JP2006123999A - 自動マーキング装置および自動マーキング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エア圧源やラベル吸着機構を設けなくても、対象物にラベルを貼付けられる簡易な機構の自動ラベリング装置を提供すること。

【解決手段】 ベルトコンベア2上には、上側から吊り下げられたアーム3と、その先端に支持された電動ラベラー4が設けられる。アーム3および電動ラベラー4の回動部には回動角を検出する角度センサS1,S2を設けて角度変化を監視し、全ての角度センサが極大値を記録した後に電動ラベラー4を動作させると、対象物7の上面側にラベル10が貼り付けられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ベルトコンベア等の搬送手段上を移動する段ボール箱等のマーキング対象物にラベルの貼付、スタンプの捺印、インクジェットの噴射などの手段により、日付や検印、バーコードなどの情報をマーキングするのに用いて好適な自動マーキング装置および自動マーキング方法に関する。
従来、この種の自動マーキング装置として、例えば特許文献1に示すものが知られている。この装置は、台紙に仮着された粘着ラベルにプリンタで印字を行い、剥離棒で台紙を急に転向させて粘着ラベルを台紙から剥離し、剥離されたラベルを粘着剤のない面側から吸気源に連通させた貼付機構に吸着し、この貼付機構を対象物に押し付けて対象物に粘着ラベルを貼り付けていた。
しかしながら、従来技術によれば、貼付機構に粘着ラベルを吸着するのに吸気源を利用するため、コンプレッサーなどの装置が必要となったり、吸排気に際して大きな動作音がするといった問題がある。
特開平5−193163号公報
本発明は斯かる問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、吸気源の如く大掛かりな機構を設けずとも容易に動作させることのできる自動マーキング装置および自動マーキング方法を提供することにある。
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項1記載の発明の要旨は、マーキング対象物を直線移動させる搬送手段と、該搬送手段の上側から吊り下げられた支持手段と、該支持手段の先端に支持されたマーキング手段とからなり、前記支持手段は複数の回動部を備えて屈曲可能とすること、
前記回動部には少なくとも一箇所以上に回動角を検出する角度センサを設けて角度の変化を監視し、全ての角度センサが極大値を記録した後に前記マーキング手段を作動させること、
および前記マーキング手段は搬送手段に搬送される対象物に摺接してマーキングを行うことを特徴とする自動マーキング装置である。
請求項2記載の発明の要旨は、マーキング対象物を直線移動させる搬送手段と、該搬送手段の上側から吊り下げられた支持手段と、該支持手段の先端に支持されたマーキング手段とを用いて自動マーキングを行う方法であって、前記支持手段は複数の回動部を備えて屈曲可能とすること、
前記回動部には少なくとも一箇所以上に回動角を検出する角度センサを設け、角度センサの出力値(角度)をマーキング対象物の移動時間または距離と共に記録すること、
および前記マーキング手段が搬送手段に搬送される対象物に摺接してマーキング最適位置に達するまでの角度変化を記録し、この角度変化の特徴を抽出して、以後、自動マーキングを可能にすることを特徴とする自動マーキング方法である。
本発明は、マーキング手段をマーキング対象物に摺接させてマーキングを行うことを要件とする。マーキング手段の具体例を挙げると、回転式のスタンプや焼き印、粘着ラベルを台紙から剥離しながら対象物に貼付するラベラー、インクジェット方式の印字ヘッドなどである(印字ヘッドそのものが対象物とは非接触でも、印字ヘッドを保持する部材が対象物上を摺動する場合を含む)。
本発明は、前記マーキング手段を搬送手段の上側から吊り下げた屈曲可能な支持手段の先端に支持することも要件とする。
以上の要素の組み合わせから、従来技術の貼付機構や吸気源の如き手段を不要とできる。即ち、マーキング手段から直接対象物にマーキングできるので、装置の簡略化を図ることができ、動作音も小さくできる。
また、回動部に少なくとも一箇所以上に回動角を検出する角度センサを設けて角度の変化を監視し、全ての角度センサが極大値を記録した後に前記マーキング手段を作動させるようにすれば、搬送手段によって直線運動してくる対象物に、マーキング手段および支持手段が追従して屈曲し、回動角が極大値を記録した時、マーキング手段が対象物の上面に届いたときと判断して箱体などの単純な形状物の上面にマーキングができる。
また、前記マーキング手段が搬送手段に搬送される対象物に摺接してマーキング最適位置に達するまでの角度変化を記録し、この角度変化の特徴を抽出して、以後、同種の対象物が搬送されてきたときに、角度センサの角度変化の特徴から対象物の位置や形状を判断して自動マーキングする方法であって、段付形状や中央が膨らんだり凹んだりした、ある程度複雑な形状の対象物にも自動マーキングを施すことが可能となる。
本発明の自動マーキング装置によれば、マーキング手段がマーキング対象物の上部に届いた時点以後にマーキング(ラベル貼付、捺印、インクの噴射など)を開始するので、最も汎用性の高い、対象物の上部面へのマーキングができ、この装置は吸気源や貼付機構を持たないので簡易かつ静音となる。
本発明の自動マーキング方法によれば、実際にマーキング手段をマーキング対象物上を沿わせたときの、角度センサの出力値が描く曲線の特徴に基づいて、マーキング開始時期を決定するので、有る程度複雑な形状の対象物であってもその上面にマーキングすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る自動ラベリング装置の外観図、図2はその動作説明図である。
本実施の形態の自動ラベリング装置1は、搬送手段としてのベルトコンベア2,支持手段としてのアーム3、アーム3の先端に支持されたマーキング手段としての電動ラベラー4とから大略構成される。
ベルトコンベア2は、搬送される対象物7をほぼ等速直線運動で移動させ得るものであればよく、他に滑り台やスロープ(斜面)、ローラーコンベアなどでもよい。
アーム3はベルトコンベア2の上側にスタンド5によって吊り下げられている。スタンド5にはベルトコンベア2の上側を水平方向に横断するように支持軸6が設けられている。
アーム3は該支持軸6を回動中心として回動可能である。
支持軸6とアーム3との間には、角度センサS1が設けられ、前記アーム3の回動角を検出するようになっている。
また、アーム3の先端には電動ラベラ−4が回動可能に支持されていおり、前記角度センサS1と同様に角度センサS2によって、電動ラベラー4とアーム3との角度を検出するようになっている。
電動ラベラー4は、俗にハンドラベラーと呼ばれる値付ラベルや賞味期限ラベルの印字貼付に用いられる小型のラベル貼付機である。その外観は、ガン(銃)や小槌のようにハンドル(把持)部の上にラベル収容部9、印字部、ラベル搬送機構、ラベル剥離機構、ラベル吐出口などを備えている。多くのハンドラベラーは引き金部とばねを動力源とし、ゴム印でラベルに印字を行う手動式であるが、本実施の形態においては電子プリンタを内蔵する電動式を用いた。なお、本実施形態では、必要とされる機能を直感的に図示するのに判りやすいため、実在する電動式ハンドラベラーを示したが、対象物に摺動しつつマーキングを行うという機能を有するものであれば、回転印でも、インクジェットヘッドでも、その他の筆記方式でもよい。
特に電動式ハンドラベラーの把持部分は電池などの電源部となっている場合が多く、本実施の形態においては対象物7とぶつかったり引っかかったりという障害を引き起こしやすいので、本来は無い方がよい。
電動ラベラー4の入力部8はキーボード、表示部3を備えて印字情報などを編集する。また、電動ラベラー4は、本体内部で台紙からラベルの先端部分を剥離しつつ、台紙3を送り出し、ラベル吐出口から吐出されたラベル10を対象物7の上面に貼付ける。この動作により、台紙から剥離したラベルを保持する為の、従来の貼付機構の如き要素は不要となる。
11はベルトコンベア2および電動ラベラー4の動作タイミングを制御するシーケンサー(プログラマブルコントローラー)であり、前記角度センサS1、S2の出力値に基づき、ベルトコンベア2および電動ラベラー4を動作させる。
12はアーム3(を支える支持軸6)の位置を上下移動させる調整ネジである。
次に、自動ラベリング装置1の動作について図2を用い、説明する。
図2は、ベルトコンベア2上を移動する対象物7の位置(または時間)順に、左から右へ、角度センサS1およびS2の出力をプロットしたグラフで示した説明図である。
対象物7がアーム3および電動ラベラ4に到達しない間(図2左)は、アーム3および電動ラベラ4が垂れ下がった状態なので角度センサS1,S2は最低値である。
対象物7がアーム3等に到達し、アーム3および電動ラベラ4を押し上げると(図2中央)、アーム3等の回動角は増加し始め、角度センサS1,S2出力は増大する。
アーム3については図示の如く、この状態で角度の増加が止んで極大値を迎える。電動ラベラ4の角度S2については、まだ増加中である。
そして、電動ラベラ4も対象物7の上面に到達すると、角度センサS2の出力も極大値を迎える(図2右)。このときに、電動ラベラ4が動作を始めて対象物7にマーキングを行う。
なお、電動ラベラ4がラベル貼付を開始する時に、ベルトコンベア2の速度を、ラベル10の吐出速度に近づけるようにシーケンサー11をセットするのが好ましい。その理由は、前述したように、電動ラベラー4は台紙にラベル10の後端が付着した状態でもラベルを吐出することができるので、電動ラベラー4のラベル吐出速度と対象物7との速度差が極端に大きいと、印字画像が伸びたり縮んだりするので、これを防止するためである。
次に、第2の発明である、自動マーキング方法について説明する。
前述した自動ラベリング装置1の説明(図2)で、角度センサS1,S2の変化値が共に極大値を迎えた後に電動ラベラー4を動作させるとした箇所を、以下のように読み替えると理解できる。
即ち、ベルトコンベア2上を対象物7を左から右へ直線移動させ、アーム3および電動ラベラー4を対象物7の上面に沿わせる。このとき、角度センサS1,S2の変化曲線の特徴をモニターし、この曲線の形状に基づいてシーケンサー11をセットするのである。
これにより、予想外の形状(たとえば、段付や出っ張り、凹みなど)、大きさの対象物に対しても、繰り返し同様な位置にラベリング(即ち、マーキング)を行うことができるのである。
次に、図3は第二の実施形態(変形例)にかかる自動ラベリング装置である。
本実施形態の特徴は、アーム3と電動ラベラー4との間の屈曲可能な箇所に、ダンパー13を設けたことにある。その目的は以下の通りである。
即ち、電動ラベラー4が対象物7等とぶつかって跳ね返されると、角度センサS1,S2が異常な角度変化を出力し、ラベリング作業に誤動作を来す虞があるため、動作を緩慢とさせるべくダンパー13を設けたものである。ダンパーの設置箇所はこの位置に限らず、また、ダンパー意外のスプリングなどで上側から引っ張ったり、逆に下向きに付勢する場合も考えられる。
なお、以上に述べた実施の形態はあくまで例示であり、これに限定するものではない。たとえば、マーキング手段として、台紙無しラベルを用いた電動ラベラーや、ラベル用紙を外部から給紙するタイプの電動ラベラーとしてもよい。
本発明に係る自動ラベリング装置の実施の形態の構成を示す外観図である。 図1の動作説明図である。 本発明に係る自動ラベリング装置の第二の実施の形態の構成を示す外観図である。
符号の説明
1 自動ラベリング装置(自動マーキング装置)
2 ベルトコンベア(搬送手段)
3 アーム(支持手段)
4 電動ラベラー(マーキング手段)
6 支持軸
7 段ボール箱(マーキング対象物)
S1,S2 角度センサ
11 シーケンサー

Claims (2)

  1. マーキング対象物を直線移動させる搬送手段と、該搬送手段の上側から吊り下げられた支持手段と、該支持手段の先端に支持されたマーキング手段とからなり、前記支持手段は複数の回動部を備えて屈曲可能とすること、
    前記回動部には少なくとも一箇所以上に回動角を検出する角度センサを設けて角度の変化を監視し、全ての角度センサが極大値を記録した後に前記マーキング手段を作動させること、
    および前記マーキング手段は搬送手段に搬送される対象物に摺接してマーキングを行うことを特徴とする自動マーキング装置。
  2. マーキング対象物を直線移動させる搬送手段と、該搬送手段の上側から吊り下げられた支持手段と、該支持手段の先端に支持されたマーキング手段とを用いて自動マーキングを行う方法であって、前記支持手段は複数の回動部を備えて屈曲可能とすること、
    前記回動部には少なくとも一箇所以上に回動角を検出する角度センサを設け、角度センサの出力値(角度)をマーキング対象物の移動時間または距離と共に記録すること、
    および前記マーキング手段が搬送手段に搬送される対象物に摺接してマーキング最適位置に達するまでの角度変化を記録し、この角度変化の特徴を抽出して、以後、自動マーキングを可能にすることを特徴とする自動マーキング方法。

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