JP2006125940A - フォトルミネッセンス量子収率測定方法およびこれに用いる装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】積分球を使用することにより測定時間の短縮および測定精度の向上を図り、かつ測定装置全体の絶対感度校正において不確かな仮定を排除した校正方法を用いることにより、より簡便で高精度な発光材料のPL量子収率測定方法および装置を提供する。
【解決手段】ポート1P1〜ポート4P4、バッフル7、アタッチメント6を備えた積分球5と、励起光源1と、発光スペクトル検出部8と、励起光照射に伴う試料3からの透過光および反射光を検出する光パワーメータ9a、9bと、制御用コンピュータ10とを備える。有機EL材料薄膜からなる測定試料3を積分球5の略中央位置にアタッチメント6を用いて設置する。制御用コンピュータ10は、光検出器8bおよび各光パワーメータ9a、9bの各測定器と接続されており、これら各測定器の設定を制御するとともに、これら各測定器で得られた測定データを演算解析する機能を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、照明やディスプレイ機器に用いられる、有機および無機のエレクトロルミネッセンス(EL)材料、発光ダイオード(LED)等の半導体材料、CRT、FEDおよびPDP等の蛍光体材料のフォトルミネッセンス(以下PLと称する)量子収率を測定する方法およびそれに用いる装置に関するものである。
発光材料のPL量子収率は、素子化したときの量子効率(電界発光(エレクトロルミネッセンス、以下ELと略す)材料の場合は、EL量子効率)の極限を知る尺度として極めて重要なパラメータで、発光メカニズムの基礎的知見や発光材料および素子構造の最適化の指針を得る上でも非常に重要である。なお、本願明細書において量子効率と称するときは、量子収率に取り出し効率を乗じたもの(一般に外部量子効率とも称される)の意味で用いるものとする。
また、発光材料のPL量子収率は、本願明細書において次のように定義されるものとする。
Figure 2006125940
特に、上式の分子となる放出フォトン数を定量的に測定するには、通常、熱電対等の熱形放射検出器がよく用いられるが、該熱形放射検出器の応答性が悪く、感度も低いため、十分な測定精度が得られないという問題があった。
そのために、積分球と高感度分光測定器を用いて発光材料のPL量子収率を精度よく測定し得る手法が従来より知られている(特許文献1参照)。
この手法は、積分球内部での多重拡散反射によって発光を一様化させることができるため、配光分布については考慮する必要がなく、また測定時間が短くて済むという利点がある。さらに、積分球を含む装置全体の分光感度を精密に測定することにより、正確なPL量子収率を得ることができる。
この方法は、PDPなどの比較的膜厚が大きい蛍光体材料に対してはある程度有効である。
しかし、極めて厚みの小さい有機や無機のEL薄膜材料においては、励起光照射による試料からの反射光だけでなく透過光も無視することはできない。さらに、発光の透明基板内での導波も無視できないために、測定試料を積分球の内部に配置する必要がある。
積分球を用いる際に生じる問題として、試料からの再励起発光がある。それは、積分球の内部に配置した測定試料を照射した場合、励起光の直接照射による発光だけでなく、試料表面で拡散反射された後、積分球内壁面で再反射された励起光によって再び試料が励起されて生じる発光である。透過光についても同様である。したがって、測定された発光総量には、このような再励起発光が含まれていることになる。
この再励起発光の影響を取り除くために、図2に示す如き実験方法が知られている(非特許文献1参照)。
すなわち、この実験方法は、まず、図2(a)に示すように、試料を積分球105内に挿入しない状態で励起光(レーザ光)101を積分球105内に入射せしめ、その光スペクトルを光検出器108により測定する。なお、光検出器108の直前には、試料103からの発光の直入射を防止するためにバッフル107が配設されている。次に、図2(b)に示すように、上記再励起発光の影響を測定するため、試料103を励起光101が直接当たらない積分球105内の位置に配設した状態で光スペクトルを光検出器108により測定する。次に、図2(c)に示すように、励起光の照射光路上に試料103を配設し、励起光が試料103に照射されたときの光スペクトルを光検出器108により測定する。最後に、これらの3つの光スペクトルの測定結果からPL量子収率を計算する。
特開平9−292281号公報 "AnImproved Experimental Determination of External Photoluminescence QuantumEfficiency", J. C. de Mello, H F. Wittmann,R H. Friend, Adv. Mater. 9,230(1997)
上記非特許文献1に記載の方法は、原理上、再励起発光の影響を取り除くことができるが、技巧的な測定手順を経るために、測定時間を要する上に測定精度に問題がある。
さらに、励起光はエネルギ出力が高いものが必要となるため、紫外光がよく用いられるが、紫外光波長域では、積分球の内壁面に塗布されているBaSO4の分光反射率の波長依存性により、積分球の積分効率が低下してしまう。このため、分光分布の値付けされた分光放射照度標準電球を用い、その分光放射照度標準電球からの光を励起光と同じ結像条件で積分球に入射させて、光学系を含めた分光測定装置を校正するのが一般的である。
しかし、レンズの分光透過率や色収差、ミラーや回折格子の分光反射率、および光検出器の感度の波長依存性等に応じて、分光放射照度標準電球の相対分光パワー分布が歪み、分光測定装置の校正に大きな誤差が生じ、絶対的な光スペクトルを正確に測定できないという問題が生じる。その結果、得られるPL量子収率の値には大きな誤差が含まれることとなる。
上述したように、従来の発光材料のPL量子収率測定方法は、そのいずれもが不確かさを生む仮定に基づいているか、もしくは不確かさを含む校正方法に基づいているため、求められた量子収率は信頼性に欠けるという問題があった。また、不確かさの低減のためにも、測定は極力簡便でなければならない。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、積分球を使用することにより測定時間の短縮および測定精度の向上を図り、かつ測定装置全体の絶対感度校正において不確かな仮定を排除した校正方法を用いることにより、より簡便で高精度な発光材料のPL量子収率測定方法および装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係るPL量子収率測定方法は、
積分球内に発光材料よりなる試料を配設し、該試料に対して励起光を照射せしめ、該試料から発生した発光のスペクトル強度を該積分球に付設された発光スペクトル検出手段を用いて測定することにより、フォトルミネッセンス量子収率を求めることを特徴とするフォトルミネッセンス量子収率測定方法であって、
前記試料における前記励起光の反射光および透過光の少なくとも一方を前記発光スペクトル検出手段とは別個の光検出手段により測定するとともに、前記励起光の強度を測定し、これらの測定結果に基づいてPL量子収率を求めることを特徴とするものである。
また、前記各測定結果を下式(A)を用いて演算することによりPL量子収率を求めることが好ましい。
Figure 2006125940
また、前記積分球内に配された前記試料からの散乱光強度を測定し、この測定結果を加味し、下記条件式(B)を用いて演算することによりPL量子収率を求めることが好ましい。
Figure 2006125940
また、前記試料における前記励起光の反射光および透過光を、前記積分球内面に照射することなく捕捉することが好ましい。
さらに、前記積分球を含む測定部を、乾燥窒素雰囲気中に配置してなることが好ましい。
また、本発明に係るPL量子収率測定装置は、
発光材料のPL量子収率を測定する装置において、
発光材料よりなる試料が内部に配設される積分球と、
該積分球の外部に配置され、該試料に対して励起光を照射せしめる励起光源と、
該励起光の照射に応じて該試料から発生した発光のスペクトル強度を検出する第1の光
検出器と、
該励起光の照射に応じて該試料から反射される反射光および該試料を透過する透過光を
各々検出する第2および第3の光検出器と、
前記第1、第2および第3の光検出器により検出された測定結果と、
前記励起光の強度に関する測定結果とに基づき、該試料のPL量子収率を演算する演算
手段と、
を備えていることを特徴とするものである。
また、前記積分球の所定位置に少なくとも2つの光出射孔が設けられており、前記第2および第3の光検出器は、前記試料における前記励起光の反射光および透過光が、積分球内面に照射されることなく捕捉され得るように前記光出射孔の外側位置に配設されていることが好ましい。
また、前記第2および第3の光検出器ならびに前記励起光の強度に関する測定結果を得る検出器が光パワーメータであり、前記第1の光検出器がフォトダイオード、光電子増倍管およびCCDマルチチャンネル検出器のうちいずれかであることが好ましい。
ここで、上記「前記励起光の強度に関する測定結果を得る検出器」は、前記第2または
第3の光検出器と同一の検出器とされることを妨げられるものではない。
また、前記積分球、前記励起光の強度に関する測定結果を得る検出器、ならびに前記第1、第2および第3の光検出器を含むPL測定部を乾燥窒素で充満したグローブボックス中に設置することが好ましい。
さらに、前記試料を作成する試料作成部が、前記積分球、前記励起光の強度に関する測定結果を得る検出器、ならびに前記第1、第2および第3の光検出器を含むPL測定部と連結され、該試料が作成された後に大気暴露されることなく前記PL測定部に搬送される構成とされていることが好ましい。
本発明のPL量子収率測定方法およびこれに用いる装置によれば、測定対象となる発光材料に対して、信頼性の高いPL量子収率を求めることができる。
すなわち、測定に用いる励起光は、一般に連続発振タイプの紫外レーザ光源からのレーザ光であり、波長幅の極めて狭い光である。それに対し、発光は可視域において波長幅の広いスペクトルを示す場合が多い。このように、性質のまったく異なる光を同一の光検出器で高精度に測定、比較するのは、感度、ダイナミックレンジの観点からも極めて困難である。
そこで、本発明のPL量子収率測定方法およびこれに用いる装置によれば、試料における励起光の反射光および透過光を、発光スペクトル測定用の検出器とは別個の光検出器により測定するとともに、前記励起光の強度を測定し、これらの測定結果に基づきPL量子収率を校正して求めるようにしており、発光に寄与した励起光に関する精度の高い情報に基づいて校正演算を行うようにしているので、簡便かつ高精度にPL量子収率を得ることができる。
また、これにより、発光材料を素子化する以前においてデバイス量子効率の極限を知ることができ、発光材料および素子構造の最適化を図る上で重要な指針を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るPL量子収率測定装置を説明するための模式図(断面図)である。
図1に示すPL量子収率測定装置は、励起光入射ポート1P1、透過光出射ポート2P2、反射光出射ポート3P3および発光スペクトル測定用ポート4P4、バッフル7、ならびに測定試料用アタッチメント6を備えた積分球5と、励起光源(レーザ)1と、分光器8aおよびCCD光検出器8bからなる発光スペクトル検出部8と、励起光照射に伴う試料3からの透過光および反射光を検出する光パワーメータ9a、9bと、制御用コンピュータ10とを備えている。
また、積分球5と、発光スペクトル検出部8と、光パワーメータ9a、9bとは乾燥窒素雰囲気とされたグローブボックス4中に配されている。
さらに、励起光源1の出力側にはNDフィルタ2が配されており、グローブボックス4の励起光入射位置には、透明板からなる窓11が形成されている。
励起光源1には、例えばHe-Cdレーザ(波長325nm、強度10mW、ビーム径1mm)等の紫外光レーザを出力し得る光源を用いる。この場合、測定する発光材料に適した波長、強度を有するレーザであることが好ましい。また、NDフィルタ2は、励起強度依存性等を測定する目的で配されており、レーザ出射位置近傍に図示しないホルダを用いて設置される。
また、本実施形態においては、有機EL材料の薄膜からなる測定試料3を積分球5の略中央位置に測定試料用アタッチメント6を用いて設置している。
また、大気中では、有機EL薄膜に紫外線を照射することにより、フォトブリーチング効果によって、劣化および発光色の変化が生じるので(「色素分散ポリマーを用いたマルチカラー有機EL素子」、城戸、山形、原、第44回応用物理学関係連合講演会予稿集No.3、p.1156、29p-NK-14 (1997)を参照)、乾燥窒素で満たされ、酸素濃度が極めて低いグローブボックス4中で測定を行うようにしている。
積分球5(内径200mm)には、上述したように、4箇所のポートP1〜P4が設けられており、測定試料を固定するためのアタッチメント6およびバッフル7が装着されている。ポート1P1は、励起光入射用のポートである。また、積分球5内に測定試料3を配置した際に、積分球内壁面からの反射光による再励起発光が最も問題となるが、ポート2P2とポート3P3は、試料3からの反射光と透過光のそれぞれに対する光トラップとしての役割をなし、これらポート2P2とポート3P3の外側位置に光パワーメータ9a、9bのヘッドを装着する。これら光パワーメータ9a、9bは、反射光の光強度Erと透過光の光強度Et(両者の単位はW)を測定するためのものである。さらに、ポート4P4には試料3からの発光を測定する発光スペクトル検出部8(分光器8aおよびCCD光検出器8bからなる)を装着する。バッフル7は、ポート4P4に対し、測定試料3からの発光の直入射光を遮蔽し得る位置に配置する。
また、制御用コンピュータ10は、光検出器8bおよび各光パワーメータ9a、9bの各測定器と接続されており、これら各測定器の設定を制御するとともに、これら各測定器で得られた測定データを演算解析する機能を備えている。
測定に用いる積分球5の直径は、ポートの影響を低減するために少なくとも200mmの直径を有することが好ましい。また、ポート2P2とポート3P3の光パワーメータ9a,9bに入射した励起光が再び積分球内に戻ることを防止するために、光パワーメータ9a,9bからの反射光がポート2P2とポート3P3に入射しないように角度調整がなされている。また、ポ−ト2P2とポート3P3の直径は10mm以下であることが好ましい。
使用する励起光源1は、光軸調整を容易にするとともに、不要な散乱光、反射光を除去するために、ビーム広がり角度が小さく、光束径の小さなレーザ光を出射しうる光源とされている。
また、試料を固定するためのアタッチメント6は、測定の際の影響を小さくし得るように、極めて細い透明アクリル棒と透明石英ガラスから構成されたものを用いる。
なお、本実施形態においては光検出器として光パワーメータを用いているが、光パワーメータは、励起光の波長、および試料3からの反射光、透過光の波長が固定され、比較的強い光強度を測定する場合には、特に有効である。また、この光パワーメータの中でも、短波長の連続発振レーザの光強度(単位はW)を測定する場合には、シリコンフォトダイオードを利用した光パワーメータよりも、紫外波長域で測定精度が高く、かつ波長依存性も少ない熱電対を利用した光パワーメータがより有効である。
一方、試料3からの発光に関しては、光検出器はフォトダイオードであっても、光電子増倍管であっても、CCDマルチチャンネル検出器であっても構わないが、スペクトル幅が広く、測定時間の短縮および簡便さが図れるという観点から、CCDマルチチャンネル検出器が望ましく、さらには感度の観点から、前掲した、液体窒素冷却もしくは電子冷却タイプのCCD光検出器が望ましい。
次に、PL量子収率の測定および算出の手順について説明する。
積分球5内の試料3に、励起光源1からの励起光を照射することにより、試料3からPL光を発光せしめ、分光器8aを介して光検出器8bにより発光スペクトル強度L(λ)(単位はW/nm、λは波長)を、光パワーメータ9aにより反射光の光強度Erを、光パワーメータ9bにより透過光の光強度Etを各々得る。
次に、試料3を積分球5内から取り除き光パワーメータ9bにより励起光源1のパワーEiを測定する。
前述したように、PL量子収率は下式(1)で与えられ、この式(1)の分母に相当する測定試料3に吸収されたフォトン数は、励起レーザ光の波長をλexとすると、下式(2)のように表される。
Figure 2006125940
Figure 2006125940
表面が平坦な試料の場合、反射光と透過光のみを考慮すればよいが、表面に凹凸があるような試料は、散乱光強度Esも考慮する必要があるので、実際には、上式(2)は、下式(3)のように表される。
Figure 2006125940
したがって、PL量子収率ηPLは下式(4)に基づいて求められる。
Figure 2006125940
なお、上式(4)を用いた演算は、制御コンピュータ10内において、所定演算プログラムに基づいて行われる。
光パワーメータ9a、9bは、一般に予め校正された状態で市販されているが、積分球5、分光器8a、CCD光検出器8bに関しては各ユーザーの使用時における校正が必要である。全光学系の絶対校正には、分光放射照度標準電球が用いられ、国家標準に準拠したものとしては、例えば、ウシオ電機社製の分光放射照度標準電球(100V,500W)を用いることができる。
しかし、紫外域から青色波長領域の校正をも正しく行うためには、値付けのなされたキセノン常用光源、あるいは予め絶対強度を測定したキセノンランプと分光器を組み合わせた単色光光源を用いることがより好ましい。
キセノンランプ13と分光器18を組み合わせた単色光光源部を用いる様子を図3に示す。
この例においては、単色光光源部からの単色光を光ファイバ12を用いて積分球5の内部に入射せしめる。
また、上述した測定は、試料作成直後に行うことが測定精度を高める上で有効である。
試料作成直後に測定を行うためには、例えば図4に示すような測定システムを用いるとよい。
すなわち、図4に示すように、試料作成装置21をPL量子収率測定手段であるグローブボックス4と連結し、試料作成装置21で作成された試料3を大気曝露なしに積分球5内に搬送し、この積分球5内の所定位置に配設し、前述したPL量子収率の測定を行う。
これにより、有機EL材料のように水や酸素材料の影響を受けやすい材料においても、劣化なく正確なPL量子収率を測定することができる。
なお、本発明のPL量子収率測定方法および装置としては、上述した実施形態のものに限られるものではなく種々の態様の変更が可能である。
例えば、上記実施形態によれば、測定試料として有機EL材料を用いているが、測定試料としてはこれに限られるものではなく、無機EL材料および発光ダイオード(LED)半導体材料、さらにはCRT、FEDおよびPDP等の蛍光体材料等とした場合にも適用可能である。また、薄膜試料だけでなく、粉末および溶液試料に対しても適用可能である。
本発明の実施形態に係るPL量子収率測定装置を示す概略図 従来のPL量子収率を測定する手順を説明するための図 図1に示すPL量子収率測定装置の一部変更例を示す概略図 図1に示すPL量子収率測定装置の変更態様を示す概略図
符号の説明
1、21 励起光源(レーザ)
2 NDフィルタ
3、103 試料
4 グローブボックス
5、105 積分球
6 測定試料用アッタチメント
7、107 バッフル
8、108 発光スペクトル検出部
8a、18 分光器
8b CCD光検出器(光検出器)
9a、9b 光パワーメータ
10 制御用コンピュータ
11 窓
12 光ファイバ
13 キセノンランプ
21 試料作成装置
23 試料搬送部
P1、P2、P3、P4 ポート

Claims (10)

  1. 積分球内に発光材料よりなる試料を配設し、該試料に対して励起光を照射せしめ、該試料から発生した発光のスペクトル強度を該積分球に付設された発光スペクトル検出手段を用いて測定することにより、フォトルミネッセンス量子収率を求めることを特徴とするフォトルミネッセンス量子収率測定方法であって、
    前記試料における前記励起光の反射光および透過光の少なくとも一方を前記発光スペクトル検出手段とは別個の光検出手段により測定するとともに、前記励起光の強度を測定し、これらの測定結果に基づいてフォトルミネッセンス量子収率を求めることを特徴とするフォトルミネッセンス量子収率測定方法。
  2. 前記各測定結果を下式(A)を用いて演算することによりフォトルミネッセンス量子収率を求めることを特徴とする請求項1記載のフォトルミネッセンス量子収率測定方法。
    Figure 2006125940
  3. 前記積分球内に配された前記試料からの散乱光強度を測定し、前記式(A)に替えて、この散乱光強度の測定結果を加味した下式(B)を用いて演算することによりフォトルミネッセンス量子収率を求めることを特徴とする請求項2記載のフォトルミネッセンス量子収率測定方法。
    Figure 2006125940
  4. 前記試料における前記励起光の反射光および透過光を、前記積分球内面に照射することなく捕捉することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載のフォトルミネッセンス量子収率測定方法。
  5. 前記積分球を含む測定部を、乾燥窒素雰囲気中に配置してなることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載のフォトルミネッセンス量子収率測定方法。
  6. 発光材料のフォトルミネッセンス量子収率を測定する装置において、
    発光材料よりなる試料が内部に配設される積分球と、
    該積分球の外部に配置され、該試料に対して励起光を照射せしめる励起光源と、
    該励起光の照射に応じて該試料から発生した発光のスペクトル強度を検出する第1の光検出器と、
    該励起光の照射に応じて該試料から反射される反射光および該試料を透過する透過光を
    各々検出する第2および第3の光検出器と、
    前記第1、第2および第3の光検出器により検出された測定結果と、前記励起光の強度
    に関する測定結果とに基づき、該試料のフォトルミネッセンス量子収率を演算する演算手
    段と、
    を備えていることを特徴とするフォトルミネッセンス量子収率測定装置。
  7. 前記積分球の所定位置に少なくとも2つの光出射孔が設けられており、前記第2および第3の光検出器は、前記試料における前記励起光の反射光および透過光が、積分球内面に照射されることなく捕捉され得るように前記光出射孔の外側位置に配設されていることを特徴とする請求項6記載のフォトルミネッセンス量子収率測定装置。
  8. 前記第2および第3の光検出器ならびに前記励起光の強度に関する測定結果を得る検出器が光パワーメータであり、前記第1の光検出器がフォトダイオード、光電子増倍管およびCCDマルチチャンネル検出器のうちいずれかであることを特徴とする請求項6または7記載のフォトルミネッセンス量子収率測定装置。
  9. 前記積分球、前記励起光の強度に関する測定結果を得る検出器、ならびに前記第1、第2および第3の光検出器を含むフォトルミネッセンス測定部を乾燥窒素で充満したグローブボックス中に設置することを特徴とする請求項6から8のうちいずれか1項記載のフォトルミネッセンス量子収率測定装置。
  10. 前記試料を作成する試料作成部が、前記積分球、前記励起光の強度に関する測定結果を得る検出器、ならびに前記第1、第2および第3の光検出器を含むフォトルミネッセンス測定部と連結され、該試料が作成された後に大気暴露されることなく前記フォトルミネッセンス測定部に搬送される構成とされていることを特徴とする請求項6から9のうちいずれか1項記載のフォトルミネッセンス量子収率測定装置。
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