JP2006120963A - 機器用回転台 - Google Patents

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Abstract

【課題】 可動台が繰り返し回転しても、グリースがスライダの摺接面と周平面との間に良く行き渡るようにし、グリース供給のメンテナンスの回数を低減できるようにする。
【解決手段】 接地される固定台1と、固定台1に回転可能に支持され機器が載置される可動台2とを備え、可動台2に、この可動台2の回転中心を中心とする固定台1上の円周に沿って設けられグリースが付着させられる周平面11を摺接する複数の樹脂製のスライダSを設け、複数のスライダSとして、周平面11に摺接する摺接面41を有した支持スライダ40と、周平面11に対峙し摺接方向に沿って設けられる溝54及びこの溝54を挟んで設けられるとともに周平面11に摺接する摺接面51を有し、周平面11上のグリースを溝54に集約する一対の突出部55を備えた集約スライダ50とを備えて構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気機器等の各種機器を回転可能に支持する機器用回転台に関する。
一般に、電気機器等の各種機器としては、小型コンピュータ,ワードプロセッサ,ファクシミリ等を初めとして種々のものが知られているが、このような機器においては、定位置以外の別の向きで操作したい場合があり、この場合には、各種機器を機器用回転台に回転可能に支持し、必要時に定位置から回転させて別の向きにし、使用するようにしている。本願出願人らは、このような機器用回転台についての改良を積み重ねてきた。
従来、本願出願人が先に出願した機器用回転台としては、特許文献1(特開2004−31714号公報)に記載されたものが知られている。
図8及び図11に示すように、機器用回転台P1は、接地される固定台1と、固定台1に回転可能に支持され機器が載置される可動台2とを備え、可動台2に、可動台2の回転中心を中心とする固定台1上の円周に沿って設けられグリースが付着させられる周平面を摺接する8つの樹脂製のスライダSを設けた構成としている。
固定台1上には、周平面11を構成する金属製の底壁12を有したリング状のレール部10が設けられている。
可動台2は、機器が載置される載置盤20と、載置盤20を支持しレール部に対して回転可能に設けられるリング状の可動部21とを備えている。可動部21は、レール部10の底壁12に対峙する金属製の上壁22を備えている。
また、図8乃至図10に示すように、8つのスライダSは全て、先端部が円錐台状に形成された支持スライダ40で構成され、円錐台状の先端部の頂部はレール部10の底壁12の周平面11を摺接する摺接面41に形成されている。この支持スライダ40は、可動部21の上壁22に等角度関係で設けられ、硬質のフッ素樹脂等の樹脂で一体成形されており、円筒状の胴部42と、胴部42の上端部に設けられ胴部42より外径が小径で内径を胴部42と同じくし可動部21の上壁22に設けた孔に嵌合して取付けられる取付部43とを備えて構成されている。
このように組み付けられた機器用回転台P1を使用するときは、可動台2の載置盤20に機器(図示せず)を載置する。そして、これらの機器において、定位置以外の別の向きで操作したい場合には、可動台2を回転させて別の向きにして使用するようにする。
この回転においては、支持スライダ40が底壁12の周平面11を摺接する。
特開2004−31714号公報
ところで、このような上記従来の機器用回転台P1にあっては、図8及び図12に示すように、レール部10の底壁12の周平面11に潤滑油としてのグリースGを供給し、このグリースGをレール部10の底壁12の周平面11と支持スライダ40の先端部の摺接面41との間に介在させることで可動台2と固定台1との摺接抵抗を低減させることがある。しかしながら、この場合において、支持スライダ40の先端部が円錐台状に形成されているので、可動台2が回転させられると、周平面11上のグリースは、その一部が支持スライダ40の摺接面41と底壁12の周平面11の間に入り込むとともに、残りのグリースGは支持スライダ40により摺接面41の内側部11aと外側部11bに押しのけられていく。そのため、グリースGが供給された当初は、周平面11の中央部11cのグリースGが周平面11と支持スライダ40の摺接面41の間に介在して摺動抵抗が低減させられるが、可動台2の回転が繰り返えされるうちに、この周平面11の中央部11cにあるグリースGも徐々に摺接面41の内側部11a及び外側部11bに押しのけられていき支持スライダ40の摺接面41が摺接する周平面11の中央部11cにはグリースGが少なくなってしまうという問題があった。グリースGが少なくなると、可動台2の摺接抵抗が増加していき易くなり、可動台2にグリースGを供給した当初の円滑な回転が徐々に失われてしまう。そのため、機器用回転台P1の周平面11にグリースGを供給するというメンテナンスを頻繁に行なわなければならなくなり、メンテナンスが煩雑になってしまうという問題があった。
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、可動台が繰り返し回転しても、グリースがスライダの摺接面と周平面との間に良く行き渡るようにし、グリース供給のメンテナンスの回数を低減できるようにした機器用回転台を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の機器用回転台は、接地される固定台と、該固定台に回転可能に支持され機器が載置される可動台とを備え、該可動台に、該可動台の回転中心を中心とする上記固定台上の円周に沿って設けられグリースが付着させられる周平面を摺接する複数の樹脂製のスライダを設けた機器用回転台において、上記複数のスライダとして、上記周平面に摺接する摺接面を有した支持スライダと、上記周平面に対峙し摺接方向に沿って設けられる溝及び該溝を挟んで設けられるとともに上記周平面に摺接する摺接面を有し、該周平面上のグリースを上記溝に集約する一対の突出部を備えた集約スライダとを備えて構成している。
この機器用回転台を用いる場合には、可動台に小型コンピュータ,ワードプロセッサ,ファクシミリ等の機器を載置する。そして、これらの機器において、定位置以外の別の向きで操作したい場合には、可動台を回転させて別の向きにして使用するようにする。
この回転においては、支持スライダ及び集約スライダの摺接面が底壁の周平面を摺接する。この際、支持スライダにおいては、周平面上の一部のグリースが周平面に当接する摺接面と周平面との間に入り込むとともに、残りのグリースはこの支持スライダの摺接面が摺接した箇所から押しやられる。そのため、支持スライダの摺接方向後側では、グリースは、支持スライダの摺接面の内側部及び外側部に分散した状態になる。
一方、集約スライダにおいては、グリースの一部が一対の突出部の各当接面と周平面の間に入り込み、残りのグリースは突出部間の溝に集約される。そのため、集約スライダの摺接方向後側では、グリースは周平面の中央部に集約された状態になる。
即ち、支持スライダの摺接面の内側部及び外側部に分散させられたグリースは、集約スライダで周平面の中央部に集約させられるので、周平面の中央部にもグリースがある状態にでき、可動台の回転が繰り返されても、自ずと支持スライダの摺接面と周平面の間にグリースを介在させることができる。また、集約スライダで周平面の中央部に集約させられたグリースは、支持スライダで支持スライダの摺接面の内側部及び外側部に分散させられるので、支持スライダの摺接面の内側部及び外側部にもグリースがある状態にでき、可動台の回転が繰り返されても、自ずと集約スライダの摺接面と周平面の間にグリースを介在させることができる。そのため、可動台が繰り返し回転しても、支持スライダの摺接面と周平面,集約スライダの摺接面と周平面のどちらの間にも、グリースを介在させることができ、グリースをスライダの摺接面と周平面との間に良く行き渡るようにできる。これにより、グリースを周平面に供給するメンテナンスの回数を低減できる。
また、必要に応じ、上記集約スライダの各突出部の摺接方向両端部に、上記溝の中心側から該溝の各開放端に向けて該溝を拡開させる傾斜面を形成している。
この場合、可動台の回転があると、集約スライダにおいては、支持スライダの先端部で支持スライダの摺接面の内側部と外側部に押しやられたグリースが突出部の摺接方向両端部に当たっていき、一部のグリースは一対の突出部の各当接面と周平面の間に入り込み、残りのグリースは突出部の両端部に形成される傾斜面に沿ってガイドされて溝の中心側に移動し、周平面の中央部に集められていく。これにより、傾斜面にグリースを当てて、この傾斜面でグリースを溝に導くことができ、簡単な構造で容易に周平面の中央部にグリースを集約できる。
また、必要に応じ、上記溝の開放端の幅寸法をL1とし、上記集約スライダの溝の中心部の幅寸法をL2とし、上記支持スライダの摺接面の幅寸法をL3とし、寸法L1と寸法L2との関係が、L2<L1になるようにし、寸法L1と寸法L3との関係が、L3<L1になるようにしている。
この場合、溝の開放端の幅寸法L1と溝の中心部の幅寸法L2との関係が、L2<L1になるようにしたので、突出部の両端部に当たったグリースが確実に溝の中心側に集められる。また、溝の開放端の幅寸法L1と支持スライダの摺接面の幅寸法L3との関係が、L3<L1になるようにしているので、支持スライダの先端部により支持スライダの摺接面の内側部と外側部に押しのけられたグリースが、確実に集約スライダの突出部の両端部に当接するので、支持スライダの摺接面の内側部と外側部に分散したグリースを溝側に集め易くすることができる。
更にまた、必要に応じ、上記スライダを偶数個設け、上記支持スライダと上記集約スライダとを上記周平面に沿って交互に配置している。
この場合、可動台が回転させられると、支持スライダがグリースを支持スライダの摺接面の内側部及び外側部に押しやった直後に、直ぐに集約スライダでグリースを集約し、集約スライダがグリースを集約した直後に、支持スライダでグリースを分散するので、グリースを、周平面と支持スライダの摺接面,周平面と集約スライダの各摺接面のどちらの間にも効率良く行き渡らせることができる。
本発明の機器用回転台によれば、複数のスライダとして、周平面に摺接する摺接面を有した支持スライダと、周平面に対峙し摺接方向に沿って設けられる溝及び溝を挟んで設けられるとともに周平面に摺接する摺接面を有し、周平面上のグリースを溝に集約する一対の突出部を備えた集約スライダとを備えて構成したので、周平面の中央部にもグリースがある状態にでき、可動台の回転が繰り返されても、支持スライダの摺接面と周平面の間にグリースを介在させることができ、また、周平面の内側部及び外側部にもグリースがある状態にでき、可動台の回転が繰り返されても集約スライダの摺接面と周平面の間にグリースを介在させることができる。そのため、支持スライダの摺接面と周平面,集約スライダの摺接面と周平面のどちらの間にも、グリースを良く行き渡るようにでき、グリースを周平面に供給するメンテナンスの回数を低減できる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る機器用回転台について詳細に説明する。尚、従来の機器用回転台と同様のものには、同一の符号を付している。
本発明の実施の形態に係る機器用回転台Pは、図1乃至図4及び図11に示すように、接地される固定台1と、固定台1に回転可能に支持され機器が載置される可動台2とを備え、可動台2に、この可動台2の回転中心を中心とする固定台1上の円周に沿って設けられグリースGが付着させられる周平面11を摺接する複数の樹脂製のスライダSを設けている。
固定台1上には、周平面11を構成する金属製の底壁12を有したリング状のレール部10が設けられている。レール部10の底壁12は、等角度関係でボルト13により固定台1に固定される。また、レール部10は、底壁12の外縁に一体に立設され上記円周と同心の円周に沿う周立面14を有した金属製の周壁15を備えて構成されている。
可動台2は、機器が載置される載置盤20と、載置盤20を支持しレール部10に対して回転可能に設けられるリング状の可動部21とを備えている。可動部21は、レール部10の底壁12に対峙する金属製の上壁22と、上壁22の外周縁に一体に垂設されレール部10の周壁15の外側に対峙する外側壁23と、上壁22の内側の内周縁に一体に連設されレール部10の底壁12に向けて延びるフランジ24とを備えている。上壁22には、載置盤20が取付けられる取付板25が等角度関係で複数(実施の形態では4つ)設けられている。載置盤20は、この取付板25にボルト26等により取付けられて支持される。
また、レール部10の底壁12には、可動部21のフランジ24を回転移動可能に押えてガイドする樹脂製のガイド部材30が等角度関係で複数(実施の形態では4つ)着脱可能に設けられている。ガイド部材30は、図1及び図3に示すように、フランジ24の円弧状の内縁が摺接可能な円弧状の摺接面を有したブロック状の本体31と、本体31に一体に突設されフランジ24の内縁部上面が摺接可能な摺接面を有した笠部32とを備えて構成されている。そして、ガイド部材30は、底壁12に設けた取付穴及びガイド部材30に設けた取付穴にボルト33を挿通し、このボルト33をガイド部材30の上面に設けた取付け金具34の雌ネジ34aにねじ込むことにより、底壁12に着脱可能に取付けられている。
複数のスライダSとしては、周平面11に摺接する摺接面41を有した支持スライダ40と、周平面11側に設けられ摺接方向に沿う溝54及び溝54を挟んで設けられるとともに周平面11に摺接する摺接面51を有し、周平面11上のグリースGを溝54に集約する一対の突出部55を備えた集約スライダ50とを備えて構成されている。
これらのスライダSは、偶数個設けられるとともに、支持スライダ40と集約スライダ50とを周平面11に沿って交互に配置している。実施の形態においては、支持スライダ40と集約スライダ50は、夫々4つずつ設けられている。
詳しくは、図2及び図10に示すように、支持スライダ40は、硬質のフッ素樹脂で一体に形成され、円筒状の胴部42と、胴部42の上端部に設けられ胴部42より外径が小径で内径を胴部42と同じくし可動部21の上壁22に設けた孔(図2)に嵌合して取付けられる取付部43とを備えて構成されている。胴部42の幅寸法は、固定台1の周平面11の幅寸法よりも小さく形成されている。取付部43は、可動部21の上壁22に等角度関係で着脱可能になっている。胴部42の下端部は円錐台形状に形成され、その頂部がレール部10の底壁12の周平面11に当接する摺接面41になっている。この支持スライダ40は、その摺接面41が周平面11の中央部11cを通るように配置されている。
また、図3及び図5に示すように、集約スライダ50は、支持スライダ40と同様の硬質のフッ素樹脂で一体に形成され、円筒状の胴部52と、胴部52の上端部に設けられ胴部52より外径が小径で内径を胴部52と同じくし可動部21の上壁22に設けた孔(図3)に嵌合して取付けられる取付部53とを備えて構成されている。胴部52の幅寸法は、固定台1の周平面11の幅寸法よりも小さく形成されている。取付部53は、可動部21の上壁22に等角度関係で着脱可能に設けられている。
一対の突出部55は、胴部52の先端に設けられ、この一対の突出部55の摺接方向両端部に、溝54の中心側から溝54の各開放端に向けて溝54が拡開するように傾斜面56が形成されて構成されている。この集約スライダ50は、その溝54が周平面11の中央部11cを通るように配置されている。
また、集約スライダ50は、溝54の開放端の幅寸法をL1とし、集約スライダ50の溝54の中心部の幅寸法をL2とした場合、寸法L1と寸法L2との関係が、L2<L1になるように形成されている。更に、図5及び図10に示すように、集約スライダ50は、支持スライダ40の摺接面41の幅寸法をL3とした場合に、寸法L1と寸法L3との関係が、L3<L1になるように形成されている。
実施の形態においては、突出部55は、図3及び図5に示すように、横断面台形状に形成され、上底側が互いに向かい合うように配置されるとともに、この突出部55の台形の上底間に溝54が形成されている。また、この一対の突出部55は、摺接方向及び摺接方向に直交する方向に対して、左右対称に形成されている。更に、突出部55の先端側は、面取りされている。
また、可動部21の上壁22には、レール部10の周壁15の周立面14を転動する複数(実施の形態では8つ)のスライダSと同じ材質の樹脂製のローラ60が各スライダS間であって等角度関係で着脱可能に設けられている。
更に、図1,図4及び図11に示すように、可動部21の上壁22の内側であって上記の取付板25に下方に延びる突起65を折曲形成し、レール部10の底壁12にこの突起65が衝止し可動台2の回転範囲を規制するストッパ66を設けている。実施の形態では、突起65は相対向する一対の取付板25に設けられている。そのため、この可動台2は180°の範囲で回転可能になっている。
更にまた、図1に示すように、可動部21の上壁22には、レール部10の底壁12の周平面11にグリースGを供給するための複数の給油孔70が設けられている(実施の形態では4つ)。この給油孔70は、レール部10の底壁12の周平面11の上方に設けられている。また、この給油孔70には、載置板20に設けられ載置板20の上面から給油孔70に連通する孔(図示せず)を介してグリースGを周平面上に投入可能になっている。
従って、この実施の形態に係る機器用回転台Pを組み付けるときは、先ず、可動部21の上壁22にスライダS及びローラ60を取付けておく。この際、周平面11に沿って支持スライダ40と集約スライダ50とを交互に配置する。
この場合、支持スライダ40,集約スライダ50及びローラ60は可動部21と別体になっているので、可動部21と一体にする場合に比較して、別途製造でき、型も簡易になり、製造が容易になり、コストを安くできる。また、スライダSは、その取付部43,53を可動部21の上壁22に設けた孔に嵌合するだけで取付けることができるので、取付けが極めて容易に行なわれる。
次に、レール部10に可動部21をそのスライダSを底壁12の周平面11に当接させて載せ、ガイド部材30を取付けて、可動部21が上側に外れないようにする。この取付けは、ボルト33を底壁12から挿通して取付け金具32の雌ネジ34aにねじ込むことにより行なう。
それから、レール部10を可動部21とともに固定台1に取付け、可動部21の取付板25に載置盤20を取付ける。
そして、給油孔70からグリースGを供給する。
このように組み付けられた機器用回転台Pを使用するときは、可動台2に小型コンピュータ,ワードプロセッサ,ファクシミリ等の機器を載置する。そして、これらの機器において、定位置以外の別の向きで操作したい場合には、可動台2を回転させて別の向きにして使用するようにする。
この回転においては、支持スライダ40及び集約スライダ50の摺接面41,51が底壁12の周平面11を摺接し、ローラ60が周壁15の周立面14を転動する。この場合、ローラ60を周壁15の周立面14に転動させるので、抵抗が小さくなり、回転が円滑に行なわれる。
また、回転の際には、図1及び図7に示すように、支持スライダ40においては、周平面11上の一部のグリースGが周平面11に当接する摺接面41とこの周平面11との間に入り込むとともに、残りのグリースGはこの支持スライダ40の摺接面41が摺接した箇所から押しやられる。そのため、支持スライダ40の摺接方向後側では、図12に示すように、グリースGは支持スライダ40の摺接面41の内側部11a及び外側部11bに分散した状態になる。
一方、この回転の際には、図1及び図7に示すように集約スライダ50においては、グリースGの一部が一対の突出部55の各摺接面51と周平面11の間に入り込み、残りのグリースGは、傾斜面56に沿ってガイドされて突出部55間の溝54に集約される。そのため、集約スライダ50の摺接方向後側では、図6に示すように、グリースGは周平面11の中央部11cに集約された状態になる。
即ち、支持スライダ40で支持スライダ40の摺接面41の内側部11a及び外側部11bに分散させられたグリースGは、集約スライダ50で周平面11の中央部11cに集約させられるので、周平面11の中央部11cにもグリースGがある状態にでき、可動台2の回転が繰り返されても、自ずと支持スライダ40の摺接面41と周平面11の間にグリースGを介在させることができる。また、集約スライダ50で周平面11の中央部11cに集約させられたグリースGは、支持スライダ40で支持スライダ40の摺接面41の内側部11a及び外側部11bに分散させられるので、摺接面41の内側部11a及び外側部11bにもグリースGがある状態にでき、可動台2の回転が繰り返されても、自ずと集約スライダ50の各摺接面51と周平面11の間にグリースGを介在させることができる。そのため、グリースGが、支持スライダ40の摺接面41と周平面11,集約スライダ50の摺接面51と周平面11のどちらの間にも良く行き渡るようになる。これにより、グリースGを周平面11に供給するメンテナンスの回数を低減できる。
また、この場合、図1及び図7に示すように、支持スライダ40と集約スライダ50が交互に配置されているので、可動台2が回転させられると、支持スライダ40がグリースGを支持スライダ40の摺接面41の内側部11a及び外側部11bに押しやった直後に、直ぐに集約スライダ50でグリースGを集約し、集約スライダ50がグリースGを集約した直後に、支持スライダ40でグリースGを分散するので、グリースGを周平面11と支持スライダ40の摺接面41,周平面11と集約スライダ50の各摺接面51のどちらの間にも効率良く行き渡らせることができる。
また、集約スライダ50の各突出部55の摺接方向両端部に溝54の中心側から溝54の各開放端に向けて溝54を拡開させる傾斜面56にグリースGを当てて、この傾斜面56でグリースGを溝54に導いているので、簡単な構造で容易に周平面11の中央部11cにグリースGを集約できる。
更に、集約スライダ50の各突出部55の摺接方向両端部に傾斜面56が形成されているので、集約スライダ50によるグリースGの周平面11の中央部11cへの集約を、回転方向がどちらの方向であっても、行なうことができる。
また、溝54の開放端の幅寸法L1と溝54の中心部の幅寸法L2との関係が、L2<L1になるようにしたので、突出部55の両端部に当たったグリースGが確実に溝54の中心側に集められる。また、溝54の開放端の幅寸法L1と支持スライダ40の摺接面41の幅寸法L3との関係が、L3<L1になるようにしているので、支持スライダ40の先端部により支持スライダ40の摺接面41の内側部11aと外側部11bに押しのけられたグリースGが、確実に集約スライダ50の突出部55の傾斜面に当接するので、支持スライダ40の摺接面41の内側部11aと外側部11bに分散したグリースGを溝54側に集め易くすることができる。
そして、長年の使用により、スライダSが摩耗して減ってきた場合には、メンテナンスの際、スライダSを交換する。この場合、ガイド部材30を外し、スライダSをその取付部43,53において可動部21の上壁22に設けた孔から引き抜く。それから新しいスライダSの取付部43,53を孔に差し込んで嵌合する。この際には、スライダSを引き抜いて差し込むだけの簡易な作業で交換を行なうことができるので、作業が極めて容易に行なわれる。
本発明の実施の形態に係る機器用回転台を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る機器用回転台の図1中B−B線断面を示す図である。 本発明の実施の形態に係る機器用回転台の図1中C−C線断面を示す図である。 本発明の実施の形態に係る機器用回転台の図1中D−D線断面を示す図である。 本発明の実施の形態に係る機器用回転台の集約スライダの、(a)側面半断面図、(b)平面図、(c)斜視図である。 本発明の実施の形態に係る機器用回転台の集約スライダの摺接方向後側の断面図である。 本発明の実施の形態に係る機器用回転台の支持スライダ及び集約スライダの作用を示す図である。 従来の機器用回転台を示す図である。 従来の機器用回転台であって、図8中A−A線断面を示す図である。 機器用回転台の支持スライダの、(a)側面半断面図、(b)平面図である。 機器用回転台を示す図である。 機器用回転台の支持スライダの摺接方向後側の断面図である。
符号の説明
P 機器用回転台
S スライダ
1 固定台
2 可動台
10 レール部
11 周平面
11a 内側部
11b 外側部
11c 中央部
12 底壁
13 ボルト
14 周立面
15 周壁
20 載置盤
21 可動部
22 上壁
23 外側壁
24 フランジ
25 取付板
26 ボルト
30 ガイド部材
31 本体
32 笠部
33 ボルト
34 取付け金具
34a 雌ネジ
40 支持スライダ
41 摺接面
42 胴部
43 取付部
50 集約スライダ
51 摺接面
52 胴部
53 取付部
54 溝
55 突出部
56 傾斜面
60 ローラ
65 突起
66 ストッパ
70 給油孔
L1 集約スライダの溝の開放端の幅寸法
L2 集約スライダの溝の中心部の幅寸法
L3 支持スライダの摺接面の幅寸法

Claims (4)

  1. 接地される固定台と、該固定台に回転可能に支持され機器が載置される可動台とを備え、該可動台に、該可動台の回転中心を中心とする上記固定台上の円周に沿って設けられグリースが付着させられる周平面を摺接する複数の樹脂製のスライダを設けた機器用回転台において、
    上記複数のスライダとして、上記周平面に摺接する摺接面を有した支持スライダと、上記周平面に対峙し摺接方向に沿って設けられる溝及び該溝を挟んで設けられるとともに上記周平面に摺接する摺接面を有し、該周平面上のグリースを上記溝に集約する一対の突出部を備えた集約スライダとを備えて構成したことを特徴とする機器用回転台。
  2. 上記集約スライダの各突出部の摺接方向両端部に、上記溝の中心側から該溝の各開放端に向けて該溝を拡開させる傾斜面を形成したことを特徴とする請求項1記載の機器用回転台。
  3. 上記溝の開放端の幅寸法をL1とし、上記集約スライダの溝の中心部の幅寸法をL2とし、上記支持スライダの摺接面の幅寸法をL3とし、寸法L1と寸法L2との関係が、L2<L1になるようにし、寸法L1と寸法L3との関係が、L3<L1になるようにしたことを特徴とする請求項2記載の機器用回転台。
  4. 上記スライダを偶数個設け、上記支持スライダと上記集約スライダとを上記周平面に沿って交互に配置したことを特徴とする請求項1,2または3記載の機器用回転台。
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