JP2006123276A - 液体収納容器および記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体収納容器内の液体を効率よく攪拌することができる液体収納容器、および液体収納容器から供給される記録用液体を用いて高品質な画像を記録可能な記録装置を提供すること。
【解決手段】 エア導入口106から導入するエアを一旦貯留してから、インク収納室112内へ解放するための貯留部材300を備える。
【選択図】 図7

Description

本発明は、種々の液体を収納しかつ内部に外気が導入される液体収納容器、およびそれを用いる記録装置に関するものである。本発明は、特に、顔料を着色剤として含有する記録用液体を収納した液体収納容器、ならびにそれを用いる記録装置として好適である。
インクジェット記録装置としては、記録に用いられるインク(記録用液体)を記録ヘッドへ供給するためのインク供給系を備え、そのインク供給系の端部に、インクを保持するインクタンク(液体収納容器)が着脱自在に接続されるものがある。
従来、このような着脱自在型のインクタンクには、インクタンク内のスポンジなどの毛管力発生部材によってインクを保持するもの、可撓性の袋内や剛性を有する筐体内に直接インクを保持するものなどが知られている。特に、紙面1枚当たり(被記録媒体1枚当たり)のインク供給量が多いワイドフォーマットプリンタや稼働率の高いネットワークプリンタとしての記録装置においては、多量のインクが消費されるため、インクタンクの交換頻度の低減およびインクの収容効率を考慮して、内部にインクを直接収容するタイプのインクタンク(以降、「全生タイプのインクタンク」ともいう)の利用が望まれている。
また、記録に用いられるインクとしては、記録後の紙面におけるインクの定着性や発色性などの観点から、着色剤として紙に浸透するタイプの染料を含むものが広く一般に使用されてきた。
しかし、染料を着色剤としたインクを用いて記録した記録物は、耐光性、耐ガス性、および耐水性が劣る傾向があった。そこで、顔料を着色剤としたインクの開発もなされている。しかし、顔料を着色材として含むインクには次のような特殊性がある。すなわち、長期間に渡るインクタンクの使用において、その内部のインク中の顔料粒子が沈降してしまうおそれがある。顔料粒子の沈降が生じた場合には、インクタンク内のインクに上下方向において濃度むらが生じてしまい、インクタンクの使用初期と使用後期に記録される画像に目視される程度の色差が生じるおそれがある。このような現象は、特に、色味を決定するカラーインクを用いた場合に顕著となる。
このような顔料粒子の沈降対策としては、例えば図12に示されているように、弾性体161によって閉塞されたインク供給口106とエア導入口(大気導入口)107が底部に形成された全生タイプのインクタンクが提案されている。このインクタンクが記録装置のインク供給系に装着されたときに、インク供給口106とエア導入口107内に、それらを閉塞する弾性体161を貫くようにインク供給系のインク供給針210とエア導入針211が差し込まれる。インクタンク内のインクは、インク供給口106およびインク供給針210を介して不図示の記録ヘッドに供給される。また、このようなインクの供給に伴い、エア導入針211およびエア導入口107を介して外部のエア(空気)がインクタンク内に導入されて、気液交換が行われる。
このような構成によれば、特許文献1に記載されているように、気液交換によりインクタンク内に導入されるエアが気泡となってインク中を上昇し、この気泡の移動に伴ってインクタンク内にインクの流れが生じる。インクタンクが長期間静置されて、インク中の顔料粒子が沈降していたとしても、このような気泡の上昇に伴うインクの流れによりインクタンク内のインクが攪拌される。これにより、インクタンク内のインク中における顔料濃度をある程度一定化させた上、記録ヘッドへ供給することができる。
特開2002―307710号公報
しかしながら、上述したような従来のインクタンクは、気液交換によりインクタンク内に導入されるエアの気泡は小さく、インクタンク内の全てのインクを攪拌できる程のインクの流れを生じさせることができなかった。そのため、インク中の顔料濃度の濃度ムラを少なく、濃度を充分に一定化、均一化させることが難しかった。
また、顔料インクに留まらず、不溶の物質を分散して含有する液体のタンクにおいても同様の課題は生じる可能性がある。
本発明の目的は、液体収納容器内の液体を効率よく攪拌することができ、液体収納容器内の液体濃度ムラが少なく、均一化された液体収納容器、および液体収納容器から供給される記録用液体を用いて高品質な画像を記録可能な記録装置を提供することにある。
本発明の液体収納容器は、液体を収納する液体収納室と、前記液体収納室内の液体を外部に供給するための液体供給口と、前記液体供給口からの液体の供給に伴って前記液体収納室内に大気を導入する大気導入口と、を有する液体収納容器であって、前記大気導入口から導入する空気を一旦貯留してから、前記液体収納室内へ解放する貯留部材を備えることを特徴とする。
本発明の記録装置は、液体収納容器から供給される記録用液体を被記録媒体に付与して画像を記録する記録装置において、前記前記液体収納容器として、上記の液体収納容器を利用可能であることを特徴とする。
本発明によれば、液体収納室内に導入される空気を一旦貯留してから、それを液体収納室内へ解放させることにより、一旦貯留した空気を大泡として一気に解放して、液体収納室内の液体に大きな流れを生じさせることができる。これにより、液体収納容器内の液体を充分に攪拌することができる。例えば、大容量の液体収納容器内の記録用液体の成分の一部(例えば、顔料)が沈降していたとしても、記録用液体の大きな流れにより、沈降していた成分を分散させて濃度ムラを少なくして、濃度を均一化させることができる。この場合、記録装置は、このような液体収納容器から濃度が均一化された記録用液体の供給を受けることにより、高品位の画像を記録することができる。
また、一旦貯溜した空気を液体収納室内に解放する際に、貯溜部材が上方向などに動くことにより、その貯溜部材の動きによっても液体収納容器内の液体に流れを生じさせて、液体の攪拌能力をさらに増すことができる。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1から図9は、本発明の第1の実施形態を説明するための図である。
まず、本例のインクタンク100の全体構成について図1および図2を参照して説明する。
図1は、本例のインクタンク100の外観斜視図であり、図2は、そのインクタンク100の分解斜視図である。インクタンク100は大別して、インク容器101と、インク容器101から液体のインクを取り出すための接続ユニット102と、インクタンク100に関する様々の情報を取り出すための情報記録媒体ユニット103と、キャップ部材104と、着色剤に顔料を用いたインク(不図示)から構成されている。
接続ユニット102は、インクジェット記録装置側のインク供給針およびエア導入針が挿入される接続部を有している。接続ユニット102は、インク容器101の開口部111に対して、シール部材105を介して気密状態で押圧挟持されることによって固定される。キャップ部材104は、インク容器101に形成された開口部111に対して、シール部材105を介して接続ユニット102を気密状態で押圧挟持するために、開口部111の外周の雄ねじ部にねじ込まれる。
情報記憶媒体ユニット103は、情報記憶媒体ホルダー131と情報記憶媒体132から構成されており、情報記憶媒体ホルダー131への情報記憶媒体132の固定は粘着テープ(不図示)により行われている。また、情報記憶媒体ホルダー131はメカIDの機能(機構的な識別機能)も有しており、切り欠き部133を設定されたパターンに切り欠くことにより、インクタンクの誤挿入を防止できる。つまり、インクタンク100の切り欠き部133における切り欠きパターンと、記録装置側のインクタンクの装着部の形態と、が合致したときに、インクタンク100の装着が可能となる。
図3は、インクタンク100が装着されたインクジェット記録装置200におけるインク供給システム全体の概略構成を示す模式図である。
インクタンク100を装着することにより、図3のように、インクジェット記録装置200側のインク供給針210とエア導入針211がインクタンク100側の接続ユニット102を突き抜けて、インク収納室112内へ延出する。インク供給針210とエア導入針(空気導入針)211には中空部が形成され、さらに、それらの先端には孔210A,211Aが形成されている。したがって、インク供給針210とエア導入針211の中空部は、孔210A,211Aを通してインクタンク100内に連通することになる。記録ヘッド250によってインク1000が消費されて、記録ヘッド250内が負圧になると、インク収納室112内のインク1000がインク供給針210の中空部を通り、インク供給経路220を通過して記録ヘッド250へ導かれる。インク容器101内のインク1000が記録ヘッド250へ導入されると、インク収納室112内は負圧となる。しかし、エア導入針211の中空部を通して、外部のエア(空気)がインク収納室112内に導入されることにより、インク収納室112内の圧力は回復する。記録動作中は、このような動作が繰り返されることによって、インクタンク100内のインクをスムースに記録ヘッド250へ供給することができる。
図4は、インクジェット記録装置200とのジョイント部であるインクタンク100側の接続ユニット102の拡大縦断面図である。
インク供給口(液体供給口)106とエア導入口(空気導入口)107の構成は同じであるため、代表して、インク供給口106側の構成について説明する。接続ユニット102には円筒形のハウジング160が設けられており、そのハウジング160内に略ドーム形状の弾性体161が組み付けられている。そして、ハウジング160に固定部材162を超音波溶着して弾性体161を押圧することにより、インク供給口106が形成される。固定部材162が弾性体161を押圧することにより、弾性体161は、ハウジング160の径方向の外方に広がろうとする。この広がろうとする力をハウジング160が抑え付けるため、弾性体161は径方向の内方に押し縮められた状態となる。これにより、弾性体161とハウジング160との間の隙間から不用意なインク漏れが回避できる。また、インク供給針210が弾性体161を貫通した後、そのインク供給針210が引き抜かれたときに、インク供給針210によって開けられた弾性体161の穴が、弾性体161の復元力によって塞がれて、インクの漏れや垂れを防ぐことができる。
図5および図6は、インクタンク100に備わるインクの攪拌機構部分の説明図である。図5は、接続ユニット102のエア導入口107における円筒120の上端部および貯溜部材300の拡大縦断面図であり、図6は、それらの円筒120の上端部および貯溜部材300の上面図である。
エア連通口107およびインク供給106の弾性体161を押圧することにより形成されているジョイント部は、インク収納室112の底面よりも一段下がった位置に設けられている。また、エア導入口107に対してのみに、エア導入口107のジョイント部を貫通するエア導入針21を包囲するように、円筒120が形成されている。円筒120は、インク供給口106に対して壁の役割を果たし、エア導入口107からの大気エアの気泡500がインク供給口106側へ移動し難くして、インク供給口106からエアが導出されないようにする。
この円筒120の上端部には、円板状の貯溜部材300が配備されている。この貯溜部材300は、エア導入口107の円筒120にヒンジ結合されている。すなわち、円筒120の2箇所には、外方に突出する取付け部121が設けられており、その取付け部121には穴(不図示)が形成されている。一方、貯溜部材300には、それら2つの取付け部121の間に位置するように突出する貯留部材側取付け部301が設けられており、この貯溜部材側取付け部301にも取付け部121と同様に穴(不図示)が形成されている。取付け部121および貯溜部材側取付け部301の穴に取付けピン400を挿入することにより、貯溜部材300はエア導入口107にヒンジ結合される。このように、本例の貯留部材300は、エア導入口107の上端部を覆う蓋形状の可動部材とされている。
貯留部材300は、このように連結されることにより、取付けピン400を支点として矢印A方向に回動して、エア導入口107の開口部を開閉することができる。また、エア導入口107のジョイント側に位置する貯溜部材300の面(図5中下方の面)の一部には、凹部302が形成されている。その凹部302は、貯溜部材側取付け部301側とは反対の図5中右側寄りの位置に形成されており、また貯留部材側取付け部301側から凹部302に向かって上方向に緩やかに傾斜するテーパ部304が形成されている。テーパ部304は、エア導入口107からインクタンク100内に導入されるエアの気泡500を積極的にトラップして、凹部302に導く。そのエアの浮力は、支点となる取付けピン400から離れた凹部302に作用するため、貯留部材300のモーメントが大きくなる。したがって、貯溜部材300は回動しやすくなり、且つ設計値通りのエアの浮力によって確実に回動させることができる。
また貯溜部材300は、完全にエア導入口107の開口部を閉塞するようには構成されておらず、インク収納室112と円筒120の内部とが連通するように切り欠き303が設けられている。インク供給針210およびエア導入針211は導電性材料により形成されており、インク中のイオン成分による導電性を利用して、インク収納室112内のインク残量が所定のしきい値以上か未満であるかを判断できる構成となっている。すなわち、インク収納室112内のインクが円筒120の上端部を覆い、切り欠き303内に位置するインクを通して、円筒120内のエア導入針211とインク供給針210とが電気的に導通する場合には、インク収納室112のインクが所定のしきい値以上、例えば初期インク量の10%以上残っていると判断することができる。また、インク収納室112のインクが減少して、エア導入針211とインク供給針210とが電気的に導通しなくなったときには、インク収納室112のインク残量が所定のしきい値未満、例えば初期インク量の10%よりも少ないと判断することができる。このように、インク収納室112のインク残量が所定のしきい値以上であるか否かを判定するためのインク残検システムが構成される。
図7から図9は、インクの攪拌機構部分の動作を説明するための図である。図7は、エア導入口107の円筒120内にエアが導入された状態におけるインクタンクの断面図、図8は、貯溜部材300にエアが貯溜されている状態におけるインクタンクの断面図であり、図9は、エアの浮力により貯溜部材300が回動しているときのインクタンクの断面図である。これらの図7から図9においては構成を簡略化して表している。
記録ヘッド250へのインク供給が始まると、インク収納室112内は負圧状態となり、その圧力を回復するためにエア導入口107から大気エアが導入されて、気液交換が行われる。その際、大気エアは、気泡500となってエア導入口107の円筒120内を上昇し、そして円筒120の上端部に備えられている貯溜部材300によってインク収納室112内への上昇が規制される。貯溜部材300はインクに沈む材質でできており、貯溜部材300の自重から浮力を除いた分の荷重によって、円筒120の上端部を閉塞している。円筒120内を上昇する気泡500は、貯溜部材300に衝突してから、緩やかなテーパ部304に沿って移動して凹部302内にトラップされる。その凹部302内にトラップされる気泡500の浮力が不充分のときは、貯溜部材300は回動せずに円筒120の上端部を閉塞したままであり、気泡500はトラップされた状態に維持される。
その後、更に記録ヘッド250へのインクの供給が行われると、上述した気液交換が行われて、円筒120内に気液交換の複数回分の気泡500が導入されることになる。それらの導入された複数の気泡500は、上述したように上昇、衝突、移動を繰り返して、図8のように貯溜部材300の凹部302に集まる。貯溜部材300の凹部302内にトラップされる気泡500が増える度に、エアの浮力はチャージされてくる。
そして、そのエアの浮力が貯溜部材300の自重から浮力を除いた分以上に達したときに、ついに貯溜部材300は気泡500をトラップした状態に維持できなくなり、図9のように取付けピン400を支点として回動して円筒120の上端部を開く。この貯溜部材300の回動により、円筒120内のエアはインク収納室112内へ一気に解放され、それまでトラップされていたエアは大きな気泡(大泡)501となってインク収納室112内を上昇する。このようなエアの解放が終わると、貯溜部材300は、再び取付けピン400を支点として回動して円筒120の上端部を閉塞して、エアをトラップできる最初の状態に戻る。
このように、エアをトラップし、それを大泡501としてインク収容室112内に解放することにより、その大砲502の上昇時にインクを押しよける量が多くなる。この結果、インク収納室112内に大きなインクの流れ600を生じさせて、インクタンク100内のインクを全域に渡って攪拌して、そのインク中の顔料濃度ムラを少なく、濃度を均一化することができる。ちなみに、前述した従来技術のように、小さい気泡を上昇させるだけではインクを押しよける量が少なく、インク収納室内にインクの大きな流れを生じさせることができなかった。そのため、インクタンク内のインクを全域に渡って攪拌することができず、そのインク中の顔料濃度を均一化にすることが難しかった。
また、インク収納室112内に大泡501を解放するときの貯溜部材300の回動によっても、インク収納室112内にインクの流れ601を生じさせることができる。さらに、この貯溜部材300の回動は、その上に堆積した高濃度の顔料を巻き上げることになり、攪拌効果を飛躍的に促進させることができる。巻き上げられた高濃度の顔料は、強制的に低濃度の顔料領域(インクの上層領域)まで到達することになり、より一層、インク収納室112内のインクの顔料濃度が均一化され、インク収容室内での濃度ムラが少なくなる。
ここで、貯溜部材300にチャージ可能なエア量は、気液交換の2〜10回分程度のエア量とすることが好ましい。それ以上にチャージ可能なエア量を設定した場合には、貯溜部材300の回動動作の前後において、記録ヘッド250へ供給されるインクの顔料濃度が大きく変化して、目視される程度の色差が記録画像に生じてしまうおそれがある。
(第2の実施形態)
図10および図11は、本発明の第2の実施形態としてのインクタンク100の説明図である。
図10は、エア導入口107の円筒120内にエアが導入された状態のインクタンク100の断面図、図11は、はエアの浮力により貯溜部材300が変形しているときのインクタンク100の断面図である。本実施形態においては、貯留部材300の構成のみが前述した第1の実施形態と異なるため、以下、貯溜部材300の構成と動作について説明する。
本例における貯溜部材300は筒状に形成されており、エア導入口107の外周部に取り付けられている。その貯留部材300の材質は布状の部材によって形成されていて、変形が可能である。また、貯溜部材300はインクに沈む材質でできているため、図10のように、インクタンク100の静置状態においては屈曲した状態に維持されている。本例においては、貯留部材300としてセルロースを編みこんで布状にしたものを使用している。それ以外の構成は、前述した第1の実施形態と同様である。
次に、インク攪拌機構部の動作について説明する。
記録ヘッド250へのインク供給が始まると、インク収納室112内は負圧状態となり、その圧力を回復するためにエア導入口107から大気エアが導入されて、気液交換が行われる。その際、大気エアは気泡500となってエア導入口107の円筒120内を上昇し、そして円筒120に取り付けられている貯溜部材300によってインク収納室112内への上昇が規制される。貯溜部材300は布状部材であるため、エアがトラップされる部分における通気抵抗が大きい。また、貯留部材300がインクに沈む材質であるため、貯留部材300の自重によって、その先端部分が垂れ下がっている。エアの浮力が貯溜部材300の自重および通気抵抗よりも大きくならなければ、図10のようにエアは貯留部材300内にトラップされる。
その後、更に記録ヘッド250へのインクの供給が行われて、気液交換の複数回分の気泡500が導入されると、貯溜部材300は、インクタンク100上方へ向かうエアの浮力に耐えられなくなり、図11のように、先端部分が持ち上げられて内部のエアをインク収納室112内へ一気に解放する。この時、貯溜部材300内にトラップされていたエアは大きな気泡(大泡)501となってインク収納室112内を上昇する。このエアの解放が終わると、貯溜部材300は図10のような元の状態に戻る。
本実施形態の場合も前述した実施形態と同様に、大泡501によって大きなインクの流れ600、貯溜部材300が動作することによるインクの流れ601、および高濃度の顔料の巻き上げを生じさせて、インクタンク100内のインクの攪拌能力を高めることができる。
(記録装置の構成例)
本発明に係るインクタンクは、種々の記録装置において用いることができる。その記録装置は、記録手段として、インクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置のみに特定されない。要は、種々の記録手段に対して、画像の記録に直接または間接的に用いられる記録用液体(記録性能を向上させるための処理液またはインクなど)を供給することができればよい。インクジェット記録装置の場合、それはシリアルスキャンタイプまたはフルラインタイプのいずれであってもよい。
シリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置の場合には、インクジェット記録ヘッドが主走査方向の移動を伴ってインクを吐出する動作と、被記録媒体の副走査方向(主走査方向と交差する方向)の搬送動作とを交互に繰り返すことによって、被記録媒体上に画像を記録することができる。この場合には、記録ヘッド250を主走査方向(図3中紙面の表裏方向)に移動させる移動手段と、被記録媒体Sを副走査方向(図3中の矢印Y方向)に搬送させるための搬送手段(図3中のローラRなど)を備えることになる。図3中のPはプラテンである。インクタンクを記録装置本体の定位置に備える場合には、可撓性の導管などを通して、記録ヘッド250にインクを供給することができる。また、記録ヘッド250とインクタンク100との間にサブインクタンクを備えたり、そのサブインクタンクとインクタンク100との間にインクを圧送するためのポンプを備えてもよい。そのサブインクタンクは、記録ヘッド250と共に移動するように備えてよい。また、記録ヘッド250が所定のホームポジションに移動した時にのみ、インクタンク100と記録ヘッド250との間のインク供給系が形成されるようにしてもよい。また、インクタンク100は、必ずしもインク供給系に着脱可能である必要はない。
また、フルラインタイプのインクジェット記録装置の場合には、被記録媒体の記録領域の幅方向全域に渡って延在する長尺なインクジェット記録ヘッドを用いて、そのインクジェット記録ヘッドによる記録位置に、被記録媒体を連続的に通過させることによって、画像を記録することができる。この場合には、被記録媒体を搬送させるための手段(図3中のローラRなど)を備えることになる。また、シリアルスキャンタイプの場合と同様に、記録ヘッド250とインクタンク100との間にサブインクタンクを備えたり、そのサブインクタンクとインクタンク100との間にインクを圧送するためのポンプを備えてもよい。また、インクタンク100は、必ずしもインク供給系に着脱可能である必要はない。
また、インクジェット記録ヘッドとしては、電気熱変換体(ヒータ)やピエゾ素子などを用いた種々のインク吐出方式のものを用いることができる。電気熱変換体を用いた場合には、その電気熱変換体の発熱によりインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用してインク吐出口からインク滴を吐出することができる。
(その他)
本発明は、インク以外の液体を収納する種々の液体収納容器としても広く適用することができる。すなわち、液体の含有成分の均一化などのために攪拌することが望ましい液体を収納する種々の液体収納容器において、その容器内に導入するエアを利用して、その容器内の液体を効率よく攪拌することができる。そのような液体収納容器としては、例えば、医薬用、調理用、飲料用、および工業用の液体の収納容器を挙げることができる。
本発明の第1の実施形態のインクタンクの斜視図である。 図1のインクタンクの分解斜視図である。 図1のインクタンクが装着される記録装置のインク供給システムの概略構成図である。 図1のインクタンクにおける接続ユニットの縦断面図である。 図1のインクタンクにおける貯溜部材部分の拡大縦断面図である。 図5のVI矢視図である。 図1のインクタンクにおけるエア導入口内にエアが導入された状態の断面図である。 図1のインクタンクにおける貯溜部材にエアが貯溜されている状態の断面図である。 図1のインクタンクにおける貯溜部材が回動している状態の断面図である。 本発明の第2の実施形態のインクタンクにおけるエア導入口内にエアが導入された状態の断面図である。 図10のインクタンクにおける貯溜部材が移動している状態の断面図である。 従来のインクタンクの断面図である。
符号の説明
100 インクタンク
101 インク容器
102 接続ユニット
106 インク供給口
107 エア導入口
112 インク収納室
120 円筒
161 弾性体
200 インクジェット記録装置
210 インク供給針
211 エア導入針
220 インク供給経路
250 記録ヘッド
300 貯溜部材
302 凹部
303 切り欠き
304 テーパ部
400 取付けピン
500 気泡
501 大泡
600,601 インクの流れ
1000 インク

Claims (18)

  1. 液体を収納する液体収納室と、前記液体収納室内の液体を外部に供給するための液体供給口と、前記液体供給口からの液体の供給に伴って前記液体収納室内に大気を導入する大気導入口と、を有する液体収納容器であって、
    前記大気導入口から導入する空気を一旦貯留してから、前記液体収納室内へ解放する貯留部材を備えることを特徴とする液体収納容器。
  2. 前記液体供給口と前記大気導入口は前記液体収納室の底部に位置することを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
  3. 前記液体供給口と前記大気導入口は前記液体収納室の底部に隣接して位置することを特徴とする請求項2に記載の液体収納容器。
  4. 前記貯溜部材は、前記大気導入口の上方に配備することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液体収納容器。
  5. 前記貯溜部材は、前記大気導入口から導入する空気を所定量貯溜したときに動作が可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の液体収納容器。
  6. 前記貯溜部材は、前記動作により、所定量貯溜した空気を一気に大泡として前記液体収納室内へ解放することを特徴とする請求項5に記載の液体収納容器。
  7. 前記貯溜部材の前記動作は、少なくとも上方向の動作を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の液体収納容器。
  8. 前記貯溜部材の前記動作は、所定量貯留した空気の浮力によるものであることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の液体収納容器。
  9. 前記貯溜部材の前記動作は、前記液体収納室内の液体を外部に供給する前記液体収納容器の使用初期から使用後期において、複数回繰り返されることを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の液体収納容器。
  10. 前記貯溜部材は、前記大気導入口の上端部を覆う蓋状の可動部材であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の液体収納容器。
  11. 前記貯溜部材の前記大気導入口側の下面に凹部を有することを特徴とする請求項10に記載の液体収納容器。
  12. 前記貯溜部材の少なくとも一部は前記液体収納室に連結されていることを特徴とする請求項10または11に記載の液体収納容器。
  13. 前記貯溜部材は、前記液体収納室との連結部を支点として回動することを特徴とする請求項12に記載の液体収納容器。
  14. 前記液体は、被記録媒体に付与されるインクであることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の液体収納容器。
  15. 前記液体収納室内に記録用液体が収納されていることを特徴とする請求項14に記載の液体収納容器。
  16. 液体収納容器から供給される記録用液体を被記録媒体に付与して画像を記録する記録装置において、
    前記前記液体収納容器として、請求項1から15のいずれかに記載の液体収納容器を利用可能であることを特徴とする記録装置。
  17. 前記液体収納容器を着脱自在に搭載可能であることを特徴とする請求項16に記載の記録装置。
  18. 記録用液体を吐出可能な記録ヘッドを用いて、前記被記録媒体に画像を記録することを特徴とする請求項16または17に記載の記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007326360A (ja) * 2006-05-09 2007-12-20 Canon Inc 液体収納容器、ヘッドカートリッジ、インクジェット記録装置、および液体収納容器の攪拌方法

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