JP2006129920A - 電子血圧計の圧力制御方法及び脈波弁別方法 - Google Patents

電子血圧計の圧力制御方法及び脈波弁別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】脈波の有無に関係なく、減圧速度を一定にコントロールすることができるようにする。
【解決手段】測定開始から所定圧力に急速加圧した後に、微速加圧に移行して、所定時間経過後または所定圧力上昇後のポイントを基点P(0)として、その基点から1サンプリング毎にカフ圧P(n)を計測し、前記基点の圧力値と前記計測点の圧力値との圧力差dP(n)と、基点から計測点までの時間差T(n)とから加圧速度dP/dt(n)を求め、求めた加圧速度を、カフ圧のサンプリングが行われる毎に、所定個数だけ、対応する圧力値のデータと共に記憶しておき、記憶した区間内の最古のデータから所定区間内の加圧速度が最も小さい値と、記憶した区間内の最新のデータから所定区間内の加圧速度が最も小さい値とを抽出して、これら2点のデータに対応する圧力値と時間差とから平均加圧速度を求め、求めた平均加圧速度と目標加圧速度との差に基づいて、微速加圧速度が所定の目標加圧速度となるよう加圧手段をフィードバック制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、動脈をカフで圧迫し、カフ圧を変化させる過程で脈波振幅値を検出し、この脈波振幅値を用いて血圧を決定するオシロメトリック式の電子血圧計の圧力制御方法及び脈波弁別方法に関するものである。
オシロメトリック式の電子血圧計では、被測定体である被験者の上腕または手首などにカフを巻き、カフを加圧し動脈を圧迫して阻血し、その加圧過程またはその後減圧してゆく過程で、圧力センサでカフ圧を検出すると共に、カフ圧信号中に重畳される脈波成分を抽出し、その脈波振幅の推移とカフ圧とに基づき血圧を決定する。例えば、脈波振幅の最大値に対応するカフ圧を平均血圧、脈波振幅の最大値の50%に相当する高カフ圧側の脈波振幅に対応するカフ圧を最高血圧、また脈波振幅の最大値の70%に相当する低カフ圧側の脈波振幅に対応するカフ圧を最低血圧と決定している。
この種の電子血圧計において正確な血圧を測定するためには、カフ圧を一定速度で加圧または減圧しなければならない。つまり、微速加圧過程で血圧測定を行う加圧中測定方式の血圧計の場合は、加圧手段による現在のカフの加圧速度を監視し、所定の加圧速度(加圧速度が一定)となるように、加圧手段を制御しなければならない。例えば、加圧手段の吐出量が入力電流に比例する場合は、加圧速度が速すぎるとき、加圧手段の電流を減らして加圧を遅くし、加圧速度が遅すぎるとき、加圧手段の電流を増やして加圧を速くするよう制御している。
また、加圧後の微速減圧過程で血圧測定を行う減圧中測定方式の血圧計の場合は、現在のカフの減圧速度を監視し、所定の減圧速度(減圧速度が一定)となるように、電動排気弁を制御しなければならない。例えば、電動排気弁の弁開度が入力電流に比例する場合は、排気速度が速すぎるとき、電動排気弁の電流を増やして排気を遅くし、排気速度が遅すぎるとき、電動排気弁の電流を減らして排気を速くするよう制御している。なお、電動排気弁の形式により、制御入力が、電流の代わりに、電圧値やデューティ値であってもよい。
この加圧速度や減圧速度をコントロールする方法として、従来では、脈波発生前は、単位時間ごとの圧力差(検出カフ圧と目標カフ圧の差)に基づいて加圧速度や減圧速度を検出して加圧手段や電動排気弁の通電(電流)を制御し、脈波発生後は、各脈波の立上り直前の圧力差(検出カフ圧と目標カフ圧の差)により加圧速度や減圧速度を検出して、加圧手段や電動排気弁の通電(電流)を制御している。つまり、脈波と脈波の間隔(時間)と立ち上がりの圧力値から加圧速度や減圧速度を演算して、脈波1拍につき1回だけ加圧手段や電動排気弁の通電制御を行うのが一般的であった(例えば、特許文献1参照)。その理由は、脈波のあるところでのカフ圧に基づいて加圧手段や電動排気弁の制御が行われると、その時点でのカフ圧の検出値自体が基線(脈波判定の基準となる線であり、脈波が無いとした場合のカフ圧の変化曲線に相当)からはずれたものであり、加圧速度制御や減圧速度制御が適正に行われなくなるからである。
次に、従来例として、加圧中測定方式における圧力制御方法及び脈波弁別方法について説明する。
図10は血圧測定の際のカフ圧の変化曲線を示している。
全体は(A)急速加圧区間、(B)定速加圧区間、(C)急速排気区間の3つの区間に分けられる。
(A)急速加圧区間は、測定開始(加圧開始)からカフ圧が所定値P1となるまでの間。
(B)定速加圧区間は、カフ圧P1〜測定終了(血圧検出終了)までの間。
(C)急速排気区間は、測定終了〜排気終了までの間。
カフ圧P1は、定速度加圧(脈波検出)を開始するカフ圧値であり、想定される最も低い最低血圧値より低い値に設定する。実施例として、25mmHgを設定してある。
(B)定速加圧区間は、制御の違いにより3つの区間(1)〜(3)に区別されている。
図中の(1)〜(3)の各工程ではそれぞれ制御方法が異なる。
(1)脈波が検出されない区間での制御:
図11に示すように、この区間では、所定の時間間隔T(実施例:250mSec.)毎に加圧手段(加圧ポンプ)の吐出量を制御する。
時間Tn間の目標カフ変化量dpと、実際のカフ圧変化量dp1とを比較し、
dp1>dp:加圧ポンプの吐出量を下げる(図の場合)。
dp1<dp:加圧ポンプの吐出量を上げる。
dp1=dp:加圧ポンプの吐出量を維持させる。
dpとdp1との差に対する加圧手段の吐出制御量は、カフの容積(サイズ)や制御する時点のカフ圧値毎に経験的に得た数値を関数化して用いる。
目標とするカフ圧変化曲線は、等速度加圧開始点P1(実施例:25mmHg)を起点に等速加圧特性を持つ変化曲線(実施例:4mmHg/Sec.)として定義する。
(2)最初の脈波が検出される直前から直後の制御:
図12に示すように、最後の吐出量補正から最初の脈波が検出されるまでの時間Tfが、吐出量の制御周期T(実施例:250mSec.)の所定量(実施例:1/3)以下の場合は、T(n)/dpによる吐出量を維持する。
また、TfがTの所定値(実施例:1/3)を上回ったら、脈波検出時点でTf/dpfから求めた補正値で吐出量を補正する。
(3)脈波が検出されている間における制御:
図13に示すように、先行脈波P(n-1)と後行脈波P(n)との検出間隔T(Int(n))と、先行脈波P(n-1)と後行脈波P(n)検出時のカフ圧差dpp(n)とから求めた補正量で、後行脈波P(n)検出時に吐出量を補正する。これを脈波の検出毎に行う。
また、図14に示すように、脈波の検出は次のように行っている。
(a)カフ圧P(n)を等間隔t毎にサンプリングする。
(b)カフ圧の現在値P(n)と、それより所定時間H(実施例:3t)前のカフ圧値PHとの圧力差dpH(n)から求めた、1サンプリング毎の平均圧力差dp(n)(実施例:dpH(n)/3)を、カフ圧P(n)のサンプリング毎に求める。
(c)同時に、平均圧力差dp(n)より所定量大きい値dpst(n)(実施例:1.3〜1.5dp(n))を求め、カフ圧の現在値P(n)に加えたカフ圧値PTHR(n)を脈波スレッショルド値に設定する。
(d)ここで、次のカフ圧値dp(n+1)が脈波スレッショルド値PTHR(n)を上回ったときは、P(n)を基点に脈波検出に移る。(脈波の立ち上がりを検出)
(e)カフ圧のサンプリングを続行し、先行カフ圧dp(n)<後行カフ圧dp(n+1)の条件を満足する間の先行カフ圧dp(n)と後行カフ圧dp(n+1)の圧力差dp(n)(図中ではdp1〜dp3)を加算した値を脈波振幅値として検出する。
(f)カフ圧値dp(n)が脈波スレッショルド値PTHR(n)を上回らなかったときは、(a)〜(d)の動作を繰り返す。
特開平6−47011号公報
ところで、上記従来技術の制御方法では、次のような問題点があった。
まず、加圧中測定方式の場合、脈波が検出されない間は所定時間毎に加圧手段の吐出量が制御されるが、脈波検出が開始された後は、脈波の周期毎にしか吐出量を制御することができず、特に被験者の脈拍数が低い場合に吐出量の制御間隔が粗くなり、その結果、場合によっては、カフ圧の変化曲線から脈波成分を検出する際の基線変動を血圧計自身が招き、測定の正確さを阻害する一因となっていた。また、被験者の脈拍数が低い場合や、脈波検出開始後に何らかの原因で脈波が所定時間検出されなかった場合、制御の遅れが生じ、所定の微速加圧速度に正しく制御できないという不具合があった。
また、脈波検出の面では、吐出量制御に伴う前記基線変動を脈波と誤って検出してしまうことがあり、そのような場合、本来の基線とは異なる誤った傾きを導き出してしまい、その結果、さらに制御が乱れるという不具合が発生した。また、吐出量制御に伴う前記基線変動が実際の脈波と重なり合った場合、実際の脈波信号の振幅を正しく捕らえられないという不具合があった。特に振幅の小さい脈波の立ち上がり点が正確に捕捉できない場合があり、この場合、脈波が捕捉できないか、あるいは、振幅値に誤差を生じる原因となった。また、脈波の捕捉感度は、脈波スレッショルド値に依存し、小さくすれば脈波の捕捉感度は上がるが、加圧手段の吐出量制御により引き起こされる前記基線変動などにより、影響を受けやすくなるという弊害も共存していた。
同様に、減圧中測定方式の場合、脈波が検出されない間は所定時間毎に電動排気弁が制御されるが、脈波検出が開始された後は、脈波の周期毎にしか電動排気弁を制御することができず、特に被験者の脈拍数が低い場合に電動排気弁の制御間隔が粗くなり、その結果、場合によっては、カフ圧の変化曲線から脈波成分を検出する際の基線変動を血圧計自身が招き、測定の正確さを阻害する一因となっていた。また、被験者の脈拍数が低い場合や脈波検出開始後に何らかの原因で脈波が所定時間検出されなかった場合、制御の遅れが生じ、所定の微速減圧速度に正しく制御できないという不具合があった。
また、脈波検出の面では、電動排気弁の制御に伴う前記基線変動を脈波と誤って検出してしまうことがあり、そのような場合、本来の基線とは異なる誤った傾きを導き出してしまい、その結果、さらに制御が乱れるという不具合が発生した。また、電動排気弁の制御に伴う前記基線変動が実際の脈波と重なり合った場合、実際の脈波信号の振幅を正しく捕らえられないという不具合があった。特に振幅の小さい脈波の立ち上がり点が正確に捕捉できない場合があり、この場合、脈波が捕捉できないか、あるいは、振幅値に誤差を生じる原因となった。また、脈波の捕捉感度は、脈波スレッショルド値に依存し、小さくすれば脈波の捕捉感度は上がるが、電動排気弁の制御により引き起こされる前記基線変動などにより、影響を受けやすくなるという弊害も共存していた。
本発明は、上記事情を考慮し、脈波の有無に関係なく、加圧速度や減圧速度を一定にコントロールすることができ、それにより、血圧測定精度の向上を図れるようにした電子血圧計の圧力制御方法及び脈波弁別方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明の圧力制御方法は、生体動脈を圧迫するカフと、カフを微速加圧可能な加圧手段と、カフ圧を検出する圧力センサと、カフを微速加圧する過程において脈波の重畳された前記圧力センサからの信号を解析して血圧値を割り出す血圧演算手段とを備え、等間隔でカフ圧のサンプリングを行い、微速加圧中のカフの圧力上昇量とその時間から微速加圧速度を求め、その微速加圧速度と目標加圧速度との差に基づき、微速加圧速度が目標加圧速度となるよう前記加圧手段をフィードバック制御する電子血圧計の圧力制御方法において、測定開始から所定圧力に急速加圧した後に、微速加圧に移行し、微速加圧に移行してから任意に決定した1つのポイントを基点として、その基点から1サンプリング毎にカフ圧を計測し、前記基点における圧力値と前記計測点における圧力値との圧力差と、前記基点から計測点までの時間差とから加圧速度を求め、求めた加圧速度を、前記カフ圧のサンプリングが行われる毎に、所定個数だけ、対応する圧力値のデータと共に記憶しておき、記憶した区間内の最古のデータから所定区間内の加圧速度が最も小さい値と、記憶した区間内の最新のデータから所定区間内の加圧速度が最も小さい値とを抽出して、これら2点のデータに対応する圧力値と時間差とから平均加圧速度を求め、求めた平均加圧速度と目標加圧速度との差に基づいて、微速加圧速度が所定の目標加圧速度となるよう前記加圧手段をフィードバック制御することを特徴とする。
請求項2の発明の脈波弁別方法は、請求項1に記載の圧力制御方法を実施して脈波を検出するに当たり、微速加圧中の現在のカフ圧値とそれより所定時間前のカフ圧値との圧力差から求めた1サンプリング毎の平均圧力差をカフ圧のサンプリング毎に求め、同時に、前記平均圧力差より所定量大きい値を現在のカフ圧値に加えることで、その値を脈波スレッショルド値に設定し、次のサンプリングによるカフ圧値が脈波スレッショルド値を上回ったとき、その前のサンプリング点を基点に脈波検出を開始し、先行サンプリングしたカフ圧値よりその1つ後に後行サンプリングしたカフ圧値が大きい状態が所定時間または所定サンプリング回数続いた場合に脈波検出と判定し、先行サンプリングしたカフ圧値よりその1つ後に後行サンプリングしたカフ圧値が大きい状態が続いた区間における、各先行カフ圧値と後行カフ圧値の圧力差を累計加算した値を、脈波振幅値として算出することを特徴とする。
請求項3の発明の圧力制御方法は、生体動脈を圧迫するカフと、カフを加圧する加圧ポンプと、カフを減圧する電動排気弁と、カフ圧を検出する圧力センサと、カフを減圧する過程において脈波の重畳された前記圧力センサからの信号を解析して血圧値を割り出す血圧演算手段とを備え、減圧中のカフの圧力下降量とその時間から微速減圧速度を求め、その微速減圧速度と目標減圧速度との差に基づき、微速減圧速度が目標減圧速度となるよう前記電動排気弁をフィードバック制御する電子血圧計の圧力制御方法において、所定圧力に加圧した後に、微速減圧に移行し、微速減圧に移行してから任意に決定した1つのポイントを基点として、その基点から1サンプリング毎にカフ圧を計測し、前記基点における圧力値と前記計測点における圧力値との圧力差と、前記基点から計測点までの時間差とから減圧速度を求め、求めた減圧速度を、前記カフ圧のサンプリングが行われる毎に、所定個数だけ、対応する圧力値のデータと共に記憶しておき、記憶した区間内の最古のデータから所定区間内の減圧速度が最も大きい値と、記憶した区間内の最新のデータから所定区間内の減圧速度が最も大きい値とを抽出して、これら2点のデータに対応する圧力値と時間差とから平均減圧速度を求め、求めた平均減圧速度と目標減圧速度との差に基づいて、微速減圧速度が所定の目標減圧速度となるよう前記電動排気弁をフィードバック制御することを特徴とする。
請求項4の発明の脈波弁別方法は、請求項3に記載の圧力制御方法を実施して脈波を検出するに当たり、微速減圧中の現在のカフ圧値とそれより所定時間前のカフ圧値との圧力差から求めた1サンプリング毎の平均圧力差をカフ圧のサンプリング毎に求め、同時に、前記平均圧力差より所定量大きい値を現在のカフ圧値に加えることで、その値を脈波スレッショルド値に設定し、次のサンプリングによるカフ圧値が脈波スレッショルド値を上回ったとき、その前のサンプリング点を基点に脈波検出を開始し、先行サンプリングしたカフ圧値よりその1つ後に後行サンプリングしたカフ圧値が大きい状態が所定時間または所定サンプリング回数続いた場合に脈波検出と判定し、先行サンプリングしたカフ圧値よりその1つ後に後行サンプリングしたカフ圧値が大きい状態が続いた区間における、各先行カフ圧値と後行カフ圧値の圧力差を累計加算した値を、脈波振幅値として算出することを特徴とする。
本発明によれば、微速加圧中に血圧を測定する血圧計、あるいは、微速減圧中に血圧を測定する血庄計において、圧力に重畳した脈波の影響を受けない、真の基線(脈波判定の基準となる線であり、脈波が無いとした場合のカフ圧の変化曲線に相当)の傾きを抽出できるので、目標の微速加圧速度、または、目標の微速減圧速度に精度良く制御することができる。また、その結果、精度良く脈波を弁別することができるようになり、測定の安定度が改善されると共に、精度の高い測定が可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はここで使用する加圧中血圧測定方式の電子血圧計の概略構成を示すブロック図、図2はサンプリングとカフ圧の関係を示す図である。図3〜図8は本発明の制御方法の説明図である。
この血圧計は、図1に示すように、生体動脈を圧迫するカフ1と、カフ1内を微速加圧可能な(吐出量可変式)の加圧ポンプ(加圧手段)2と、カフ1内を減圧する電動排気弁3と、カフ1内の圧力(カフ圧)を検出する圧力センサ4と、全般的の制御演算処理を行うマイクロコンピュータよりなる制御手段10と、制御手段10からの制御指令を受けて加圧ポンプ2に駆動信号を供給する加圧ポンプ用の駆動回路11と、制御手段10からの制御指令を受けて電動排気弁3に駆動信号を供給する電動排気弁用の駆動回路12と、圧力センサ4のアナログ出力をデジタル変換して制御手段10に入力させるA/D変換器13と、操作キー等の入力操作部16と、液晶表示装置等の表示部17と、を具備している。
制御手段10は、圧力センサ4からの信号に基づいて、加圧ポンプ2や電動排気弁3に制御信号を与えて各動作を制御する機能(加圧ポンプ制御手段及び排気弁制御手段に相当)と、加圧ポンプ2や電動排気弁3によりカフ1を加圧または減圧する過程において、脈波の重畳された圧力センサ4からの検出信号を解析して血圧値を割り出す機能(血圧演算手段に相当)とを有している。また、各種の表示すべき情報を表示部17に表示させる機能や、入力操作部16からの入力に応じて各種の命令を実行する機能等を備えている。
次に制御内容について説明する。
この血圧計には、カフ1を手首や上腕部に巻き付けた状態で、血圧測定のトリガーが何らかのタイミングで与えられることにより、次の順序で処理を進める機能が備わっている。
(1)測定開始と共に加圧ポンプ2による加圧が始まる。加圧動作中は、図2に示すように、カフ圧P(n)を等間隔tでサンプリングする。
P(n):サンプリング毎のカフ圧値
t :サンプリング間隔(実施例:30mSec.)
(2)図3に示すように、等速度加圧開始基準点となる基準カフ圧値P(0)を設定する。
・定速度加圧を開始するカフ圧値は、被験者の最低血圧を下回る値であって、測定対象たる被験者の最低血圧を考慮して経験的に得られた最適値を用いる。
・定速度加圧開始直後の加圧ポンプの吐出量は、使用するカフサイズや定速度加圧を開始するカフ圧値等から、経験的に得られた適切な値とし、その吐出量で加圧を開始する。
・P(0)は定速度加圧開始から所定時間B経過後のカフ圧値、または、定速度加圧開始から所定圧力A上昇した時点のカフ圧値を設定すると、動作を安定させることができる。なお、P(0)の位置は、定速度加圧に移行してからの任意の1つの点として設定可能である。
(3)以降、図4に示すように、カフ圧値P(n)のサンプリングの都度、基準カフ圧値P(0)との圧力差dP(n)及び基準カフ圧値P(0)の設定時点からの経過時間T(n)とを求め、基準カフ圧値P(0)を基準とする傾きdP/dt(n)を求める。それぞれの値はメモリへ格納する。
(4)メモリへの格納は次のように行う。
・まず、データウインドウ(DW)を定義する。
メモリは、測定可能最低脈拍数における脈波検出間隔及びそれより長い所定時間幅分に相当するカフ圧値P(n)及びカフ圧値の傾きdP/dT(n)のデータを格納可能なレジスタで構成される。
実施例:最低脈拍数を40拍/分とした場合はDW≧1.5Sec.
・データウインドウ(DW)は、図5に示すように、メモリ上のP(n)及びdP/dT(n)の各データ(図中の○数字)を古いデータから順次入力してゆき、満杯になった後は、古いデータを順次廃棄して新しいデータに更新する。なお、図5においては、図示の関係上、例としてのデータ個数を実際のデータ個数よりも少なく表示してある。
(5)次に吐出量の制御のための真のカフ圧変化曲線を求める。
・その場合、まず、図6(a)に示すように、前記データウインドウ上に蓄積されたカフ圧の傾きデータdP/dT(n)のうち、最も古いデータから所定時間Tf(実施例:500mSec.)内のdP/dT(n)を確認し、このうち最も小さいdP/dT(n)値を抽出し、当該データに対応するカフ圧P(n)を、先行カフ圧P(f)に決定する。
・次に、図6(b)に示すように、前記データウインドウ上に蓄積されたカフ圧の傾きデータdP/dT(n)のうち、最も新しいデータから所定時間Te(実施例:500mSec.)内のdP/dT(n)を確認し、このうち最も小さいdP/dT(n)値を抽出し、当該データに対応するカフ圧P(n)を、後行カフ圧P(b)に決定する。
・ここで、図8に示すように、データウインドウDWの前縁部ウインドウTf及び後縁部ウインドウTeの時間幅は、脈波1個分を包含する時間幅とする。実施例では500mSec.としている。
・次に、所定時間毎に前記の手順でP(f)、P(b)を検出し、図9に示すように、P(f)、P(b)間の圧力差dP及び時間差dTから求めたP(f)、P(b)間のカフ圧変化曲線の真の傾きを求める。この場合の傾きは、図7に示すように、P(0)を基点に定義されており、この傾きをプロットすると、図7の下側の線図となる。
・なお、カフ圧及び傾きデータはいったんメモりに格納せずに、直接データウインドウに入力するように構成すれば、メモリの節約が果たせる。
(6)次に吐出量の制御を行う。
・前記手順で求めたカフ圧変化曲線の真の傾きと、目標となる傾きとを比較し、使用しているカフのサイズ、補正時のカフ圧力等を基に、経験的に得られた適切な補正量で吐出量の制御を行う。
・なお、吐出量の制御は所定時間毎に行うが、真のカフ圧変化曲線の傾きが、カフ圧曲線の目標の傾きに対して大きな差があり、一度に補正すると前記基線変動が生じるおそれがある場合は、複数回に分けて吐出量の制御を行うようにする。
次により具体的な実施例について説明する。
(1)入力操作部16の中の加圧開始キーを押すと、表示部17を所定時間全表示した後、大気圧解放時(無加圧時)の圧力値を圧力ゼロセット値として読み込み、表示部17の例えば最高血圧値表示エリアの1の桁に0を表示する。この実施例では、静電容量式センサを使用して、静電容量式センサを発信器の一部として組み込むことにより、圧力変化を発信周波数の変化として制御手段10(以下CPUと言う)に取り込み、カフ圧および脈波を検出する。なお、圧力センサにピエゾ抵抗を用いた半導体圧力センサを使い、所定レベルまで増幅してA/D変換によりCPUに取り込むように構成してもよい。
(2)ゼロセット後、CPUは、ポンプ駆動回路および電動排気弁駆動回路に駆動信号を出力し、電動排気弁は全閉状態に保持され、ボンプが駆動して加圧を開始する。加圧中の圧力値は表示部に更新して表示される。
(3)加圧を開始して、圧力が所定値まで達したとCPUが判断したとき、CPUは所定の微速加圧速度となるよう所定の初期値を加圧ポンプ駆動回路に出力する。ここで、初期値は経験的に求められた値とする。微速加圧を開始した点から、所定値(例:5mmHg)圧力が上昇したとき、または、微速加圧開始から所定時間(1秒)経過したと判断した点の圧力値を、加圧速度計測の基点として記憶する。
(4)CPUは、加圧制御開始の基点から、圧力値のサンプリングを行う毎に、最新値と基準値との差圧力と経過時間(1サンプリングの時間×サンプリング回数)から、1サンプリング当たりの傾き(加圧量dP)を演算して、最新の圧力値データと共にRAMに記億する。このとき、記憶するデータは、想定される測定可能な最低脈抽数(例:40拍/分)の周期以上とすれば、脈波に影響されない領域同士を結ぶ基線を求めることができるので、実施例では1.5秒間としている。圧力値のサンプリングが進む毎に、データはシフトして、一番古いデータを削除して更新記億する。
(5)前記dPを所定時間記憶した後、CPUはdPデータの最古のデータから所定時間(例:500mSec.)内のデータの中から、最も傾きが小さなデータを抽出すると共に、そのデータに対応した圧力値のデータP(f)を抽出する。同様に、dPデータの最新のデータから所定時間(例:500mSec.)前までのデータ内の傾きが最小であるデータを抽出して、そのデータに対応した圧カデータP(b)を抽出する。
・次にPfとPbの圧力差を求める。〔dPX=P(b)−P(f)〕
・P(f)とP(b)間の時間を求める。
CPUは、P(f)が格納されているRAMの位置から、最新の圧カサンプリングデータから数えて何番目のデータであったか、同様にP(b)が何番目のデータであったかを割り出すことができるので、差のサンプリング数×サンプリング周期を計算して、P(f)とP(b)間の時間Xtを計算により求める。
・XtとdPXから、1サンプリング相当の傾きを求める。この値が求める真の基線の傾きである。〔dPX/Xt〕
(6)CPUは、微速加圧目標値と(5)で求めた真の傾きとの差から、その差に応じて制御出力を修正し、加圧ボンプ駆動回路に出力して、サンプリングが進む毎に、前記の処理を繰り返し行って加圧速度を制御する。
制御信号の出力のタイミングは、所定時間毎に行うが、差が大きい場合は、一度に制御出力値を変更するのではなく、加圧中の基線の揺らぎを押さえる意味で、所定量以上である場合は、時分割で出力を変更するとよい。
(7)脈波の弁別
最新の圧力値データP1とその1つ前の圧力値P2の圧力差と、基線dPX/Xtとの差を求め、この値が所定量以上プラスであれば、脈波有りとして、脈波の弁別処理を開始する。
・脈波の弁別処理を開始して、弁別中の脈波が真の脈波であるかどうかの判定は、例えば、基線に対して所定回数の上昇が見られ、所定回数の減少があるかどうかを確認すると共に、人の脈波としては有り得ない所定回数以上の基線に対する圧力上昇が無いこと、そして振幅値などを確認して判断するとよい。
・前記の処理により、正しい脈波と判定されたとき、CPUは、脈波弁別処理の開始圧力と弁別した脈波振幅値をRAMに記憶する。
(8)測定終了の条件が来るまで、前記の微速加圧制御および脈波弁別を繰り返す。
(9)測定終了条件が成立したとき、CPUは、オシロメトリック法による血庄値の計算を行い、結果を表示部に表示する。血圧値の決定についての詳細は、従来公知の技術と同様であるので説明を省略する。
上記実施形態では、加圧中血圧測定方式の制御を行う場合について説明したが、減圧中血圧測定方式の制御を行う場合にも同様に適用できる。その場合は、所定圧力に加圧した後に、微速減圧に移行して、所定時間経過後または所定圧力下降後のポイント(任意に定めることができる)を基点として、その基点から1サンプリング毎にカフ圧を計測し、前記基点の圧力値と前記計測点の圧力値との圧力差と、基点から計測点までの時間差とから減圧速度を求め、求めた減圧速度を、カフ圧のサンプリングが行われる毎に、所定個数だけ、対応する圧力値のデータと共に記憶しておき、記憶した区間内の最古のデータから所定区間内の減圧速度が最も大きい値と、記憶した区間内の最新のデータから所定区間内の減圧速度が最も大きい値とを抽出して、これら2点のデータに対応する圧力値と時間差とから平均減圧速度を求め、求めた平均減圧速度と目標減圧速度との差に基づいて、微速減圧速度が所定の目標減圧速度となるよう前記電動排気弁をフィードバック制御する。
この場合の具体的な実施例について説明する。
(1)入力操作部16の中の加圧開始キーを押すと、表示部17を所定時間全表示した後、大気圧解放時(無加圧時)の圧力値を圧力ゼロセット値として読み込み、表示部の例えば最高血圧値表示エリアの1の桁に0を表示する。
(2)ゼロセット後、CPUは、ポンプ駆動回路および電動排気弁駆動回路に駆動信号を出力し、電動排気弁は全閉状態に保持され、ポンプが駆動して加圧を開始する。加圧中の圧力値は表示部に更新表示される。
(3)加圧を開始して、圧力の加圧設定値(例:180mmHg)まで達したとCPUが判断したとき、CPUは、加圧ポンプを停止して、減圧速度が所定の微速減圧速度となるよう所定の初期値を出力する。微速加圧を開始した点から所定値(例:10mmHg)圧力降下するか、または、微速減圧開始から所定時間(例:1秒)経過したと判断した点の圧力値を微速制御開始の基準点として記憶する。
(4)CPUは減圧開始の基準点から圧力値のサンプリングを行う毎に、最新値と基準値との差圧力と経過時間(1サンプリングの時間×サンプリング回数)から1サンプリング当たりの傾き(加圧量dP)を演算して、最新の圧力値データと共にRAMに記憶する。このとき、記憶するデータは、RAM節約の都合から全て記憶する必要はないが、想定される測定可能な最低脈拍数(例:40拍/分)以下の場合、脈波に影響されない領域同土を結ぶ基線を求めることができなくなるため、測定可能な最低脈拍数の1拍分以上のデータを記憶する必要がある。実施例では、1.5秒間としている。圧力値のサンプリングが進む毎に、データはシフトして、一番古いデータを削除して更新記憶する。
(5)前記dPを所定時間記憶した後、CPUは、dPデータの最古のデータから所定時間(例:500mSec.)内のデータの中から、最も傾きが大きなデータを抽出すると共に、そのデータに対応した圧力値のデータP(f)を抽出する。同様に、dPデータの最新のデータから所定時間(例:500mSec.)前までのデータ内の最も傾きが大きいデータを抽出して、そのデータに対応した圧カデータP(b)を抽出する。
・次にP(f)とP(b)の圧力差を求める。〔dPX=P(b)−P(f)〕
・P(f)とP(b)間の時間を求める。
CPUは、P(f)が格納されているRAMの位置から、最新の圧カサンプリングデータから数えて何番目のデータであったか、同様に、P(b)が何番目のデータであったかを割り出すことができるので、差のサンプリング数×サンプリング周期を計算して、P(f)とP(b)間の時間Xtを計算により求める。
・XtとdPXから、1サンプリング相当の傾きを求める。この値が求める真の基線の傾きである。〔dPX/Xt〕
(6)CPUは、微速減圧目標値と(5)で求めた真の傾きとの差から、その差の応じて制御出力を修正し、電動排気弁駆動回路に出力して、サンプリングが進む毎に前記の処理を繰り返し行って加圧速度を制御する。なお、制御信号の出力のタイミングは、所定時間毎に行うが、差が大きい場合は、一度に制御出力値を変更するのではなく、加圧中の基線の揺らぎを押さえる意味で、所定量以上である場合は時分割で出力を変更するとよい。
(7)脈波の弁別
最新の圧力値データP1とその1つ前の圧力値P2の圧力差と基線dPX/Xtとの差を求め、この値が所定量以上プラスであれば、脈波有りとして、脈波の弁別処理を開始する。
・脈波の弁別処理を開始して、弁別中の脈波が真の脈波であるかどうかの判定は、例えば、基線に対して所定回数の上昇が見られ、所定回数の減少があるかどうかを確認すると共に、人の脈波としては有り得ない所定回数以上の基線に対する過大な圧力上昇が無いこと、そして振幅値などを確認して判断するとよい。
・前記の処理により、正しい脈波と判定されたとき、CPUは、脈波弁別処理の開始圧力と、弁別した脈波振幅値をRAMに記憶する。
(8)測定終了の条作が来るまで、前記の微速減圧制御および脈波弁別を繰り返す。
(9)測定終了条件が成立したとき、オシロメトリック法による血圧値の計算を行い、結果を表示部に表示する。(血圧値の決定についての詳細は省略)
本発明の方法を実施するための血圧計の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の圧力制御を行う場合のカフ圧とサンプリング周期の説明図である。 同圧力制御の際の初期段階における基点の説明図である。 同圧力制御の際のカフ圧の変化曲線の傾きとデータの格納の仕方の説明図である。 同圧力制御の際のデータの格納順の説明図である。 同圧力制御の際の真のカフ変化曲線の求め方の説明図である。 同圧力制御の際の真のカフ変化曲線の求め方の説明図である。 同圧力制御の際の真のカフ変化曲線の求め方の説明図である。 同圧力制御の際の真のカフ変化曲線の求め方の説明図である。 従来の加圧制御の特性図である。 従来の加圧制御の説明図である。 従来の加圧制御の説明図である。 従来の加圧制御の説明図である。 脈波弁別のための説明図である。
符号の説明
1 カフ
2 加圧ポンプ(加圧手段)
3 電動排気弁
4 圧力センサ
10 制御手段(排気弁制御手段、血圧演算手段、加圧ポンプ制御手段)

Claims (4)

  1. 生体動脈を圧迫するカフと、カフを微速加圧可能な加圧手段と、カフ圧を検出する圧力センサと、カフを微速加圧する過程において脈波の重畳された前記圧力センサからの信号を解析して血圧値を割り出す血圧演算手段とを備え、等間隔でカフ圧のサンプリングを行い、微速加圧中のカフの圧力上昇量とその時間から微速加圧速度を求め、その微速加圧速度と目標加圧速度との差に基づき、微速加圧速度が目標加圧速度となるよう前記加圧手段をフィードバック制御する電子血圧計の圧力制御方法において、
    測定開始から所定圧力に急速加圧した後に、微速加圧に移行し、微速加圧に移行してから任意に決定した1つのポイントを基点として、その基点から1サンプリング毎にカフ圧を計測し、前記基点における圧力値と前記計測点における圧力値との圧力差と、前記基点から計測点までの時間差とから加圧速度を求め、
    求めた加圧速度を、前記カフ圧のサンプリングが行われる毎に、所定個数だけ、対応する圧力値のデータと共に記憶しておき、
    記憶した区間内の最古のデータから所定区間内の加圧速度が最も小さい値と、記憶した区間内の最新のデータから所定区間内の加圧速度が最も小さい値とを抽出して、
    これら2点のデータに対応する圧力値と時間差とから平均加圧速度を求め、
    求めた平均加圧速度と目標加圧速度との差に基づいて、微速加圧速度が所定の目標加圧速度となるよう前記加圧手段をフィードバック制御することを特徴とする電子血圧計の圧力制御方法。
  2. 請求項1に記載の圧力制御方法を実施して脈波を検出するに当たり、微速加圧中の現在のカフ圧値とそれより所定時間前のカフ圧値との圧力差から求めた1サンプリング毎の平均圧力差をカフ圧のサンプリング毎に求め、同時に、前記平均圧力差より所定量大きい値を現在のカフ圧値に加えることで、その値を脈波スレッショルド値に設定し、次のサンプリングによるカフ圧値が脈波スレッショルド値を上回ったとき、その前のサンプリング点を基点に脈波検出を開始し、先行サンプリングしたカフ圧値よりその1つ後に後行サンプリングしたカフ圧値が大きい状態が所定時間または所定サンプリング回数続いた場合に脈波検出と判定し、先行サンプリングしたカフ圧値よりその1つ後に後行サンプリングしたカフ圧値が大きい状態が続いた区間における、各先行カフ圧値と後行カフ圧値の圧力差を累計加算した値を、脈波振幅値として算出することを特徴とする電子血圧計の脈波弁別方法。
  3. 生体動脈を圧迫するカフと、カフを加圧する加圧ポンプと、カフを減圧する電動排気弁と、カフ圧を検出する圧力センサと、カフを減圧する過程において脈波の重畳された前記圧力センサからの信号を解析して血圧値を割り出す血圧演算手段とを備え、減圧中のカフの圧力下降量とその時間から微速減圧速度を求め、その微速減圧速度と目標減圧速度との差に基づき、微速減圧速度が目標減圧速度となるよう前記電動排気弁をフィードバック制御する電子血圧計の圧力制御方法において、
    所定圧力に加圧した後に、微速減圧に移行し、微速減圧に移行してから任意に決定した1つのポイントを基点として、その基点から1サンプリング毎にカフ圧を計測し、前記基点における圧力値と前記計測点における圧力値との圧力差と、前記基点から計測点までの時間差とから減圧速度を求め、
    求めた減圧速度を、前記カフ圧のサンプリングが行われる毎に、所定個数だけ、対応する圧力値のデータと共に記憶しておき、
    記憶した区間内の最古のデータから所定区間内の減圧速度が最も大きい値と、記憶した区間内の最新のデータから所定区間内の減圧速度が最も大きい値とを抽出して、
    これら2点のデータに対応する圧力値と時間差とから平均減圧速度を求め、
    求めた平均減圧速度と目標減圧速度との差に基づいて、微速減圧速度が所定の目標減圧速度となるよう前記電動排気弁をフィードバック制御することを特徴とする電子血圧計の圧力制御方法。
  4. 請求項3に記載の圧力制御方法を実施して脈波を検出するに当たり、微速減圧中の現在のカフ圧値とそれより所定時間前のカフ圧値との圧力差から求めた1サンプリング毎の平均圧力差をカフ圧のサンプリング毎に求め、同時に、前記平均圧力差より所定量大きい値を現在のカフ圧値に加えることで、その値を脈波スレッショルド値に設定し、次のサンプリングによるカフ圧値が脈波スレッショルド値を上回ったとき、その前のサンプリング点を基点に脈波検出を開始し、先行サンプリングしたカフ圧値よりその1つ後に後行サンプリングしたカフ圧値が大きい状態が所定時間または所定サンプリング回数続いた場合に脈波検出と判定し、先行サンプリングしたカフ圧値よりその1つ後に後行サンプリングしたカフ圧値が大きい状態が続いた区間における、各先行カフ圧値と後行カフ圧値の圧力差を累計加算した値を、脈波振幅値として算出することを特徴とする電子血圧計の脈波弁別方法。
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