JP2007313830A - インクジェットプリンタのインク供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 交換可能なメインタンクと、サブタンクにより構成され、前記メインタンクから前記サブタンクへのインクの補給は、チキンフィード方式で行ない、メインタンクとサブタンクの間にポンプ機構を設け、メインタンク―サブタンク間をインク循環させることでインク沈殿による印刷不良を防止するインク供給機構において、ポンプ機構駆動には、サブタンク内に摺動部を有するインクジェット記録装置において、この摺動部から発生する削れゴミなどがサブタンクインク内に混入すると、印字ヘッドを詰まらせ印字不良となるばかりか、印字ヘッドの破壊につながるおそれがあった。
【解決手段】 サブタンク内の摺動部に削れ受け用の皿部設け、削れゴミは、上記皿部にて受けるよう構成する。
これにより、削れゴミのサブタンクインク内への混入を阻止でき、ひいては印字ヘッド内への混入も阻止できるため、削れゴミなどによる印字不良を防止できる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、記録紙などの記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット記録装置のインク供給機構に関する。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、記録情報に基づいて記録用紙やプラスチック薄板等の記録媒体に画像(文字や記号等を含む)を記録していくように構成されている。前記記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
記録媒体の搬送方向(紙送り方向、副走査方向)と交叉する方向に主走査しながら記録するシリアルタイプの記録装置においては、記録媒体に沿って移動する記録手段(記録ヘッド)によって画像を記録(主走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り(副走査としてのピッチ搬送)を行い、その後に再び停止した記録媒体に対して次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返すことにより、記録媒体の所望範囲に記録が行われる。一方、記録媒体の搬送方向の副走査のみで記録するラインタイプの記録装置においては、記録媒体を所定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行ない、記録媒体の所望範囲に画像が記録される。
そのうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から記録媒体へインクを吐出して記録を行うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
特に、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット式の記録手段(印字ヘッド)は、エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロセスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造することができ、一層のコンパクト化を図ることができる。また、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用することにより記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易であり、記録手段のフルマルチ化及び高密度実装化も容易である。
また、記録媒体の材質に対する要求も様々なものがあり、近年では、これらの要求に対する開発が進み、通常の記録媒体である紙(薄紙や加工紙を含む)や樹脂薄板(OHP等)などの他に、布、皮革、不織布、さらには金属等を記録媒体として用いる記録装置も使用されるようになっている。
図6はインクジェット記録装置の外観斜視図であり、図7はインクジェット記録装置のアッパーカバー121を取り外した状態を示す斜視図である。
図7において、インクジェット記録装置の前面に、前面へ開閉可能なロールホルダーユニット122が設けられており、記録紙等の記録媒体はロールホルダーユニット122から記録部へ供給される。インクジェット装置は、2個の脚部180に支持された装置本体190、排紙された記録紙等の記録媒体を積載するスタッカ123、内部が透視可能な透明で開閉可能なアッパーカバー121を備えている。装置本体100の図示右側には、回復ユニット300、メインタンク130を保持する供給ユニット320が配設されている。
図7において、インクジェット記録装置は、さらに、記録紙等の記録媒体を矢印A方向(副走査方向)に搬送するための搬送ローラ対110と、記録媒体の幅方向(矢印B方向、主走査方向)に往復移動可能に案内支持されたキャリッジ200と、キャリッジ200を矢印A方向に往復移動させるためのキャリッジモータ(不図示)及びベルト伝動手段270と、キャリッジ200に装着された記録手段としての印字ヘッド201と、印字ヘッド201のノズル口(不図示)のメニスカスを保持するために適正な負圧力(印字ヘッド201と供給ユニット320の液面の水頭差による負圧力)を与えかつ、インクタンク130を保持する供給ユニット320を備え、印字ヘッド201の吐出口の目詰まりなどによるインク吐出不良を解消させるための吸引式のヘッドクリーニングを行う回復ユニット300とを備えている。
図示のインクジェット記録装置の場合、キャリッジ200には、記録媒体にカラー記録を行うための複数の印字ヘッド201が装着されている。この複数の印字ヘッド201は、例えば、それぞれ異なった色のインクに対応した6つの印字ヘッド201{例えば、Y(イエロー)用ヘッド、M(マゼンタ)用ヘッド、C(シアン)用ヘッド、Bk(ブラック)用ヘッド、淡C(淡色シアン)用ヘッド、淡M(淡色マゼンタ)用ヘッド、}で構成されている。そして、前記印字ヘッド201は、供給チューブ335(各色別々)により供給ユニット320と接続されており、インクが印字ヘッド201に送られると印字可能となる。また、前記供給チューブ335はキャリッジ200の往復移動の際に暴れることのないように、ガイド260によってそれらの全てが束ねられている。
以上の構成で記録紙等の記録媒体に記録を行う場合、搬送ローラ対110によって記録媒体を所定の記録開始位置まで搬送した後、ここから印字ヘッド201による主走査及び搬送ローラ110による副走査を繰り返すことにより、記録媒体全体に対する記録が行われる。
すなわち、キャリッジベルト270およびキャリッジモータ(不図示)によってキャリッジ200が図7中の矢印B方向に移動することにより、記録媒体に記録が行われる。キャリッジ200が主走査される前の位置に戻されると、搬送ローラ対110によって記録媒体が副走査方向(図7中の矢印A方向)に搬送され、その後再び図7中の矢印B方向にキャリッジ200の主走査が行なわれることにより、記録媒体に対する画像や文字等の記録が行なわれる。上記の動作を繰り返し、記録媒体の1枚分の記録が終了すると、該記録媒体はスタッカ123内に排紙され、1枚分の記録が完了する。なお、以下の説明における「記録紙」は、プラスチック薄板や布等を含む記録媒体の一例を指すものである。
次に、このインクジェット記録装置のインク供給系の構成について図8を参照して説明する。図8は、図7に示すインクジェット記録装置のインク流路図を表し、説明を簡単にするため、1色分の流路についてのみ示している。
201は印字ヘッドであり、
供給チューブ335の先端に設けられたヘッド接続部が、挿入口201aに接続される。その挿入口201aは、後述する液室201fに接続されている。上記した液室201fは複数のノズル201gを有するノズル部につながっておりノズル201gにインクに直接供給している。それゆえ、挿入口201aからのインクはノズル201gに供給される。また、挿入口201aからノズル201gまでの間は大気に対して気密な状態に保たれていることは言うまでもない。
ノズル201gは、インクを吐出する先端(吐出口)を下向きにして配列されており、インクは吐出口にてメニスカスを形成した状態でノズル201g内を満たしている。そのため、印字ヘッド201の内部、特に液室201f内は大気圧に対して負圧の状態に保たれている。ただし、負圧が小さすぎると、ノズル201gの先端に異物やインクが付着した場合、インクの吐出口におけるメニスカスが破れてインクがノズル201gから漏れ出てしまうことがある。またこの逆に負圧が大きすぎると、吐出時にインクに与えられるエネルギーよりもノズル201g内(液室201f内)にインクを引き戻す力が強くなってしまい、吐出不良となってしまう。よって、液室201f内における負圧は、大気圧よりも若干低い一定の範囲に保たれる。この負圧の範囲は、ノズル201gの数、断面積、発熱抵抗素子の性能等により異なるが、一般的に−20mmAq〜−200mmAqの範囲が好ましいとされる。
印字ヘッド201内を上記した負圧にする方法としては、印字ヘッド201を供給ユニット320よりも高い位置に配置するとともに両者を供給チューブ335で接続し、その水頭差により負圧を発生させている。
次に、上記供給ユニット320およびメインタンク130について説明する。メインタンク130は、供給ユニット320に対して着脱可能な構成であり、その底部に、ゴム栓130bで密封されたインク供給口と、ゴム栓130cで密封された空気導入口とを有する。
一方、供給ユニット320は、メインタンク130からインクを取り出すためのインク供給針321と、メインタンク130内へ空気を導入させるための空気導入針322とを有する。インク供給針321および空気導入針322はともに中空の針であり、メインタンク130のインク供給口および空気導入口の位置に対応させて針先を上方に向けて配置されており、メインタンク130が供給ユニット320に装着されることで、インク供給針321および空気導入針322がそれぞれゴム栓130b,130cを貫通し、メインタンク130の内部に侵入する構成となっている。
インク供給針321は、液路323、供給弁325、および液路327という経路を経て、供給チューブ335と接続される。空気導入針322は、液路328、バッファ室330、大気連通口329を経て大気と連通する。
供給弁325は、ゴム材からなるダイアフラム325aを有し、このダイアフラム325aを変位させることにより2つの液路327,323間の遮蔽、開放を行う。ダイアフラム325aの上面には、押圧ばね325cを保持するばねホルダ325bが取り付けられており、この押圧ばね325cによりダイアフラム325aを押し潰すことにより、液路327,323間が遮蔽される。
その供給弁325の作動は、モータ325eの駆動力を不図示のギヤトレインを介して、カム325fに伝達(回転)することで行う。そのカム325fの回転によりレバー325dを動作させて、押圧ばね325cのばね力に抗してばねホルダ325bを持ち上げることで、液路327,323間が連通する。供給弁325は、印字ヘッド201がインクを吐出している状態では開放され、待機中および休止中は遮蔽される。
また、上述した供給ユニット320の構成は、インクの色ごとに設けられている。
以上の構成により、印字ヘッド201内のインクが消費されると、その負圧により、インクが随時メインタンク130から供給ユニット320および供給チューブ335を介して印字ヘッド201へ供給される。その際、メインタンク130から供給されたインクと同量の空気が、大気連通口329からバッファ室330、空気導入針322を経て、メインタンク130内に導入される。(特許文献1参照)
上記のような、インク供給系構成においては、印字中に自由にメインタンク130を交換できないという不都合がある。なぜなら、メインタンク130を外してしまうと、印字ヘッド201に適正な負圧を与える上記したバッファタンク330との接続(インク的接続)が切れてしまい、印字ヘッド201に適正な負圧を与えられなくなるからである。
したがって、メインタンク130を交換する場合は、印字が終了して、待機状態になるまで待つしかない。この待ち時間(印字時間)は、印字面積、印字密度、印字モードなどによって当然異なるが、特に、大判用インクジェット記録装置(約A2サイズ〜)においては、その印字面積が小判用インクジェット記録装置(約〜A3サイズ)に比較して、数倍〜数十倍になり、印字時間も印字面積に比例して数倍〜数十倍になってしまう。したがって、大判用インクジェット記録装置においては、その印字時間が数十分をゆうに越えてしてしまうことがまれではない。特に、長尺印字を行った場合、最も印字時間が長くなる。
つまり、印字中に自由にメインタンク130を交換できないということは、ユーザーはこの印字時間分だけ待たなければならないということになり、煩わしさがつきまとう。
これを解決するために、特開2004−174815では、図9に示すようにバッファタンク330のかわりにサブタンク330’を、その上部にメインタンク130を設けた構成の装置がある。これは、鳥の水呑器(チキンフィード:以下チキンフィードと呼ぶ)タイプと言われるもので、サブタンク330’の液面が下がるとメインタンク130のインク供給口より空気が逆流しその空気量分サブタンク330’へインクが落下してサブタンク330’液面を一定にするものである。この構成によると、印字中においても、メインタンク130を交換することができ、メインタンク130が取られた場合、サブタンク330’のインクで印字することになる。(特許文献2参照)
また、インクタンク130、及びサブタンク330’内インクは、時間の経過と共に溶媒中の顔料粒子などが沈殿してインク濃度が均一でなくなることがある。このため印刷物に印字または印刷を行うと濃度むらが生じて印刷不良が発生する恐れがあるため、インクタンク130とサブタンク330’の間にポンプ機構および攪拌フィンを設け、インクタンク130―サブタンク330’間をインク循環、及び攪拌フィンによるかき回しをさせることで攪拌し、顔料粒子の沈殿を防ぎインク濃度を均一にするものが提案されている。図10のごとく、ポンプ機構により矢印A方向に、強制的にインクを流すことでインクタンク130内を負圧にし、B方向にインク循環させるとともにサブタンク330’内を攪拌フィンによりかき回すものである。
図11に図10のポンプ機構および攪拌フィン部の断面図を示し、これを使って、インク沈殿防止攪拌(インク循環、攪拌フィンによるかき回し)について説明する。
ピストン510はシリンダ500内にカン合されており、上下往復運動する。
上死点から下死点にいく場合は、逆止弁520(弾性体)が水圧を受け、穴510aを閉じる。そうすると、シリンダ500内を負圧になり、その負圧の作用でメインタンク130のインクがインク供給針321を介して、シリンダ500内部に入る。
逆に、下死点から上死点にいく場合は、逆に穴510aから水圧を受けることで、穴510aを開き、この動作により、シリンダ500内は正圧にならないので、サブタンク330’内インクがインク供給針321を介してメインタンク130に逆流することはない。
このようなピストン510の上下動作が繰り返され、メインタンク130内のインクをサブタンク330’内に導かれる。そうすると、メインタンク130内は、インクが導かれた分だけ負圧になり、インク供給針322を介して空気が入る(気液交換)とともにサブタンク330’内のインク液面が上昇する。そして、インク液面がインク供給針322下端部まで達するとインク供給針322を介してサブタンク330’内インクがメインタンク130内に導かれサブタンク330’−メインタンク130間をインク循環する。
このインク循環動作と同時に攪拌フィン550を回転させることで、サブタンク330’内インクをかき回し、攪拌させる。
このように、インク循環及び攪拌フィン550のかき回し動作により、サブタンク330’及びメインタンク130内の沈殿したインクは攪拌され、インク濃度を均一にすることができる。
特開2002−248779号公報 特開2004−174815号公報
しかしながら、上記したインクジェット記録装置のインク供給系構成(図10、11)においては、サブタンク330’内にポンプ駆動用の摺動部600と、攪拌フィン550駆動用の摺動部610があり、この摺動部から発生する削れゴミなどがサブタンク330’インク内に混入すると、印字ヘッド201を詰まらせ印字不良となるばかりか、印字ヘッド201の破壊につながるおそれがある。もちろん、印字ヘッド201にはフィルターなどが備えられており、上記削れゴミなどをトラップしノズル孔に入らないよう構成されているものが多数あるが、そうすると、今度はフィルターが詰まり、結局は印字不良の原因となっていた。
よって、本発明の目的は、インクタンク130とサブタンク330’の間にポンプ機構、サブタンク330’内には攪拌フィン550を設け、インクタンク130―サブタンク330’間をインク循環させることで顔料粒子の沈殿による印刷不良を防止する装置において、摺動部から発生する削れゴミなどのサブタンク330’インク内への混入を阻止し、削れゴミなどによる印字不良を防止できるインクジェット記録装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明では、
サブタンク330’内の摺動部に削れ受け用の皿部設け、
削れゴミは、上記皿部にて受けることで、サブタンク330’インク内に混入しないよう構成したものである。
本発明では、サブタンク330’内の摺動部に削れゴミは皿部で受けられるため、削れゴミのサブタンク330’インク内への混入を阻止でき、それにより、印字ヘッド201内への混入も阻止できるため、削れゴミなどによる印字不良を防止できる。
図面を参照して、本発明のインクジェット記録装置インク供給系の一実施形態を説明する。
図1は、本発明のインク流路図を示し、図2は、サブタンク5の断面図、図3は摺動部断面図、図4は駆動部模式図を示している。
また、図1〜4は従来例と同様に1色分だけ模式的に示している。それから、印字ヘッド201〜サブタンク5間(供給弁325も含む)の流路構成は、従来例と同様のため説明を割愛し、その他、従来例と同様部分も番号を同じくして表し説明を割愛する。
図1〜4を使って、本発明のサブタンク5について説明する。
5はサブタンクを示し、内部にインクを溜められるよう桶形状のサブタンクカバー15とその蓋であるサブタンクベース10により構成されている。そのサブタンクカバー15とサブタンクベース10は、不図示のパッキン(例えばゴム製)などを両者の間に挟み込んで接合することで、接合部からのインクもれを防止している。
サブタンクカバー15は、内部を大気と開放するための大気口15bと、供給弁325と接続するための接続口15aを備えている。
サブタンクベース10は、インク供給針321、322を保持する保持口10b、10cを備えるとともに、インク供給針321の下部には、後述するポンプ部50の一要素である円筒形状(内部が空洞)のポンプシリンダ部10aを備えている。
51はピストンを示し、内部に貫通穴を有し、後述する逆止弁53によりこの貫通穴が閉じたり開いたりする。ピストン51は上記したポンプシリンダ部10aにかん合されながら上下(図4C方向)に不図示の駆動部により駆動される。53は逆止弁を示し、ピストン51に上下方向移動自由に取り付けられており、ピストン51の貫通穴をインクの水圧を利用し、閉じたり開いたりする。60は攪拌フィンを示し、4枚の傾斜を持った平板60aを有しており、回転することで、サブタンク5内インクをかき回し攪拌させる。
58,62は皿状の削れ受け部材を示す。59はピストンレバーを示し、ピストン51と連結される。64はウォームホイールを示し、ウォームギア66と噛み合うとともに攪拌フィン60に固定されている。そのウォームギア66はピストンカム68に連結されており、そのピストンカム68は回転することで、ピストンレバー59を回動させる(回動中心59a)。ピストンレバー59が回動すると、そのピストンレバー59に連結された、ピストン51が上下(C方向)に往復する。ピストンカム68 1周でピストン51が1往復するよう設定されている。また、ウォームギア66が12周するとウォームホイール64が1周するよう設定されている。
つまり、不図示の駆動源により、ウォームギア66が回転するとウォームホイール64→攪拌フィン60が回転するとともに、ピストンカム68→ピストンレバー59→ピストン51と駆動が伝達され、ピストン51が往復動する。
このような構成において、インク沈殿防止攪拌(インク循環、攪拌フィンによるかき回し)について説明する。
不図示の駆動源により、ウォームギア66が回転するとピストンカム68→ピストンレバー59→ピストン51と駆動が伝達され、ピストン51が往復動する。
その際、ピストン51が下方向に動かされると、インクの水圧により逆止弁53が止まり、ピストン51の貫通穴を閉じる。そうすると、ポンプシリンダ部10a内部空間D(ピストン51の上部)が負圧になり、その負圧によりメインタンク130のインクがインク供給針321を介して、ポンプシリンダ部10a内部に入る。そして、ピストン51が下死点までくると今度は、上方向にピストン51を動かされる。そうするとインクの水圧により逆止弁53がとまり、ピストン51の貫通穴を開く。この動作では、ポンプシリンダ部10a 空間Dには正圧がかからないため、サブタンク5内インクがインク供給針321を介してメインタンク130に逆流することはない。このような一連のピストン51の上下動作が繰り返され、メインタンク130内のインクをサブタンク5内に導いていく。そうすると、メインタンク130内は、インクが導かれた分だけ負圧になり、インク供給針322を介して空気が入る(気液交換)とともにサブタンク5内のインク液面が上昇する。そして、図2のE(インク供給針322の下端部)までインク液面が上昇すると、インク供給針322を介してサブタンク5内インクがメインタンク130内に導かれサブタンク5−メインタンク130間をインク循環する。
このとき、ウォームホイール64→攪拌フィン60へも駆動が伝達されるため、攪拌フィン60が回転する。攪拌フィン60は、傾斜を持った4枚の平板60aを有しているため、サブタンク5内インクをかき混ぜることが出来、それにより、攪拌する。
このように、サブタンク5内インクをかき混ぜながら、インク循環することで、サブタンク5及びメインタンク130内の沈殿したインクは攪拌され、インク濃度を均一にすることができる。
ピストン51と攪拌フィン60には、サブタンクベース10との摺動部51c、60cを有している。このピストン51、攪拌フィン60、サブタンクベース10はモールド製であり、少なからず削れカス(ゴミ)が発生してしまう構造である。そこで、その摺動部51c、60cを取り囲むように、皿状の削れ受け部材58、62が内部でカン合しパッチンによって取り付けられている(図4,5)。そして、この削れ受け部材58、62の上部は開放されており、摺動部51c、60cから出る削れカス(ゴミ)を受け止め、この内部で保持することができる。また、図5で示すF位置がサブタンク5の最高インク液面を示し、このF位置より、削れ受け部材58、62の上部開放口が高い位置になるよう設定されている。これにより、サブタンク5インクが削れ受け部材58、62に入ることはない。
それから、本実施例では、削れ受け部材58、62は、ピストン51、攪拌フィン60とは別部材として説明したが、ピストン51、攪拌フィン60と同一部材であってもよい。
このように、摺動部51c、60cを取り囲むように、皿状の削れ受け部材58、62をサブタンク5インク液面より高い位置に配置することにより、削れカス(ゴミ)がサブタンク5インクに混入することを阻止でき、これにより、印字ヘッド201内への混入も阻止できるため、削れカス(ゴミ)などによる印字不良および印字ヘッド201破壊を防止できる。
本発明のインクジェット記録装置のインク流路図 本発明のサブタンク断面図 本発明の摺動部断面図 本発明の駆動部模式図 本発明の削れ受け部拡大図 従来のインクジェット記録装置の模式図 従来のインクジェット記録装置の模式図 従来のインク流路図 従来のインク流路図 従来のインク流路図 従来のポンプ部拡大図
符号の説明
1 インクジェット記録装置
51 ピストン
51c、60c 摺動部
60 攪拌フィン
58、62 削れ受け部材

Claims (2)

  1. 印字ヘッドと前記印字ヘッドにインクを供給するインク供給手段を備え、
    前記インク供給手段は、交換可能なメインタンクと、サブタンクにより構成され、前記メインタンクから前記サブタンクへのインクの補給は、チキンフィード方式で行ない、
    前記メインタンクと前記サブタンクの間にポンプ機構を設け、前記ポンプ機構を駆動する駆動機構として前記サブタンク内に摺動部を有するインクジェット記録装置において、
    前記サブタンク内の摺動部を取り囲む皿部形状を設けたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記皿部は、前記サブタンク内インク液面より高い位置に設けたことを特徴とする請求項1に示すインクジェット記録装置。
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