のゲートに接続され、
前記第12のトランジスタ(PS8)のドレインが前記第3の電流駆動トランジスタ(NA3)のゲートに接続されてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記第2の電流制御回路(142)が、
一端に前記第1の電源電圧(VDD)が供給された第4の電流源(CS4)と、
ソースに前記第4の電流源(CS4)の電流が供給され、前記入力信号(Vin)がゲートに供給される第1の導電型の第11のトランジスタ(PS7)と、
ソースに前記第4の電流源(CS4)の電流が供給され、前記出力信号(Vout)がゲートに供給される第1の導電型の第12のトランジスタ(PS8)と、
ソースに前記第2の電源電圧(VSS)が供給され、ドレインが第11のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第2の導電型の第7の電流駆動トランジスタ(NS7)と、
ソースに前記第2の電源電圧(VSS)が供給され、ドレインが第12のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第2の導電型の第8の電流駆動トランジスタ(NS8)とを含み、
前記第11のトランジスタ(PS7)のドレインが前記第4の電流駆動トランジスタ(NA4)のゲートに接続され、
前記第12のトランジスタ(PS8)のドレインが前記第3の電流駆動トランジスタ(NA3)のゲートに接続されてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記第1及び第3の電流源(CS1、CS3)の動作時の電流値が等しく、かつ前記第2及び第4の電流源(CS2、CS4)の動作時の電流値が等しくてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記第1〜第4の電流源(CS1〜CS4)の各電流源の動作時の電流値が等しくてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、
前記第6の電流駆動トランジスタ(PS6)の電流駆動能力A6に対する前記第1の電流駆動トランジスタ(PA1)の電流駆動能力A1の比であるA1/A6、前記第5の電流駆動トランジスタ(PS5)の電流駆動能力A5に対する前記第2の電流駆動トランジスタ(PA2)の電流駆動能力A2の比であるA2/A5、前記第8の電流駆動トランジスタ(NS8)の電流駆動能力A8に対する前記第3の電流駆動トランジスタ(NA3)の電流駆動能力A3の比であるA3/A8、及び前記第7の電流駆動トランジスタ(NS7)の電流駆動能力A7に対する前記第4の電流駆動トランジスタ(NA4)の電流駆動能力A4の比であるA4/A7のうち少なくとも1つが、1より大きくてもよい。
また本発明は、
複数の走査線と複数のデータ線と走査線及びデータ線により特定される画素電極とを有する電気光学装置を駆動するための駆動回路であって、
データ線ごとに設けられる上記のいずれか記載の演算増幅回路と、
データ線ごとに設けられ、前記演算増幅回路への入力信号としてデータ電圧を生成するデータ電圧生成回路とを含む駆動回路に関係する。
また本発明は、
上記のいずれか記載の演算増幅回路の位相余裕の調整方法であって、
前記容量性負荷の容量が大きくなるほど前記抵抗回路の抵抗値を小さく設定し、
前記容量性負荷の容量が小さくなるほど前記抵抗回路の抵抗値を大きく設定する位相余裕の調整方法に関係する。
また本発明は、容量性負荷を駆動するための演算増幅回路であって、入力信号をインピーダンス変換するボルテージフォロワ回路と、前記ボルテージフォロワ回路と前記演算増幅回路の出力との間に直列に接続された抵抗回路とを含み、前記ボルテージフォロワ回路が、前記入力信号及び前記ボルテージフォロワ回路の出力信号の差分を増幅する差動部と、前記差動部の出力に基づいて前記ボルテージフォロワ回路の出力信号を出力する出力部とを含み、前記抵抗回路を介して、前記容量性負荷を駆動する演算増幅回路に関係する。
本発明によれば、無限大の入力インピーダンスに対して小さいインピーダンスに変換するために一般的に用いられるボルテージフォロワ回路の出力に抵抗回路を設け、該抵抗回路を介して負荷を駆動している。こうすることで、出力部のスルーレート(反応速度)を、抵抗回路の抵抗値と容量性負荷の負荷容量とで調整できるようになる。従って、差動部の出力のスルーレートと該差動部にその出力を帰還させる出力部の出力のスルーレートとの関係で定まる発振を防止するために演算増幅回路に設けられる位相補償用コンデンサを不要にできる。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記差動部の出力のスルーレートが、前記出力部の出力のスルーレートと同等又は前記出力部の出力のスルーレートより大きくてもよい。
本発明においては、負荷未接続時では演算増幅回路の位相余裕が小さく、負荷接続時には出力部の出力のスルーレートが小さくなって演算増幅回路の位相余裕が大きくなる。従って、負荷未接続時において位相余裕を考慮することで、負荷接続時における発振を確実に防止できるようになる。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記抵抗回路が、可変抵抗素子を含むことができる。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記抵抗回路が、各アナログスイッチ素子が並列に接続された複数のアナログスイッチ素子を含むことができる。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記抵抗回路の抵抗値を設定するための抵抗値設定レジスタを含み、前記抵抗回路の抵抗値が、前記抵抗値設定レジスタの設定内容に応じて変更されてもよい。
本発明によれば、容量性負荷の負荷容量に応じて位相余裕を調整できる演算増幅回路を提供できる。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記差動部が、各トランジスタのソースが第1の電流源(CS1)に接続されると共に、入力信号(Vin)及び出力信号(Vout)が各トランジスタのゲートに入力される第1の導電型の第1の差動トランジスタ対(PT1、PT2)と、前記第1の差動トランジスタ対の各トランジスタのドレイン電流を生成する第1のカレントミラー回路(CM1)とを有する第1の導電型差動増幅回路(100)と、各トランジスタのソースが第2の電流源(CS2)に接続されると共に、前記入力信号及び前記出力信号が各トランジスタのゲートに入力される第2の導電型の第2の差動トランジスタ対(NT3、NT4)と、前記第2の差動トランジスタ対の各トランジスタのドレイン電流を生成する第2のカレントミラー回路(CM2)とを有する第2の導電型差動増幅回路(110)と、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて、前記第1の差動トランジスタ対を構成する2つのトランジスタのドレインである第1の出力ノード(ND1)及び第1の反転出力ノード(NXD1)のうち少なくとも一方を駆動する第1の補助回路(130)と、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて、前記第2の差動トランジスタ対を構成する2つのトランジスタのドレインである第2の出力ノード(ND2)及び第2の反転出力ノード(NXD2)のうち少なくとも一方を駆動する第2の補助回路(140)とを含み、前記出力部が、前記第1の出力ノード(ND1)の電圧に基づいてそのゲート電圧が制御される第2の導電型の第1の駆動トランジスタ(NTO1)と、そのドレインが前記第1の駆動トランジスタのドレインに接続され前記第2の出力ノード(ND2)の電圧に基づいてそのゲート電圧が制御される第1の導電型の第2の駆動トランジスタ(PTO1)とを含み、前記第1の駆動トランジスタ(NTO1)のドレインの電圧を前記出力信号(Vout)として出力し、前記第1の差動トランジスタ対(PT1、PT2)を構成するトランジスタのうち前記入力信号(Vin)がゲートに入力されるトランジスタ(PT1)のゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、前記第1の補助回路(130)が、前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)の少なくとも一方を駆動することで、前記第1の駆動トランジスタ(NTO1)のゲート電圧を制御し、前記第2の差動トランジスタ対(NT3、NT4)を構成するトランジスタのうち前記入力信号(Vin)がゲートに入力されるトランジスタ(NT3)のゲート・ソース間電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、前記第2の補助回路(140)が、前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)の少なくとも一方を駆動することで、前記第2の駆動トランジスタ(PTO1)のゲート電圧を制御することができる。
本発明では、演算増幅回路が、第1の導電型差動増幅回路と第2の導電型差動増幅回路とを含み、入力信号及び出力信号が、それぞれ異なる導電型の差動トランジスタ対に入力される。各差動トランジスタ対を構成するトランジスタが電流源に接続されると共に、各トランジスタのドレイン電流がカレントミラー回路によって生成される。そして出力回路が、各差動増幅回路の出力ノードの電圧に基づいて出力信号を出力する。
第1及び第2の差動トランジスタ対が動作する範囲の入力信号が入力された場合には、第1及び第2の導電型差動増幅回路がそれぞれ入力信号及び出力信号の差動増幅を行って出力回路を構成する第1及び第2の駆動トランジスタのゲート電圧を制御する。
第1の差動トランジスタ対が動作し、かつ第2の差動トランジスタ対が動作しない範囲の入力信号が入力された場合には、第1の導電型差動増幅回路が入力信号及び出力信号の差動増幅を行って出力回路を構成する第1の駆動トランジスタのゲート電圧を制御する。一方、第2の導電型差動増幅回路の各ノードが不定となるため、第2の補助回路が、第2の導電型差動増幅回路の第2の出力ノード及び第2の反転出力ノードの少なくとも一方を駆動することで、第2の駆動トランジスタのゲート電圧を制御する。
第2の差動トランジスタ対が動作し、かつ第1の差動トランジスタ対が動作しない範囲の入力信号が入力された場合には、第2の導電型差動増幅回路が入力信号及び出力信号の差動増幅を行って出力回路を構成する第2の駆動トランジスタのゲート電圧を制御する。一方、第1の導電型差動増幅回路の各ノードが不定となるため、第1の補助回路が、第1の導電型差動増幅回路の第1の出力ノード及び第1の反転出力ノードの少なくとも一方を駆動することで、第1の駆動トランジスタのゲート電圧を制御する。
こうすることで、出力回路を構成する第1及び第2の駆動トランジスタのゲート電圧が制御できるようになり、出力部より反応速度が高速な差動部を有するボルテージフォロワ回路を提供できる。
更に入力信号が入力不感帯の範囲であることに起因する不要な貫通電流の発生を無くすことができる。しかも、入力信号の入力不感帯を無くすことで、第1及び第2の導電型トランジスタの閾値電圧のばらつきを考慮してオフセットを設ける必要がなくなる。そのため、高電位側の電源電圧と低電位側の電源電圧との間の電圧を振幅として、演算増幅回路を形成できるようになるので、駆動能力を低下させることなく動作電圧を狭くでき、更に消費電力を削減できるようになる。これは、昇圧回路の実装や製造プロセスの低耐圧化を意味し、低コスト化を実現する。
なお、第1の差動トランジスタ対と第1の電流源との間、第2の差動トランジスタ対と第2の電流源との間、又は第1、第2の駆動トランジスタのドレイン間に、他の素子(例えばスイッチング素子等)を設けてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記差動部が、入力信号(Vin)及び出力信号(Vout)の差分を増幅する第1の導電型差動増幅回路(100)と、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)の差分を増幅する第2の導電型差動増幅回路(110)と、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて、前記第1の導電型差動増幅回路の第1の出力ノード(ND1)及び第1の反転出力ノード(NXD1)のうち少なくとも一方を駆動する第1の補助回路(130)と、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて、前記第2の導電型差動増幅回路の第2の出力ノード(ND2)及び第2の反転出力ノード(NXD2)のうち少なくとも一方を駆動する第2の補助回路(140)とを含み、前記出力部が、前記第1及び第2の出力ノード(ND1、ND2)の電圧に基づいて前記出力信号(Vout)を生成し、前記第1の導電型差動増幅回路(100)が、一端に第1の電源電圧(VDD)が供給される第1の電流源(CS1)と、各トランジスタのソースが前記第1の電流源(CS1)の他端に接続され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)に接続され、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)が各トランジスタのゲートに入力される第1の導電型の第1の差動トランジスタ対(PT1、PT2)と、ゲート同士が互いに接続された第2の導電型の第1のトランジスタ対(NT1、NT2)を有する第1のカレントミラー回路(CM1)とを含み、前記第1のトランジスタ対(NT1、NT2)を構成する各トランジスタのソースに第2の電源電圧(VSS)が供給され、該各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)に接続され、前記第1のトランジスタ対(NT1、NT2)を構成するトランジスタのうち前記第1の反転出力ノード(NXD1)に接続されるトランジスタ(NT2)のドレイン及びゲートが接続され、前記第2の導電型差動増幅回路(110)が、一端に前記第2の電源電圧(VSS)が供給される第2の電流源(CS2)と、各トランジスタのソースが前記第2の電流源(CS2)の他端に接続され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)に接続され、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)が各トランジスタのゲートに入力される第2の導電型の第2の差動トランジスタ対(NT3、NT4)と、ゲート同士が互いに接続された第1の導電型の第2のトランジスタ対(PT3、PT4)を有する第2のカレントミラー回路(CM2)とを含み、前記第2のトランジスタ対を構成する各トランジスタのソースに第1の電源電圧(VDD)が供給され、該各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)に接続され、前記第2のトランジスタ対(PT3、PT4)を構成するトランジスタのうち前記第2の反転出力ノード(NXD2)に接続されるトランジスタのドレイン及びゲートが接続され、前記出力部が、前記第2の出力ノード(ND2)にそのゲートが接続された第1の導電型の第2の駆動トランジスタ(PTO1)と、前記第1の出力ノード(ND1)にそのゲートが接続され、前記第2の駆動トランジスタ(PTO1)のドレインにそのドレインが接続された第2の導電型の第1の駆動トランジスタ(NTO1)とを含み、該ドレインの電圧を前記出力信号(Vout)として出力し、前記第1の差動トランジスタ対(PT1、PT2)を構成するトランジスタのうち前記入力信号(Vin)がゲートに入力されるトランジスタ(PT1)のゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、前記第1の補助回路(130)が、前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)の少なくとも一方を駆動することで、前記第1の駆動トランジスタ(NTO1)のゲート電圧を制御し、前記第2の差動トランジスタ対(NT3、NT4)を構成するトランジスタのうち前記入力信号(Vin)がゲートに入力されるトランジスタ(NT3)のゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、前記第2の補助回路(140)が、前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)の少なくとも一方を駆動することで、前記第2の駆動トランジスタ(PTO1)のゲート電圧を制御することができる。
本発明においては、第1及び第2の差動トランジスタ対が動作する範囲の入力信号が入力された場合には、第1及び第2の導電型差動増幅回路がそれぞれ入力信号及び出力信号の差動増幅を行って出力回路を構成する第1及び第2の駆動トランジスタのゲート電圧を制御する。
第1の差動トランジスタ対が動作し、かつ第2の差動トランジスタ対が動作しない範囲の入力信号が入力された場合には、第1の導電型差動増幅回路が入力信号及び出力信号の差動増幅を行って出力回路を構成する第1の駆動トランジスタのゲート電圧を制御する。一方、第2の導電型差動増幅回路の各ノードが不定となるため、第2の補助回路が、第2の導電型差動増幅回路の第2の出力ノード及び第2の反転出力ノードの少なくとも一方を駆動することで、第2の駆動トランジスタのゲート電圧を制御する。
第2の差動トランジスタ対が動作せず、かつ第1の差動トランジスタ対が動作する範囲の入力信号が入力された場合には、第2の導電型差動増幅回路が入力信号及び出力信号の差動増幅を行って出力回路を構成する第2の駆動トランジスタのゲート電圧を制御する。一方、第1の導電型差動増幅回路の各ノードが不定となるため、第1の補助回路が、第1の導電型差動増幅回路の第1の出力ノード及び第1の反転出力ノードの少なくとも一方を駆動することで、第1の駆動トランジスタのゲート電圧を制御する。
こうすることで、出力回路を構成する第1及び第2の駆動トランジスタのゲート電圧が制御できるようになり、出力部より反応速度が高速な差動部を有するボルテージフォロワ回路を提供できる。
更に入力信号が入力不感帯の範囲であることに起因する不要な貫通電流の発生を無くすことができる。しかも、入力信号の入力不感帯を無くすことで、第1及び第2の導電型トランジスタの閾値電圧のばらつきを考慮してオフセットを設ける必要がなくなる。そのため、高電位側の電源電圧と低電位側の電源電圧との間の電圧を振幅として、演算増幅回路を形成できるようになるので、駆動能力を低下させることなく動作電圧を狭くでき、更に消費電力を削減できるようになる。これは、昇圧回路の実装や製造プロセスの低耐圧化を意味し、低コスト化を実現する。
なお、第1の差動トランジスタ対と第1の電流源との間、第1の差動トランジスタ対の各トランジスタのドレインと第1の出力ノード又は第1の反転出力ノードとの間、第2の差動トランジスタ対と第2の電流源との間、第2の差動トランジスタ対の各トランジスタのドレインと第2の出力ノード又は第2の反転出力ノードとの間、第1、第2の駆動トランジスタのドレイン間、第1の出力ノードと第1の駆動トランジスタのゲートとの間、第2の出力ノードと第2の駆動トランジスタのゲートとの間に、他の素子(例えばスイッチング素子等)を設けてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記第1の補助回路が、各トランジスタのソースに前記第1の電源電圧(VDD)が供給され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)に接続された第1の導電型の第1及び第2の電流駆動トランジスタ(PA1、PA2)と、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて前記第1及び第2の電流駆動トランジスタ(PA1、PA2)のゲート電圧を制御する第1の電流制御回路(132)とを含み、前記第1の差動トランジスタ対(PT1、PT2)を構成するトランジスタのうち前記入力信号(Vin)がゲートに入力されるトランジスタ(PT1)のゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、前記第1の電流制御回路(132)が、前記第1の出力ノード(ND1)及び前記第1の反転出力ノード(NXD1)の少なくとも一方を駆動するように前記第1及び第2の電流駆動トランジスタ(PA1、PA2)のゲート電圧を制御することができる。
本発明によれば、第1及び第2の電流駆動トランジスタのゲート電圧を制御することで、簡素な構成で、第1の出力ノード又は第1の反転出力ノードを駆動できるようになる。その結果、簡素な構成で、第1の駆動トランジスタのゲート電圧を制御できるようになる。
なお第1又は第2の電流駆動トランジスタのドレインと第1の出力ノード又は第1の反転出力ノードとの間に、他の素子(例えばスイッチング素子等)を設けてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記第2の補助回路(140)が、各トランジスタのソースに前記第2の電源電圧(VSS)が供給され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)に接続された第2の導電型の第3及び第4の電流駆動トランジスタ(NA3、NA4)と、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)に基づいて前記第3及び第4の電流駆動トランジスタ(NA3、NA4)のゲート電圧を制御する第2の電流制御回路(142)とを含み、前記第2の差動トランジスタ対(NT3、NT4)を構成するトランジスタのうち前記入力信号(Vin)がゲートに入力されるトランジスタ(NT3)のゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、前記第2の電流制御回路(142)が、前記第2の出力ノード(ND2)及び前記第2の反転出力ノード(NXD2)の少なくとも一方を駆動するように前記第3及び第4の電流駆動トランジスタ(NA3、NA4)のゲート電圧を制御することができる。
本発明によれば、第3及び第4の電流駆動トランジスタのゲート電圧を制御することで、簡素な構成で、第2の出力ノード又は第2の反転出力ノードを駆動できるようになる。その結果、簡素な構成で、第2の駆動トランジスタのゲート電圧を制御できるようになる。
なお第3又は第4の電流駆動トランジスタのドレインと第2の出力ノード又は第2の反転出力ノードとの間に、他の素子(例えばスイッチング素子等)を設けてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記第1の電流制御回路(132)が、一端に前記第2の電源電圧(VSS)が供給された第3の電流源(CS3)と、前記第3の電流源(CS3)の他端に各トランジスタのソースが接続され、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)が各トランジスタのゲートに入力される第2の導電型の第3の差動トランジスタ対(NS5、NS6)と、各トランジスタのソースに前記第1の電源電圧(VDD)が供給され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第3の差動トランジスタ対(NS5、NS6)の各トランジスタのドレインに接続され、各トランジスタのゲート及びドレインが接続された第1の導電型の第5及び第6の電流駆動トランジスタ(PS5、PS6)とを含み、前記第3の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに前記入力信号(Vin)が入力されるトランジスタ(NS5)のドレインが前記第2の電流駆動トランジスタ(PA2)のゲートに接続され、前記第3の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに前記出力信号(Vout)が入力されるトランジスタ(NS6)のドレインが前記第1の電流駆動トランジスタ(PA1)のゲートに接続されてもよい。
本発明によれば、第1の差動トランジスタ対が動作しない範囲の入力信号が入力された場合に、第1の電流制御回路で制御される第1及び第2の電流駆動トランジスタにより、簡素な構成で、第1の出力ノード及び第1の反転出力ノードを補助的に駆動できるようになる。
なお、第3の差動トランジスタ対を構成する各トランジスタのソースと第3の電流源との間、第3の差動トランジスタ対を構成する各トランジスタのドレインと第5又は第6の電流駆動トランジスタのドレインとの間、又は第3の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに入力信号が入力されるトランジスタのドレインと第2の電流駆動トランジスタのゲートとの間、又は第3の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに出力信号が入力されるトランジスタのドレインと第1の電流駆動トランジスタのゲートとの間に、他の素子(例えばスイッチング素子等)を設けてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記第2の電流制御回路(142)が、一端に前記第1の電源電圧(VDD)が供給された第4の電流源(CS4)と、前記第4の電流源(CS4)の他端に各トランジスタのソースが接続され、前記入力信号(Vin)及び前記出力信号(Vout)が各トランジスタのゲートに入力される第1の導電型の第4の差動トランジスタ対(PS7、PS8)と、各トランジスタのソースに前記第2の電源電圧(VSS)が供給され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第4の差動トランジスタ対(PS7、PS8)の各トランジスタのドレインに接続され、各トランジスタのゲート及びドレインが接続された第2の導電型の第7及び第8の電流駆動トランジスタ(NS7、NS8)とを含み、前記第4の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに前記入力信号(Vin)が入力されるトランジスタ(PS7)のドレインが前記第4の電流駆動トランジスタ(NA4)のゲートに接続され、前記第4の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに前記出力信号(Vout)が入力されるトランジスタ(PS8)のドレインが前記第3の電流駆動トランジスタ(NA3)のゲートに接続されてもよい。
本発明によれば、第2の差動トランジスタ対が動作しない範囲の入力信号が入力された場合に、第2の電流制御回路で制御される第3及び第4の電流駆動トランジスタにより、簡素な構成で、第2の出力ノード及び第2の反転出力ノードを補助的に駆動できるようになる。
なお、第4の差動トランジスタ対を構成する各トランジスタのソースと第4の電流源との間、第4の差動トランジスタ対を構成する各トランジスタのドレインと第7又は第8の電流駆動トランジスタのドレインとの間、又は第4の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに入力信号が入力されるトランジスタのドレインと第7の電流駆動トランジスタのゲートとの間、又は第4の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに出力信号が入力されるトランジスタのドレインと第8の電流駆動トランジスタのゲートとの間に、他の素子(例えばスイッチング素子等)を設けてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記第1及び第3の電流源(CS1、CS3)の動作時の電流値が等しく、かつ前記第2及び第4の電流源(CS2、CS4)の動作時の電流値が等しくてもよい。
本発明によれば、第1及び第2の駆動トランジスタのドレイン電流のバランスを維持できるようになるので、出力信号の立ち上がり又は立ち下がりを揃えることができ、その結果、出力を安定化させて発振を抑えることができるようになる。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記第1〜第4の電流源(CS1〜CS4)の各電流源の動作時の電流値が等しくてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記第6の電流駆動トランジスタ(PS6)の電流駆動能力に対する前記第1の電流駆動トランジスタ(PA1)の電流駆動能力の比、前記第5の電流駆動トランジスタ(PS5)の電流駆動能力に対する前記第2の電流駆動トランジスタ(PA2)の電流駆動能力の比、前記第8の電流駆動トランジスタ(NS8)の電流駆動能力に対する前記第3の電流駆動トランジスタ(NA3)の電流駆動能力の比、及び前記第7の電流駆動トランジスタ(NS7)の電流駆動能力に対する前記第4の電流駆動トランジスタ(NA4)の電流駆動能力の比のうち少なくとも1つが、1より大きくてもよい。
また本発明に係る演算増幅回路では、前記第6の電流駆動トランジスタ(PS6)の電流駆動能力に対する前記第1の電流駆動トランジスタ(PA1)の電流駆動能力の比、前記第5の電流駆動トランジスタ(PS5)の電流駆動能力に対する前記第2の電流駆動トランジスタ(PA2)の電流駆動能力の比、前記第8の電流駆動トランジスタ(NS8)の電流駆動能力に対する前記第3の電流駆動トランジスタ(NA3)の電流駆動能力の比、及び前記第7の電流駆動トランジスタ(NS7)の電流駆動能力に対する前記第4の電流駆動トランジスタ(NA4)の電流駆動能力の比のうち少なくとも1つが、1より大きくてもよい。
本発明によれば、第1及び第2の補助回路の電流源の電流値を低減し、より低消費電力化を図ることができる。
また本発明は、複数の走査線と複数のデータ線と走査線及びデータ線により特定される画素電極とを有する電気光学装置を駆動するための駆動回路であって、データ線ごとに設けられる上記のいずれか記載の演算増幅回路と、データ線ごとに設けられ、前記演算増幅回路への入力信号としてデータ電圧を生成するデータ電圧生成回路とを含む駆動回路に関係する。
本発明によれば、駆動能力を低下させることなく、低コストで低消費電力化を実現する駆動回路を提供できる。
また本発明は、上記記載の演算増幅回路の位相余裕の調整方法であって、前記容量性負荷の容量が大きくなるほど前記抵抗回路の抵抗値を小さく設定し、前記容量性負荷の容量が小さくなるほど前記抵抗回路の抵抗値を大きく設定する位相余裕の調整方法に関係する。
本発明によれば、演算増幅回路の出力に接続される容量性負荷の負荷容量に応じて最適な位相余裕を有することで、発振を防止できるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 液晶装置
図1に本実施形態の演算増幅回路を適用した液晶装置のブロック図の例を示す。
この液晶装置510(広義には表示装置)は、表示パネル512(狭義にはLCD(Liquid Crystal Display)パネル)、データ線駆動回路520(狭義にはソースドライバ)、走査線駆動回路530(狭義にはゲートドライバ)、コントローラ540、電源回路542を含む。なお、液晶装置510にこれらのすべての回路ブロックを含める必要はなく、その一部の回路ブロックを省略する構成にしてもよい。
ここで表示パネル512(広義には電気光学装置)は、複数の走査線(狭義にはゲート線)と、複数のデータ線(狭義にはソース線と)と、走査線及びデータ線により特定される画素電極を含む。この場合、データ線に薄膜トランジスタTFT(Thin Film Transistor、広義にはスイッチング素子)を接続し、このTFTに画素電極を接続することで、アクティブマトリクス型の液晶装置を構成できる。
より具体的には、表示パネル512はアクティブマトリクス基板(例えばガラス基板)に形成される。このアクティブマトリクス基板には、図1のY方向に複数配列されそれぞれX方向に伸びる走査線G1〜GM(Mは2以上の自然数)と、X方向に複数配列されそれぞれY方向に伸びるデータ線S1〜SN(Nは2以上の自然数)とが配置されている。また、走査線GK(1≦K≦M、Kは自然数)とデータ線SL(1≦L≦N、Lは自然数)との交差点に対応する位置に、薄膜トランジスタTFTKL(広義にはスイッチング素子)が設けられている。
TFTKLのゲート電極は走査線GKに接続され、TFTKLのソース電極はデータ線SLに接続され、TFTKLのドレイン電極は画素電極PEKLに接続されている。この画素電極PEKLと、画素電極PEKLと液晶素子(広義には電気光学物質)を挟んで対向する対向電極VCOM(コモン電極)との間には、液晶容量CLKL(液晶素子)及び補助容量CSKLが形成されている。そして、TFTKL、画素電極PEKL等が形成されるアクティブマトリクス基板と、対向電極VCOMが形成される対向基板との間に液晶が封入され、画素電極PEKLと対向電極VCOMの間の印加電圧に応じて画素の透過率が変化するようになっている。
なお、対向電極VCOMに与えられる電圧は、電源回路542により生成される。また、対向電極VCOMを対向基板上に一面に形成せずに、各走査線に対応するように帯状に形成してもよい。
データ線駆動回路520は、画像データに基づいて表示パネル512のデータ線S1
Nを駆動する。一方、走査線駆動回路530は、表示パネル512の走査線G1〜GM
順次走査駆動する。
コントローラ540は、図示しない中央処理装置(Central Processing Unit:CPU
)等のホストにより設定された内容に従って、データ線駆動回路520、走査線駆動回路530及び電源回路542を制御する。
より具体的には、コントローラ540は、データ線駆動回路520及び走査線駆動回路530に対しては、例えば動作モードの設定や内部で生成した垂直同期信号や水平同期信号の供給を行い、電源回路542に対しては、対向電極VCOMの電圧の極性反転タイミングの制御を行う。
電源回路542は、外部から供給される基準電圧に基づいて、表示パネル512の駆動に必要な各種の電圧(階調電圧)や、対向電極VCOMの電圧を生成する。
なお、図1では、液晶装置510がコントローラ540を含む構成になっているが、コントローラ540を液晶装置510の外部に設けてもよい。或いは、コントローラ540と共にホストを液晶装置510に含めるようにしてもよい。また、データ線駆動回路520、走査線駆動回路530、コントローラ540、電源回路542の一部又は全部を表示パネル512上に形成してもよい。
1.1 データ線駆動回路
図2に、図1のデータ線駆動回路520の構成例を示す。
データ線駆動回路520(広義には、駆動回路)は、シフトレジスタ522、データラッチ524、ラインラッチ526、DAC528(デジタル・アナログ変換回路。広義にはデータ電圧生成回路)、出力バッファ529(演算増幅回路)を含む。
シフトレジスタ522は、各データ線に対応して設けられ、順次接続された複数のフリップフロップを含む。このシフトレジスタ522は、クロック信号CLKに同期してイネーブル入出力信号EIOを保持すると、順次クロック信号CLKに同期して隣接するフリップフロップにイネーブル入出力信号EIOをシフトする。
データラッチ524には、コントローラ540から例えば18ビット(6ビット(階調データ)×3(RGB各色))単位で画像データ(DIO)が入力される。データラッチ524は、この画像データ(DIO)を、シフトレジスタ522の各フリップフロップで順次シフトされたイネーブル入出力信号EIOに同期してラッチする。
ラインラッチ526は、コントローラ540から供給される水平同期信号LPに同期して、データラッチ524でラッチされた1水平走査単位の画像データをラッチする。
DAC528は、各データ線に供給すべきアナログのデータ電圧を生成する。具体的にはDAC528は、ラインラッチ526からのデジタルの画像データに基づいて、図1の電源回路542からの階調電圧のいずれかを選択し、デジタルの画像データに対応するアナログのデータ電圧を出力する。
出力バッファ529は、DAC528からのデータ電圧をバッファリングしてデータ線に出力し、データ線を駆動する。具体的には、出力バッファ529は、各データ線毎に設けられたボルテージフォロワ接続の演算増幅回路OPC1〜OPCNを含み、これらの各演算増幅回路OPC1〜OPCNが、DAC528からのデータ電圧をインピーダンス変換して、各データ線に出力する。
なお、図2では、デジタルの画像データをデジタル・アナログ変換して、出力バッファ529を介してデータ線に出力する構成にしているが、アナログの映像信号をサンプル・ホールドして、出力バッファ529を介してデータ線に出力する構成にしてもよい。
1.2 走査線駆動回路
図3に、図1の走査線駆動回路530の構成例を示す。
走査線駆動回路530は、シフトレジスタ532、レベルシフタ534、出力バッファ536を含む。
シフトレジスタ532は、各走査線に対応して設けられ、順次接続された複数のフリップフロップを含む。このシフトレジスタ532は、クロック信号CLKに同期してイネーブル入出力信号EIOをフリップフロップに保持すると、順次クロック信号CLKに同期して隣接するフリップフロップにイネーブル入出力信号EIOをシフトする。ここで入力されるイネーブル入出力信号EIOは、コントローラ540から供給される垂直同期信号である。
レベルシフタ534は、シフトレジスタ532からの電圧のレベルを、表示パネル512の液晶素子とTFTのトランジスタ能力とに応じた電圧のレベルにシフトする。この電圧レベルとしては、例えば20V〜50Vの高い電圧レベルが必要になる。
出力バッファ536は、レベルシフタ534によってシフトされた走査電圧をバッファリングして走査線に出力し、走査線を駆動する。
2. 演算増幅回路
図4に、本実施形態における演算増幅回路10の構成例のブロック図を示す。
本実施形態における演算増幅回路10は、ボルテージフォロワ回路20と抵抗回路30とを含み、容量性の負荷40を駆動する。ボルテージフォロワ回路20は、入力信号Vin(VI)をインピーダンス変換する。抵抗回路30は、ボルテージフォロワ回路20と演算増幅回路10の出力との間に直列に接続される。そして、ボルテージフォロワ回路20が、入力信号Vin(VI)及びボルテージフォロワ回路20の出力信号Voutの差分を増幅する差動部22と、差動部22の出力に基づいてボルテージフォロワ回路の出力信号Voutを出力する出力部24とを含む。
そして演算増幅回路10が、抵抗回路30を介して、演算増幅回路の出力に接続される負荷40を駆動する。このように、一般的に無限大の入力インピーダンスに対して小さいインピーダンスに変換するために用いられるボルテージフォロワ回路20の出力に抵抗回路30を設け、該抵抗回路30を介して負荷40を駆動している。こうすることで、出力部24のスルーレート(反応速度)を、抵抗回路30の抵抗値と負荷40の負荷容量とで調整できるようになる。従って、差動部22の出力のスルーレートと該差動部22にその出力を帰還させる出力部24の出力のスルーレートとの関係で定まる発振を防止するためにボルテージフォロワ回路20(演算増幅回路10)に設けられる位相補償用コンデンサを不要にできる。
図5に、差動部22及び出力部24の出力のスルーレートと発振との関係の説明図を示す。ここでは、差動部22及び出力部24の出力のスルーレートと位相余裕との関係に着目して図示している。
演算増幅回路10(ボルテージフォロワ回路20)は位相余裕が0になったときに発振する。位相余裕が大きいほど発振し難くなり、位相余裕が小さいほど発振し易くなる。位相余裕は、ボルテージフォロワ回路20のように出力部24の出力を差動部22の入力に帰還させる場合、差動部22の出力のスルーレート(差動部22の反応速度)と出力部24の出力のスルーレート(出力部24の反応速度)とにより決まる。
ここで差動部22の出力のスルーレートは、差動部22への入力のステップ変化に対する、差動部22の出力の単位時間当たりの変化量である。図4においては、例えば入力信号Vin(VI)が入力されてから、出力部24の出力から帰還された出力信号Voutと該入力信号Vin(VI)との差分を増幅して変化した差動部22の出力の単位時間当たりの変化量に相当する。
また差動部22の出力のスルーレートは、差動部22の反応速度に置き換えて考えることも可能である。この場合、差動部22の反応速度は、差動部22への入力の変化に対して差動部22の出力が変化するまでの時間に相当する。図4においては、例えば入力信号Vin(VI)が入力されてから、出力部24の出力から帰還された出力信号Voutと該入力信号Vin(VI)との差分を増幅し差動部22の出力を変化させるまでの時間に相当する。スルーレートが大きいほど反応速度が速く、スルーレートが小さいほど反応速度が遅い。このような差動部22の反応速度は、例えば差動部22の電流源の電流値によって定まる。
また出力部24の出力のスルーレートは、出力部24への入力のステップ変化に対する、出力の単位時間当たりの変化量である。図4においては、例えば差動部22の出力が変化してから、該差動部22の出力の変化に追従して出力信号Voutが変化するまでの時間に相当する。
また出力部24の出力のスルーレートは、出力部24の反応速度に置き換えて考えることも可能である。この場合、出力部24の反応速度は、出力部24への入力の変化に対して出力部24の出力が変化するまでの時間に相当する。図4においては、例えば差動部22の出力が変化してから、該差動部22の出力の変化に追従して出力信号Voutが変化するまでの時間に相当する。このような出力部24の反応速度は、例えば出力部24の電流駆動能力、出力部24の出力に接続される負荷によって定まる。
そして、出力信号Voutの安定性に着目すると、差動部22の出力のスルーレートが出力部24の出力のスルーレートに近づくと発振し易くなり、位相余裕(Phase Margin)が小さくなることを意味する。従って、差動部22の出力のスルーレートが出力部24の出力のスルーレートより小さい(差動部22の反応速度が出力部24の反応速度より遅い)場合、負荷40が接続されない負荷未接続時では位相余裕が大きく、負荷接続時には出力部24の出力のスルーレートが小さくなって位相余裕がより大きくなる。即ち、図6に示すように、負荷40の負荷容量が大きくなると、位相余裕に対応する発振余裕度が小さくなり、Q1点において発振する。この場合、負荷未接続時において十分な発振余裕度があれば、負荷容量を考慮することで負荷接続時における発振を防止できる。
また、差動部22の出力のスルーレートが出力部24の出力のスルーレートより大きい場合(差動部22の反応速度が出力部24の反応速度より速い)場合、負荷未接続時では位相余裕が小さく、負荷接続時には出力部24の出力のスルーレートが小さく(出力部24の反応速度がより遅く)なり位相余裕が大きくなる。また、差動部22の出力のスルーレートと出力部24の出力のスルーレートが同じ(同等)の場合、即ち差動部22の反応速度が出力部24の反応速度と同じ(ほぼ同等)の場合、負荷未接続時では位相余裕が小さく、負荷接続時には出力部24の出力のスルーレートが小さくなって位相余裕が大きくなる。このため、図7に示すように、負荷40の負荷容量が大きくなると、発振余裕度が大きくなり、Q2点において発振する。しかしながら、負荷未接続時においてQ2点より発振余裕度が大きくなるようにすることで、負荷接続時における発振を確実に防止できるようになる。
2.1 抵抗回路
図8(A)、(B)、(C)に、抵抗回路30の構成例を示す。
抵抗回路30は、図8(A)に示すように可変抵抗素子50を含むことができる。この場合、抵抗回路30の抵抗値と負荷40の負荷容量値とによって、出力部24の出力のスルーレート(出力部24の反応速度)を調整できるようになる。なお、コントローラ540がその値を設定できる抵抗値設定レジスタ52を設けることが望ましい。そして、抵抗値設定レジスタ52の設定内容に応じて、可変抵抗素子50の抵抗値を設定できることが望ましい。
また抵抗回路30は、図8(B)に示すようにアナログスイッチ素子ASWにより構成してもよい。アナログスイッチ素子ASWは、p型MOSトランジスタのソース及びドレインとn型MOSトランジスタのソース及びドレインがそれぞれ接続される。そして、p型MOSトランジスタ及びn型MOSトランジスタを同時にオンさせることで、p型MOSトランジスタ及びn型MOSトランジスタのオン抵抗によって、抵抗回路30の抵抗値を定める。
より具体的には、抵抗回路30は、各アナログスイッチ素子が並列に接続された複数のアナログスイッチ素子を含むことができる。図8(B)では、3つのアナログスイッチ素子ASW1〜ASW3が並列に接続されているが、2つ又は4つ以上を並列に接続させてもよい。図8(B)では、各アナログスイッチ素子を構成するトランジスタのサイズをそれぞれ変更することで、各アナログスイッチ素子の抵抗値を異ならせることが望ましい。こうすることで、アナログスイッチ素子ASW1〜ASW3のうち少なくとも1つをオンさせて、抵抗回路30によって実現できる抵抗値のバリエーションを増やすことが可能となる。
なお、コントローラ540がその値を設定できる抵抗値設定レジスタ54を設けることが望ましい。そして、抵抗値設定レジスタ54の設定内容に応じて、アナログスイッチ素子ASW1〜ASW3のオン又はオフを設定できることが望ましい。
更に抵抗回路30は、図8(C)に示すように、各アナログスイッチ素子が並列に接続された複数のアナログスイッチ素子を1単位として、複数単位を直列に接続するようにしてもよい。この場合、コントローラ540がその値を設定できる抵抗値設定レジスタ56を設けることが望ましい。そして、抵抗値設定レジスタ56の設定内容に応じて、アナログスイッチ素子のオン又はオフを設定できることが望ましい。
そして、図8(A)〜(C)のような抵抗回路30を採用する場合、負荷40の容量が大きくなるほど抵抗回路30の抵抗値を小さく設定し、負荷40の容量が小さくなるほど抵抗回路30の抵抗値を大きく設定することが望ましい。抵抗回路30の抵抗値と負荷容量値との積に基づいて負荷への充電時間が決まるため、ある一定以上の発振余裕度を持たせるとゲインが小さくなってしまうからである。
2.2 ボルテージフォロワ回路
本実施形態では、上述のように差動部22の出力のスルーレートと出力部24の出力のスルーレートとの相対的な関係で、回路の安定性を決めることができる。図5に示すように、差動部22の出力のスルーレートが、出力部24の出力のスルーレートと同等又は出力部24の出力のスルーレートより大きいことが望ましい。
以下に示す構成のボルテージフォロワ回路を採用することで、差動部22の出力のスルーレートを大きくすると共に、位相補償用コンデンサを不要とする構成を実現できる。
図9に、本実施形態におけるボルテージフォロワ回路20の構成例を示す。
このボルテージフォロワ回路20の差動部22は、p型(例えば第1の導電型)差動増幅回路100と、n型(例えば第2の導電型)差動増幅回路110とを含む。またボルテージフォロワ回路20の出力部24は、出力回路120を含む。p型差動増幅回路100、n型差動増幅回路110、及び出力回路120は、高電位側の電源電圧VDD(広義には第1の電源電圧)と低電位側の電源電圧VSS(広義には第2の電源電圧)との間の電圧を動作電圧とする。
p型差動増幅回路100は、入力信号Vin及び出力信号Voutの差分を増幅する。p型差動増幅回路100は、出力ノードND1(第1の出力ノード)及び反転出力ノードNXD1(第1の反転出力ノード)を有し、出力ノードND1及び反転出力ノードNXD1の間に入力信号Vin及び出力信号Voutの差分に対応した電圧を出力する。
このp型差動増幅回路100は、第1のカレントミラー回路CM1と、p型(第1の導電型)の第1の差動トランジスタ対を有する。第1の差動トランジスタ対は、p型金属酸化膜半導体(Metal Oxide Semiconductor:以下MOSと略す)トランジスタ(以下、M
OSトランジスタを単にトランジスタと略す)PT1、PT2を含む。p型トランジスタPT1、PT2の各トランジスタのソースが第1の電流源CS1に接続されると共に、入力信号Vin及び出力信号Voutが各トランジスタのゲートに入力される。p型トランジスタPT1、PT2のドレイン電流は、第1のカレントミラー回路CM1によって生成される。p型トランジスタPT1のゲートに入力信号Vinが入力される。p型トランジスタPT2のゲートに出力信号Voutが入力される。p型トランジスタPT1のドレインが、出力ノードND1(第1の出力ノード)になる。p型トランジスタPT2のドレインが、反転出力ノードNXD1(第1の反転出力ノード)になる。
n型差動増幅回路110は、入力信号Vin及び出力信号Voutの差分を増幅する。n型差動増幅回路110は、出力ノードND2(第2の出力ノード)及び反転出力ノードNXD2(第2の反転出力ノード)を有し、出力ノードND2及び反転出力ノードNXD2の間に入力信号Vin及び出力信号Voutの差分に対応した電圧を出力する。
このn型差動増幅回路110は、第2のカレントミラー回路CM2と、n型(第2の導電型)の第2の差動トランジスタ対を含む。第2の差動トランジスタ対は、n型トランジスタNT3、NT4を含む。n型トランジスタNT3、NT4の各トランジスタのソースが第2の電流源CS2に接続されると共に、入力信号Vin及び出力信号Voutが各トランジスタのゲートに入力される。n型トランジスタNT3、NT4のドレイン電流は、第2のカレントミラー回路CM2によって生成される。n型トランジスタNT3のゲートに入力信号Vinが入力される。n型トランジスタNT4のゲートに出力信号Voutが入力される。n型トランジスタNT3のドレインが、出力ノードND2(第2の出力ノード)になる。n型トランジスタNT4のドレインが、反転出力ノードNXD2(第2の反転出力ノード)になる。
出力回路120は、p型差動増幅回路100の出力ノードND1(第1の出力ノード)の電圧とn型差動増幅回路110の出力ノードND2(第2の出力ノード)の電圧とに基づいて、出力信号Voutを生成する。
この出力回路120は、n型(第2の導電型)の第1の駆動トランジスタNTO1とp型(第1の導電型)の第2の駆動トランジスタPTO1とを含む。第1の駆動トランジスタNTO1のゲート(電圧)は、p型差動増幅回路100の出力ノードND1(第1の出力ノード)の電圧に基づいて制御される。第2の駆動トランジスタPTO1のゲート(電圧)は、n型差動増幅回路110の出力ノード(ND2)(第2の出力ノード)の電圧に基づいて制御される。第2の駆動トランジスタPTO1のドレインは、第1の駆動トランジスタNTO1のドレインに接続される。そして出力回路120は、第1の駆動トランジスタNTO1のドレインの電圧(第2の駆動トランジスタPTO1のドレインの電圧)を、出力信号Voutとして出力する。
更に本実施形態におけるボルテージフォロワ回路20は、第1及び第2の補助回路130、140を含むことで、入力不感帯をなくし、かつ貫通電流を抑えると共に、第1及び第2の駆動トランジスタPTO1、NTO2のゲート電圧を高速に充電できるので差動部22の高速化を実現する。この結果、動作電圧の範囲を不要に広げることなく、貫通電流を抑えて低消費電力化と高速化とを実現する。
ここで、第1の補助回路130は、入力信号Vin及び出力信号Voutに基づいて、p型差動増幅回路100の出力ノードND1(第1の出力ノード)及び反転出力ノードNXD1(第1の反転出力ノード)のうち少なくとも一方を駆動する。また第2の補助回路140は、入力信号Vin及び出力信号Voutに基づいて、n型差動増幅回路110の出力ノードND2(第2の出力ノード)及び第2の反転出力ノード(NXD2)のうち少なくとも一方を駆動する。
そして、p型トランジスタPT1(第1の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうち入力信号Vinがゲートに入力されるトランジスタ)のゲート・ソース間(ゲートとソースとの間)の電圧の絶対値がp型トランジスタPT1の閾値電圧の絶対値より小さいとき、第1の補助回路130が、出力ノードND1(第1の出力ノード)及び反転出力ノードNXD1(第1の反転出力ノード)の少なくとも一方を駆動することで、第1の駆動トランジスタNTO1のゲート電圧を制御する。
更に、n型トランジスタNT3(第2の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうち入力信号Vinがゲートに入力されるトランジスタ)のゲート・ソース間の電圧の絶対値がn型トランジスタNT3の閾値電圧の絶対値より小さいとき、第2の補助回路140が、出力ノードND2(第2の出力ノード)及び反転出力ノードNXD2(第2の反転出力ノード)の少なくとも一方を駆動することで、第2の駆動トランジスタPTO1のゲート電圧を制御する。
図10に、図9に示すボルテージフォロワ回路20の動作説明図を示す。
ここで、高電位側の電源電圧をVDD、低電位側の電源電圧をVSS、入力信号の電圧をVin、p型トランジスタPT1の閾値電圧をVthp、n型トランジスタNT3の閾値電圧Vthnとする。
VDD≧Vin>VDD−|Vthp|では、p型トランジスタがオフ、n型トランジスタがオンとなる。ここでp型トランジスタがゲート電圧に応じてカットオフ領域、線形領域、又は飽和領域で動作する場合、p型トランジスタがオフとは、カットオフ領域であることを意味する。同様にn型トランジスタがゲート電圧に応じてカットオフ領域、線形領域、又は飽和領域で動作する場合、n型トランジスタがオンとは、線形領域又は飽和領域であることを意味する。従って、VDD≧Vin>VDD−|Vthp|では、p型差動増幅回路100は動作せず(オフ)、n型差動増幅回路110は動作する(オン)。そこで第1の補助回路130の動作をオン(出力ノードND1(第1の出力ノード)及び反転出力ノードNXD1(第1の反転出力ノード)の少なくとも一方を駆動させ)し、第2の補助回路140の動作をオフ(出力ノードND2(第2の出力ノード)及び反転出力ノードNXD1(第2の反転出力ノード)を駆動させない)する。このように、p型差動増幅回路100が動作しない範囲で、第1の補助回路130によりp型差動増幅回路100の出力ノードND1(反転出力ノードNXD1)を駆動することで、p型差動増幅回路100の第1の差動トランジスタ対の入力不感帯の範囲の入力信号Vinに対しても、出力ノードND1の電圧を不定状態にすることがなくなる。
VDD−|Vthp|≧Vin≧Vthn+VSSでは、p型トランジスタがオン、n型トランジスタがオンとなる。ここでp型トランジスタがゲート電圧に応じてカットオフ領域、線形領域、又は飽和領域で動作する場合、p型トランジスタがオンとは、線形領域又は飽和領域であることを意味する。従って、p型差動増幅回路100は動作し(オン)、n型差動増幅回路110も動作する(オン)。この場合、第1の補助回路130の動作をオン又はオフし、第2の補助回路140の動作をオン又はオフする。即ち、p型差動増幅回路100及びn型差動増幅回路110が動作するため、出力ノードND1、ND2が不定状態にならず、出力回路120により出力信号Voutを出力する。従って、第1及び第2補助回路130、140を動作させてもよいし、動作させなくてもよい。図10では、動作をオンさせている。
Vthn+VSS>Vin≧VSSでは、p型トランジスタがオン、n型トランジスタがオフとなる。ここでn型トランジスタがゲート電圧に応じてカットオフ領域、線形領域、又は飽和領域で動作する場合、n型トランジスタがオフとは、カットオフ領域であることを意味する。従って、n型差動増幅回路110は動作せず(オフ)、p型差動増幅回路100は動作する(オン)。そこで第2の補助回路140の動作をオン(出力ノードND2(第2の出力ノード)及び反転出力ノードNXD2(第2の反転出力ノード)の少なくとも一方を駆動させ)し、第1の補助回路130の動作をオフする。このように、n型差動増幅回路110が動作しない範囲で、第2の補助回路140によりn型差動増幅回路110の出力ノードND2(反転出力ノードNXD2)を駆動することで、n型差動増幅回路110の第2の差動トランジスタ対の入力不感帯の範囲の入力信号Vinに対しても、出力ノードND2の電圧を不定状態にすることがなくなる。
以上のように第1及び第2の補助回路130、140により、出力回路120を構成する第1及び第2の駆動トランジスタNTO1、PTO1のゲート電圧が制御できるようになり、入力信号Vinが入力不感帯の範囲であることに起因する不要な貫通電流の発生を無くすことができる。しかも、入力信号Vinの入力不感帯を無くすことで、p型トランジスタの閾値電圧Vthp及びn型トランジスタの閾値電圧Vthnのばらつきを考慮してオフセットを設ける必要がなくなる。そのため、高電位側の電源電圧VDDと低電位側の電源電圧VSSとの間の電圧を振幅として、ボルテージフォロワ回路20を形成できるようになるので、駆動能力を低下させることなく動作電圧を狭くでき、更に消費電力を削減できるようになる。これは、昇圧回路の実装や製造プロセスの低耐圧化を意味し、低コスト化を実現する。
そして、第1及び第2の補助回路130、140によって出力ノードND1、ND2が駆動されるため、差動部22の反応速度の高速化を実現すると共に、位相補償用コンデンサを不要とすることができるようになる。また出力部24の第1及び第2の駆動トランジスタPTO1、NTO1の電流駆動能力を共に低下させることで出力部24の反応速度の低速化を実現できる。
以下では、本実施形態におけるボルテージフォロワ回路20の詳細な構成例について説明する。
図9において、p型差動増幅回路100は、第1の電流源CS1と、上述の第1の差動トランジスタ対と、第1のカレントミラー回路CM1とを含む。第1の電流源CS1の一端に、高電位側の電源電圧VDD(第1の電源電圧)が供給される。第1の電流源CS1の他端に、上述の第1の差動トランジスタ対を構成するp型トランジスタPT1、PT2のソースが接続される。
第1のカレントミラー回路CM1は、ゲート同士が互いに接続されたn型(第2の導電型)の第1のトランジスタ対を含む。この第1のトランジスタ対は、n型トランジスタNT1、NT2を含む。n型トランジスタNT1、NT2の各トランジスタのソースに低電位側の電源電圧VSS(第2の電源電圧)が供給される。n型トランジスタNT1のドレインが出力ノードND1(第1の出力ノード)に接続される。n型トランジスタNT2のドレインが反転出力ノードNXD1(第1の反転出力ノード)に接続される。n型トランジスタNT2(第1の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうち反転出力ノードNXD1に接続されるトランジスタ)のドレイン及びゲートが接続される。
またn型差動増幅回路110は、第2の電流源CS2と、上述の第2の差動トランジスタ対と、第2のカレントミラー回路CM2とを含む。第2の電流源CS2の一端に、低電位側の電源電圧VSS(第2の電源電圧)が供給される。第2の電流源CS2の他端に、上述の第2の差動トランジスタ対を構成するn型トランジスタNT3、NT4のソースが接続される。
第2のカレントミラー回路CM2は、ゲート同士が互いに接続されたp型(第1の導電型)の第2のトランジスタ対を含む。この第2のトランジスタ対は、p型トランジスタPT3、PT4を含む。p型トランジスタPT3、PT4の各トランジスタのソースに高電位側の電源電圧VDD(第1の電源電圧)が供給される。p型トランジスタPT3のドレインが出力ノードND2(第2の出力ノード)に接続される。p型トランジスタPT4のドレインが反転出力ノードNXD2(第2の反転出力ノード)に接続される。p型トランジスタPT4(第2のトランジスタ対を構成するトランジスタのうち反転出力ノードNXD2に接続されるトランジスタ)のドレイン及びゲートが接続される。
また第1の補助回路130は、p型(第1の導電型)の第1及び第2の電流駆動トランジスタPA1、PA2と、第1の電流制御回路132とを含むことができる。第1及び第2の電流駆動トランジスタPA1、PA2の各トランジスタのソースに、高電位側の電源電圧VDD(第1の電源電圧)が供給される。第1の電流駆動トランジスタPA1のドレインは、出力ノードND1(第1の出力ノード)に接続される。第2の電流駆動トランジスタPA2のドレインは、反転出力ノードNXD1(第1の反転出力ノード)に接続される。
そして、第1の電流制御回路132が、入力信号Vin及び出力信号Voutに基づいて第1及び第2の電流駆動トランジスタPA1、PA2のゲート電圧を制御する。より具体的には、第1の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうち入力信号Vinがゲートに入力されるp型トランジスタPT1のゲート・ソース間の電圧(の絶対値)が該トランジスタの閾値電圧(の絶対値)より小さいとき、第1の電流制御回路132が、出力ノードND1(第1の出力ノード)及び反転出力ノードNXD1(第1の反転出力ノード)の少なくとも一方を駆動するように第1及び第2の電流駆動トランジスタPA1、PA2のゲート電圧を制御する。
また第2の補助回路140は、n型(第2の導電型)の第3及び第4の電流駆動トランジスタNA3、NA4と、第2の電流制御回路142とを含むことができる。第3及び第4の電流駆動トランジスタNA3、NA4の各トランジスタのソースに、低電位側の電源電圧VSS(第2の電源電圧)が供給される。第3の電流駆動トランジスタNA3のドレインは、出力ノードND2(第2の出力ノード)に接続される。第4の電流駆動トランジスタNA4のドレインは、反転出力ノードNXD2(第2の反転出力ノード)に接続される。
そして、第2の電流制御回路142が、入力信号Vin及び出力信号Voutに基づいて第3及び第4の電流駆動トランジスタNA3、NA4のゲート電圧を制御する。より具体的には、第2の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうち入力信号Vinがゲートに入力されるn型トランジスタNT3のゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、第2の電流制御回路142が、出力ノードND2(第2の出力ノード)及び反転出力ノードNXD2(第2の反転出力ノード)の少なくとも一方を駆動するように第3及び第4の電流駆動トランジスタNA3、NA4のゲート電圧を制御する。
図9において、差動部22の反応速度は、入力信号Vinが変化してから、第1及び第2の駆動トランジスタPTO1、NTO1のゲート電圧が変化して所定レベルにまで達するまでの時間に相当する。また出力部24の反応速度は、第1及び第2の駆動トランジスタPTO1、NTO1のゲート電圧が変化してから、出力信号Voutが変化して所定レベルにまで達するまでの時間に相当する。
図11に、第1の電流制御回路132の構成例を示す。但し、図9に示すボルテージフォロワ回路20と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
第1の電流制御回路132は、第3の電流源CS3と、n型(第2の導電型)の第3の差動トランジスタ対と、p型(第1の導電型)の第5及び第6の電流駆動トランジスタPS5、PS6とを含む。
第3の電流源CS3の一端に、低電位側の電源電圧VSS(第2の電源電圧)が供給される。
第3の差動トランジスタ対は、n型トランジスタNS5、NS6を含む。n型トランジスタNS5、NS6の各トランジスタのソースが、第3の電流源CS3の他端に接続される。n型トランジスタNS5のゲートに、入力信号Vinが入力される。n型トランジスタNS6のゲートに、出力信号Voutが入力される。
第5及び第6の電流駆動トランジスタPS5、PS6の各トランジスタのソースに、高電位側の電源電圧VDD(第1の電源電圧)が供給される。第5の電流駆動トランジスタPS5のドレインが、第3の差動トランジスタ対を構成するn型トランジスタNS5のドレインに接続される。第6の電流駆動トランジスタPS6のドレインが、第3の差動トランジスタ対を構成するn型トランジスタNS6のドレインに接続される。第5の電流駆動トランジスタPS5のゲート及びドレインが接続される。第6の電流駆動トランジスタPS6のゲート及びドレインが接続される。
そして、第3の差動トランジスタ対を構成するn型トランジスタNS5(第3の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに入力信号Vinが入力されるトランジスタ)のドレイン(或いは第5の電流駆動トランジスタPS5のドレイン)が、第2の電流駆動トランジスタPA2のゲートに接続される。また、第3の差動トランジスタ対を構成するn型トランジスタNS6(第3の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに出力信号Voutが入力されるトランジスタ)のドレイン(或いは第6の電流駆動トランジスタPS6のドレイン)が、第1の電流駆動トランジスタPA1のゲートに接続される。
即ち、第1及び第6の電流駆動トランジスタPA1、PS6は、カレントミラー回路を構成する。同様に、第2及び第5の電流駆動トランジスタPA2、PS5は、カレントミラー回路を構成する。
図12に、第2の電流制御回路142の構成例を示す。但し、図9に示すボルテージフォロワ回路20と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
第2の電流制御回路142は、第4の電流源CS4と、p型(第1の導電型)の第4の差動トランジスタ対と、n型(第2の導電型)の第7及び第8の電流駆動トランジスタNS7、NS8とを含む。
第4の電流源CS4の一端に、高電位側の電源電圧VDD(第1の電源電圧)が供給される。
第4の差動トランジスタ対は、p型トランジスタPS7、PS8を含む。p型トランジスタPS7、PS8の各トランジスタのソースが、第4の電流源CS4の他端に接続される。p型トランジスタPS7のゲートに、入力信号Vinが入力される。p型トランジスタPS8のゲートに、出力信号Voutが入力される。
第7及び第8の電流駆動トランジスタNS7、NS8の各トランジスタのソースに、低電位側の電源電圧VSS(第2の電源電圧)が供給される。第7の電流駆動トランジスタNS7のドレインが、第4の差動トランジスタ対を構成するp型トランジスタPS7のドレインに接続される。第8の電流駆動トランジスタNS8のドレインが、第4の差動トランジスタ対を構成するp型トランジスタPS8のドレインに接続される。第7の電流駆動トランジスタNS7のゲート及びドレインが接続される。第8の電流駆動トランジスタNS8のゲート及びドレインが接続される。
そして、第4の差動トランジスタ対を構成するp型トランジスタPS7(第4の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに入力信号Vinが入力されるトランジスタ)のドレイン(或いは第7の電流駆動トランジスタNS7のドレイン)が、第4の電流駆動トランジスタNA4のゲートに接続される。また、第4の差動トランジスタ対を構成するp型トランジスタPS8(第4の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうちそのゲートに出力信号Voutが入力されるトランジスタ)のドレイン(或いは第8の電流駆動トランジスタNS8のドレイン)が、第3の電流駆動トランジスタNA3のゲートに接続される。
即ち、第3及び第8の電流駆動トランジスタNA3、NS8は、カレントミラー回路を構成する。同様に、第4及び第7の電流駆動トランジスタNA4、NS7は、カレントミラー回路を構成する。
次に、第1の補助回路130が図11に示す第1の電流制御回路132を有し、第2の補助回路140が図12に示す構成の第2の電流制御回路142を有するものとして、図9に示す構成のボルテージフォロワ回路20の動作について説明する。
まず、Vthn+VSS≧Vin>VSSのとき、p型差動増幅回路100は、p型トランジスタPT1がオンとなって適正な動作を行うが、n型差動増幅回路110は、n型トランジスタNT3が動作しないため、n型差動増幅回路110の各ノードの電圧は不定となる。
ここで第2の補助回路140に着目すると、p型トランジスタPS7がオンしてインピーダンスが小さくなるため、第4の電流駆動トランジスタNA4のゲート電圧が上がる。この結果、第4の電流駆動トランジスタNA4のインピーダンスが小さくなる。即ち、第4の電流駆動トランジスタNA4が反転出力ノードNXD2を駆動して電流を引き込み、反転出力ノードNXD2の電位が低くなる。この結果、p型トランジスタPT3のインピーダンスが小さくなって、出力ノードND2の電位が上がる。そして、出力回路120の第2の駆動トランジスタPTO1のインピーダンスが大きくなって、出力信号Voutの電位が下がる。これにより、p型トランジスタPS8のインピーダンスが小さくなって、第3の電流駆動トランジスタNA3のゲート電圧が上昇する。従って、第3の電流駆動トランジスタNA3のインピーダンスが小さくなり、出力ノードND2の電位が下がる。
こうして、p型トランジスタPT3のインピーダンスを小さくして出力ノードND2の電位を上げた結果がフィードバックされ、第3の電流駆動トランジスタNA3のインピーダンスを小さくして出力ノードND2の電位を下げる。この結果、入力信号Vinの電圧と出力信号Voutの電圧がほぼ等しくなる平衡状態になり、第2の駆動トランジスタPTO1のゲート電圧が最適なところに確定する。
次に、VDD≧Vin>VDD−|Vthp|のとき、上述の場合と逆に動作する。即ち、n型差動増幅回路110は、n型トランジスタNT3がオンとなって適正な動作を行うが、p型差動増幅回路100は、p型トランジスタPT1が動作しないため、p型差動増幅回路100の各ノードの電圧は不定となる。
ここで第1の補助回路130に着目すると、n型トランジスタNS5がオンしてインピーダンスが小さくなるため、第2の電流駆動トランジスタPA2のゲート電圧が下がる。この結果、第2の電流駆動トランジスタPA2のインピーダンスが小さくなる。即ち、第2の電流駆動トランジスタPA2が反転出力ノードNXD1を駆動して電流を供給し、反転出力ノードNXD1の電位が高くなる。この結果、n型トランジスタNT2のインピーダンスが小さくなって、出力ノードND1の電位が下がる。そして、出力回路120の第1の駆動トランジスタNTO1のインピーダンスが大きくなって、出力信号Voutの電位が上がる。これにより、n型トランジスタNS6のインピーダンスが小さくなって、第1の電流駆動トランジスタPA1のゲート電圧が下がる。従って、第1の電流駆動トランジスタPA1のインピーダンスが小さくなり、出力ノードND1の電位が上がる。
こうして、n型トランジスタNT2のインピーダンスを小さくして出力ノードND1の電位を下げた結果がフィードバックされ、第1の電流駆動トランジスタPA1のインピーダンスを小さくして出力ノードND1の電位を上げる。この結果、入力信号Vinの電圧と出力信号Voutの電圧がほぼ等しくなる平衡状態になり、第1の駆動トランジスタNTO1のゲート電圧が最適なところに確定する。
なおVDD−|Vthp|≧Vin≧Vthn+VSSでは、p型差動増幅回路100及びn型差動増幅回路110が動作し、出力ノードND1、ND2の電位が確定するため、第1及び第2の補助回路130、140を動作させなくても、入力信号Vinの電圧と出力信号Voutの電圧がほぼ等しくなる平衡状態になる。
図13に、p型差動増幅回路100及び第1の補助回路130のノードの電圧変化についてのシミュレーション結果を示す。図14に、n型差動増幅回路110及び第2の補助回路140のノードの電圧変化についてのシミュレーション結果を示す。更に図15に、出力ノードND1、ND2の電圧変化についてのシミュレーション結果を示す。
図13において、ノードSG1は、第1の電流駆動トランジスタPA1のゲートである。ノードSG2は、第2の電流駆動トランジスタPA2のゲートである。ノードSG3は、第1の差動トランジスタ対を構成するp型トランジスタPT1、PT2のソースである。
図14において、ノードSG4は、第4の電流駆動トランジスタNA4のゲートである。ノードSG5は、第3の電流駆動トランジスタNA3のゲートである。ノードSG6は、第2の差動トランジスタ対を構成するn型トランジスタNT3、NT4のソースである。
図13〜図15に示すように、0.5ボルト付近の入力信号Vinが入力された場合であっても、出力ノードND1が不定状態とならず、出力回路120を構成する第1の駆動トランジスタNTO1のゲート電圧を制御している。
図16に、図9〜図11に示す構成のボルテージフォロワ回路20を有する演算増幅回路10の負荷未接続時の位相余裕の変化及びゲインの変化についてのシミュレーション結果を示す。ここでは、動作温度T1、T2、T3(T1>T2>T3)の各動作温度ごとに、抵抗回路30の抵抗値に応じて、位相余裕及びゲインが変化する様子を示している。このように、演算増幅回路10では、抵抗回路30の抵抗値を変更することで、負荷未接続時の位相余裕を決めることができる。
図17に、図9〜図11に示す構成のボルテージフォロワ回路20を有する演算増幅回路10の負荷接続時の位相余裕の変化及びゲインの変化についてのシミュレーション結果を示す。ここでは、抵抗回路30の抵抗値を固定して、動作温度T1、T2、T3(T1>T2>T3)の各動作温度ごとに、負荷40の負荷容量に応じて、位相余裕及びゲインが変化する様子を示している。このように、演算増幅回路10では、負荷40の負荷容量が大きくなるほど、位相余裕が大きくなる。
以上説明したように、本実施形態のボルテージフォロワ回路20を有する演算増幅回路10によれば、入力不感帯をなくし、いわゆるrail-to-railで動作し、かつ出力回路120の貫通電流を確実に抑える制御が可能となる。これにより、大幅に低消費電力化を実現する演算増幅回路を提供できる。更にAB級動作が可能となるため、液晶の印加電圧を反転させる極性反転駆動において、極性に関わらずデータ線を安定して駆動できるようになる。
そして、第1及び第2の補助回路130、140によって出力ノードND1、ND2が駆動されるため、差動部22の反応速度の高速化を実現すると共に、位相補償用コンデンサを不要とすることができるようになる。また出力部24の第1及び第2の駆動トランジスタPTO1、NTO1の電流駆動能力を共に低下させることで出力部24の反応速度の低速化を実現できる。このため、パネルサイズの拡大により負荷容量が異なる種々の表示パネルに対し、同一の演算増幅回路を用いて駆動できるという効果が得られる。
更に、出力信号Voutを帰還させるボルテージフォロワ回路では、出力を安定させるために発振を防止させる必要があり、差動増幅回路と出力回路との間に位相補償容量を接続して、位相余裕を持たせることが一般的に行われる。この場合、ボルテージフォロワ回路の能力を示すスルーレートSは、消費電流をI、位相補償用コンデンサの容量値をCとすると、I/Cに比例することが知られている。従って、ボルテージフォロワ回路のスルーレートを大きくするためには、容量値Cを小さくするか、消費電流Iを大きくするしかない。
これに対して本実施形態では、上述のように位相補償用コンデンサを不要としているため、上述のスルーレートの式に制限されることはない。従って、消費電流Iを大きくすることなく、スルーレートを大きくできる。
2.3 電流値の調整
本実施形態におけるボルテージフォロワ回路20では、p型差動増幅回路100、n型差動増幅回路110、第1の補助回路130、及び第2の補助回路140の電流源の動作時の電流値を工夫することで、更に回路の安定性を向上させることができる。
図18に、本実施形態におけるボルテージフォロワ回路20の他の構成例の回路図を示す。図18では、各電流源をトランジスタで構成している。この場合、各トランジスタのゲート電圧を制御することで、電流源の無駄な電流消費を削減できる。
ボルテージフォロワ回路20の安定性を向上させるためには、出力回路120を構成する第1及び第2の駆動トランジスタNTO1、PTO1のドレイン電流を等しくすることが有効である。第1の駆動トランジスタNTO1のドレイン電流は、p型差動増幅回路100の第1の電流源CS1の動作時の電流値I1と、第1の補助回路130の第3の電流源CS3の動作時の電流値I3とにより定まる。第2の駆動トランジスタPTO1のドレイン電流は、n型差動増幅回路110の第2の電流源CS2の動作時の電流値I2と、第2の補助回路140の第4の電流源CS4の動作時の電流値I4とにより定まる。
ここで、電流値I1と電流値I3とが等しくないものとする。例えば電流値I1を10、電流値I3を5とする。同様に、電流値I2と電流値I4とが等しくないものとする。例えば電流値I2を10、電流値I4を5とする。
入力信号Vinの電圧が、p型差動増幅回路100と第1の補助回路130が動作する範囲の場合、第1の駆動トランジスタNTO1のドレイン電流は例えば15(=I1+I3=10+5)に相当する分が流れる。同様に、入力信号Vinの電圧が、n型差動増幅回路110と第2の補助回路140が動作する範囲の場合、第2の駆動トランジスタPTO1のドレイン電流は例えば15(=I2+I4=10+5)に相当する分が流れる。
これに対して、例えば入力信号Vinの電圧が低くなってn型トランジスタが動作しなくなると、n型差動増幅回路110と第1の補助回路130が動作しなくなる。従って、第2及び第3の電流源CS2、CS3が流れなくなる(I2=0、I3=0)。そのため、第1の駆動トランジスタNTO1のドレイン電流は例えば10(=I1)に相当する分が流れ、第2の駆動トランジスタPTO1のドレイン電流は例えば5(=I4)に相当する分が流れる。例えば入力信号Vinの電圧が高くなってp型トランジスタが動作しなくなる場合も同様である。
このように、出力回路120を構成する第1及び第2の駆動トランジスタNTO1、PTO1のドレイン電流が異なり、出力信号Voutの立ち上がり又は立ち下がりが異なると、出力が安定する時間が異なることとなり、発振し易くなる。
そこで、本実施形態におけるボルテージフォロワ回路20では、第1及び第3の電流源CS1、CS3の動作時の電流値が等しく(I1=I3)、かつ第2及び第4の電流源CS2、CS4の動作時の電流値が等しい(I2=I4)ことが望ましい。これは、第1〜第4の電流源CS1〜CS4を構成するトランジスタのチャネル長Lを共通にし、第1及び第3の電流源CS1、CS3を構成するトランジスタのチャネル幅を等しくし、かつ第2及び第4の電流源CS2、CS4を構成するトランジスタのチャネル幅を等しくすることで実現できる。
更に、第1〜第4の電流源CS1〜CS4の各電流源の動作時の電流値が等しいこと(I1=I2=I3=I4)が望ましい。この場合、設計が容易になるからである。
また第3及び第4の電流源CS3、CS4の動作時の電流値の少なくとも一方を削減することで、より低消費電力化を図ることができる。この場合、第1〜第4の電流駆動トランジスタPA1、PA2、NA3、NA4の各トランジスタの電流駆動能力を低下させることなく、第3及び第4の電流源CS3、CS4の動作時の電流値の少なくとも一方を削減する必要がある。
図19に、第4の電流源CS4の動作時の電流値を削減する構成例の説明図を示す。但し、図9、図12、図18と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図19では、第4の電流源CS4の動作時の電流値を削減するために、第3及び第8の電流駆動トランジスタNA3、NS8がカレントミラー回路を構成することを利用する。第3の電流駆動トランジスタNA3のチャネル長をL、チャネル幅をWA3、第3の電流駆動トランジスタNA3のドレイン電流をINA3とし、第8の電流駆動トランジスタNS8のチャネル長をL、チャネル幅をWS8、第8の電流駆動トランジスタNS8のドレイン電流をINS8とする。このとき、INA3=(WA3/WS8)×INS8と表わすことができる。ここで、(WA3/WS8)は、第8の電流駆動トランジスタNS8の電流駆動能力に対する第3の電流駆動トランジスタNA3の電流駆動能力の比を意味する。従って、(WA3/WS8)を1より大きくすることで、第3の電流駆動トランジスタNA3の電流駆動能力を低下させることなくドレイン電流INS8を小さくでき、第4の電流源CS4の動作時の電流値I4も小さくできる。
なお図19において、第4及び第7の電流駆動トランジスタNA4、NS7がカレントミラー回路を構成することを利用してもよい。
また同様に、第3の電流源CS3の動作時の電流値を削減することが望ましい。この場合、第1及び第6の電流駆動トランジスタPA1、PS6がカレントミラー回路を構成することを利用したり、第2及び第5の電流駆動トランジスタPA2、PS5がカレントミラー回路を構成することを利用したりする。
以上のように、第6の電流駆動トランジスタPS6の電流駆動能力に対する第1の電流駆動トランジスタPA1の電流駆動能力の比、第5の電流駆動トランジスタPS5の電流駆動能力に対する第2の電流駆動トランジスタPA2の電流駆動能力の比、第8の電流駆動トランジスタNS8の電流駆動能力に対する第3の電流駆動トランジスタNA3の電流駆動能力の比、及び第7の電流駆動トランジスタNS7の電流駆動能力に対する第4の電流駆動トランジスタNA4の電流駆動能力の比のうち少なくとも1つを、1より大きくする。こうすることで、第3及び第4の電流源CS3、CS4のうち少なくとも1つの動作時の電流値を削減できる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば表示パネルとして液晶表示パネルに適用する場合について説明したが、これに限定されるものではない。また各トランジスタをMOSトランジスタとして説明したが、これに限定されるものではない。
またボルテージフォロワ回路、該ボルテージフォロワ回路を構成するp型差動増幅回路、n型差動増幅回路、出力回路、第1の補助回路、第2の補助回路の構成も、上述の実施形態で説明した構成に限定されず、これらの均等な種々の構成を採用できる。
また、本発明のうち従属請求項に係る発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。また、本発明の1の独立請求項に係る発明の要部を、他の独立請求項に従属させることもできる。
本実施形態の演算増幅回路を適用した液晶装置のブロック図。 図1のデータ線駆動回路の構成例を示す図。 図1の走査線駆動回路の構成例を示す図。 本実施形態における演算増幅回路の構成例のブロック図。 差動部及び出力部の出力のスルーレートと発振との関係の説明図。 負荷容量に対する発振余裕度の変化例を示す説明図。 負荷容量に対する発振余裕度の変化の他の例を示す説明図。 図8(A)、(B)、(C)は、抵抗回路の構成例を示す図。 本実施形態におけるボルテージフォロワ回路の構成例を示す図。 図9に示すボルテージフォロワ回路の動作説明図。 第1の電流制御回路の構成例の回路図。 第2の電流制御回路の構成例の回路図。 p型差動増幅回路及び第1の補助回路のノードの電圧変化についてのシミュレーション結果を示す図。 n型差動増幅回路及び第2の補助回路のノードの電圧変化についてのシミュレーション結果を示す図。 出力ノードの電圧変化についてのシミュレーション結果を示す図。 演算増幅回路の負荷未接続時の位相余裕の変化及びゲインの変化についてのシミュレーション結果を示す図。 演算増幅回路の負荷接続時の位相余裕の変化及びゲインの変化についてのシミュレーション結果を示す図。 本実施形態におけるボルテージフォロワ回路の他の構成例の回路図。 第4の電流源の動作時の電流値を削減する構成例の説明図。
符号の説明
10 演算増幅回路、20 ボルテージフォロワ回路、22 差動部、24 出力部、
30 抵抗回路、40 負荷、50 可変抵抗素子、
52、54、56 抵抗値設定レジスタ、
100 p型差動増幅回路(第1の導電型差動増幅回路)、
110 n型差動増幅回路(第2の導電型差動増幅回路)、
120 出力回路、130 第1の補助回路、132 第1の電流制御回路、
140 第2の補助回路、142 第2の電流制御回路、
ASW1〜ASW3 アナログスイッチ素子、
VDD 高電位側の電源電圧(第1の電源電圧)、Vin 入力信号、
Vout 出力信号、VSS 低電位側の電源電圧(第2の電源電圧)、
PA1 第1の電流駆動トランジスタ、PA2 第2の電流駆動トランジスタ、
PS7、PS8、PT1、PT2、PT3、PT4 p型トランジスタ、
PS5 第5の電流駆動トランジスタ、PS6 第6の電流駆動トランジスタ、
PTO1 第2の駆動トランジスタ、
NA3 第3の電流駆動トランジスタ、NA4 第4の電流駆動トランジスタ、
NS5、NS6、NT1、NT2、NT3、NT4 n型トランジスタ、
NS7 第7の電流駆動トランジスタ、NS8 第8の電流駆動トランジスタ、
NTO1 第1の駆動トランジスタ

Claims (16)

  1. 容量性負荷を駆動するための演算増幅回路であって、
    入力信号をインピーダンス変換するボルテージフォロワ回路と、
    前記ボルテージフォロワ回路と前記演算増幅回路の出力との間に直列に接続された抵抗回路とを含み、
    前記ボルテージフォロワ回路が、
    前記入力信号及び前記ボルテージフォロワ回路の出力信号の差分を増幅する差動部と、
    前記差動部の出力に基づいて前記ボルテージフォロワ回路の出力信号を出力する出力部とを含み、
    前記差動部の出力のスルーレートが、
    前記出力部の出力のスルーレートと同等又は前記出力部の出力のスルーレートより大きく、
    前記抵抗回路を介して、前記容量性負荷を駆動することを特徴とする演算増幅回路。
  2. 請求項1において、
    前記抵抗回路が、
    可変抵抗素子を含むことを特徴とする演算増幅回路。
  3. 請求項1において、
    前記抵抗回路が、
    各アナログスイッチ素子が並列に接続された複数のアナログスイッチ素子を含むことを特徴とする演算増幅回路。
  4. 請求項2又は3において、
    前記抵抗回路の抵抗値を設定するための抵抗値設定レジスタを含み、
    前記抵抗回路の抵抗値が、
    前記抵抗値設定レジスタの設定内容に応じて変更されることを特徴とする演算増幅回路。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記差動部が、
    ソースに第1の電流源の電流が供給され、ゲートに前記入力信号が供給される第1の導電型の第1のトランジスタと、
    ソースに前記第1の電流源の電流が供給され、ゲートに前記出力信号が供給される前記第1の導電型の第2のトランジスタと、
    ドレインに前記第1のトランジスタのドレイン電圧が供給されソースに第2の電源電圧が供給される第2の導電型の第3のトランジスタと、ゲート及びドレインに前記第3のトランジスタのゲートが接続されドレインに前記第2のトランジスタのドレイン電圧が供給されソースに前記第2の電源電圧が供給される前記第2の導電型の第4のトランジスタとを有する第1のカレントミラー回路とを含む第1の導電型差動増幅回路と、
    ソースに第2の電流源の電流が供給され、ゲートに前記入力信号が供給される前記第2の導電型の第5のトランジスタと、
    ソースに前記第2の電流源の電流が供給され、ゲートに前記出力信号が供給される前記第2の導電型の第6のトランジスタと、
    ドレインに前記第5のトランジスタのドレイン電圧が供給されソースに第1の電源電圧が供給される前記第1の導電型の第7のトランジスタと、ゲート及びドレインに前記第7のトランジスタのゲートが接続されドレインに前記第6のトランジスタのドレイン電圧が供給されソースに前記第1の電源電圧が供給される前記第1の導電型の第8のトランジスタとを有する第2のカレントミラー回路とを含む第2の導電型差動増幅回路と、
    前記入力信号及び前記出力信号に基づいて、前記第1のトランジスタのドレインである第1の出力ノード及び前記第2のトランジスタのドレインである第1の反転出力ノードのうち少なくとも一方を駆動する第1の補助回路と、
    前記入力信号及び前記出力信号に基づいて、前記第5のトランジスタのドレインである第2の出力ノード及び前記第6のトランジスタのドレインである第2の反転出力ノードのうち少なくとも一方を駆動する第2の補助回路とを含み、
    前記出力部が、
    前記第1の出力ノードの電圧に基づいてそのゲート電圧が制御される第2の導電型の第1の駆動トランジスタと、そのドレインが前記第1の駆動トランジスタのドレインに接続され前記第2の出力ノードの電圧に基づいてそのゲート電圧が制御される第1の導電型の第2の駆動トランジスタとを含み、
    前記第1及び第2の駆動トランジスタのドレインの電圧を前記出力信号として出力し、
    前記第1のトランジスタのゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
    前記第1の補助回路が、
    前記第1の出力ノード及び前記第1の反転出力ノードの少なくとも一方を駆動することで、そのソース・ドレイン間のインピーダンスがより低くなるように前記第1の駆動トランジスタのゲート電圧を制御し、
    前記第5のトランジスタのゲート・ソース間電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
    前記第2の補助回路が、
    前記第2の出力ノード及び前記第2の反転出力ノードの少なくとも一方を駆動することで、そのソース・ドレイン間のインピーダンスがより低くなるように前記第2の駆動トランジスタのゲート電圧を制御することを特徴とする演算増幅回路。
  6. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記差動部が、
    入力信号及び出力信号の差分を増幅する第1の導電型差動増幅回路と、
    前記入力信号及び前記出力信号の差分を増幅する第2の導電型差動増幅回路と、
    前記入力信号及び前記出力信号に基づいて、前記第1の導電型差動増幅回路の第1の出力ノード及び第1の反転出力ノードのうち少なくとも一方を駆動する第1の補助回路と、
    前記入力信号及び前記出力信号に基づいて、前記第2の導電型差動増幅回路の第2の出力ノード及び第2の反転出力ノードのうち少なくとも一方を駆動する第2の補助回路とを含み、
    前記出力部が、
    前記第1及び第2の出力ノードの電圧に基づいて前記出力信号を生成し、
    前記第1の導電型差動増幅回路が、
    一端に第1の電源電圧が供給される第1の電流源と、
    各トランジスタのソースが前記第1の電流源の他端に接続され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第1の出力ノード及び前記第1の反転出力ノードに接続され、前記入力信号及び前記出力信号が各トランジスタのゲートに入力される第1の導電型の第1の差動トランジスタ対と、
    ゲート同士が互いに接続された第2の導電型の第1のトランジスタ対を有する第1のカレントミラー回路とを含み、
    前記第1のトランジスタ対を構成する各トランジスタのソースに第2の電源電圧が供給され、該各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第1の出力ノード及び前記第1の反転出力ノードに接続され、前記第1のトランジスタ対を構成するトランジスタのうち前記第1の反転出力ノードに接続されるトランジスタのドレイン及びゲートが接続され、
    前記第2の導電型差動増幅回路が、
    一端に前記第2の電源電圧が供給される第2の電流源と、
    各トランジスタのソースが前記第2の電流源の他端に接続され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第2の出力ノード及び前記第2の反転出力ノードに接続され、前記入力信号及び前記出力信号が各トランジスタのゲートに入力される第2の導電型の第2の差動トランジスタ対と、
    ゲート同士が互いに接続された第1の導電型の第2のトランジスタ対を有する第2のカレントミラー回路とを含み、
    前記第2のトランジスタ対を構成する各トランジスタのソースに第1の電源電圧が供給され、該各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第2の出力ノード及び前記第2の反転出力ノードに接続され、前記第2のトランジスタ対を構成するトランジスタのうち前記第2の反転出力ノードに接続されるトランジスタのドレイン及びゲートが接続され、
    前記出力部が、
    前記第2の出力ノードにそのゲートが接続された第1の導電型の第2の駆動トランジスタと、
    前記第1の出力ノードにそのゲートが接続され、前記第2の駆動トランジスタのドレインにそのドレインが接続された第2の導電型の第1の駆動トランジスタとを含み、該ドレインの電圧を前記出力信号として出力し、
    前記第1の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうち前記入力信号がゲートに入力されるトランジスタのゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
    前記第1の補助回路が、
    前記第1の出力ノード及び前記第1の反転出力ノードの少なくとも一方を駆動することで、前記第1の駆動トランジスタのゲート電圧を制御し、
    前記第2の差動トランジスタ対を構成するトランジスタのうち前記入力信号がゲートに入力されるトランジスタのゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
    前記第2の補助回路が、
    前記第2の出力ノード及び前記第2の反転出力ノードの少なくとも一方を駆動することで、前記第2の駆動トランジスタのゲート電圧を制御することを特徴とする演算増幅回路。
  7. 請求項5又は6において、
    前記第1の補助回路が、
    各トランジスタのソースに前記第1の電源電圧が供給され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第1の出力ノード及び前記第1の反転出力ノードに接続された第1の導電型の第1及び第2の電流駆動トランジスタと、
    前記入力信号及び前記出力信号に基づいて前記第1及び第2の電流駆動トランジスタのゲート電圧を制御する第1の電流制御回路とを含み、
    前記第1のトランジスタのゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
    前記第1の電流制御回路が、
    前記第1の出力ノード及び前記第1の反転出力ノードの少なくとも一方を駆動するために、そのソース・ドレイン間のインピーダンスが小さくなるように前記第1及び第2の電流駆動トランジスタのゲート電圧を制御することを特徴とする演算増幅回路。
  8. 請求項5乃至7のいずれかにおいて、
    前記第2の補助回路が、
    各トランジスタのソースに前記第2の電源電圧が供給され、各トランジスタのドレインがそれぞれ前記第2の出力ノード及び前記第2の反転出力ノードに接続された第2の導電型の第3及び第4の電流駆動トランジスタと、
    前記入力信号及び前記出力信号に基づいて前記第3及び第4の電流駆動トランジスタのゲート電圧を制御する第2の電流制御回路とを含み、
    前記第5のトランジスタのゲート・ソース間の電圧の絶対値が該トランジスタの閾値電圧の絶対値より小さいとき、
    前記第2の電流制御回路が、
    前記第2の出力ノード及び前記第2の反転出力ノードの少なくとも一方を駆動するために、そのソース・ドレイン間のインピーダンスが小さくなるように前記第3及び第4の電流駆動トランジスタのゲート電圧を制御することを特徴とする演算増幅回路。
  9. 請求項7又は8において、
    前記第1の電流制御回路が、
    一端に前記第2の電源電圧が供給された第3の電流源と、
    ソースに前記第3の電流源の電流が供給され、前記入力信号がゲートに供給される第2の導電型の第9のトランジスタと、
    ソースに前記第3の電流源の電流が供給され、前記出力信号がゲートに供給される第2の導電型の第10のトランジスタと、
    ソースに前記第1の電源電圧が供給され、ドレインが前記第9のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第1の導電型の第5の電流駆動トランジスタと、
    ソースに前記第1の電源電圧が供給され、ドレインが前記第10のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第1の導電型の第6の電流駆動トランジスタとを含み、
    前記第9のトランジスタのドレインが前記第2の電流駆動トランジスタのゲートに接続され、
    前記第10のトランジスタのドレインが前記第1の電流駆動トランジスタのゲートに接続されることを特徴とする演算増幅回路。
  10. 請求項7又は8において、
    前記第2の電流制御回路が、
    一端に前記第1の電源電圧が供給された第4の電流源と、
    ソースに前記第4の電流源の電流が供給され、前記入力信号がゲートに供給される第1の導電型の第11のトランジスタと、
    ソースに前記第4の電流源の電流が供給され、前記出力信号がゲートに供給される第1の導電型の第12のトランジスタと、
    ソースに前記第2の電源電圧が供給され、ドレインが第11のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第2の導電型の第7の電流駆動トランジスタと、
    ソースに前記第2の電源電圧が供給され、ドレインが第12のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第2の導電型の第8の電流駆動トランジスタとを含み、
    前記第11のトランジスタのドレインが前記第4の電流駆動トランジスタのゲートに接続され、
    前記第12のトランジスタのドレインが前記第3の電流駆動トランジスタのゲートに接続されることを特徴とする演算増幅回路。
  11. 請求項9において、
    前記第2の電流制御回路が、
    一端に前記第1の電源電圧が供給された第4の電流源と、
    ソースに前記第4の電流源の電流が供給され、前記入力信号がゲートに供給される第1の導電型の第11のトランジスタと、
    ソースに前記第4の電流源の電流が供給され、前記出力信号がゲートに供給される第1の導電型の第12のトランジスタと、
    ソースに前記第2の電源電圧が供給され、ドレインが第11のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第2の導電型の第7の電流駆動トランジスタと、
    ソースに前記第2の電源電圧が供給され、ドレインが第12のトランジスタのドレインに接続され、そのゲート及びドレインが接続された第2の導電型の第8の電流駆動トランジスタとを含み、
    前記第11のトランジスタのドレインが前記第4の電流駆動トランジスタのゲートに接続され、
    前記第12のトランジスタのドレインが前記第3の電流駆動トランジスタのゲートに接続されることを特徴とする演算増幅回路。
  12. 請求項11において、
    前記第1及び第3の電流源の動作時の電流値が等しく、かつ前記第2及び第4の電流源の動作時の電流値が等しいことを特徴とする演算増幅回路。
  13. 請求項12において、
    前記第1〜第4の電流源の各電流源の動作時の電流値が等しいことを特徴とする演算増幅回路。
  14. 請求項11において、
    前記第6の電流駆動トランジスタの電流駆動能力A6に対する前記第1の電流駆動トランジスタの電流駆動能力A1の比であるA1/A6、前記第5の電流駆動トランジスタの電流駆動能力A5に対する前記第2の電流駆動トランジスタの電流駆動能力A2の比であるA2/A5、前記第8の電流駆動トランジスタの電流駆動能力A8に対する前記第3の電流駆動トランジスタの電流駆動能力A3の比であるA3/A8、及び前記第7の電流駆動トランジスタの電流駆動能力A7に対する前記第4の電流駆動トランジスタの電流駆動能力A4の比であるA4/A7のうち少なくとも1つが、1より大きいことを特徴とする演算増幅回路。
  15. 複数の走査線と複数のデータ線と走査線及びデータ線により特定される画素電極とを有する電気光学装置を駆動するための駆動回路であって、
    データ線ごとに設けられる請求項1乃至14のいずれか記載の演算増幅回路と、
    データ線ごとに設けられ、前記演算増幅回路への入力信号としてデータ電圧を生成するデータ電圧生成回路とを含むことを特徴とする駆動回路。
  16. 請求項2乃至4のいずれか記載の演算増幅回路の位相余裕の調整方法であって、
    前記容量性負荷の容量が大きくなるほど前記抵抗回路の抵抗値を小さく設定し、
    前記容量性負荷の容量が小さくなるほど前記抵抗回路の抵抗値を大きく設定することを特徴とする位相余裕の調整方法。
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