JP2006126609A - 平面表示装置および表示装置の駆動制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示パネルの走査線に沿う線状の輝度ムラの発生による表示品質の低下を回路上で補償して、表示品質の向上と歩留まりの向上を図った平面表示装置および表示装置の駆動制御方法を提供する。
【解決手段】電子放出素子1の走査電圧制御手段4は、走査線単位で駆動される表示画素毎に、その画素の動作特性に従う制御情報を保持する走査電圧制御テーブル7を参照して、表示パネル1のm本の走査線に印加する駆動電圧の値を各走査線毎に制御する。
【選択図】図1
【解決手段】電子放出素子1の走査電圧制御手段4は、走査線単位で駆動される表示画素毎に、その画素の動作特性に従う制御情報を保持する走査電圧制御テーブル7を参照して、表示パネル1のm本の走査線に印加する駆動電圧の値を各走査線毎に制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の蛍光体層と前記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子とにより形成される複数の表示画素をマトリクス状に配置した表示パネルを備えた平面表示装置および表示装置の駆動制御方法に関する。
近年、偏平な平面パネル構造の画像表示装置として、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)等が知られている。また、FEDの一種として、表面伝導型の電子放出素子を備えたSED(Surface-conduction Electron-emitter Display)の開発が進められている。
SEDは、所定の隙間を置いて対向配置された前面基板および背面基板を有する。これらの基板は、矩形枠状の側壁を介して周縁部を互いに接合され、内部を真空にされて偏平な平面パネル構造の真空外囲器を構成している。前面基板の内面には3色(R,G,B)の蛍光体層を有する蛍光体スクリーンが設けられ、背面基板の内面には、蛍光体層を励起発光させる電子の放出源として、画素毎に対応する多数の電子放出素子が整列配置されている。また、背面基板の内面上には、電子放出素子を駆動するための多数本の配線がマトリックス状に設けられ、その端部は真空外囲器の外部に引き出されている。
このSEDを動作させる場合は、基板間に10[kV]程度の高電圧(アノード電圧)を与え、配線に接続した駆動回路を介して各電子放出素子に選択的に駆動電圧を印加することにより、各電子放出素子から選択的に電子ビームが放出され、これら電子ビームが所定の軌道を描いて対応する蛍光体層に照射され、蛍光体層が励起発光されてカラー画像が表示されるようになっている。上記SEDの表示パネルにマトリクス状に配列された各電子放出素子は駆動回路により表示駆動される。この駆動回路は、複数の走査線の一端に接続される走査線ドライバ(Yドライバ)と、複数の信号線の一端に接続される信号線ドライバ(Xドライバ)を含む。Yドライバは走査信号を用いて複数の走査線を順次駆動し、Xドライバは各走査線が駆動される間に映像信号に応じてパルス変調された駆動信号若しくは映像信号に応じて電位が変化する駆動信号を用いて複数の信号線を駆動する。各表示画素は対応信号線および対応走査線間の画素電圧、若しくは映像信号の階調に応じてパルス幅が変化する上記信号線上の電圧と上記走査線上の走査電圧に対応した輝度で発光する。
特開2002−221933号公報
ところで、上述のようなSEDに於いては、表示パネルの走査線に沿う線状の輝度ムラの発生が問題とされる。この線状の輝度ムラは、表示パネルの製造工程に於いて背面基板に電子放出源を形成してゆく素子膜形成工程等に拠るところが主な原因とされる。この線状の輝度ムラは表示品質を損なう大きな要因となる。またこの線状の輝度ムラが発生した表示パネルを不良扱いにすると、表示パネルの製造工程に於ける歩留まりが著しく低下し、製品コストの上昇を招くという問題が生じる。
本発明の目的は、表示パネルの走査線に沿う線状の輝度ムラの発生による表示品質の低下を回路上で補償して、表示品質の向上と歩留まりの向上を図った平面表示装置および表示装置の駆動制御方法を提供することにある。
本発明によれば、m本の走査線とn本の信号線の各交差位置に対応して蛍光体層と電子放出素子とにより形成される表示画素をマトリクス状に配置した表示パネルと、前記表示パネルに配置された前記各表示画素を前記走査線と前記信号線の駆動電圧をもとに駆動する駆動部とを備えた平面表示装置に於いて、前記走査線単位で駆動される表示画素毎に当該表示画素の動作特性に従う制御情報を保持する保持手段と、前記保持手段に保持した制御情報をもとに前記駆動部が前記m本の走査線に印加する駆動電圧を前記走査線毎に制御する制御手段とを具備したことを特徴とする平面表示装置提供される。
また前記平面表示装置に於いて、前記保持手段は、前記走査線単位で駆動される表示画素の素子放出電流の値を前記制御情報として保持する平面表示装置が提供される。
また前記平面表示装置に於いて、前記保持手段は、前記走査線単位で駆動される表示画素の素子放出電流をもとに生成された、前記走査線単位で駆動される表示画素のカットオフレベルに相当する駆動電圧を出力制御するための制御情報を保持する平面表示装置が提供される。
また前記平面表示装置に於いて、前記保持手段には、前記各走査線毎の所定階調レベルのライン表示状態をもとに生成した制御情報が前記走査線と対応付けて記録される平面表示装置が提供される。
また前記平面表示装置に於いて、前記表示パネルの前記各表示画素を前記走査線毎に駆動して、前記走査線単位で駆動される表示画素毎の素子放出電流値を採取する手段と、前記採取した前記素子放出電流値をもとに前記走査線単位で駆動される表示画素のカットオフレベルに相当する駆動電圧を出力制御するための制御情報を生成し、当該制御情報を前記走査線に対応付けて前記保持手段に記録する手段とをさらに具備した平面表示装置が提供される。
また本発明によれば、複数の蛍光体層と前記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子とにより形成される複数の表示画素をマトリクス状に配置した表示パネルと、前記表示パネルに配置された複数の表示画素を走査線と信号線の駆動電圧により駆動する駆動部とを具備する表示装置の駆動制御方法であって、前記走査線単位で駆動される表示画素毎に当該表示画素の動作特性に従う制御情報を保持する手段と、前記保持した制御情報をもとに前記駆動部から出力される走査線の駆動電圧を前記各走査線毎に制御する手段とを具備した表示装置の駆動制御方法が提供される。
また本発明によれば、複数の蛍光体層と前記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子とにより形成される複数の表示画素をマトリクス状に配置した表示パネルと、前記表示パネルに配置された複数の表示画素を走査線と信号線の駆動電圧により駆動する駆動部とを具備する表示装置の駆動制御方法であって、前記表示装置の外部に、前記表示パネルの前記各表示画素を前記走査線毎に駆動して、前記走査線単位で駆動される表示画素毎の素子放出電流値を採取する手段と、前記採取した前記素子放出電流値をもとに前記走査線単位で駆動される表示画素のカットオフレベルに相当する駆動電圧を対応する走査線に出力するための前記駆動電圧の値を制御する制御情報を生成する手段とを備え、前記表示装置に、前記生成された補正情報を前記走査線に対応付けて保持する保持手段を備えて、前記駆動部が前記走査線に印加する駆動電圧の値を前記保持手段に保持した制御情報により前記走査線毎に制御する表示装置の駆動制御方法が提供される。
表示パネルの走査線に沿う線状の輝度ムラの発生による表示品質の低下を回路上で補償できる。
以下図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
本発明の具体的な実施形態を説明するに際し、本発明の実施形態に係る平面表示装置の概要ならびに駆動制御方法について図1を参照して説明する。
本発明の具体的な実施形態を説明するに際し、本発明の実施形態に係る平面表示装置の概要ならびに駆動制御方法について図1を参照して説明する。
本発明に係る表示装置は、表示パネル1と、走査電圧制御テーブル7と、走査電圧制御手段4とを有する。
表示パネル1は、m本の走査線とn本の信号線の各交差位置に対応して蛍光体層と電子放出素子とにより形成される表示画素をマトリクス状に配置して構成される。
表示パネル1は、m本の走査線とn本の信号線の各交差位置に対応して蛍光体層と電子放出素子とにより形成される表示画素をマトリクス状に配置して構成される。
走査電圧制御テーブル7には、表示パネル1に設けられたm本の走査線各々について、その各走査線毎に駆動電圧の値を制御するための制御情報が設定されている。具体例を挙げると、表示パネル1の各表示画素を走査線毎に駆動して取得した走査線単位の表示画素毎の素子放出電流値をもとに生成した、走査線単位で駆動される表示画素の最適スレッショルドレベルとされる駆動電圧値が、例えば基準駆動電圧に対する補正値として設定されている(図4参照)。
走査電圧制御手段4は、上記走査電圧制御テーブル7を参照して、表示パネル1のm本の走査線に印加する駆動電圧の値を各走査線毎に制御するもので、上記表示パネル1のm本の走査線を線順次で順次駆動する走査電圧ドライバ(Yドライバ)と、Yドライバに走査線駆動電圧を供給する電源制御部と、電源制御部からYドライバに供給される走査線駆動電圧の値を上記走査電圧制御テーブル7に設定された制御情報(補正値)に従い補正制御する制御部とを含んで構成される。
表示パネル1内のLa,Lb,Lcはそれぞれ走査線であり、そのうち、Laは駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が予め定められた適正許容範囲より低い走査線、Lbは駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が上記適正許容範囲にある走査線、Lcは駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が予め定められた適正許容範囲より高い走査線を示している。
上記図1に示す構成に於いて、走査電圧制御手段4は、上記走査電圧制御テーブル7を参照して、表示パネル1のm本の走査線に印加する駆動電圧の値を各走査線毎に制御する。
この際、駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が予め定められた適正許容範囲より低い(適正許容範囲の電流値より小さい)走査線Laに対しては、上記走査電圧制御テーブル7を参照して、走査線駆動電圧の値が電子放出素子のスレッショルドレベル(カットオフレベル)に近づくように、駆動電圧を基準駆動電圧に対してプラス(+)補正する。
また、駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が上記適正許容範囲にある走査線Lbに対しては、駆動電圧の値を補正せず、基準駆動電圧をそのまま出力制御する。
また、駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が予め定められた適正許容範囲より高い(適正許容範囲の電流値より大きい)走査線Lcに対しては、上記走査電圧制御テーブル7を参照して、走査線駆動電圧の値が電子放出素子のスレッショルドレベル(カットオフレベル)に近づくように、駆動電圧を基準駆動電圧に対してマイナス(−)補正する。
なお、ここでは、説明を簡便にするために、走査線(Y)にプラス(+)、信号線(X)にマイナス(−)の駆動電圧を印加する駆動方式として、その補正値を例示したが、走査線(Y)にマイナス(−)、信号線(X)にプラス(+)の駆動電圧を印加する駆動方式の場合は、上記補正値の極性が逆になる。
このように走査電圧制御テーブル7を用いて、Yドライバが走査線に印加する出力駆動電圧の値を各走査線毎に補正制御することにより、各走査線上の電子放出素子のスレッショルドレベル(カットオフレベル)が走査線単位でそれぞれ適正化され、これにより表示パネル1の走査線に沿う線状の輝度ムラの発生による表示品質の低下を回路上で補償できる。なお、上記走査電圧制御テーブル7への制御情報の設定は、上記走査電圧制御手段4の構成要素に含まれる制御部により行ってもよいし、外部の装置により行ってもよく、要は表示パネル1の走査線に沿う線状の輝度ムラの発生が抑制されるような走査線駆動電圧を各走査線毎に出力制御できる構成であればよい。
上記図1に示す平面表示装置をより具現化した本発明の実施形態を以下に図面を参照して説明する。ここでは平面表示装置としてカラー表示画素数が横:縦=1280:720というXGA解像度の電子放出素子を備えたSEDを例に採る。
図2に上記平面表示装置の回路構成を示している。平面表示装置は、表示パネル1、画像電圧ドライバ(Xドライバ)2、走査電圧ドライバ(Yドライバ)3、入力信号処理回路5、電源制御部6、走査電圧制御テーブル7、制御部8等を備える。
表示パネル1は、横(水平)方向に配されたm(=720)本の走査線Y(Y1〜Ym)と、これら走査線Y1〜Ymに交差して縦(垂直)方向に配されたn(=1280×3)本の信号線X(X1〜Xn)と、これら走査線Y1〜Ymおよび信号線X1〜Xnの交差位置近傍に配置されて表示画面を構成するm×n(=約276万)個の表示画素PXとを支持基板上に有する。
各カラー表示画素は水平方向において隣接する3個の表示画素PXにより構成される。このカラー表示画素では、3個の表示画素PXがそれぞれ電子放出源となる電子放出素子11およびこれら電子放出素子11から放出される電子ビームにより発光する赤(R)、緑(G)、および青(B)の蛍光体12により構成される。すなわち蛍光体スクリーンの各表示画素と電子放出源とは一対一に対応している。各走査線Yは対応行の表示画素PXの電子放出素子11に接続される走査電極として用いられ、各信号線Xは対応列の表示画素PXの電子放出素子11に接続される信号電極として用いられる。
Xドライバ2、Yドライバ3、入力信号処理回路5、および電源制御部6はそれぞれ表示パネル1に対する表示用駆動回路として用いられ、表示パネル1の周囲に配置される。Xドライバ2は信号線X1〜Xnに接続され、Yドライバ3は走査線Y1〜Ymに接続される。
入力信号処理回路5は1水平ライン分の映像信号を一時記憶するラインメモリを有して外部の信号源から供給されるRGB映像信号および同期信号の入力処理を行う。入力信号処理回路5は上記ラインメモリに一時記憶した映像信号をXドライバ2に供給し、同期信号(垂直同期信号および水平同期信号)に従う動作タイミング信号をXドライバ2とYドライバ3に供給する。
電源制御部6は、制御部8の制御の下に、表示パネル1を含む表示装置全体の動作用電源を生成し供給制御する。電源制御部6は表示パネル1の駆動用電源として、表示パネル1に、上述したアノード電圧(anode)に加え、Xドライバ2およびYドライバ3に駆動電圧(VDx,VDy)を供給する。Xドライバ2には信号線X1〜Xnを駆動するための信号用の駆動電圧(VDx)を供給し、Yドライバ3には走査線Y1〜Ymを駆動するための走査用の駆動電圧(VDy)を供給する。この際、Yドライバ3には、制御部8の制御の下に、走査線毎に電圧値が補正制御された駆動電圧(VDy)を供給する。この駆動電圧(VDy)の補正制御については後述する。
Yドライバ3は上記電源制御部6から供給された走査用の駆動電圧(VDy)と上記入力信号処理回路5から入力した動作タイミング信号とをもとに走査線Y1〜Ymを順次駆動し、Xドライバ2は上記電源制御部6から供給された信号用の駆動電圧(VDx)と上記入力信号処理回路5から入力した1水平ライン分の映像信号および動作タイミング信号とをもとに、走査線Y1〜Ymの各々がYドライバ3によって駆動される間に入力信号処理回路5から出力される1水平ライン分の映像信号に対応して信号線X1〜Xnを駆動する。尚、上記Xドライバ2は、映像信号に従い電位が変化する信号を駆動電圧(VDx)として出力する構成と、映像信号の階調に従うパルス幅の駆動電圧(VDx)を出力する構成とがあるが、本発明はそのいずれの構成に於いても適用可能である。
走査電圧制御テーブル7には、表示パネル1に設けられたm本の走査線Y1〜Ym各々について、その各走査線毎に駆動電圧の値を制御するための制御情報が設定されている。ここでは、表示パネル1の各表示画素を走査線毎に駆動して取得した走査線単位の表示画素毎の素子放出電流値をもとに生成した、走査線単位で駆動される表示画素の最適スレッショルドレベルとされる駆動電圧値が、基準駆動電圧に対する補正値として設定されている。この補正値の設定機能は表示装置内に於いて実現してもよいし、表示装置を製造する製造装置により実現してもよい。ここでは、一例として、制御部8にそのテーブル作成機能をもたせ、表示パネル1の駆動を伴う製造工程に於いて走査電圧制御テーブル7に制御情報を設定するものとする。この際の走査電圧制御テーブル7の設定ならびにその設定内容は図4を参照して後述する。
制御部8はマイクロプロセッサによるプログラム制御機能を有し、表示パネル1を含む表示装置全体の制御を司るもので、この実施形態に於いては、製造工程に於いて上記走査電圧制御テーブル7を作成し、実稼働時に於いて上記走査電圧制御テーブル7を参照して、表示パネル1のm本の走査線Y1〜Ymに印加する駆動電圧の値を各走査線毎に制御する。
図3は上記SEDに於ける表示パネル1の要部の構成要素を示したもので、SEDの表示パネル1を構成する真空外囲器は、表示面となる前面基板10Aと電子放出側となる背面基板10Bとを有する。この前面基板10Aおよび背面基板10Bは、それぞれ矩形のガラス板により構成される。前面基板10Aと背面基板10Bは約1.0〜2.0mmの隙間をおいて互いに平行に対向配置されている。前面基板10Aおよび背面基板10Bは、図示しないガラスからなる矩形枠状の側壁を介して周縁部同志が接合され、内部が真空の扁平な平面パネル構造の真空外囲器を構成している。
前面基板10Aの内面には画像表示面として機能する蛍光体スクリーン12Aが形成されている。この蛍光体スクリーン12Aは、赤、青、緑の蛍光体層R、G、B、および遮光層Sを並べて構成され、これらの蛍光体層はストライプ状あるいはドット状に形成されている。また、蛍光体スクリーン12上には、アルミニウム等からなるメタルバック14が形成されている。
背面基板10Bの内面には、蛍光体スクリーン12Aの蛍光体層R、G、Bを励起発光させるための電子を放出する電子放出源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子11が設けられている。これらの電子放出素子11は、画素毎、すなわち蛍光体層R、G、B毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子11は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。また、背面基板10Bの内面上には、各電子放出素子11に駆動電圧を与えるための多数本の配線Cがマトリックス状に設けられ、その端部は真空外囲器の外部に引き出されている。前面基板10Aと背面基板10Bとの間には、薄いガラス板を用いたスペーサSPが複数配設される。これら複数のスペーサSPは、前面基板10Aおよび背面基板10Bの外側から作用する大気圧荷重を支持し、基板間の間隔を所定値に維持している。前面基板10Aに設けられたメタルバック14と背面基板10Bとの間にアノード電圧を印加する図示しない電圧供給部を備えている。電圧供給部は、例えば、背面基板10Bの電位を0Vに設定し、メタルバック14の電位を10kV程度の高電圧にするよう、背面基板10Bに対しメタルバック14にアノード電圧を印加する。
上記SEDの表示パネル1において、画像を表示する場合、配線Cに接続した図示しない駆動回路を介して電子放出素子11の素子電極間に所定の駆動電圧を与え、任意の電子放出素子11の電子放出部から電子ビームを放出するとともに、メタルバック14にアノード電圧を印加する。電子放出素子11の電子放出部から放出された電子ビームは、アノード電圧により加速され、蛍光体スクリーン12Aの対応する蛍光体層に衝突する。これにより、蛍光体スクリーン12Aの蛍光体層R、G、Bが励起されて発光し、カラー画像を表示する。尚、この際、表示パネル1に表示されるカラー画像の各階調は配線電圧に含まれる、映像信号に従いパルス変調された信号用駆動電圧の幅(パルス幅)、若しくは配線電圧の値で決まる。
図4は上記走査電圧制御テーブル7の作成例を示す図であり、ここでは制御部8のテーブル作成機能によりデータ(制御情報)を作成するものとするが、外部の装置により実現する構成であってもよい。この走査電圧制御テーブル7の作成は、表示パネル1に上記アノード電圧を印加した状態で、Yドライバ3によりm本の走査線Y1〜Ymを順次駆動し、その駆動時に於ける各走査線毎の駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)を高圧回路に設けた例えば電流検知プローブ等を用いた電流検知手段9で検知し、制御部8に設けたIe/Line採取手段8aにより採取する。さらに採取した素子放出電流(Ie)の値から走査線単位で駆動される電子放出素子11全体のスレッショルドレベル(カットオフレベル)を判定し、走査線駆動電圧(VDy)の値が上記カットオフレベルに近づくように、基準駆動電圧に対する補正値を設定する。ここでは、駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が予め定められた適正許容範囲より低い場合は、走査線駆動電圧の値が駆動する素子のカットオフレベルに近づくように、駆動電圧を基準駆動電圧に対してプラス補正する補正値(+0.1V)を設定し、駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が上記適正許容範囲にある場合は、駆動電圧の値を補正しない値(0V)を設定し、駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が予め定められた適正許容範囲より高い場合は、走査線駆動電圧の値が駆動する素子のカットオフレベルに近づくように、駆動電圧を基準駆動電圧に対してマイナス補正する補正値(−0.1V)を設定するものとする。この補正値の設定を表示パネル1のすべての走査線(この例では720本の走査線)に対して行う。なお、この設定内容はあくまでも一例に過ぎず、例えば上記した、駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)の値を制御情報として設定する手段、若しくは表示パネル1を所定階調レベルで駆動して各走査線毎の所定階調レベルのライン表示状態(ラインの明るさ)をもとに生成した補正値を制御情報として設定する手段等、要は表示パネル1の走査線に沿う線状の輝度ムラの発生が抑制されるような走査線駆動電圧を各走査線毎に出力制御できるテーブル構成であればよい。
表示パネル1の実稼働時に於いて、制御部8は上記した走査電圧制御テーブル7を参照して、電源制御部6からYドライバ3に出力される駆動電圧(VDy)の値を各走査線毎に制御する。これによって、駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が予め定められた適正許容範囲より低い走査線に対しては、走査線駆動電圧の値が電子放出素子のカットオフレベルに近づくように、駆動電圧を基準駆動電圧に対してプラス(+)補正した駆動電圧(VDy)を印加し、駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が上記適正許容範囲にある走査線に対しては、駆動電圧の値を補正せず、基準駆動電圧をそのまま印加し、駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が予め定められた適正許容範囲より高い走査線に対しては、走査線駆動電圧の値が電子放出素子のカットオフレベルに近づくように、駆動電圧を基準駆動電圧に対してマイナス(−)補正した駆動電圧(VDy)を印加する。
このように走査電圧制御テーブル7を用いて、Yドライバ3が走査線に印加する出力駆動電圧の値を各走査線毎に補正制御することにより、各走査線上の電子放出素子のカットオフレベルが走査線単位でそれぞれ適正化され、これにより表示パネル1の走査線に沿う線状の輝度ムラの発生による表示品質の低下を回路上で補償できる。
なお、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば上記した実施形態では、走査線駆動電圧を基準駆動電圧に対してプラス/マイナス補正する補正値を設定した走査電圧制御テーブル7を用いて電源制御部6が制御部8の制御の下にYドライバ3に出力する駆動電圧(VDy)を補正しているが、例えば駆動対象となる電子放出素子全体の素子放出電流(Ie)が予め定められた適正許容範囲より低い走査線に対してのみ、走査線駆動電圧を基準駆動電圧に対してプラス補正する制御情報を設定した走査電圧制御テーブルを用いて各走査線毎に駆動電圧(VDy)を補正する構成、若しくは所定の輝度レベルで各走査線毎の表示輝度を観測し、その輝度レベルに応じた補正値を設定した走査電圧制御テーブルを用いて各走査線毎に駆動電圧(VDy)を補正する構成等であってもよい。さらにこの際、上記走査電圧制御テーブルについても当該テーブルを不揮発性メモリに予め作成しておき、製造ラインの最終工程等に於いて上記不揮発性メモリを表示装置に実装する構成等であってもよく、要は表示パネル1の走査線に沿う線状の輝度ムラの発生が抑制されるような走査線駆動電圧を各走査線毎に出力制御できる構成であればよい。また、上述した実施形態ではSEDを対象に走査線単位の電子放出素子のカットオフ電圧の差異を補償するように走査用の駆動電圧(VDy)の補正を行っているが、SEDに限らず、カットオフ電圧の差異が生じ得る電子放出素子を配列した、例えばFED等の画像表示装置に於いても本発明を適用可能である。
1…表示パネル、2…Xドライバ、3…Yドライバ、4…走査電圧制御手段、5…入力信号処理回路、6…電源制御部、7…走査電圧制御テーブル、8…制御部、9…電流検知手段9、11…表面伝導型電子放出素子、12…蛍光体、X…信号線、Y…走査線、PX…表示画素。
Claims (9)
- m本の走査線とn本の信号線の各交差位置に対応して蛍光体層と電子放出素子とにより形成される表示画素をマトリクス状に配置した表示パネルと、前記表示パネルに配置された前記各表示画素を前記走査線と前記信号線の駆動電圧をもとに駆動する駆動部とを備えた平面表示装置に於いて、
前記走査線単位で駆動される表示画素毎に当該表示画素の動作特性に従う制御情報を保持する保持手段と、
前記保持手段に保持した制御情報をもとに前記駆動部が前記m本の走査線に印加する駆動電圧を前記走査線毎に制御する制御手段と
を具備したことを特徴とする平面表示装置。 - 前記保持手段は、前記走査線単位で駆動される表示画素の素子放出電流の値を前記制御情報として保持する請求項1記載の平面表示装置。
- 前記保持手段は、前記走査線単位で駆動される表示画素の素子放出電流をもとに生成された、前記走査線単位で駆動される表示画素のカットオフレベルに相当する駆動電圧を出力制御するための制御情報を保持する請求項1記載の平面表示装置。
- 前記保持手段には、前記各走査線毎の所定階調レベルのライン表示状態をもとに生成した制御情報が前記走査線と対応付けて記録される請求項1記載の平面表示装置。
- 前記表示パネルの前記各表示画素を前記走査線毎に駆動して、前記走査線単位で駆動される表示画素毎の素子放出電流値を採取する手段と、
前記採取した前記素子放出電流値をもとに前記走査線単位で駆動される表示画素のカットオフレベルに相当する駆動電圧を出力制御するための制御情報を生成し、当該制御情報を前記走査線に対応付けて前記保持手段に記録する手段と
をさらに具備した請求項1記載の平面表示装置。 - 複数の蛍光体層と前記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子とにより形成される複数の表示画素をマトリクス状に配置した表示パネルと、前記表示パネルに配置された複数の表示画素を走査線と信号線の駆動電圧により駆動する駆動部とを具備する表示装置の駆動制御方法であって、
前記走査線単位で駆動される表示画素毎に当該表示画素の動作特性に従う制御情報を保持する手段と、
前記保持した制御情報をもとに前記駆動部から出力される走査線の駆動電圧を前記各走査線毎に制御する手段とを具備したことを特徴とする表示装置の駆動制御方法。 - 前記制御情報を保持する手段は、前記走査線単位で駆動される表示画素毎の素子放出電流値をもとに生成した制御情報を前記走査線に対応付けて保持する請求項6記載の表示装置の駆動制御方法。
- 前記表示パネルの前記各表示画素を前記走査線毎に駆動して、前記走査線単位で駆動される表示画素毎の素子放出電流値を採取する手段と、前記採取した前記素子放出電流値をもとに前記走査線単位で駆動される表示画素のカットオフレベルに相当する駆動電圧を対応する走査線に出力する制御情報を生成する手段とをさらに具備する請求項6記載の表示装置の駆動制御方法。
- 複数の蛍光体層と前記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子とにより形成される複数の表示画素をマトリクス状に配置した表示パネルと、前記表示パネルに配置された複数の表示画素を走査線と信号線の駆動電圧により駆動する駆動部とを具備する表示装置の駆動制御方法であって、
前記表示装置の外部に、前記表示パネルの前記各表示画素を前記走査線毎に駆動して、前記走査線単位で駆動される表示画素毎の素子放出電流値を採取する手段と、前記採取した前記素子放出電流値をもとに前記走査線単位で駆動される表示画素のカットオフレベルに相当する駆動電圧を対応する走査線に出力するための前記駆動電圧の値を制御する制御情報を生成する手段とを備え、
前記表示装置に、前記生成された制御情報を前記走査線に対応付けて保持する保持手段を備えて、前記駆動部が前記走査線に印加する駆動電圧の値を前記保持手段に保持した制御信号により前記走査線毎に制御することを特徴とする表示装置の駆動制御方法。
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JP2004316339A JP2006126609A (ja) | 2004-10-29 | 2004-10-29 | 平面表示装置および表示装置の駆動制御方法 |
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JP7436662B2 (ja) | 2020-06-02 | 2024-02-21 | 株式会社メガチップス | Ledドライバモジュール及びledドライバモジュールによるpwm信号の補正方法 |
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2004
- 2004-10-29 JP JP2004316339A patent/JP2006126609A/ja active Pending
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