JP2006126435A - 加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘導加熱による定着において、どのような紙サイズにおいても安定した定着性を確保し、磁束調整時に定着ローラの過昇温を防止し、且つ、退避動作時の定着ローラの温度低下を防止することができる加熱装置を提供すること。
【解決手段】電磁誘導加熱方式の加熱装置において、磁束発生手段は励磁コイルと第1のコアと第2のコアから成り、高周波駆動電源、磁束調整部材、磁束調整部材駆動手段を有し、前記磁束調整部材は前記導電部材内において前記磁束調整部材駆動手段により導電部材上の磁束密度を調整する調整位置と導電部材上の磁束密度に対し影響が小さくなる退避位置を移動可能であり、前記磁束発生手段と前記磁束調整部材が退避位置にて形成される等価負荷抵抗をRco、磁束発生手段と前記磁束調整部材が調整位置にて形成される等価負荷抵抗をRco’とすれば、0.4<Rco/Rco7<1となる条件を満たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式によって画像形成を行う複写機、プリンタ等の画像形成装置に関するもので、電磁誘導方式の加熱装置及び画像形成装置に関するものである。
従来は、例えば励磁コイル近傍に磁束調整部材を配置し紙サイズにより調整部材を回転させる等して磁束の影響を少なくしていたものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図9により従来の構成による作用について説明する。
昨今、OA機器の省エネルギー動向から、プリンタや複写機等に用いられる加熱装置としての画像加熱定着装置としては、省エネルギー及びクイックスタート性を両立させるために、一般的なハロゲンランプを加熱源とする熱ローラ方式の定着装置に代えて、誘導加熱方式の定着装置が一部実用化されてきている。
一方、省エネルギー及びクイックスタート性の観点から発熱体として鉄やニッケル、SUS等を用いて薄肉化を行っている。これは発熱体の熱容量を下げつつ強度を保つための構成であるが小サイズを通紙した場合等に生じる非通紙部領域の過昇温問題が大きくなってくる。
誘導加熱方式では図6に示すように非通紙部昇温の対策として、構成した磁気回路内に磁束を調整する手段を配置し定着ローラの長手方向において、磁束調整部材により発生した磁束分布を調整する手段が提案されている。これは例えば大サイズ紙を通紙する場合、磁束分布調整手段を磁束に対し平行になるよう配置することで影響を小さくし、小サイズ紙を通紙する場合には磁束に対して垂直となるよう配置することで作用するよう配置していた。これにより定着ローラ上での磁束密度分布が定着ローラ長手にて変化し得るため渦電流によるジュール発熱の分布を調整できる。即ち、紙サイズにより適切な温度分布となるよう調整を行っていた。
特開2002−110336号公報(図13)
しかしながら、導電性を有する磁束調整部材自身は厚みを持ち磁束に対し平行に配置しても実際には磁束の影響を受けてしまうため定着ローラ表面で温度分布が不均一となり、部分的な定着不良等の不具合を生じていた。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、誘導加熱による定着において、どのような紙サイズにおいても安定した定着性を確保し、磁束調整時に定着ローラの過昇温を防止し、且つ、退避動作時の定着ローラの温度低下を防止することができる加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、固定若しくは移動する導電部材に磁束発生手段より発生した磁束を作用させて前記導電部材に発生する渦電流による発熱により被加熱材(紙)を加熱する電磁誘導加熱方式の加熱装置において、磁束発生手段は励磁コイルと第1のコアと第2のコアから成り、高周波駆動電源を有し、前記磁束発生手段により発生した磁束を調整する磁束調整部材を有し、前記磁束調整部材を駆動する磁束調整部材駆動手段を有し、前記磁束調整部材は前記導電部材内において前記磁束調整部材駆動手段により導電部材上の磁束密度を調整する調整位置と導電部材上の磁束密度に対し影響が小さくなる退避位置を移動可能であり、前記磁束発生手段と前記磁束調整部材が退避位置にて形成される等価負荷抵抗をRco、磁束発生手段と前記磁束調整部材が調整位置にて形成される等価負荷抵抗をRco’とすれば、
0.4<Rco/Rco7<1
となる条件を満たすことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、固定若しくは移動する導電部材に磁束発生手段より発生した磁束を作用させて前記導電部材に発生する渦電流による発熱により被加熱材(紙)を加熱する電磁誘導加熱方式の加熱装置において、磁束発生手段は励磁コイルと第1のコアと第2のコアから成り、高周波駆動電源を有し、前記磁束発生手段により発生した磁束を調整する磁束調整部材を有し、前記磁束調整部材を駆動する磁束調整部材駆動手段を有し、前記磁束調整部材は前記導電部材内において前記磁束調整部材駆動手段により導電部材上の磁束密度を調整する調整位置と導電部材上の磁束密度の影響が小さくなる退避位置を移動可能であり、前記導電部材と前記磁束発生手段と前記磁束調整部材が退避位置にて形成される等価負荷抵抗をRcr、前記導電部材と前記磁束発生手段と前記磁束調整部材が調整位置にて形成される等価負荷抵抗をRcr’とすれば、
1<Rcr/Rcr’<1.6
となる条件を満たすことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記磁束調整部材は周方向における最大幅または最大角度となる磁束調整部を有し、前記磁束調整部材は前記導電部材の発熱分布の影響を小さくする位置に退避動作を行い、前記磁束調整部材の前記磁束調整部と前記第2のコアとの距離をD1、前記第2のコアと前記導電部材の距離をD2、前記磁束調整部材の前記磁束調整部と前記導電部材との距離をD3とすれば、前記磁束調整部材の位置が、
D1≧D2>D3
となる条件を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、誘導加熱を用いた加熱装置において、磁束調整時定着ローラの過昇温を防止し且つ退避動作時定着ローラの温度低下を防止することができ、どのような紙サイズにおいても安定した定着性を満足することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
(1)画像形成装置例
図1は本発明に従う電磁誘導加熱方式の加熱装置を画像加熱定着装置として備えた画像形成装置の一例の概略構成模型図である。本例の画像形成装置100は転写式電子写真プロセス利用、レーザ走査露光方式のデジタル画像形成装置(複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機能機等)である。
101は原稿読取装置(イメージスキャナー)、102は領域指定装置(デジタイザー)であり、何れも画像形成装置本体100の上面側に配設してある。原稿読取装置101は該装置の原稿台上に載置した原稿面を内部に設けた光源等から成る走査照明光学系により走査し、原稿面からの反射光をCCDラインセンサ等の光センサにより読み取り、画像情報を時系列電気デジタル画素信号に変換する。領域指定装置102は原稿の読み取り領域等の設定を行い、信号を出力する。103はプリントコントローラーであり、不図示のパソコン等の画像データに基づくプリント信号を出力する。104は原稿読取装置101、領域指定装置102、プリントコントローラー103等からの信号を受けて、画像出力機構の各部に指令を送る信号処理及び種々の作像シーケンス制御を行う制御部(CPU)である。
以下は画像出力機構部(作像機構部)の説明である。
105は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢印の時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。感光ドラム105は、その回転過程で、帯電装置106により所定の極性・電位の一様な帯電処理を受け、その一様帯電面に対して画像書き込み装置107による像露光Lを受けることで一様帯電面の露光明部の電位が減衰して感光ドラム105面に露光パターンに対応した静電潜像が形成される。画像書き込み装置107は、本例の場合はレーザスキャナーであり、制御手段としての制御部(CPU)104において信号処理された画像データに従って変調されたレーザ光Lを出力し、回転する感光ドラム105の一様帯電面を走査露光して原稿画像情報に対応した静電潜像を形成する。
次いで、その静電潜像が現像装置108によりトナー画像として現像される。そのトナー画像が転写帯電装置109の位置において、給紙機構部側から感光ドラム105と転写帯電装置109との対向部である転写部Tに所定の制御タイミングにて給送された被加熱材としての用紙やOHPシート等の記録材(転写材)Pに感光ドラム105面側から静電転写される。
給紙機構部は、本例の画像形成装置の場合は、小サイズ記録材を積載収容した第1のカセット給紙部110と、最大サイズ記録材を積載収容した第2のカセット給紙部111と、最小サイズ記録材を積載収容した第3のカセット給紙部112と、第1、第2又は第3のカセット給紙部110,111,112から選択的に1枚分離給紙された記録材Pを転写部Tに所定のタイミングにて搬送する記録材搬送部113を有している。記録材搬送部113は、記録材給送手段としての記録材給送ローラ114を有し、この給送ローラ114によって記録材Pの紙間(先行記録材の後端と後続記録材の先端との間の間隔)を調整することで、所定のスループットをもって上記記録材Pを転写部Tに給送する。
転写部Tで感光ドラム105面からトナー画像の転写を受けた記録材Pは、感光ドラム105面から分離され、定着装置116へ搬送されて未定着トナー画像の定着処理を受け、画像形成装置外部の排紙トレー117上に排紙される。
一方、記録材分離後の感光ドラム105面はクリーニング装置115により転写残りトナー等の付着汚染物の除去を受けて清掃されて繰り返して作像に供される。
(2)定着装置116
図2は定着装置116の一例の構成模型図、図3は定着装置の長手方向の構成模型図である。
本例に示す定着装置116は、加熱ローラ型で、電磁誘導加熱方式の加熱装置であり、互いに所定の押圧力で圧接させて所定のニップ長(ニップ幅)の圧接ニップ部(定着ニップ部、加熱ニップ部)Nを形成させた誘導発熱性の導電部材たる回転体(誘導発熱体)1と加圧回転体たる加圧ローラ2とを主体とする。
回転体1は、例えばNi、Fe、SUS等の誘導発熱性の材料を用いて形成された、肉厚0.02mm〜3.0mm程度の中空(円筒状)の芯金(金属層、導電層)1aを有するローラ(以下、定着ローラと記す)であり、その外周表面には、フッ素樹脂等をコーティングして耐熱性の離型層(伝熱材)1bを形成してある。
この定着ローラ1は、その長手両端部側をそれぞれ定着装置の第1側板(定着ユニットフレーム)21,22間に軸受23,23を介して回転可能に支持させて配設してある。又、内空部には、上記定着ローラ1に誘導電流(渦電流)を誘起させてジュール発熱させるための高周波磁界を生じる、磁束発生手段としてのコイルユニット3を挿入して配置してある。
加圧ローラ2は、軸心2aと、該軸心2aの周囲に形成された耐熱ゴム層2bと、該耐熱ゴム層2bの表面に形成されたフッ素樹脂等より成る耐熱離型層2cとで構成されている。この加圧ローラ2は、上記定着ローラ1の下側に並行に配列して、軸心2aの長手両端部側をそれぞれ上記第1側板21,22間に軸受26,26を介して回転自在に保持させ、且つ、定着ローラ1の下面に対して不図示の付勢手段により耐熱ゴム層2bの弾性に抗して所定の押圧力にて圧接させて加熱部としての所定のニップ長のニップ部Nを形成している。
コイルユニット3は、ホルダ4、磁性材から成るT字構成の磁性コア(芯材)5、励磁コイル(誘導発熱源)6等の組み立て体である。磁性コア5は、ホルダ4に形成した通孔に挿入させてあり、励磁コイル6はこのホルダ4の周囲に銅線を巻回して形成されている。このホルダ4、磁性コア5及び励磁コイル6は、一体的にユニット化されている。磁性コア5としては、透磁率が大きく自己損失の小さい材料が良く、例えばフェライト、パーマロイ、センダスト、アモルファス、珪素鋼板等が適している。ホルダ4は、磁性コア5と励磁コイル6とを絶縁する絶縁部として機能している。
励磁コイル6は加熱に十分な交番磁束を発生するものでなければならないが、そのためには抵抗成分が低く、インダクタンス成分を高く取る必要がある。励磁コイル6の芯線として所定径の細線を所定本数束ねたリッツ線を用いている。細線には絶縁被覆電線を用いている。又、磁性コア5のセンタコア5aを周回するようにホルダ4の形状に合せて横長舟型に複数回巻回して励磁コイルとしてある。これにより磁性コア5は励磁コイル6の巻き中心付近に配置される。励磁コイル6は定着ローラ1の長手方向に巻かれている。6a,6bは上記励磁コイル6の2本のリード線(コイル供給線)であり、ホルダ4の長手一端部側の丸軸形状部4aの中空部から外部に引き出して励磁コイル6に高周波電流を供給する駆動電源13に接続してある。
上記コイルユニット3は、ホルダ4を所定の角度姿勢でその両端部側をそれぞれ定着装置の第2側板24,25に非回転に固定支持させて、定着ローラ1の内面と励磁コイル6との間に一定のギャップを形成している。コイルユニット3は定着ローラ外部に露呈しないように収納されている。
上記定着ローラ1は、一端部側に設けられた駆動ギアG1がモータ等による駆動源Mにより回転駆動されることによって、矢印Aにて示す時計回りに回転される。加圧ローラ2は定着ローラ1の回転に伴って矢印Bにて示す反時計回りに従動回転する。
高周波駆動電源13は、制御部104からの信号によりコイルユニット3の励磁コイル6に高周波電流(交番電流)を供給する。コイルユニット3では、励磁コイル6は駆動電源13から供給される高周波電流によって高周波磁界(交番磁束)を定着ローラ長手方向に発生させ、その交番磁束は磁性コア5に導かれてニップ部Nに対向した定着ローラ1に渦電流を発生させる。その渦電流は定着ローラ1の固有抵抗によってジュール熱を発生させる。これによりニップ部Nにおいて定着ローラ1が電磁誘導発熱状態になる。そして、定着ローラ1は回転駆動されることによって表面温度が均一化される。
定着ローラ1の外周上には、定着ローラ1の温度を検出する温度検知手段16が設けられている。この温度検知手段16は、定着ローラ1を隔てて励磁コイル6に向かい合うように、定着ローラ1の表面に圧接又は近接されている。又、温度検知手段16は、例えば、サーミスタより構成され、このサーミスタで定着ローラ1の温度を検出しつつ、この検出信号に基づいて制御部104により駆動電源13を制御することによって定着ローラ1の温度が定着温度(目標温度)となるように励磁コイル6への通電が制御される。尚、上記温度検知手段16は、励磁コイル6に向かい合うように定着ローラ1の内面に圧接又は近接して配置しても良い。
定着ローラ1の上方には、更に温度異常上昇時の安全機構としてサーモスタット21が設けられている。このサーモスタット21は、定着ローラ1の表面に接触又は近接して配置されており、予め設定された温度になると接点を開放して励磁コイル6への通電を切断し、定着ローラ1が所定温度以上の高温となることを防止している。
定着ローラ1及び加圧ローラ2の回転駆動状態において、未定着トナー画像tが転写されている記録材Pは、矢印Cで示す方向から導入され、ニップ部Nに通紙される。ニップ部Nでは記録材Pを挟持搬送する。その搬送過程で記録材Pは、加熱された定着ローラ1の熱と、加圧ローラ2から作用する圧力とが加えられる。これにより、記録材P上には未定着トナーが固着され、定着トナー画像が形成される。ニップ部Nを通過した記録材Pは、先端部が定着ローラ1の表面に当接する分離爪12により定着ローラ1から剥離されて図中左方向に搬送される。
前記のホルダ4及び分離爪12は、耐熱及び電気絶縁性エンジニアリング・プラスチックから形成されている。
8は磁束調整部材である。本実施の形態においては、磁束調整部材8は、定着ローラ1とコイルユニット3との間に挿入して配置されている。本例の磁束調整部材8は、図2に示すように、定着ローラ1の長手方向において、定着ローラ内面と対向する励磁コイル6を覆う円弧曲面を呈して成り、定着ローラ1とコイルユニット3の間に一定のギャップを持って定着ローラ1内面に沿うようにして置かれている。
図3に示すように、前記ホルダ4の長手両端部側はそれぞれ丸軸形状部4aにしてあり、磁束調整部材8はその長手両端部側を、それぞれ軸受10を介して上記ホルダ4の長手両端部側の丸軸形状部4aに対して回動自由に支持させて配設してある。即ち、ホルダ4、磁性コア5及び励磁コイル6等の組み立て体であるコイルユニット3に対して開閉動作可能に配設してある。磁束調整部材8の材質としては、導電体であって固有抵抗の小さい非磁性金属材料であるCu、Al、Ag、Au若しくはこれらの非磁性金属材料を含む合金等が適している。磁束調整部材8の形状として、ニップ部N長手方向においてコイルユニット3から定着ローラ1に対する作用磁束の磁束密度を調整する形状とされる。磁束調整部材8の形状については後述する。
本実施の形態においては、定着装置116のニップ部Nへの記録材通紙は記録材中心の中央基準である。図3においてSはその記録材中心導入基準線である。ここで、記録材に関してサイズとは、記録材の平面において記録材搬送方向と直交する方向の記録材幅寸法である。PW1は通紙可能な記録材の最大サイズ通紙域である。この最大サイズ通紙域PW1に対応するサイズの記録材を最大サイズ記録材とする。PW2は通紙可能な記録材の小サイズ通紙域である。この小サイズ通紙域PW2に対応するサイズの記録材を小サイズ記録材とする。
本実施の形態では、通紙位置を中央基準の場合にて説明しているが、片側基準においても同様の効果が得られる。又、コイルユニット3は定着ローラ1内部に配置し説明を行っているがコイルユニット3を定着ローラ1外部に配置した構成においても、磁束調整部材8を定着ローラ1とコイルユニット3の間に挿入すれば同様の効果が得られる。
しかし、検討を進めていく中で大サイズを通紙時、或る大きさ以上の磁束調整部材8を使用すると退避位置においても磁束の影響を受けてしまい、定着ローラ1上にて所望の温度分布が得られないことが分かってきた。よって、退避時においては磁束の影響を極力受けないが、調整時においては極力磁束を遮蔽し温度を低下させるといった相反する構成となり磁束調整部材8の形状を適正化しなければならないことが分かった。
図5は定着ローラ周辺断面構成図と特性グラフを示した図である。
本実施の形態では、適正な形状を得るために励磁コイル6、第1のコア5a、第2のコア5b及び磁束調整部材8を配置し磁気結合をさせた上で磁束調整部材8を退避位置の時の等価負荷抵抗と調整位置の時の等価負荷抵抗を測定し比を取ることにした。測定はインピーダンスアナライザ(例えば、YHP製4194A)を用いて周波数特性含んだ状態において測定を行っている。測定方法としては励磁コイル6、第1のコア5a、第2のコア5b及び磁束調整部材8を所定の配置とし励磁コイル6の両端にインピーダンスアナライザの測定端子を結線、周波数によるデータ掃引を行う。
ここで、各部材の表皮効果等の周波数特性がインピーダンスアナライザ上で合算された形で等価負荷抵抗として測定される。
即ち、励磁コイル6の両端により測定を行っているが、単純なコイルの抵抗だけではなく、見掛け上コイル抵抗に第1のコア5a、第2のコア5b、磁束調整部材8の負荷が加算され測定されることになる。又、ここで言う等価負荷抵抗は、構成条件において磁気結合の度合いが変化し、例えば第1のコア5a、第2のコア5b、磁束調整部材8の材質や相対的な距離により変化する。よって、どのような場合でも所望の温度分布を得られる定着器構成が必要であるため、本検討では調整位置での抵抗と退避位置での等価負荷抵抗の比を取ることにより上記してきたようなコイルやコアや調整部材の材質やコイルの巻き数等に起因する変動要因を排除することにした。
今、退避位置における等価負荷抵抗をRcoとすれば、磁束調整部材8が無い場合に比べ抵抗値は大きくなり、磁束調整部材8を大きくするほどより大きくなる。即ち、等価負荷抵抗Rcoが大きくなることは、退避位置においても定着ローラへの磁束が影響してしまうことと同意であると言える。
又、調整位置における等価負荷抵抗をRco’とすれば、磁束調整部材8が無い場合に比べ抵抗値は大きくなり、磁束調整部材8を大きくするほどより大きくなる。即ち、等価負荷抵抗Rco’が大きくなることは、定着ローラ1への磁束がより調整できることと同意であると言える。よって、本実施の形態では、それぞれの位置における磁束の影響の度合いを等価負荷抵抗を用いて適正な構成とすることを考えた。これは磁束調整部材8が定着ローラ1内において調整及び退避動作を行うため調整時定着ローラ1の過昇温を防止できる大きさで且つ退避時定着ローラ1の温度分布に影響しないことが重要となる。
本発明者等は、調整位置における等価負荷抵抗をRco’、退避位置における等価負荷抵抗をRcoとしたとき、0.4<Rco/Rco’<1を満足する構成とすれば、調整及び退避動作時にて問題の起こらない構成となることを見出した。
図5に特性の例を示す。この例はどのような紙サイズにおいても定着不良の起こらない構成の一例である。即ち、Rco/Rco’が0.4より小さくなれば調整量が多過ぎることを意味し、小サイズ紙(例えば、A5R)を通紙した際小サイズ紙における端部の温度低下が大きくなり過ぎるために定着性が悪化する。又、Rco/Rco’が1より大きいということは退避時の影響が大き過ぎることを意味し、大サイズの通紙時(例えば、A4)退避位置においても調整部材の影響が生じ、定着ローラ1の温度が紙端部にて低下、定着性が悪化する。
更には、磁束調整部材8自身の熱損失となり、無駄なエネルギーを消費することになる。よって、前記範囲内となるように構成すれば、磁束調整部材8は適正な形状となり、定着性の悪化を防止できる。又、このときの高周波駆動電源13より供給される電源は交流であり、その周波数範囲は10kHz〜100kHzである。この周波数範囲はこれ以上低くなると可聴音域に入ってしまい、又、これ以上高くなると駆動デバイスの損失が大きくなってしまうため、実用上を踏まえこの範囲とする。尚、本実施の形態では、コイルユニット3を固定し、磁束調整部材8を状況に応じ駆動させているが、図4に示したように、磁束調整部材8を固定としコイルユニット3を状況に応じ駆動しても同様の効果が得られる。
<実施の形態2>
図及び説明は実施の形態1と同様であり、図6は定着ローラ周辺断面構成図と特性グラフを示した図である。
本実施の形態では、適正な形状を得るために定着ローラ1内に各部材を配置、即ち励磁コイル6、第1のコア5a、第2のコア5b及び磁束調整部材8を配置して磁気結合をさせた上で、磁束調整部材8を退避位置の時の等価負荷抵抗と調整位置の時の等価負荷抵抗を測定し比を取ることにした。測定方法としては実施の形態1と同様である。よって、本実施の形態2では、実施の形態1の負荷として得られた等価負荷抵抗に対し定着ローラ1の負荷も抵抗として加算され測定される。又、ここで言う等価負荷抵抗は構成条件において磁気結合の度合いが変化し、例えば定着ローラ1、第1のコア5a、第2のコア5bや磁束調整部材8等の材質や相対的な距離により変化する。よって、どのような場合でも所望の温度分布を得られる定着器構成が必要であるため、本実施の形態では、調整位置での抵抗と退避位置での等価負荷抵抗の比を取ることにより、定着ローラ1やコイルやコアや調整部材の材質やコイルの巻き数等に起因する変動要因を排除することにした。
退避位置における等価負荷抵抗をRcrとすれば、磁束調整部材8が無い場合に比べ抵抗値は小さくなり、磁束調整部材8を大きくするほどより小さくなる。即ち、等価負荷抵抗Rcrが小さくなることは退避位置においても定着ローラへの磁束が影響してしまうことと同意であると言える。
調整位置における等価負荷抵抗をRcr’とすれば、磁束調整部材8が無い場合に比べ抵抗値は小さくなり、磁束調整部材8を大きくするほどより小さくなる。即ち、等価負荷抵抗Rcr’が小さくなることは定着ローラ1への磁束がより調整されることと同意であると言える。よって、本実施の形態では、それぞれの位置における磁束の影響の度合いを、定着ローラを含めた構成において等価負荷抵抗を用いて適正な構成とすることを考えた。これは磁束調整部材8が定着ローラ1内において調整及び退避動作を行うため調整時定着ローラ1の過昇温を防止できる大きさで且つ退避時定着ローラ1の温度分布に影響しないことが重要となる。
本発明者等は、調整位置における等価負荷抵抗をRcr’、退避位置における等価負荷抵抗をRcrとすれば1<Rcr/Rcr’<1.6を満足する構成とすれば、調整及び退避動作時にて問題の起こらない構成となることを見出した。
図4に特性の一例を示す。この例はどのような紙サイズにおいても定着不良の起こらない構成の一例である。即ち、Rcr/Rcr’が1.6より大きくなれば調整量が多過ぎることを意味し、小サイズ紙(例えば、A5R)を通紙した際小サイズ紙における端部の温度低下が大きくなり過ぎるため定着性が悪化する。
又、Rcr/Rcr’が1より小さいということは退避時の影響が大き過ぎることを意味し、大サイズの通紙時(例えば、A4)退避位置においても調整部材の影響が生じ定着ローラ1の温度が端部にて低下、定着性が悪化する。或は磁束調整部材8自身の熱損失となり、無駄なエネルギーを消費することになる。よって、前記範囲内となるように構成すれば、磁束調整部材8は適正な形状となり、定着性の悪化を防止することができる。このときの周波数範囲は実施の形態1と同様である。本実施の形態は、実施の形態1に比べて定着ローラ1内に組み込んだ状態にての比較が可能となるため、量産時に構成を確認し易いことや不具合を生じた場合のサービス性も向上する等のメリットがある。
尚、本実施の形態では、コイルユニット3を固定し磁束調整部材8を状況に応じ駆動させているが、図4に示したように磁束調整部材8を固定としコイルユニット3を状況に応じ駆動しても同様の効果が得られる。
<実施の形態3>
図及び説明は実施の形態2と同様で、図7は定着ローラ周辺断面構成図を示した図及び退避位置における上方図、図8は各形状における磁束調整部材の退避位置における上方図である。
磁束調整部材8は、定着ローラ1の内部に配置され長手方向で磁束密度を変化せしめるために磁束を遮蔽する磁束調整部8aと連結部8bで構成されている。この磁束調整部材8は、小サイズ紙を通紙時、磁束調整部8a,8bが磁束発生手段と定着ローラ1間に配置され、磁束を調整し定着ローラ1が非通紙域にて過昇温しないように作用する。又、大サイズを通紙時、磁束調整部材8は、磁束発生手段と定着ローラ1間から退避動作を行う。しかし、検討を進めていく中で大サイズを通紙時、磁束調整部材8の磁束調整部8aが磁束の影響を受けてしまい、定着ローラ上にて所望の温度分布が得られないことが分かり、磁束調整部材8上で磁束が作用しない適正な磁気回路構成が必要となった。ここで、磁気回路とは、励磁コイル6の周りで第1のコア5aと第2のコア5bと定着ローラ1にて形成される。本課題は定着ローラと第2のコア間における空隙よりの漏洩磁束が磁束調整部材8に作用してしまい、定着ローラ1の長手における磁束密度が変化してしまうという問題があった。
よって、本実施の形態では、第2のコア5bと磁束調整部8a,8b間の距離D1と、第2のコア5bと定着ローラ1間の距離D2、磁束調整部材8の磁束調整部8a,8bと定着ローラ1との距離D3は、D1≧D2>D3となるように配置する構成とした。ここで、磁束調整部8a,8bとは定着ローラ1の長手にて磁束が作用する範囲で磁束調整部材8周方向における最大幅又は最大角度となる部分を指す。この構成を満足すれば、磁束調整部材8を退避位置に配置しても磁束発生手段により発生した磁束の影響が小さくなることを見出した。よって、定着ローラ1上の温度分布は所望の分布が得られるようになり、大サイズを通紙時でも安定した定着性を満足することが可能となった。
尚、本実施の形態では、便宜上第1のコア5aと第2のコア5bに分けて説明しているが、本課題では磁束調整部材8と磁気回路の構成が問題となるために実用上一体のコアとしても問題はない。
又、図8に示すように、磁束調整部材8の調整部の形状は階段状や斜め形状でも良く、更に片側基準の通紙時では磁束調整部材8も片側のみで良い。このような形状とすれば調整位置にて磁束調整部材8を調整量変化させることができ数種類の紙サイズでも対応ができる。この場合でも磁束調整部材8周方向における最大幅又は最大角度となる部分8aが以上説明した関係となるよう構成することで退避時の磁束の影響を小さくすることができる。
画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1,2に係る定着装置の構成図である。 本発明の実施の形態1,2に係る定着装置の長手方向の構成模型図である。 本発明の実施例1,2の定着装置の構成図である。 本発明の実施の形態1,2における磁束調整部の定着ローラ周辺の概略断面拡大図と特性図である。 本発明の実施の形態1,2における磁束調整部の定着ローラ周辺の概略断面拡大図と特性図である。 本発明の実施の形態3における磁束調整部の定着ローラ周辺の概略断面拡大図と特性図である。 本発明の実施の形態1〜3における磁束調整部の定退避状態を示す上方図である。 従来の加熱装置の構成図である。
符号の説明
1 定着ローラ
2 加圧ローラ
3 コイルユニット
4 ホルダ
5 磁性コア
5a 第1のコア
5b 第2のコア
6 励磁コイル、
8 磁束調整部材
8a 磁束調整部
8b 連結部
12 分離爪
13 高周波駆動電源
14 紙サイズ検知手段
15 磁束調整部材駆動手段
16b〜16d 温度検知手段
17 コイルユニット駆動手段
18 時間検知手段
21 サーモスタット
104 CPU
116 定着装置
t トナー
P 記録材

Claims (3)

  1. 固定若しくは移動する導電部材に磁束発生手段より発生した磁束を作用させて前記導電部材に発生する渦電流による発熱により被加熱材(紙)を加熱する電磁誘導加熱方式の加熱装置において、
    磁束発生手段は励磁コイルと第1のコアと第2のコアから成り、高周波駆動電源を有し、前記磁束発生手段により発生した磁束を調整する磁束調整部材を有し、前記磁束調整部材を駆動する磁束調整部材駆動手段を有し、前記磁束調整部材は前記導電部材内において前記磁束調整部材駆動手段により導電部材上の磁束密度を調整する調整位置と導電部材上の磁束密度に対し影響が小さくなる退避位置を移動可能であり、前記磁束発生手段と前記磁束調整部材が退避位置にて形成される等価負荷抵抗をRco、磁束発生手段と前記磁束調整部材が調整位置にて形成される等価負荷抵抗をRco’とすれば、
    0.4<Rco/Rco7<1
    となる条件を満たすことを特徴とする加熱装置。
  2. 固定若しくは移動する導電部材に磁束発生手段より発生した磁束を作用させて前記導電部材に発生する渦電流による発熱により被加熱材(紙)を加熱する電磁誘導加熱方式の加熱装置において、
    磁束発生手段は励磁コイルと第1のコアと第2のコアから成り、高周波駆動電源を有し、前記磁束発生手段により発生した磁束を調整する磁束調整部材を有し、前記磁束調整部材を駆動する磁束調整部材駆動手段を有し、前記磁束調整部材は前記導電部材内において前記磁束調整部材駆動手段により導電部材上の磁束密度を調整する調整位置と導電部材上の磁束密度の影響が小さくなる退避位置を移動可能であり、前記導電部材と前記磁束発生手段と前記磁束調整部材が退避位置にて形成される等価負荷抵抗をRcr、前記導電部材と前記磁束発生手段と前記磁束調整部材が調整位置にて形成される等価負荷抵抗をRcr’とすれば、
    1<Rcr/Rcr’<1.6
    となる条件を満たすことを特徴とする加熱装置。
  3. 前記磁束調整部材は周方向における最大幅または最大角度となる磁束調整部を有し、前記磁束調整部材は前記導電部材の発熱分布の影響を小さくする位置に退避動作を行い、前記磁束調整部材の前記磁束調整部と前記第2のコアとの距離をD1、前記第2のコアと前記導電部材の距離をD2、前記磁束調整部材の前記磁束調整部と前記導電部材との距離をD3とすれば、前記磁束調整部材の位置が、
    D1≧D2>D3
    となる条件を満たすことを特徴とする請求項2記載の加熱装置。
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