JP2006117706A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期のオープンタイムを確保することが可能な硬化性樹脂組成物の提供。
【解決手段】ブロック化ウレタンプレポリマーと、ウレタンプレポリマーの硬化剤と、前記ブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうる低温硬化性樹脂とを含有する硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】ブロック化ウレタンプレポリマーと、ウレタンプレポリマーの硬化剤と、前記ブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうる低温硬化性樹脂とを含有する硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、硬化性樹脂組成物に関する。
自動車の窓ガラスは、自動車組立プラントにおいて自動車に固定されている場合が多い。窓ガラスを車体に固定する方法としては、例えば、まず車体と接触する窓ガラスの一部分にプライマー処理を施し、次いでこれに接着剤を塗布し、これを車体(塗板)に貼って固定する方法が挙げられる。このような固定方法で窓ガラスを車体に固定する場合、自動車組立プラントの中で上記の工程を行うことが必要とされる。従って、自動車組立ラインの近くに、これらの作業を行うための広い作業面積が必要であった。
このような問題を解決するため、近年、自動車組立ラインから離れた場所で、プライマーおよび接着剤を窓ガラスに塗布することが提案されている。例えば、特許文献1には、最高5日間まで大気条件に暴露されても安定とされるオンデマンド硬化接着剤組成物が記載されている。また、前記オンデマンド硬化接着剤組成物は、迅速に(好ましくは10分未満で、より好ましくは3分未満で)活性化することが可能な触媒または硬化剤を含有し、自動車用窓枠のような基材にガラスモジュールを保持するための生強度を有し、窓ガラスを自動車に固定した後3時間未満で走行させることが可能であると記載されている。また、上記のオンデマンド硬化接着剤組成物は、(a)架橋可能な反応性部位を有するポリマーと、(b)カプセル化剤中にカプセル化された活性剤を含有する粒子と、を含むことが記載されている。上記の活性剤としては、上記の反応性部位が架橋するための触媒、上記の反応性部位の硬化剤、硬化反応のための硬化促進剤またはこれらの混合物が挙げられている。また、上記のカプセル化剤は、結晶性ポリマーを含む。上記の活性剤は、上記結晶性ポリマーに可溶であり、カプセル化工程の温度では揮発しないことが記載されている。
このような問題を解決するため、近年、自動車組立ラインから離れた場所で、プライマーおよび接着剤を窓ガラスに塗布することが提案されている。例えば、特許文献1には、最高5日間まで大気条件に暴露されても安定とされるオンデマンド硬化接着剤組成物が記載されている。また、前記オンデマンド硬化接着剤組成物は、迅速に(好ましくは10分未満で、より好ましくは3分未満で)活性化することが可能な触媒または硬化剤を含有し、自動車用窓枠のような基材にガラスモジュールを保持するための生強度を有し、窓ガラスを自動車に固定した後3時間未満で走行させることが可能であると記載されている。また、上記のオンデマンド硬化接着剤組成物は、(a)架橋可能な反応性部位を有するポリマーと、(b)カプセル化剤中にカプセル化された活性剤を含有する粒子と、を含むことが記載されている。上記の活性剤としては、上記の反応性部位が架橋するための触媒、上記の反応性部位の硬化剤、硬化反応のための硬化促進剤またはこれらの混合物が挙げられている。また、上記のカプセル化剤は、結晶性ポリマーを含む。上記の活性剤は、上記結晶性ポリマーに可溶であり、カプセル化工程の温度では揮発しないことが記載されている。
しかし、本発明者が検討したところ、上記の特許文献1に記載されているオンデマンド硬化接着剤組成物は、オープンタイムが1週間以下と短いことが分かった。これは、上記活性剤を粒子内に完全にカプセル化することが困難であるためと推察される。つまり、上記オンデマンド硬化接着剤組成物においては、粒子に含有される活性剤が粒子表面から出て行ってしまう場合や、オンデマンド硬化接着剤組成物を常温に置いておくと粒子が溶けて中の活性剤が粒子外に放出されてしまう場合があると考えられる。粒子から出た活性剤は、架橋可能な反応性部位を有するポリマーと接触して、当該ポリマーと徐々に反応する。そして、当該オンデマンド硬化接着剤組成物は、塗布後1週間以内に硬化してしまうと考えられる。
したがって、本発明の目的は、長期のオープンタイムを確保することができる硬化性樹脂組成物を提供することにある。
したがって、本発明の目的は、長期のオープンタイムを確保することができる硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は硬化性樹脂組成物について鋭意研究した結果、ブロック化ウレタンプレポリマーと、ウレタンプレポリマーの硬化剤と、特定の低温硬化性樹脂とを含有する硬化性樹脂組成物が、長期のオープンタイムを確保できることを見出した。
本発明者は、これらの知見から、本発明を完成させた。
本発明者は、これらの知見から、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(4)を提供する。
(1)ブロック化ウレタンプレポリマーと、ウレタンプレポリマーの硬化剤と、前記ブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうる低温硬化性樹脂とを含有する硬化性樹脂組成物。
(1)ブロック化ウレタンプレポリマーと、ウレタンプレポリマーの硬化剤と、前記ブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうる低温硬化性樹脂とを含有する硬化性樹脂組成物。
(2)前記低温硬化性樹脂が、5〜50℃で硬化する上記(1)に記載の硬化性樹脂組成物。
(3)前記低温硬化性樹脂が、アルコキシシリル基、イソシアネート基およびエポキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種を有する上記(1)または(2)に記載の硬化性樹脂組成物。
(3)前記低温硬化性樹脂が、アルコキシシリル基、イソシアネート基およびエポキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種を有する上記(1)または(2)に記載の硬化性樹脂組成物。
(4)さらに、前記低温硬化性樹脂の硬化剤および/または硬化触媒を含有する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
本発明の硬化性樹脂組成物は、長期のオープンタイムを確保することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ブロック化ウレタンプレポリマーと、ウレタンプレポリマーの硬化剤と、前記ブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうる低温硬化性樹脂とを含有する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ブロック化ウレタンプレポリマーと、ウレタンプレポリマーの硬化剤と、前記ブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうる低温硬化性樹脂とを含有する。
本発明の硬化性樹脂組成物に含有されるブロック化ウレタンプレポリマーについて、以下に説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物において、「ブロック化ウレタンプレポリマー」は、ウレタンプレポリマーに含有される一部または全部のイソシアネート基がブロック化剤でブロックされているものをいう。ブロック化剤でブロックされているイソシアネート基(以下、「ブロックイソシアネート基」ということがある。)は、熱によりブロック化剤が解離してイソシアネート基となる。これによってブロック化ウレタンプレポリマーは、ウレタンプレポリマーとなりうる。
本発明の硬化性樹脂組成物において、「ブロック化ウレタンプレポリマー」は、ウレタンプレポリマーに含有される一部または全部のイソシアネート基がブロック化剤でブロックされているものをいう。ブロック化剤でブロックされているイソシアネート基(以下、「ブロックイソシアネート基」ということがある。)は、熱によりブロック化剤が解離してイソシアネート基となる。これによってブロック化ウレタンプレポリマーは、ウレタンプレポリマーとなりうる。
ブロック化ウレタンプレポリマーとしては、例えば、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるウレタンプレポリマーに、ブロック化剤を反応させてなるものが挙げられる。
ブロック化ウレタンプレポリマーの原料となるウレタンプレポリマーとしては、従来公知のものを使用することができる。このようなウレタンプレポリマーとしては、例えば、ポリイシアネートとポリオールとを反応させて得られるものが挙げられる。
以下に、ポリオールについて説明する。
ポリオールは、炭化水素が有する複数個の水素を、ヒドロキシ基で置換した構造を持ったポリヒドロキシル化合物の総称である。ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオールが挙げられる。
ポリオールは、炭化水素が有する複数個の水素を、ヒドロキシ基で置換した構造を持ったポリヒドロキシル化合物の総称である。ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオールが挙げられる。
まず、ポリエーテルポリオールは、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランのアルキレンオキサイドの1種または2種以上を、2個以上の活性水素を有する化合物に付加重合させた生成物である。
上記の2個以上の活性水素を有する化合物の具体例は、例えば、多価アルコール類として、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール;アミン類として、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン;アルカノールアミン類として、エタノールアミン、プロパノールアミン;多価フェノール類として、レゾルシン、ビスフェノールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコール、ポリプロピレントリオール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシブチレントリオールが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価アルコール類と多塩基性カルボン酸との縮合物、ヒドロキシカルボン酸と多価アルコール類との縮合物、ラクトンの重合物が挙げられる。
上記の多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
上記の多塩基性カルボン酸の具体例は、例えば、飽和ジカルボン酸として、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸;不飽和ジカルボン酸として、フマル酸、マレイン酸;芳香族ジカルボン酸として、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸;ダイマー酸、ピロメリト酸が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸と多価アルコール類との縮合物としては、例えば、ヒマシ油とエチレングリコールとの反応生成物、ヒマシ油とプロピレングリコールとの反応生成物が挙げられる。
ラクトンの重合物としては、例えば、ε−カプロラクタム、α−メチル−ε−カプロラクタム、ε−メチル−ε−カプロラクタムを適当な重合開始剤で開環重合させたものが挙げられる。
ポリマーポリオールとしては、例えば、上記のポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールにエチレン性不飽和化合物(例えば、アクリルニトリル、スチレン、メチルアクリレート、メタクリレート)をグラフト重合させたもの;1,2−ポリブタジエンポリオール、1,4−ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレングリコールおよびこれらの水素添加物が挙げられる。
これらのポリオールは、それぞれ単独で、または、2種以上を組合せて用いることができる。
上記のポリオールの重量平均分子量は、通常、100〜10,000であり、1,000〜5,000であるのが好ましい。
上記のポリオールの重量平均分子量は、通常、100〜10,000であり、1,000〜5,000であるのが好ましい。
次に、ウレタンプレポリマーのもう一つの原料であるポリイシアネートについて説明する。
ポリイシアネートの具体例は、例えば、芳香族ジイソシアネートとして、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート(XDI)、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)およびこれらの水素添加物;脂肪族ジイソシアネートとして、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI);脂環族ジイソシアネートとして、1−メチル−2,4−ジイソシアネートシクロヘキサン、1−メチル−2,6−ジイソシアネートシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート;トリイソシアネートとして、トリフェニルメタントリイソシアネートが挙げられる。これらのポリイシアネートは、それぞれ単独で、または、2種以上を組合せて用いることができる。
ポリイシアネートの具体例は、例えば、芳香族ジイソシアネートとして、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート(XDI)、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)およびこれらの水素添加物;脂肪族ジイソシアネートとして、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI);脂環族ジイソシアネートとして、1−メチル−2,4−ジイソシアネートシクロヘキサン、1−メチル−2,6−ジイソシアネートシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート;トリイソシアネートとして、トリフェニルメタントリイソシアネートが挙げられる。これらのポリイシアネートは、それぞれ単独で、または、2種以上を組合せて用いることができる。
そして、ウレタンプレポリマーは、従来公知の方法に従って製造することができる。具体的な製法としては、例えば、触媒の存在下または触媒を使用せず、反応温度10〜100℃程度、常圧下で、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させる方法が挙げられる。また、例えば、有機スズ化合物、有機ビスマス化合物のような触媒を用いることもできる。
また、ウレタンプレポリマーを製造する際のポリオールとポリイシアネートの量比としては、例えば、ポリイシアネート中のイソシアネート基とポリオール中のヒドロキシ基の当量比(NCO基/OH基)が、1.6〜2.0であることが好ましい。
次に、ブロック化剤について説明する。
ブロック化剤は、ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基の一部または全部と反応してブロックイソシアネート基となる。
このようなブロック化剤としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、アルコール類、フェノール類、オキシム類、ピラゾール類、トリアゾール類、カプロラクタム類が挙げられる。
ブロック化剤は、ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基の一部または全部と反応してブロックイソシアネート基となる。
このようなブロック化剤としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、アルコール類、フェノール類、オキシム類、ピラゾール類、トリアゾール類、カプロラクタム類が挙げられる。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ヘキサノール、ラウリルアルコール、t−ブタノール、シクロヘキサノールが挙げられる。フェノール類としては、例えば、キシレノール、ナフトール、4−メチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノールが挙げられる。オキシム類としては、例えば、2,6−ジメチル−4−ヘプタノンオキシム、メチルエチルケトオキシム、2−ヘプタノンオキシムが挙げられる。ピラゾール類としては、例えば、3,5−ジメチルピラゾールが挙げられる。トリアゾール類としては、例えば、1,2,4−トリアゾールが挙げられる。中でも、3,5−ジメチルピラゾール、メチルエチルケトオキシムが好ましい。
上記ウレタンプレポリマーとブロック化剤とのブロック化反応は、従来公知の反応方法に従って行うことができる。ブロック化反応は、例えば、使用されるブロック化剤の種類に応じて、種々の条件を選択することができる。ブロック化反応としては、例えば、上記のウレタンプレポリマーとブロック化剤との混合物を、反応温度60〜90℃、常圧で、1〜3時間反応させる方法;上記のウレタンプレポリマーの製造中に任意の段階でブロック化剤を投入してブロック化剤をウレタンプレポリマーに導入する方法が挙げられる。ウレタンプレポリマーのNCO基とブロック化剤の活性水素の当量比は、0.8〜1.1であるのが好ましい。
ブロック化ウレタンプレポリマーとしては、例えば、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基の全部がブロックイソシアネート基であるもの、イソシアネート基の一部(例えば少なくとも2個)がブロックイソシアネート基であるものを挙げることができる。また、ブロック化ウレタンプレポリマーは、取扱い性等の観点から室温で液状であるのが好ましい。また、ブロック化ウレタンプレポリマー内のブロック化剤は、本発明の硬化性樹脂組成物を例えば100〜150℃に加熱した場合、ブロックイソシアネート基から解離することが好ましい。このような温度範囲でブロック化剤が解離する場合、後述する第2の基材との接着が容易で、作業効率が高い。
また、ブロック化ウレタンプレポリマーは、ブロックイソシアネート基のほかに、ヒドロキシ基、酸無水物基、アミノ基、潜在性アミノ基、メルカプト基およびカルボキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種を更に分子内に有することができる。これらの基はイソシアネート基と反応し架橋できるので、ブロック化ウレタンプレポリマーがこれらの基を含有する場合、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化後の架橋密度が向上し、物性を優れたものとすることができる。
次に、ウレタンプレポリマーの硬化剤について説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物に含有されるウレタンプレポリマーの硬化剤は、上記のブロック化ウレタンプレポリマーを加熱することによりブロックイソシアネート基からブロック化剤が解離してなるウレタンプレポリマーと反応し硬化する。
本発明の硬化性樹脂組成物に含有されるウレタンプレポリマーの硬化剤は、上記のブロック化ウレタンプレポリマーを加熱することによりブロックイソシアネート基からブロック化剤が解離してなるウレタンプレポリマーと反応し硬化する。
ウレタンプレポリマーの硬化剤としては、従来公知のものを使用することができる。ウレタンプレポリマーの硬化剤としては、例えば、分子中に活性水素を2個以上有する活性水素含有化合物が挙げられる。分子中に活性水素を2個以上有する活性水素含有化合物としては、例えば、多価アルコール類、アミン類、アルカノールアミン類、多価フェノール類が挙げられる。具体的には、例えば、多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
アミン類は、例えば、芳香族アミンとして、下記式(1)で表されるジエチルトルエンジアミン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、o−クロロアニリンとホルムアルデヒドとの初期縮合物、4,4′−メチレンビス−o−クロロアニリン;脂肪族アミンとして、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、下記式(2)で表される1,3−(ビスアミノメチル)シクロヘキサンが挙げられる。アルカノールアミン類としては、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミンが挙げられる。多価フェノール類としては、例えば、レゾルシン、ビスフェノール類が挙げられる。
これらはそれぞれ単独で、または、2種以上を組合せて使用することができる。
これらはそれぞれ単独で、または、2種以上を組合せて使用することができる。
ウレタンプレポリマーの硬化剤は、ブロック化剤が外れて生成するイソシアネート基に対して、イソシアネート基と反応する官能基が0.9〜1.1mol(当量)となるように使用されるのが好ましい。ウレタンプレポリマーの硬化剤がイソシアネート基と反応する官能基としてアミノ基を含有する場合は、ブロック化剤が外れて生成するイソシアネート基に対して、アミノ基が0.9〜1.1mol(当量)となるように使用されるのが好ましい。
次に、本発明の硬化性樹脂組成物に含有される低温硬化性樹脂について説明する。
低温硬化性樹脂は、上記のブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうる樹脂である。
低温硬化性樹脂は、ブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうるものであれば特に制限されない。中でも、アルコキシシリル基、イソシアネート基およびエポキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種を有することが好ましい。以下、アルコキシシリル基、イソシアネート基およびエポキシ基を「アルコキシシリル基等の置換基」ということがある。低温硬化性樹脂がアルコキシシリル基等の置換基を2個以上含有する場合、アルコキシシリル基等の置換基は、それぞれ単独で、または、2種以上を組合せて含有されうる。
低温硬化性樹脂は、上記のブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうる樹脂である。
低温硬化性樹脂は、ブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうるものであれば特に制限されない。中でも、アルコキシシリル基、イソシアネート基およびエポキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種を有することが好ましい。以下、アルコキシシリル基、イソシアネート基およびエポキシ基を「アルコキシシリル基等の置換基」ということがある。低温硬化性樹脂がアルコキシシリル基等の置換基を2個以上含有する場合、アルコキシシリル基等の置換基は、それぞれ単独で、または、2種以上を組合せて含有されうる。
また、低温硬化性樹脂は、5〜50℃で硬化するのが好ましく、15〜40℃で硬化するのがより好ましい。このような温度範囲で硬化する場合、本発明の硬化性樹脂組成物は、室温付近で半硬化することができる。
また、低温硬化性樹脂は、例えば、低温硬化および/または湿気硬化するものを使用することができる。
また、低温硬化性樹脂は、例えば、低温硬化および/または湿気硬化するものを使用することができる。
以下に、アルコキシシリル基について説明する。
アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基としては、例えば、原料の入手が容易なことからメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基が挙げられる。
アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基以外の基としては、例えば、水素原子、炭素原子数が20以下である、アルキル基、アルケニル基またはアリールアルキル基が好適に挙げられる。上記のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基としては、例えば、原料の入手が容易なことからメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基が挙げられる。
アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基以外の基としては、例えば、水素原子、炭素原子数が20以下である、アルキル基、アルケニル基またはアリールアルキル基が好適に挙げられる。上記のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
アルコキシシリル基としては、例えば、モノメトキシシリル基、ジメトキシシリル基、トリメトキシシリル基、モノエトキシシリル基、ジエトキシシリル基、トリエトキシシリル基が挙げられる。
このようなアルコキシシリル基は、それぞれ単独で、または、2種以上組合せて含有されうる。
このようなアルコキシシリル基は、それぞれ単独で、または、2種以上組合せて含有されうる。
具体的な低温硬化性樹脂としては、例えば、変成シリコーンポリマー、ウレタンプレポリマー、エポキシ樹脂が挙げられる。
変成シリコーンポリマーとしては、例えば、シリコーン変成ポリオキシアルキレン、シリコーン変成アクリル系重合体、シリコーン変成ポリイソブチレンが挙げられる。
変成シリコーンポリマーとしては、例えば、シリコーン変成ポリオキシアルキレン、シリコーン変成アクリル系重合体、シリコーン変成ポリイソブチレンが挙げられる。
まず、シリコーン変成ポリオキシアルキレンについて説明する。
シリコーン変成ポリオキシアルキレンは、ポリオキシアルキレンを主鎖とし、アルコキシシリル基を1個以上、好ましくは2個以上有する樹脂である。このようなシリコーン変成ポリオキシアルキレンとしては、従来公知のものを使用することができる。
シリコーン変成ポリオキシアルキレンの主鎖となるアルキレンオキシド単量体の繰り返し単位としては、例えば、−CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−、−CH2CH(C2H5)O−、−CH(CH3)CH2O−、−CH(C2H5)CH2O−、−CH2CH2CH2O−、−CH2CH2CH2CH2O−で表されるものが挙げられる。シリコーン変成ポリオキシアルキレンの主鎖は、これらの繰り返し単位をそれぞれ単独でまたは2種以上組合せて含有することができる。
シリコーン変成ポリオキシアルキレンは、ポリオキシアルキレンを主鎖とし、アルコキシシリル基を1個以上、好ましくは2個以上有する樹脂である。このようなシリコーン変成ポリオキシアルキレンとしては、従来公知のものを使用することができる。
シリコーン変成ポリオキシアルキレンの主鎖となるアルキレンオキシド単量体の繰り返し単位としては、例えば、−CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−、−CH2CH(C2H5)O−、−CH(CH3)CH2O−、−CH(C2H5)CH2O−、−CH2CH2CH2O−、−CH2CH2CH2CH2O−で表されるものが挙げられる。シリコーン変成ポリオキシアルキレンの主鎖は、これらの繰り返し単位をそれぞれ単独でまたは2種以上組合せて含有することができる。
シリコーン変成ポリオキシアルキレン中のアルコキシシリル基の結合位置は、主鎖の末端であるのが好ましく、主鎖の末端のみであるのがより好ましい。また、主鎖の両末端にそれぞれアルコキシシリル基を有するのが、接着性、耐候性の点から好ましい。
シリコーン変成ポリオキシアルキレンとしては、例えば、MSポリマー(S810、S203、S303、いずれもカネカ社製)、エクセスター(旭硝子社製)が挙げられる。
このようなシリコーン変成ポリオキシアルキレンは、従来公知の方法に従って製造することができる。
このようなシリコーン変成ポリオキシアルキレンは、従来公知の方法に従って製造することができる。
次に、シリコーン変成アクリル系重合体について説明する。
シリコーン変成アクリル系重合体は、アクリル系重合体を主鎖とし、アルコキシシリル基を1個以上、好ましくは2個以上有する樹脂である。このようなシリコーン変成アクリル系重合体としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、シリコーン変成アクリル系重合体の主鎖が(メタ)アクリル酸エステル単量体に起因する繰り返し単位を含有するものが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば、下記式(3)で示される単量体が挙げられる。
シリコーン変成アクリル系重合体は、アクリル系重合体を主鎖とし、アルコキシシリル基を1個以上、好ましくは2個以上有する樹脂である。このようなシリコーン変成アクリル系重合体としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、シリコーン変成アクリル系重合体の主鎖が(メタ)アクリル酸エステル単量体に起因する繰り返し単位を含有するものが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば、下記式(3)で示される単量体が挙げられる。
CH2=C(R1)COOR2 (3)
式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は置換または非置換の1価の炭化水素基を示す。
上記式(3)中のR2としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基のような炭素数1〜8のアルキル基;ラウリル基、トリデジル基、セチル基、ステアリル基、炭素数22のアルキル基、ベヘニル基のような炭素数10以上のアルキル基;グリシジル基、アミノエチル基、ジエチルアミノエチル基のような置換炭化水素基が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステル単量体はそれぞれ単独でまたは2種以上を組合せて用いることができる。
シリコーン変成アクリル系重合体は、(メタ)アクリル酸エステル単量体以外の単量体に起因する単位を含むことができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体以外の単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸のようなカルボン酸基含有単量体;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドのようなアミド基を含む単量体;グリシジルアクリレ−ト、グリシジルメタクリレ−トのようなエポキシ基を含む単量体;
ジエチルアミノエチルアクリレ−ト、ジエチルアミノエチルメタクリレ−ト、アミノエチルビニルエ−テルのようなアミノ基を含む単量体;アクリロニトリル、イミノールメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレンが挙げられる。
シリコーン変成アクリル系重合体は、数平均分子量で500〜100,000のものが取扱いの容易さの観点から好ましい。
シリコーン変成アクリル系重合体中のアルコキシシリル基は、上述のシリコーン変成ポリオキシアルキレンのアルコキシシリル基と同様である。
このようなシリコーン変成アクリル系重合体としては、例えば、MSポリマー(S911、S943、いずれもカネカ社製)が挙げられる。
シリコーン変成アクリル系重合体の製造方法としては、例えば、(イ)重合性不飽和結合とアルコキシシリル基を有する化合物とを、他の単量体に添加して共重合する方法、(ロ)重合性不飽和結合および反応性官能基を有する化合物(例えばアクリル酸)を他の単量体に添加して共重合させ、その後生成した共重合体をアルコキシシリル基と、反応性官能基と反応しうる官能基とを有する化合物(例えば、−Si(OCH3)3基とイソシアネート基とを有する化合物)と反応させる方法が挙げられる。
次に、シリコーン変成ポリイソブチレンについて説明する。
シリコーン変成ポリイソブチレンは、ポリイソブチレンを主鎖とし、アルコキシシリル基を1個以上、好ましくは2個以上有する樹脂である。このようなシリコーン変成ポリイソブチレンとしては、従来公知のものを使用することができる。また、シリコーン変成ポリイソブチレン中のアルコキシシリル基は、上述のシリコーン変成ポリオキシアルキレンのアルコキシシリル基と同様である。シリコーン変成ポリイソブチレンとしては、例えば、EPION EP505S(カネカ社製)が挙げられる。
シリコーン変成ポリイソブチレンは、ポリイソブチレンを主鎖とし、アルコキシシリル基を1個以上、好ましくは2個以上有する樹脂である。このようなシリコーン変成ポリイソブチレンとしては、従来公知のものを使用することができる。また、シリコーン変成ポリイソブチレン中のアルコキシシリル基は、上述のシリコーン変成ポリオキシアルキレンのアルコキシシリル基と同様である。シリコーン変成ポリイソブチレンとしては、例えば、EPION EP505S(カネカ社製)が挙げられる。
このようなシリコーン変成ポリイソブチレンの製法としては、例えば、低温度で開始剤の存在下でリビング重合にてイソブチレン単量体を付加させてポリイソブチレンを得た後、ポリイソブチレンと、末端ビニル基と反応性を有する官能基とアルコキシシリル基とを含有する化合物とを反応させる方法が挙げられる。
次に、低温硬化性樹脂としてのウレタンプレポリマーについて説明する。
ウレタンプレポリマーとしては、例えば、ブロック化ウレタンプレポリマーの原料として使用される上記のウレタンプレポリマーと同様のものが挙げられる。
ウレタンプレポリマーとしては、例えば、ブロック化ウレタンプレポリマーの原料として使用される上記のウレタンプレポリマーと同様のものが挙げられる。
次に、エポキシ樹脂について説明する。
エポキシ樹脂としては、例えば、多価フェノールとエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテル型、脂肪族多価アルコールとエピクロルヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジルエーテル型、ヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテルエステル型、ポリカルボン酸から誘導されるポリグリシジルエステル型、グリシジルアミノグリシジルエーテル型(例えば、アミノフェノール、アミノアルキルフェノールから誘導されるもの)、グリシジルアミノグリシジルエステル型(例えば、アミノ安息香酸から誘導されるもの)、グリシジルアミン型(例えば、アニリン、トルイジン、トリブロムアニリン、キシリレンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、ビスアミノメチルシクロヘキサン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、グリシジルヒダントイン、グリシジルアルキルヒダントイン、トリグリシジルシアヌレートから誘導されるもの)、エポキシ化ポリオレフィン、モノエポキシ化合物が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、例えば、多価フェノールとエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテル型、脂肪族多価アルコールとエピクロルヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジルエーテル型、ヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテルエステル型、ポリカルボン酸から誘導されるポリグリシジルエステル型、グリシジルアミノグリシジルエーテル型(例えば、アミノフェノール、アミノアルキルフェノールから誘導されるもの)、グリシジルアミノグリシジルエステル型(例えば、アミノ安息香酸から誘導されるもの)、グリシジルアミン型(例えば、アニリン、トルイジン、トリブロムアニリン、キシリレンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、ビスアミノメチルシクロヘキサン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、グリシジルヒダントイン、グリシジルアルキルヒダントイン、トリグリシジルシアヌレートから誘導されるもの)、エポキシ化ポリオレフィン、モノエポキシ化合物が挙げられる。
上記の多価フェノールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ヘキサヒドロビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールA、ピロカテコール、レゾルシノール、クレゾールノボラック、テトラブロモビスフェノールA、トリヒドロキシビフェニル、ビスレゾルシノール、ビスフェノールヘキサフルオロアセトン、テトラメチルビスフェノールF、ビキシレノールが挙げられる。
上記の脂肪族多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ネオペンチルグリール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが挙げられる。
上記のヒドロキシカルボン酸としては、例えば、p−オキシ安息香酸、β−オキシナフトエ酸が挙げられる。ポリカルボン酸としては、例えば、フタル酸、メチルフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラハイドロフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸、エンドメチレンテトラハイドロフタル酸、エンドメチレンヘキサハイドロフタル酸、トリメリット酸、重合脂肪酸が挙げられる。
これらの低温硬化性樹脂はそれぞれ単独で、または、2種以上を組合せて使用することができる。また、このような低温硬化性樹脂の量は、ブロック化ウレタンプレポリマー100質量部に対して、20〜80質量部であるのが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、さらに、低温硬化性樹脂の硬化剤および/または硬化触媒を含有することが好ましい。低温硬化性樹脂の硬化剤および/または硬化触媒は、用いられる低温硬化性樹脂の種類に応じて適宜選択することができる。
以下に、低温硬化性樹脂の硬化剤について説明する。
ウレタンプレポリマーの硬化剤としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、分子中に活性水素を2個以上有する活性水素含有化合物が挙げられる。分子中に活性水素を2個以上有する活性水素含有化合物としては、例えば、多価アルコール類、アミン類、アルカノールアミン類、多価フェノール類が挙げられる。
ウレタンプレポリマーの硬化剤としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、分子中に活性水素を2個以上有する活性水素含有化合物が挙げられる。分子中に活性水素を2個以上有する活性水素含有化合物としては、例えば、多価アルコール類、アミン類、アルカノールアミン類、多価フェノール類が挙げられる。
具体的には、例えば、多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
具体的なアミン類は、例えば、芳香族アミンとして、式(1)で表されるジエチルトルエンジアミン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、o−クロロアニリンとホルムアルデヒドとの初期縮合物、4,4′−メチレンビス−o−クロロアニリン;脂肪族アミンとして、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、式(2)で表される1,3−(ビスアミノメチル)シクロヘキサンが挙げられる。
アルカノールアミン類としては、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミンが挙げられる。多価フェノール類としては、例えば、レゾルシン、ビスフェノール類が挙げられる。
これらのウレタンプレポリマーの硬化剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。そして、ウレタンプレポリマーの硬化剤は、ウレタンプレポリマーの硬化剤中に含有されるイソシアネート基と反応する官能基が、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基に対して、0.9〜1.1mol(当量)となるように使用されるのが好ましい。
これらのウレタンプレポリマーの硬化剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。そして、ウレタンプレポリマーの硬化剤は、ウレタンプレポリマーの硬化剤中に含有されるイソシアネート基と反応する官能基が、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基に対して、0.9〜1.1mol(当量)となるように使用されるのが好ましい。
エポキシ樹脂の硬化剤としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、分子中に活性水素を2個以上有する活性水素含有化合物が挙げられる。その具体例は、上記のウレタンプレポリマーの硬化剤と同様である。エポキシ樹脂の硬化剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。中でも、脂肪族アミンの少なくとも1種と芳香族アミンの少なくとも1種とを併用することが好ましい。また、エポキシ樹脂の硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤中に含有されるエポキシ基と反応する官能基が、エポキシ基に対して、0.9〜1.1mol(当量)となるように使用されるのが好ましい。
次いで、低温硬化性樹脂の硬化触媒について以下に説明する。
変成シリコーンポリマーの硬化触媒としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、オクタン酸亜鉛、オクタン酸鉄、オクタン酸マンガン、オクタン酸スズ、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸鉄、ブタン酸スズ、カプリル酸スズ、オレイン酸スズのようなカルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレエート、ジオクチルスズジラウレート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、酸化ジブチルスズとフタル酸エステルとの反応生成物;
変成シリコーンポリマーの硬化触媒としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、オクタン酸亜鉛、オクタン酸鉄、オクタン酸マンガン、オクタン酸スズ、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸鉄、ブタン酸スズ、カプリル酸スズ、オレイン酸スズのようなカルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレエート、ジオクチルスズジラウレート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、酸化ジブチルスズとフタル酸エステルとの反応生成物;
ジブチルスズジメトキシド、ジブチルスズ(トリエトキシシロキシ)、ジブチルスズシリケートのような有機スズ化合物;ジブチルスズジアセチルアセトナートのようなスズキレート化合物;テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラ−2−エチルヘキシルオキシチタン、テトライソプロペニルオキシチタンのようなチタン酸エステル;ジイソプロポキシチタンビス(アセチルアセトナート)、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、1,3−プロパンジオキシチタンビス(アセチルアセトナート)、1,3−プロパンジオキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、チタントリス(アセチルアセトナート)のようなチタンキレート化合物;
テトライソプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、トリブトキシジルコニウムステアレートのようなジルコニウムアルコキシド;ジルコニウムテトラ(アセチルアセトナート)のようなジルコニウムキレート化合物;トリエトキシアルミニウム、トリプロポキシアルミニウム、トリブトキシアルミニウムのようなアルミニウムアルコキシド;ジイソプロポキシアルミニウム(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)のようなアルミニウムキレート化合物;ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミンのような第一級アミン;
ジブチルアミンのような第二級アミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、キシリレンジアミンのようなポリアミン;トリエチレンジアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセンのような環状アミン;
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンのようなアミノアルコール化合物;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールのようなアミノフェノール化合物およびそのカルボン酸塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセタートのような第四級アンモニウム塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量アミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物が挙げられる。
これらの変成シリコーンポリマーの硬化触媒は、それぞれ単独で、または、2種以上を組合せて使用することができる。
これらの中でも、保存中および作業中に揮発しにくいことから、金属化合物が好ましく、中でも微量の配合で優れた触媒能が得られることから、有機スズ化合物、スズキレート化合物およびチタン酸エステルが好ましい。
これらの中でも、保存中および作業中に揮発しにくいことから、金属化合物が好ましく、中でも微量の配合で優れた触媒能が得られることから、有機スズ化合物、スズキレート化合物およびチタン酸エステルが好ましい。
上記の変成シリコーンポリマーの硬化触媒の含有量は、上記変成シリコーンポリマー100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましい。硬化触媒の含有量がこの範囲であると、硬化触媒の作用を十分に発揮でき、他の成分との相溶性に関しても問題がなく、硬化時に局所的な発熱や発泡が生じることもない。
ウレタンプレポリマーの硬化触媒としては、従来公知のものを使用することができる。ウレタンプレポリマーの硬化触媒としては、例えば、金属触媒、アミン系触媒が挙げられる。金属触媒としては、例えば、ジメチルスズジラウレート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズのようなスズカルボン酸塩類;テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネートのようなチタン酸エステル類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートのような有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナートのようなキレート化合物類;オクタン酸鉛、オクタン酸ビスマスのようなオクタン酸金属塩が挙げられる。
また、ウレタンプレポリマーのアミン系触媒としては、例えば、ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンのようなモノアミン類;N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミンのようなジアミン類;N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジプロピレントリアミンのようなトリアミン類;
N−メチルモルホリン、N,N′−ジメチルピペラジン、N−メチル−N′−(2−ジメチルアミノ)−エチルピペラジンのような環状アミン類;ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N′−トリメチルアミノエチルエタノールアミンのようなアルコールアミン類;ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、エチレングリコールビス(3−ジメチル)アミノプロピルエーテルのようなエーテルアミン類、または、これらの塩化合物が挙げられる。
このようなウレタンプレポリマーの硬化触媒の中でも、スズカルボン酸塩類、チタン酸エステル類が好ましい。金属触媒は、少量を配合することで十分な触媒効果が得られるからである。また、ウレタンプレポリマーの硬化触媒は、それぞれ単独で、または、2種以上で組合せて使用することができる。そして、ウレタンプレポリマーの硬化触媒の含有量は、上記ウレタンプレポリマー100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましい。
エポキシ樹脂の硬化触媒については、従来公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、上述したウレタンプレポリマーの硬化触媒と同じものが挙げられる。エポキシ樹脂の硬化触媒の含有量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましい。
以上のように、本発明の硬化性樹脂組成物は、ブロック化ウレタンプレポリマーと、ウレタンプレポリマーの硬化剤と、前記ブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうる低温硬化性樹脂とを含有する。そして、本発明の硬化性樹脂組成物を基材(以下「第1の基材」という。)に塗布すると、まず含有される低温硬化性樹脂が湿気硬化および/または低温硬化により硬化し、硬化性樹脂組成物は第1の基材と接着する。この段階での硬化性樹脂組成物は、第1の基材上で半硬化した状態で形状を保持し、かつ、柔軟性を有することができる。また、第1の基材上の硬化性樹脂組成物は、このような状態を例えば約2週間以上維持することができる。次に、第1の基材上の硬化性樹脂組成物を加熱すると、ブロック化ウレタンプレポリマーからブロック化剤が解離してウレタンプレポリマーとなる。当該ウレタンプレポリマーはウレタンプレポリマーの硬化剤と反応して、第1の基材と第2の基材とを接着させることができる。このように、本発明の硬化性樹脂組成物は、非常に長いオープンタイムを確保することができる。また、本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂組成物を塗布した後と、塗布後に硬化性樹脂組成物を加熱したときとの2段階で硬化することが可能である。
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、上記以外の成分を添加することができる。上記以外の成分としては、例えば、架橋剤、可塑剤、充填剤、触媒、溶剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、難燃剤、補強剤、老化防止剤、酸化防止剤、揺変性付与剤、界面活性剤(レベリング剤を含む。)、分散剤、脱水剤、防錆剤、接着付与剤、帯電防止剤が挙げられる。これらはそれぞれ単独でまたは2種以上を組合せて使用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、従来公知の方法に従って製造することができる。例えば、窒素ガスを封入した混練機に、本発明の硬化性樹脂組成物と、必要に応じてその他の成分とを常圧下で十分に混練し、均一に分散させて製造する方法が挙げられる。得られた本発明の硬化性樹脂組成物は、そのままで使用することもでき、または、容器に注入後、冷却密閉して保存した後に使用することもできる。
本発明の硬化性樹脂組成物の使用方法としては、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物を第1の基材に塗布し室温で保存した後、次いで第1の基材上の硬化性樹脂組成物を通常、80〜180℃、好ましくは100〜150℃に加熱して第1の基材と第2の基材とを接着させる方法;本発明の硬化性樹脂組成物を第1の基材に塗布した直後にこれを上記のような温度に加熱し、第2の基材と接着させる方法;本発明の硬化性樹脂組成物を第1の基材に塗布し、これを第2の基材と貼り合わせた後加熱して接着させる方法が挙げられる。硬化性樹脂組成物を第1の基材に塗布した後これを保存する場合、本発明の硬化性樹脂組成物は、オープンタイムを例えば約2週間以上維持することができる。また、本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂組成物を塗布した後と、塗布後に硬化性樹脂組成物を加熱したときとの2段階で硬化させて使用することが可能である。
本発明の硬化性樹脂組成物の用途としては、例えば、自動車用ウィンドシーラント、自動車用接着剤、土木建築用接着剤、シーラント、防水材、塗料、発泡体が挙げられる。
以下、本発明の実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明が下記の実施例に限定されないことは言うまでもない。
1.ブロック化ウレタンプレポリマーの調製
3官能ポリプロピレングリコール(EXC5030、数平均分子量5000、旭硝子社製)789.1gと、可塑剤としてジイソノニルアジペート(DINA、新日本理化社製)100gとを混合し、110℃、減圧下で8時間脱水した。この後、該混合物に対してジフェニルメタンジイソシアネート(コスモネートPH、三井化学社製)をNCO/OH=1.9となるように110.9g添加し、窒素気流中、80℃で24時間反応させて、NCO%=1.77%のウレタンプレポリマーを得た。
3官能ポリプロピレングリコール(EXC5030、数平均分子量5000、旭硝子社製)789.1gと、可塑剤としてジイソノニルアジペート(DINA、新日本理化社製)100gとを混合し、110℃、減圧下で8時間脱水した。この後、該混合物に対してジフェニルメタンジイソシアネート(コスモネートPH、三井化学社製)をNCO/OH=1.9となるように110.9g添加し、窒素気流中、80℃で24時間反応させて、NCO%=1.77%のウレタンプレポリマーを得た。
次に、上記のウレタンプレポリマー100gに、ウレタンプレポリマーに含有されるNCO基の1.1倍当量に当たる3,5−ジメチルピラゾール4.46gを加えて、窒素気流中、3時間、80℃で加熱し、かくはんした。この後、反応混合物を赤外線吸収スペクトル測定して2260cm-1のイソシアネート基の吸収を確認しながら反応を続け、当該吸収が観測されなくなった時点で反応を終了し、ブロック化ウレタンプレポリマーを得た。
2.硬化性樹脂組成物の配合
下記第1表に示す各成分・組成(質量部)で、脱泡混合機を用いて混合し分散させ、第1表に示される各硬化性樹脂組成物を得た。
下記第1表に示す各成分・組成(質量部)で、脱泡混合機を用いて混合し分散させ、第1表に示される各硬化性樹脂組成物を得た。
3.硬化試験
硬化性樹脂組成物の硬化性を調べるため、第1表の各硬化性樹脂組成物をステンレス板上に塗布し、23℃、湿度55%の条件下で硬化させ、各硬化性樹脂組成物についての塗布から2週間後の硬化状態を観察した。結果を第1表に示す。次いで、塗布から2週間後の各硬化性樹脂組成物を、120℃で30分間加熱し、各硬化性樹脂組成物の加熱後の硬化状態を観察した。この結果も第1表に示す。
硬化性樹脂組成物の硬化性を調べるため、第1表の各硬化性樹脂組成物をステンレス板上に塗布し、23℃、湿度55%の条件下で硬化させ、各硬化性樹脂組成物についての塗布から2週間後の硬化状態を観察した。結果を第1表に示す。次いで、塗布から2週間後の各硬化性樹脂組成物を、120℃で30分間加熱し、各硬化性樹脂組成物の加熱後の硬化状態を観察した。この結果も第1表に示す。
なお、第1表中に示された各成分は以下のとおりである。
・ブロック化ウレタンプレポリマー:上記の方法で調製されたブロック化ウレタンプレポリマー
・変成シリコーンポリマー:両末端がジメトキシメチルシリル基で変成されているシリコーン変成ポリオキシアルキレン(商品名:MSポリマー、カネカ社製)
・ウレタンプレポリマー:上記の方法で調製されたウレタンプレポリマー
・エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:EP−4100E、旭電化工業社製)
・ブロック化ウレタンプレポリマー:上記の方法で調製されたブロック化ウレタンプレポリマー
・変成シリコーンポリマー:両末端がジメトキシメチルシリル基で変成されているシリコーン変成ポリオキシアルキレン(商品名:MSポリマー、カネカ社製)
・ウレタンプレポリマー:上記の方法で調製されたウレタンプレポリマー
・エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:EP−4100E、旭電化工業社製)
・触媒:ジブチルスズオキサイドのフタル酸ジオクチル溶液
・硬化剤1:式(1)で表されるジエチルトルエンジアミン(商品名エピキュアW、ジャパンエポキシレジン社製)
・硬化剤2:式(2)で表される1,3−(ビスアミノメチル)シクロヘキサン
・硬化剤1:式(1)で表されるジエチルトルエンジアミン(商品名エピキュアW、ジャパンエポキシレジン社製)
・硬化剤2:式(2)で表される1,3−(ビスアミノメチル)シクロヘキサン
第1表から明らかなように、実施例1〜5の各硬化性樹脂組成物は、塗布から2週間後に半硬化(硬化性樹脂組成物はタックがあり、かつ、ステンレス板を垂直にしても流れない)した状態であった。このように実施例1〜5の各硬化性樹脂組成物は、塗布から2週間経過しても十分なタック性を保持していることから、他の基材を接着させることができると考えられる。また、塗布から2週間後の実施例1〜5の各硬化性樹脂組成物を加熱したところ、これらを完全硬化させることができた。
比較例1の硬化性樹脂組成物は、ブロック化ウレタンプレポリマーおよびウレタンプレポリマーの硬化剤しか含有せず、はじめの低温硬化ができないため、塗布後2週間が経過しても液状のままであった。
また、比較例2〜4の各硬化性樹脂組成物は、低温硬化性樹脂しか含有しないので、塗布後2週間前に完全に硬化しタックを有さなかった。従って、比較例2〜4の各硬化性樹脂組成物は塗布から2週間後に他の基材を接着させることが困難であるといえる。
比較例1の硬化性樹脂組成物は、ブロック化ウレタンプレポリマーおよびウレタンプレポリマーの硬化剤しか含有せず、はじめの低温硬化ができないため、塗布後2週間が経過しても液状のままであった。
また、比較例2〜4の各硬化性樹脂組成物は、低温硬化性樹脂しか含有しないので、塗布後2週間前に完全に硬化しタックを有さなかった。従って、比較例2〜4の各硬化性樹脂組成物は塗布から2週間後に他の基材を接着させることが困難であるといえる。
Claims (4)
- ブロック化ウレタンプレポリマーと、ウレタンプレポリマーの硬化剤と、前記ブロック化ウレタンプレポリマーよりも低温で硬化しうる低温硬化性樹脂とを含有する硬化性樹脂組成物。
- 前記低温硬化性樹脂が、5〜50℃で硬化する請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記低温硬化性樹脂が、アルコキシシリル基、イソシアネート基およびエポキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種を有する請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
- さらに、前記低温硬化性樹脂の硬化剤および/または硬化触媒を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
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2004
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