JP2006126739A - フォーカシング用アタッチメント、および撮影光学系 - Google Patents

フォーカシング用アタッチメント、および撮影光学系 Download PDF

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Abstract

【課題】 機械的にレンズを移動させることなく効率的にフォーカシングを行うことができ、小型化にも適したフォーカシング用アタッチメント、および撮影光学系を実現する。
【解決手段】 この撮影光学系は、主レンズ20と、この主レンズ20よりも物体側に配置されたフォーカシング用アタッチメント10とを備える。フォーカシング用アタッチメント10は、第1および第2のレンズG1,G2からなる接合レンズを有している。第1および第2のレンズG1,G2は、互いに屈折率の異なる第1および第2の流動性物質により形成され、その接合面の形状が可変となっている。その接合面の形状を物体距離に応じて電気的に制御することで、フォーカシングがなされる。第1の流動性物質の屈折率Nd1、第2の流動性物質の屈折率Nd2に関し、以下の条件を満足する。
0.1<│Nd1−Nd2│<0.5 ……(1)
【選択図】 図1

Description

本発明は、各種カメラやカメラ付き携帯電話等におけるフォーカシング技術に利用されるフォーカシング用アタッチメント、および撮影光学系に関する。
従来より、オートフォーカス機能を有するカメラやビデオカメラが知られている。これらの撮影機器におけるフォーカシングは、撮影レンズのレンズ系全体、もしくはその一部をモータ等の駆動系により移動させることにより行う方式が一般的である。一方、近年では携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の小型の情報端末機器において、撮像モジュールを搭載して撮影機能を備えたものが多く出回ってきている。これらの情報端末機器における撮影光学系では、小型化や構成の簡易さの点で、そのフォーカシング方式として、レンズの被写界深度を利用したパンフォーカスを採用している場合が多い。
ところで、最近では可動部品を使用せずに焦点距離を可変できるようにした液体レンズ・システムが開発されている(非特許文献1)。これは、屈折率の異なる2種類の不混和性液体をレンズ材料として円筒状のチューブに充填し、その液体の形状を電気的に制御するようにしたものである。
Royal Philips Electronics、"フィリップスの液体レンズに焦点"、2004年3月3日プレスリリース、インターネット<URL:http://www.philips.co.jp/about/news/section-13914/article-2631.html>
上述したように近年では小型の情報端末機器においても撮影機能を備え、そのフォーカシング方式として、パンフォーカスを採用している場合が多い。しかしながら、そのような機器においても画質に対する要求が年々高くなってきており、パンフォーカスからオートフォーカスの光学系へと需要が移ってきている。しかし、従来のオートフォーカスは、撮影レンズをモータ等の駆動系により移動させることにより行っているため、レンズの移動機構が必要となり、小型化や構成の簡易さの点で不利である。一方、非特許文献1に記載のような液体レンズ・システムは、レンズをモータ等で機械的に移動させることなく焦点距離を可変できる。このようなレンズ・システムを、フォーカシング技術に応用できれば、小型化や構成の簡易さの点で有利である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、機械的にレンズを移動させることなく効率的にフォーカシングを行うことができ、小型化にも適したフォーカシング用アタッチメント、および撮影光学系を提供することにある。
本発明によるフォーカシング用アタッチメントは、撮影光学系において主レンズよりも物体側に配置されるフォーカシング用アタッチメントであって、レンズ材料として屈折率の異なる第1および第2の流動性物質が物体側より順に用いられることにより、接合面の形状が可変に構成された接合レンズと、物体距離に応じて接合レンズの接合面の形状を電気的に制御する制御手段とを備え、接合レンズの前後面は平面形状とされ、かつ、以下の条件式を満足するように構成されているものである。ただし、Nd1は接合レンズにおける第1の流動性物質のd線に対する屈折率、Nd2は接合レンズにおける第2の流動性物質のd線に対する屈折率を示す。
0.1<│Nd1−Nd2│<0.5 ……(1)
また、本発明による撮影光学系は、主レンズと、この主レンズよりも物体側に配置されたフォーカシング用アタッチメントとを備え、フォーカシング用アタッチメントが、レンズ材料として屈折率の異なる第1および第2の流動性物質が物体側より順に用いられることにより、接合面の形状が可変に構成された接合レンズと、物体距離に応じて接合レンズの接合面の形状を電気的に制御する制御手段とを有し、接合レンズの前後面が平面形状とされ、かつ、以下の条件式を満足するように構成されているものである。ただし、Nd1は接合レンズにおける第1の流動性物質のd線に対する屈折率、Nd2は接合レンズにおける第2の流動性物質のd線に対する屈折率を示す。
0.1<│Nd1−Nd2│<0.5 ……(1)
なお、本発明による撮影光学系において、フォーカシング用ユニットは、鏡胴内に固定配置されるものであっても良いし、主レンズに対し着脱可能なフォーカシング用アタッチメントとして構成されていても良い。
本発明によるフォーカシング用アタッチメントおよび撮影光学系はさらに、以下の条件式を満足するように構成されていることが好ましい。RAは、接合レンズにおける接合面の曲率半径の使用上の最小値、fは、主レンズの焦点距離を示す。
3<│RA│/f<20 ……(2)
また、本発明によるフォーカシング用アタッチメントおよび撮影光学系において、接合レンズの前後面の少なくとも一方に、赤外線カットコートが施されていても良い。
本発明によるフォーカシング用アタッチメントおよび撮影光学系では、主レンズよりも物体側にフォーカシング用アタッチメントまたはフォーカシング用ユニットが配置され、そこでフォーカシングが行われる。フォーカシング用アタッチメントまたはフォーカシング用ユニットは、接合面の形状が可変に構成された接合レンズを有し、その接合面の形状が電気的に制御される。その接合面の形状を物体距離に応じて制御することでフォーカシングが実現される。レンズをモータ等で機械的に移動させることなくフォーカシングが実現されるので、小型化および構成の簡易さの点で有利となる。この場合において、接合レンズを構成する第1および第2の流動性物質の屈折率Nd1,Nd2が、条件式(1)を満足することで、効率的なフォーカシングが可能となる。
本発明のフォーカシング用アタッチメントまたは撮影光学系によれば、フォーカシング用アタッチメントまたはフォーカシング用ユニットが、接合面の形状が可変に構成された接合レンズを有し、その接合面の形状を物体距離に応じて電気的に制御することでフォーカシングを行い、また、接合レンズを構成する第1および第2の流動性物質の屈折率Nd1,Nd2に関して所定の条件式(1)を満足するようにしたので、レンズをモータ等で機械的に移動させることなく効率的にフォーカシングを行うことができ、小型化にも適した光学系を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る撮影光学系の一構成例を示している。この構成例は、後述の数値実施例(図3(A),(B))のレンズ構成に対応している。なお、図1において、符号Riは、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側(結像側)に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目(i=1〜10)の面の曲率半径を示す。符号Diは、i番目の面とi+1番目の面との光軸Z1上の面間隔を示す。
この撮影光学系は、例えばカメラ付き携帯電話等の小型の情報端末機器やデジタルカメラ等に搭載されて使用されるものである。この撮影光学系は、光軸Z1に沿って、主レンズ20と、この主レンズ20よりも物体側に配置されたフォーカシング用アタッチメント10とを備えている。この撮影光学系の結像面(撮像面)には、図示しないCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子が配置される。撮像素子の撮像面付近には、撮像面を保護するためのカバーガラスGCが配置されている。主レンズ20と結像面(撮像面)との間には、カバーガラスGCのほか、赤外線カットフィルタやローパスフィルタなどの他の光学部材が配置されていても良い。また、フォーカシング用アタッチメント10は、主レンズ20に対し着脱可能であるが、鏡胴内に固定配置されたフォーカシング用ユニットとして構成されていても良い。
フォーカシング用アタッチメント10は、物体側より順に第1および第2レンズG1,G2で構成された接合レンズを有している。第1および第2レンズG1,G2は、レンズ材料として、後述するように互いに屈折率の異なる第1および第2の流動性物質41,42(図2(A),(B))が用いられ、接合面の形状が可変に構成されている。第1および第2レンズG1,G2の前後面、すなわち第1レンズG1の物体側の面と第2レンズG2の像側の面は平面形状となっている。フォーカシング用アタッチメント10のより詳しい構成、および接合レンズの接合面の制御の原理については、図2(A),(B)を参照して後述する。
主レンズ20は、フォーカシングの際に固定のレンズ群であり、物体側より順に、第3レンズG3、および第4レンズG4を有している。絞りStは、例えば第3レンズG3の物体側に配設されている。第3レンズG3、および第4レンズG4は、例えば非球面レンズで構成され、少なくとも光軸中心の形状が、物体側に凸面を向けたメニスカス形状となっている。第4レンズG4の非球面形状は例えば、有効径の範囲内で、物体側の面が周辺に行くほど負のパワーが強くなる形状であり、かつ像側の面が周辺に行くほど正のパワーが強くなる形状となっている。
なお、本実施の形態に係る撮影光学系の特徴部分は主に、フォーカシング用アタッチメント10の構成にあり、主レンズ20の構成は図示したものに限らず他の構成を種々とり得る。
図2(A),(B)は、フォーカシング用アタッチメント10の一構成例を示している。フォーカシング用アタッチメント10は、例えばガラス材料などからなる円筒状のチューブ33の内部に、レンズ材料としての第1および第2の流動性物質41,42が充填されている。チューブ33の両端部は例えばガラス材料などからなる透明なエンドキャップ31,32で塞がれている。第1および第2の流動性物質41,42は、互いに屈折率が異なり、かつ互いに混じり合わない不混和性の物質となっている。第1の流動性物質41は例えば、非導電性のオイルであり、第2の流動性物質42は例えば、導電性の水溶液となっている。エンドキャップ31,32は平面形状であり、これにより、第1および第2レンズG1,G2となる第1および第2の流動性物質41,42の前後面は平面形状となっている。
エンドキャップ31とチューブ33において、第1および第2の流動性物質41,42に接する面側は、疎水性コーティング材43で覆われている。また、チューブ33の疎水性コーティング材43が施されている側には、絶縁体36を介して第1の電極34が形成されている。また、疎水性コーティング材43の端部に接するように第2の電極35が形成されている。第1および第2の電極34,35は、外側に引き出し形成され、電圧印加部51(図2(B))に接続されることにより、外部から電圧を印加できるようになっている。
図2(A)は、電圧を印加していない通常の状態を示している。疎水性コーティング材43で覆われていることにより、チューブ33の内部では、第2の流動性物質42が半球状で安定した状態となる。一方、図2(B)は、電圧を印加した状態を示している。図示したように電圧Vを印加することで、導電性のある第2の流動性物質42とそれに接する疎水性コーティング材43との境界面付近に電荷が集まる。それにより発生した静電気の力によって、疎水性コーティング材43による界面張力が弱くなり、これにより疎水性が弱くなって第1および第2の流動性物質41,42の形状が変化する。形状変化の度合いの調節は、電圧印加部51によって加える電圧Vの大きさを調整することにより行うことができる。すなわち、電圧Vを大きくするに従い、その接合面が物体側に凸の状態(図2(A))から平面の状態、凹の状態(図2(B))へと変化する。すなわち、第1の流動性物質41の形状が、凹レンズから平面レンズ、凸レンズへと変化し、第2の流動性物質42の形状が、凸レンズから平面レンズ、凹レンズへと変化する。
フォーカシング用アタッチメント10は、電圧印加部51において印加する電圧Vを制御するための電圧制御部54を有している。電圧制御部54は例えば、第1および第2の流動性物質41,42からなる接合レンズの接合面の形状と距離との関係をあらかじめ記憶しておき、物体距離に応じて印加電圧Vの大きさを制御することで、接合面の形状を制御する。電圧制御部54は、この撮影光学系が搭載されるカメラ側の構成に応じて電圧Vを制御するようになっている。例えば測距部52を有するカメラにおいては、測距部52により計測された距離情報に応じて印加電圧Vの制御を行う。これにより、オートフォーカス機能が実現される。また、操作部53を介したユーザによる距離情報の入力によりフォーカス動作を行うようにしても良い。ここで、電圧印加部51および電圧制御部54が、本発明における「制御手段」の一具体例に対応する。
本実施の形態においては、効率的なフォーカシングを実現するため、第1の流動性物質41のd線に対する屈折率Nd1と第2の流動性物質42のd線に対する屈折率Nd2とに関し、以下の条件を満足している。なお、この条件式(1)は、第1および第2の流動性物質41,42の屈折率差の適切な数値範囲を規定しているが、その上限値に関しては、フォーカシングの性能の点からは特に限定されない。ただし事実上、第1および第2の流動性物質41,42として使用可能なレンズ材料により特定される。現状のレンズ材料では、0.5程度が上限と考えられる。
0.1<│Nd1−Nd2│<0.5 ……(1)
また、この撮影光学系は、以下の条件式を満足するように構成されていることが好ましい。RAは、第1および第2の流動性物質41,42からなる接合レンズ(第1および第2レンズG1,G2)における接合面(R2面)の曲率半径の使用上の最小値、fは、主レンズ20の焦点距離を示す。
3<│RA│/f<20 ……(2)
また、この撮影光学系において、第1および第2レンズG1,G2の前後面(R1,R3面)の少なくとも一方に、赤外線カットコートが施されていても良い。これは、例えばエンドキャップ31,32に赤外線カットコートを施すことにより実現できる。
次に、以上のように構成された撮影光学系の作用および効果を説明する。
この撮影光学系では、主レンズ20よりも物体側にフォーカシング用アタッチメント10が配置され、そこでフォーカシングが行われる。フォーカシング用アタッチメント10は、第1および第2レンズG1,G2が第1および第2の流動性物質41,42をレンズ材料としているので、その接合面の形状が電気的に制御される。すなわち、図2(B)に示したように、電圧印加部51によって印加する電圧Vを電圧制御部54が制御して、接合面の形状(曲率半径R2)が制御される。電圧制御部54は例えば、測距部52を有するカメラにおいては、測距部52により計測された距離情報に応じて印加電圧Vの制御を行い、これにより接合面の曲率半径R2を制御することで、オートフォーカス機能を実現する。このようにしてフォーカシング用アタッチメント10において、接合レンズ(第1および第2レンズG1,G2)の接合面の形状を物体距離に応じて制御することでフォーカシングが実現される。レンズをモータ等で機械的に移動させることなくフォーカシングが実現されるので、小型化および構成の簡易さの点で有利となる。また、主レンズ20としてはフォーカシングの際に固定の既存の構成のレンズを使用することができる。
フォーカシング用アタッチメント10において、接合レンズを構成する第1および第2の流動性物質41,42の屈折率Nd1,Nd2が、条件式(1)を満足することで、効率的なフォーカシングが可能となる。条件式(1)は、第1および第2の流動性物質41,42の適切な屈折率差を規定している。条件式(1)の数値範囲を下回ると、接合面の曲率半径R2の変化に対しバックフォーカスの変化が小さくなってしまい、効率的なフォーカシングが行えない。
条件式(2)は、接合面の曲率半径R2の絶対値の最小値RAと、主レンズ20の焦点距離fとの比を規定するものである。条件式(2)の下限を下回ると、RAの値に対するフォーカシングの効果が小さくなり過ぎ、好ましくない。また、上限を上回るとRAの値に対するフォーカシングの効果が大きくなり過ぎ、好ましくない。
また、平面となっている第1および第2レンズG1,G2の前後面どちらか一方、もしくは両面に赤外線カットコートを施した場合には、フォーカシング用アタッチメント10に赤外線カットフィルターの役割を持たすことができる。
このように、本実施の形態に係るフォーカシング用アタッチメント、および撮影光学系によれば、レンズをモータ等で機械的に移動させることなく効率的にフォーカシングを行うことができ、小型化にも適した光学系を実現できる。
次に、本実施の形態に係る撮影光学系の具体的な数値実施例について説明する。図3(A),(B)は、図1に示した撮影光学系の構成に対応する具体的なレンズデータを示している。図3(A)には、レンズデータのうち基本的なデータ部分を示し、図3(B)には、レンズデータのうち非球面形状に関するデータ部分を示す。
レンズデータにおける面番号Siの欄には、この撮影光学系について、最も物体側のレンズ要素の面を1番目として、像側に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目(i=1〜10)の面の番号を示している。曲率半径Riの欄には、図1で付した符号Riに対応させて、物体側からi番目の面の曲率半径の値を示す。面間隔Diの欄についても、図1で付した符号に対応させて、物体側からi番目の面Siとi+1番目の面Si+1との光軸上の間隔を示す。曲率半径Riおよび面間隔Diの値の単位はミリメートル(mm)である。Ndj,νdjの欄には、それぞれ、カバーガラスGCも含めて、物体側からj番目(j=1〜5)のレンズ要素のd線(587.6nm)に対する屈折率およびアッベ数の値を示す。
フォーカシング用アタッチメント10を構成する第1および第2レンズG1,G2の接合面S2の曲率半径R2は、物体距離に応じて30.0mm(最小値RA)〜∞(平面)の間で可変となっている。間隔D1,D2の値は、曲率半径R2が30.0mmのときの値を示している。
図3(A)のレンズデータにおいて、面番号の左側に付された記号「*」は、そのレンズ面が非球面形状であることを示す。主レンズ20を構成する第3レンズG3の両面S5,S6と、第4レンズG4の両面S7,S8とが非球面形状となっている。基本レンズデータには、これらの非球面の曲率半径として、光軸近傍(近軸近傍)の曲率半径の数値を示している。データから分かるように、第3レンズG3および第4レンズG4は、近軸近傍においてメニスカス形状となっている。
図3(B)の各非球面データの数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数”であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10-2」であることを示す。
各非球面データには、以下の式(A)によって表される非球面形状の式における各係数Ai,Kの値を記す。Zは、より詳しくは、光軸から高さhの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)を示す。
Z=C・h2/{1+(1−K・C2・h21/2}+A3・h3+A4・h4+A5・h5+A6・h6+A7・h7+A8・h8+A9・h9+A10・h10+A11・h11 ……(A)
ただし、
Z:非球面の深さ(mm)
h:光軸からレンズ面までの距離(高さ)(mm)
K:離心率
C:近軸曲率=1/R
(R:近軸曲率半径)
i:第i次(i=3〜11)の非球面係数
第3レンズG3の両面S5,S6の非球面形状は、A11までの非球面係数を有効に用いて表されている。第4レンズG4の両面S7,S8の非球面形状は、A10までの非球面係数を有効に用いて表されている。
図4(A)には、フォーカシングに関する諸データとして、物体距離と第1および第2レンズG1,G2における曲率半径R2との関係を示す。曲率半径R2が∞のときに、無限遠の物体に合焦し、曲率半径R2が最小値の30.0mmのときに、近距離物体(110mm)に合焦する。なお、このときのバックフォーカスの変化量は0.14mmである。図4(A)にはまた、主レンズ20の諸データとして、主レンズ20の近軸焦点距離f(mm)、Fナンバー(FNO.)、および画角2ω(ω:半画角)の値を同時に示す。
図4(B)には、上述の条件式(1),(2)に関する値を、本実施例についてまとめたものを示す。図4(B)に示したように、本実施例の値は、各条件式(1),(2)の数値範囲内となっている。
図5(A)〜(C)は、物体距離を無限遠として合焦した場合(R2=∞)における球面収差、非点収差、およびディストーション(歪曲収差)を示している。また、図6(A)〜(C)は、近距離物体に合焦した場合(R2=30.0mm)における同様の収差を示している。各収差図には、d線を基準波長とした収差を示すが、球面収差図および倍率色収差図には、g線(波長435.8nm),C線(波長656.3nm)についての収差も示す。非点収差図において、実線はサジタル方向、破線はタンジェンシャル方向の収差を示す。ωは、半画角を示す。
以上の各数値データおよび各収差図から分かるように、無限遠から近距離まで良好に収差補正がなされた、コンパクトなレンズ系が実現されている。
なお、本発明は、上記実施の形態および実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔および屈折率の値などは、上記数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。
本発明の一実施の形態に係る撮影光学系の一構成例を示すレンズ断面図である。 フォーカシング用アタッチメントの一構成例を示す構成図である。 撮影光学系の具体的な数値実施例を示す図である。 その他の数値データを示す図である。 実施例に係る撮影光学系の無限遠合焦時における球面収差、非点収差、およびディストーションを示す収差図である。 実施例に係る撮影光学系の近距離合焦時における球面収差、非点収差、およびディストーションを示す収差図である。
符号の説明
10…フォーカシング用アタッチメント、20…主レンズ、GC…カバーガラス、St…絞り、Gj…物体側から第j番目のレンズ、Ri…物体側から第i番目のレンズ面の曲率半径、Di…物体側から第i番目と第i+1番目のレンズ面との面間隔、Z1…光軸。

Claims (5)

  1. 撮影光学系において主レンズよりも物体側に配置されるフォーカシング用アタッチメントであって、
    レンズ材料として屈折率の異なる第1および第2の流動性物質が物体側より順に用いられることにより、接合面の形状が可変に構成された接合レンズと、
    物体距離に応じて前記接合レンズの接合面の形状を電気的に制御する制御手段と
    を備え、
    前記接合レンズの前後面は平面形状とされ、かつ、以下の条件式を満足するように構成されている
    ことを特徴とするフォーカシング用アタッチメント。
    0.1<│Nd1−Nd2│<0.5 ……(1)
    ただし、
    Nd1:接合レンズにおける第1の流動性物質のd線に対する屈折率
    Nd2:接合レンズにおける第2の流動性物質のd線に対する屈折率
  2. さらに、前記接合レンズにおける前記接合面の曲率半径の使用上の最小値をRA、前記主レンズの焦点距離をfとしたとき以下の条件式を満足するように構成されている
    3<│RA│/f<20 ……(2)
    ことを特徴とする請求項1に記載のフォーカシング用アタッチメント。
  3. 前記接合レンズの前後面の少なくとも一方に、赤外線カットコートが施されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のフォーカシング用アタッチメント。
  4. 主レンズと、この主レンズよりも物体側に配置されたフォーカシング用ユニットとを備え、
    前記フォーカシング用ユニットは、
    レンズ材料として屈折率の異なる第1および第2の流動性物質が物体側より順に用いられることにより、接合面の形状が可変に構成された接合レンズと、
    物体距離に応じて前記接合レンズの接合面の形状を電気的に制御する制御手段と
    を有し、
    前記接合レンズの前後面は平面形状とされ、かつ、以下の条件式を満足するように構成されている
    ことを特徴とする撮影光学系。
    0.1<│Nd1−Nd2│<0.5 ……(1)
    ただし、
    Nd1:接合レンズにおける第1の流動性物質のd線に対する屈折率
    Nd2:接合レンズにおける第2の流動性物質のd線に対する屈折率
  5. 前記フォーカシング用ユニットは、前記主レンズに対し着脱可能なフォーカシング用アタッチメントとして構成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の撮影光学系。
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