JP2006117538A - 可溶化型水性乳剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い殺虫効力と人畜に対する安全性、ならびに火気に対する安全性を兼備することはもちろん、希釈液の安定性がより一層優れた可溶化型水性乳剤の提供。
【課題の解決手段】(a)ピレスロイド系殺虫成分、(b)エチレンオキサイド平均付加モル数が30〜50モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル及び/又はポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体を含む非イオン系界面活性剤、(c)アルキルアリールスルフォネートを含むアニオン系界面活性剤、(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤、及び(e)脱イオン水を配合してなる可溶化型水性乳剤。
【選択図】なし。
【課題の解決手段】(a)ピレスロイド系殺虫成分、(b)エチレンオキサイド平均付加モル数が30〜50モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル及び/又はポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体を含む非イオン系界面活性剤、(c)アルキルアリールスルフォネートを含むアニオン系界面活性剤、(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤、及び(e)脱イオン水を配合してなる可溶化型水性乳剤。
【選択図】なし。
Description
本発明は、可溶化型水性乳剤の改良に関するものである。
従来、殺虫剤の散布に用いる製剤形態としては、殺虫成分と界面活性剤を石油系溶剤又はキシレンなどの芳香族系溶剤に溶解した油性乳剤が最もポピュラーで、この乳剤を散布時に水で希釈して使用するのが一般的であった。この油性乳剤は、可燃性であるため、貯蔵、運搬、使用において火気に対する危険性が避けられず、常にこの点を考慮しなければならないという欠点を有していた。
上記問題点を解決する方法として、有機溶剤を水で代替した製剤、すなわち水性乳剤が検討され、例えば、特開昭63−267704号公報には、「ピレスロイド系殺虫剤あるいはそれと増強剤、エチレンオキサイド付加モル数が15〜30モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル、ポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートエーテルとアルキルベンゼンスルホン酸カルシウム塩、アルキルアリールスルフォネートから選ばれた数種及びキシレン又は灯油より成る界面活性剤及び脱イオン水から成ることを特徴とする水性ピレスロイド系殺虫組成物」が開示されている。
上記問題点を解決する方法として、有機溶剤を水で代替した製剤、すなわち水性乳剤が検討され、例えば、特開昭63−267704号公報には、「ピレスロイド系殺虫剤あるいはそれと増強剤、エチレンオキサイド付加モル数が15〜30モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル、ポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートエーテルとアルキルベンゼンスルホン酸カルシウム塩、アルキルアリールスルフォネートから選ばれた数種及びキシレン又は灯油より成る界面活性剤及び脱イオン水から成ることを特徴とする水性ピレスロイド系殺虫組成物」が開示されている。
この組成物は、高い殺虫効力と人畜に対する安全性を有するとともに、消防法上の非危険物に該当し、十分実用性の高い可溶化型水性乳剤であるが、希釈に使用する水として、脱イオン水以外の、例えば工業用水道水を用いると希釈液の安定性に支障をきたしたり、低温時に白く霞みがかる場合があり、改善の余地が残されていた。
特開昭63−267704号公報
本発明は、高い殺虫効力と人畜に対する安全性、ならびに火気に対する安全性を兼備することはもちろん、希釈液の安定性がより一層優れた可溶化型水性乳剤を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用する。
(1)(a)ピレスロイド系殺虫成分、(b)エチレンオキサイド平均付加モル数が30〜50モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル及び/又はポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体を含む非イオン系界面活性剤、(c)アルキルアリールスルフォネートを含むアニオン系界面活性剤、(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤、及び(e)脱イオン水を配合してなる可溶化型水性乳剤。
(2)(a)ピレスロイド系殺虫成分を2〜15重量%、(b)エチレンオキサイド平均付加モル数が30〜50モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル及び/又はポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体を含む非イオン系界面活性剤を5〜20重量%、(c)アルキルアリールスルフォネートを含むアニオン系界面活性剤を5〜20重量%、(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤を5〜20重量%、及び(e)脱イオン水を配合してなる前記(1)記載の可溶化型水性乳剤。
(3)(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤が、プロピレングリコール及び/又はブチレングリコールである前記(1)又は(2)記載の可溶化型水性乳剤。
(1)(a)ピレスロイド系殺虫成分、(b)エチレンオキサイド平均付加モル数が30〜50モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル及び/又はポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体を含む非イオン系界面活性剤、(c)アルキルアリールスルフォネートを含むアニオン系界面活性剤、(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤、及び(e)脱イオン水を配合してなる可溶化型水性乳剤。
(2)(a)ピレスロイド系殺虫成分を2〜15重量%、(b)エチレンオキサイド平均付加モル数が30〜50モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル及び/又はポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体を含む非イオン系界面活性剤を5〜20重量%、(c)アルキルアリールスルフォネートを含むアニオン系界面活性剤を5〜20重量%、(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤を5〜20重量%、及び(e)脱イオン水を配合してなる前記(1)記載の可溶化型水性乳剤。
(3)(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤が、プロピレングリコール及び/又はブチレングリコールである前記(1)又は(2)記載の可溶化型水性乳剤。
本発明の可溶化型水性乳剤は、高い殺虫効力と人畜に対する安全性、ならびに火気に対する安全性を兼備し、しかも、希釈液の安定性が改善され、低温時に白く霞みがかることもないので、屋内及び屋外における害虫防除に極めて有用である。
本発明で用いられる(a)ピレスロイド系殺虫成分としては、フェノトリン、ペルメトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、シフルトリン、ピレトリン、アレスリン、フラメトリン、プラレトリン、テトラメトリン(フタルスリン)、レスメトリン、イミプロトリン、トランスフルトリン、メトフルトリン、エトフェンプロックス等があげられるが、これらに限定されない。
これらの殺虫成分は、直接噴霧及び/又は残留噴霧用途に応じて適宜選択することができ、一種類を使用してもよいし、又は二種類以上の殺虫成分を組み合わせて使用してもよい。なお、化合物構造中に不斉炭素や二重結合に基づく光学異性体や幾何異性体が存在する場合は、これらの各々やそれらの任意の混合物の使用も本発明に含まれるのは勿論である。
これらの殺虫成分は、直接噴霧及び/又は残留噴霧用途に応じて適宜選択することができ、一種類を使用してもよいし、又は二種類以上の殺虫成分を組み合わせて使用してもよい。なお、化合物構造中に不斉炭素や二重結合に基づく光学異性体や幾何異性体が存在する場合は、これらの各々やそれらの任意の混合物の使用も本発明に含まれるのは勿論である。
可溶化型水性乳剤中に配合される(a)ピレスロイド系殺虫成分の含有量は、使用目的や使用方法等を考慮して適宜決定される。濃厚原液を調製し使用時に10〜50倍程度希釈するような場合、調製時の濃度は2〜15重量%程度が好ましく、一方、希釈液を製品として市販するような場合は、調製時の濃度を0.04〜1.5重量%程度に設定するのが適当である。この範囲をはずれると、所望の殺虫効果が得られなかったり、濃厚原液や希釈液の可溶化安定性の点で困難を伴う場合がある。
本発明では、前記ピレスロイド系殺虫成分に加えて、シラフルオフェン等のケイ素系化合物、ジクロルボス、フェニトロチオン等の有機リン系化合物、プロポクスル等のカーバメート系化合物などを適宜配合してもよい。また、ピペロニルブトキサイド、N−オクチルビシクロヘプテンジカルボキシイミド(MGK−264)、サイネピリン500などのピレスロイド用共力剤を添加して殺虫効力の増強を図ることもできる。
本発明の可溶化型水性乳剤は、可溶化剤として、(b)エチレンオキサイド平均付加モル数が30〜50モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル及び/又はポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体を含む非イオン系界面活性剤、及び(c)アルキルアリールスルフォネートを含むアニオン系界面活性剤を用い、かつ可溶化助剤として(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤を配合したことに特徴を有する。
すなわち、本発明者らは、特開昭63−267704号公報に開示された界面活性剤[エチレンオキサイド付加モル数が15〜30モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル、ポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートエーテルとアルキルベンゼンスルホン酸カルシウム塩、アルキルアリールスルフォネートから選ばれた数種及びキシレン又は灯油より成る界面活性剤]に替えて、エチレンオキサイド平均付加モル数が30〜50モルの前記非イオン系界面活性剤を用い、かつ炭素数が3〜6のグリコール系溶剤を組み合わせることによって、希釈液の安定性の問題を完全に解決し得ることを見出し本発明を達成したものである。
(b)エチレンオキサイド平均付加モル数が30〜50モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル及び/又はポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体を含む非イオン系界面活性剤は、水性乳剤全体量に対して5〜20重量%程度配合すればよい。ここで、フェニルフェノール誘導体としては、アルデヒド縮合物などがあげられる。また(c)アルキルアリールスルフォネートを含むアニオン系界面活性剤としてはカルシウム塩が典型であり、5〜20重量%程度配合するのが適当である。
界面活性剤の配合量が少なすぎると、当然のことながら十分な可溶化性能が得られず、一方多すぎると粘性が高くなるなど使用性等に支障を生じる恐れがある。
界面活性剤の配合量が少なすぎると、当然のことながら十分な可溶化性能が得られず、一方多すぎると粘性が高くなるなど使用性等に支障を生じる恐れがある。
なお、本発明の趣旨に支障を来たさない限りにおいて、前記界面活性剤に加え、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル類などのエーテル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類などの脂肪酸エステル類などの一般的な界面活性剤を適宜添加してもよい。
可溶化助剤として用いられる(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤には、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコールなどがあげられるが、これらに限定されない。このうち、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコールが性能的に好ましい。
(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤は、界面活性剤の作用に準じて、特に希釈液の可溶化安定性に寄与するが、炭素数がこの範囲を外れると、可溶化安定性の効果が乏しくなる。なお、その配合量は、水性乳剤全体量に対して5〜20重量%程度が適当である。
(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤は、界面活性剤の作用に準じて、特に希釈液の可溶化安定性に寄与するが、炭素数がこの範囲を外れると、可溶化安定性の効果が乏しくなる。なお、その配合量は、水性乳剤全体量に対して5〜20重量%程度が適当である。
本発明では、その他の成分として、ケロシンやキシレン等の他の種類の溶剤を添加することもできる。また、前記殺虫成分に加え、殺ダニ剤、カビ類、菌類等を対象とした防カビ剤、抗菌剤や殺菌剤、あるいは、安定剤、香料、賦形剤等を、可溶化安定性に支障を来たさない限りにおいて適宜配合してもよい。殺ダニ剤としては、5−クロロ−2−トリフルオロメタンスルホンアミド安息香酸メチル、サリチル酸フェニル、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート等があり、一方、防カビ剤、抗菌剤や殺菌剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(4−チアゾリル)ベンツイミダゾール、トリホリン、3−メチル−4−イソプロピルフェノール、オルト−フェニルフェノール等を例示できる。
本発明の可溶化型水性乳剤は、長期保存中の可溶化安定性を確保するために、(e)脱イオン水を用いて調製するが、本発明による改良の結果、散布時の希釈の際は、希釈水として工業用水道水を用いても可溶化のバランスが崩れないことが明らかとなったものである。
こうして得られた本発明の可溶化型水性乳剤は、缶容器やプラスチックボトルに充填され、濃厚原液の場合は使用時に10〜50倍程度希釈し、また製品が希釈液の場合、そのまま散布する。
散布機としては、その用途、使用目的、対象害虫等に応じて適宜選択すればよく、例えば業務用のミスト機、ULV機など、また家庭用には簡便なノズル付スプレーなどがあげられる。
散布量は、使用用途、目的とする効力持続時間にもよるが、ピレスロイド系殺虫成分として、1〜1000mg/m2程度が適当である。
散布機としては、その用途、使用目的、対象害虫等に応じて適宜選択すればよく、例えば業務用のミスト機、ULV機など、また家庭用には簡便なノズル付スプレーなどがあげられる。
散布量は、使用用途、目的とする効力持続時間にもよるが、ピレスロイド系殺虫成分として、1〜1000mg/m2程度が適当である。
本発明の可溶化型水性乳剤が有効な害虫としては、屋内や屋外において人に被害や不快感を与える昆虫全てがあげられる。例えば、蚊、ハエ、ゴキブリ、屋内塵性ダニ類、ノミなどの衛生害虫、ブユ類、ユスリカ類、アブ類の双翅目、ハチ類、アリ類等の膜翅目、ハムシ、カナブン等の鞘翅目、ガ類等の鱗翅目、ウンカ、アブラムシ等の半翅目等があげられるが、これらの害虫に限定されるものではない。
つぎに具体的実施例ならびに試験例に基づいて、本発明の可溶化型水性乳剤を更に詳細に説明する。
エクスミン5.0重量%、d−トランス−テトラメトリン2.0重量%、ポリオキシエチレン(32)スチレン化フェノールエーテル11.0重量%、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム8.5重量%、1,3−ブチレングリコール10.0重量%、キシレン4.0重量%、エチレングリコール3.0重量%、及び脱イオン水56.5重量を混合攪拌して、本発明の可溶化型水性乳剤を調製した。
この可溶化型水性乳剤は、濃厚原液およびその20倍希釈液ともに、5℃ならびに40℃における可溶化安定性に優れ、白濁を生じることはなかった。また、20倍希釈液を、ゴキブリが生息する倉庫の壁面にミスト機を用いて50mL/m2あたり残留処理したところ、1日後の観察においてノックダウンしたゴキブリはほとんど致死に至っており、その後2ケ月間にわたってゴキブリの生息密度抑制に有効であった。
実施例1に準じて表1に示す各種乳剤を調製し、下記に示す試験を行った。
(1)20倍希釈液の可溶化安定性
工業用水道水を用いて希釈した20倍希釈液をガラス瓶に入れ、5℃ならびに40℃に7日間保存し、液性の濁りや分離がないかどうかを調べた。結果は、良好(○)、やや良好(△)、不良(×)で示した。
(2)濃厚原液の火気に対する安全性
引火点を測定し、引火点が測定されなかった乳剤を(○)、測定された乳剤を(×)で示した。
(1)20倍希釈液の可溶化安定性
工業用水道水を用いて希釈した20倍希釈液をガラス瓶に入れ、5℃ならびに40℃に7日間保存し、液性の濁りや分離がないかどうかを調べた。結果は、良好(○)、やや良好(△)、不良(×)で示した。
(2)濃厚原液の火気に対する安全性
引火点を測定し、引火点が測定されなかった乳剤を(○)、測定された乳剤を(×)で示した。
試験の結果、本発明の可溶化型水性乳剤は、(1)20倍希釈液の可溶化安定性、(2)濃厚原液の火気に対する安全性のいずれの項目においても優れており、実用性の高い可溶化型水性乳剤であることが確認できる。
これに対し、比較例1のように、溶剤として灯油を用いた油性乳剤は、引火性が高く火気に対する危険性が免れ得なかった。また、非イオン系界面活性剤として、エチレンオキサイド平均付加モル数が30未満のポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテルを用いた乳剤(比較例2)は、特に低温条件で可溶化安定性が劣った。また、比較例3のように、ポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテルのエチレンオキサイド平均付加モル数を30以上とした場合でも、炭素数が3〜6のグリコール系溶剤を併用しないと、可溶化安定性は十分改善されなかった。更に、ポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテルやポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体以外の通常の非イオン系界面活性剤を含む乳剤(比較例4)は、可溶化の安定化は困難であった。
これに対し、比較例1のように、溶剤として灯油を用いた油性乳剤は、引火性が高く火気に対する危険性が免れ得なかった。また、非イオン系界面活性剤として、エチレンオキサイド平均付加モル数が30未満のポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテルを用いた乳剤(比較例2)は、特に低温条件で可溶化安定性が劣った。また、比較例3のように、ポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテルのエチレンオキサイド平均付加モル数を30以上とした場合でも、炭素数が3〜6のグリコール系溶剤を併用しないと、可溶化安定性は十分改善されなかった。更に、ポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテルやポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体以外の通常の非イオン系界面活性剤を含む乳剤(比較例4)は、可溶化の安定化は困難であった。
本発明の可溶化型水性乳剤は、殺虫成分以外の有効成分を選択して、例えば芳香、消臭、抗菌用途など、害虫駆除以外の分野にも応用できる。
Claims (3)
- (a)ピレスロイド系殺虫成分、(b)エチレンオキサイド平均付加モル数が30〜50モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル及び/又はポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体を含む非イオン系界面活性剤、(c)アルキルアリールスルフォネートを含むアニオン系界面活性剤、(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤、及び(e)脱イオン水を配合してなることを特徴とする可溶化型水性乳剤。
- (a)ピレスロイド系殺虫成分を2〜15重量%、(b)エチレンオキサイド平均付加モル数が30〜50モルのポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル及び/又はポリオキシエチレンフェニルフェノール誘導体を含む非イオン系界面活性剤を5〜20重量%、(c)アルキルアリールスルフォネートを含むアニオン系界面活性剤を5〜20重量%、(d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤を5〜20重量%、及び(e)脱イオン水を配合してなることを特徴とする請求項1記載の可溶化型水性乳剤。
- (d)炭素数が3〜6のグリコール系溶剤が、プロピレングリコール及び/又はブチレングリコールであることを特徴とする請求項1又は2記載の可溶化型水性乳剤。
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