JP2006126845A - 産業用光ファイバコネクタ - Google Patents

Abstract

【課題】コネクタホルダ及びこのコネクタホルダ内に固定されたデュプレックスクリップアッセンブリを含む産業用光ファイバコネクタを提供する。
【解決手段】デュプレックスクリップアッセンブリは、デュプレックスクリップ及びこのデュプレックスクリップ内に固定された二つのコネクタを含む。デュプレックスクリップは前面及び後面を有し、前面と後面との間には二つの開口部が位置決めされている。デュプレックスクリップは、更に、後面から前面に向かって延びる突出部材を有する。
【選択図】図１

Description

本願は、２００４年１０月２７日に出願された米国仮特許出願第６０／６２２，６３６号の優先権を主張するものである。同特許出願に触れたことにより、この特許出願に開示された内容は本明細書中に含まれたものとする。

本発明は産業用光ファイバコネクタに関し、更に詳細には産業用ＬＣ光ファイバコネクタに関する。

米国特許第６，４７５，００９号及び米国特許第６，５９５，７９１号に示してあり且つ記載されているように、産業用通信コネクタが当該技術分野で周知である。これらの特許には、デュプレックスクリップ−コネクタアッセンブリを含まないＲＪ−４５コネクタが開示されている。詳細には、これらの従来技術の産業用コネクタには、末端の処理中又は処理後にＬＣコネクタを簡単に取り外すことができる産業用ＬＣ光ファイバコネクタは開示されていない。
米国特許第６，４７５，００９号 米国特許第６，５９５，７９１号

末端の処理中又は処理後にＬＣコネクタを簡単に取り外すことができる産業用ＬＣ光ファイバコネクタを提供するのが望ましい。
更に、ＬＣデュプレックスクリップ及びＬＣコネクタホルダに取り外し自在に固定された二つのＬＣコネクタを持つ産業用ＬＣ光ファイバコネクタを提供するのが望ましい。

産業用光ファイバコネクタは、コネクタホルダ及びこのコネクタホルダ内に固定されたデュプレックスクリップアッセンブリを含む。デュプレックスクリップアッセンブリは、デュプレックスクリップ及びこのデュプレックスクリップ内に固定された二つのコネクタを含む。デュプレックスクリップは前面及び後面を有し、前面と後面との間には二つの開口部が位置決めされている。デュプレックスクリップは、更に、後面から前面に向かって延びる突出部材を有する。

好ましくは、コネクタホルダは、その内側面に沿って保持壁を有する。
好ましくは、各デュプレックスクリップ開口部は実質的にＣ形状であり、その内側面にラッチを有する。

好ましくは、突出部材は片持ち梁式ビームであり、ラッチが位置決めされている。
好ましくは、産業用光ファイバコネクタはＬＣ型コネクタである。

図１乃至図３１は、産業用ＬＣ光ファイバコネクタ４０を示す。同様に、ＳＣ型やＳＴ型のコネクタ等の他の種類の光ファイバコネクタを使用してもよいと考えられる。図３は、産業用コネクタ４０の構成要素の分解図を示す。図２８及び図２９は、産業用コネクタ４０の組み立てた状態のプラグ側４２を示し、図３０及び図３１は、産業用コネクタ４０の組み立てた状態のバルクヘッド側４４を示す。

図３を参照すると、産業用コネクタ４０のプラグ側４２を組み立てるため、先ず最初にプラグシーリングガスケット４６及びＯ−リング４８をＬＣコネクタホルダ５０の前側及び後側の夫々に設置し、ＬＣコネクタホルダアッセンブリを形成する。次いで、プラグ面シール５４及びプラグ係留体即ちテザー５６をプラグキャップ５８に設置し、プラグキャップアッセンブリを形成する。可撓性ブーツ６２、液密継手６４、及びプラグキャップを含むアッセンブリをファイバケーブル６６上で摺動させる。次いで、プラグカラー６０、ＬＣコネクタホルダアッセンブリ、及びクリンプスリーブ６８をファイバケーブル６６上で摺動させる。次いで、ファイバの末端を、標準的な末端処理手順を使用して二つのＬＣコネクタ７０のところで処理する。

次いで、末端処理した二つのコネクタ７０をデュプレックスクリップ７２の側部に滑り込ませ、ＬＣデュプレックスクリップラッチ７４によって固定する（図５参照）。これらのラッチは、ＬＣコネクタ７０の凹所にスナップ嵌めする（図１３参照）。次いで、このアッセンブリをＬＣコネクタホルダ５０の前側の開口部内に設置する。ＬＣコネクタホルダ５０の内側に完全に着座した後、ＬＣコネクタラッチ７６が押し込まれ、及び従って、作動不能になる（図１９参照）。

最後に、プラグカラー６０−プラグキャップアッセンブリをＬＣコネクタホルダアッセンブリの後側上に摺動させ、ねじ山を備えた液密継手６４によってコネクタホルダ５０に固定する。可撓性ブーツ６２を液密継手６４と螺合する。可撓性ブーツ６２が完全に固定されると、液密継手６４が円形のファイバケーブル６６に押し付けられ、密封ケーブル／プラグインターフェースを形成する。随意であるが、図２９に示すように、プラグキャップ５８をプラグカラー６０に固定してもよい。

図３を参照すると、産業用コネクタ４０のバルクヘッド側４４を組み立てるため、バルクヘッドシール７８をバルクヘッド８０の前側に組み立てる。バルクヘッドシーリングガスケットテザー８２及びプラグシーリングガスケット（図示せず）をバルクヘッドキャップ８４に組み立て、次いでこのアッセンブリをバルクヘッド８０の後側にあるねじ上に摺動させる。別の態様では、バルクヘッドシーリングガスケット８６をバルクヘッド８０にある後側のねじ山上に摺動させる。

デュプレックスＬＣアダプタ９０を含むデュプレックスＬＣアダプタモジュール８８をバルクヘッド８０の後側にスナップ嵌めし、一体に設けられたバルクヘッドラッチ９２によって所定の場所に保持する。次いで、サブアッセンブリを取り付けパネル９４の穴を通して四つの９０°配向のうちの任意の配向で位置決めする。組み立てナット９６を固定する前にバルクヘッド８０を９０°の間隔で回転させることができる。スラストワッシャ９８をバルクヘッド８０の後側のねじ山上で整合し、組み立てナット９６をバルクヘッド８０に螺着し、バルクヘッドアッセンブリ全体を固定する。随意であるが、図３１に示すように、バルクヘッドキャップ８４をバルクヘッド８０に固定してもよい。

図３を参照すると、産業用コネクタ４０のプラグ側４２及びバルクヘッド側４４を噛み合わせるため、ＬＣコネクタ７０をバルクヘッド８０の開口部に挿入する。ＬＣコネクタホルダ５０のキー溝が産業用ＬＣコネクタプラグをバルクヘッド８０に対して正確に整合する。プラグカラー６０を所定の位置まで回転し、プラグカラー６０に設けられたピン１００によって固定する。これらのピンは、バルクヘッド８０の溝１０２に取り付けられる（図２１及び図２２参照）。ピン−溝取り付け構成により、噛み合った構成要素が分離しないようにする。

産業用コネクタ４０の内部構成要素は、代表的な銅製又はファイバ製の産業用コネクタと異なる方法で固定される。代表的な産業用コネクタのプラグ側は、任意の一つの箇所でケーブルとともに保持される。可撓性ブーツを液密継手に被せると、液密継手がケーブルに押し付けられ、これにより、代表的な産業用コネクタ内に一つの係止機構が形成される。銅を用いた標準的な産業用コネクタでこの機構を使用できる。これは、銅製コネクタハウジングがケーブルに非常に密にクリンプされるためである。これにより、銅を用いた代表的な産業用コネクタのプラグ側からコネクタをそのコネクタホルダの穴に隙間嵌めできる。しかしながら、銅製コネクタハウジングはコネクタホルダに固定されない。

液密継手をファイバケーブルに取り付けるだけでは頑丈な産業用ＬＣコネクタは提供されない。ファイバコネクタがクリンプ領域でファイバケーブルのＰＶＣ製の外被から緩んだ場合、これによりＬＣコネクタがプラグホルダ内で前方に移動してしまうことがある。しかしながら、本発明は、産業用コネクタ４０を頑丈な態様で機能するのに必要な追加の支持手段を提供する。

図１０乃至図１３に示すように、ＬＣコネクタ７０をＬＣデュプレックスクリップ７２の側部に組み込む。次いで、デュプレックスクリップ／コネクタアッセンブリを図１７及び図１８で最もよくわかるようにＬＣコネクタホルダ５０の前開口部に滑り込ませる。ＬＣデュプレックスクリップ／コネクタアッセンブリは、ＬＣコネクタハウジングがＬＣコネクタホルダ５０の内側に底付きすると、ＬＣコネクタホルダ５０の内側に一杯に着座する。この時点でＬＣデュプレックスクリップラッチ１０４がＬＣコネクタホルダ５０の内側と係合し、耳に聞こえるクリック音を発生する。図１９に示すように、ラッチ１０４は、産業用ＬＣコネクタプラグをバルクヘッド８０から取り外すときにＬＣコネクタ７０がＬＣコネクタホルダ５０の前側の外に落下しないようにする。

本デュプレックスクリップ設計は、更に、従来の産業用コネクタの問題点を全体として解決する。代表的な産業用コネクタのプラグ側での最後の組み立て作業は、ナットを可撓性ブーツから液密継手上に締め付けることを必要とする。このナットを十分なトルクで締め付けることにより、ケーブルをプラグホルダの内側で前方にシフトする。従来の産業用コネクタでは、これによりプラグをプラグホルダ内で前方にシフトする。これは、ケーブルに作用する唯一の把持力がケーブルの歪み解放にあるためである。

しかしながら、本発明では、可撓性ブーツ６２のナットを液密継手６４に固定したとき、ＬＣコネクタ７０は前方に移動しない。これは、デュプレックスクリップラッチ１０４が、図１９及び図２６に示すように、ＬＣコネクタホルダ５０の前側の保持壁１０６で捕捉されるためである。保持装置により、ＬＣコネクタ７０は軸線方向で更に正確に固定される。産業用コネクタ４０のプラグ側４２がＬＣアダプタ９０の遠い方の側で別のＬＣコネクタ７０と噛み合う場合、これによりプラグ側フェルール端面が更に正確に位置決めされる。これにより、ＬＣコネクタ７０のばね力の範囲が小さくなることにより、最終的に、更に高い信頼性を以て光学的計測が行われる。

更に、ＬＣコネクタ７０は、任意の時期にＬＣコネクタホルダ５０の前側から取り外すことができる。最初に可撓性ブーツ６２を緩めてケーブル６６に作用する圧縮力を解放する。次に、ＬＣデュプレックスクリップ７２の前側の片持ち梁式ビーム１０８を指やネジ回しによって下方に撓ませることにより、ＬＣデュプレックスクリップラッチ１０４をＬＣコネクタホルダ５０の保持壁１０６と係合した状態から外す。かくして、ＬＣコネクタ７０を前方に引っ張ることができるようにする。ＬＣコネクタ７０をＬＣコネクタホルダ５０から外すことにより、コネクタの末端を処理した後の任意の時期に、必要であれば、フェルール端面を再研磨したり拡大鏡で検査したりできる。

ここに開示した発明は、末端の処理中又は処理後にＬＣコネクタを簡単に取り外すことができる産業用ＬＣ光ファイバコネクタを提供する。本発明の上述の及び例示の実施例及び好ましい実施例は、本発明によるこのような産業用ＬＣ光ファイバコネクタの形態を網羅するものではなく、というよりはむしろ、現在考えられる本発明の例示の実施例であるということに着目すべきである。本発明のこの他の多くの他の形態が存在するものと考えられる。

組み立てた状態の本発明による産業用コネクタを後方から見た斜視図である。 図１の産業用コネクタを前方から見た斜視図である。 図２の産業用コネクタの分解斜視図である。 図３に示すデュプレックスクリップを前方から見た斜視図である。 図３に示すデュプレックスクリップの正面図である。 図３に示すデュプレックスクリップの右側の側面図である。 図３に示すＬＣコネクタを前方から見た斜視図である。 図２の産業用コネクタ用のプラグアッセンブリの部分分解斜視図である。 図８に示す二つのＬＣコネクタ及びＬＣデュプレックスクリップの正面図である。 図９の１０−１０線に沿った断面図である。 ＬＣデュプレックスクリップ内に固定されたＬＣコネクタを示す、図８のプラグアッセンブリの拡大斜視図である。 図１１に示すＬＣコネクタ及びＬＣデュプレックスクリップの平面図である。 図１２の１３−１３線に沿った断面図である。 図１２の１４−１４線に沿った断面図である。 図２の産業用コネクタ用のプラグアッセンブリの部分分解平面図である。 図１５の１６−１６線に沿った断面図である。 図１６に示すプラグアッセンブリの拡大断面図である。 ＬＣコネクタホルダに挿入しているＬＣデュプレックスクリップを示す、図１６に示すプラグアッセンブリの拡大断面図である。 ＬＣコネクタホルダに挿入した後のＬＣデュプレックスクリップを示す、図１６に示すプラグアッセンブリの拡大断面図である。 図２の産業用コネクタの部分分解斜視図である。 図２の産業用コネクタの部分分解斜視図である。 図２の産業用コネクタの部分分解斜視図である。 図２の産業用コネクタの側面図である。 図２３の２４−２４線に沿った断面図である。 図２の産業用コネクタの平面図である。 図２５の２６−２６線に沿った断面図である。 図２５の２７−２７線に沿った断面図である。 図２の産業用コネクタのプラグアッセンブリの斜視図である。 プラグカラーに固定されたプラグキャップを示す、図２の産業用コネクタのプラグアッセンブリの斜視図である。 図２の産業用コネクタのバルクヘッドアッセンブリの斜視図である。 バルクヘッドに固定されたバルクヘッドキャップを示す、図２の産業用コネクタのバルクヘッドアッセンブリの斜視図である。

符号の説明

４０ 産業用ＬＣ光ファイバコネクタ
４２ プラグ側
４４ バルクヘッド側
４６ プラグシーリングガスケット
４８ Ｏ−リング
５０ ＬＣコネクタホルダ
５４ プラグ面シール
５６ テザー
５８ プラグキャップ
６０ プラグカラー
６２ 可撓性ブーツ
６４ 液密継手
６６ ファイバケーブル
６８ クリンプスリーブ
７０ ＬＣコネクタ
７２ デュプレックスクリップ
７４ ＬＣデュプレックスクリップラッチ
７６ ＬＣコネクタラッチ
７８ バルクヘッドシール
８０ バルクヘッド
８２ バルクヘッドシーリングガスケットテザー
８４ バルクヘッドキャップ
８６ バルクヘッドシーリングガスケット
８８ デュプレックスＬＣアダプタモジュール
９０ デュプレックスＬＣアダプタ
９２ バルクヘッドラッチ
９４ 取り付けパネル
９６ 組み立てナット
９８ スラストワッシャ
１００ ピン
１０２ 溝

Claims (15)

1. 産業用光ファイバコネクタにおいて、
   コネクタホルダ、及び
   前記コネクタホルダ内に固定された、デュプレックスクリップ及びこのデュプレックスクリップ内に固定された二つのコネクタを含むデュプレックスクリップアッセンブリを含み、
   前記デュプレックスクリップは前面及び後面を有し、前記前面と前記後面との間には二つの開口部が位置決めされており、突出部材が前記後面から前記前面に向かって延びている、コネクタ。
2. 請求項１に記載のコネクタにおいて、前記コネクタホルダは、その内側面に沿って保持壁を有する、コネクタ。
3. 請求項１に記載のコネクタにおいて、各開口部は実質的にＣ形状である、コネクタ。
4. 請求項１に記載のコネクタにおいて、各開口部はその内側面にラッチを有する、コネクタ。
5. 請求項１に記載のコネクタにおいて、前記突出部材はこの部材に位置決めされたラッチを含む、コネクタ。
6. 請求項１に記載のコネクタにおいて、前記突出部材は片持ち梁式ビームである、コネクタ。
7. 請求項１に記載のコネクタにおいて、各コネクタはＬＣ型コネクタである、コネクタ。
8. デュプレックスクリップ−コネクタアッセンブリにおいて、
   デュプレックスクリップ、及び
   前記デュプレックスクリップ内に固定された二つのコネクタを含み、
   前記デュプレックスクリップは前面及び後面を有し、前記前面と前記後面との間には二つの開口部が位置決めされており、突出部材が前記後面から前記前面に向かって延びている、アッセンブリ。
9. 請求項８に記載のアッセンブリにおいて、各開口部は実質的にＣ形状である、アッセンブリ。
10. 請求項８に記載のアッセンブリにおいて、各開口部はその内側面にラッチを有する、アッセンブリ。
11. 請求項８に記載のアッセンブリにおいて、前記突出部材はこの部材に位置決めされたラッチを含む、アッセンブリ。
12. 請求項８に記載のアッセンブリにおいて、前記突出部材は片持ち梁式ビームである、アッセンブリ。
13. 請求項８に記載のアッセンブリにおいて、各コネクタはＬＣ型コネクタである、アッセンブリ。
14. コネクタをコネクタホルダ内に取り外し自在に固定するための方法において、
    二つのコネクタをデュプレックスクリップの側部に挿入し、デュプレックスクリップ−コネクタアッセンブリを形成する工程であって、前記アッセンブリは、デュプレックスクリップ及びこのデュプレックスクリップ内に固定された二つのコネクタを含み、前記デュプレックスクリップは前面及び後面を有し、前記前面と前記後面との間には二つの開口部が位置決めされており、突出部材が前記後面から前記前面に向かって延びており、この突出部材にはラッチが位置決めされている、工程、及び
    内側面に沿って保持壁を持つコネクタホルダに前記アッセンブリを挿入し、前記ラッチが前記コネクタホルダの内側の保持壁と係合する工程を含む、方法。
15. 請求項１４に記載の方法において、
    前記突出部材を下に押して前記ラッチを前記コネクタホルダの内側の保持壁と係合した状態から外す工程、及び
    前記コネクタを前記コネクタホルダから外す工程を更に含む、方法。

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