JP4564294B2 - 電界放出型ディスプレイ - Google Patents

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Description

本発明は、電界放出型ディスプレイに係り、特に冷陰極を備えた電界放出型ディスプレイに関する。
電界放出型ディスプレイ(FED;Field
Emission Display)には、カソード電極上に先端が先鋭な冷陰極エミッタと、カソード電極上に冷陰極エミッタを取り囲むような絶縁層と、絶縁膜上にゲート電極とを形成して、冷陰極エミッタとゲート電極との間に電圧を印加して、高電界を発生させて冷陰極エミッタの先端から電子の放出を行うSpindt型や、カソード電極とゲート電極との間に形成された絶縁層に電圧を印加し、高電界を発生させて、トンネル効果により電子の放出を行うMIM(Metal Insulator Metal)型や、カソード電極とゲート電極との間に形成された薄膜に微小ギャップを形成し、カソード電極とゲート電極との間に電圧を印加して、微小ギャップから電子の放出を行うSCE(Surface Conduction Emitter)型等の方式が検討されている。また、DLC(Diamond Like Carbon)やCNT(Carbon Nanotube)等の炭素系材料を冷陰極エミッタの材料としてカソード電極上に設けて、ゲート電極とカソード電極とに電圧を印加して、電子を放出する方式も検討されている。
このような電界放出型ディスプレイは、冷陰極エミッタを蛍光体の面と対向するように配置し、冷陰極エミッタから放出された電子を加速して蛍光体に照射することで発光させている。
従来の炭素系冷陰極を備えた電界放出型ディスプレイは、基板と、アノード電極と、蛍光体と、複数の冷陰極とを備えた構成とされている。冷陰極は、サブピクセル毎に複数設けられている。冷陰極は、カソード電極と、冷陰極エミッタと、絶縁層と、ゲート電極とを有した構成とされている。
しかし、冷陰極エミッタは、微細な形状であるため、複数の冷陰極エミッタを均一な形状に製造することは困難である。そのため、冷陰極エミッタ間の形状のばらつきにより、冷陰極エミッタ間で電子放出特性が異なり、画素間において輝度のバラツキやちらつきが生じてしまうという問題があった。このような問題を解決する従来技術として、図1及び図2に示す電界放出型ディスプレイ10がある。
図1は、従来技術である電界放出型ディスプレイの概略を示した斜視図であり、図2は、図1に示した電界放出型ディスプレイのA−A線方向の断面図である。なお、図1及び図2において、X,X方向は、ゲート電極16−1〜16−3の長手方向を示しており、Y,Y方向は、X,X方向と直交する方向(カソード電極14の長手方向)を示している。また、図2には、走査ライン25−2を走査した際の電子ビームCの軌道を示す。
図1及び図2に示すように、電界放出型ディスプレイ10は、大略すると基板13と、カソード電極14と、ゲート電極16−1〜16−3と、絶縁層15と、冷陰極11と、基板21と、アノード電極22と、蛍光体24とを有した構成とされている。また、画素20は、R用サブピクセル17、G用サブピクセル18及びB用サブピクセル19により構成されている。
カソード電極14は、基板13上に複数設けられており、このカソード電極14を覆うよう絶縁層15が形成されている。絶縁層15上には、カソード電極14と直交するようゲート電極16−1〜16−3が設けられている。なお、3つのゲート電極16−1〜16−3は、同一構成とされている。
ゲート電極16−1〜16−3及び絶縁層15には、カソード電極14を露出する開口部Bが形成されており、カソード電極14上には、冷陰極エミッタ26が形成されている。この冷陰極エミッタ26は、微細な形状に形成されている。冷陰極11は、カソード電極14と、冷陰極エミッタ26と、絶縁層15と、ゲート電極16−1と、開口部Bとを含むよう構成されている。冷陰極11は、R用サブピクセル17、G用サブピクセル18、B用サブピクセル19のそれぞれに対して複数設けられている。
このように、1つのサブピクセルに対して複数の冷陰極11を設け、複数の冷陰極エミッタ26から電子を放出することで、冷陰極エミッタ26の形状のばらつきによる個々の冷陰極エミッタ26の電子放出特性の差が画素20間の輝度に及ぼす影響を小さくして、輝度のばらつきやちらつきを抑制することができる(例えば、非特許文献1及び2参照。)。
基板21は、冷陰極エミッタ26と対向するよう配置されている。基板21には、アノード電極22が設けられており、アノード電極22には、蛍光体24が形成されている。蛍光体24は、赤色蛍光体24Rと、緑色蛍光体24Gと、青色蛍光体24Bとから構成されている。
このような構成とされた電界放出型ディスプレイ10においては、走査ライン25−1、走査ライン25−2、走査ライン25−3の順で走査が行われる。図2に示すように、例えば走査ライン25−2を走査する場合には、ゲート電極16−2のみに所定の正の電圧を印加し、冷陰極エミッタ26から電子を放出させ、等電位線Dにより電子ビームCは多少集束して、蛍光体24に照射されて発光する。
また、他の従来技術としては、画素毎にFET(Field Effect Transisitor)やTFT(Thin Film Transistor)をアレイ状に配置して、冷陰極エミッタに十分な電圧を供給して、画素間の電子の放出量を均一にする電界放出型ディスプレイがある。
さらに、その他の従来技術としては、走査したい所望の走査ラインと、走査したい所望の走査ラインの上下方向に隣接する走査ラインとを同時に発光させて、輝度のばらつきを抑制する技術がある(例えば、特許文献1参照。)。
日経マイクロデバイス別冊‘フラットパネル・ディスプレイ2002戦略編’,日経BP社,pp.190-204,2002 G.G.Lee, et al,’The Full-Color Video Images with Uniquely-GatedCarbon Nano-tube Field Emission Display’,SID '02 Digest,pp.1125-1127,2002 特開2003−177694号公報
しかしながら、ディスプレイを高精細化した際、画素20の大きさは小さくなるため、従来の電界放出型ディスプレイ10のように1つのサブピクセルに複数の冷陰極11を形成することは困難であるという問題があった。
また、大画面の電界放出型ディスプレイを高精細化した場合には、小さな画素毎に数多くのFETやTFTを設けることが困難であるという問題があった。
さらに、走査したい所望の走査ラインと、その上下方向に隣接する走査ラインとを同時に発光させる従来技術の場合には、表示された画像の解像度が低下するため、ディスプレイの高精細化ができないという問題があった。
そこで本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、画素間の輝度のばらつきやちらつきを抑制し、高精細な画像を得ることのできる電界放出型ディスプレイを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
請求項1記載の発明では、第1の基板上で走査ラインに直交するよう設けられた複数のカソード電極と、絶縁層を介して、前記カソード電極と直交するよう設けられた複数のゲート電極と、該ゲート電極と前記カソード電極とが直交する位置に設けられた冷陰極群と、前記第1の基板に対向した第2の基板上で、該冷陰極群の位置に対向して設けられた蛍光体とを備えた電界放出型ディスプレイにおいて、前記第1の基板上の走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に正の電圧を印加し、該正の電圧が印加されたゲート電極に隣接する2つのゲート電極に、前記正の電圧よりも小さい正の電圧を印加することを特徴とする電界放出型ディスプレイにより、解決できる。
上記発明によれば、走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に対応した冷陰極群と、走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に隣接する2つのゲート電極に対応した冷陰極群とから従来よりも多くの数の電子を放出させ、走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に印加する電圧とこれに隣接する2つのゲート電極に印加する電圧の差により、電子ビームを集束させて、所望の走査ラインに対応した蛍光体に照射し、画素間の輝度のばらつきやちらつきを抑制して、高精細な画像を得ることができる。
請求項2記載の発明では、前記走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に印加する前記正の電圧は、ゲート電極毎に変えることを特徴とする請求項1に記載の電界放出型ディスプレイにより、解決できる。
上記発明によれば、走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に印加する前記正の電圧をゲート電極毎に変えることにより、放出される電子の数の調整と電子ビームの集束とを行うことができる。また、従来の電界放出型ディスプレイの構成を変更する必要がなく、従来の電界放出型ディスプレイに適用することができる。
請求項3記載の発明では、前記走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極、及びこれに隣接した2つのゲート電極以外のゲート電極には、負の電圧を印加することを特徴とする請求項2に記載の電界放出型ディスプレイにより、解決できる。
上記発明によれば、等電位線の形状を下に凸の分布にして、この等電位線により冷陰極群から放出された電子ビームの集束をさらに促進して、画素間の輝度のばらつきやちらつきを抑制し、高精細な画像を得ることができる。
請求項4記載の発明では、第1の基板上で走査ラインに直交するよう設けられた複数のカソード電極と、該カソード電極上に設けられた絶縁層を介して、前記カソード電極と直交するよう設けられた複数のゲート電極と、該ゲート電極と前記カソード電極とが直交する位置に設けられた複数の冷陰極群と、前記第1の基板に対向した第2の基板上で、前記走査ラインと直交する方向に配置された前記冷陰極群の冷陰極群間の位置に対向して設けられた蛍光体とを備えた電界放出型ディスプレイにおいて、前記第1の基板上の走査したい所望の走査ラインに対応した2つのゲート電極に正の電圧を印加し、該正の電圧が印加されたゲート電極以外のゲート電極には、負の電圧を印加することを特徴とする電界放出型ディスプレイにより、解決できる。
上記発明によれば、走査したい所望の走査ラインに対応した2つのゲート電極に正の電圧を印加し、該正の電圧が印加されたゲート電極以外のゲート電極には、負の電圧を印加することにより、2つのゲート電極に対応した冷陰極群から電子を放出させると共に、等電位線を形成して、この等電位線により電子ビームを走査したい所望の走査ラインに対応した蛍光体に集束させ、画素間の輝度のばらつきやちらつきを抑制して、高精細な画像を得ることができる。
請求項5記載の発明では、前記走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に印加する正の電圧は、前記ゲート電極毎に変えることを特徴とする請求項4に記載の電界放出型ディスプレイにより、解決できる。
上記発明によれば、走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に印加する前記正の電圧をゲート電極毎に変えることにより、放出される電子の数の調整と電子ビームの集束とを行うことができる。また、従来の電界放出型ディスプレイの構成を変更する必要がなく、従来の電界放出型ディスプレイに適用することができる。
請求項6記載の発明では、第1の基板上で走査ラインに直交するよう設けられた複数のカソード電極と、該カソード電極上に設けられた絶縁層を介して、前記カソード電極と直交するよう設けられた複数のゲート電極と、該ゲート電極と前記カソード電極とが直交する位置で、走査ライン方向及び前記走査ラインに直交する方向に交互に設けられた冷陰極群と、前記第1の基板に対向した第2の基板上で、冷陰極群間の位置に対向してデルタ配列された蛍光体とを備えた電界放出型ディスプレイにおいて、前記第1の基板上の走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に正の電圧を印加し、該正の電圧が印加されたゲート電極に隣接する2つのゲート電極に、前記正の電圧よりも小さい正の電圧を印加し、前記正の電圧が印加されたゲート電極、及びこれに隣接する2つのゲート電極以外のゲート電極には、負の電圧を印加することを特徴とする電界放出型ディスプレイにより、解決できる。
上記発明によれば、正の電圧が印加されたゲート電極に隣接する2つのゲート電極に対応した冷陰極群から電子を放出すると共に、等電位線を形成し、この等電位線により電子ビームを走査したい所望の走査ラインに対応した蛍光体に集束させて、画素間の輝度のばらつきやちらつきを抑制して、高精細な画像を得ることができる。
請求項7記載の発明では、前記走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に印加する正の電圧は、ゲート電極毎に変えることを特徴とする請求項6に記載の電界放出型ディスプレイにより、解決できる。
上記発明によれば、走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に印加する前記正の電圧をゲート電極毎に変えることにより、放出される電子の数の調整と電子ビームの集束とを行うことができる。また、従来の電界放出型ディスプレイの構成を変更する必要がなく、従来の電界放出型ディスプレイに適用することができる。
本発明によれば、画素間の輝度のばらつきやちらつきを抑制して、高精細な画像を得ることができる。
次に、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
(第1実施例)
始めに、図3を参照して、第1実施例による電界放出型ディスプレイ40の構成について説明する。図3は、本発明の第1実施例による電界放出型ディスプレイの概略図である。なお、図3において、X,X方向は、図5に示す走査ライン65−1〜65−nの長手方向を示しており、Y,Y方向は、X,X方向と直交する方向(カソード電極52の長手方向)を示している。
電界放出型ディスプレイ40は、データ入力端子41と、制御装置42と、ゲートドライバ43と、データドライバ44と、ディスプレイ本体45とにより構成されている。データ入力端子41は、映像データである画像データaを制御装置42に供給するためのものである。制御装置42は、電界放出型ディスプレイ40の制御全般を行うものであり、制御信号bによりデータドライバ44の駆動を制御し、制御信号cによりゲートドライバ43の駆動を制御するためのものである。
また、制御装置42は、データ入力端子41から入力された画像データaをデータドライバ44に入力する。データドライバ44は、制御信号bに基づいて、電界放出型ディスプレイ40内に設けられたカソード電極52(図5参照)に対して電圧を印加するためのものである。ゲートドライバ43は、制御信号cに基づき、走査を行うためのものである。これにより、データドライバ44に入力された画像データaをどの垂直位置で表示するかが制御される。
電界放出型ディスプレイ40は、ディスプレイ本体45の表示領域46に画像を表示するためのものであり、複数の冷陰極50を有した構成とされている。
次に、図4及び図5を参照して、第1実施例のディスプレイ本体45について説明する。図4は、第1実施例のディスプレイ本体の断面図であり、図5は、図4に示した背面板の平面図である。
ディスプレイ本体45は、前面板47と、複数の冷陰極50を有した冷陰極群120を有した背面板48とにより構成されている。前面板47は、大略すると第2の基板である基板61と、アノード電極62と、蛍光体63とを有した構成とされている。基板61の背面板48と対向する面には、アノード電極62が設けられている。蛍光体63は、冷陰極群120の位置に対向するアノード電極62上に設けられている。蛍光体63は、赤色蛍光体、緑色蛍光体、及び青色蛍光体から構成されており、サブピクセル68毎に上記3色のいずれかの蛍光体が設けられている。サブピクセル68は、前面板47上に位置している。画素75は、赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体に対応した3つのサブピクセル68により構成されており、前面板47上に位置している。複数の上記3色の蛍光体63は、それぞれのカソード電極52に対応している。
背面板48は、複数の冷陰極50を有した冷陰極群120と、電子放出部70,71とを有しており、大略すると第1の基板である基板51と、m(1,2,3,・・・)本のカソード電極52と、絶縁層53と、ゲート電極55−0〜55−(n+1)と、冷陰極エミッタ56−0〜56−(n+1)とを有した構成とされている。冷陰極群120は、カソード電極52とゲート電極55−0〜55−(n+1)とが直交する位置に設けられている。なお、説明の便宜上、ゲート電極と冷陰極エミッタの符号を変えたが、それぞれのゲート電極55−0〜55−(n+1)は同一構成とされており、それぞれの冷陰極エミッタ56−0〜56−(n+1)も同一構成とされている。
次に、図4に示した冷陰極50を例に挙げて、冷陰極50の構成について説明する。冷陰極50は、基板51上に設けられており、カソード電極52と、絶縁層53と、ゲート電極55−1と、冷陰極エミッタ56−1とにより構成されている。
基板51上には、カソード電極52と、絶縁層53と、ゲート電極55−1とが順次形成されており、絶縁層53及びゲート電極55−1には、カソード電極52を露出する開口部Eが形成されている。開口部Eは、走査ライン65−1と対向する位置に形成されている。開口部Eにより露出されたカソード電極52には、冷陰極エミッタ56−1が形成されている。このような構成とされた冷陰極50は、サブピクセル68に対して複数設けられている。なお、開口部Eは、走査ライン65−2〜65−nと対向する位置にも形成されている。
ディスプレイ本体45には、n(1,2,3,・・・)本の走査ラインが設けられており、それぞれの走査ライン65−1〜65−nと対向する背面板48の位置に設けられた構造体の構成は同一構成とされている。
次に、電子放出部70,71について説明する。電子放出部70は、複数の冷陰極50を有した冷陰極群120を有しており、大略するとゲート電極55−0と、冷陰極エミッタ56−0と、絶縁層53と、カソード電極52とから構成されている。電子放出部70は、1番目の走査ライン65−1(表示領域の最上部に形成された走査ライン)が隣接する非表示領域64に設けられている。非表示領域64は、表示領域46の外に設けられており、画像を表示しない領域である。冷陰極群120は、ゲート電極55−0とカソード電極52とが直交する位置に設けられている。
このような電子放出部70を設けることで、1番目の走査ライン65−1を走査する際、電子放出部70に設けられた冷陰極群120からも電子を放出することができる。
電子放出部71は、複数の冷陰極50を有した冷陰極群120を有しており、大略するとゲート電極55−(n+1)と、冷陰極エミッタ56−(n+1)と、絶縁層53と、カソード電極52とから構成されている。電子放出部71は、n番目の走査ライン65−n(表示領域の最下部に形成された走査ライン)が隣接する非表示領域64に設けられている。冷陰極群120は、ゲート電極55−(n+1)とカソード電極52とが直交する位置に設けられている。
このような電子放出部71を設けることで、n番目の走査ライン65−nを走査する際、電子放出部71に設けられた冷陰極群120からも電子を放出することができる。さらに、後述するように、走査したい所望の走査ラインに対向したゲート電極と、その両側のゲート電極に位置する冷陰極群120とから電子を放出させる場合には、それぞれの走査ライン65−1〜65−nに対して放出される電子の数の差が小さくなるため、画素75間の輝度のばらつきやちらつきを抑制することができる。なお、電子放出部70,71は、走査ライン65−1〜65−nと対向する背面板48の構造体と同様な構成とされている。
次に、図4を参照して、1本目の走査ライン65−1を走査する場合を例に挙げて、走査方法について説明する。走査ライン65−1を走査する際には、ゲート電極55−1(この場合の走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極)に正の電圧VFP、ゲート電極55−1の両隣に位置するゲート電極55−0,55−2とに電圧VFPよりも小さい正の電圧V、それ以外のゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極52に負の電圧−VCCをそれぞれ印加する。
このように、ゲート電極55−1に正の電圧VFP、ゲート電極55−1の両隣に位置するゲート電極55−0とゲート電極55−2とに正の電圧Vを印加することで、冷陰極エミッタ56−0〜56−2からそれぞれ電子が放出される。 また、ゲート電極55−1に正の電圧VFPを印加し、ゲート電極55−0,55−2に正の電圧VFPよりも小さい電圧Vを印加し、かつその他のゲート電極に負の電圧−VFNを印加することで、等電位線Hの分布は下に凸になり、この下に凸の等電位線Hにより電子ビームJは集束し、アノード電極62により加速されて走査ライン65−1に対応した蛍光体に照射される。
また、走査したい所望の走査ライン65−1に対応したゲート電極55−1と隣り合うゲート電極55−0,55−2に正の電圧Vを印加し、ゲート電極55−1に位置する冷陰極50の冷陰極エミッタ56−1から電子を放出させるだけでなく、ゲート電極55−0,55−2に位置する冷陰極50の冷陰極エミッタ56−0,56−2からも電子を放出させることができる。
これにより、電界放出型ディスプレイ40の高精細化により画素75のサイズが小さい場合(サブピクセル68のサイズが小さく、サブピクセル68に対して多くの冷陰極50を設けることができない場合)において、それぞれの画素75に対応した蛍光体に電子を放出する冷陰極50の個数を増加させ、個々の冷陰極エミッタの電子放出特性が画像に及ぼす影響を小さくして、電界放出型ディスプレイの画素75間の輝度のばらつきやちらつきを抑制して、高精細な画像を得ることができる。
さらに、複数のゲート電極55−0〜55−(n+1)に印加する電圧の値をゲート電極毎に変えて、放出される電子の数の調整と電子ビームJの集束とを行うため、別途電界放出型ディスプレイの構成を変更する必要がなく、従来の構成の電界放出型ディスプレイに適用することができる。
次に、図6を参照して、第1実施例の電界放出型ディスプレイ40の駆動方法について説明する。図6は、第1実施例の電界放出型ディスプレイの駆動波形を示した図である。なお、図6において、1Hは1水平ラインを走査する時間を示しており、1Fは1画面を構成する(1画面を走査する)のに要する時間を示している。本実施例では、n本の走査ライン65−1〜65−nがあるので、1F=n×1Hとなる。また、図6中に示した、(a)はゲート電極55−0の電圧パルスの波形、(b)はゲート電極55−1の電圧パルスの波形、(c)はゲート電極55−2の電圧パルスの波形、(d)はゲート電極55−3の電圧パルスの波形、(e)はゲート電極55−(n−1)の電圧パルスの波形、(f)はゲート電極55−nの電圧パルスの波形、(g)はゲート電極55−(n+1)の電圧パルスの波形、(h)はアノード電極62の電圧パルスの波形、(i)はカソード電極52の電圧パルスの波形をそれぞれ示している。なお、カソード電極52は、表示輝度レベルにより電圧−VCCが印加される時間が変化するため、電圧パルスは斜線で示している。
図6に示すように、1番目(表示領域の最上部に形成された走査ライン)の走査ライン65−1を走査するために、時刻t1において、ゲート電極55−0とゲート電極55−2とに正の電圧V、ゲート電極55−1に正の電圧VFP(VFP>V)、それ以外のゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極52に負の電圧−VCCをそれぞれ印加する。
これにより、冷陰極エミッタ56−0〜56−2から電子が放出され、また、先の図4で説明したように、等電位線Hは下に凸の分布になるため、電子ビームJは集束し、アノード電極62により加速されて蛍光体63に照射され、蛍光体63が発光する。
次に、2番目の走査ライン65−2を走査するために、時刻t2において、ゲート電極55−1とゲート電極55−3とに正の電圧V、ゲート電極55−2に正の電圧VFP、それ以外のゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極52に負の電圧−VCCをそれぞれ印加する。
これにより、冷陰極エミッタ56−1〜56−3から電子が放出され、また、
等電位線Hは下に凸の分布になるため、電子ビームJは集束し、アノード電極62により加速されて蛍光体63−2に照射され、蛍光体63−2が発光する。同様に、3番目の走査ライン65−3,4番目の走査ライン,・・・,n番目の走査ライン65−nと順次走査を行う。n番目(表示領域の最下部に形成された走査ライン)の走査ライン65−nを走査する際は、時刻tnにおいて、ゲート電極55−(n−1)とゲート電極55−(n+1)とに正の電圧V、ゲート電極55−nに正の電圧VFP、それ以外のゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極52に負の電圧−VCCをそれぞれ印加する。
以上説明したように、電界放出型ディスプレイ40の非表示領域64に電子放出部70,71を設け、上記駆動方法により電界放出型ディスプレイ40を駆動させることにより、駆動回路を変更することなく、画素75間の輝度のばらつきやちらつきを抑制し、高精細な画像を得ることができる。なお、本実施例では、走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極とこれに隣接する2つのゲート電極との3つのゲート電極に正の電圧を印加して、電子を放出させたが、3つ以上のゲート電極に正の電圧を印加して、電子を放出させても良い。また、走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極とこれに隣接する2つのゲート電極とに正の電圧を印加し、他のゲート電極に電圧を印加しない場合においても、本実施例と同様な効果を得ることができる。
(第2実施例)
第2実施例の電界放出型ディスプレイは、ディスプレイ本体以外の構成は、第1の電界放出型ディスプレイ40と同様な構成とされている。
次に、図7及び図8を参照して、第2実施例のディスプレイ本体80について説明する。図7は、第2実施例のディスプレイ本体の断面図であり、図8は、図7に示した背面板の平面図である。なお、図7において、図4と同一構成部分には同一符号を付す。
ディスプレイ本体80は、前面板81と、複数の冷陰極群120を備えた背面板82とにより構成されている。前面板81は、大略すると第2の基板である基板61と、アノード電極62と、蛍光体63とを有した構成とされている。また、本実施例の走査ライン84−1〜84−nの基板51(第1の基板)に対する位置は、第1実施例に示したディスプレイ本体45の走査ライン65−1〜65−nの基板51に対する位置と比較して、半ピッチずれた構成とされている。
蛍光体63は、基板51上に設けられた冷陰極群120間の位置に対向するアノード電極62上の位置に設けられている。蛍光体63は、赤色蛍光体、緑色蛍光体、及び青色蛍光体から構成されており、サブピクセル85毎に上記3色のいずれかの蛍光体が設けられている。サブピクセル85は、前面板81上に位置している。画素86は、赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体に対応した3つのサブピクセル85により構成されており、前面板81上に位置している。複数の上記3色の蛍光体63は、それぞれのカソード電極52に対応している。
背面板82には、複数の冷陰極50を有した冷陰極群120が設けられており、大略すると、第1の基板である基板51と、m(1,2,3,・・・)本のカソード電極52と、絶縁層53と、ゲート電極55−1〜55−(n+1)と、冷陰極エミッタ56−1〜56−(n+1)とを有した構成とされている。背面板82は、第1実施例に示した背面板48の構成から電子放出部70,71に対応した構成を取り除いた構成とされている。冷陰極群120は、サブピクセル85毎に設けられている。
次に、図7を参照して、走査ライン84−1を走査する場合を例に挙げて、走査方法について説明する。走査ライン84−1(この場合の走査したい所望の走査ライン)を走査する際には、走査ライン84−1に対応した2つのゲート電極55−1,55−2に正の電圧V、それ以外の全てのゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極52に負の電圧−VCCをそれぞれ印加する。
このように、走査したい所望の走査ライン84−1に対応したゲート電極55−1,55−2に正の電圧Vを印加することで、冷陰極エミッタ56−1,56−2から電子が放出するため、従来の電界放出型ディスプレイと比較して電子数が2倍になる。また、走査したい所望の走査ライン84−1に対応したゲート電極55−1,55−2に正の電圧V、それ以外の全てのゲート電極に負の電圧−VFNをそれぞれ印加することで、等電位線Kの分布は下に凸になり、電子ビームLは集束し、アノード電極62により加速されて走査ライン84−1に対応する蛍光体に照射される。
これにより、電界放出型ディスプレイの高精細化により画素86のサイズが小さい場合(サブピクセル85のサイズが小さく、サブピクセル85毎に設けられた冷陰極群120に数多くの冷陰極50を設けることができない場合)において、それぞれの画素86に対応した蛍光体に電子を放出する冷陰極50の個数を増加させ、個々の冷陰極エミッタの電子放出特性が画像に及ぼす影響を小さくして、電界放出型ディスプレイの画素86間の輝度のばらつきやちらつきを抑制して、高精細な画像を得ることができる。
さらに、複数のゲート電極55−1〜55−(n+1)に印加する電圧の値をゲート電極毎に変えて、放出される電子の数の調整と電子ビームLの集束とを行うため、別途電界放出型ディスプレイの構成を変更する必要がなく、従来の構成の電界放出型ディスプレイに適用することができる。
次に、図9を参照して、第2実施例の電界放出型ディスプレイの駆動方法について説明する。図9は、第2実施例の電界放出型ディスプレイの駆動波形を示した図である。なお、図9において、1Hは1水平ラインを走査する時間を示しており、1Fは1画面を構成する(1画面を走査する)のに要する時間を示している。本実施例では、n本の走査ライン84−1〜84−nがあるので、1F=n×1Hとなる。また、図9中に示した、(a)はゲート電極55−1の電圧パルスの波形、(b)はゲート電極55−2の電圧パルスの波形、(c)はゲート電極55−3の電圧パルスの波形、(d)はゲート電極55−4の電圧パルスの波形、(e)はゲート電極55−nの電圧パルスの波形、(f)はゲート電極55−(n+1)の電圧パルスの波形、(g)はアノード電極62の電圧パルスの波形、(h)はカソード電極52の電圧パルスの波形をそれぞれ示している。なお、カソード電極52は、表示輝度レベルにより電圧−VCCが印加される時間が変化するため、電圧パルスは斜線で示している。
図9に示すように、1番目の走査ライン84−1を走査するために、時刻t1において、1番目の走査ライン84−1に対応した2つのゲート電極55−1,55−2に正の電圧V、それ以外の全てのゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極52に負の電圧−VCCをそれぞれ印加する。
これにより、冷陰極エミッタ56−1,56−2から電子が放出され、また、先の図7で説明したように、等電位線Kは下に凸の分布になるため、電子ビームLは集束し、アノード電極62により加速されて走査ライン84−1に対応する蛍光体に照射され、蛍光体が発光する。
次に、2番目の走査ライン84−2を走査するために、時刻t2において、2番目の走査ライン84−2に対応した2つのゲート電極55−2,55−3に正の電圧V、それ以外の全てのゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極52に負の電圧−VCCをそれぞれ印加する。
これにより、冷陰極エミッタ56−2,56−3から電子が放出され、また、等電位線Kの分布は下に凸になるため、電子ビームLは集束し、アノード電極62により加速されて走査ライン84−2に対応する蛍光体に照射され、蛍光体が発光する。同様に、3番目の走査ライン84−3,4番目の走査ライン,・・・,n番目の走査ライン84−nと順に走査を行う。
n番目の走査ライン84−nを走査する際は、時刻tnにおいて、n番目の走査ライン84−nに対応した2つのゲート電極55−n,55−(n+1)に正の電圧V、それ以外の全てのゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極52に負の電圧−VCCをそれぞれ印加して行う。
以上説明したような電界放出型ディスプレイを上記駆動方法で駆動させることにより、駆動回路を変更することなく、画素86間の輝度のばらつきやちらつきを抑制し、高精細な画像を得ることができる。なお、本実施例では、走査したい所望の走査ラインに対応した2つのゲート電極に正の電圧を印加して、電子を放出させたが、走査したい所望の走査ラインに対応した2つのゲート電極の近傍に位置するゲート電極にも正の電圧を印加して、電子を放出させても良い。
(第3実施例)
第3実施例の電界放出型ディスプレイは、第1及び第2実施例に示した電界放出型ディスプレイの2倍の数の走査ライン(2n本)を有した構成とされている。
次に、図10及び図11を参照して、第3実施例のディスプレイ本体100について説明する。図10は、第3実施例のディスプレイ本体の断面図であり、図11は、図10に示した背面板の平面図である。なお、図10において、図4と同一構成部分には同一符号を付す。
ディスプレイ本体100は、前面板103と、複数の冷陰極50を有した冷陰極群108を備えた背面板104とにより構成されている。前面板103は、大略すると第2の基板である基板61と、アノード電極62と、蛍光体102−1〜102−2nとを有した構成とされている。蛍光体102−1〜102−2nは、冷陰極群108間の位置に対向するアノード電極62上に、デルタ状に配設されている。蛍光体102−1〜102−2nは、赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体から構成されており、サブピクセル109毎に上記3色のいずれかの蛍光体が設けられている。サブピクセル109は、前面板103上に位置している。画素110は、赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体に対応した3つのサブピクセル109により構成されており、前面板103上に位置している。また、表示領域46には、2n本の走査ライン101−1〜101−2nが設けられており、1本目(表示領域の最上部に形成された走査ライン)の走査ライン101−1には蛍光体102−1、2本目の走査ライン101−2には蛍光体102−2、・・・、2n本目(表示領域の最下部に形成された走査ライン)の走査ライン101−2nには蛍光体102−2nがそれぞれ対応している。
背面板104には、複数の冷陰極50を備えた冷陰極群108と、電子放出部105,106とを有しており、大略すると、第1の基板である基板51と、m(1,2,3,・・・)本のカソード電極107と、絶縁層53と、ゲート電極55−0〜55−(2n+1)と、冷陰極エミッタ56−0〜56−(2n+1)とを有した構成とされている。冷陰極形成部108は、平面視した図11において、蛍光体102−1〜102−2nと対向しない位置で、かつゲート電極55−0〜55−(2n+1)とカソード電極107とが直交する位置に設けられている。
電子放出部105は、複数の冷陰極50を備えた冷陰極群108を有しており、大略するとゲート電極55−0と、冷陰極エミッタ56−0と、絶縁層53と、カソード電極107とを有した構成されている。電子放出部105は、1番目の走査ライン101−1の近傍の非表示領域64に設けられている。電子放出部105の冷陰極群108に設けられた冷陰極50は、蛍光体102−1に電子を放出するためのものである。
このような電子放出部105を設けることで、1番目の走査ライン101−1(表示領域の最上部に形成された走査ライン)を走査する際、電子放出部105に設けられた冷陰極50からも電子を放出することができる。
電子放出部106は、複数の冷陰極50を備えた冷陰極群108を有しており、大略するとゲート電極55−(2n+1)と、冷陰極エミッタ56−(2n+1)と、絶縁層53と、カソード電極107とを有した構成されている。電子放出部106は、2n番目(表示領域の最下部に形成された走査ライン)の走査ライン101−2nの近傍の非表示領域64に設けられている。電子放出部106の冷陰極群108に設けられた冷陰極50は、蛍光体102−2nに電子を放出するためのものである。
このような電子放出部106を設けることで、2n番目の走査ライン101−nを走査する際、電子放出部106に設けられた冷陰極50からも電子を放出することができる。
さらに、走査したい所望の走査ラインの上下方向に位置する2つのゲート電極に設けられた冷陰極50から電子を放出させる場合、ゲート電極55−1又はゲート電極55−2nと隣接するゲート電極55−0又はゲート電極55−2n+1に位置する冷陰極50から電子を放出させて、走査ライン101−1又は走査ライン101−2nが発光した際の画素110間の輝度のばらつきを小さくすることができる。
次に、図10を参照して、1本目の走査ライン101−1を走査する場合を例に挙げて、走査方法について説明する。走査ライン101−1を走査する際には、走査ライン101−1に対応したゲート電極55−1に正の電圧VFP、ゲート電極55−1の両隣に位置する2つのゲート電極55−0,55−2に電圧VFPよりも小さい正の電圧V、それ以外の全てのゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極107に負の電圧−VCCをそれぞれ印加する。
このように、走査ライン101−1に対応したゲート電極55−1に正の電圧VFP、ゲート電極55−1の両隣に位置する2つのゲート電極55−0,55−2に電圧VFPよりも小さい正の電圧Vを印加することで、従来技術よりも多くの電子を冷陰極エミッタ56−0,56−2から放出することができる。また、ゲート電極55−1に正の電圧VFPを印加し、ゲート電極55−0,55−2に電圧VFPよりも低い正の電圧Vを印加し、かつその他のゲート電極に負の電圧−VCCを印加することで、等電位線Mは下に凸の分布になるため、電子ビームNは集束し、アノード電極62により加速されて蛍光体102−1に照射される。
これにより、電界放出型ディスプレイの高精細化により画素110のサイズが小さい場合(サブピクセル109のサイズが小さい場合)において、それぞれの画素110に対応した蛍光体に電子を放出する冷陰極50の個数を増加させ、個々の冷陰極エミッタの電子放出特性が画像に及ぼす影響を小さくして、電界放出型ディスプレイの画素110間の輝度のばらつきやちらつきを抑制して、高精細な画像を得ることができる。
さらに、複数のゲート電極55−0〜55−(2n+1)に印加する電圧の値をゲート電極毎に変えて、放出される電子の数の調整と電子ビームNの集束とを行うため、別途電界放出型ディスプレイの基本構成を変更する必要がなく、従来の電界放出型ディスプレイと同様な手法により作成することができる。
次に、図12を参照して、第3実施例の電界放出型ディスプレイの駆動方法について説明する。図12は、第3実施例の電界放出型ディスプレイの駆動波形を示した図である。なお、図12において、1Hは1水平ラインを走査する時間を示しており、1Fは1画面を構成する(1画面を走査する)のに要する時間を示している。本実施例では、2n本の走査ライン101−1〜101−2nがあるので、1F=2n×1Hとなる。また、図12中に示した(a)はゲート電極55−0の電圧パルスの波形、(b)はゲート電極55−1の電圧パルスの波形、(c)はゲート電極55−2の電圧パルスの波形、(d)はゲート電極55−3の電圧パルスの波形、(e)はゲート電極55−(2n−1)の電圧パルスの波形、(f)はゲート電極55−2nの電圧パルスの波形、(g)はゲート電極55−(2n+1)の電圧パルスの波形、(h)はアノード電極62の電圧パルスの波形、(i)はカソード電極52の電圧パルスの波形をそれぞれ示している。なお、カソード電極52は、表示輝度レベルにより電圧−VCCが印加される時間が変化するため、電圧パルスは斜線で示している。
図12に示すように、1番目の走査ライン101−1を走査するために、時刻t1において、ゲート電極55−1に正の電圧VFP、ゲート電極55−0とゲート電極55−2とに正の電圧V(V<VFP)、それ以外のゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極52に負の電圧−VCCをそれぞれ印加する。
これにより、冷陰極エミッタ56−0,56−2から電子が放出され、また、先の図10で説明したように、等電位線Mは下に凸の分布になるため、電子ビームNは集束し、アノード電極62により加速されて蛍光体102−1に照射され、蛍光体102−1が発光する。
次に、2番目の走査ライン101−2を走査するために、時刻t2において、ゲート電極55−2に正の電圧VFP、ゲート電極55−1とゲート電極55−3とに正の電圧V、それ以外のゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極52に負の電圧−VCCをそれぞれ印加する。
これにより、冷陰極エミッタ56−1,56−3から電子が放出され、等電位線Mは下に凸の分布になるため、冷陰極エミッタ56−1,56−3から電子が放出され、電子ビームNは集束し、アノード電極62により加速されて蛍光体102−2に照射され、蛍光体102−2が発光する。同様に、3番目の走査ライン101−3,4番目の走査ライン101−4,・・・,2n番目の走査ライン101−2nの順に走査を行う。2n番目の走査ライン101−2nの走査する際は、時刻t2nにおいて、ゲート電極55−(2n−1)とゲート電極55−(2n+1)とに正の電圧V、ゲート電極55−2nに正の電圧VFN、それ以外のゲート電極に負の電圧−VFN、アノード電極62に正の電圧V、カソード電極52に負の電圧−VCCをそれぞれ印加する。
以上説明したような電界放出型ディスプレイを上記駆動方法で駆動させることにより、駆動回路を変更することなく、画素110間の輝度のばらつきやちらつきを抑制し、高精細な画像を得ることができる。なお、本実施例では、走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に正の電圧を印加し、所望の走査ラインに対応したゲート電極と隣接する2つのゲート電極に正の電圧を印加して電子を放出させたが、走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極と隣接する2つのゲート電極を含む2つ以上のゲート電極に正の電圧を印加して、電子を放出させても良い。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。なお、第1実施例〜第3実施冷に記載した電界放出型ディスプレイの駆動方法を先の背景技術で例に挙げた「特開2003−177694号公報」に記載の電界放出型ディスプレイに適用しても良い。
本発明は、画素間の輝度のばらつきやちらつきを抑制して、高精細な画像を得ることができる電界放出型ディスプレイに適用できる。
従来技術である電界放出型ディスプレイの概略を示した斜視図である。 図1に示した電界放出型ディスプレイのA−A線方向の断面図である。 本発明の第1実施例による電界放出型ディスプレイの概略図である。 第1実施例のディスプレイ本体の断面図である。 図4に示した背面板の平面図である。 第1実施例の電界放出型ディスプレイの駆動波形を示した図である。 第2実施例のディスプレイ本体の断面図である。 図7に示した背面板の平面図である。 第2実施例の電界放出型ディスプレイの駆動波形を示した図である。 第3実施例のディスプレイ本体の断面図である。 図10に示した背面板の平面図である。 第3実施例の電界放出型ディスプレイの駆動波形を示した図である。
符号の説明
10,40 電界放出型ディスプレイ
11,50 冷陰極
13,21,51,61 基板
14,52,107 カソード電極
18,26,56−0〜56−(2n+1) 冷陰極エミッタ
15,53 絶縁層
16−1〜16−3,55−0〜55−(2n+1) ゲート電極
17 R用サブピクセル
18 G用サブピクセル
19 B用サブピクセル
20,75,86,110 画素
22,62 アノード電極
24,63,102−1〜102−2n 蛍光体
24R 赤色蛍光体
24G 緑色蛍光体
24B 青色蛍光体
25−1〜25−3,65−1〜65−n,84−1〜84−n,101−1〜101−2n 走査ライン
41 データ入力端子
42 制御装置
43 ゲートドライバ
44 データドライバ
45,80,100 ディスプレイ本体
46 表示領域
47,81,103 前面板
48,82,104 背面板
64 非表示領域
68,85,109 サブピクセル
70,71,105,106 電子放出部
108,120 冷陰極群
B,E 開口部
C,J,L,N 電子ビーム
D,H,K,M 等電位線
a 画像データ
b,c 制御信号

Claims (7)

  1. 第1の基板上で走査ラインに直交するよう設けられた複数のカソード電極と、
    絶縁層を介して、前記カソード電極と直交するよう設けられた複数のゲート電極と、
    該ゲート電極と前記カソード電極とが直交する位置に設けられた冷陰極群と、
    前記第1の基板に対向した第2の基板上で、該冷陰極群の位置に対向して設けられた蛍光体とを備えた電界放出型ディスプレイにおいて、
    前記第1の基板上の走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に正の電圧を印加し、
    該正の電圧が印加されたゲート電極に隣接する2つのゲート電極に、前記正の電圧よりも小さい正の電圧を印加することを特徴とする電界放出型ディスプレイ。
  2. 前記走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に印加する前記正の電圧は、ゲート電極毎に変えることを特徴とする請求項1に記載の電界放出型ディスプレイ。
  3. 前記走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極、及びこれに隣接した2つのゲート電極以外のゲート電極には、負の電圧を印加することを特徴とする請求項2に記載の電界放出型ディスプレイ。
  4. 第1の基板上で走査ラインに直交するよう設けられた複数のカソード電極と、
    該カソード電極上に設けられた絶縁層を介して、前記カソード電極と直交するよう設けられた複数のゲート電極と、
    該ゲート電極と前記カソード電極とが直交する位置に設けられた複数の冷陰極群と、
    前記第1の基板に対向した第2の基板上で、前記走査ラインと直交する方向に配置された前記冷陰極群の冷陰極群間の位置に対向して設けられた蛍光体とを備えた電界放出型ディスプレイにおいて、
    前記第1の基板上の走査したい所望の走査ラインに対応した2つのゲート電極に正の電圧を印加し、
    該正の電圧が印加されたゲート電極以外のゲート電極には、負の電圧を印加することを特徴とする電界放出型ディスプレイ。
  5. 前記走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に印加する正の電圧は、前記ゲート電極毎に変えることを特徴とする請求項4に記載の電界放出型ディスプレイ。
  6. 第1の基板上で走査ラインに直交するよう設けられた複数のカソード電極と、
    該カソード電極上に設けられた絶縁層を介して、前記カソード電極と直交するよう設けられた複数のゲート電極と、
    該ゲート電極と前記カソード電極とが直交する位置で、走査ライン方向及び前記走査ラインに直交する方向に交互に設けられた冷陰極群と、
    前記第1の基板に対向した第2の基板上で、冷陰極群間の位置に対向してデルタ配列された蛍光体とを備えた電界放出型ディスプレイにおいて、
    前記第1の基板上の走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に正の電圧を印加し、
    該正の電圧が印加されたゲート電極に隣接する2つのゲート電極に、前記正の電圧よりも小さい正の電圧を印加し、
    前記正の電圧が印加されたゲート電極、及びこれに隣接する2つのゲート電極以外のゲート電極には、負の電圧を印加することを特徴とする電界放出型ディスプレイ。
  7. 前記走査したい所望の走査ラインに対応したゲート電極に印加する正の電圧は、ゲート電極毎に変えることを特徴とする請求項6に記載の電界放出型ディスプレイ。
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