JP2006125892A - Saw素子によるタイヤ歪み測定システム - Google Patents

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光輝 井上
Akinari Sugiyama
晃也 杉山
Akira Shinoi
侃 篠井
Hiroichi Sugiyama
博一 杉山
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Abstract

【課題】 バッテリーを使用せず且つSAW素子を機構的に撓ませることなく、SAW素子の共振特性又は位相特性の変化によりタイヤ歪みを測定することができる、SAW素子によるタイヤ歪み測定システムを得る。
【解決手段】 各タイヤ内に、タイヤ歪みを共振特性又は位相特性の変化により検出するためのSAW素子と歪み量に応じてSAW素子の共振特性を変化させるための磁気センサ及びアンテナから成るセンサユニットを内蔵し、各タイヤハウス内に、前記センサユニットのSAW素子と信号伝送を行い反射信号より共振特性又は位相特性の変化を検出するためのリーダを配設し、各リーダから得られた検出データを演算処理して各タイヤの歪みを測定するための演算制御装置と、タイヤ歪み情報を運転者に知らせるためのモニタとを備えて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両が装備する空気入りゴムタイヤ(以後単にタイヤと言う)のタイヤ歪みを、SAW(Surface Acoustic Wave)素子を利用して測定する、タイヤ歪み測定システムに関するものである。
従来、急停止によるスリップや雨天で路面が濡れている場合に発生するハイドロプレーニング等の事故を防止するため、アンチロックブレーキシステム(ABS:Anti-lock Brake System)やトラクションコントロールシステムがある。ABSは、各タイヤの回転状態を検出し、該検出データに基づき各タイヤがロック状態に入るのを防止するように制動力を制御するシステムである。ここで、タイヤの回転状態として各タイヤの回転数や空気圧及び歪み等を検出し、該検出データを制御装置により解析して制動力の制御を行うものである。
上記各タイヤの回転数や空気圧及び歪み等を検出する方法として多くの提案が成されているが、一例として特開2004−102753号公報の『タイヤの状態検出装置、そのセンサユニット及びタイヤ、並びに車両の制動制御装置』においては、タイヤ内のリムにセンサユニットを固定し、該センサユニット内の加速度センサや圧力センサで得られた検出データをCPUや周辺アナログ回路により処理し、マイクロ波帯の電磁波を使用してタイヤハウスに固定されたモニタ装置と無線通信を行うことによりタイヤの状態を検出する方法が開示されている。
また、特開2004−155222号公報の『タイヤ状態監視装置』においては、タイヤ内のホイールに送信機を固定し、該送信機内の加速度センサや圧力センサで得られた検出データをマイクロコンピュータから成る送信コントローラで処理し、車体に固定された受信機と無線通信を行うことによりタイヤの状態を検出する方法が開示されている。
また、特開2004−203165号公報の『タイヤ情報検出装置』においては、ホイールの周面や内面又はタイヤバルブ等に弾性表面波素子(以後SAW素子という)を取付け、信号発生処理器より駆動信号を送信することにより発生した反射信号を受信して伝播特性の変化を演算処理にて検出することによりタイヤの状態を検出する方法が開示されている。
特開2004−102753 特開2004−155222 特開2004−203165
しかしながら、上記特開2004−102753号公報では、センサ信号を処理するためのアナログ回路用電源やCPU駆動用電源及び発振回路用電源はキャリアの電磁波を整流して得ると記載されているが、該方法により得られる電力はセンサユニットとモニタ装置間の距離を15cm程度としても数100μW程度しかなく、CPUの駆動電圧を3Vとした場合でもたかだか100μA程度の電流供給能力しか得られない。従って、このような微小電力でマイクロ波帯の周波数を発振させたりCPUや周辺アナログ回路を駆動し、更には電磁波を送信することは不可能である。
また、上記特開2004−155222号公報では、センサ信号を処理するための通信コントローラ用電源や送信回路用電源はバッテリーからの電力供給によると記載されているが、リチウム電池等を使用してもそれほど長期間の使用できるものではない。従って、定期的にタイヤ内にバッテリーを交換する必要があり現実的なものではない。
また、上記特開2004−203165号公報では、ケーシング内においてSAW素子を片持ち梁構造で支持し、ダイヤフラム等で密閉された空間とタイヤ内部と連通した空間との圧力差でSAW素子を機構的に撓ませ、SAW素子の伝播特性が変化することにより外的環境の情報を得ると記載されているが、SAW素子は一辺が数mm〜10mm程度と小さなものであり僅かな圧力差でSAW素子が撓むことはない。従って、該構造ではSAW素子の伝播特性の変化を検出することは不可能である。
本発明は、以上のような問題点を解決するために成されたものであり、SAW素子を使用したセンサユニットの駆動電源としてバッテリーを使用することなく、圧力差によりSAW素子を機構的に撓ませることもなく、SAW素子の共振特性又は位相特性の変化によりタイヤ歪みを測定することができる、SAW素子によるタイヤ歪み測定システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムにおいては、車両の前後左右に装備されたタイヤ内に、タイヤ歪みを共振特性又は位相特性の変化により検出するためのSAW素子と歪み量に応じてSAW素子の共振特性を変化させるための磁気センサ及びアンテナから成るセンサユニットを内蔵し、各タイヤハウス内に、前記センサユニットのSAW素子と信号伝送を行い反射信号より共振特性又は位相特性の変化を検出するためのリーダを配設し、各リーダから得られた検出データを演算処理して各タイヤの歪みを測定するための演算制御装置と、タイヤ歪み情報を運転者に知らせるためのモニタとを備えて構成する。
上記共振特性変化を検出する方式のSAW素子は、基盤の中央に櫛型電極であるIDT(Interdigital Transducers)を配置し、該IDTを中心に基盤両端側にリフレクタを対称に配置した構造とする。
上記位相特性変化を検出する方式のSAW素子は、基盤の片端部に櫛型電極であるIDTを配置し、該基盤の略中央部から他端部にかけて基準用のリフレクタ及び位相検出用のリフレクタを複数個配置した構造とする。
上記磁気センサは、ケーシング内を2つに分割した一方に磁電変換素子を固定し、他方に移動可能なマグネットを内蔵すると共にマグネットと対向するケーシング内面に当該マグネットと同一極性のマグネットを固定した構造とする。
上記共振特性変化を検出する方式のセンサユニットは、2個のSAW素子の各IDTをアンテナを介して直列接続し、該アンテナの中点に磁気センサを接続したT型構造とする。
上記位相特性変化を検出する方式のセンサユニットは、SAW素子のIDTにアンテナを接続し、位相検出用の各リフレクタに歪み検出特性の異なる磁気センサを接続した構造とする。
また、上記演算制御装置は、測定したタイヤ歪みデータの変化に基づきブレーキ制動装置及びエンジン制御装置の各制御が行えるものとする。
本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムを車両に装備すれば、センサユニットをSAW素子及び磁気センサ等で構成するためセンサシステムのバッテリーが不要であり、該SAW素子の共振特性又は位相特性の変化によりタイヤ歪みを測定する方式のためSAW素子を機構的に撓ませることもなく、タイヤ歪みを簡易なシステムにより長期間安定して測定することができるという絶大なる効果を奏することができる。
本発明を実施するための最良の形態を図を用いて説明する。
図1は本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムの配置構成図であり、車両6の前後左右(FL,FR,RL,RR)に装備されたタイヤ2内に、タイヤ歪みを共振特性又は位相特性の変化により検出するためのSAW素子と歪み量に応じてSAW素子の共振特性を変化させるための磁気センサ及びアンテナから成るセンサユニット1を内蔵する。
また、各タイヤハウス内に、前記センサユニット1のSAW素子と信号伝送を行い反射信号より共振特性又は位相特性の変化を検出するためのリーダ3を配設し、各リーダ3から得られた検出データを演算処理して各タイヤ2の歪みを測定するための演算制御装置4と、タイヤ歪み情報を運転者に知らせるためのモニタ5を配備する。なお、モニタ5は専用モニタとしなくともカーナビシステムのモニタを利用しても構わない。
図2は本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムにおいて共振特性変化を検出する方式のセンサユニットの概略構成図であり、センサユニット1は、2個のSAW素子7,7の各IDT9,9をアンテナ13を介して直列接続し、該アンテナ13の中点に磁気センサ14を接続したT型構造とする。また、磁気センサ14内の磁電変換素子16のアース側はタイヤ内面より車軸を介して車体6のフレームに接続する。前記SAW素子7は、基盤8の中央に櫛型電極であるIDT9を配置し、該IDT9を中心に基盤両端側にリフレクタ10を対称に即ち同一形状のリフレクタ10をIDT9から等距離に配置した構造とする。なお、該図において各リフレクタ10の本数を3本としているが、特に限定するものではない。
図3は本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムにおいて位相特性変化を検出する方式のセンサユニットの概略構成図であり、センサユニット1は、SAW素子7のIDT9にアンテナ13を接続し、位相検出用の各リフレクタ12a,12b,12cに歪み検出特性の異なる磁気センサ14を接続した構造とする。前記SAW素子7は、基盤8の片端部に櫛型電極であるIDT9を配置し、該基盤8の略中央部から他端部にかけて基準用のリフレクタ11及び位相検出用のリフレクタ12a,12b,12cを複数個配置した構造とする。なお、該図において基準用のリフレクタ11を位相検出用のリフレクタ12aの前方に配置しているが、位相検出用のリフレクタ12cの後方の両方に配置しても構わない。また、位相検出用のリフレクタとして12a,12b,12cの3個を配置しているが、検出精度に応じて増減しても構わない。
なお、上記磁気センサ14内の磁電変換素子16にはMR(Magnetic Resistor)素子やホール素子等があり、更にMR素子にはGMR(商品名)やTMR等の各種タイプがあるが特に限定はしない。
図4はセンサユニットを構成する磁気センサの断面構造図であり、(a)は縦方向歪み検出用、(b)は横方向歪み検出用である。両者は基本的に同一構造であり、取付方向を縦又は横に変えることにより縦方向歪み検出用又は横方向歪み検出用となる。磁気センサ14は、ケーシング15内を2つに分割した一方に磁電変換素子16を固定し、他方に移動可能なマグネット17を内蔵すると共にマグネット17と対向するケーシング15内面に当該マグネット17と同一極性のマグネット17a,17aを固定した構造とする。このため、移動可能なマグネット17はケーシング15内の中央部で平衡を保つことができる。縦方向歪み検出用は縦方向の加速度変化によりマグネット14が移動し、横方向歪み検出用では横方向の加速度変化によりマグネット14が移動することになる。移動量は、移動可能なマグネット14及び固定用のマグネット14aの磁力の強さを変えることにより調整可能である。
図5はタイヤ内におけるセンサユニットの取付位置図であり、タイヤ2のトレッド内面にセンサユニット1を埋設して取付けた状態を示している。該センサユニット1を構成する磁気センサ14において、縦方向歪みを測定する場合には縦方向歪み検出用の磁気センサ14を配置し、横方向歪みを測定する場合には横方向歪み検出用の磁気センサ14を配置する、また、両方向の歪みを測定する場合にはセンサユニット1を2個とし、縦方向歪み検出用の磁気センサ14と横方向歪み検出用の磁気センサ14を各々配置する。
図8はリーダの概略回路ブロック図であり、該リーダ3は、駆動信号源を発生するための信号発生回路22と、アンテナ20を介して駆動信号を送信したりSAW素子7のアンテナ13より送信される反射信号を受信するための送受信回路21と、当該反射信号の共振特性又は位相特性を演算処理して検出データを得るための演算回路23と、該検出データを演算制御装置4に送信するための通信インターフェース回路24等により構成する。
図9は演算制御装置の概略回路ブロック図であり、各リーダ3から送信された検出データを受信するための通信インターフェース25と、該検出データを演算解析してタイヤ2の歪みを測定するための演算回路26と、各タイヤ2のタイヤ歪み情報をモニタ5にて運転者に知らせるべくモニタ出力を行うための出力回路27と、該タイヤ歪みデータの変化に基づきブレーキ制動装置及びエンジン制御装置の各制御を行うための制御回路28等により構成する。
図10は本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムのリーダとセンサユニット間におけるデータの読み取り位置関係図であり、タイヤハウス29内に配備したリーダ3のアンテナ20とタイヤ2のトレッド内面に埋設又は固着したセンサユニット1のSAW素子7のアンテナ13間において、蹴出し前ポイントBと蹴出し中ポイントC及び蹴出し後ポイントDの3箇所にて信号伝送を行い、タイヤ2の歪み測定を行う。ここで、リーダ3のアンテナ20の位置はタイヤ2が図中矢印方向に回転した場合、タイヤ2の蹴出し前ポイントBと180度反対側のポイントAが反射信号の受信レベルの最大ポイントとなる位置とする。蹴出し中ポイントCはセンサユニット1の外面のトレッド面が路面と最大に接触している時であり、蹴出し後ポイントDは蹴出し中ポイントCを中心に蹴出し前ポイントBと略対称な位置とする。
本発明の実施例を図を用いて説明する。
まず、図1及び図10に示すように、車両6の前後左右(FL,FR,RL,RR)に装備されたタイヤ2内に、センサユニット1を内蔵する。該センサユニット1は、図2に示す共振特性変化を検出する方式では、2個のSAW素子7,7の各IDT9,9をアンテナ13を介して直列接続し、該アンテナ13の中点に磁気センサ14を接続したT型構造であり、図3に示す位相特性変化を検出する方式では、SAW素子7のIDT9にアンテナ13を接続し、位相検出用の各リフレクタ12a,12b,12cに歪み検出特性の異なる磁気センサ14を接続した構造である。該センサユニット1の取付位置は、図5に示すようにタイヤ2のトレッド内面に埋設又は固着する。また、各タイヤハウス29内にリーダ3を配備し、各リーダ3と演算制御装置4を接続する。更に、該演算制御装置4とモニタ5とを接続する。
次に、車両6が走行してタイヤ2の歪みを測定する場合、リーダ3とセンサユニット1間において蹴出し前ポイントBと蹴出し中ポイントC及び蹴出し後ポイントDの3箇所の歪みを測定する。該測定において、反射信号の受信レベルの最大ポイントAを通過するセンサユニット1の通過周期Tを測定することにより車速が算出でき、センサユニット1がポイントAを通過後よりT/2時間の位置が蹴出し前ポイントBとなり、更にT/2+Δt1時間の位置が蹴出し中ポイントCとなり、更にT/2+2Δt1時間の位置が蹴出し後ポイントDとなる。該Δt1は車速より求められる。
ここで、タイヤ2の歪み測定の原理を説明する。
共振特性変化により歪みを検出する方式
図6は本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムにおいて共振特性変化により歪みを検出する方式の入出力信号波形例を示した図であり、リーダ3のアンテナ20から駆動信号18を送信すると、矢印1で示すようにSAW素子7はアンテナ13にて当該駆動信号18を受信する。該駆動信号18は、矢印2で示すように櫛型電極であるIDT9より基盤8の両端側に進行した後、当該基盤8の両端側に配置されたリフレクタ10,10により反射し、再びIDT9に戻る。この時、各リフレクタ10で反射した信号の位相は同相であるためIDT9にて共振し、アンテナ13より反射信号19としてリーダ3に送信されることになる。なお、駆動信号18は、実際には図示するような単一パルスではなく、例えば300MHz等のキャリアを含んだパルスである。
ここで、空気圧の減少やスリップ等によりタイヤ2が歪み加速度に変化が生じると、図4の(a)又は(b)に示すようにケーシング15内のマグネット17は図中矢印で示すように歪み量に応じて移動し、磁電変換素子16に磁界の大きさの変化を与える。該磁電変換素子16は磁界の大きさの変化で抵抗値が変化するセンサであり、歪み量に応じて抵抗値が変化する。このため、空気圧の減少やスリップ等によりタイヤ2が歪むとSAW素子7のリフレクタ10による共振がずれ、リーダ3の駆動信号18に対する反射信号19の波高値に変化が生じ、反射信号19a,19bのように減衰して伝送されることになる。従って、該共振特性の変化をリーダ3で検出し、該リーダ3から得られた検出データを演算制御装置4にて演算解析することによりタイヤ2の歪みを測定することができる。
位相特性変化により歪みを検出する方式
図7は本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムにおいて位相特性変化により歪みを検出する方式の入出力信号波形例を示した図であり、(a)は入出力信号の伝播状態、(b)は歪みによる反射信号の状態を示している。(a)において、リーダ3のアンテナ20から矢印1で示すように駆動信号18を送信すると、SAW素子7はアンテナ13にて当該駆動信号18を受信する。該駆動信号18は、基盤8上の2点鎖線矢印2で示すように櫛型電極であるIDT9より基盤8の他端側に進行した後、基準用のリフレクタ11及び位相検出用のリフレクタ12a,12b,12cにより反射され再びIDT9に戻り、更に矢印3で示すように反射信号19としてアンテナ13よりリーダ3に送信される。なお、駆動信号18は、実際には図示するような単一パルスではなく、例えば300MHz等のキャリアを含んだパルスである。
ここで、空気圧の減少やスリップ等によりタイヤ2が歪み加速度に変化が生じると、図4の(a)又は(b)に示すようにケーシング15内のマグネット17は図中矢印で示すように歪み量に応じて移動し、磁電変換素子16に磁界の大きさの変化を与える。該磁電変換素子16は磁界の大きさの変化で抵抗値が変化するセンサであり、歪み量に応じて抵抗値が変化する。このため、空気圧の減少やスリップ等によりタイヤ2が歪むとSAW素子7の位相検出用のリフレクタ12a,12b,12cによる共振がずれ、リーダ3の駆動信号に対する反射信号19が減衰して伝送されることになる。
歪み量が小さい時よりマグネット17が移動可能な磁気センサ14をリフレクタ12aに接続し、歪み量が中程度の時よりマグネット17が移動可能な磁気センサ14をリフレクタ12bに接続し、歪み量が大きい時よりマグネット17が移動可能な磁気センサ14をリフレクタ12cに接続しておけば、図7の(b)に示すように歪みが小さい時にリフレクタ12aの反射信号が減衰し、歪みが中程度の時にリフレクタ12a,12bの2つの反射信号が減衰し、歪みが大きい時にリフレクタ12a,12b,12cの3つの反射信号が減衰する。従って、基準用のリフレクタ11による反射信号と前記位相検出用の反射信号との位相特性の変化をリーダ3で検出し、該リーダ3から得られた検出データを演算制御装置4にて演算解析することによりタイヤ2の歪みを測定することができる。
そして、前記共振特性又は位相特性の変化により歪みを検出する両方式において、通常時におけるタイヤ2の歪みデータとリアルタイムに測定したタイヤ2の歪みデータを比較し、通常データと異なったデータが得られた時は状態に応じてモニタ5にタイヤ歪み情報を表示して運転者に知らせ危険回避を促すことができる。
また、上記モニタ5によるタイヤ歪み情報の表示の他に、該タイヤ歪みデータの変化に基づいたブレーキ制御信号をブレーキ制動装置(図示せず)に伝送することにより自動的にブレーキ制御が行え、タイヤ歪みデータの変化に基づいたエンジン制御信号をエンジン制御装置(図示せず)に伝送することにより自動的にエンジン制御が行えることにもなる。
なお、上記方式はSAW素子7の共振特性又は位相特性の変化によりタイヤ歪みを測定する方式のため圧力差によりSAW素子を機構的に撓ませることもないため、タイヤ歪みを簡易なシステムにより長期間安定して測定することができることになる。
本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムは、一般的な空気入りゴムタイヤを装備した車両、例えば乗用車やトラックを対象としているが、空気入りゴムタイヤを装備していれば如何なる種類の車両又は装置であっても構わないものである。
本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムの配置構成図である。 本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムにおいて共振特性変化を検出する方式のセンサユニットの概略構成図である。 本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムにおいて位相特性変化を検出する方式のセンサユニットの概略構成図である。 センサユニットを構成する磁気センサの断面構造図である。 タイヤ内におけるセンサユニットの取付位置図である。 本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムにおいて共振特性変化により歪みを検出する方式の入出力信号波形例を示した図である。 本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムにおいて位相特性変化により歪みを検出する方式の入出力信号波形例を示した図である。 リーダの概略回路ブロック図である。 演算制御装置の概略回路ブロック図である。 本発明のSAW素子によるタイヤ歪み測定システムのリーダとセンサユニット間におけるデータの読み取り位置関係図である。
符号の説明
1 センサユニット
2 タイヤ
3 リーダ
4 演算制御装置
5 モニタ
6 車両
7 SAW素子
8 基盤
9 IDT
10 リフレクタ
11 リフレクタ
12 リフレクタ
13 アンテナ
14 磁気センサ
15 ケーシング
16 磁電変換素子
17 マグネット
18 駆動信号
19 反射信号
20 アンテナ
21 送受信回路
22 信号発生回路
23 演算回路
24 通信インターフェース回路
25 通信インターフェース回路
26 演算回路
27 出力回路
28 制御回路
29 タイヤハウス

Claims (8)

  1. 車両の前後左右に装備されたタイヤ内に、タイヤ歪みを共振特性又は位相特性の変化により検出するためのSAW素子と歪み量に応じてSAW素子の共振特性を変化させるための磁気センサ及びアンテナから成るセンサユニットを内蔵し、各タイヤハウス内に、前記センサユニットのSAW素子と信号伝送を行い反射信号より共振特性又は位相特性の変化を検出するためのリーダを配設し、各リーダから得られた検出データを演算処理して各タイヤの歪みを測定するための演算制御装置と、タイヤ歪み情報を運転者に知らせるためのモニタとを備えて構成したことを特徴とした、SAW素子によるタイヤ歪み測定システム。
  2. 共振特性変化を検出する方式のSAW素子が、基盤の中央に櫛型電極であるIDTを配置し、該IDTを中心に基盤両端側にリフレクタを対称に配置した構造であることを特徴とした、請求項1に記載のSAW素子によるタイヤ歪み測定システム。
  3. 位相特性変化を検出する方式のSAW素子が、基盤の片端部に櫛型電極であるIDTを配置し、該基盤の略中央部から他端部にかけて基準用のリフレクタ及び位相検出用のリフレクタを複数個配置した構造であることを特徴とした、請求項1に記載のSAW素子によるタイヤ歪み測定システム。
  4. 磁気センサが、ケーシング内を2つに分割した一方に磁電変換素子を固定し、他方に移動可能なマグネットを内蔵すると共にマグネットと対向するケーシング内面に当該マグネットと同一極性のマグネットを固定した構造であることを特徴とした、請求項1に記載のSAW素子によるタイヤ歪み測定システム。
  5. 共振特性変化を検出する方式のセンサユニットが、2個のSAW素子の各IDTをアンテナを介して直列接続し、該アンテナの中点に磁気センサを接続したT型構造であることを特徴とした、請求項1に記載のSAW素子によるタイヤ歪み測定システム。
  6. 位相特性変化を検出する方式のセンサユニットは、SAW素子のIDTにアンテナを接続し、位相検出用の各リフレクタに歪み検出特性の異なる磁気センサを接続した構造であることを特徴とした、請求項1に記載のSAW素子によるタイヤ歪み測定システム。
  7. 歪み量の大中小に応じてマグネットが移動可能な磁気センサを位相検出用の各リフレクタに接続し、該磁気センサ内の磁電変換素子の抵抗値変化による反射信号の減衰による位相検出用の反射信号と基準用の反射信号の位相特性の変化をリーダで検出し、該リーダから得られた検出データを演算制御装置にて演算解析することによりタイヤの歪みを測定することを特徴とした、請求項1に記載のSAW素子によるタイヤ歪み測定システム。
  8. タイヤ歪みデータの変化に基づいたブレーキ制御信号をブレーキ制動装置に伝送することにより自動的にブレーキ制御が行え、タイヤ歪みデータの変化に基づいたエンジン制御信号をエンジン制御装置に伝送することにより自動的にエンジン制御が行えることを特徴とした、請求項1に記載のSAW素子によるタイヤ歪み測定システム。
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